果林「エマに甘えられたい」【SS】

かりん先輩の部屋 SS


1: 2020/12/13(日) 20:42:56.21 ID:tNBAtYfO
※アニメ時空じゃないです


虹ヶ咲学園屋外 スクールアイドル同好会 練習後


果林「それじゃあ今日はここまでにしましょう。皆、お疲れ様」

皆「「お疲れさまでしたー!」」

―――――――

―――

かすみ「ふわあああ~~~疲れましたぁ……もう限界ですよぉ」グデー

せつ菜「今日の練習は一段と気合が入っていましたね。私もさらにレベルアップしたような気がします!」

彼方「そうだね~……でも、彼方ちゃんも…さすがにくたくただよ~」フラフラ

しずく「彼方さん、今すぐにでも眠りそうな勢いですけど……大丈夫ですか?」

彼方「……う~ん…彼方ちゃん…夢の世界へ突入しちゃいそう……」フラフラ

3: 2020/12/13(日) 20:45:26.25 ID:tNBAtYfO
愛「おやおや、カナちゃんが大変だ!これは仮眠室へCome inするしかない!」

あなた「!!!~~~っwwwwっwwwww」プルプル

歩夢「(あ、これは……笑いたいけど笑ってる場合じゃないと思って堪えてる……)」

璃奈「…面白い……けど、彼方さん、もうここで休ませてあげた方がいいかも」

果林「そうね……そこのベンチで寝かせてあげましょうか」

エマ「あ、それなら私が膝枕してあげるよ。彼方ちゃん、おいで~」

彼方「おおー……エマちゃんの膝枕だ~」フラフラ

エマ「はい、どうぞ♪」ポンポン

彼方「それでは失礼して……」ムニ

5: 2020/12/13(日) 20:47:35.71 ID:tNBAtYfO
エマ「……彼方ちゃん、どう?楽になった」

彼方「……う~ん、さすがエマちゃん……天にも昇る気持ちだよー……練習を頑張った甲斐があった」

エマ「よかった~。ゆっくり休んでいいからね」ナデナデ

彼方「うん……ちょっとだけ………眠らせて……」

彼方「……zzz」

エマ「ふふ、おやすみなさい」

彼方「zzz」スヤスヤ

皆「………………」ジー

エマ「……?皆、どうかしたの?」

6: 2020/12/13(日) 20:49:24.49 ID:tNBAtYfO
彼方「zzz」ホヘー

皆「(すごく気持ちよさそう……いいな…)」

璃奈「あ、あの……エマさん」

エマ「ん?なあに?」

璃奈「その……後で私にも膝枕して欲しい……」

エマ「うん、もちろんいいよ~」

璃奈「嬉しい……ありがとう、エマさん。璃奈ちゃんボード『にっこりん』」

かすみ「あっ!りな子ばっかりずるい!かすみんも!かすみんも~!」

しずく「わ、私にも……お願いします!」

7: 2020/12/13(日) 20:51:36.36 ID:tNBAtYfO
せつ菜「エマさんの膝枕は、何度味わっても底知れぬ魅力を感じますよね……」ゴクリ

歩夢「うん…それに、今日は練習も特にハードだったからなおさらね」

愛「エマ膝枕という寝具をseeing……仮眠がうらやましいか、みんな。なんつってー!」

あなた「~っwwwwだーっははは!!!wwwwwwwもう無理wwwwww」バンバン

エマ「しーっ!皆、静かにしなきゃ、彼方ちゃんが起きちゃうよ」(小声)

皆「!!ご、ごめん(なさい)……」(小声)

エマ「……皆にも、後でやってあげるからね」

皆「!!!」コクコク(喜んで頷く)


