【SS】恋「サヤさん、またあなたと一緒に暮らせて嬉しく思います」サヤ「はい、わたくしもです」【ラブライブ!スーパースター!!】

SS


1: (さくらんぼ) 2021/10/18(月) 15:12:31.70 ID:C9TPmguh
~パ千ンコ店~


 ジャラジャラジャラ・・・・・・

 チャーラーリーラー・・・♪ ギュオーンギュオーン・・・・・・♪

 ジャラジャラジャラ・・・


サヤ「ふぅ~・・・」

サヤ(今日は結構出ますね・・・・・・ もうひと粘りくらいはしても良いかもしれません・・・・・・)


サヤ「ん?」

サヤ(いつの間にか着信が・・・・・・ お嬢様から・・・・・・)




2: (さくらんぼ) 2021/10/18(月) 15:16:11.90 ID:C9TPmguh
 私はサヤ。つい先日まで葉月家に長年仕えるメイドとしてご奉公させて頂いておりました。
しかし、奥様のご逝去を機に葉月家は衰退。奥様の念願であった結ヶ丘女子高等学校の設立は叶ったものの帰らぬ人に・・・・・・。
 残されたのはお嬢様の恋様のみ。奥様の遺産はいくらかあったものの、豪邸の維持管理費や生活費で蓄えはすぐに底をつき、実質タダ働きをしていた私を申し訳無いと思ったお嬢様から解雇を言い渡され現在に至ります。

 葉月家の邸宅に住み込みでご奉公させて頂いていた私は、解雇後、住む場所もなくカプセルホテルやビジネスホテルを転々としながらパ千ンコで毎日の生活費を稼ぎながら暮らしております。




3: (さくらんぼ) 2021/10/18(月) 15:16:51.64 ID:C9TPmguh
サヤ「あの、わたくし外で電話して参りますので台を見ていてくれませんか?」


サヤ「!?」

サヤ「どさくさに紛れて私の玉を取ろうとしないで下さい! 全く・・・・・・」


 スタ スタ スタ・・・


 ウィーーーン(自動ドア)


サヤ「・・・・・・」 Prrr・・・


サヤ「あ、お嬢様! お電話を頂きましたのに着信に気付かず申し訳ございません」

サヤ「・・・・・・いえ、大した用事ではございませんから・・・」


サヤ「・・・・・・えっ? またわたくしを雇って頂けるのですか!?」

サヤ「ううっ・・・・・・ ありがたいお言葉です・・・・・・」 クズッ


サヤ「準備ができ次第戻らせて頂きます」


 プツッ


サヤ(良かった・・・・・・ またあの家で暮らせますね・・・・・・) ホッ

サヤ(さて、台に戻りましょう・・・・・・)

4: (さくらんぼ) 2021/10/18(月) 15:17:23.84 ID:C9TPmguh
 

 ウィーーーン(自動ドア)


 ──ジャラジャラジャラ・・・・・・

 ──ティーローリーロー♪ バビュンバビュン♪


サヤ「私の玉に手を付けてないでしょうね?」

サヤ「ふんっ、どうだか・・・・・・」


 ドサッ


サヤ(さて、もうひと当たり引いたらやめて葉月家に帰る用意をしよう・・・・・・)


 クイッ

 ジャラジャラッ・・・・・・


サヤ「・・・・・・」


サヤ「ところで、また葉月家に戻ることになりましたよ」


サヤ「ええ、おそらくお嬢様がわたくしのお給料を支払う用意が出来たのでしょう・・・・・・」

サヤ「でもそれも結局は・・・・・・」


サヤ「・・・・・・よく言えたもんですね」


 この日、私はこのまま大勝ちし、2万円を突っ込んで19万円を獲得。差し引き17万円の利益。
これでお嬢様に何か美味しいお菓子でも購入して行きましょう。


────
──

5: (さくらんぼ) 2021/10/18(月) 15:17:50.40 ID:C9TPmguh
 翌日わたくしは葉月家に戻りました。
お嬢様からは涙ながらの歓迎を受け、また以前のように楽しく明るいメイド生活が送れそうです。

