千歌「ダイヤちゃんをサプライズでお祝いするよ!」【ラブライブ!SS】

ちか SS


1: 2020/01/01(水) 01:02:32.17 ID:EyQ3Ll7J
ちかダイ
ダイヤちゃんは卒業してます

2: 2020/01/01(水) 01:03:46.73 ID:EyQ3Ll7J
ダイヤ「ふぅ……やっと家に帰ってこれました」

ダイヤ「大晦日だというのにこんな時間までバイトになるとは思いませんでしたわ」

ダイヤ「急なヘルプの依頼でしたが、簡単に引き受けるものではありませんね……」

ダイヤ「本当なら今頃、実家でゆっくり過ごしているはずだったのですが」

ダイヤ「過ぎたことは仕方ありませんし、明日の準備でもして寝ましょうかね」

ダイヤ「……ん?」

ダイヤ「……」キョロキョロ

ダイヤ「何でしょう、この違和感」

ダイヤ「何かが、いつもと違うような……」

ダイヤ「気のせいですかね」

ダイヤ「明日の準備でもしますか」

3: 2020/01/01(水) 01:04:55.85 ID:EyQ3Ll7J
ダイヤ「これで準備は完了ですわね」

ダイヤ「時間は……もうすぐ日付が変わるといったところですか」

ダイヤ「実家以外で新年を迎えるのは初めてですね」

ダイヤ「新年ということはそう……誕生日も」

ダイヤ「元々誕生日をお祝いをするという習慣もありませんでしたが」

ダイヤ「果南さんや鞠莉さんと出会い、ルビィも一緒にささやかながらお祝いをしてもらうようになって」

ダイヤ「去年はAqoursの皆さんにも盛大にお祝いして頂けました」

ダイヤ「そういえば去年は千歌さんがわざわざ夜中に我が家に来てまでお祝いをしてくれましたっけ」

4: 2020/01/01(水) 01:06:41.96 ID:EyQ3Ll7J
千歌『ダーイーヤーちゃーん!』

ダイヤ『ち、千歌さん!?こんな遅くにどうしたのですか?』

千歌『えへへ、ダイヤちゃんのお誕生日をお祝いに来ました~』

千歌『というわけでお誕生日おめでとう!ダイヤちゃん!』

ダイヤ『あ、ありがとうございます。でもだからってそんな、日付変わった瞬間に来なくても……』

千歌『だって~どうしても1番にお祝いしたくて』

ダイヤ『そ、そうでしたか……それは嬉しい限りですわ……』

千歌『良かった♪チカも1番にお祝い出来て何よりだよ~』

ダイヤ『えぇと……そのですね、千歌さん……』

千歌『んん?』

ダイヤ『その、大変申し上げにくいのですが……』

千歌『申し上げにくいのですが?』

ダイヤ『1番は千歌さんではありません……』

千歌『は?』

5: 2020/01/01(水) 01:08:45.12 ID:EyQ3Ll7J
ダイヤ『ちょうど日付が変わった時、ルビィが側にいまして……』

ダイヤ『その場でおめでとうと……千歌さんがいらしたのはその直後ですわ……』

千歌『むむむむ~ルビィちゃんめ~』

ダイヤ『あの、わたくしは順番はあまり気にしないと言いますか……』

千歌『チカが気にするの!』

ダイヤ『え、えぇ……』

千歌『ダイヤちゃんの誕生日は1番にお祝いしたいもん!』

ダイヤ『ち、千歌さん……///』

千歌『くそー!見てろよー!来年は1番にお祝いするんだからね!』

ダイヤ『は、はぁ……』

6: 2020/01/01(水) 01:10:39.25 ID:EyQ3Ll7J
ダイヤ「……なんてことがありましたね」クスッ

ダイヤ「きっと、今回は千歌さんが1番にお祝いしてくれるのでしょうね」

ダイヤ「メッセージ?でもあの子のことですし、電話でしょうか」

ダイヤ「っと、そうこうしてるうちに日付が変わりますわ」

3……2……1……

【0:00】

ダイヤ「……」ソワソワ

ダイヤ「……」

ダイヤ「……?」

ダイヤ「来ないですわね……」

7: 2020/01/01(水) 01:12:52.10 ID:EyQ3Ll7J
ダイヤ「ま、まぁ?千歌さんもお忙しいのかもしれませんし、少し様子を見ましょうか」