果林「………………」

8: 2020/12/13(日) 20:54:50.07 ID:tNBAtYfO
帰り道


エマ「すっかり遅くなっちゃったね。ごめんね、果林ちゃん」

果林「謝ることないわよ。エマも皆も嬉しそうだったし、良かったわ」

エマ「果林ちゃんにもやってあげようと思ってたのに」

果林「い、いいわよ!皆の前でなんて!」

エマ「じゃあ、後で果林ちゃんの部屋でやろっか♪」

果林「う//……お、お願いするわ//」

エマ「ふふ、良かった~♪」

果林「…………」

果林「(…エマといると、本当に心地いいわね)」

果林「(今日だって、皆あんなに疲れていたのに、あっという間に皆を癒していたわ)」

果林「(皆のお姉さんとして振舞ってるけど、たまに子供っぽい一面もあって…そんなエマだから皆懐いちゃうのよね)」フフッ

果林「(……私のことだって、いつもとことん甘やかしてくれるし…)」

9: 2020/12/13(日) 20:58:44.49 ID:tNBAtYfO
エマ「~~~♪」ルンルン(鼻歌)

果林「(……ただ最近、甘えすぎて主導権を握られっぱなしなのよね)」

果林「(このままじゃ、エマなしじゃ生きられなくなりそう……)」

果林「(たまには、私がエマのことを徹底的に甘やかして骨抜きにしてあげたいわ)」

エマ「~~~♪」

果林「(……でもエマって、自分よりも他人を優先しちゃうから、甘やかすタイミングが難しいのよね……)」

果林「(たまに、エマから抱き着いてくる、みたいな感じで甘えてくることはあるけど……そういうのとは違くて)」

果林「(もっと、こう…何て言うか……私がいつもされてるみたいに、ダメなところを甘やかしたいというか)」

エマ「~~♪……」

果林「(そもそもダメなところが少ないのよね)」

果林「(練習中でも弱音吐かないし、苦手なことも前向きに取り組むからすぐ上達するし)」

果林「(同好会のことも大事にしてて、皆のために何かできないか、いつも考えているわ)」

果林「(それに………毎朝私の面倒まで見てくれているんだもの。本人は負担に思ってないって言ってくれるけど……)」

果林「(……エマは本当にすごいわね)」

10: 2020/12/13(日) 21:01:24.62 ID:tNBAtYfO
果林「(……あれ?………私…エマとは対等な関係で、お互い支え合えてると思っていたけど…)」

果林「(私って………一方的にエマに甘やかされてるだけなんじゃ…)」

果林「(はっ!弱音を吐いたりしないのも、私が頼りないから?…私にダメなところを見せないようにしてる?)」

エマ「………?」

果林「(何てこと…このままじゃエマを徹底的に甘やかすことなんてできないわ……どうすれば………)」

果林「(!……そうよ!何も難しいことじゃないわ!エマに頼りになるところを見せればいいのよ!)」

果林「(そうすればエマだって、私に甘えたり、弱いところをさらけ出してくれるかもしれない)」

エマ「……果林ちゃん?」

果林「!!!エ、エマ!?……何かしら?」

エマ「どうかしたの?難しい顔してたけど」

果林「べ、別に、何でもないわよ?」

エマ「…………本当に?」ジー

果林「(う…これはマズいわね……何とかしないと………)」

12: 2020/12/13(日) 21:04:57.85 ID:tNBAtYfO
果林「……エマは、素敵な癒し系アイドルだなー、って考えていたのよ」

エマ「へ?///ど、どうしたの急に//」

果林「あら、いつも思っているわよ♪エマは可愛くて、澄んだ歌声もずっと聞いていたいわ!それに…」

エマ「い、いきなりそんなこと言われたら照れちゃうよ///」

果林「ほら、そういうところもとっても魅力的よ♪」

エマ「わ、わかったってば///」

エマ「……でも…嬉しいな//ありがとう」

果林「ふふ♪(危なかったわね……)」


果林「(…待っててエマ、私が頼りになるってこと、教えてあげるんだから!)」

13: 2020/12/13(日) 21:09:33.72 ID:tNBAtYfO
数日後 果林、読モの仕事の日


果林「(今日の撮影は野外。いつものスタジオ近くの公園に現地集合って連絡があったけど……)」

果林「ここ、どこかしら…………迷ってしまったわ」キョロキョロ

果林「はぁ……(まだ時間はあるし、おそらく集合場所はここからそこまで遠くないはずだから……)」

果林「エマに助けてもらおうかしら……」スッ(スマホを取り出す)

