SS
エマ・ヴェルデーSS
かなえまかりーSS
朝香果林ーSS
虹ヶ咲ーSS
近江彼方ーSS
■約50000文字■ ,,(d!.•ヮ•..)青々とした空にもくもくと湧き立つ入道雲、いつもより少し涼しい夏休みの昼下がり。同好会の練習も終わって、わたしと果林ちゃんは寮へおしゃべりしながら歩いていました。「果林ちゃん、『おぼん』ってなに?」練習が終わって、みんなで集まっているときにせつ菜ちゃんが『おぼんだから金曜日の練習はお休み』って。知らない言葉だったから、わたしの頭の上にはハテナマークが出たんだけど……ついつい聞くタイミングを逃しちゃった。「改めて聞かれると……どう説明したらいいのかちょっと難しいわね」と、あごに手をあててうんうん唸る果林ちゃん。少し間を開けて、「お盆っていうのはね、ご先祖様をお祀りする日本の風習なのよ。この時期はみんな実家に帰省したり、お爺ちゃんお婆ちゃんの家に行ったりするのよ」なるほど、だから練習もお休みになるんだ。なんて素敵な風習なんだろう。「果林ちゃんも実家に帰るの?」「一応ね。親が戻ってこいってうるさくって」強いられた、みたいな言い方をしつつも顔がほころぶ果林ちゃん。この顔は間違いなくお母さんやお父さんのことを考えてる顔……だって、わたしも故郷のことを考えるとついつい頬が緩んじゃうから。……あれ?そういえば、果林ちゃんの実家ってどこにあるんだろう?
2021年5月6日 02:00
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