~1分経過~

ダイヤ「……」

~3分経過~

ダイヤ「……」

~5分経過~

ダイヤ「……」

~10分経過~

ダイヤ「……」

ダイヤ「携帯の電源は……ちゃんと入ってますね。圏外というわけでもないです」

ダイヤ「そうですわ!年越しの瞬間は回線が混み合うってよく言いますし、きっとそれでしょう!」

ダイヤ「なのでもう少し……」

8: 2020/01/01(水) 01:15:04.54 ID:EyQ3Ll7J
~30分経過~

ダイヤ「そんなことってあるのですか……」

ダイヤ「というか千歌さんどころか、誰からもメッセージが来ていません……!」

ダイヤ「皆さん、わたくしの誕生日を忘れてしまったのでしょうか……」

ダイヤ「百歩譲ってそうだとしましょう」

ダイヤ「新年の挨拶くらいあっても良いではないですか!?」

ダイヤ「普通こう、『あけおめ~』みたいなのがあると思うのですが!」

ダイヤ「沼津から出て、東京に来ただけでこの仕打ちですか!」

ダイヤ「東京者にする挨拶など無いというわけですね!?」

ダイヤ「……いえ、きっと皆さんお忙しいのでしょう」

ダイヤ「千歌さんはお家のお手伝い、ルビィは今年は起きてられなかったのかもしれません」

ダイヤ「果南さんや鞠莉さんは時差の関係もあるでしょう」

ダイヤ「梨子さんや曜さん、善子さんに花丸さんも家族と過ごしていてそれどころではないのでしょう」

ダイヤ「きっとそうですわ……」

9: 2020/01/01(水) 01:18:09.73 ID:EyQ3Ll7J
~1時間経過~

ダイヤ「もうこの時間まで待って来ないなら、諦めますかね……」

ダイヤ「夜遅いからと気を遣っているのかもしれませんし」

ダイヤ「はぁ……寝ましょう」モソモソ

ダイヤ「朝になったら……もしかしたら……」

ダイヤ「すぅ……Zzz」

ダイヤ「……Zzz」




ガサガサ

千歌「……」

10: 2020/01/01(水) 01:20:40.01 ID:EyQ3Ll7J
千歌「やーーーっとダイヤちゃん寝てくれた」

千歌「もう何時間もベッドの下に居たから背中バキバキだよ~」

千歌「でもこれでミッションの第1段階はクリアだね」ニシシ

千歌「ダイヤちゃんは忘れちゃったんじゃないかってぶつぶつ言ってたけど」

千歌「忘れるわけないじゃん」

千歌「どうやったら去年のリベンジを出来るかずーーーっと考えてたんだから」

千歌「一生忘れないような誕生日にしてあげるよ、ダイヤちゃん」

11: 2020/01/01(水) 01:22:21.50 ID:EyQ3Ll7J
千歌「よし、じゃあ早速……」ガサゴソ

千歌「クラッカーを用意してっと」

千歌「んー、やっぱりみんなに協力してもらった部分もあるし」

千歌「クラッカーだけはみんなの分も鳴らしてあげようかな」

千歌「先ずチカの分でしょ~それからルビィちゃんの!」

千歌「ルビィちゃんもきっと今すぐお祝いしたいのに我慢させちゃってるからねぇ」

千歌「それから果南ちゃんと鞠莉ちゃんでしょ、あとは梨子ちゃんに曜ちゃん」

千歌「そんでもって花丸ちゃんと善子ちゃん」

千歌「よぅし、全員分のクラッカーの準備も出来たし……」

千歌「ダイヤちゃん、お覚悟!」

パァン!パァン!パァン!
スパパパァァァン!!!

