【SS】(＾8＾)「ウッミ冷えてるちゅんか～？」　/cVσ_VσV「冷えてますよ～」

/cVσ_VσV「ですので温泉にでも行きませんか？」

(・8・)「それはいい考えちゅん！」

/cVσ_VσV「トッリはどこか行きたい所はありますか？」

(・8・)「どうせ行くなら有名所がいいちゅん」

/cVσ_VσV「そうですねえ」

(・8・)「というわけで『草津温泉』に行くちゅん！」

/cV＾_V＾V「ああ＾～いいですね＾～」

(・8・)「じゃあ準備は(・8・)に任せるちゅん！」

/cVσ_VσV「トッリ、頼みますよ」

【東京駅】

(・8・)「集合時間前に来ているとは流石ウッミちゅんなぁ」

/cVσ_VσV「いえ、当然のことですよ♪」

(・8・)「じゃあ新幹線に乗って行くちゅん」

/cVσ_VσV「わかりました」

(・8・)「『16番のりば』に行くちゅん！」

【ひかり号車内】

(＾8＾)「ちゅんちゅん～♪」

/cVσ_VσV（何故でしょう……」

/cVσ_VσV（なんだか胸騒ぎがします……）


【米原駅】

(・8・)「ここで新快速に乗り換えるちゅん」

/cVσ_VσV「……」

【草津駅】

(・8・)「着いたちゅん！」

/cVσ_VσV「……」

(・8・)「ん？ウッミどうしたちゅん？」

(＾8＾)「もしかして冷えてるちゅんか～？」

/cVσ_VσV「あの……ここって本当に『草津温泉』があるんですか？」

(・8・)「そらそうちゅんよ。駅名が見えないちゅんか？」

/cVσ_VσV「なんだか温泉街って感じがしませんし、ごく普通の地方都市に見えます」

/cVσ_VσV「それに『草津』という地名が1つとは限らないでしょう？」

(・8・)「……」

(・8・；)「観光案内所に行くちゅん」

【観光案内所】

職員「いや～ここに『あの草津温泉』は無いんですわ」

(・8・)「ちゅん！？」

/cVσ_VσV「はぁ……」

職員「あの有名な草津温泉は群馬にあります」

(・8・)（！？）

/cVσ_VσV「そうですか」

(・8・；)（な、なんだか内なる声が『群馬の地名間違えんじゃねえよ』とブチ切れている気がするちゅん……）

職員「たまにいらっしゃるんですよ。間違われる方が」

/cVσ_VσV「本当ですか！？こんなあり得ない間違いをする人間が他にもいるんですか！？」

職員「え、ええ……」

(・8・)（ウッミだって知らずに着いてきたちゅん）

職員「もしよろしければ、市内の『草津温泉』に行ってみませんか？駅から近いですし」

(・8・)「仕方ないちゅん。そこに行くちゅん」

/cVσ_VσV「ご丁寧にありがとうございます」

(・8・)「ありがとうちゅん」

【草津温泉】

(・8・)「着いたちゅん」

/cVσ_VσV「温泉というか……銭湯ですね」

(・8・)「ぐずぐずしてないで早く行くちゅん」

/cV#σ_VσV「誰のせいでこうなったと思ってるんですか！」ﾍﾟﾁｯ

(×8×)「ちゅん！」

【お風呂】

(・8・)「いいお湯ちゅんなぁ～」

/cVσ_VσV「気持ちいいですね～」

(・8・)「このお湯には群馬・草津温泉の入浴剤が入っているらしいちゅん」

/cVσ_VσV「えぇ……」

「若い子2人がこんな時間に珍しいなあ」

/cVσ_VσV「あっこんにちは」

(・8・)「こんにちはちゅん」

(・8・)（地元の人ちゅん）

/cVσ_VσV「実は群馬県の草津温泉と間違えてこちらに来てしまいまして」

(・8・)「それでここの銭湯に案内されたちゅん」

「ああ～なるほど。たまに間違える人がいはるらしいねえ」

/cVσ_VσV「なんとも恥ずかしい話です……」

(・8・)「ウッミ！ウッミ！」

(・8・)「ビジネスホテルだけど今日の宿はとってあるちゅん」

/cVσ_VσV（宿をとる際、間違いに気づかなかったのでしょうか……？）

(・8・)「観光はどうするちゅんか？」

