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,,(d!.•ヮ•..)
青々とした空にもくもくと湧き立つ入道雲、いつもより少し涼しい夏休みの昼下がり。
同好会の練習も終わって、わたしと果林ちゃんは寮へおしゃべりしながら歩いていました。
「果林ちゃん、『おぼん』ってなに?」
練習が終わって、みんなで集まっているときにせつ菜ちゃんが『おぼんだから金曜日の練習はお休み』って。
知らない言葉だったから、わたしの頭の上にはハテナマークが出たんだけど……ついつい聞くタイミングを逃しちゃった。
「改めて聞かれると……どう説明したらいいのかちょっと難しいわね」
と、あごに手をあててうんうん唸る果林ちゃん。
少し間を開けて、
「お盆っていうのはね、ご先祖様をお祀りする日本の風習なのよ。この時期はみんな実家に帰省したり、お爺ちゃんお婆ちゃんの家に行ったりするのよ」
なるほど、だから練習もお休みになるんだ。
なんて素敵な風習なんだろう。
「果林ちゃんも実家に帰るの?」
「一応ね。親が戻ってこいってうるさくって」
強いられた、みたいな言い方をしつつも顔がほころぶ果林ちゃん。
この顔は間違いなくお母さんやお父さんのことを考えてる顔……だって、わたしも故郷のことを考えるとついつい頬が緩んじゃうから。
……あれ?そういえば、果林ちゃんの実家ってどこにあるんだろう?
2021年5月6日 02:00
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