【SS】凛｢ファーストキスはチョコの味｣

凛｢もうすぐバレンタイン ことりちゃんに想いを伝えるチャンス｣

凛｢今まで想いを伝える事から逃げてきたけれど絶対に伝えたい｣

凛｢よーし！頑張るにゃ！！｣
　

凛｢さっそくチョコを作っていくにゃ！｣

凛｢……｣

凛｢チョコってどうやって作ればいいんだにゃー！？｣

凛｢とりあえず自分が思う方法で作ってみるにゃ｣

……

チョコ｢｣ｸﾞﾁｬｱ

凛｢…｣
　

凛｢ママー｣

凛ママ｢なにー？｣

凛｢このチョコ味見してほしいにゃ｣

チョコ｢｣ｸﾞﾁｬｱ

凛ママ｢これがチョコ？！あんた何をしたらこんなふうになるのよ…｣

凛ママ｢とりあえず1口…｣ﾊﾟｸｯ

凛ママ｢おぇ…｣

凛｢oh......｣
　

凛ママ｢なんだよこれ！なんかしょっぱいし中は嫌な感じにトロトロだし！｣

凛｢ママひどいにゃー！｣

凛ママ｢一体この料理下手は誰に似たのやら…｣ﾔﾚﾔﾚ

凛｢｣ｼﾞｰ

凛ママ｢凛ちゃん？どうしたの？｣ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

凛｢な、何でもないにゃー｣ﾋﾞｸﾋﾞｸ
　

凛ママ｢どうせ今年も花陽ちゃんにあげるんだろ？後はμ'sのメンバーとか｣

凛ママ｢いつも通りあたしがチョコ作るからトッピングとか包装は凛がやるのでいいよな？｣

凛｢それじゃ駄目なの 今年凛が作るチョコは1つだけ その1つがとても大事なものだから1人で 自分の力で作りたいの｣

凛ママ｢…｣

凛ママ｢ふっ｣ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

凛｢にゃっ？！｣

凛ママ｢わかったよ｣
　

凛ママ｢チョコの作り方を簡単に紙に書いといてやるから後は凛1人でやりな｣

凛｢ママ…｣

凛ママ｢いいか凛 大切なのは美味しく綺麗に作る事じゃない 相手を想う気持ちをどれだけチョコに込められるかが大切なんだ｣

凛｢相手を想う気持ち…… うん！凛頑張るから！！｣

凛ママ｢よし じゃあキッチン空けとくから頑張れよ！｣

凛｢ママありがとう！！｣ﾀﾀﾀﾀ
　

凛ママ｢凛も乙女になったなぁ｣

凛パパ｢…｣ｼｸｼｸ

凛ママ｢頑張れよ凛｣

凛パパ｢｣ｶﾞｯﾂﾀﾞｾﾞ
　

そしてバレンタイン当日

凛｢とうとうこの日が来てしまったにゃ｣ﾄﾞｷﾄﾞｷ

凛｢すごい緊張してるにゃ 胸が破裂しそうなくらい…｣ﾄﾞｷﾄﾞｷ

凛｢告白したらことりちゃんはどんな反応するかなぁ 驚くかな 喜んでくれるのかな それともふられちゃうのかな｣

凛｢ふられちゃったら今の関係でいられなくなるかも もう話せなくなっちゃうかも……｣

凛｢ううん！弱気になっちゃダメ！凛のいい所は前向きなところ！ふられたっていい！ことりちゃんが好きってちゃんと伝えないと！｣

凛｢よーし！ことりちゃんのところへいくにゃー！待っててねことりちゃん 凛の想いをチョコに乗せて届けに行くよ！｣
　

同時刻

ことり｢はぁ… 今年は凛ちゃんだけに本命チョコを作ろうと思ったのに結局μ’sのみんなの分まで作っちゃった｣

ことり｢ことりはダメだなぁ 凛ちゃんの事が好きなのに今の関係で満足しようとしちゃって｣

ことり｢このままじゃいけないってわかってるのに勇気がでない｣

ことり｢はぁ せっかくのバレンタインなのに憂鬱だなぁ｣

凛｢ことりちゃん！｣

ことり｢凛ちゃん？！｣
　

凛｢はぁはぁ｣

ことり｢もう凛ちゃん そんなに急いでどうしたの？ あっ 今日はバレンタインだね！はいチョコ！｣

凛｢ありがとにゃ！｣

凛(まだ手提げにはチョコが入ってる ってことはこのチョコは友チョコ やっぱりことりちゃんは凛の事…)

凛(ううん！でも凛は伝えるよ！ことりちゃんが好きだって伝えるよ！)

ことり｢じゃことりはこれで｣

ことり(やっぱりことりは意気地無しだなぁ 今この場で｢好き｣と言えばいいだけなのに逃げ出そうとしてるし ごめんね凛ちゃん…)

凛｢待ってことりちゃん！｣ｳﾃﾞｦｶﾞｼｯ

ことり｢えっ？！｣
　

凛｢あのねことりちゃん！｣

凛｢凛はことりちゃんの事が好きです！｣

凛｢ことりちゃんの面倒見のいい所とか陰で誰かを支えてあげる優しさとか可愛い所とか 好きな所を挙げるとキリがないくらいことりちゃんが好きです！｣

凛｢それに比べて凛は頭悪いしすぐ誰かに迷惑かけちゃうし可愛くないし…｣

凛｢だけど凛はことりちゃんが好きなんです！｣

凛｢だから もしそんな凛と付き合ってくれるなら… このチョコと一緒に凛を貰ってください！！｣

ことり｢っ！｣
　

ことり｢ごめんね凛ちゃん！｣

凛(あはは ふられちゃった)

凛｢そうだよね 凛じゃことりちゃんには釣り合わないよね…｣ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

ことり｢っ！ 違うの凛ちゃん！！ことりも凛ちゃんの事が好き！｣

凛｢えっ？！｣

ことり｢凛ちゃんの事が好きなのにずっと想いを隠し続けて 本当は凛ちゃんだけにチョコを渡したかったのにメンバーの分も作っちゃったし｣

ことり｢今だってこの場から逃げようとしちゃってた｣

ことり｢でも ことりは凛ちゃんが大好き！！｣
　

ことり｢だから凛ちゃんの全てがほしいの！｣ｷﾞｭｯ

凛｢ことりちゃん！！｣ｷﾞｭｯ

ことり｢凛ちゃん ことりと付き合ってください！｣ｷﾞｭｯ

凛｢よろこんで！｣ｷﾞｭｯ

ことりん｢ふふっ｣
　

部室

ことり｢少し遅くなっちゃったけど凛ちゃんから貰ったチョコ頂くね？｣

凛｢あ！ちょっと待って！｣

ことり｢うん｣

凛｢んっ｣ﾁｮｺｦｸﾁﾆｸﾜｴ

凛｢はいどーぞ！｣

ことり｢えっ｣/////

凛｢さっき凛はことりちゃんにチョコと一緒に凛を貰ってほしいって言ったにゃ！｣

ことり｢もう凛ちゃんったら♪｣

ことり｢じゃあいくよ？｣

凛｢うんっ！｣

ﾁｭｯ
　

こうして、凛の想いは実を結び ことりちゃんと付き合う事になりました 想いを伝えるまでに時間はかかったけど 想いが叶ってよかったです

毎年バレンタインの日になるとこの時の事を思い出しそうです

それは、凛の想いが叶った日

そして、チョコ味のファーストキスを
　

終わり