 無いはずのお金はどうしたのか・・・・・・
お嬢様はお父様である旦那様より多額の振り込みがあったからだとおっしゃられておりました。
お嬢様もまずは一安心されたのではないでしょうか。


~葉月家・恋の部屋~


恋「サヤさん、またあなたと一緒に暮らせて嬉しく思います」 ニコッ

サヤ「はい、わたくしもです」 ニコッ


恋「サヤさんの部屋はそのままにしてありますので、また以前のようにお使い下さい。

サヤ「ありがとうございます」


サヤ「ではわたくしは自室にて荷物の整理をさせて頂いた後にお夕食のご用意をさせて頂きます」

恋「ありがとうございます。よろしくお願いしますね」


 バタンッ


 住み慣れた広い邸宅・・・・・・。数週間振りに戻ることができましたが慣れた家というものはやはり安心感があります・・・・・・。




6: (さくらんぼ) 2021/10/18(月) 15:18:11.37 ID:C9TPmguh
 自室に戻る途中の廊下。ふと目にとまる絵画。


サヤ(あ、この絵・・・・・・ 解雇される前に私が手入れをしたもの・・・・・・)


 長年壁に掛けられたままということもあり、埃が溜まっていたので解雇前にわたくしが綺麗に清掃した絵画。
数週間のうちにまた埃が・・・・・・。


サヤ(この程度ならサッとひと拭きですね・・・・・・。お夕食の用意を終えたらまた拭きましょう)


────
──

7: (さくらんぼ) 2021/10/18(月) 15:18:45.18 ID:C9TPmguh
 夕食後、バケツに汲んだ水と清掃用のクロスを持ち出し絵画の拭き上げを行いに向かいます。


 ジャバッ

 ギュウウウッ


 マイクロファイバークロスを水に浸し硬く絞ります。
そして絵画の額縁の上側に溜まった埃をさっと拭き、再度クロスを絞ってから額の全体、そして表面のガラスを拭きあとが残らないように慎重に拭きあげます。


サヤ「ふぅ~、簡単に終わりましたね」


サヤ「さて・・・・・・」

サヤ「・・・・・・」 Prrr・・・


サヤ「もしもし・・・・・・ サヤです。お世話になっております」

サヤ「以前依頼していた件はいかがでしたか?」

サヤ「・・・・・・・・・そうですか、それではその値段で手を打ちましょう」

サヤ「綺麗に手入れをしてありますからすぐにでも持ち出して頂いて構いません」

サヤ「それと、その代金の一部で例のものを購入致します。ですので差額を頂きたいと思います」


 プツッ


サヤ(ふぅ・・・・・・ 良かった・・・ 解雇されてからすっかり忘れておりました・・・・・・)

8: (さくらんぼ) 2021/10/18(月) 15:19:17.18 ID:C9TPmguh
サヤ(それと、もう一つ忘れないうちに・・・・・・)


サヤ「・・・・・・」 Prrrr・・・


サヤ「もしもし、サヤでございます」

サヤ「例の物はやはり予想していた通り高額な値が付きましたので売却致しました」

サヤ「そしてその代金で以前から目を付けていた物を購入しましたので差額から私の取り分を差し引いてお振込み致します」


サヤ「くれぐれもパ千ンコで全て使い切ることのないように・・・・・・」


サヤ「・・・・・・はい? いい加減にしてください。私のお給料だって私が自分で稼いでいるようなものでしょう・・・・・・」

サヤ「切りますよ」


 プツッ


サヤ「さて、お洗濯とお嬢様の制服のアイロン掛けをしないといけませんね」



 こうしてまた葉月家でのわたくしの生活が再開してゆくのでした。

 

~おしまい~

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1634537551/

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