ダイヤ「ぴぎゃっ!?」

千歌「ハッピーバースデー!ダイヤちゃん!」

12: 2020/01/01(水) 01:24:46.55 ID:EyQ3Ll7J
千歌「いや~今年は1番最初にお祝い……いでっ」

ダイヤ「いやっ!来ないで!」ポイポイ

千歌「あだっ、あだだっ!ちょ、物を投げないで!」

ダイヤ「お、お金ならあげますから!どうか、どうか許して下さい……!」ガクガク

千歌「だ、ダイヤちゃん!?」

千歌(暗くて全然様子が分からない……電気電気っと)

パチッ

千歌「お、電気点いた。さて、ダイヤちゃんは……」

ダイヤ「ひっく……ひっく……助けて……」ガクガク

千歌「」

千歌(あ、これ完全にやりすぎたやつだ)

14: 2020/01/01(水) 01:28:19.07 ID:EyQ3Ll7J
千歌「だ、ダイヤちゃ~ん。チカですよ~」

ダイヤ「いやぁ……来ないで……」ポーイ

千歌「だから物を投げないでってば」

ダイヤ「命だけは……命だけは許してください……」

千歌「駄目だ、もう完全にパニクってるよ」

千歌「う~ん、う~ん、どうすれば……」

ダイヤ「死にたくない死にたくないまだ死にたくないです……」ブルブル

千歌「こうなったら……ダイヤちゃん!」

ダイヤ「ひぃっっっ!」

千歌「ちょっと失礼するね」クイッ

ダイヤ「ふぇっ……」

千歌「んむっ……」

ダイヤ「!??!??!?」

千歌「ちゅっ……ちゅぅ……ぷはぁ」

千歌「どう?これで正気に戻った?ダイヤちゃん」

ダイヤ「千歌……さん……?」

千歌「チカですよ~」

ダイヤ「千歌さん……!」

15: 2020/01/01(水) 01:30:30.17 ID:EyQ3Ll7J
千歌「良かった、これでもう大丈夫だね」

ダイヤ「そうですわね。大丈夫ですわね」

千歌「んっ?ダイヤちゃん?何か目が笑ってないけど……」

ダイヤ「笑う必要がどこにあると思っているのですか?」

千歌「え、えーっと、ダイヤちゃん?」

ダイヤ「千歌さん」

千歌「はい」

ダイヤ「そこに正座なさい?」

千歌「」

16: 2020/01/01(水) 01:32:17.84 ID:EyQ3Ll7J
千歌「大変申し訳ありませんでしたー!」ドゲザー

ダイヤ「謝って済めば警察はいりませんわ!」

千歌「うぅ……」

ダイヤ「本当に貴女という人は……」

ダイヤ「わたくしがどれだけ怖かったと思っているのですか!?」

千歌「それは……見てたらよく分かりました……」

ダイヤ「人生で初めて命の危機を感じたのですよ!?」

千歌「めんぼくありません」

ダイヤ「はぁ……千歌さん、顔を上げてください」

千歌「はい……」

ダイヤ「そんな顔しないでくださいな。怒るにも怒れないじゃないですか」

千歌「何か今になって罪悪感ではち切れそうになって……」

ダイヤ「それならこんなことやらなければ良いではないですか……」

千歌「だって~」

ダイヤ「……何故このようなことを?」

17: 2020/01/01(水) 01:34:35.41 ID:EyQ3Ll7J
千歌「えぇっと、今年は1番にダイヤちゃんの誕生日をお祝いしたくて……」

千歌「でも電話とかメールじゃ味気ないし、やっぱり直接この気持ち伝えなきゃって」

千歌「そしたらルビィちゃんからダイヤちゃんは年明けてから帰省するって聞いて」

千歌「じゃあもうチカが東京行くしかないなって」

ダイヤ「なるほど。概ね状況は把握しましたわ」

ダイヤ「ちなみにこの部屋にはどうやって」

千歌「ルビィちゃんから合鍵を借りました!」

ダイヤ(あの子ったら……お土産のプリンは無しですわね)




