かほめぐーSSこずかほーSS乙宗梢ーSS日野下花帆ーSS藤島慈ーSS
梢「私、乙宗梢は花帆さんから一定の、いえ、一定以上の信頼を得ていると自負しているわ」梢「廊下を歩けば、『梢センパ~イ!』と呼び止められる。特に用事が無くても、存在するというだけで声を掛けてしまう存在」梢「私もつい、そんな花帆さんに胸が高鳴ってしまうの。たった数か月の関係だけれど、過ごした時間以上の関係が構築できているわ」梢「けれどね、数か月という短い時間で花帆さんの全てを知ったと言えるほど、私もそこまで傲慢ではないの」梢「つまり、私は知ってしまったのよ。花帆さんの未知なる一面を」梢「未熟な敵意を隠せず、若干棘のある言葉で相手を威嚇する花帆さん……。平たく言ってしまえば、『ツンの花帆さん』」梢「私、あれを見てね……その、なんて言うのかしら。お腹の少し奥の部分が熱くなってしまってね」梢「衝撃というには余りに甘美で、頬を輪郭に沿って優しく撫でられているような感覚になったの」梢「ごめんなさい。前置きが長くなってしまったわね。畢竟、私の言いたいことはただ一つ」梢「『ツンの花帆さん』を私も体験したい。ただそれだけなのよ」慈「……」梢「あの、慈? 聞いている? それとも、話が少し玄妙に富み過ぎたかしら」梢「ごめんなさい。先ほどの話は所々飛躍していたかもしれないわね。だからもう一度イチから、いえ、ゼロから語ろうと──」慈「ああっ、もうっ! 違うっ!」ダンッ
2023年8月28日 23:10
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