【SS】鞠莉「レッツスモーレスリィング‼」【ラブライブ!サンシャイン!!】

mariまり4141 SS


1: 2019/12/14(土) 17:56:41.55 ID:j6ojv1mD
善子「鞠莉。例の件、各グループに伝えたわ」

鞠莉「ありがとう善子、参加してくれる人はいたかしら?」

せつ菜「はい、それぞれ3人づつ候補が上がり参加が決まりました。リストを渡します」スッ

せつ菜「Aqoursからは4人が参加する為組み合わせを考える必要がありますね」

鞠莉「ふんふん、参加者のリストを見ると一人規格外のメンバーがいるわね」

鞠莉「この子には、この子とこの子をぶつけましょ」

善子「なるほど、妥当な組み合わせね」

せつ菜「これは楽しみになってきましたね」

鞠莉「うふふ、そうね」

鞠莉「他の組み合わせも私が考えておくわ。あなた達も当日はよろしくね」

善子「このヨハネに任せておきなさい」

せつ菜「私も全力で頑張ります‼」

4: 2019/12/14(土) 18:07:50.36 ID:j6ojv1mD
せつ菜「さぁ、ついにこの日がやって来ました‼」

せつ菜「鞠莉さんの思いつきによる相撲大会、ここに開幕です!!」

せつ菜「司会進行は私、優木せつ菜が担当します」

せつ菜「それではまず、参加するメンバーから紹介します」

せつ菜「μ'sからは、ことりさん、海未さん、花陽さん」

穂乃果「頑張ってねー!!」

にこ「気張りなさいよあんた達!!」

花陽「あわわ……緊張してきたよ……」

ことり「花陽ちゃん、リラックスして。大丈夫だよ」

海未「日頃の鍛練の成果を見せるいい機会ですね」

善子「ことりさんが出るなんて意外ね」

鞠莉「海未も弓道部で鍛えてるからね。花陽もどんな動きをするのかわくわくするわ」

5: 2019/12/14(土) 18:16:40.60 ID:j6ojv1mD
せつ菜「続いてAqoursからはルビィさん、花丸さん、鞠莉さん、曜さんです」

千歌「私も応援頑張るよー‼」

ダイヤ「ケガだけはしないように気をつけてくださいね」

ルビィ「なんかすごい事になっちゃったね……」

花丸「うん、でも出るからには優勝目指そうね」

曜「なんか飛び込みの大会思い出すなぁ~」

鞠莉「曜は緊張してなさそうね。流石だわ」

善子「鞠莉も余裕があるわね」

鞠莉「まぁね~一応主催者だし」

6: 2019/12/14(土) 18:30:22.06 ID:j6ojv1mD
せつ菜「虹ヶ咲からは愛さん、しずくさん、エマさんです」

歩夢「皆、頑張ってね」

かすみ「かすみんの応援で皆さんを勝利に導きますよ」

愛「はーいどーもどーも。愛さんたまには張りきっちゃうよ~」

しずく「あまり自信はありませんが、全力でぶつかります」

エマ「スモーってニッポンの国技なんでしょ?私初めてやるよ、楽しみだなぁ」

善子「またこれは手強そうな3人ね」

鞠莉「愛はあぁ見えてやる時はやるみたいだからね。しずくも演劇で体力ついているし」

鞠莉「そしてなによりエマね、あの体格だけで武器になるわ」

善子「確かに……エマが優勝候補かしらね」

鞠莉「まぁ、始まってみないとわからないけどね」

7: 2019/12/14(土) 18:43:37.75 ID:j6ojv1mD
せつ菜「それでは、大会の主催者である鞠莉さんからご挨拶とルールの説明をしてもらいます」