ルビィ「くしゅん!うぅ……もうお布団さんに入ろ」

ルビィ「千歌ちゃんも今頃上手くやってるかなぁ」

18: 2020/01/01(水) 01:36:31.59 ID:EyQ3Ll7J
千歌「それでダイヤちゃんの部屋に先に入ってベッドの下に隠れてたって感じかな」

ダイヤ「ベッドの下に!?わたくしが帰ってくるまで何時間隠れてたのですか……」

千歌「そんなに長い時間は隠れてないよー。ダイヤちゃんがいつも帰ってくる時間は知ってたし」

千歌「そのちょっと前に部屋に入ったから」

ダイヤ「なるほど」

千歌「あ、でも待ってる間ちょっと暖房つけて温んでました!」

ダイヤ「電気代請求してもよろしいですか?」

千歌「ちょっとだけだよー!」

ダイヤ「全く……帰ってきてからの違和感はこれでしたか」

ダイヤ「妙に部屋が暖かくて、誰かからの視線を感じたのも全て千歌さんのせいだったのですね」

19: 2020/01/01(水) 01:38:31.93 ID:EyQ3Ll7J
ダイヤ「……ん?ということはもしかして」

千歌「お祝いメッセージが誰からも来なくてヤキモキしてるダイヤちゃんをバッチリ堪能したよ!」ブイッ

ダイヤ「あっ……あっ……///」

千歌「いやー普段は『誕生日なんて』って言ってるのに結構気にしてたんだねぇ」ニヤニヤ

ダイヤ「ぜっっっったいに他言無用ですからね!というかもしかしてアレも千歌さんの差し金なのですか!?」

千歌「ぴんぽーん!みんなには朝になってからお祝いしてあげてって頼み込んだからね!」

ダイヤ「そういうことだったのですか……」

千歌「みんな忘れるわけないよ、ダイヤちゃんの誕生日は」クスッ

ダイヤ「千歌さん……」

ダイヤ「いや、何か良い話にしようとしてますが、千歌さん結構酷いことしてますからね!?」

千歌「あははっ」

ダイヤ「笑いごとではありません!」

20: 2020/01/01(水) 01:41:08.90 ID:EyQ3Ll7J
ダイヤ「はぁ……それで、お祝いはしてくれないのですか?」

千歌「ん?したよー?」

ダイヤ「混乱してて全然頭に入ってこなかったのですが……」

千歌「んもう!ダイヤちゃんは欲しがりさんだなぁ」

ダイヤ「べ、別にそういうわけでは!」

千歌「ごめんごめん。じゃあ改めて言うね」コホン

千歌「ダイヤちゃん、お誕生日おめでとう!」

ダイヤ「えぇ。ありがとうございます」

千歌「一生忘れられない誕生日になった?」

ダイヤ「色んな意味で忘れたくても忘れられそうにないでしょうね」クスクス

千歌「えへへ、良かった」

ダイヤ「でも、今後はこういうドッキリは無しでお願いしますわね?」ジトー

千歌「き、肝に銘じておきます……」

21: 2020/01/01(水) 01:43:33.28 ID:EyQ3Ll7J
ダイヤ「ところで、千歌さんはこの後どうするのですか?」

千歌「え、もしかしてこの寒空の中チカを追い出すつもりなの?」

ダイヤ「ちーがーいまーす!他に行く当てがあるのかどうかを聞きたかっただけです!」

千歌「行く当てはないよ!」

ダイヤ「だと思いましたわ。では迎えを呼びますので」

千歌「ちょ、ちょっとちょっと!ここは泊めてくれる流れじゃないの!?」

ダイヤ「冗談ですわ♪やられっぱなしはシャクですもの」

千歌「何か凄い小さなプライドを見た気がする」

ダイヤ「なるほど、千歌さんは今すぐの帰宅をご希望ですか」

千歌「わーわー!ごめんってば!」

ダイヤ「ふふっ。こちらに客人用の寝間着があるので着替えて下さい」

