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1:25/01/01(水)15:52:35 No.1268508956+
新年はぎんすず
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2:…125/01/01(水)15:54:58 No.1268509621そうだねx8
「小鈴寒くない?」
「えへへ、大丈夫だよ吟子ちゃん」
ありがとう──。と小鈴は微笑みながら細かく身体を震わせる。その姿がハムスターとかの小動物のようで、心の中でこっそり可愛いなと思う。
「嘘でしょ。痩せ我慢しても温かくはならないって」
「うーん…徒町はこの寒さを克服するチャレンジを…」
「風邪引いても知らないよ」
学校の冬制服は丈の長さもあり通気性もあって秋頃なら過ごしやすいけど、この時期この地域は冬用のコートが無ければ流石に寒い。私は持っていた小鈴のコートを半ば強引に着させた。
「はうっ」
「待ってて、自販機で温かいの買ってくる」
「え?吟子ちゃん?」
勝手にほっとけないと思わせる…近くで見守ってないと危ないんじゃないかと思わせる。でも小鈴は私が思ってるよりも立派で、強くて、しっかりしてて。そんな小鈴の周りにはいつも誰かがいる。
「えっと…何飲むのか聞いてなかった…」
コーヒーは小鈴は苦手って言ってたから…温かいお茶を2本購入。
「…甘い飲み物の方がよかったかな」
そんな些細なことを考えながら寒さで凍えてる小鈴の所へ早歩きで戻る。
「えへへ、大丈夫だよ吟子ちゃん」
ありがとう──。と小鈴は微笑みながら細かく身体を震わせる。その姿がハムスターとかの小動物のようで、心の中でこっそり可愛いなと思う。
「嘘でしょ。痩せ我慢しても温かくはならないって」
「うーん…徒町はこの寒さを克服するチャレンジを…」
「風邪引いても知らないよ」
学校の冬制服は丈の長さもあり通気性もあって秋頃なら過ごしやすいけど、この時期この地域は冬用のコートが無ければ流石に寒い。私は持っていた小鈴のコートを半ば強引に着させた。
「はうっ」
「待ってて、自販機で温かいの買ってくる」
「え?吟子ちゃん?」
勝手にほっとけないと思わせる…近くで見守ってないと危ないんじゃないかと思わせる。でも小鈴は私が思ってるよりも立派で、強くて、しっかりしてて。そんな小鈴の周りにはいつも誰かがいる。
「えっと…何飲むのか聞いてなかった…」
コーヒーは小鈴は苦手って言ってたから…温かいお茶を2本購入。
「…甘い飲み物の方がよかったかな」
そんな些細なことを考えながら寒さで凍えてる小鈴の所へ早歩きで戻る。
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3:…225/01/01(水)15:57:31 No.1268510376そうだねx5
「小鈴お待たせ」
片手に持った飲み物を差し出しながら名前を呼んでも、小鈴から反応が返ってこなかった。
「小鈴…?」
先程までの身を震わせていた姿は消え、ある一点の先に視線を集中させている様だった。
「小鈴……小鈴!」
「……はっ!あ、吟子ちゃんおかえり」
「…はい、お茶だけどいい?」
「うん!ありがとう!あったか~…」
4回目にしてようやく気が付いた。温かいと言いながらお茶を自分の頬にくっつけて顔を綻ばせる。
寒さを忘れるほど集中して見続ける理由は大体分かっていた。私もさっきまで小鈴が見ていた方に目を向けると、2年生の先輩達がいた。もちろんその中には──。
「さやか先輩?」
「へ?あ……うん」
「…相変わらずだね」
小鈴がさやか先輩のことになると周りが見えなくなるのは知ってる。遠くのさやか先輩を見ながら歩いてたら、水溜りに足を落としたって話を前に聞いた。普段お世話してもらってるのもあるけど。さやか先輩が小鈴にとって恩人でもあり、強い影響を与えてるのも知ってる。
「さやか先輩を見てるとね、つい徒町の頭の中がいっぱいになっちゃって……」
片手に持った飲み物を差し出しながら名前を呼んでも、小鈴から反応が返ってこなかった。
「小鈴…?」
先程までの身を震わせていた姿は消え、ある一点の先に視線を集中させている様だった。
「小鈴……小鈴!」
「……はっ!あ、吟子ちゃんおかえり」