果林「………………」

果林「(ここですぐにエマを頼っちゃうからダメなのよね)」

果林「(それなら彼方に……あ、今日シフト入ってるって言ってたわね……)」

果林「(さすがに後輩達に助けてもらうわけにはいかないし……)」

14: 2020/12/13(日) 21:13:05.60 ID:tNBAtYfO
果林「(…………結局、こうなっちゃうのよね)」プルルルル プルルルル

エマ『もしもし?』

果林「エマ?今平気かしら?」

エマ『うん、大丈夫だよ。どうかしたの?』

果林「実は…道に迷っちゃって……」

エマ『あらら、それは大変!今、どの辺りにいるかわかる?』

果林「えっと……近くにある建物は……」

15: 2020/12/13(日) 21:15:31.29 ID:tNBAtYfO
―――――――

―――

\\ガヤガヤ//

果林「!!あれはスタッフさん達だわ!!到着したみたい!」

エマ『良かった~!時間は間に合った?』

果林「おかげさまで、余裕で間に合ったわ。急なお願いだったのに、ありがとう」

エマ『どういたしまして~♪あ、お仕事終わったら迎えに行くよ。何時頃だといいかな?」

果林「んーそうね、今日の予定では……」

果林「………………」

16: 2020/12/13(日) 21:18:03.23 ID:tNBAtYfO
果林「そういえば撮影後に打ち合わせがあるんだったわ。何時に終わるかわからないから、一人で帰るわ」

エマ『!?!?!?』

エマ『えっ!?か、果林ちゃん?だ、大丈夫なの!?』

果林「ええ、大丈夫よ」

エマ『ほ、本当に……?そこの公園って、初めて来た場所なんだよね?』

果林「もう、エマってば心配しすぎよ。打ち合わせはスタジオに移動してからだし、スタッフさん達もいるから安心して」

エマ『そ、そう…それならいいけど……も、もしも困ったら連絡してね』

果林「ええ、わかったわ」

17: 2020/12/13(日) 21:21:03.10 ID:tNBAtYfO
エマ『それじゃあ……お仕事頑張ってね』

果林「ありがとう。それじゃあね」

果林「…………ふぅ」ピッ

果林「(やっぱり、私にできることをやるしかないわね)」

撮影スタッフ「あ、朝香さん。今日もよろしくお願いしますね~」

果林「はい、よろしくお願いします」

果林「(……本当に、頑張らないと)」

18: 2020/12/13(日) 21:26:39.76 ID:tNBAtYfO
撮影終了後


\\オツカレサマデース//

撮影スタッフ「今日も絶好調でしたね~!いやぁ、ときめくなぁ…」

果林「ありがとうございます」

撮影スタッフ「最近、朝香さんの人気もさらに急増しているみたいですよ!やっぱり、スクールアイドル効果ですかね~」

果林「あ…そのことでちょっと、お願いしたいことがあって」

撮影スタッフ「?」

果林「実は、欲しい雑誌があるんですけど……」

19: 2020/12/13(日) 21:33:32.81 ID:tNBAtYfO
夜 果林の部屋


\ドサッ/(雑誌や本の山)

果林「これだけあれば十分よね」

果林「(スクールアイドルに関する雑誌の他にも、練習に活用できそうな本までこんなにもらっちゃったわ)」

果林「(親切なスタッフさん達で良かった)」

果林「寝る前に少しだけ読んでみようかしら」

果林「…………」パラパラ(ページを捲る)

果林「…………」パラパラ

果林「(なるほど、色んな練習方法があるわね)」

21: 2020/12/13(日) 21:40:17.98 ID:tNBAtYfO
果林「(……そういえば、この前の練習はちょっとハードすぎたかしら…皆、かなり疲れていたわ)」

果林「(何だかんだ言って、皆もちゃんとこなそうと頑張るのよね)」

果林「(一緒に練習してると、私も負けられないって気持ちにさせられるわ。本当、いい仲間達よね)」フフッ

果林「(……皆、実力も付いてきてるし、今後は、技術的な部分をもっと伸ばしていければいいかしら)」

果林「(となると………この辺りが参考になりそうね)」パラパラ

果林「(練習に活用できそうなところを書き出して……)」カキカキ

果林「(他に必要なことはないかしら……誰かの意見も聞いてみたいわね)」

果林「(そうだわ、ある程度まとめたら、せつ菜やあの子に相談してみましょう)」

22: 2020/12/13(日) 21:47:16.50 ID:tNBAtYfO
―――――――

―――

果林「ふぅ……(今日だけで大分進んだわ)」

果林「(二人に早く提案したいけど、明日は休日ね…予定空いてるか聞いてみましょう)」(スマホを取り出す)