鞠莉「皆、今日はマリーのわがままに付き合ってくれてありがとう‼」

鞠莉「私、スモーが大好きなの。皆にもその楽しさが伝われば嬉しいわ」

鞠莉「大会とは言ってもお遊びみたいなものだから気楽にやりましょ」

鞠莉「挨拶はこのくらいにしてルールを説明するわね」

鞠莉「本物のスモーのように決まり手や難しいルールはナッシング。土俵の上で相手を倒すか土俵の外に相手を出せば勝ちよ」

鞠莉「ただし、ケガだけはさせちゃダメよ」

鞠莉「大会が終わったらマリー特製のシャイニーチャンコ鍋が待ってるから頑張ってちょうだい」

鞠莉「それでは、レッツスモーレスリィング、スタート‼」

11: 2019/12/14(土) 18:59:23.38 ID:j6ojv1mD
せつ菜「鞠莉さんのシャイニーチャンコ鍋、楽しみですね」

せつ菜「皆さん長らくお待たせしました。早速試合を開始します」

せつ菜「一回戦第一試合はことりさん対曜さんです!!」

せつ菜「ことりさん、意気込みをどうぞ」

ことり「相撲なんてやった事ないけど、精一杯頑張ります」

せつ菜「いいですねその姿勢、頑張ってください」

せつ菜「曜さんもなにか一言」

曜「私も負けないよ、全力前進ヨーソロー!!」

せつ菜「出ました曜さんの合い言葉。テンション上がりますね‼」

鞠莉「正直ことりの力が未知数ね」

善子「普通に考えれば曜が勝ちそうだけど、ことりも不思議なオーラを感じるわね」


せつ菜「見合って見合って……はっけよーい、残った‼」

12: 2019/12/14(土) 19:09:17.31 ID:j6ojv1mD
曜「それっ‼」ガシッ

ことり「やぁん‼」

ことり「曜ちゃん、痛いよ……優しくして」

曜「えっ?あっ、ごめん!!」パッ

千歌「なにやってるの曜ちゃん!?」

曜「いや、だってことりちゃんが」

ダイヤ「よそ見をしている場合ではありませんわ‼」

ことり「うふっ、曜ちゃんって優しいんだね~」

ことり「え~い‼」ドンッ

曜「うわわわっ‼」ズズズッ

穂乃果「ことりちゃんすご~い」

にこ「いや、あれはずるいでしょ」

曜「くっそ~」グイ~

せつ菜「おっと曜さん堪えました。運動部の意地を見せるのか!?」

17: 2019/12/14(土) 19:36:25.57 ID:j6ojv1mD
曜「この……」

ことり「曜ちゃん手強いね~」

曜「そう簡単には、負けないよ……」

ことり「こんな近くに曜ちゃんの顔がある」

ことり「キス、しちゃおうかな」ボソッ

曜「うえぇぇぇ!?」アトズサリ

せつ菜「あーっとどうした事でしょう。曜さんが後ろに下がり土俵の外に出てしまいました」

曜「あ」

せつ菜「この勝負、ことりさんの勝ちです!!」

ことり「やったぁ~」

曜「そ、そんな……そんなのアリ……?」

善子「なにか見えない力を使って曜を押し出したのね。ことりさん、恐るべし」

鞠莉「ふ~ん、力だけじゃ勝てないって訳ね。曜には悪いけどこの勝負、ことりの作戦勝ちね」


千歌「曜ちゃん惜しかったね~」

ダイヤ「顔が赤いですがどうかしましたか?」

曜「い、いや‼なんでもないよ!!」

曜(ことりちゃんにあんな事言われたなんて二人には言えないよ……)

18: 2019/12/14(土) 19:48:23.92 ID:j6ojv1mD
せつ菜「曜さんが敗れるという番狂わせがありました。勝負の世界はなにが起こるかわかりませんね」

せつ菜「続きまして一回戦第二試合、海未さん対しずくさんです」

せつ菜「では海未さんから一言頂きます」

海未「しずくが見かけの割りに体力があるのは知ってます。私は最初から全力でいきますよ」

せつ菜「おーすごい気迫です。しずくさんもなんだかいつもより気合いが入ってますね」

しずく「はい、海未さんの評判は虹ヶ咲でも有名ですから。油断はしません」

善子「これは面白い勝負になりそうね」

鞠莉「海未に対してしずくがどう対抗するか見ものね」

せつ菜「それでは、はっけよーい、残った‼」

19: 2019/12/14(土) 20:06:41.24 ID:j6ojv1mD
海未「……」

しずく「……」

穂乃果「あれ?二人共動かないよ」

にこ「前に出るタイミングを見計らっているんでしょ。あの子達らしいわ」

歩夢「なんかこっちまで緊張してきた……」

かすみ「……う~」

かすみ「もう、なにやってるのしず子!!動かないと勝負にならないよ!!」

しずく「!?」ビクッ

海未「隙あり!!」ガシッ

しずく「きゃっ」

せつ菜「かすみさんのヤジが合図となって海未さんが仕掛けました‼」

かすみ「や、ヤジじゃないですよ~」

歩夢「ごめん、あれはヤジだよ……」

海未「てやぁっ」ブゥン

せつ菜「海未さん勢いよく投げました‼」

しずく(まずい、このままじゃ倒されちゃう)

