【SS】侑「みんなとデートでサイゼ行ってみた」【ラブライブ!虹ヶ咲】

ゆうぽむ SS


【SS】侑「みんなとデートでサイゼ行ってみた」【ラブライブ!虹ヶ咲】
侑「今何かと話題のサイゼだけど、同好会のみんなはどう反応するか気になるよね⁉」 侑「というわけで、一人一人デートに誘ってその反応を確かめてみるYO!」 侑「みんなが気になる子はどの子かな!?」 姫乃「私はこう言った企画はあまり良くないと思うのですが……あえて挙げるなら果林さんですね。特に他意はないですが……」 遥「お姉ちゃんはきっと喜んでくれますよ!でも企画自体は最悪ですね」 副会長「せつ菜ちゃんの好物が気になります!!私も一緒に行きたいです!!」 こぺ子「かすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみん…...」 侑「............」 侑「みんな後ろめたさを感じつつも興味津々!早速スタートだYO!」  
76: (もんじゃ) 2022/02/19(土) 20:09:54.88 ID:rQuiAr7V
Case2_中須かすみ

かすみ「えっ?えぇ……もちろんとっても嬉しいんですけど……」

かすみ「だって、いつもあんなに大好きアピールしているのに軽く受け流すじゃないですか~!」

かすみ「それなのにデデデ……デートって///」

かすみ「そりゃさすがのかすみんもびっくりしますよ!」

侑「へへへ……。かすみちゃんとどうしてもお出かけしたくてさ。」

かすみ「侑先輩~かすみんとっても嬉しいです~!」

かすみ「ハッ……まさかだれかと3人で~とかそういうオチではないですよね?」

侑「もちろんだよ!二人っきりでデートしようね!」

かすみ「ゆうせんぱい~本当にかすみん幸せでとろけちゃいそうです~!!」

かすみ「その……二人っきりでデートっていうことは……」

かすみ「期待していいんですよね?」
 
78: (もんじゃ) 2022/02/19(土) 20:15:28.23 ID:rQuiAr7V
侑「ん?うん!」

かすみ「かすみんを選んでくれたってことですよねっ!」

侑「ん?うん!そうだよ!」

侑(今日の企画のターゲットにかすみちゃんを「選んだ」から間違いじゃないよな……?)

かすみ「えっ……本当に今日は侑先輩どうしちゃったんですか?優しすぎ……いえ、いつも優しいですけど、とにかく今日は甘すぎですぅ~!」

侑「じゃあ明日の放課後とかどうかな。一斉下校で部活動もできないし。」

かすみ「わかりましたっ!ふふふ~楽しみだな~」

侑「それじゃあもうそろそろ同好会行こうか!」

かすみ「そうですね!あまり遅いと私たちの関係が怪しまれちゃうかもしれないですしね!」

侑(関係?企画のことがばれてる?いや、そんな感じではないか……)

侑(よくわからないけど、まぁいいや!)

侑「そうだね!早く部室に行こう!」
 
79: (もんじゃ) 2022/02/19(土) 20:21:01.31 ID:rQuiAr7V
翌日
かすみ「やっほ~!侑先輩っ!」

侑「わ~い、かすみちゃんもやっほ~!」

かすみ「もしかして待たせちゃいました?HRが今日に限って長引いちゃって……」

侑「うんん、今来たところ!でもかすみちゃんに早く会いたかったYO!」

かすみ「かすみんも侑先輩に早く会いたかったですよ~!」

かすみ「ところで侑先輩、今歩夢先輩はどこに?」

侑「今日はせつ菜ちゃんと一緒に遊びに行くみたいで結構前に学校を出ていったよ。」

かすみ「それなら安心ですね!」

侑「何が?」
 
80: (もんじゃ) 2022/02/19(土) 20:26:06.65 ID:rQuiAr7V
かすみ「下手すると『中須かすみに関する重要なお知らせ』が出てしまいますからね。いえいえ、こっちの話です。」

侑「良くわからないけど、かすみちゃんが良いならよかったよ!」

侑「あれ?今日の髪飾りいつもと違うね!」

かすみ「さすが侑先輩!気が付いてくれてうれしいです!」

かすみ「今日のデートが楽しみで、昨日買ってきたんですよ!」

かすみ「しかもこの髪飾り、ぱっと見は黄色なんですけど、よく見ると緑色の部分もあって……なんだか私たちっぽくないですか?」

侑「わ~ほんとだ!なんだかときめいちゃうよっ!!」

かすみ「本当は服もおしゃれしたかったんですけど、放課後なのでしょうがなく制服ですね。」

侑「いやいや、かすみちゃんの制服姿はそれだけでありがたい存在なのだよ。」

かすみ「なんか今日の侑先輩おっさんみたいじゃないですか?」

侑「そそそ……そんなことないよぉ……そうかなぁ……」

かすみ「まぁ侑先輩は同好会の事になると周りが見えなくなっちゃいますからね。でも喜んでくれてうれしいです!」

侑「かすみちゃんは本当に可愛いなぁ……」

かすみ「えへへ……照れちゃいます……」

侑(スクールアイドルで「可愛い」を一生懸命演じているかすみちゃんも勿論かわいいけど、こういう「素で可愛い」かすみちゃんの本性こそが本当のかすみちゃんの可愛さなんだよなぁ。たまに見えるブラックなところも含めて。)

侑(特に私が何を言っても何をしても全力で喜んでくれるとか天使なのか?いや天使は璃奈ちゃんだから女神とでもしておこう。そんな女神をサイゼに誘ったらどういった反応をするのかな……?これは楽しくなってきたぞ~!)

侑(作戦実行だよ!)
 
82: (もんじゃ) 2022/02/19(土) 20:31:48.58 ID:rQuiAr7V
侑「ところでかすみちゃん。立ち話もなんだしどこかお店に入らない?」

かすみ「侑先輩の行きたいところだったらどこでも良いですよ~!!」

かすみ「豊洲でもお台場でもどこでも侑先輩についていきますよ~!」

侑「じゃあ、ここはどうかな?」

かすみ「えっ……」

かすみ「ここって……」

かすみ「サイゼですか……」

侑「あれ?嫌だった?」

侑(かすみちゃんが嫌がるとはちょっと意外だな……)

かすみ「いや、いやってわけじゃなくて……」

かすみ「侑先輩がどうしてもここがいいっていうなら良いですけど……」

かすみ「かすみん的には……うん……」

侑(結構強く拒否してきたぞ!璃奈ちゃんの前情報もあるし、やっぱりかすみちゃんはサイゼにあまり行きたくないのかな?これは面白い!!)

侑「じゃあここに行こうっ!」

かすみ「わっわかりました~……」

侑(かすみちゃんのテンションが明らかに下がっている。)

イラッシャイマセー
ナンメイサマデスカー?
フタリデス
オスキナセキドウゾー

侑「この席で良いかな?」

かすみ「どこでも大丈夫ですよ。」

侑「かすみちゃん奥どうぞ!」

かすみ「ありがとうございます。あ、侑先輩のかばんもこっち置きますよ。」

侑「あぁ、うんありがとう!」

侑「さて、なに頼もうかな~。メニューメニューっと。」

侑「私はいつものでいいかなぁ……かすみちゃんは何食べる?」

かすみ「えっと……じゃあコーンスープと、このフリウリ風フリコってやつで。」

侑「オッケー!じゃあ注文しちゃうね!」

ボタンポチトナー

侑「すみません、注文これでお願いします。」
 
85: (もんじゃ) 2022/02/19(土) 20:37:17.54 ID:rQuiAr7V
――
―――
――――

侑「かすみちゃんなんか元気ないね。」

かすみ「えっそうですかぁ~?かすみんはいつも通りですよ~?」

かすみ「侑先輩の目も衰えましたねぇ~。もっと私の子とよく見てくださいよぉ~。」

侑「やっぱりこのお店は嫌だったかな……?」

かすみ「いやいやいやいやいやいや、そんなことないですよぉ~」

侑「かすみちゃんはわかりやすいなぁ。」

かすみ「やっぱりわかっちゃいますかね……」

侑「無理やり決めちゃってごめんね……」

かすみ「いやいや、侑先輩は全然悪くないですよ!」

かすみ「これは私の問題です。」

かすみ「ちょっと昔話をさせてください。」
 
86: (もんじゃ) 2022/02/19(土) 20:43:11.09 ID:rQuiAr7V
――
―――
――――

かすみ「先輩は虹ヶ咲の受験の日って覚えていますか?」

侑「受験の日か~あまり覚えてないかな。もう2年の前の事だし。」

かすみ「かすみんは中学生のころ、あまり勉強が得意ではなくて……」

かすみ「まぁ、今もですけど……」

侑「まぁ私もだけど……」

かすみ「……」

侑「……」

かすみ「……、で、本題に戻りますが、面接試験は自信あったんです!でも筆記はダメダメで……全く受かる雰囲気ではなかったんです。」

侑「そうとう面接が良かったんだね!さすがかすみちゃん!」

かすみ「それフォローに見せかけて勉強に対しては全然フォローになってないですからねっ!!」

かすみ「それで落ち込んじゃって……」

かすみ「今だったらスクールアイドルの映像を見たりして元気を出しますが、あの時はスクールアイドルをまだ知らない……というか知るほんの手前で……」

かすみ「ただ普通の中学生をやっていただけなので、もやもやした気分がずっと残っちゃって……」

かすみ「本当は試験が終わったらまっすぐ家に帰らないといけないんですけど……」

かすみ「どうしても足が帰り道とは逆方向を向いてしまって……」

かすみ「そこで入ったのが、このお店なんです。」
 
87: (もんじゃ) 2022/02/19(土) 20:49:26.50 ID:rQuiAr7V
侑「でも結果的には合格できたんでしょ?」

かすみ「それはそうなんですけど、このお店の前を通るとあの時のどんよりとした気分を思い出して、ちょっとブルーな気分になっちゃうんです。」

侑「それで璃奈ちゃんとかかすみちゃんとかとも行かないの?」

かすみ「そうですね。りな子は一人でよく行っているみたいですが、どうもかすみんは入る勇気が無くて……」

かすみ「1回りな子に誘われたんですけど、今日みたいな感じであまり入りたくない雰囲気を出したらそれっきりで。」

かすみ「それで、なんやかんやでここまで来てしまったんです。」

侑「かすみちゃんにそんな過去があったんだね……」

侑「……」

かすみ「……」

コチラリョウリニナリマスー
ゴチュウモンイショウデヨロシカッタデショウカー

侑「はい、大丈夫です!」

ゴユックリドウゾー

侑「……」

侑(企画とはいえ、無理やりはやっぱりよくなかったかなぁ……)

かすみ「も~なんで侑先輩まで暗くなってるんですか~?」

かすみ「かすみんは侑先輩に落ち込んでもらいたくて話したわけじゃないですよ~?」

かすみ「あったかいうちに食べちゃいましょう!」

侑「う……うん、そうだね!」
 
88: (もんじゃ) 2022/02/19(土) 20:55:45.24 ID:rQuiAr7V
かすみ「ん~!このフリウリ風フリコってやつとってもおいしいです!」