果林「って嘘!?もうこんな時間!」

果林「(やってしまったわ………もう寝ないと)」

果林「(とりあえず、二人にメッセージ送って、と)」ピロン♪

果林「(後は…)」チラッ(机の上を見る)

(エマ「も~果林ちゃんてばこんなに散らかして~」)

(エマ「ちゃんとお片付けしないと、だめだよっ」)

果林「(…明日……というかもう今日…は休日だし、少しだけ遅くまで起きても問題ないわよね)」

果林「(……机の上を整理してから寝ましょう)」

29: 2020/12/13(日) 22:24:15.34 ID:tNBAtYfO
朝 果林の部屋


エマ「果林ちゃん、お休みだからっていつまでも寝てちゃだめだよ~」

果林「ん…………」ゴロン

エマ「ほ~らっ、起きて~」ユサユサ

果林「う…ん……もう…起きたわよ……」ガバッ(布団に包まる)

エマ「それは起きたって言わないよっ」

果林「…………」

エマ「今日は手強いなぁ……布団とっちゃうからね~」バッ

果林「んあ~……」

エマ「はいっ、体起こして~」

果林「う~…………」

30: 2020/12/13(日) 22:30:36.33 ID:tNBAtYfO
エマ「ふふ、おはよう果林ちゃん」ナデナデ

果林「…………」ボー

エマ「それじゃあ、お着替えしましょうね~」

果林「…………」

エマ「(果林ちゃん、昨日のお仕事大変だったのかな。本当に疲れてるみたい)」ヌガセヌガセ

エマ「(打ち合わせがあるって言ってたし、遅くまでかかったのかも……寝かせてあげた方がよかったかな?)」

果林「…………エマ」

エマ「ん?なあに?」


※二人ともベッドに座っています

32: 2020/12/13(日) 22:37:39.39 ID:tNBAtYfO
果林「…………」

果林「…………」ギュ

エマ「ひゃっ、果林ちゃん?ど、どうしたの?」

果林「ん……」ギュ~

エマ「え、ええ~!///(果林ちゃん、今上着てないのに~!///)」

エマ「(ど、どうしよう///)」

33: 2020/12/13(日) 22:40:43.52 ID:tNBAtYfO
果林「エマ…………」

果林「………………?」

果林「…………」スッ

エマ「(あ、離れちゃった……)」

果林「…………」ジー

エマ「(?こっち見てる……)」

35: 2020/12/13(日) 22:43:22.61 ID:tNBAtYfO
果林「…………」

果林「…………」ガシッ(エマの服に手をかける)