「…はい、お茶だけどいい?」
「うん!ありがとう!あったか~…」
4回目にしてようやく気が付いた。温かいと言いながらお茶を自分の頬にくっつけて顔を綻ばせる。
寒さを忘れるほど集中して見続ける理由は大体分かっていた。私もさっきまで小鈴が見ていた方に目を向けると、2年生の先輩達がいた。もちろんその中には──。
「さやか先輩?」
「へ?あ……うん」
「…相変わらずだね」
小鈴がさやか先輩のことになると周りが見えなくなるのは知ってる。遠くのさやか先輩を見ながら歩いてたら、水溜りに足を落としたって話を前に聞いた。普段お世話してもらってるのもあるけど。さやか先輩が小鈴にとって恩人でもあり、強い影響を与えてるのも知ってる。
「さやか先輩を見てるとね、つい徒町の頭の中がいっぱいになっちゃって……」
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5:…425/01/01(水)15:59:15 No.1268510844そうだねx4
小鈴の耳が赤くなっているのが寒さのせいなのか、違うのか、それを私は判断できない。
「今年はさやか先輩に近づけるのかなって…さっきは考えてて……ごめんね、吟子ちゃんのこと無視しちゃってて」
「いいよ気にしてないし」
さやか先輩が少し羨ましく思う。小鈴をお世話という意味でも、活力を与えるという意味でも一番近くで支えていて、小鈴はそれに応える様に突き進んでいく。
私はせいぜい宿題はちゃんと提出してるとか、道で転ばないかとか寒くないかとか見守るくらいで、目線の先にいる存在とは全然違う。
今日、身に付けてるマフラーや手袋だって、「さやか先輩が選んで持たせてくれた物だ」って前に言っていた。さやか先輩がいるから、そういう役割は私にもない。でも──。
「私は小鈴が頑張ってるとこ見てるよ。全部って言いたいくらいだけど……でも横とか後ろから…」
「吟子ちゃん…」
「勉強だって分からないとこは教えてあげられるから。だから今年も大丈夫」
「えへへ……こんな徒町のために、ありがとう吟子ちゃん」
「べ、別に小鈴が少し元気無かったからつい…」
「今日の吟子ちゃんなんだか優しいね?」
「いつも優しいから!」
「今年はさやか先輩に近づけるのかなって…さっきは考えてて……ごめんね、吟子ちゃんのこと無視しちゃってて」
「いいよ気にしてないし」
さやか先輩が少し羨ましく思う。小鈴をお世話という意味でも、活力を与えるという意味でも一番近くで支えていて、小鈴はそれに応える様に突き進んでいく。
私はせいぜい宿題はちゃんと提出してるとか、道で転ばないかとか寒くないかとか見守るくらいで、目線の先にいる存在とは全然違う。
今日、身に付けてるマフラーや手袋だって、「さやか先輩が選んで持たせてくれた物だ」って前に言っていた。さやか先輩がいるから、そういう役割は私にもない。でも──。
「私は小鈴が頑張ってるとこ見てるよ。全部って言いたいくらいだけど……でも横とか後ろから…」
「吟子ちゃん…」
「勉強だって分からないとこは教えてあげられるから。だから今年も大丈夫」
「えへへ……こんな徒町のために、ありがとう吟子ちゃん」
「べ、別に小鈴が少し元気無かったからつい…」
「今日の吟子ちゃんなんだか優しいね?」
「いつも優しいから!」
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8:…725/01/01(水)16:07:06 No.1268513001+
あ~🎥
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6:…525/01/01(水)16:04:13 No.1268512231+
たすかる
1
7:…625/01/01(水)16:05:10 No.1268512491+
新年からありがたい
3
9:…825/01/01(水)16:17:12 No.1268515699+
映画時空の吟子ちゃん好きなので演劇部に捕まってほしい
1
11:…1025/01/01(水)16:24:12 No.1268517681+
う~💜
0
12:…1125/01/01(水)16:25:30 No.1268518038+
新年ぎんすずありがたい…
引用元: undefined