かすみ「前に来た時には無かったので、新しい商品でしょうか?」

侑「そうだね、結構最近できたメニューだよ!」

侑「というかかすみちゃん、コーンスープとそれって全部黄色じゃん!」

かすみ「あれ?本当ですねっ!あまり意識していなかったんですけど、気が付いたら黄色いものばっかり選んでいました!」

侑「かすみちゃんは本当に黄色が好きだね!」

かすみ「だってかすみんのカラーですから!」

侑「うんうん、本当にかすみちゃんは黄色が似合うよね!この前の舞台でもさ~……」

かすみ「んふふっ」

侑「急に笑ってどうしたの?」

かすみ「いえ、侑先輩がいつも通りに戻ってよかったなって。」

侑「あ、あ~、そうだね……」

かすみ「それに、なんか今日、侑先輩にあの日の事を話したらなんかすっきりしました!」

かすみ「今まで中学生かすみんの事なんて誰にも言っていなかったので、この話を聞くのは侑先輩が初めでですよ!」

侑「たしかにかすみちゃんの過去って謎なところが多いよね……」

かすみ「スクールアイドルじゃないかすみんってなんか恥ずかしくて……あまり話したくないんです。だから、侑先輩は特別で・す・よっ!」

侑「わぁぁぁぁ……そんなこと言われたらますますかすみちゃんの事を好きになっちゃうよ~!ときめいちゃう~!」
 
89: (もんじゃ) 2022/02/19(土) 21:00:46.60 ID:rQuiAr7V
かすみ「それに、」

かすみ「大好きな侑先輩と一緒に来たら、なんだかこの場所も好きになっちゃいました。」

侑「えっ?」

かすみ「なんというか、最初は確かにどんよりしたブルーな感じだったんですけど、やっぱり侑先輩とお話しするのがとっても楽しくて、」

かすみ「この場所の空気が侑先輩色に上書きされちゃいました!だから、次来たときは受験の事じゃなくて侑先輩の事を思い出しちゃうと思います!」

侑「なんだか恥ずかしいなぁ……」

かすみ「なんでですかっ!?すごく素敵なことじゃないですか!」

侑「私の色って何色なのかな?」

かすみ「うーん、抽象的な質問ですねぇ……」

かすみ「本当はかすみんカラーの黄色に染まってほしいですが、いまは同好会のメンバーに浮気しっぱなしなので虹色ですね!」

侑「虹色!なんかすごく良いねっ!」

かすみ「もしくは玉虫色。」

侑「なんか一気に汚い政治家のにおいがっ!?」

かすみ「うそうそ冗談ですよ。結局、どこまでいっても侑先輩は虹色が似合っているのかもしれないですね。」

侑「そんなこと言われたの初めてかも……」

かすみ「絶対的な自信があれば多少の浮気には目をつぶりますよ。これが究極に『かわいい』正妻の自信です!」

侑「かすみちゃんは理解のあるお嫁さんになりそうだね!」

かすみ「も~ゆうせんぱい~!」

侑「ちょっと恥ずかしいから抱き着かないでよ~!」

かすみ「え~いいじゃないですか~!」

かすみ「侑先輩!」

かすみ「これからいろいろな場所へ行きましょう!」

かすみ「ほんっとうに!いろいろな場所に!」

かすみ「そして、これから行く場所すべてを虹色に染めましょう!」

かすみ「長い時間をかけてでも、日本中、いえ世界中を旅して、すべて侑先輩色に染め上げたら、」

かすみ「この世界すべてが私にとって一番のワンダーランドですっ!」
 
90: (もんじゃ) 2022/02/19(土) 21:16:19.04 ID:rQuiAr7V
規制かかったので別端末から
ID変わるかも

――
―――
――――

侑「と、以上が結果になります。」

コペ子「やっぱりかすみんは女神だよ。」

コペ子「それにしてもスクールアイドルになる前の中学生かすみんか……」

コペ子「もうその概念だけでコッペパン10個はいけます!」

コペ子「まさに可能性は無限大!、いえ、無敵級*!」

侑「良くわからないけど喜んでもらえる結果になってよかったよ……」

コペ子「でも、かすみんが食べ物にまで黄色にこだわるとはちょっと意外だったかも……」

コペ子「これはかすみんのためにまっ黄色のコッペパンを作らなければ!」

侑「くれぐれもせつ菜ちゃんみたいな方向にいかないようにね……」

コペ子「せつ菜さんの手料理……噂には聞きますがまだ実態は見たことがありません。ちょっと興味あるかも!?」

コペ子「もしかしたらせつ菜ちゃんの番で特製料理が見れるかも!?」

侑「それ私が食べることになるじゃん!いやだよ!いや、いやって言うとせつ菜ちゃんに悪いけど……可能であるならば避けたい……」

コペ子「そんなになんですね……」

コペ子「ところでなんかかすみんと良い感じでしたけど、このまま付き合っちゃうんですか?」

侑「いやいや、アイドルとマネージャーが付き合うなんてご法度でしょ!」

コペ子「サイゼでベタベタしていた人がいまさら何を言いますか……」

侑「いや、あれは周りが見えていなかったというか……」

コペ子「今回のお話を聞く限り、かすみんの中では侑先輩とお付き合いしている・もしくはそれに近しいになっているのではないですか?」

侑「えっそんなことないんじゃない?いつもこんな感じだし。」

コペ子「無自覚系過ぎて冗談じゃ済まされないレベルですよ……それ。」

コペ子「こんなんだから歩夢先輩があんな感じになったんだろうな……」

コペ子「侑先輩にはそんな気が無いのに自分だけ本気になってしまったかすみん。」

コペ子「それで曇るかすみん。良い!良いですよこれ!」

コペ子「はぁ、かすみんはどんなかすみんでも本当に可愛い!尊い!」

コペ子「かすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみん……」

かすみ編?Fin?
 
91: (もんじゃ) 2022/02/19(土) 21:18:36.27 ID:rQuiAr7V
とりあえずかすみ編はここで終わりになります。
次はしずく編です。なるはやで書きます!
 
95: (もんじゃ) 2022/02/19(土) 23:54:05.22 ID:rQuiAr7V
Case2_桜坂しずく

侑「しずくちゃんっ!」

しずく「なんですか?侑先輩!」

侑(貴重な侑先輩呼び、頂きました!)

しずく(侑先輩って呼ぶの、なんだか慣れないな……)

侑「土曜日の午後って空いてる?」

しずく「同好会は午前中で終わりなので、特に用事はありませんよ。」

侑「良かった~!もし、しずくちゃんさえ良ければ一緒にデートに行かない?」

しずく(えっ?デート!?)

しずく「えっ?デート!?」

しずく(驚きすぎてそのまま声に出ちゃった……)

侑「うん!デート。」

侑(なんでみんなデートって言うと驚くのかなぁ?)

しずく「それはその~言葉の綾とかではなく?」

侑「うん!デート!」

しずく「誰かと一緒に行くのですか?」

侑「デートなんだから二人っきりに決まってるじゃん!」

しずく「???」
 
96: (もんじゃ) 2022/02/20(日) 00:04:54.29 ID:DcT90RfY
しずく(私、アニメでは侑先輩と一回もしゃべってないんですよ?)

しずく(まぁ、会話を思わせるような止め絵はありましたが……)

しずく(でも演劇部桜坂しずく、完璧に理解しました。)

しずく(侑先輩が私としゃべらなかった理由……それはズバリ好き避け!)

しずく(そして今更になってアタックしないと意味がないことに気が付いて私をデートに誘ったと!)

しずく(そういう事ですね!)

しずく「わかりました!」

侑「なんか随分と間があったような……」

しずく「ちょっと脳内で作戦会議をしていました。」

侑「作戦会議!?」

しずく「侑先輩の考えていることは全部わかりましたよ!」

侑(あれ?企画の事がバレてる?)

しずく「明日は楽しいデートにしましょう!」
 
98: (もんじゃ) 2022/02/20(日) 00:16:19.89 ID:DcT90RfY
――
―――
――――
翌日放課後

しずく「侑先輩!遅いですよ~!」

侑「ごめんごめん生徒会との会議が長引いちゃって!」

しずく「そんなこと言って、せつ菜さんとイチャイチャしてたんじゃないですか?いつもみたいに!」

侑「そんなことないよ~!そもそも他の生徒会メンバーもいたから菜々ちゃんモードだったし!」

侑「というか『いつもみたいに!』って何?!しずくちゃんの中の私ってどういうイメージなの?」

しずく「……女たらし」

侑「ひどっ!」

しずく「日頃の行いです。」

侑「なんかどんどん周りに敵が増えている気がするよ。気のせいだとは思うけど。」

しずく「あ~、それ気のせいじゃないですね。」

侑「えっそうなの?なんでなんで?」

しずく「それを私に聞くようではダメダメですね。」

侑「ふふっ」

しずく「今日に笑ってどうしたのですか?」

侑「いや、しずくちゃんも結構変わったなって。」
 
101: (もんじゃ) 2022/02/20(日) 00:26:41.86 ID:DcT90RfY
しずく「どういう所がですか?」

侑「いや、前は本当に求められる高校生としての優等生像、そしてスクールアイドルとしての優等生像を貫いているって感じで、もちろんそれもそれでよかったんだけど、」

侑「最近のしずくちゃんは、というか合同演劇祭以降は本当に内から出てくるしずくちゃんって感じでそれもそれで良いなて。」

侑「多分昔のしずくちゃんだったらここまで私にぶっちゃけた話をしてくれなかっただろうし、そこはとってもうれしいよ。」

しずく「きっとかすみさんが喝を入れてくれたからですね。」

しずく「でも、おだてても答えは言いませんよ?!」

侑「も~しずくちゃんのケチ~」

しずく「あ~!ケチなんていうなら本当に教えてあげませんから!せいぜい歩夢先輩にみっちり怒られてください!」

侑「ちょっとなんで歩夢が出てくるのさ~!」

しずく「ほら!せっかくのデートなんですから、早くエスコートしてください!侑先輩が誘ってくれたんですよ?」

侑「なんかしずくちゃんデートに慣れているね!」

しずく「えっ……あっ……当り前じゃないですか!けいけんほうふですよ!」

侑「意外とそうでもないんだね。」

しずく「も~!今日の侑先輩はなんか嫌いです!」

侑「あ~その全然嫌いな感じが出てない『嫌いです!』良いね~!。ときめいちゃう!」

しずく「む~!」
 
102: (もんじゃ) 2022/02/20(日) 00:39:37.55 ID:DcT90RfY
侑「まぁ、立ち話もなんだしどこかお店入ろうか!」

しずく「そうですね。ちょうどお昼も食べてないですし。」

侑「そうだね!じゃあこことかどうかな?」

しずく「サイゼですか……」

侑(おっ?少しテンションが下がったか?)

しずく「侑先輩はここが良いのですか?」

侑(乗る気じゃないのか?)

侑「そうだね、とりあえずここが良いかなって。」

しずく「わかりました。ここにしましょう。」

イラッシャイマセー
ナンメイサマデスカー?
フタリデス
オスキナセキドウゾー

侑「この席で良いかな?」

しずく「侑先輩が決めてください。」

しずく「それにしても、勝手に席を選んでなんてちょっと面白いですね。」

侑「そうかな?あっ、しずくちゃん広いほうの席どうぞ!」

しずく「ありがとうございます。」

しずく「……」キョロキョロ

侑「もしかしてしずくちゃんってこういうファミレス来るの初めてだったりする?」
 
104: (もんじゃ) 2022/02/20(日) 00:50:20.01 ID:DcT90RfY
しずく「えっ?何でですか?」

侑「いや、なんとなく?」

しずく「実は初めてなんです……」

侑「それでさっき躊躇してたの?」

しずく「べっ別に躊躇してないですよ!?」

侑「してたよね?」

しずく「してないです!」

侑「でもちょっとはしてたよね?」

しずく「まぁ、ちょっとは……」

侑「やっぱり!」

しずく「そんな鬼の首を取ったような顔をしないでください!」

しずく「私、家族でファミレスとか行ったことが無くて……」

しずく「ちょっと言い方を間違えると嫌味とか自慢に聞こえてしまいそうで怖いのですが……いつも行くお店はそこそこお値段が張るお店で……」

しずく「親もそういったファミレスのようなお店に対してはあまり良いイメージを持っていなくて……」

侑「まぁしずくちゃんの家は本当に大きいし、分からないことはないよ。」

しずく「そんな感じで子供時代を過ごしたので、ファミレスは私にとって遠い存在だったんです。」

しずく「あ、私このエスカルゴとイカ墨スパゲッティで。」

侑「話しながら選んでたの?」

しずく「はい、なんかおいしそうだったので。」

侑「じゃあ私はいつもこれで……」カキカキ

しずく「あれっ?ここワイン安いですね!」

しずく「ビールはちょっと割高かも……」

しずく「えっ?ワインはボトルもあるの?しかも安い……気になる……」

侑「しずくちゃん!?私たちまだ高校生だよ!?」

しずく「あっごめんなさい……内なる自分をさらけ出しちゃいました」テヘペロ

侑「それは出しちゃダメな奴だから!」

侑「まぁそれは置いておいて……」

侑「しずくちゃんドリンクバー頼む?」
 
106: (もんじゃ) 2022/02/20(日) 01:02:02.62 ID:DcT90RfY
しずく「ドリンクバー?」

侑「ジュースが飲み放題になるんだよ。」

しずく「なんか楽しそうですね!お願いします。」

しずく「あれ?紙に書いて注文するんですか?」

侑「そうだよ~」

しずく「どこのファミレスもこんな感じですか?」

侑「いや、私の知る限りここだけだね。」

しずく「そうなのですね……興味深いです。」

ボタンポチトナー

侑「すみません、注文これでお願いします。」

――
―――
――――

しずく「私って求められる人間をずっと演じてきたじゃないですか。」

侑「すごいセリフだけど、まぁその通りだと思うよ。」

しずく「だから、たとえ親に対してでも『良い子』を演じようと自然と身体が動いていました。」

しずく「ファミレスをよく思っていない親にとっての良い子はファミレスをよく思わないはず。」

しずく「気が付けば私はそんなレールの上に乗っかっていました。」

しずく「でも、高校生になって周りの友達がファミレスに行くのをよく見かけて、」

しずく「私も気になり始めていたんです。でも、最初の一歩を一人で踏み出すのはなんだか怖くて。」

しずく「それで、一回璃奈さんとかすみさんと一緒にお出かけしたときにファミレス……というかこのお店に入ろうと誘ったんです。」

しずく「二人とも入ろうと言ってくれたのですが、かすみさんが嘘をついているような気がしたんです。」

侑「かすみちゃんが嘘?」

しずく「『かすみんも行きたい~』とは言ってくれたんですけど、たぶん本心からの言葉じゃないと言いますか、本心はまるっきり別方向を向いているような気がしたんです。」

しずく「嘘をつく演技は結構勉強してますので。」

侑「へ……へぇ……」

しずく「大丈夫ですよ。そんなにわかるものではないので。」

しずく「でも、気が付く気が付かないとは別に、あまり嘘はついてほしくないですね。」

侑「気を付けます……」

侑(企画がバレている……?)
 