/cVσ_VσV「そうですねえ……」

/cVσ_VσV「あの、すみません。近くにおすすめの観光場所はありますか？」

「そうやなあ……」

「電車に乗って京都に行くのがええんちゃうかなあ？近いし」

「この辺あんまり見て回るもん無いで？」

(・8・)（えぇ……）

/cVσ_VσV（悲しいですねぇ……）

「今は京都市内の宿を取るのも大変やからね。滋賀で宿をとって京都に行く人も結構いるらしいわ」

/cVσ_VσV「ではそうさせて頂きますね」

/cVσ_VσV「トッリ、明日京都に行きましょう」

(・8・)「京都旅行になっちゃったちゅん」

「京都からは離れるけど、県内で若い子にウケがいいのは彦根城かなあ。『あのマスコット』もいるし」

/cVσ_VσV「わあ！ひこにゃん！ひこにゃん会いたいです～！」

(・8・)「まあこれからの予定は後で考えればいいちゅん」

「……実はここの銭湯も今月で閉店するんよ」

/cVσ_VσV「ええ！？」

(・8・)「ちゅん！？」

「90年以上前からここの銭湯は続いているらしいわ」

/cVσ_VσV「それはすごいです！」

「昔は家にお風呂が無いことも多かったから銭湯も賑わってたんやけどねえ」

(・8・)「ちゅん……」

「今はアパートでもお風呂が付いてるのが普通やしなぁ」

「私が子どもの頃から通ってた場所がなくなるのは寂しいわぁ」

/cVσ_VσV「……」

(・8・)「……」

「これからは『草津温泉』で間違えた人を案内することも出来なくなってしまうんやね……」

/cVσ_VσV「……寂しいですね」

「じゃあ私は上がるし、ゆっくりしていきや～」

/cVσ_VσV「あっはい」

/cVσ_VσV「色々とありがとうございます」

(・8・)「ありがとうちゅん」

(・8・)「ウッミ」

/cVσ_VσV「なんですか？」

(・8・)「温泉の間違いのことはごめんちゅん」

(・8・)「でも……」

(・8・)「今日ウッミと一緒に旅行出来て良かったちゅん」

/cVσ_VσV「私もそう思っていますよ」

/cVσ_VσV「群馬の草津温泉にはまたいつか行くことが出来ます」

/cVσ_VσV「ですが地名を間違えて、こちらの草津温泉に入る」

/cVσ_VσV「今回のような体験は……ここのお風呂に入ることは、これからもう二度と出来ないですから」

(・8・)「……」

/cVσ_VσV「……」

(・8・)「ウッミ……温まってるちゅんか？」

/cVσ_VσV「ええ。すごくあったかいです」

/cVσ_VσV「トッリはどうですか？」

(・8・)「(・8・)も温まってるちゅん！」

/cVσ_VσV「それは良かったです」

(・8・)「ウッミ！ウッミ！」

(・8・)「もうちょっとだけ」

(・8・)「ウッミと一緒に入っていたいちゅん！」

/cVσ_VσV「ええ、そうしましょう」

/cVσ_VσV「のぼせないように注意しましょうね」

(・8・)「ちゅん！」

(・8・)（……）


(・8・)（なんだか）


(・8・)（『草津温泉』の）


(・8・)（長い長い歴史の）


(・8・)（ぬくもりを感じるちゅん……）

(・8・)「観光楽しみちゅんなぁ」

/cVσ_VσV「そうですね」

/cVσ_VσV「私も観光が楽しみです」

/cVσ_VσV「トッリと二人きりで行く観光が♪」

(・8・)「……」

(・8・)「……ちゅん///」




/cVσ_VσV（やっぱり）

(・8・)（"ことうみ"なんだよちゅんなぁ……）


おわり

滋賀の草津温泉が閉店するという記事を見て書きました
最後まで読んで下さってありがとうございます

トッリウッミもええやん
おつおつ

乙

滋賀は周りが強すぎて……うん
あ、でも琵琶湖があるだけ……うん

トッリとウッミ
実はとっても相性がいいのかもしれん

トッリウッミ最高や

言いづらいけど

トッリウッミいいね
ことうみとはまた違った良さがある