【SS】特集！スクールアイドル　優木せつ菜編【ラブライブ！虹ヶ咲】

優木せつ菜「皆んなー、いっくよー」

高校生が部活動として活動するアイドルを、スクールアイドルと呼ぶ。

優木せつ菜もそんなスクールアイドルの一人である。

しかし、彼女が在籍するはずの虹ヶ咲学園の校内でその姿を見た者は居ないなどと言う都市伝説が存在する。

我々はその実態を掴むべく虹ヶ咲学園に取材へ赴くのだった。
　

某日、虹ヶ咲学園。

我々は優木せつ菜と共にスクールアイドル活動している少女へインタビューする事に成功した。

Q：スクールアイドルの優木せつ菜さんはこの学校の生徒と言うのは本当ですか？

Ｙ「せつ菜ちゃんですか？はい。確かに虹ヶ咲学園の生徒ですよ」

Q：校内で彼女の姿を見た者は居ないと言う噂がある様ですが？

Ｙ「あ〜……そうですね。確かに学園生活でせつ菜ちゃんの姿を見る事はなかなか無いかもしれないですね」

Q：普段学校には来ていない？

Ｙ「いえ。ちゃんと学校に来て授業も受けていますよ。練習も一緒にしてますし。一応私もスクールアイドル同好会のメンバーなんで！」

Q：そうですか。では、何故あんな噂が立ったのでしょう？

Ｙ「う〜ん…それはなんででしょう？ふふっ…本人に聞いてみて下さい。あっ、そろそろ行かなくちゃ。それじゃあ」
　

行ってしまった。しかし、優木せつ菜は確かに虹ヶ咲学園で学園生活を過ごしているらしい。

我々は彼女の実態を掴むべく更なる調査を続行した。

Q：優木せつ菜さんをご存知ですか？

K「へ？せつ菜先輩ですか？はい。知ってますよ。それよりこれってテレビですか？」

Q：あなたから見てせつ菜さんはどんな人物ですか？

K「待って下さい。かすみんちゃんと可愛く映ってますか？いや…そりゃあどの角度から見ても可愛いのは知ってますけど。やっぱり一番可愛く見える…」

Q：あなたから見てせつ菜さんはどんな人物ですか？

K「ん〜とにかくアツイですね。スポ根？そんな感じですね。興奮すると声が大きくなります」

Q：なるほど。そんな一面があったのですね。

K「一面と言うか全面ですよ。あっ、所でこれって放送されますよね？あの〜…顔は映して欲しいんですけど周りはモザイク掛けて下さい。え？いや…何も悪い事はしてないですよ？本当ですよ？本当に…」
　

Q：あなたから見て優木せつ菜さんはどんな人物ですか？

A・K「せつ菜？ん〜そうねえ。一言で言えばプロよね。まあ…スクールアイドル自体はアマチュアなんだけど。そう、意識の話ね」

Q：なるほど。彼女はプロ意識が強いのですね。

A・K「そうですね。私も体重管理とか徹底してるんだけどせつ菜のプロ意識にはビックリするわ。でも、たまに心配になるわね。熱中するあまりやり過ぎちゃう事があるから。少し周りが見えなくなるのね」

なんとなくだが彼女の人となりが見えて来た。
　

校内を歩いて居ると何やら不審な動きをしている少女を発見した。

Q：何をしてるんですか？

N「へ？えっ…どなたですか？」

Q：優木せつ菜さんを取材しに来たのですが…。

N「優木…せつ菜さんですか？あ〜…そうなんですね」

Q：あなたは優木せつ菜さんをご存知ですか？

N「え？あ〜まあ…はい。有名ですもんね」

Q：特に接点はない？

N「ええ…まあそうですね、うん。一方的に知っているだけで…彼女は私の事知らないんじゃないかな〜」
　

後の調査で彼女がこの学校の生徒会長と言う事が判明した。生徒会長なら何か知っている様な気もするが…。

彼女別れた後、我々はすぐに優木せつ菜を発見する事に成功した。

Q：優木せつ菜さんですよね？

せつ菜「はい！私が虹ヶ咲学園のスクールアイドル！優木せつ菜です！！！！」

聞いていた通りとてもアツイ少女だった。
　

Q：これから練習ですか？

せつ菜「そうですね！近々ライブがあるので気合を入れて練習をしないと！」

Q：そうだったのですね。一つお聞きしたい事があるのですがいいですか？

せつ菜「なんでしょうか？」

Q：校内で優木せつ菜さんを見た者は居ないと言う都市伝説が存在する様なのですが？

せつ菜「え…あ〜…そうなんですか？」

Q：はい。この噂はご存知無かったですか？
　

せつ菜「そう…ですね」

Q：何故そんな噂が立ったと思いますか？

せつ菜「さ〜…なんでですかね？」

Q：心当たりはない？

せつ菜「そうですね。全然…ないですね」

Q：そうですか。では、変な噂を解消する為にも学園生活に密着しても？

せつ菜「ん〜…でも少しくらい謎めいて居た方がアイドルとしても良くないですか？練習風景ならまだしも私生活はちょっと…」

Q：なるほど。確かにプロ意識が強いんですね。

せつ菜「プロ意識？あ〜…はい。ありがとうございます」
　

ここから彼女に密着していると彼女の人となりが見えて来た。

せつ菜「それでですね！あそこで剣を抜くんですけどね。まーーーーカッコよくて。分かります？」

愛「愛さん見てないからな〜。せっつーがそこまで言うなら見てみようかな」

せつ菜「ぜひ見て下さい！もうっっっっさいっこうですから！！！！」

どうやら部員と深夜アニメの話をしていた。聞いていた通り彼女は夢中になると周りが見えなくなるらしい。

Q：アニメが好きなんですね？

せつ菜「はい。もう大好きで。この優木せつ菜って名前も好きなアニメの登場人物のユウキくんとせつなちゃんから頂いて」

Q：頂いて？

せつ菜「いえ…」

Q：優木せつ菜は本名ではないのですか？

せつ菜「………そこら辺も謎という事で」

どうやら優木せつ菜には秘密があるらしい。
　

謎の多い彼女だが練習風景を見ているとそこには夢に向かって全力で取り組む一人の少女の姿があった。

せつ菜「ふん…ふん…はあ…はあ…」

Q：いつもこんなにハードな練習を？

せつ菜「ステージ上で歌って踊るのは相当な体力を必要としますから」

確かに優木せつ菜のプロ意識は相当なものである。
　

しずく「せつ菜さんは本当にスクールアイドルが好きなんだと思います」

歩夢「私がスクールアイドルを始めたキッカケはせつ菜ちゃんのライブなんです。せつ菜ちゃんの大好きが一つ、一つと誰かの夢を繋いでるだなって思います」


Q：あなたにとってスクールアイドルとは？

せつ菜「一言…大好き！ですかね」

シンプルだがとても力強い言葉だった。

正体不明のスクールアイドル優木せつ菜。その正体は大好きを愛する一人の少女だったのだ。
　

おわり