107: (もんじゃ) 2022/02/20(日) 01:12:46.99 ID:DcT90RfY
しずく「それで、かすみさんの様子がおかしかったのでその場で引いてしまったんです。」

しずく「それ以来何かあるのかなって思うと誘いにくくて。」

侑「そうなんだ~」

侑(中学生かすみんは私のだけが知ってる秘密だもんね~ウヒョー優越感がすごいよ~)

しずく「(ジトッ)」

侑「……?」

しずく「まぁ今は突っ込まないであげます。」

侑「ナンノコトヤラ……」

しずく「そういえばドリンクバー?とかいうやつはどうすればよいのですか?」

しずく「また紙に書いて注文ですか?」

侑「いや、ドリンクバーは自分で取りに行かないといけないんだよ。」

侑「こっちこっち」
―――――――――
しずく「こんなに種類があるのですか?」

しずく「冷たいジュースからあったかい紅茶まで……」

しずく「こんなわくわくするお店があったとは……」

しずく「今まで損をしていました!!!」

しずく「じゃあ早速これを……」
――――――――――
しずく「味もおいしいし、ファミレスってすごいですね!」

侑「しずくちゃんが喜んでくれて何よりだよ!」

コチラリョウリニナリマスー
ゴチュウモンイショウデヨロシカッタデショウカー

侑「じゃあ食べよっか!」

しずく「そうですね!」

しずく「あっ、本当においしいですね。」

侑「んーん!これはいつ食べても飽きないね!」

しずく「侑先輩は結構このお店に来るのですか?」

侑「結構来る方だと思うよ。」

侑(この企画ですでに3回、これから6回、もう常連さんになっちゃうよ!)

しずく「本当においしくて、何度も来ちゃう侑先輩の気持ちが分かります。」

侑「そうでしょそうでしょ!」ツインテールピョコピョコ
 
108: (もんじゃ) 2022/02/20(日) 01:25:15.99 ID:DcT90RfY
しずく「侑先輩は人の幸せを自分の事のように喜びますよね。」

しずく「本当にやさしくて……素敵です。」

侑「素敵だなんて……照れちゃうなぁ//////」

しずく「しかも、今日は私をこんな素晴らしいところに連れてきてくれました。」

しずく「私は臆病な性格なので自分から『周囲から期待される自分』のレールを外れることが怖いです。」

しずく「でも、侑先輩と一緒にいれば今日みたいに私をどんどん新しい世界に連れていってくれる気がします。」

しずく「そんなかっこいい侑先輩が私は大好きです!」

しずく「もし侑先輩……いや、侑さんさえよろしければ」

しずく「これからも、私がまだ踏み出したことのない世界に引っ張っていってくれませんか?」

――
―――
――――
侑「と、今回もなんかよい感じで終わりました。」

部長「さすがしずくだね。まさに理想のヒロインって感じ。」

部長「わたしもしずくとのファミレスデート行きたかったわ。」

侑「あとで誘ったらどうですか?」

部長「初めてが良いのよ。2回目だと感動も薄れちゃうでしょ?」

侑「それは……機会を奪ってすみませんでした……」

部長「良いの良いの、しずくには1回目を演じてもらうから。」

侑「それでいいんですか……?」

部長「演劇の練習にもなるし。しかも、演劇部員の演技はもう演技じゃないのよ。本気。」

侑「なるほど~とはならないけど、まぁ部長がそれで満足ならもう何も言いません。」

部長「それじゃあ私は早速しずくとデートに行ってくるから、席外すわね。」

侑「は~い。」

侑「ほんとに行っちゃった。」

侑「それでいいのか演劇部部長。」

しずく編〜Fin〜
 
110: (もんじゃ) 2022/02/20(日) 01:28:51.88 ID:DcT90RfY
とりあえずここまでです。
明日は3年生に入りたいと思います。
投稿は深夜になると思います。
さて、4thまでに間に合うのか……
 
120: (もんじゃ) 2022/02/20(日) 21:24:34.38 ID:DcT90RfY
Case4_朝霞果林

姫乃「さて!待ちに待った果林さんの出番ですよ!」

姫乃「これは4Kで保存しておく必要がありますね!」

姫乃「機材はどうするかって?そこは問題ありません!私の趣味はカメラですから、4Kカメラの2つや3つ余裕です!」

姫乃「たくさんのカメラであらゆる方向から果林さんを取って、永久保存します!」

侑「ちょっとちょっと!姫乃さん!……何やってるんですか!」

侑「それ完全に盗撮ですからね?」

侑「いつも通り私が全部資料撮影までやりますから、姫乃さんは待機していてくださいっ!」

侑「というか表に出てこないでっ!」

姫乃「ちぇ~!」

姫乃「だって侑さん、いつも肝心なところは映像に残さないじゃないですか!」

侑「そりゃ、証拠として残っちゃまずい部分は撮らないよね?」

姫乃「さすが浮気性。」

侑「あ~果林さんの企画だけ撮影無しで進めようかな~」

姫乃「ごめんなさい~侑さんは一途です~」

侑「ほらほら、果林さん来たから早く隠れて!見つかっちゃうよ!」

姫乃「はっ、はいぃ~」

侑「あと撮影禁止だけらね!わかった?!」

姫乃「む~!」
 
124: (もんじゃ) 2022/02/21(月) 02:46:55.44 ID:UKDxco2L
――
―――
――――


侑「果林さんっ!」ピョンピョン

果林「あら、侑。そんなにはしゃいでどうしたの?」

侑「あのね、果林さんさえ良ければなんだけど、今度一緒にデートに行かない?」

果林「デート?……なるほどね?良いわよ。」

果林「どうせ同好会の子たちととっかえひっかえに出かけているんでしょ?」

侑「な、なんでわかるのっ?!」

果林「なんとなく、ね。」

果林「侑と二人っきりで出かけるなんてなんか新鮮ね。いつもはエマとだけど、私もいつか侑とデートしたいって思ってたのよ。」

侑「わ~うれしいな~!」

果林「いつが良いかしら?今日の午後とか空いているけど、いきなりすぎるかしら?」

侑「全然大丈夫だよ!」

果林「それじゃあ、今日の放課後に学校の周りで落ち合いましょう。」

侑「うん!すごく楽しみ!」

果林「でも、今日の事は歩夢に言ったらだめよ?」

侑「えっ?なんで?」

果林「なんでもよ。私、まだ死にたくないのよ。」

侑「良くわからないけど、分かったよ。歩夢には黙っておくね。」

果林「そうして頂戴。それじゃあまた後で。」

侑「は~い!楽しみにしてるね~!」

侑(1年生と違って果林さんはデートって言ってもあまり反応してくれなかったな。)

侑(やっぱり1年生にとって私は一応先輩だし、急に一緒に出掛けるなんて言っちゃってびっくりしたかな?)

侑(それにしても果林さんとのサイゼはどんな感じになるのかな?)

侑(今から楽しみだYO~!)
 
125: (もんじゃ) 2022/02/21(月) 02:52:42.29 ID:UKDxco2L
――
―――
――――

侑「あれ~?果林さんいないなぁ~」

侑「学校の目の前だから大体の待ち合わせ場所で大丈夫かと思ったけど、」

侑「やっぱり駄目だったか……?」

侑「よし、果林さんに電話してみよう!」

Prrrrrr

侑「もしもし果林さん?今どこにいるの?」

果林「えっと……ここにいるわ!」

侑「いや、場所を言わないとわからないって!まだ学校ですか?」

果林「いえ、学校ではないわ。学校を出た後、ふらふらしてたら気が付いたらなんか変な場所にいたのよ。」

果林「天井が丸い変な場所ね。」

侑「ちょっと写真を送って!」

果林「わかったわ。いったん電話切るわね。」

侑「天井が丸い……いったいどこなんだ?」

Prrrrrrr

侑「あれ?着信だ。誰だろう……って、姫乃さん!?」

侑「はい。」

姫乃「あ、侑さんですか?聞こえています?」

侑「聞こえてますよ。それより何ですか?いま果林さんが迷子で大変な時なんですよ!」

姫乃「果林さんの場所ならわかりますよ?」

侑「まさかGPS……」

姫乃「まさか、そんなストーカーみたいなことするわけないじゃないですか。」

姫乃「いや、お台場の街をぶらぶらしていたらたまたま果林さんが目の前にいたのです。」

侑「ストーカーじゃねえか!」

姫乃「ふふっ。違いますよ。たまたまです。たまたまだからしょうがないんです。」
 
126: (もんじゃ) 2022/02/21(月) 02:57:09.16 ID:UKDxco2L
侑「まぁ今回は目をつぶるので、どうにかして果林さんをここまで連れてきてください。」

姫乃「わかりました~!果林さんと接触して良いのですね!」

侑「えー、はいはいどうぞ。というか言い方気持ち悪いな!」

姫乃「じゃあ、そちらに着くころにまた連絡しますね。」

侑「了解です~」ピ

侑「あ、果林さんからLINEだ。」

侑「たまたま姫乃ちゃんに会って、ニジガクまで案内してもらえることになった……か」

侑「絶対たまたまじゃないんだけどな……まぁ良いか。」

侑「そういえば果林さんどこにいたんだろう。聞くの忘れちゃった。」

侑「まぁ来てから聞けば良いか。」

スマホポチポチ

果林「侑~ごめんね~!」

侑「果林さん!」

姫乃「あら、侑さん。SIF以来ですね。」ニコニコ

侑「ご無沙汰しています、姫乃さん!あの時はお世話になりました」ニコニコ

姫乃「いえ、こちらこそ」ニコニコ

侑「果林さんをここまで送り届けてくれて、本当にありがとうございました」(早くこの場から立ち去れ!)

姫乃「いえいえ、果林さんのためだったら何でもしますよ」(もう少し生果林さんを味わさせろ!)

果林「本当に助かったわ。」

姫乃「そんな、お礼には及びませんよ」(果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん……)

姫乃「それではまたスクールアイドルのイベントで会いましょう!」(この場の空気をいつまでも吸っていたら私死んでしまうわ!)

侑「ありがとうございました~!」

侑「姫乃さんに出会えてよかったですね。」

果林「その通りね。本当に助かったわ。」

侑「ところでどこへ行ってたんですか?」

果林「さぁ、あれは結局どこだったのかしら……?」

侑「謎は謎のまま……か、」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
姫乃(ふふふっ。果林さんのいるところだったら私はどこへでも行きますよ)
姫乃(土の中でも海の中でも)
姫乃(そしてフジテレビの玉の中でも)
姫乃(アニメ内だと球体は抹〇されていましたけどね!)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
127: (もんじゃ) 2022/02/21(月) 02:58:20.26 ID:UKDxco2L
一旦ここまで
途切れ途切れでごめんなさい
続きはまた明日の夜で
 
132: (もんじゃ) 2022/02/21(月) 19:11:23.26 ID:UKDxco2L
果林「早速恥ずかしいところを見せてしまったわね。」

侑「そういう果林さんの一面も魅力的だよ!」

果林「それより、いっぱい歩いたからおなかがすいたわ。」

果林「どこかのお店に入らない?」

侑「じゃあ、サイゼとかどうかな?」

果林「えっサイゼ!!!」キラキラ

果林「あっ……サイゼね。サイゼサイゼ。」

果林「もちろんいいわよ。」

侑「もしかして果林さんってサイゼ行ったことない?」

果林「行ったことが無いというか……行けたことが無いというか……」

果林「しょうがないじゃない!島にはサイゼが無かったのよ!」

侑「でもお台場に来てからずいぶん経つんじゃ……?」

果林「えぇ、何度も行こうと地図とにらめっこしたのだけど……」

侑「なるほど。」

果林「物分かりが良すぎて逆に悲しくなるわね。」
 
133: (もんじゃ) 2022/02/21(月) 19:23:45.54 ID:UKDxco2L
侑「そんなに行きたかったの?」

果林「SNSに載ってた写真がすごくおいしそうだったわ。それで少し気になっていたのよ。」

侑「じゃあちょうどよかった。」

侑「それじゃあ早速入ろう!」

果林「えっ?あっ……ここにあったのね。なんだ、学校からすぐそこじゃない。」

侑「これでまたいつでも来れるんじゃない?」

果林「いや……残念だけど自信はないわ。」

侑「また私を誘ってくれれば案内するよ!」

果林「それは嬉しいし、助かるわ。」

イラッシャイマセー
ナンメイサマデスカー?
フタリデス
オスキナセキドウゾー

果林「どの席座ってもよいの?」

侑「そうだよ。」

果林「じゃああの角の席が良いわ。落ち着きそう。」

果林「侑、荷物は大丈夫?」

侑「大丈夫だよ!」

果林「これがメニューね。あら、ランチがあるのね。これにしようかしら。」

果林「えっ……スープとサラダがついて500円?しかも100円でドリンクバーも付けられるの?」

果林「噂には聞いていたけど、このお店やっぱり凄そうね……」

侑「喜んでもらえてよかったよ!」
 
134: (もんじゃ) 2022/02/21(月) 19:35:59.15 ID:UKDxco2L
果林「でも、安いのはどうせランチだけでしょ?グランドメニューは高いっていうのが、ファミレスの常識だもの。」