しずく「やぁっ‼」ダンッ

海未「なっ!?」

せつ菜「すごい‼しずくさん体をひねり着地しました」

しずく「海未さん、ごめんなさい‼」ガシッ

海未「……しまっ」

ドンッ

せつ菜「勝負あり!!最後はしずくさんの見事な切り返しで幕を閉じました」

鞠莉「ワァ~オ、素晴らしい取り組みを見せてもらったわ」

善子「まさか海未さんを破るなんて……しずく、やるわね」

20: 2019/12/14(土) 20:18:03.93 ID:j6ojv1mD
しずく「海未さん、大丈夫ですか?」

海未「平気です、受け身を取りましたから」

海未「しずく、いい勝負でしたね。またやりましょう」

しずく「はい、よろしくお願いします」



かすみ「しず子、おめでとう!!」

しずく「かすみちゃん、ありがとう」

歩夢「よくあのピンチから逆転したね。かっこよかったよ」

しずく「ある意味、かすみちゃんのおかげだったね」

かすみ「あはは……反省してます」



穂乃果「海未ちゃん、ナイスファイトだったよ」

にこ「負けはしたけどあんたもよく攻めたわね。惜しかったわ」

海未「修行不足でした」

海未「しかしなぜでしょうか、負けたのに妙に清々しい気分です」

海未「しずくと全力でぶつかったからですかね、ふふっ」

21: 2019/12/14(土) 20:32:23.51 ID:j6ojv1mD
せつ菜「海未さんとしずくさんの勝負は今日のハイライトのひとつになりますね」

せつ菜「さぁ、一回戦第三試合は花陽さん対愛さんです」

せつ菜「花陽さん、緊張は解けましたか?」

花陽「まだちょっと、緊張して、います……」

愛「花陽ちゃん力抜いてほらほら~」ヘンガオ

花陽「……くすっ。ありがとう愛さん」

愛「これでちゃんと力が出せるよね。お互いに頑張ろ」

善子「あの二人、これから何をやるかわかっているのかしら」

鞠莉「愛の目、凄く真剣よ。花陽もリラックスしたら雰囲気変わったわね」


せつ菜「愛さんの変顔が花陽さんの緊張を解いたところで、勝負を始めます」

せつ菜「いきます。はっけよーい、残った‼」

23: 2019/12/14(土) 20:58:46.72 ID:j6ojv1mD
愛「遠慮なんてしないよ~」グイグイ

花陽「くぅっ!!」

ズリズリ

せつ菜「あ~あっという間に土俵際へ!!これは勝負あったか!?」

花陽「ううぅ~」ビタッ

愛「お、花陽ちゃんやるじゃない。これ以上押せないや」

せつ菜「花陽さん土俵際で止まり動きません‼まるで岩のようです」

愛「だったら……こうだ‼」グイ…グイ

花陽「あわわわ……ふぬぬぅ~」

せつ菜「愛さん左右に揺さぶりを掛ける。花陽さんも必死に食らいついています‼」

善子「どんな足腰してるのよ花陽は。よく粘るわね」

鞠莉「花陽は我慢強い性格だからそれがスモーにも出ているのね」

愛「はあっ、はあっ……あ~きっつ……」

にこ「花陽、今よ‼」

花陽「えーいっ‼」グイグイグイッ

愛「うわとっとっと‼」

せつ菜「花陽さんが愛さんを押し出しました。この勝負、花陽さんの勝ちです!!」

愛「ありゃりゃ、負けちゃったよ」

愛「ま、いーか。楽しかったし」

花陽「え?私……勝ったの?」

愛「そーだよ花陽ちゃんのブイブイビクトリーだよ」

花陽「なんだか実感が湧かないよ、愛さんが勝ったみたい」

愛「愛さんは負けたって落ち込まないのだ」

花陽「ふふふっ、愛さんって面白い人」

27: 2019/12/14(土) 22:15:29.39 ID:j6ojv1mD
穂乃果「花陽ちゃん、すごい粘りだったよ」

花陽「ありがとう、にこちゃんが声かけてくれたから愛さんが疲れてるのに気が付いたよ」

にこ「あんた、気付いてなかったの?」

花陽「うん、とにかく夢中だったから」

にこ「声かけてよかったわ……」



愛「あはは、ごめんね負けて」

歩夢「ううん、愛ちゃん楽しそうだったし私も見てて楽しくなってきたよ」

かすみ「花陽ちゃん手強かったですもんね。花陽ちゃんも応援してあげましょう」

愛「勝っても負けても楽しいもんだね相撲って」

愛「また花陽ちゃんとやりたいなぁ」



善子「なんだか意外な子達が勝ち上がってきてるわね」

鞠莉「負けた方も善戦してたからどちらが勝ってもおかしくなかったわね」

善子「でも次は、あの子が出てくるでしょ」

鞠莉「規格外のあの子、か……」

鞠莉「もちろん、そこも考えてあるわよ」

30: 2019/12/14(土) 22:34:26.54 ID:j6ojv1mD
せつ菜「花陽さんの粘りには感動しました。愛さんの楽しそうな様子もよかったですね」