エマ「え?」

果林「…………」ヌガセヌガセ

エマ「!?」

果林「…………」シュバババヌガセヌガセ

エマ「え!?え!?///ちょ、ちょっと果林ちゃん!?///」

36: 2020/12/13(日) 22:48:29.53 ID:tNBAtYfO
エマ「(び、びっくりしてる間に脱がされちゃった……)」

果林「…………」

果林「…………♡」ギュ ポヨン

エマ「!?(む、胸に果林ちゃんの顔が///)か、果林ちゃん!恥ずかしいよ///」

果林「エマ♡……エマ~♡」ギュウ~

エマ「!?///」

エマ「(甘えてくる果林ちゃんかわいい///……じゃなくて!)」

エマ「果林ちゃん!!///ストップストップ!!///」

果林「エマ…もっと……♡」ムニュムニュ

エマ「だ、だめだよ~!///」

果林「…………♡♡♡」ニヘー

37: 2020/12/13(日) 22:57:32.26 ID:tNBAtYfO
エマ「(全然離れてくれないよぉ……///)」

エマ「こ、こうなったら……恥ずかしいけど……えいっ!!」ムッギュ~

果林「!!~~~~♡♡♡」ムニュムニュ

果林「~~~~♡…………」ムニュ

果林「……………………」

果林「………………!?」

果林「ンー!!ンー!!」ジタバタ

果林「ぷはっ!!」

果林「な!何!?」キョロキョロ

38: 2020/12/13(日) 23:09:22.12 ID:tNBAtYfO
エマ「おはよう、果林ちゃん」

果林「エ、エマ!?一体何が……って!!な、何で下着姿なのよ!!///」

エマ「……果林ちゃんが脱がせたんだよ?」

果林「!?!?!?///(ど、どういうこと……!?///)」

果林「(はっ!!よく見たら私もエマと同じ格好じゃない!!)」

果林「(まさか……エマと!?///)…エマ……私達ひょっとして///」

エマ「…果林ちゃんが甘えんぼさんなのはわかってるけど……さすがにあれは恥ずかしいよ///」

果林「!!!(やっぱり!!!)」

39: 2020/12/13(日) 23:18:10.53 ID:tNBAtYfO
果林「(ということは…私が、その……迫ったってことよね?)」

果林「ごめんなさいエマ!私ってば何てことを……///」

エマ「い、いいよもう///びっくりしたけど……果林ちゃんに悪気はなかったみたいだし」

果林「そういうわけにはいかないわよ!もちろん責任をとるわ!!」

エマ「?……責任???」

果林「ええと、まずは何から…」

果林「…そうだわ!エマ、帰省の予定はいつかしら?」

エマ「え?」

40: 2020/12/13(日) 23:27:19.73 ID:tNBAtYfO
果林「私も付いていくわ!ご両親に挨拶しないといけないもの!」

エマ「ええ!?……い、いつがいいかな……それに果林ちゃんのパスポートも」

果林「はっ!エマのご両親とお話できるようにしないと………」

果林「エマ、私にイタリア語を教えて!できれば知的な感じのがいいわね!」

エマ「う、うん!わかった!………じゃなくて!ちょっと落ち着いて!」

果林「落ち着けるわけないじゃない!!その……私達、そういう関係になっちゃったんだから///」

エマ「!?!?///果林ちゃん、何か勘違いしてるよ~!?」

43: 2020/12/13(日) 23:37:24.47 ID:tNBAtYfO
―――――――

―――

※二人とも服を着ました


エマ「……ということがあったの///」

果林「…………」

果林「(…色々恥ずかしすぎるわ)……本当にごめんなさい」

エマ「も、もういいってば~」

果林「はぁ……私ってば、ほんと情けないわね……」

エマ「そんなことないよ。気にしないで、ね?」

果林「……ええ…………」ズーン

エマ「(すごく落ち込んでる……)」

44: 2020/12/13(日) 23:45:32.19 ID:tNBAtYfO
エマ「(どうしたんだろう?こんなに凹むなんて珍しい……)」

果林「何で、私はダメなところばっかり……」ボソッ

エマ「…果林ちゃん?(やっぱり何か変だよ……)」

エマ「(昨日も様子がおかしかったし……何かあったのかな?)」

エマ「果林ちゃん、もしかして……悩み事でもあるの?」

果林「……え?」

エマ「力になれるかわからないけど、話を聞くことくらいはできるから、良かったら話してほしいな」

果林「う…えっと…………」

果林「……………」

45: 2020/12/13(日) 23:50:38.02 ID:tNBAtYfO
エマ「あ、ごめんね……果林ちゃんだって言いたくないことあるよね」シュン

果林「!!!ち、違うのよ!」

エマ「?」

果林「その…悩みというか………エマのことを考えてて…ええと……」ゴニョゴニョ

エマ「…へ?私?」

果林「……エマのことを甘やかし倒して…骨抜きに」ボソッ

エマ「え」

果林「!あ、え、えーっと」コホン

46: 2020/12/13(日) 23:56:24.95 ID:tNBAtYfO