侑「じゃあその目で確かめてみて?」

果林「ほらほらどうせ……って、え~?これは安すぎるんじゃないかしら!えっ?」

果林「ところでこの英語の記号は何?テストかしら?」

侑「あぁ、それは注文番号だよ。」

侑「この注文用紙にその番号を書いて店員さんに渡すの。」

果林「なんだかハイテクじゃない。」

侑「ハイテクではないと思うけど……」

果林「なんだか画一的ね。」

侑「こういう時は画期的とかじゃない?」

果林「そうそう、それが言いたかったのよ。というか、そう言ったわ。」

侑「果林さんがそうしたいならそういうことにしてあげるよ。」

侑「で、果林さんはこのランチメニューにあるほうれん草のスパゲッティとセットドリンクバーで良い?」

果林「えぇ、それでお願いするわ。」

侑「じゃあ私はいつものこれっと……」

侑(いや、いい加減にこれにも飽きてきたな……もう4回目だぞ、私。)

侑「じゃあ注文しちゃうね~!」

ボタンポチトナー

侑「すみません、注文これでお願いします。」
 
135: (もんじゃ) 2022/02/21(月) 19:50:09.09 ID:UKDxco2L
侑「じゃあ私ドリンクバー取ってくるね!果林さん何が良い?」

果林「そうね、アイスティーをお願いするわ。」

――
―――
――――
果林「でも、このシステム本当に良いわね。」

侑「果林さんって意外に店員さんとの会話が苦なタイプ?」

果林「そうじゃなくて、長い料理名を言わなきゃいけないときとかってなんか恥ずかしいじゃない。」

果林「しかも、それでうまく言えれば良いけど途中で間違えちゃったりして店員さんに訂正されるとたまったものじゃないわ。」

侑「あー確かに。」

果林「それで料理が運ばれてきたときには料理名を略するのよね。こっちの間違いは訂正する癖に。」

侑「なんかわかる気がする!」

果林「なんだかこのお店、ますます気に入ったわ。」

コチラリョウリニナリマスー
ゴチュウモンイショウデヨロシカッタデショウカー

侑「はい、大丈夫です!」

ゴユックリドウゾー

侑「意外と早かったね。」

果林「うまきy……」

果林「(ゴホン)」

果林「あら、本当においしそうね。」

果林「ちょっと写真撮ってもいいかしら。」

侑「いいけど、エマさんとかに送るの?」

果林「いや、私もSNSにアップしようと思って。」

侑「へ~、ちょっと意外かも。」

果林「意外?」
 
136: (もんじゃ) 2022/02/21(月) 20:06:44.97 ID:UKDxco2L
侑「意外というかなんというか、」

侑「SNSってなんかキラキラしているイメージがあるから、高級料理店とかの写真とかを投稿するものだと思ってた。」

侑「とくに果林さんはモデルだしアイドルだしで、イメージとか大切なんじゃないかなって。もちろんサイゼがイメージ悪いってわけじゃないけど……」

果林「確かにそういうお店の写真ばっかり載せているモデル仲間もいるし、そういうのも戦略の一つだと思うわ。」

果林「でも私は等身大の私でみんなを魅了させたいのよ。」

侑「等身大の、果林さん?」

果林「たとえば自分の良い部分だけをネットに載せて、いざたまたま私のファンの子がいつもの私を見たらどう思うかしら。」

果林「きっとがっかりしちゃうと思うの。でも私は私のファンの子にそういう思いはさせたくない。してもらいたくない。」

果林「だから、イメージとかじゃなくて、できる限り等身大の自分を魅せるようにしているわ。」

侑「たしかに!そっちの方が応援する側としてもうれしいかも!」

果林「そういってもらえると嬉しいわ。」

侑「あっ!果林さんおSNSが更新されてる!」

侑「あれ?『ふらっと立ち寄った?』『良くいくお気に入りのお店?』これ嘘じゃん!」

果林「だって……いままで一回もたどり着けなかったとか恥ずかしいじゃない?」

侑「(ジトー)」

果林「良いじゃない!少しはフィクションも必要よ。」

侑「それって等身大の自分なのかな~」

侑「一人じゃこれなかったくせに~」

侑「初めてサイゼの料理食べたくせに~」

侑「さっき方言が出かかったくせに~」

果林「そっそれは別にいいじゃない!」

侑「冗談では済まされないレベルの方向音痴でライブの時のハラハラドキドキ綱渡りなのに~」

侑「部屋も散らかっていていつもエマさんに片づけてもらってるのに~」

侑「等身大の自分なんだ~」

果林「わわわ分かったわよ!今日は私がおごるからお願いだから黙ってて!」

侑「やった~!」

侑(でも、そういうお茶目な部分を含めた本当の果林さんの姿こそ、スクールアイドルとして一番魅力的な果林さんの姿だと思うな。)
 
137: (もんじゃ) 2022/02/21(月) 20:21:18.05 ID:UKDxco2L
――
―――
――――
侑「と、今回もなんかいい感じで終わりました。」

姫乃「いやいやいやいやいや」

侑「なんですか?姫乃さん。」

姫乃「果林さんが方向音痴なわけねーだろ。」

侑「いや、姫乃さんはストーカーしてたから分かるだろ。」

姫乃「あれは散歩よ。果林さんはいつもあのくらい散歩するもの。きっと体系維持に気を使っているのね。素晴らしいプロ魂。」

侑「いつもストーカーしてるのかよ。引くわ。」

姫乃「でももし仮にね、もし仮に、仮の話なんだけど……」

姫乃「もしも侑さんの言う通り果林さんにポンコツな面があるとすれば……」

姫乃「……」

侑「姫乃さん、どうしたの?」

姫乃「ハッ」

姫乃「ごめんなさい。宇宙を感じていました。」

侑「本格的にやばいなこの人。」

姫乃「さて、そんな果林さんは超素敵という事が分かりましたが、」

侑「文が大味すぎる。」

姫乃「次はスイスのお話です!私の敵ですが、しょうがないので聞いてあげましょう!」

姫乃「感謝するのですよ、スイス!」

姫乃「それじゃあ次の話にLet’s GO!」

侑「だから勝手に仕切るな~!」

果林編〜Fin〜
 
138: (もんじゃ) 2022/02/21(月) 21:00:00.69 ID:UKDxco2L
Case5_エマ・ヴェルデ

侑「エマさんエマさん!今度一緒にデート行かない?」

エマ「デート?お出かけか~!良いよ~!」

侑「やったぁ!えまさんだぁいすき~!」ダキツキー

エマ「私もだよ~!」ヨシヨシ

侑「じゃあさっそくだけど、今日同好会の練習が終わった後お出かけしない?」

エマ「良いよ~!じゃあ練習終わったら待ってるね!」

侑「うん!すごく楽しみ!」

――
―――
――――
侑「エマさんこっちこっち~!」ピョンピョン

エマ「も~!侑ちゃんたらはしゃぎすぎだよ~」ナデナデ

侑「エマさんは安心して甘えさせてくれるから大好き!」

エマ「まったく、侑ちゃんもまだ子供なだぁ……」

侑「えへへ……エマさんの前では子供でも赤ちゃんでも何でもいいや!」

エマ「も~!同好会のマネージャーなんだからちゃんとしてよね!」

侑「頑張りまーす」スリスリ

エマ「もうっ!」
 
139: (もんじゃ) 2022/02/21(月) 21:44:27.11 ID:UKDxco2L
侑「ところでエマさんさぁ、ここのお店って行ったことある?」

エマ「Saizeriyaのこと?行ったことはあるよ!」

侑「どうだった?」

エマ「実際にイタリアで料理食べたこともあるけど、やっぱりちょっと違うかな。」

エマ「でも懐かしい気分になるし、味が違ってもおいしいことはおいしいし、とってもBonoだよ!」

侑「そうなんだ~。」

エマ「そうだ!せっかくだから一緒にサイゼ行かない?」

侑「良いね!」

侑(私が何かするまでもなく、サイゼ行きが決まってしまった。)

イラッシャイマセー
ナンメイサマデスカー?
フタリデス
オスキナセキドウゾー

エマ「席はここで良いかな?あっ侑ちゃん奥どうぞ~!」

侑「あ、ありがとう……」

侑(完全にエマさんに主導権を握られているよ……やっぱり年上って感じでときめいちゃう~!)

エマ「侑ちゃんメニューどうぞ!」

侑「あっ、ありがとう!」
 
141: (もんじゃ) 2022/02/21(月) 21:51:10.87 ID:UKDxco2L
エマ「サイゼと言えばチーズだよねぇ~」

侑「エマさんチーズ好きなの?」

エマ「スイスと言えばチーズだからね~」

侑「そうなの?」

エマ「侑ちゃんが大好きなラクレットチーズはちみつパンのラクレットチーズとかもスイスの郷土料理だし、あとは最近流行ってるチーズフォンデュもスイス料理だよ!」

侑「そうだんだ!私以外とスイスの事について知らないかも……」

エマ「えへへ……私がきっかけてスイスに興味を持てくれたらうれしいな!」

侑「うん!もっとスイスのこと聞かせてよ!」

エマ「うん!でも、その前に注文だけしちゃおっか!」

侑「あはは……そうだね……」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

エマ「という感じで、とても素敵な場所なんだよ!」

侑「わ~!ときめいちゃうよ~!」

コチラリョウリニナリマスー

侑「お、ちょうどいいところで料理が!」

侑「私もスイスに行きたくなってきちゃった!」

エマ「私も侑ちゃんとスイスに帰りたいよ!でも、なかなか気軽に行ける距離じゃないけどね。」

侑「たしかに……。北海道くらい身近だったら良いのにね!」

エマ「ふふふっ、確かにそうだね!」
 
142: (もんじゃ) 2022/02/21(月) 22:07:19.74 ID:UKDxco2L
侑「そういえば、エマさんって卒業したらどうするの?」

エマ「スイスに帰る予定だよ。」

侑「えっ……」

侑「今なんて……?」

エマ「スイスに帰ろうかなって思ってる。」

侑「ななな、なんでよぉ~」

侑「という事はもう進路とか決まっちゃっているの?」

エマ「受験したいところは決まっているよ。」

エマ「まぁ、少し離れ離れになっちゃうね……」

侑「」な……

エマ「侑ちゃん動揺しすぎて意味わからなくなってるよ……」

エマ「ちょっと侑ちゃん大げさすぎない?」

侑「だってエマさんスイスに帰っちゃうって……!」

侑「日本から離れちゃうんでしょ……!」

侑「そんなの寂しすぎるよ!なんでエマさんはそんな普通なの!?」

エマ「私だって寂しいよ?でもそれよりね、侑ちゃんには同好会があるでしょ?侑ちゃんも同好会のマネージャーとして、私がいなくてもしっかりしないとだめだんだよ?」

エマ「いつも私たちに甘えてばっかりでしょ?それじゃあ後輩たちに示しが付かないよ!」

侑「エマさんが正論で攻撃してくるよ~エマさん慰めて~って本人だった!」

エマ「私が帰国しようがしまいが今の3年生が学校からいなくなるのは事実なんだよ?」

エマ「今の侑ちゃんは私たちがいなくなっても大丈夫なのかな?」

侑「ヤダ!ヤダ!」

侑「それもヤダヤダ!」

侑「どれもヤダヤダ!」
 
143: (もんじゃ) 2022/02/21(月) 22:17:09.17 ID:UKDxco2L
エマ「いい?私たちがいなくなっても侑ちゃんは同好会全体を引っ張っていかないといけない立場なんだよ!」

エマ「来年入ってくる1年生は私たちの活動を見て入ってくれる子だよ!」

エマ「きっとスクールアイドルになりたいって子もたくさん入ってくる。」

エマ「今の何倍も大きな同好会になるかもしれない。」

エマ「侑ちゃんはその中心になるんだよ?」

侑「やだあ゛~卒業しないでぇぇぇ~~~」

侑「きっど果林さんが留年じでぐれるもん゛~~」

エマ「こらこら、先輩の留年を願わないの!」

侑「じゃあかすみぢゃんが留年ずる゛~~」

エマ「それは……本当になるかもしれないから口に出さない方が良いと思うな。」

エマ「も~侑ちゃんの涙でテーブルがびしょびしょだよ……」

エマ「ほら、顔の涙拭いてあげる」フキフキ

侑「でもそうだよねっ……エマさんも家族と離れて一人で日本に来て……」

侑「一番さみしい思いをしているのはエマさんだよね……それなのに私……」

エマ「ううん、良いの。」

エマ「そうやってすぐに自分の事より他人の気持ちを考えられる侑ちゃんは本当にやさしいね。」

侑「でもまだまだエマさんや果林さんや彼方さんに甘えたいよぉ~」

エマ「よしよし。でも侑ちゃんなら私たちがいなくなっても、同好会がどんなに大きくなってもきっとみんなをまとめ上げられるって信じているよ!」

エマ「だって日本中・世界中から注目を集めたSIFを実現させたまわが校自慢のマネージャーだもん!」

エマ「校内だけじゃなくて、他の学校の子たちとも相談して一つのイベントを作り上げて、」

エマ「今まで気恥ずかしくてちゃんと気持ち伝えられなかったけど、」

エマ「ほんっとうに!侑ちゃんはすごいと思うよ!」

エマ「だから、もっと自信をもって!」
 
144: (もんじゃ) 2022/02/21(月) 22:26:13.93 ID:UKDxco2L
侑「エマさん……エマさんに褒められるとなんかなんだかうれしすぎて涙が出てくるよ……」