せつ菜「一回戦第四試合は特別ルール。ルビィさん、花丸さん対エマさんです」

善子「2対1か、これならいい試合になるかもね」

鞠莉「エマにも了承してもらったわ。これもまた一興ってやつね」

せつ菜「ルビィさん、花丸さん。二人の力を合わせて頑張ってくださいね」

ルビィ「エマさん、大きいなぁ……」

花丸「見上げてると首が痛くなってくるよ」

せつ菜「エマさん、2対1とアウェーですがいかがでしょうか?」

エマ「よくわからないけど愛ちゃんみたいに私も楽しくやってみるよ~」

せつ菜「実際の相撲でも見られない試合形式、勝つのはどちらか」

せつ菜「……はっけよーい、残った‼」

31: 2019/12/14(土) 23:03:10.19 ID:j6ojv1mD
花丸「先手必勝‼」

ルビィ「と、突撃~!!」

せつ菜「おーっ、二人同時に正面から突っ込んだ‼」

エマ「うわぁ~かわいいねぇ」ボフッ

花丸「ルビィちゃん押して~」グリグリ

ルビィ「うにゅにゅにゅぅ~」グイグイ

エマ「故郷の兄妹達もこうやって抱きついてきたなぁ」

エマ「うふふ、よしよし」ナデナデ

せつ菜「エマさん、まったく動じず‼それどころか故郷の兄妹を思い出して余裕のなでなで!!」

花丸「ダメだ、全然効いてない……」

ルビィ「花丸ちゃん、どうしよう?」

花丸「よし、押してダメなら引いてみるんだ」

ルビィ「わかった‼」グイ~

エマ「あれ、今度は引っ張るの?どこに連れて行かれるのかな~?」

せつ菜「今度は引っ張る作戦、ですがやはりエマさんには効いていません」

善子「なによこれ、お遊戯会?」

鞠莉「とってもプリティでずっと見ていたいけどね」ニヤニヤ

エマ「捕まえた~」ギュッ

花丸「うわっ」

ルビィ「捕まっちゃった」

エマ「こうやって抱っこすると喜んでたんだよ」

ルビィ「うわぁ、高~い」

花丸「って、喜んでる場合じゃないよ‼」

エマ「それじゃ、降ろすね~」ピト

せつ菜「……はっ、つい見とれてしまいました。気付けばルビィさんと花丸さん、お尻が付いてしまっています」

花丸「あ……」

ルビィ「本当だ」

せつ菜「この勝負、エマさんの勝ちです!!」

32: 2019/12/14(土) 23:19:58.14 ID:j6ojv1mD
エマ「え?これでよかったの?」

せつ菜「本来の相撲とは違いますが結果的にエマさんが勝ちました」

エマ「そうなんだ、やったぁ」

花丸「あ~あ負けちゃったよ」

ルビィ「ルビィはなんだか楽しかったけど」

エマ「私も楽しかったよ~」



善子「せっかく2対1にしても意味なかったわね」

鞠莉「意味ならあったわよ。いいもの見せてもらったわ~」ホクホク

善子「エマさんにちゃんとした相撲を教えてあげないといけないわね……」



せつ菜「さて、これで一回戦は全て終わりました」

せつ菜「今度からは二回戦となります」

せつ菜「二回戦に勝ち進んだのはことりさん、しずくさん、花陽さん、エマさんの四人です」

千歌「あれ、そういえば鞠莉ちゃんは?」

鞠莉「私は最後の決勝戦で出るわ。シード枠ね」

ダイヤ「主催者の特権ですか……よほど自信があるようですわね」

曜「Aqoursはあと鞠莉ちゃんだけ。頼んだよ」

鞠莉「どーんと任せておきなさーい!!」

36: 2019/12/15(日) 08:11:33.74 ID:GM7BvPFd
せつ菜「一回戦から熱い戦いが続きましたね」