果林「…エマって、本当にすごいのよ」

果林「何でも一生懸命で、いつも皆のために動いてくれて」

果林「それで…それは……私がダメだから、一人で頑張ろうとしてるのかなって考えちゃって」

果林「だから、私がしっかりしているところを見せれば、エマが頼ってくれるようになると思ったの」

エマ「…………」

果林「……私がエマに甘えているみたいに、エマにとっても甘えられる相手になりたかったのよ」

47: 2020/12/14(月) 00:01:10.58 ID:YpyPEqf+
エマ「…………」

エマ「(私が甘えてる相手なんて…そんなの……)」

果林「そう思ってから、最初はね、エマに起こしてもらったり、助けてもらわなくても大丈夫にならなきゃって考えてたんだけど」

果林「それはやめることにしたわ。エマと一緒にいる時間が減ってしまうもの」

エマ「そ、そうなんだ……//」

果林「それに……前にエマが、私が甘えることや、私のお世話をすることが好きって言ってくれたから」

エマ「………うん」

果林「それで、自分ができることをしようと思って」

果林「昨日の撮影の後、同好会の活動に役立ちそうな資料を譲ってもらえるように、スタッフさん達にお願いしたのよ」

果林「ほら、そこの机の上にあるでしょ?昨日はそれを使って、練習メニューを考えていたの」

48: 2020/12/14(月) 00:04:04.78 ID:YpyPEqf+
エマ「(………机の上、いつもより綺麗にしてある)」

エマ「…見てもいい?」

果林「ええ、いいわよ」

エマ「ありがとう(……この、付箋だらけの本が参考書かな?)」パラパラ

果林「昨日は、少し読むだけにしようと思ってたんだけど」

果林「色んな練習方法を見ていたら、練習してる時の皆が浮かんできて」

果林「ちょっとまとめてみようかしら、なんて思っちゃって」

エマ「…………」パラパラ

49: 2020/12/14(月) 00:07:09.47 ID:YpyPEqf+
エマ「(文章のほぼ全部に線が引かれてて、どこが大事かわかりにくくなっちゃってるけど…)」パラパラ

エマ「(内容に合わせて、メンバーの色ごとに分けて引いてあるのかな?)」パラパラ

エマ「(あ、ここ、違う色で同じ文に線を引いてるから、何の色かわからなくなってる)」フフッ

果林「そんなに遅くまでやるつもりはなかったのに、いつの間にか夜更かししちゃってたわ」

エマ「(……こっちのノートにまとめたのかな)」パラパラ

エマ「(果林ちゃん、勉強嫌いって言ってるのに……)」

50: 2020/12/14(月) 00:10:16.52 ID:YpyPEqf+
果林「で、その結果………寝ぼけてさっきの様なことが起こってしまったわけね……」

果林「(おそらく、昨日エマに甘える時間が少なかったから…その反動もあるかもしれないわ……)」

エマ「…………」

果林「エマに良いところを見せたかったのに、結局いつもより迷惑かけちゃう自分にがっかりしたのよ」

エマ「……果林ちゃん」

果林「はぁ……どうして私は、エマにかっこ悪いところばかり」

エマ「果林ちゃん!」ギュッ

果林「!?ちょ…//」

51: 2020/12/14(月) 00:14:07.07 ID:YpyPEqf+
エマ「果林ちゃんは!全然かっこ悪くなんかないよ!」

エマ「果林ちゃんのダンスも歌もパフォーマンスも、雑誌に載ってる写真も、皆をまとめて引っ張ってくれるところもかっこよくて大好き!」

エマ「自分を磨くために努力を怠らないのも、皆を思ってはっきり言ってくれるところもすごく尊敬してる!」

果林「エ、エマ…///」

エマ「うっかりさんなところや困った時の顔も、朝起きる時にぽや~んってしてるところも可愛くて面倒みたくなっちゃう!」

果林「エ、エマ…?」

52: 2020/12/14(月) 00:21:16.77 ID:YpyPEqf+
エマ「昨日だって、お仕事頑張った後だったのに、練習メニューも考えてくれてた!」

エマ「読んでて、果林ちゃんが皆をよく見てて、すっごく大事にしてるってこと、伝わったよ」

エマ「だから、果林ちゃんはダメなんかじゃないし、ずーっと前から頼りに思ってるよ!私だけじゃなくて、皆もそう思ってる!」

果林「…………」

エマ「……それにね、私が頑張れるのは、果林ちゃん達がいるからなんだよ?」

エマ「一生懸命練習して、ライブでキラキラしたパフォーマンスを見せてくれて」

エマ「…たまに、私の膝枕で幸せそうな顔をしてくれる」

エマ「そんな皆がそばにいてくれるから、辛いことや、悲しいことがあっても吹っ飛んじゃうの」

エマ「だから、同好会は私にとって素敵な居場所で、皆のためにできることをしたいって思うの」

エマ「果林ちゃんも、同じでしょ?」

果林「……ええ、そうね」

53: 2020/12/14(月) 00:25:10.70 ID:YpyPEqf+
エマ「こんな毎日が続いてくれることが私にとっての幸せだから、果林ちゃん達にはこれからも、いっぱい甘えてほしいな」