エマ「ふふふっ。」

侑「私頑張るよっ!」

侑「頑張って、もっともっとしっかりしたマネージャーになる!」

侑「だから、これからも少しくらいは甘えさせてね?」

エマ「もう、しょうがないなぁ。ちょっとだけだよ?」

侑「わーい!」

侑「ところでエマさん、スイスに帰った後はどれくらいの頻度で日本に来るの?そう頻繁には帰ってこられないだろうけど……」

エマ「いや、2週間で帰ってくるよ!」

侑「えっ?2週間おき?に?」

エマ「いや、そもそもスイスに帰るのは2週間くらいだよ?あれ?勘違いしちゃった?」

侑「いやいやいやいやいやいやいや」

侑「だってエマさん、『スイスに帰ろうかなって思ってる。』って言ってたじゃん!」

エマ「2週間くらいね。」

侑「でも進路は受験する大学まで決めてるって……」

エマ「東京の大学を受験しようと思ってるよ。だから虹ヶ咲の卒業式と大学の入学式の間に帰ってまた戻ってくるんだ~!」

侑「えっえっえっえっえっえっ」

侑「いやいや、エマさん『まぁ、少し離れ離れになっちゃうね……』って……」

エマ「東京の大学と言ってもお台場からはちょっと遠いから、今の頻度で会うのは難しいかなって。」

エマ「私も果林ちゃんも彼方ちゃんも大学生になったら忙しいだろうし。」

エマ「もちろん全く会えなくなるわけではないけどね。」

侑「も゛~勘違いしちゃったじゃん!」

エマ「ごめんごめん、なんかおかしいとは思ってたんだけど……」

侑「なんか私どさくさに紛れてガチ泣きしちゃったじゃん!」

侑「も~恥ずかしいよ~!」

エマ「ごめんごめん、私の伝え方が悪かったね……」

侑「本当だよ!もう!エマさん嫌い!!」

エマ「えええええええ……ごめんごめん!お詫びに何でもするから~!」

侑「あ、言ったね!」

侑「じゃあ、これからもずっと今まで通り甘えさせてもらうから、覚悟してね!エマさん!」
 
146: (もんじゃ) 2022/02/21(月) 22:36:28.88 ID:UKDxco2L
――
―――
――――
侑「と、散々な結果でした。」

姫乃「う゛わ゛ーん゛!!スイス―!!帰ら゛な゛い゛で―!!」

侑「いやいや、話聞いてたでしょ。帰るの2週間だけですよ。」

姫乃「聞こえない聞こえない聞こえない!!」

姫乃「私を不幸にするささやきなんて何も聞こえない~~!!あああああああ!!!!!!」

姫乃「スイスがいなくなったら私どうやって生きていけばいいの~!!」

侑「これ果林さんの時よりひどくない?」

遥「話の途中からずっとこんな感じで……取り付く島もないんです。」

姫乃「もう私もスイスいく~~!!」

侑「えっ結構遠いですよ?」

姫乃「カヌーで行く~~!!」

侑「スイスは八丈島じゃないよ!?遠すぎるよ??」

遥「ちょっと時間を置かないとダメそうですね。」

侑「あとでエマさん連れてくるよ。私たちの話は聞き入れなくてもエマさんの話は聞くでしょ。」

遥「それもそうですね。」

遥「ところで侑さん!次のターゲットは順番的にお姉ちゃんですよね!!楽しみだな~!!」

侑「あ~ごめん。彼方さんはスケジュールが合わなくて愛ちゃんが先なんだ~。その後彼方さん、せつ菜ちゃん、歩夢って続くから、もうちょっとだけ待っててね!」

遥「え~まだ待たせるんですか~?」

侑「頑張るから!何とか今週中に全員分のデートを終わらせるから!」

遥「なんかクズ男みたいな思考回路ですね。」

遥「いつか痛い目見ればいいのに。」

エマ編〜Fin〜
 
155: (もんじゃ) 2022/02/23(水) 23:34:49.39 ID:1rcG3rE5
Case6_宮下愛

侑「愛ちゃーん!やっほ~!」

愛「おっ!ゆうゆじゃん!どうした~?」

侑「あの……ちょっとお願いがあるんだけど」モジモジ

愛「そんなに恥ずかしがったどうしたの~?ゆうゆらしくないじゃん!」

侑「もし愛ちゃんさえ良ければなんだけど、一緒にデート行かない?」

愛「全然OKだよ~!」

侑「やった~!なかなか愛ちゃんとふたりっきりで話せる機会ってないから楽しみだよ!」

愛「たしかに、私ら同学年なのに1対1で話すこと少ないかも!」

愛「楽しみだな~!愛さんも気合入れていくよ~愛だけに!」

侑「わははあはっ!!!。ちょっと愛ちゃんあまり笑わせないでよぉ!」ヒイヒィ

愛「ゆうゆはどんなダジャレでも笑ってくれるからこっちも楽しくなっちゃうんだ!ゆうゆの笑いには愛があるよね!」

侑「だめだよ……?だめだよ……?」

愛「……」

侑「……」

愛「愛だけに?」

侑「はははははっ!!も~ダメって言ったじゃん!!!」

愛「ゆうゆは本当に赤ちゃんみたいで可愛いなぁ~」
 
156: (もんじゃ) 2022/02/23(水) 23:40:59.45 ID:1rcG3rE5
侑「ちょっと愛ちゃん馬鹿にしてるの~?」

愛「違うよ~ほめてるんだよ~!」

侑「絶対違うと思うけどなぁ……」

侑「ところで、デートの日はいつが良い?」ワクワク

愛「今週中だと……同好会がない日は他の子とのデートか部活の助っ人で全部埋まっちゃってるな~」

侑「さっすが人気者だね!」

愛「そうかなぁ……みんなそんな感じじゃないの?」

侑「いやいや、愛ちゃんが特殊だよ!」

愛「でもゆうゆもどうせいろんな女の子とっかえひっかえにデートしてるんじゃないの?」

侑「あはは、そんなことあるわけないじゃん!」

侑(愛ちゃん鋭すぎで笑えないよ!)

愛「うーん、今日の放課後が一応空いてるんだけど、それを逃すともう2週間後とかになっちゃう。」

侑「じゃあ、今日の放課後でも良いかな?!」

愛「ゆうゆさえ良ければ、私はオールオッケーだよ!」

侑「やった~!じゃあ授業終わったら連絡してね!」

愛「うん!了解でーす!」

侑「あ~午後の授業早く終わらないかな~!!放課後が楽しみだ!」

侑(さてさて、愛ちゃんとのデートはどうなるのかな?)

侑(いまから楽しみすぎてときめいちゃうYO!)

侑(でも、私サイゼに何日連続で通ってるんだろう……)

侑(いくらおいしくても、いい加減飽きてくるよ……)トホホ
 
157: (もんじゃ) 2022/02/23(水) 23:45:15.36 ID:1rcG3rE5
ピロン

侑「あっ、愛ちゃんからラインだ!」

『こっちはHR終わったよ~!』

侑「なんだかドキドキしちゃうな~!!」ウキウキ

侑「『こっちも終わってるよ~。昇降口にいるね!』っと!」

侑「今日はなんだか楽しみだなぁ~」

――
―――
――――

タッタッタッタッタ

侑「あれ?愛さんもういたの?ごめん待たせちゃったかな?」

愛「ううん、愛さんも今来たところだよ!」

侑「でも早くない?普通科の方が教室遠いのに。」

愛「ちょっと走ってきたからね!今日は同好会が無いから体力が有り余っちゃって!」

侑「愛ちゃんは相変わらずだなぁ。でも、廊下を走ると菜々ちゃんに怒られちゃうよ!」

愛「ははは……実は最後の最後で見つかっちゃて怒られちゃった。『宮下愛さん。2年生としての自覚はあるのですか?』って。」

愛「でもせつ菜も絶対自分の大好きのためだったら廊下だろうが何だろうが全力疾走しそうだよね!」

侑「目に浮かぶよ。」ハハハ

愛「なんか走ったらおなかすいてきちゃった!」

侑「えっ……まだ3時とかだよ?」

愛「愛さん燃費悪いから!」

侑「じゃあさじゃあさ、行きたいお店あるんだけど!」

愛「えっ?どこどこ?」

侑「えっと……」
 
160: (もんじゃ) 2022/02/23(水) 23:50:44.34 ID:1rcG3rE5
――
―――
――――

愛「あー、サイゼね!」

侑「愛ちゃん行ったことある?」

愛「りなりーは良く行ってるみたいだけど、愛さんは行ったことないな。」

侑「なんか理由とかあるの?」

愛「チェーン店ってなんか堅苦しい感じがして、なんか苦手なんだよね……」ポリポリ

愛「愛さんが育った町のお店はどこも客と店員の距離が近くって、みんな知り合いみたいな感じだったから……」

侑「たしかに、雰囲気はかなり違うかもしれないね。」

侑「なれなれしすぎない接客の方がいいって人もいるけど、確かに愛ちゃんは少し肌に合わないかもね。」

侑(しかしここで押し切ってこその企画!)

侑(何としてでも愛ちゃんをサイゼに連れ込むぞ!!)

侑「でも私なんか疲れちゃったし、ここからまた歩くのもしんどいからサイゼに……」

愛「よしっ!ここに入ろう!」

侑「えっ?良いの?」

愛「いろいろ考えたんだけど、違うタイプのお店の方がいろいろ学べることが多いと思うし!」

愛「新しい客層を取り込むヒントがあるかもしれない!」

侑「本当に愛ちゃんは仕事熱心だね!」

愛「もっともんじゃのおいしさを沢山の人に広めたいんだ~!」

侑「じゃあ、早速入ろう!」
 
162: (もんじゃ) 2022/02/23(水) 23:57:56.92 ID:1rcG3rE5
イラッシャイマセー
ナンメイサマデスカー?
フタリデス
オスキナセキドウゾー

