夕霧綴理ーSS

～部室～ 花帆「ねぇ、さやかちゃん！！」 さやか「なんですか？花帆さん」 花帆「金沢の街と学校を行き来するバスに乗ってる時に思ったんだけどね、山道の途中にあるお城みたいな建物あるでしょ？？」ﾜｸﾜｸ さやか「はい、ありますね。それがどうかしたんですか？」 花帆「今度の休みの時にでも外出許可貰って行ってみない？？」ﾜｸﾜｸ さやか「ぶふぉっ･･････ゲホゲホ･･････な、何を言い出すんですか！！花帆さんっ！」 花帆「ええ～っ？？さやかちゃんお城とか興味ないの？？」 さやか「はぁっ、分かってて言ってるんですか？？」ﾔﾚﾔﾚ 　

綴理「がーん…」 さやか「がーんじゃないです、明日からはよろしくお願いしますね」 綴理「さや、なんで？ もしかして嫌だった？」 さやか「っ……もう。嫌なわけないじゃないですか！」 さやか「ただ、ただですよ。毎日何度も何度もしてたら、ありがたみとか、ドキドキが薄れちゃうじゃないですか……」 綴理「ありがた、み…？」 さやか「なんで分からないんですか」

さやか「はい、今日のお弁当です。ご要望に応えて唐揚げですよ」 綴理「今日もありがとう、さや」 さやか「いえいえ、それではまた放課後に──えっ？」 綴理「んむんむ、うん。さやの味がする」 さやか「……」 さやか「！？！！ つ、綴理先輩っ！？」 さやか「なななっ、なんで私の耳食べたんですかっ！！？」

花帆｢え？え？待ってください｣ 花帆｢あのですね、いくつか疑問があるんです｣ 綴理｢うん｣ 花帆｢その1、なんで修羅場なのに綴理先輩はこんなところで私と喋ってるのか｣ 花帆｢それとその2、｢ありがとうこず｣ってなんなんですか｣ 花帆｢最後にその3、多分ブチ切れたであろうさやかちゃんはどこいったのか｣ 花帆｢……です！｣ 綴理｢かほは冷静だねぇ｣ 花帆｢ビックリがオーバーフロー起こして一回転して冷静になってるだけですよぉ……｣ 　

さやか「……えっ？」 花帆「ど、どうしよう！梢センパイ結婚するんだー！」 さやか「落ち着いてください花帆さん、流石に早計ですよ」 花帆「うぅ……でも梢センパイってお嬢様なんだよ？」 花帆「きっとお相手は舞踏会で出会った、爵位持ちの貴族の長男なんだ……うぅ」 さやか「いったいいつの封建社会ですか……」

1:名無しで叶える物語(茸) 2023/04/27(木) 21:22:39.48 ID:D78OvTPt さやか｢ペンギンって結構匂いとかありますよね｣ 綴理｢あ～…あるね…それは…否めない…｣ ...

梢「あのイベントを撮影してた人がいたみたいで……ライブまでのやりとりも含めてアップロードしたらしいの。それが最近ものすごく話題になってるみたいで……」 花帆「あ〜……蓮ノ空としても動画は大会に合わせて上げましたけど、ライブの部分だけでしたからね。それで時間差が……わっ、すっごい再生数……」 梢「ネットニュースにもなってるわね……『名門蓮ノ空女学院のスクールアイドル、涙の氷上プロポーズ』……大分誇張されてるみたいだけれど」 花帆「あはは……あれ？それで、当のさやかちゃんは？」 梢「あそこよ」 さやか「」 花帆「わっ、動かなくなってる……」 　

さやか｢……はい？｣ 綴理｢連れていかれたんだ｣

1:名無しで叶える物語(茸) 2023/04/25(火) 21:28:55.99 ID:OEcIltJ+ 綴理｢とくべつ…？｣ 花帆｢はい！えっと…綴理先輩って名前を短くして呼ぶじゃないですか？｣ ...

綴理｢わ～ぱちぱちぱち～｣ 綴理｢しょーとこんとー｣ さやか｢えっ！？先輩！綴理先輩！｣ 綴理｢？なぁに？さや？｣ さやか｢いや、｢なぁに？｣ではなくてですね…その前に…｣ 綴理｢今のボクの物真似？｣ さやか｢え、あ、はい…｣ 綴理｢うまいね～物真似…会場のみんなはどう？さやの物真似上手だと思う人～｣ 👏ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ! 綴理｢上手だって｣ さやか｢え！？あ、はい…ありがとう…ございます？｣ ＼ｸｽｸｽ／ ＼ｸｽｸｽ／ 　

花帆「学食のカレー美味しかったからな～～本場のお店でも食べてみたいな～～！」 花帆「ゴーゴーカレーってとこですよね！あのゴリラの！！」 さやか「ちょ、花帆さん！あまりゴリラは……」 梢「…………」 花帆「あれ？間違ってた？あのゴリラがいるカレー屋さんだよね？」 さやか「あぁ…もう…」 花帆「あ！梢センパイはゴリラのカレー屋さん詳しいですか？」 梢「……あのね、花帆さん」 さやか「ひっ……」 梢「ゴーゴーカレーは、違うのよ」 花帆「……え？？」

さやか「大事なのはリズムです。まず最初は跳ねるみたいにこう……こう！」 花帆「えっと……こう、こう？」 さやか「ちょっと硬いですね…もう少し大きく振りましょうか」 花帆「よ〜し、こう……こう！」 さやか「良いと思います。あとは慣れればもっと早くできるはずです。重心を意識することを忘れないで下さい」

〜『これが綴理先輩です。』配信終了後〜 綴理『──ボクの好きな物はさや。さやが好きな物はボク。忘れちゃダメ、だよ〜』 さやか（うぅ……///　綴理先輩を紹介する配信のはずなのに、こんな恥ずかしい内容になるなんて……///）ｶｧｧｧ 綴理「さや、ボクちゃんと配信出来てた？」 さやか「あ、はい……ちゃんと出来てましたよ」 綴理「やったー。ボク、偉い？」 さやか「はい、偉いですよー」 綴理「えへへ、よしよし」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ さやか「な、なんで私を撫でるんですかっ！？」 綴理「さやも偉いから」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ さやか「は、はぁ……///」