せつ菜「二回戦も更なる盛り上がりを期待します!!」

せつ菜「二回戦第一試合はことりさん対しずくさんです」

せつ菜「ことりさんは一回戦で曜さんに何か呟いていましたね。あれが作戦だったんですか?」

ことり「うふ、秘密です」

せつ菜「そうですか、しずくさんも先程は海未さん相手にうまく立ち回っていましたね」

しずく「危ないところでしたけど……」

善子「ことりさんの心理戦がしずくに通じるかが勝負の鍵ね」

鞠莉「まだなにか隠してそうだけどね、ことりは。しずくも警戒してると思うわ」

せつ菜「それでは始めます。はっけよーい、残った‼」

37: 2019/12/15(日) 08:35:14.56 ID:GM7BvPFd
しずく「はぁっ‼」

せつ菜「しずくさん、一回戦とは打って変わっていきなり動き出した‼」

しずく「せいっ」ドンッ

ことり「うぐっ、割りと本気で痛~い……」

しずく「私に演技は通用しませんよ」

ことり「演技じゃないんだけどぉ」ナミダメ

しずく「このまま決めます‼」グイグイ

せつ菜「一気に土俵際まで詰め寄ります、さぁことりさんはどうする!?」

ことり「……仕方ないなぁ」ヒュバッ

しずく「えっ?消えた……?ーきゃっ」

ことり「うふ、捕まえた」

せつ菜「なんと、素早く抜け出し後ろを取りました」

ことり「それ、こちょこちょこちょ」

しずく「ふふ、あはは、やめ、やめてくださいひひ……」

かすみ「まずい、しず子はくすぐりに弱いんです。あのままだと腰砕けに……」

ことり「降参してもいいんだよ」コチョコチョ

しずく「あは、ふふふ、やめ、やめて」

しずく「ーやめてくださいって……言ってますよ、ね!!」グイッ

ことり「ふぇ?ーやぁん‼」ビッターン

せつ菜「しずくさんあの状況からことりさんの腕を取り振り払いました‼勝負ありです!!」

38: 2019/12/15(日) 08:49:19.47 ID:GM7BvPFd
鞠莉「やっぱりことりは奥の手を隠していたわね」

善子「あのくすぐり、効いてたように見えていたけどよく巻き返したわねしずく」



かすみ「すごいよしず子、ことり先輩にも勝っちゃうなんて」

歩夢「でも、しずくちゃんくすぐりに弱いって……」

しずく「あぁ、あれは演技です。多少くすぐったかったですか大げさに笑って油断させたんですよ」

かすみ「え~あれ演技だったの?」

歩夢「さすが演劇部、上手だったよ」

しずく「笑う姿を見られたのは恥ずかしいですけどね……」



穂乃果「ことりちゃん、お疲れ様」

にこ「後ろを取った時そのまま押し出せばよかったのに」

ことり「なんかしずくちゃんを見てたらくすぐりたくなっちゃって」

ことり「スリーサイズもわかったし負けても悔いはないよ」

にこ「目的が変わってるじゃない」

穂乃果「あはは……ことりちゃんらしいね」

39: 2019/12/15(日) 09:07:24.69 ID:GM7BvPFd
せつ菜「ことりさんも策士でしたがしずくさんの方が一枚上手だったようですね」

せつ菜「二回戦第二試合は花陽さん対エマさんです」

せつ菜「花陽さんは愛さんを相手に驚異の粘りで対抗しましたね」

花陽「は、はい……また頑張ります」

せつ菜「エマさんはルビィさんと花丸さんを文字通り子供扱いして余裕の勝利でした」

エマ「私、今度はスモーの勉強をしたよ。善子ちゃんに教えてもらったんだ~」