愛「いろいろな絵が飾って会って、お店の雰囲気もめちゃ良いね!」

侑「たしかに!でも私は普段あまり気にしないから、意識するとなんか新鮮かも!」

侑「さすが!愛ちゃんは目の付け所が違うね!」

愛「いやいや、変なところに目が行っちゃうから逆に困ることもあるよ。あっ、ここホコリたまってるな~とか、食器片づけるのが遅いな~とか。」

侑「なんか姑さんみたい!」

愛「ちょっとゆうゆ~!どういうこと~!」

侑「えへへっ。でも愛ちゃんは良い姑さんになりそう!漬物もおいしいし!」

愛「ちょっと話が速すぎるよ~!まだお嫁にも行ってないのに!!」

侑「きっと愛ちゃんなら良いお嫁さんになるよ!」

愛「も~!ゆうゆったら~!」

侑「さて、そんな素敵な愛さんや。」

愛「なんだね侑さんや。」

侑「そろそろ何か頼まない?」

愛「あっ……完全に忘れてたよ!」

侑「おなかすいたんじゃなかったっけ……?」

愛「ゆうゆとの会話が楽しくてついね!」

侑「もう、愛ちゃんはそういう所がズルいんだよなぁ……それ男子に言ったら絶対勘違いさせちゃうからね!絶対だめだよ!」

愛「ははは~またまた~」

侑「冗談じゃないって!ほんとに!」
 
164: (もんじゃ) 2022/02/24(木) 00:04:34.34 ID:iHJMVKGA
侑「はいこれメニューね!」

愛「ありガトーショコラ!」

侑「へっはっははははははは……」

侑「ちょっと愛ちゃん不意打ちはやめてって言ってるじゃん!!!」

愛「へ~。いろんな種類があるんだね~。」

愛「なるほど、塩分とカ口リーが書いてあるんだ!これは嬉しいかも。」

愛「ごはん以外も大盛にできるものがあるんだ~!」

侑「愛ちゃんは研究熱心だね……スクールアイドルをやりながら家業……えらいなぁ……」

愛「これは愛さんが好きでやっていることだからえらいとかそーゆーのじゃないって!」

侑「そんな奥ゆかしいところも好き!」

愛「今日のゆうゆはいつも以上に優しすぎない?いつも優しいけどさ!」

侑「うーん、今日はデートだからかな?」

愛「愛さんなんか照れちゃうよ……」

愛「ゆうゆは何頼むか決まってるの?」

侑「あー、うん。いつも同じ料理を頼んでるから。」

愛「なんか常連さんみたい!」

愛「じゃあ私はこのイタリアンハンバーグとライスで!」

侑「おっけー!」注文カキカキ

愛「何かいているの?」

侑「この紙に番号を書いて注文するんだよ!」

愛「何その仕組み面白―い!」

侑「こうやってメニューに書かれている番号を数を書いて、」

ボタンポチトナー

侑「すみません、注文これでお願いします。」
 
165: (もんじゃ) 2022/02/24(木) 00:13:02.24 ID:iHJMVKGA
侑「こんな感じで店員さんに渡すんだよ!」

愛「すごい!これで注文の聞き間違いも防げるし、注文聞く時間の短縮にもなるし、すごすぎるよ!」

侑「愛ちゃんの家でも導入してみる?」

愛「んー、分かんない。けど、とりあえずパパに話してみようと思う!」

侑「お店をどんどん良い方向に変えていこうとする愛ちゃんはやっぱり素敵だよ!」

愛「そ、そうかなぁ……」テレテレ

愛「……」

愛「…………」

愛「………………」

侑「愛ちゃんどうしたの?」

愛「『どんどん良い方向に変えて』か……って」

侑「急にどうしたの?」

愛「最近悩んでいるんだよね。ソロアイドルとして宮下愛はどういう方向性に進むべきなんだろうって。」

侑「スクールアイドルはじめたての時も悩んでいたよね。」

愛「うん、でもそれからアタシらしいスタイルを確立して……愛トモのみんなも増えて……」

愛「そんな中で、どんどん状況が変わっていく中で、」

愛「アタシはアタシのまま何一つ変わらない。そんな向上心のない考え方でいいのかなって、不安に思っちゃうんだ。」

侑「たしかに、愛ちゃんが同好会に入った時と比べたら愛ちゃんを取り巻く状況はいろいろと変わったよね。」

愛「そんな感じでずっと考えているんだけど、全然結論が見えなくってさ。」

愛「グループだったらみんなで意見を戦わせて納得のいくまで議論できるけど、」

愛「ソロアイドルは自分が納得してしまったらそこで考えが終わっちゃう。」

愛「でも、本当にその結論でいいのかなって。」

愛「自分の決断に自信を持てないんだ。」

愛「たとえ結論を出したとしても、もしかしてまだ考えが甘いだけなんじゃないか、これ以上怖いことを考えたくないから楽な方へ無理やり納得しているんじゃないかって不安が付きまとうし、」

愛「なんだかそういう意味でもソロアイドルって難しいなって。」
 
166: (もんじゃ) 2022/02/24(木) 00:18:58.77 ID:iHJMVKGA
侑「一人一人が好きな色で好きなことができることこそがソロアイドルの強みではあるけど、」

侑「確かにそれは脆さにもつながる表裏一体の特徴なのかもしれないね。」

愛「はははっ……こんな話アタシらしくないよね!」

愛「でも、同好会の中では私って盛り上げ役だし、りなりーも姉妹って感じで」

愛「こういう真剣な話ってなかなかできないんだよねっ!」

愛「なんか恥ずかしくて……」

侑「たしかに難しい問題だね……」

愛「特に愛さんのダジャレって面白いのか最近なんか不安になって……」

侑「えっ!面白いよ!お腹が痛くなっちゃうくらい!」

愛「いや、正直ゆうゆくらいしか笑ってくれる人いないんだよね……」

侑「えっ……そうなの!?そんなことないと思うけど……」

愛「ゆうゆはいつも爆笑しすぎて周りが見えていないだけでしょ!」

侑「言われてみれば……そうかも……しれなくもないかなぁ……」

侑「でも、大切なのは『ファンの子がどう思うか』ではなくて、『愛ちゃんがどうしたいか』だと思う。」

愛「アタシがどうしたいか……」

侑「愛ちゃんが楽しいと思うことを貫いてこその愛ちゃんだし、そのスタイルでここまで活動してきたからこそ今のファンの子がついてくれたんだと思う!」

愛「でも……」

侑「愛ちゃんはファンの数が増えてその子たちが満足しているかとか、もっともっとファンの子を増やしたいとか、いろいろ考えていると思うけど、やっぱりそういうことを考えると今までの愛ちゃんとは違う愛ちゃんになっちゃう気がする。」

愛「それは良くなるかもしれないし、悪くなるかもしれないし、誰にもわからない。」

侑「でも、私はみんなの前で歌うことがただただ好きな今の愛ちゃんが好きかな。」
 
174: (もんじゃ) 2022/02/24(木) 01:03:25.85 ID:iHJMVKGA
>>173
侑のセリフです!
ご指摘ありがとうございます!
 
168: (もんじゃ) 2022/02/24(木) 00:24:20.45 ID:iHJMVKGA
愛「ゆうゆ……」

愛「そこまで私の事をよく見てくれていたんだね~!!も~大好き!!」

侑「ちょっと恥ずかしいから抱き着かないでよ……」

愛「ごめんごめん!」

愛「なんか今日はいつもと違う感じでなんか落ち着かないな。」

侑「たしかに!愛ちゃんと真剣な話をすることってあんまりないもんね。」

侑「今日はしっかりマネージャー出来てたかな?」

愛「ゆうゆはいつもマネージャーとして仕事してくれてるじゃん!」

愛「というか今はデート中なんだからマネージャーはだめ!!」

愛「といっても私から相談を振っちゃったんだけどね。」エヘヘ

侑「同級生同士2人きりだからできる、特別な話って感じかな?」

愛「お!なんか青春って感じでなんかそれ良いね~!」

愛「……」

愛「ゆうゆさ、」

侑「なに?」

愛「もしアタシがまた道に迷ったら、その時は相談に乗ってくれるかな?この場所で。」

侑「もちろんだよ!」
 
169: (もんじゃ) 2022/02/24(木) 00:33:23.01 ID:iHJMVKGA
――
―――
――――
侑「と、こんな感じで、その後料理を食べました。」

侑「正直もうサイゼの料理も飽きてきました。」

色葉「いつもは明るい愛先輩……」

色葉「そんな愛先輩が悩んでる……」

色葉「これは推せる!さらに推せる!!」

侑「でもなんで駄洒落の心配なんてしてたんだろうね。あんなに面白いのに。」

色葉「いや、あれ本気で笑ってるのは侑先輩だけだと思いますけど。」

侑「えっ……?」

色葉「あれはダジャレが良いんじゃなくて、それを言っている愛先輩が一番かわいいんです!わかりますか?」

侑「愛ちゃんももちろんいいけど、ダジャレだって面白いじゃん!」

色葉「侑先輩の笑いのツボが浅すぎるだけですよ!」

侑「え~そんなことないよ~!」

色葉「じゃあいきますよ?」

色葉「布団が吹っ飛んだ!」

侑「……」

侑「…………」

侑「どうしたの?」

色葉「えっ……あの侑先輩がダジャレで笑わない……?」

色葉「なんだかショックすぎる……」

色葉「ちょっと今日は元気が無いので帰ります……」

色葉「明後日は愛先輩とのデートもあるし、精神を回復させないと……」

侑「えっ……愛ちゃんって自分のファンの子ともデートしてるの?」

色葉「誘って予定さえ合えば来てくれますよ?」

侑「それはいろいろとどうなんだ……?いや、愛ちゃんだから許されるのか……?」

色葉「じゃあ私そろそろ帰りますね~」ショボン

侑「うん、気を付けてね~」

ガチャ
 
171: (もんじゃ) 2022/02/24(木) 00:41:01.02 ID:iHJMVKGA
侑「ちょっともう一度愛ちゃんとお話しする必要があるかな~」

侑「それにしても……」

侑「布団が吹っ飛んだって!!!面白すぎ!!!でしょ!!!!」ケラケラケラケラ

侑「はははははっ!はははははっ!はははははっ!」

侑「も~お腹痛いよぉ~!!」

侑「後輩の手前、頑張って笑いをこらえていたけど、もう無理!!」

侑「ひ~!もうダメ~!!」

姫乃「スイス―!帰らないでー!」

侑「はははっ・・・・・もー無理!!」バシバシ

姫乃「スイスを捕まえて、もう離さないんだから~!」

遥「私、この会に所属していて本当に大丈夫なんでしょうか……」

遥「心配になってきました……」

愛編〜Fin〜
 
178: (もんじゃ) 2022/02/24(木) 20:45:38.40 ID:iHJMVKGA
Case7_近江彼方

目の前には同好会の可愛くて頼れるマネージャー。
侑ちゃんは本当にすごいんだよ。
3年生の私たちよりもずっと頼りがいのあるマネーシャー。
無くなりかけた私たちの同好会を復活させたり、他校と協力して大規模なスクールアイドルイベントを企画したり。
この話をすると侑ちゃんは自分だけの功績ではないと謙遜するけど、そんなことは全然な良くて。
むしろ侑ちゃんがいなかったら私たちの同好会はいまの景色を見れていなかったと思う。
それくらい、私を、私たちを高みに引っ張ってくれた恩人。
とても可愛くて、守ってあげたくなる、大好きな後輩。
でも、それはダメだよ。私の心が壊れちゃう。
あの日の事を、思い出しちゃうから……。
でも、この出来事は秘密の話。侑ちゃんに悟られるわけにはいかない。
だから、私はいつもの彼方ちゃんを演じなければならない。
いつもの笑顔で。
「うん、このお店彼方ちゃんも行きた~い!」
 
179: (もんじゃ) 2022/02/24(木) 20:51:07.71 ID:iHJMVKGA
「彼方さん!今度一緒にお出かけしない?」
その日は同好会の部室へ行こうと歩いていたところで、たまたま侑ちゃんと会った。
そんな移動中での道すがら、侑ちゃんはいきなり私をお出かけに誘ってきた。
侑ちゃんの事だ。きっと深い意味はない。そう考えながら、
「どこ行くの~?同好会の買い出しとか~?それともスクールアイドルのライブかな~?」
とおどけたのがまずかったのかもしれない。今考えれば。
「うーん、そういうのじゃなくて……。デート?みたいな?」
「お~、侑ちゃんがデートに誘ってくれるなんて彼方ちゃんうれしいよ~!
「いいよ~!いつでも予定空けちゃう!!」
その後、話の流れで今日、私は侑ちゃんとデートに行くことになった。
侑ちゃんの言うデートには深い意味はない。無いに決まっている。
きっと女の子が2人で遊びに行くことをデートと呼んでいるのだろう。
『デート』
その言葉を聞いて嫌な記憶が蘇りそうになった。
侑ちゃんの前では明るく、普段通りの彼方ちゃんを振舞えただろうか。
忘れかけていた2年前の出来事がぬっと顔を出し、あっという間に心を後悔の霧で覆いつくした。
 
180: (もんじゃ) 2022/02/24(木) 20:57:18.96 ID:iHJMVKGA
侑ちゃんが誘ってくれたお店には前に来たことがある。別の子と一緒に。
その子は今日の侑ちゃんと全く同じものを注文していた。
もう2年も前の事なのに、嫌なほど鮮明に覚えている。
その子は侑ちゃんによく似た背格好で、同じ髪型だった。
今はだいぶ身長が伸びて雰囲気は変わってしまったけれど。
あと、さすがに髪の緑色の部分は違う。というか、あれってどういう仕組みなの?
 