エマ「私も、果林ちゃんにいっぱい甘えちゃうよ!……果林ちゃんが思ってる『甘える』とはちょっと違うのかもしれないけど」

果林「……いいえ、私が間違ってたわ」

果林「エマが私を頼りにしてるってことがよくわかったし、それに…」

果林「…同好会の皆や、いつもの元気で頑張り屋さんなエマが、そばにいてくれることが私にとっての幸せだってわかったわ」

果林「だから、今までのエマのままで、私にいっぱい甘えてほしい」

エマ「……うん!」

果林「あ!でも、本当に辛いことや困ったことがあったら、その時は何でも話して頂戴ね」

エマ「もちろんだよ!」

54: 2020/12/14(月) 00:28:36.63 ID:YpyPEqf+
果林「…ふふ、落ち込むなんて、私らしくなかったわ。心配かけてごめんなさい」

果林「これからも、かっこいい私を皆に見てもらうためにも、前向きに頑張らないとね」

エマ「うんうん、それでこそ果林ちゃんだよ」

果林「そうと決まれば、今日は自主練…………ん?練習?」

果林「!!!!忘れてたわ!せつ菜とあの子に……」(スマホを確認する)

果林「(……二人から、すごい数の通知が来てるわ…)」

55: 2020/12/14(月) 00:30:57.33 ID:YpyPEqf+
果林「……エマ、今から大急ぎで出かける準備をしたいんだけど」

果林「…手伝ってもらってもいいかしら?」

エマ「ふふ、いいよ♪」

果林「……それと」

エマ「?」

果林「いつも、ありがとう」

56: 2020/12/14(月) 00:35:08.50 ID:YpyPEqf+
数日後 スクールアイドル同好会部室


あなた「じゃじゃーん!果林さんが新しく練習メニューを考えてくれたよ!読んでみて!」

せつ菜「すごいんですよ!私達の得意不得意に合わせて綿密に練られてあって!」

せつ菜「まさに、虹ヶ咲スクールアイドル同好会のための奥義書って感じです!!」ペカー

果林「私だけじゃなくて、あなた達も手伝ってくれたじゃない」

あなた「いやいや、果林さんがベースをしっかり考えてくれたからですよ」

しずく「わ!すごいです!メンバー全員分の、個別の自主練習用メニューなんていうのも載ってますよ!」

\\ホントダー! スゴーイ カスミンモミタイデスー//

果林「そんなに喜んでもらえて嬉しいけど、頑張りすぎちゃダメよ?」

皆「「はーい!!」」

57: 2020/12/14(月) 00:37:50.09 ID:YpyPEqf+
あなた「でも、果林さんから深夜に通知来た時は驚いたよ~」

歩夢「あなた…もしかして、また遅くまでアイドルのライブ見てたの?」

あなた「(しまった!)ち、違うよ~通知音で起きたんだよ~」

歩夢「…ふーん」ジトー

あなた「そ、それで、すぐにメッセージ送ったんだけど、その時は返信来なくて」

あなた「で、朝になっても既読付かなくて、どうしたのかな~なんて思ってたんだけど」

58: 2020/12/14(月) 00:40:48.15 ID:YpyPEqf+
せつ菜「そうですよ!それで、お昼近くになってようやく電話がかかって来たと思ったら、エマさんの声でびっくりしました!」

エマ「あ~、あの時果林ちゃんご飯食べてたから、私が連絡しておこうと思って」

せつ菜「たしかあの日は休日でしたよね?やっぱりお二人は、普段から一緒にいるんですね!」

彼方「エマちゃん、お休みの日まで通い妻しちゃって~、本当に仲良いね~~よろしいことですな~」ニヤニヤ

果林「もう、からかわないで///」

かすみ「もしかして、果林先輩ってぇ~意外と寂しがりやさんなんですか~?」ニヤニヤ

かすみ「そういうことなら、かすみんのこと、たっくさん可愛がってくれてもいいんですよ~」ニヤニヤ

果林「……ええ、そうね」

59: 2020/12/14(月) 00:43:48.72 ID:YpyPEqf+
果林「次の練習では、付きっ切りでかすみちゃんを見てあげるわ♡ビシバシいくから、覚悟してね♡」