鞠莉「あなた、いつの間に教えたのよ?」

善子「ほんの10分くらい前よ、基本的な動きだけね。これでまた面白くなるわ」

鞠莉「妹扱いされる花陽も見てみたかったけどなぁ」

せつ菜「エマさんの動きと花陽さんの粘りに注目ですね」

せつ菜「それでは…はっけよーい、残った!!」

40: 2019/12/15(日) 09:41:29.87 ID:GM7BvPFd
エマ「どすこ~い」ガシッ

花陽「ふわっ!?」

せつ菜「エマさん、動きが相撲の形になっています、すごい迫力です」

花陽「くっ……ぬぅ~」グググ…

エマ「うわぁ、花陽ちゃんすごいね~ビクともしないよ」

せつ菜「花陽さんの粘りも健在です、エマさんを相手に全く引きません‼」

エマ「ん~こんな時は持ち上げればいいのかな?」グイッ

花陽「はっ!?ーふんっ‼」ガクン

エマ「あれ、上がらない……?」

せつ菜「花陽さん腰を落として踏ん張っています、エマさんでも持ち上げられません」

エマ「あとはどうしようかなぁ~」

花陽(エマさん隙だらけだ、今がチャンス‼)

花陽「それっ‼」ベシッ

エマ「きゃあ」コケッ

せつ菜「花陽さん、エマさんの足を引っかけて転ばせました。花陽さんの勝ちです!!」

花陽「エマさんごめんなさい、大丈夫?」

エマ「ありがとう、大丈夫だよ」

エマ「兄妹達がやんちゃだからこういうのも慣れてるんだ」

エマ「花陽ちゃん、おめでとう」ナデナデ

花陽「エマさん……ありがとう」

41: 2019/12/15(日) 10:00:38.26 ID:GM7BvPFd
善子「まさかの大金星ね、花陽だってルビィ達と一緒で小柄なのに」

鞠莉「ふふ、花陽の武器はあの足腰ね。まるで木の根っこみたいだわ」

鞠莉「あれにどう対応するかで勝負が分かれるわね」


せつ菜「花陽さんがエマさんを破るという快挙を成し遂げました、いい勝負でしたね」

せつ菜「残る試合もあと二つ、まずは準決勝戦。しずくさん対花陽さんです」

せつ菜「しずくさん、花陽さんはかなり粘り強いですよ」

しずく「そうですね、私も小細工無しでいきます」

せつ菜「花陽さん、しずくさんの身体能力は侮れませんね」

花陽「さっきことりちゃんを振り払った時、怖かった……」

しずく「あ、あれは演技ですよ演技」

かすみ「本当に演技だったんでしょうか……」

歩夢「笑ってたのは演技だと思うけど最後本気で怒ってたような……」

せつ菜「攻めと守り、対照的な二人の取り組みに期待です」

せつ菜「いいですか?はっけよーい、残った‼」

43: 2019/12/15(日) 10:27:31.71 ID:GM7BvPFd
花陽「ふんぐっ‼」ドンッ

しずく「きゃっ!?」ズズズ…

せつ菜「おっと花陽さんから攻めます、しずくさん不意を突かれました‼」

にこ「花陽、その調子よ」

穂乃果「いけいけ~!!」

花陽「ぬぐぐぐぅ~」グイグイ

しずく「ま、まずい……このままじゃ」

花陽「このまま…土俵の外に…」

しずく「くっ、そうはさせません!!」ガシッ

せつ菜「土壇場で花陽さんの腰を掴みました、ここからどう出るしずくさん」

しずく「せやぁっ」ブンッ

花陽「はわっ!?」クルッ

せつ菜「しずくさん花陽さんを軸に回転して逆に土俵際に追い込んだ‼すごい駆け引きです」

しずく「私の、勝ちです!!」ドンッ

花陽「あわわわわ」グラリ

花陽(倒れちゃう‼……だったら)