ダイヤ「今日はもう寝ましょう」

千歌「はーい!」

22: 2020/01/01(水) 01:44:38.19 ID:EyQ3Ll7J
千歌「どう?似合う?」

ダイヤ「普通の寝間着じゃないですか……。さ、早く寝ましょう」

千歌「うん!って、チカのお布団は?」

ダイヤ「?」

千歌「いや~頭にハテナ浮かべられても」

ダイヤ「一緒に寝るのではないのですか?」

千歌「うん、だから一緒に……えっ!?」

ダイヤ「ほらっ、こちらへどうぞ」ポンッ

千歌「いやいやいや!チカたちにはまだ早いというかなんというか」

ダイヤ「何なんですのもう……」

ダイヤ「……わたくしの唇を奪っておきながら、変なところで恥ずかしがらないで下さい」

千歌「うっ……」

千歌(今更だけどチカ、とんでもないことしちゃったんだなぁ)

千歌「じゃ、じゃあお邪魔します……」

ダイヤ「ふふっ、どうぞ」

23: 2020/01/01(水) 01:47:06.90 ID:EyQ3Ll7J
千歌「う~ん、ぬくぬく」

ダイヤ「むぅ……やはり少し狭いですわね」

千歌「えへ~その分ダイヤちゃんと近くてチカは嬉しいなぁ」ギュー

ダイヤ「もう、千歌さんったら」

千歌「へへっ……ねぇ、ダイヤちゃん少し痩せた?」

ダイヤ「どうでしょう、少なくとも増えてはないと思いますけど」

千歌「前に会った時より、細くなってる気がする」

ダイヤ「そうですか?」

千歌「ちゃんと食べてる?忙しいのは分かるけど、体調には気をつけてね」

ダイヤ「貴女はわたくしの親か何かですか」

千歌「だって心配なんだもん……」

千歌「勉強にバイトに、凄い頑張ってるんだなぁって思うけど」

千歌「それはチカの知らないダイヤちゃんだから凄い不安になるの」

千歌「会えない間に募った想いに、怖くなるの」

千歌「どうしたら良いのか分からなくて、まるでチカがチカじゃなくなるみたいで……」

ダイヤ「千歌さん……」

ダイヤ「もしかして作詞スキル上がりました?」

千歌「はいー!?」

24: 2020/01/01(水) 01:48:53.79 ID:EyQ3Ll7J
ダイヤ「いえ、何だかとても詩的な表現をするのだなと思いまして」

千歌「いやいやいや、情緒の欠片もないよダイヤちゃん!雰囲気ぶち壊しだよ!」

ダイヤ「ほらやっぱり。千歌さんに情緒を説かれるなんて思いもしませんでしたわ」

千歌「バカにしてるでしょ!?」

ダイヤ「バカになんてしてませんわ。ただ最近の千歌さんの詩はとても大人っぽいと梨子さんからも聞いてまして」

ダイヤ「わたくしは半信半疑でしたが、今ので十分千歌さんの成長を感じることが出来ました」

千歌「何かそう言われると恥ずかしいんだけど……」

ダイヤ「ふふっ。それに、別に良いではないですか」

千歌「えっ?」

25: 2020/01/01(水) 01:52:06.10 ID:EyQ3Ll7J
ダイヤ「たくさん思い悩んだって良いのです」

ダイヤ「それが“恋”をしている証なのですから」

千歌「あっ……」

ダイヤ「わたくしだって、千歌さんと同じ気持ちになりますわ」

ダイヤ「だから一緒に……怖さも、不安も、全部受け入れましょう」

ダイヤ「それでも千歌さんが心細く感じるというのなら……」ギュッ

千歌「んっ」

ダイヤ「こうやって会えた時は必ず、千歌さんの心に開いた穴を、埋めて差し上げますわ」

千歌「……むぅ、ダイヤちゃんってばほんとずるいんだから」

千歌(ますます惚れちゃうじゃん……///)