181: (もんじゃ) 2022/02/24(木) 21:03:04.48 ID:iHJMVKGA
今もそうだけど、1年生のころから私は昼寝が大好きだった。
お昼休みは中庭で作ってきたお弁当を食べ、そのままおやすみなさい。
そんな贅沢な時間の使い方が好きだった。
でも、そんな生活を始めて2週間もしないうちにある子から話しかけられるようになった。
おやすみモードの彼方ちゃんは受け答えが曖昧だから、その子はだんだん彼方ちゃんの特等席のベンチに早く来るようになった。
最初は「ここにいても良い?」だけだったのが、次第に「学科はどこなの?」とか「部活動はやっているの?」とか、どんどん会話が広がっていった。
彼方ちゃんは睡眠を邪魔されるのが大の苦手なのに、なぜかその子と話すことは全然苦じゃなかった。
むしろ、昼寝のためではなく、その子とお話をするために毎日中庭へと足が動いた。
 
182: (もんじゃ) 2022/02/24(木) 21:08:42.28 ID:iHJMVKGA
そんな日々がしばらく続いたのち、私たちは正式にお付き合いすることになった。
女の子同士なんて変だって思うかもしれないけど、なぜか私たちの周りではそういったカップルが多かった。
そんなうわついた空気にそそのかされたのだろう。
告白はあの子からだった。私は特に考えるわけでもなくOKの返事をした。
お付き合いをしていた周りの同級生がみんな幸せそうだったから。
今になって冷静に考えてみればその程度の理由だったのかもしれない。
そんな軽い考えに反吐が出る。
 
183: (もんじゃ) 2022/02/24(木) 21:16:07.30 ID:iHJMVKGA
私たちのお付き合いは外から見れば順調だったらしい。
色々なところにデートしに行った。お互いの家。水族館。ショッピングセンター。
付き合う前の何倍も長く、何倍も濃い時間を一緒に過ごした。
どうしても会えない日は電話をした。私たちはつながり続けた。できる限り。
相手の事を知れば知るほど、私を大切に思ってくれていることが分かった。
相手の事を知れば知るほど、私はその子を大好きになっていった。
でも、あの子は違った。
私の歯車が回り始めたときには、とっくにあの子の歯車はさび付いていた。
そして、気が付いた時にはその2つの歯車はかみ合わないどころか、
かすりもしない位置まで離れてしまっていた。
付き合ってもうすぐ1年の辺りだった。
 
184: (もんじゃ) 2022/02/24(木) 21:21:31.39 ID:iHJMVKGA
付き合って1周年の前日、あの子から連絡が入った。大切な話がしたい、と。
場所は学校の近くのサイゼ。私たちが付き合うことになった日の放課後に行った、初めてのデート場所。
何の話かなんて、言われなくてもわかる。
聞きたくない。でも、私には聞く責任がある。
鬱々とした気分でお店へ向かった。
店内に入ると、その子の姿があった。1年前と同じ席。同じ椅子。
 
186: (もんじゃ) 2022/02/24(木) 21:27:09.93 ID:iHJMVKGA
話の内容は予想通り。でも、私はお別れしたくなかった。
どうしてと理由を聞いても何も答えてくれない。
彼方との最後の思い出を私の汚い感情で汚したくないからって。
でも、分かっている。
あの子は私に持ちきれないほどたくさんの時間と愛情を注いでくれた。
でも私はどうなっただろうか。
気が付けば遥ちゃんの話。そしてお昼寝。
あの子が楽しそうに聞いてくれるから、私は私が話したいことを喋り、寝たい時に寝る。
一緒にいてくれる幸せに甘んじ、一緒にいる努力を私だけが怠った。
あの子は私自身を愛してくれていたのに、私は私と一緒に居る彼女を愛していたのだ。
あの子はそんな私が好きだと言ってくれたけど、その言葉は本物だったのだろうか。
あの子の「楽しそう」は本物だったのだろうか。
あまりにも長すぎたのだ、私がその疑惑に辿り着くまでに。
そして、気持ちのすれ違いは確実に始まっていた。
 
187: (もんじゃ) 2022/02/24(木) 21:33:57.95 ID:iHJMVKGA
そんな不安に駆られてから、私はその子の前で一切遥ちゃんの話をしないようにした。
昼寝も全くしなくなった。
ただただ、あの子に一緒にいて楽しいと思ってもらえるように必死に努力した。
でも、そんな義務感から発せられる言葉や行動の数々は、ますますあの子の心から私を引き離した。
もう元の関係に戻ることは無理なんだと、この頃確信した。
それと同時に、心に大きな穴ができた。
どうやら彼方ちゃんの心は知らず知らずのうちにあの子で満たされていたようだ。
でも、そんな当たり前の事に今更気がついたところで、後の祭りだ。
私は……、あの子を失いたくなかった。
その思いは今でも変わらず、むしろ増大している。今でも。
 
188: (もんじゃ) 2022/02/24(木) 21:38:23.03 ID:iHJMVKGA
サイゼに呼び出された日、私たちは正式にお別れすることとなった。
私がどんなに言葉を並べても、きっと彼女の心は1ミリも動かない。
彼女と過ごした長いようで薄っぺらな1年の経験が私にそう確信させた。
私はそれ以来誰かとお付き合いすることはしていない。
それは2人目のあの子を作らないためであり、また、自分への戒めのためでもある。
大切なあの子の1年間を棒に振ってしまった。
そんな私が幸せになる権利なんてない。
でも。
そんなあの子の2年前の姿によく似た侑ちゃんが、
あの時と同じ席に今座っているのは、果たして偶然なんだろうか。
嫌でも思い出してしまう。あの時の楽しい思い出。幸せだった時の、あの子の笑顔。
 
190: (もんじゃ) 2022/02/24(木) 21:43:31.17 ID:iHJMVKGA
そこには後輩の侑ちゃんと自分の元カノとを無意識のうちに重ねている自分がいた。
気持ち悪い。
最低だ。
そんな醜い私に侑ちゃんは楽しそうに語りかけてくれる。
「彼方さんとのデート楽しいな!」
やめて。
侑ちゃんは彼方を見ているかもしれないけど、私は何を見ているのだろうか。
侑ちゃん? それとも……?
「もっと彼方さんと色々なところ行きたいな!」
――もっと彼方と色々なところ行きたいよ。
 
192: (もんじゃ) 2022/02/24(木) 21:49:00.59 ID:iHJMVKGA
違う。目の前にいるのは侑ちゃんであってあの子ではない。
侑ちゃんと正面から向き合わないのは侑ちゃんに失礼だ。
でも。
でも、侑ちゃんと一緒にいると心が満たされる。
ずっと欲していたあの子との楽しい日々を送っているようで。
「うん。またどこか行こうね!」
私が見ているのは目の前の侑ちゃんか、それともその先のあの子かわからない。
でも、分からないのなら……
しばらくこの偽りの幸せを享受するくらい、神様は許してくれるだろうか。
「彼方さん!大好きだよ!」
「うん!私も侑ちゃんが大大、大っ好きだよ!」
 
193: (もんじゃ) 2022/02/24(木) 21:50:14.49 ID:iHJMVKGA
――
―――
――――
侑「えへへ……普通にデート楽しんじゃった!」

遥「なんかいい雰囲気でしたね!」

侑「そうなんだよ~!考えにふける彼方さんが本当に美人で……」

侑「ときめいちゃったよ!!」

遥「でも、お姉ちゃんの意外な一面が知れると思ったのになんか普通な感じでしたね。ちょっと残念かも!」

侑「そうなんだよね!でも、逆を言えば彼方さんは裏表がないってことで、むしろ良い結果なのかもしれない!」

遥「確かにそうですね!」

侑「さて、次はだれを誘おうかな~?」

彼方編〜Fin〜
 
203: (もんじゃ) 2022/02/25(金) 23:50:05.73 ID:XA6xYENL
Case8_???

今日もいつも通りライブに向けてメンバー全員で練習中!
今はその休憩時間。

侑「せつ菜ちゃん練習お疲れ様!」

せつ菜「あっ!侑さん!急にどうしたのですか?」

侑「えへへ……。今日この後って予定ある?」

せつ菜「いえ……帰るだけですけど。何かあるんですか?」

せつ菜「まさかっ!!スクールアイドルのライブが!?いや、私が調べた限りそんな情報は……」

せつ菜「まさか侑さん!ゲリラライブの開催情報をゲットしたのですか!!!」

侑「ち、ちがうよ~」

侑「いや、無事大きなイベントも終わったし、」

侑「せつ菜ちゃんとゆっくりお話ししたいなって。」

侑「二人っきりで。」

せつ菜「ふふふっ……二人っきり?」

せつ菜「それって……デ、デートというものでは?」

侑「うん!せつ菜ちゃんと行きたいな!」

せつ菜「もちろん!私も行きたいです!!!」
 
204: (もんじゃ) 2022/02/25(金) 23:57:21.22 ID:XA6xYENL
侑「じゃあまた放課後に会おうね!」

歩夢「あっ、侑ちゃん!せつ菜ちゃん!」

せつ菜「あああああ、歩夢さん!おはようございます!」

せつ菜「きょっ……今日は部室来るの早いですね!!」

侑「歩夢~さっきぶり~!」

歩夢「せつ菜ちゃんそんな慌ててどうしたの?」

せつ菜「いえ、全然?慌ててないですけど?」

歩夢「せつ菜ちゃん、なんか私にやましいことでもあるの?」

せつ菜「いえ、侑さんと次の舞台に向けた相談をしておりまして……」

せつ菜「秘密の企画だったので急に歩夢さんが現れてびっくりしただけです!」

歩夢「……」ジトー

せつ菜(聞かれてた……?)

歩夢「そうなんだ!せつ菜ちゃんのライブ、私も楽しみにしているね!!」

せつ菜「はい!ありがとうございます!!」

せつ菜(う~、心が痛いです……)

侑「せつ菜ちゃんは本当にスクールアイドルに熱心だからね!」

せつ菜「えへへっ。ありがとうございます!」
 
205: (もんじゃ) 2022/02/26(土) 00:02:35.48 ID:ksCT3zs0
練習後
侑「じゃあせつ菜ちゃん!(小声)」アイコンタクト

せつ菜「はい!(大声)(小声)」ウインクペカー

侑「ごめん歩夢!今日この後生徒会と用事があって一緒に帰れないんだ……」

歩夢「えっ?もう遅いのにまだ仕事するの?大丈夫?」

歩夢「私たちのために頑張ってくれているのに、先になんて帰れないよ!私待ってる!」

侑「ありがとう!でも、歩夢も明日朝早いでしょ?何時になるかわからないから、早く家に帰りな。」

侑「体を休ませることもスクールアイドルの仕事のうちだよ。」

歩夢「も~。わかったよ……」

侑「気を付けてね~!」

歩夢「じゃあ侑ちゃんまた明日~」

侑「……」

侑「行ったかな?」

でも、隠し事なんて本当はよくない……よね?
 
206: (もんじゃ) 2022/02/26(土) 00:07:38.24 ID:ksCT3zs0
侑「あっ、せつ菜ちゃ~ん!」

せつ菜「侑さん!もう!5分遅刻ですよ?」

侑「ごめんごめん、ちょっとね。」

せつ菜「もう!初めてのデートなんですから、もっと雰囲気というものを……」

侑「じゃあ、早速行こうか!」

侑「手、出して!」

せつ菜「手ですか?」

侑「あったか~い」テヲニギニギ

せつ菜「えっ//////」

せつ菜「ちょっと、恥ずかしいです!!」

そんなことを言いつつも、せつ菜ちゃんはまんざらでもなさそう。

侑「ふふふっ。」

侑「それじゃあお台場の方まで歩こうか!」

せつ菜「わかりました!」

こうして二人のデートは始まった。
 
207: (もんじゃ) 2022/02/26(土) 00:17:31.92 ID:ksCT3zs0
せつ菜「なんか、優木せつ菜として校外に出るのはあまり慣れません。」

侑「たしかに、登下校は菜々ちゃんの姿だもんね!」

せつ菜「えぇ、せつ菜の姿だとどうしても目立ってしまいますので……」

侑「それだけせつ菜ちゃんが人気ってことだね!」

せつ菜「そんなこと……ないと謙遜しそうになりますが、」

せつ菜「それはファンのみんなに対して失礼かもしれないですね。」

せつ菜「侑さんにそう言ってもらえて嬉しいです!」

せつ菜「あの時にスクールアイドルをやめないで、本当に良かった。」

そうつぶやくせつ菜ちゃんの目元から涙がこぼれる。

侑「何引退寸前のアイドルみたいなこと言ってるの!」

侑「まだまだこれからたくさん頑張らないといけないことがあるんだから!」

せつ菜「そうですよね!もっともっと、沢山の人に私の大好きを届けたいです!」

侑「せつ菜ちゃんはそうでなくちゃ!」

せつ菜「がんばりますよ~!」

侑「うん!クシュンッ!」

せつ菜「侑さん風邪ですか?」

侑「いや、ちょっと寒くて。」

侑「いったんここで休憩してもいい?」

せつ菜「もちろんです!」

侑「ありがとう!」

そういって、せつ菜ちゃんとサイゼへ入った。
 
208: (もんじゃ) 2022/02/26(土) 00:23:08.94 ID:ksCT3zs0
侑「せつ菜ちゃんは良くサイゼに来るの?」

せつ菜「えぇ、良く来ますよ!」

せつ菜「家族で外食するときはもっと毛色の違う場所に行きますが、生徒会の皆さんと食事に行くときにはよくこのお店を利用します。」

せつ菜「なんといっても学校に近いですし!」

侑「確かにそうだよね!よくウチの生徒みるし。」

侑「さすがにこの時間だともういないみたいだけど。」

侑「でも、もしウチの生徒がいたら優木せつ菜ちゃんだって大騒ぎになっちゃうかも!」

せつ菜「ははは……でも確かに同好会全員出来たら大騒ぎになってしまうかもしれないですね。」

侑「それはファンのみんながいなくても大騒ぎになりそう……」

せつ菜「困ったものです!かすみさんとかもう少し落ち着きを持ってほしいものです!」

侑「いや、せつ菜ちゃんが一番騒ぎそうだけどね?!」

せつ菜「そうな馬鹿なっ!」

侑「ははっ、冗談だよ。」

絶対せつ菜ちゃんが一番うるさいと思うけど。

侑「なんかおしゃべりしてたら喉乾いてきたね。」

せつ菜「飲み物でも頼みましょうか。」

侑「なんかデザートも頼んでセットドリンクバーにしちゃう?」

せつ菜「そうですね!それが良いと思います!」

侑「じゃあ適当に注文しちゃうね~」ボタンポチー

いつも通り注文完了。

せつ菜「じゃあ私はドリンクバー取ってきますね!侑さんは何がいいですか?」

侑「じゃあ白ブドウの炭酸入ってないやつで!」

せつ菜「わかりました!」

侑「……」

侑「あっ!」
 
209: (もんじゃ) 2022/02/26(土) 00:28:21.41 ID:ksCT3zs0
侑「いやでもドリンクバーだし……」

侑「さすがに大丈夫だよね……?」

大丈夫じゃないと思うけど。

せつ菜「お待たせしました~!」ペカー

侑「やっぱり駄目だったか……」

やっぱり駄目だったか……

せつ菜「えっ?どうしたのですか?」

侑「持ってきてくれたのは嬉しいんだどね!」

侑「うれしいんだけど……、」

侑「私何を頼んだ?」

せつ菜「白ブドウの炭酸抜きですよね?」

侑「そう!で、白ブドウって何色?」

せつ菜「名前から推測すると白色ですか?」

侑「うん、そうだね。で、これがいませつ菜ちゃんが持ってきてくれたジュースだ。」

せつ菜「それがどうしたのですか?」

侑「何色?」

せつ菜「むらさき……色ですか?」

侑「そうっ!なんでっ!」

侑「なんで白ブドウなのに紫色になるの!!」

せつ菜「いろいろとアレンジしてみました!」ペカー

せつ菜「絶対おいしいのでぜひ飲んでみてください!!」

侑「うっ……」

侑「(ゴクゴクゴクゴク)」

侑「んっ……うん……unnnnn」

侑「ずごぐ……おいじいよ……」

せつ菜「一気に飲んでしまうなんて!そんなに気に入ってもらえて嬉しいです!」

侑「うん、とてもおいしかった……よ……」

せつ菜「嬉しいです!!ありがとうございます!!!!!」

侑「……」

侑「あっ、デザートが来たよ!」
 
210: (もんじゃ) 2022/02/26(土) 00:36:04.08 ID:ksCT3zs0
侑「おいし~!生き返るよ!」

せつ菜「またまた、侑さんは大袈裟ですね。」

侑「あははは……」

侑(せつ菜ちゃんの料理で死にかけていたなんて言えない……)