花陽「しずくちゃんも一緒に!!」ガシッ

しずく「えっ?うわぁっ‼」バタン

せつ菜「なんともつれ合い二人同時に倒れました」

せつ菜「しかし倒れる寸前で花陽さんが上になりしずくさんが先に倒れてしまいました‼」

せつ菜「よってこの勝負、花陽さんの勝ちです!!」

44: 2019/12/15(日) 10:38:34.22 ID:GM7BvPFd
花陽「はあっ、はあっ……」

しずく「花陽さん……まさかあそこで掴んでくるとは思いませんでした」

花陽「あはは……とっさに手が伸びちゃったよ」

しずく「いい試合でした。決勝戦、頑張ってください」スッ

花陽「うん、他の皆の分も頑張ってみるよ」ギュッ



善子「いやぁ、ハラハラする試合だったわね」

鞠莉「まさか花陽があんなアグレッシブになるなんてね~」

善子「あなた花陽に勝つ自信はあるの?」

鞠莉「もちろん、負けるつもりはないわ」

鞠莉「愛にエマにしずくを打ち破った花陽、相手にとって不足はないわ」

善子「決勝戦も面白くなるといいわね」

鞠莉「決勝にふさわしい勝負、見せてあげる」

45: 2019/12/15(日) 10:51:34.48 ID:GM7BvPFd
せつ菜「長く続いてきた試合もこれで最後」

せつ菜「いよいよ、決勝戦となります‼」

せつ菜「これまで驚異の粘りと機転で勝ち進んできた花陽さん」

せつ菜「対するは大会の主催者であり唯一のシード枠、未だ実力のわからない鞠莉さんです」

鞠莉「花陽、よくここまでに勝ち上がってきたわね」

鞠莉「あなたには特別に、シャイニーチャンコ鍋を極盛りにしてあげるわ」

花陽「本当?うわぁ楽しみだなぁ~」キラキラ


にこ「やる気出したわね花陽」

穂乃果「鞠莉ちゃん、のせるのがうまいね」

千歌「鞠莉ちゃんって相撲得意なの?」

ダイヤ「善子さんや理亞さんと相撲をしたとか話を聞いた事はありますけど」

ダイヤ「自信があるようですし、得意なのでは」


せつ菜「それでは決勝戦、最後の取り組みです」

せつ菜「勝利の女神はどちらに微笑むのか……はっけよーい、残った‼」

46: 2019/12/15(日) 11:04:48.35 ID:GM7BvPFd
鞠莉「まずは小手調べよん」ガシッ

花陽「むむむっ……」ガシッ

せつ菜「両者掴み合いました。先に動くのはどちらか」

鞠莉「ふぅん、今まで見てきた通り立派な足腰してる。普段から練習頑張ってる証拠ね」

花陽「それは…ありがとう…」

鞠莉「でもね、マリーだって伊達にシード枠じゃないのよ‼」グイッ

花陽「ひゃああっ!?」

せつ菜「鞠莉さん目にも止まらぬ速さで持ち上げました、花陽さんも反応出来ません‼」

鞠莉「いっぱい食べてる割りには軽いのね」

鞠莉「もっと楽しめるかと思ったけど、残念」

花陽「くぅ~!!」グググ

鞠莉「無駄よ、私こう見えて力あるんだから」

鞠莉「これで、ゲームセット‼」グンッ

せつ菜「鞠莉さんそのまま投げた‼花陽さんなす術なしか!?」

穂乃果「は、花陽ちゃ~ん‼」

47: 2019/12/15(日) 11:25:20.23 ID:GM7BvPFd
ガシッ

鞠莉「えっ?どうして……」

花陽「ふぅ…ふぅ…」

花陽「まだ、終わりじゃ、ありません……」

せつ菜「花陽さん、鞠莉さんにしがみつき土俵すれすれで耐えています‼流石の粘り‼」

鞠莉「粘るにも程があるでしょ……」

鞠莉「なら、もう一度よ‼」ブンッ

花陽「ーううううぅ~」

にこ「すごいわ、タコみたいに絡み付いて離れない。あれは鞠莉も動きにくいはずよ」

鞠莉「はあっ、はあっ、あなた結構しつこいわね……」

花陽「ふぅふぅ……私だってここまで来たら、勝ちたいです‼」ガバッ

鞠莉「ちょっと、こんな時に……!!」ズルズル

せつ菜「花陽さん、チャンスを逃さず果敢に攻めます‼」

鞠莉「私だって、負けられないわよ‼」

花陽「ぐうぅぅ~」グイグイ

鞠莉「くうぅぅ……」グググ

花陽「絶対に、負けない……」

花陽「ー負けない‼」グアッ

鞠莉「はっ!?」ダンッ

せつ菜「花陽さんの迫力に圧されたのか鞠莉さんが土俵の外に足を着いてしまいました」

せつ菜「優勝は、花陽さんに決定です!!」

48: 2019/12/15(日) 11:41:24.06 ID:GM7BvPFd