ダイヤ「何か言いました?」

千歌「なんでもありませーん」

26: 2020/01/01(水) 01:53:47.56 ID:EyQ3Ll7J
ダイヤ「よく分かりませんが、とりあえず寝ましょうか」

ダイヤ「明日は早いですし」

千歌「うーん……」

ダイヤ「千歌さん?」

千歌「無理!」ガバッ

ダイヤ「ちょ、千歌さん!?」

千歌「はぁ……はぁ……」

ダイヤ「あの、千歌さん?いきなり馬乗りになってどうされました?」

千歌「ダイヤちゃんが悪いんだからね」

ダイヤ「えっ?」

27: 2020/01/01(水) 01:55:08.30 ID:EyQ3Ll7J
千歌「あんなカッコいいこと言ってくれちゃって……我慢出来ないよ」

ダイヤ「どういう……」

千歌「心の穴、埋めてくれるんでしょ?ちゅぅ……」

ダイヤ「んんっ!」

千歌「……ぷはっ。ねぇ、こういうのって……姫始めって言うんだよね」

ダイヤ「あ、ちょ、千歌さん……!」

千歌「ダイヤちゃん、好きだよ……。んむっ……ちゅっ……」

ダイヤ「んんー!ち、千歌さん!やめっ……!」

ダイヤ(そもそも姫始めは1月2日の行事ですわ~~~!!!)

28: 2020/01/01(水) 01:58:05.53 ID:EyQ3Ll7J
チュンチュン

千歌「んんっ……」

トントントントントントントン

千歌「何の音……?」

ダイヤ「あら、お目覚めですか。おはようございます千歌さん」

千歌「おはよー。って、ダイヤちゃん何やってるの?」

ダイヤ「見ての通り、お雑煮を作っていますわ」

千歌「お雑煮!」

ダイヤ「出発前に一緒に食べましょうか」

千歌「うん!」

ダイヤ「っと、その前に千歌さん」コホン

千歌「ふぇ?」

ダイヤ「服、着てくださいな」

千歌「……ダイヤちゃんのえ ち」

ダイヤ「襲ってきたのは千歌さんでしょう!?」

29: 2020/01/01(水) 01:58:36.44 ID:EyQ3Ll7J
================

千歌「ごちそうさまでしたー!」

ダイヤ「お粗末様でした」

千歌「いやー食べたら何だか眠くなってきちゃった」

ダイヤ「帰る気ゼロですわね……」

千歌「あっはっはっ、冗談冗談」

ダイヤ「さ、後片付けして支度が出来たら帰りますわよ」

千歌「おー!」

30: 2020/01/01(水) 01:59:27.54 ID:EyQ3Ll7J
バタン

ダイヤ「忘れ物は無いですか?」

千歌「ほとんど身一つで来たから大丈夫!」

ダイヤ「自信満々に言うことでは無い気が……」

千歌「あ、鍵はチカがしめるよ」

ダイヤ「別に構いませんが、どういう風の吹き回しですか?」

千歌「んー、何か一緒に暮らしてるみたいで良いなぁって」

ダイヤ「も、もうっ///」

隣人「あっ……」

ダイヤ「あらお隣さん。あけましておめでとうございます」

隣人「おおおおおおめでとうございますぅぅ///」

バタン!