せつ菜(侑さん、本当においしそうにデザート食べてる。)

せつ菜(いや、デザートに限った話ではない。いつもおいしそうにご飯を食べて……)

せつ菜(いや、ごはんに限った話ではない。侑さんはすべての事を全力で楽しんでいて……)

せつ菜(本当に素敵です。)

せつ菜(侑さんって本当に可愛くて……)

せつ菜「大好き……」ボソッ

せつ菜「……」

侑「……」

せつ菜「……っ!?」

侑「私もせつ菜ちゃんの事大好きだよ!」

せつ菜「あれっ……やっぱり声に出てました?」

侑「最後の方だけ……でもそんな情熱的にみられてたら……ね?」

せつ菜「わあああああ……恥ずかしいです//////」

せつ菜「でも……」

せつ菜「でも、たぶん侑さんの大好きと私の大好きは違うと思います。」

侑「えっ?」

せつ菜「多分違うんです……。」

侑「えっと、」

侑「せつ菜ちゃんの大好きって友達として大好きって意味かな?」

侑「それとも……」
 
211: (もんじゃ) 2022/02/26(土) 00:41:41.81 ID:ksCT3zs0
侑「あーん」

せつ菜「えっ……あのっ……そのっ……」

侑「ってすると、ドキドキして、たじたじになっちゃう。」

侑「間接キスだとか、そんなことを考えちゃう。」

侑「そっちの意味の大好き、かな?」

せつ菜「今日の侑さんはなんだか様子が変です……」

せつ菜「妙に積極的です……」

侑「話を逸らさないでほしいな……」

せつ菜「そんなまっすぐな目で私を見ないでください……恥ずかしいです……」

侑「私は……」

侑「私は間接キスとか考えちゃう方の意味での『大好き』だよ。せつ菜ちゃんの事。」

侑「そして、菜々ちゃんの事。」

せつ菜「えっ……」

せつ菜「侑さん……」

侑「あーん」

せつ菜「あぁ、、あー」

侑「はははっ、せつ菜ちゃん口大きく開けすぎっ!」

せつ菜「だ、だって……慣れてないので……」

せつ菜「でも、すごく甘いです。」

せつ菜「侑さんの……味がします。」

侑「なんか言い方がえ ち。」

せつ菜「もう、今日は良いんです。」

せつ菜「こんな幸せ、私なんかが貰ってもよいのでしょうか……」

侑「これからも、たくさん甘くて濃い思い出を作っていこう。」

せつ菜「はいっ。」
 
214: (もんじゃ) 2022/02/26(土) 00:50:34.23 ID:ksCT3zs0
言葉にはしていないけど、二人の間を流れる空気は完全に恋人の空間だった。
もう、そういう事でいいんだよね?
そういうことになってしまったんだよね?

侑「わ~外寒いね~!」

せつ菜「はいぃ……」

侑「なんかせつ菜ちゃんがいつものせつ菜ちゃんじゃないみたい!」

せつ菜「だって……私……嬉しすぎてどうしたらよいか……」

せつ菜「へにゃへにゃになってしまいそうです……」

その後、しばらくたってからサイゼを出た。
あまり夜遅くなると家の人も心配するだろうし。

侑「せっかくだから家まで送っていくよ!」

せつ菜「そんな!悪いですよ!」

侑「良いの良いの!せっかくの記念日だから!」

せつ菜「本当に良いのですか?」

侑「うんっ!もちろん!」

手を差し出す。

せつ菜ちゃんがその手を握る。

さっきとは違う握り方。

その指の絡め方が、今の2人の関係性の変化を端的に表している。
 
215: (もんじゃ) 2022/02/26(土) 00:56:18.35 ID:ksCT3zs0
侑「菜々ちゃん……いや、菜々。」

菜々「ゆ……侑……」

侑「名前で呼んでくれて嬉しいよ。」

菜々「私もです……。」

侑「菜々……」

菜々「んっ……」


菜々「私の初めて……侑に奪われちゃった。」

侑「えへっ。私も。」

菜々「プリンの味」

侑「菜々もさっきあーんして食べてたでしょ。」

菜々「でも、本当にプリンの味でした。」

侑「私はコーヒーゼリーの味。」

菜々「これが初恋の味……なのかな?」

侑「どうせならもっとおしゃれなお店とかが良かった?」

菜々「ううん、こっちの方がなんか私たちに合っている気がします。」

侑「確かにそうかもね。」

菜々「それじゃあ、帰りましょうか。」

侑「うん。」
 
217: (もんじゃ) 2022/02/26(土) 00:59:34.66 ID:ksCT3zs0
その後有明まで彼女を送り届けたのち、りんかい線でマンションのある東雲駅へと向かった。
駅を降りるとまた一段と寒くなったような気がした。

多分車内の暖房が効きすぎていたせいだろう。

もう夜だというのに、遠くに見える高層ビルには沢山の明かりが付いている。

白い息が口からこぼれる。

少しずつ歩くペースを速める。

スタスタスタ

スタスタスタスタスタスタ

スタスタスタスタスタスタスタスタスタスタスタスタ

スタスタスタスタスタスタスタスタスタスタスタスタスタスタスタスタスタスタスタスタスタスタスタスタ

そして『あの子』の背中がちょうど届くくらいの距離まで近づいたとき、私は声をかけた。
 
218: (もんじゃ) 2022/02/26(土) 01:00:04.19 ID:ksCT3zs0
歩夢「侑ちゃん。今日はどこへ行っていたの?」

優木せつ菜、中川菜々。そして、上原歩夢編~Fin~
 
227: (茸) 2022/02/26(土) 09:20:33.72 ID:Bcs62urL
Case9_高咲侑

歩夢「大切なお話があるの。」

マンションへと続く道で歩夢に声をかけられた後、私は歩夢の家へと連れていかれた。
今日は両親がいないとかなんとか。
あと、私の親には連絡済みらしい。
全く、用意が良すぎる。

歩夢「これ、どういうこと?」

目の前に並べられる8枚の写真。

璃奈ちゃん、かすみちゃん、しずくちゃん、果林さん、エマさん、愛さん、彼方さん、そしてせつ菜ちゃん。
そしてそれぞれの写真には私の姿が一人ずつ。

侑「どういう事って、ただみんなと食事に行っただけだよ?」

ちなみに私は今、両手両足を椅子に縛られて身動きが取れない。
今までで一番のピンチだ。

歩夢「食事に行っただけ?」

歩夢「随分と仲良さそうだったけど。」

歩夢「とても、『同じ同好会の仲間の一緒に来た食事』程度の仲の良さには思えなかったな。」

侑「だいたい、そんなの写真なんかで分かるわけないじゃん。」

歩夢「ふふっ」

侑「それに、私が誰と仲よくしようが歩夢には関係なくない?」

歩夢「え?」
 
229: (茸) 2022/02/26(土) 09:26:36.66 ID:Bcs62urL
侑「だって、歩夢と私って別に付き合っているわけじゃないし。」

侑「大体私の事をこんな縛り上げちゃってさ。普通じゃないよ。」

歩夢「なんでそんなひどいこと言うの!!」

侑「酷いことって……本当の事じゃん?」

歩夢「だって私たちは幼馴染なんだよ!?」

侑「だから?」

侑「幼馴染は恋人ではないよ。」

歩夢「ッ……」

歩夢「だって……」

歩夢「だって侑ちゃんは私の事を応援してくれるって……」

歩夢「そういってくれたのに……」

侑「歩夢は私の何が気に食わないわけ?」

歩夢「もっと私だけを見てよっ!2人で始めるって言ったじゃん!!」

侑「だから応援しているじゃん。同好会のマネージャーとしても。」

侑「幼馴染としても。」

侑「歩夢はそれ以上何を望むの?」

歩夢「私は……私は……」
 
230: (茸) 2022/02/26(土) 09:34:47.40 ID:Bcs62urL
侑「中学の時、私をひどく振ったもんね。」

歩夢「その話はもうしないって言ったじゃん!!」

侑「話に出さないからと言って、私の心が癒えたと思っているの?」

歩夢「……」

歩夢「侑ちゃんはっ……」

歩夢「侑ちゃんは私の気持ちなんて知らないくせにっ!!」

歩夢は私の口に自分の口を重ねた。それは激しく、乱暴に。
まるでせつ菜ちゃんとのキスを上書きしようとするように。
私の記憶から消し去ってしまおうと言わんばかりに。
激しく。乱暴に。唇の内側から歯茎、歯の一本一本に至るまで。
なめるなんて生易しいものではない。剥く。剥ぎ取る。こそぎ落とす。
歩夢の手は私の体へと延びていく。無抵抗の私はなされるがままだ。
このまま暴走列車と化した歩夢に一晩中めちゃくちゃにされるのだろう。

バタン!

椅子が倒れる。後ろ手に縛られている手首が痛い。
もしかするとねん挫したかもしれない。
それでも歩夢の勢いは止まらない。

でも。
でもこれで良いんだ。
 
231: (茸) 2022/02/26(土) 09:42:41.34 ID:JoERkoyv
私は中学生の時に歩夢に告白した。付き合ってくださいって。
そしたら断られた。絶対OKしてくれると思ったのに。
私は侑ちゃんと友達の関係性でいたいって。

でも、私は悔しかった。何とかして歩夢を振り向かせたかった。
だから、私は歩夢に好きになってもらう努力をすると同時に、恋愛的に私から歩夢を遠ざける努力をした。

抑圧された欲情はいつか噴火する。
歩夢にそんな自分の感情を自覚させることこそ、私の目標だった。
これで私のリベンジは果たされるのだ。
私と同じ感情を、歩夢にも味わってほしかった。
そんな試練を乗り越えられたカップルは、きっとどんなカップルよりもときめけるはずだ。

最近私は歩夢からぬいぐるみのプレゼントをもらった。
調べてみると、中には盗聴器が仕掛けられていた。
もう歩夢の噴火は近いと確信した。
だから、このぬいぐるみをスクールバッグに付けて同好会のみんなとデートを重ねた。
それでも、歩夢は動かなかった。

正直予想外だった。最初の2、3人目で歩夢がアクションを起こすと思っていたのに、意外にも沈黙を貫いた。
だから、今日は私から動いた。
優木せつ菜を最後に選んだのも保険だ。
上原歩夢にとって優木せつ菜は強すぎる。
だから、最後の一押しにはぴったりだった。
予想通り、歩夢も動いた。
 
232: (茸) 2022/02/26(土) 09:47:49.06 ID:JoERkoyv
歩夢が私を求めている。
なんて美しい関係性なんだろうか。
なんて私は幸せ者なんだろうか。
歩夢が私を欲してくれるのならば、もう何もいらない。

虹ヶ咲ファンクラブのみんな……最後の報告ができなくてごめんね……
同好会のみんなも……本当にごめんね……


私は歩夢を選ぶよ。

今までも

そして、これからも。

侑編〜Fin〜
 
236: (茸) 2022/02/26(土) 10:03:20.24 ID:JoERkoyv
ありがとうございました。
これで心残りなく4thに挑める!
Day1もDay2も上段後方のクソ席だけど。

前作
かすみ「私の素顔」
http://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1644066263

菜々「雪の味」
https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1644667401/
 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1645077841/

タイトルとURLをコピーしました