花陽「優勝……私、が?」

穂乃果「すごいよ花陽ちゃん、優勝したんだよ」

にこ「鞠莉がかわいそうなくらい粘ったわね。よく頑張ったわ」

花陽「えへへ……ありがとう二人共」



せつ菜「粘りはもちろん、最後の気迫が勝因となりましたね」

せつ菜「今回の優勝者はμ'sの花陽さんに決まりました‼花陽さん、優勝の喜びを一言」

花陽「あの、えっと……まさか私が優勝出来るなんて思いませんでした」

花陽「優勝したのは私だったけど他の皆の試合もとてもよかったと思います」

せつ菜「そうですね、参加して頂いた皆さん、どれも素晴らしい取り組みを見せてもらいました」

せつ菜「続いて惜しくも破れましたがシード枠に相応しい実力を遺憾なく発揮しました」

せつ菜「鞠莉さんより、締めの挨拶をしてもらいます」

鞠莉「花陽の粘りと根性には感服したわ」

鞠莉「花陽だけじゃない、参加してくれた皆それぞれ個性があってよかったわ」

鞠莉「私は、それが見られただけで満足」

鞠莉「皆、お疲れ様。次はお待ちかねのシャイニーチャンコ鍋デース‼」

花陽「待ってました~!!」

49: 2019/12/15(日) 12:00:54.63 ID:GM7BvPFd
鞠莉「はい、約束の極盛りよ」

花陽「うわぁ~すご~い!!金色に輝いてる」

ダイヤ「鞠莉さん、このお鍋の具材はなんですの?」

鞠莉「そ・れ・は、企業秘密よ」

曜「光ってる時点で怪しさ満点だよ……」

穂乃果「いや~でも味はおいしいよ」

花丸「うんうん、何杯でも食べられちゃうね」

千歌「みかんも入ってる、やったぁ」

ことり「本当?よかった~」

にこ「なんであんたが喜ぶのよ」

ことり「私もお手伝いしたからね」

海未「ええっ!?ことりも作ったんですか?」

にこ「うぇ、なんか急に食欲が……」

ことり「なんか傷ついちゃうなぁ~」


エマ「ルビィちゃん、あ~ん」

ルビィ「あ~ん。うーんおいしいよぉ~」

エマ「ルビィちゃんかわいいな~」ナデナデ

歩夢「かすみちゃんもあ~ん」

かすみ「ルビィちゃんと一緒にしないでくださいよ」

愛「そんじゃ愛さんがいただき~」パクッ

愛「うんま~」

しずく「このお鍋、おいしいね」

かすみ「味は悪くないね。かすみんのコッペパンも入れたんだよ」

しずく「鍋にパンって合うのかな……?」

50: 2019/12/15(日) 12:13:38.82 ID:GM7BvPFd
善子「ほら、せつ菜の分」

せつ菜「あ、すいませんありがとうございます」

せつ菜「あ~絶品ですねこれは」

善子「中身の保証はしないけど味は保証出来るわね」

善子「あなたも司会お疲れ様、実況までやって忙しかったわね」

せつ菜「いえいえ、私こういう事好きなんで」

せつ菜「善子さんも解説お疲れ様でした」

せつ菜「正直言えば、私も出場して皆さんと相撲取ってみたかったですね」

善子「奇遇ね、私も出たくてウズウズしてたわ。見ているうちに血が騒いできちゃってね」

せつ菜「それなら……特別試合、やりますか?」

善子「あなたと?ーふっ……人間ごときが堕天使に勝てるのかしら」

せつ菜「やってみないとわかりませんよ」スッ

善子「いい度胸ね、かかって来るがいいわ」スッ

せつ菜「では……はっけよーい、残った‼」

51: 2019/12/15(日) 12:17:26.52 ID:GM7BvPFd
これで終わりになります。思っていた以上に話が長くなり日にちをまたいでしまい申し訳ありませんでした。読み辛いかもしれませんが最後まで読んで頂いた皆さん、支援してくれた方、ありがとうございました。

56: 2019/12/17(火) 02:57:26.66 ID:WSGnSPHQ
相撲SSとは珍しい
面白かった

57: 2019/12/18(水) 01:56:31.59 ID:6RaD+baP
相撲で勝負って珍しいなーと思ったけどほのぼのした優しい世界でとても良かった
おつ

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1576313801/

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