かすみ「え゛っ!」

果林「大丈夫よ、かすみちゃんなら出来るわ」ナデナデ

かすみ「う、うぅ~///」

しずく「(さすが果林さん、飴と鞭を使い分けてますね…)」

愛「…………」ウーン

璃奈「…愛さん?さっきからずっと真剣な顔してどうしたの?」

愛「……さっきカナちゃんが『通い』で『仲良い』って………これを無意識に言っていたなら…天才だ!」

璃奈「…………」

璃奈「……愛さんも、天才だと思うよ」

60: 2020/12/14(月) 00:46:59.12 ID:YpyPEqf+
帰り道


エマ「皆、喜んでたね~♪果林ちゃんが頑張ったからだね~」ナデナデ

果林「エ、エマ//そういうのは帰ってから……」

エマ「ええ~、だめ~?」

果林「帰ったら、好きなことさせてあげるから」

エマ「本当?う~ん、何しよっかな~♪」

果林「何なら、私にしてほしいことでもいいのよ?」

エマ「それなら……そうだ!」

エマ「果林ちゃん、この前のお仕事の時、スクールアイドルの雑誌もいっぱいもらったんだよね?」」

果林「ええ、そうだけど」

61: 2020/12/14(月) 00:51:13.42 ID:YpyPEqf+
エマ「それ、一緒に見よう!私、果林ちゃんにたくさんのスクールアイドルについて語りたい!」

果林「ああ、よくせつ菜と話してるわよね?」

果林「私も知りたいと思っていたし、むしろこっちからお願いしたいくらいだわ」

エマ「やったあ~!!魅力、たくさん教えちゃうね!あ、最近気になってるのは、藤黄学園の綾小路姫乃さんって子でね!」

果林「……ふふ、まだ寮に着いていないのにもう語っちゃって、本当に好きなのね」クスクス

エマ「あっ!//…えへへ///」

果林「というか、それくらいだったら毎日でも聞くわよ」

果林「別に、エマが困ってほしいわけじゃないし、無理に頼ってとは言わないけど」

果林「エマのしたいことは、私も共有したいと思ってるわ」

果林「これからも、ずっとね」

62: 2020/12/14(月) 00:52:54.55 ID:YpyPEqf+
エマ「…………」

エマ「……私、実はね、ずーっと前から困ってることがあるの」

果林「え!?そうだったの!?」

エマ「うん。それはね」



エマ「…私が、果林ちゃんのこと大好きで、骨抜きにされちゃってるってこと」

果林「!?!?!?////エ、エマ!?/////」

エマ「…………ふふっ♪」

63: 2020/12/14(月) 00:57:35.52 ID:YpyPEqf+
おわり
保守やレスありがとうね
アニメの果林さんってエマさんのためなら何でもやってくれるなーって思ったから
他の媒体ではどうなのかなと思って書いた

64: 2020/12/14(月) 01:00:48.26 ID:c8F46UG9
エマかり好き

65: 2020/12/14(月) 01:14:21.86 ID:5QwPHXqi

エマかり最高

67: 2020/12/14(月) 01:28:32.27 ID:7Y0Z0sYn
こういうのがいいんだよ、

68: 2020/12/14(月) 01:30:15.40 ID:esGViB8W

癒されたわ

69: 2020/12/14(月) 01:41:08.31 ID:4pqZZxf0
エマはひめ推しだったのかw

70: 2020/12/14(月) 01:45:07.78 ID:LuwKa6e5

72: 2020/12/14(月) 02:41:12.61 ID:0CsRk80m
エマは実家では8人姉妹の長女だから
(表には出さないけど)かなりの苦労人よね

73: 2020/12/14(月) 07:51:44.56 ID:54xVQiZe
エマかり最強!エマかり最強!

71: 2020/12/14(月) 02:21:46.41 ID:6UO5IgAf
最高だわ

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1607859776/

タイトルとURLをコピーしました