千歌「何だか逃げるように部屋の中入ってっちゃったね」

ダイヤ「えぇ、そうですわね……」

千歌「ダイヤちゃん、ご近所付き合い大丈夫?粗相してない?」

ダイヤ「失礼な!きっと早く部屋に入りたい用事でもあったのでしょう」

千歌「そっかぁ」

31: 2020/01/01(水) 02:02:08.82 ID:EyQ3Ll7J
~電車に揺られること数時間~

千歌「とうちゃーく!」

ダイヤ「はしゃぎすぎですわよ、千歌さん」

千歌「えへへ、ダイヤちゃんと沼津に帰ってくるの久々でつい」

ダイヤ「でも不思議な気分ですわね」

千歌「不思議?」

ダイヤ「あれだけ見慣れてた場所なのに、少し期間が空いただけで懐かしさを覚えたのです」

千歌「そっか」

ダイヤ「さて、それではバスに……」



???「おねえちゃん!」

ちかダイ「えっ?」

32: 2020/01/01(水) 02:02:37.13 ID:EyQ3Ll7J
ダイヤ「ルビィ!それに皆さんまで……」

千歌「果南ちゃんと鞠莉ちゃん日本に帰ってたんだね」

ダイヤ「もう、それならそうと言ってくれr」

ルビィ「せーの!」

ダイヤ「!?」

「「「お誕生日おめでとう!!!」」」

ダイヤ「……っ!」

33: 2020/01/01(水) 02:04:11.56 ID:EyQ3Ll7J
果南「へへっ、どーせ朝までお預けなら会った時に直接言おうってね」

鞠莉「サプライズはチカっちだけのものではありませーん!」

ダイヤ「果南さん、鞠莉さん……」

ルビィ「千歌ちゃんからサプライズの話を聞いた時に思いついちゃったんだぁ」

ルビィ「そしたら果南ちゃんと鞠莉ちゃんもおねえちゃんに内緒で帰ってくるって聞いてね」

花丸「サプライズにサプライズを重ねようってことになったずら」

善子「どんだけサプライズが好きなのって話よ」

ダイヤ「ルビィ、花丸さん、善子さん……」

千歌「やられたねーこれは」

ダイヤ「本当にもう……」

ダイヤ「わたくしは幸せ者ですわ」ニコッ

34: 2020/01/01(水) 02:04:46.66 ID:EyQ3Ll7J
梨子「千歌ちゃん」

千歌「梨子ちゃん、曜ちゃん」

曜「そっちも上手くいったみたいだね」

千歌「うん!あとごめんね?家の手伝い代わりにさせちゃって」

梨子「本当よもう。これっきりにしてよね」

千歌「後で何か奢るよ~」

曜「あははっ。あれ、千歌ちゃん何か頭に付いてるよ?」

千歌「えっ?」

梨子(ん?)

曜「よっと……髪の毛だ」

梨子(んん?)

曜「黒くて長い髪の毛だねぇ」

梨子(んんん???)チラッ

千歌「そ、そうだねー」メソラシ

35: 2020/01/01(水) 02:05:41.13 ID:EyQ3Ll7J
曜「電車混んでたの?東京は電車混んでるって言うしそれで頭に付いちゃったのかもね」

千歌「あ、あははー。いやぁお正月なのに混んでて大変だったよー。誰の髪の毛なんだろーなー」

曜「え、ダイヤさんのじゃないの?」

梨子(!!!)

千歌「ふぇぇぇぇ!?」

曜「えぇ……そこまで驚かなくても。満員電車でぎゅうぎゅうになって」

曜「その時にダイヤさんの髪の毛付いちゃったんでしょ?」

千歌「あ、あははー曜ちゃんの推察通りだよー凄いなーもう」

曜「?」

梨子(曜ちゃん……いつまでもピュアなままでいてね)

36: 2020/01/01(水) 02:06:18.32 ID:EyQ3Ll7J
鞠莉「じゃあ、マリーの車で送ってくわよー!」

果南「せっかく9人集まったんだし、初詣でも行こうよ」

ダイヤ「良いですわね」

鞠莉「ほらほら乗った乗ったー!」

善子「鞠莉の運転勘弁してほしいんだけど……」

花丸「つべこべ言わずに乗るずら」

ルビィ「あはは……」

37: 2020/01/01(水) 02:06:54.79 ID:EyQ3Ll7J
果南「全員乗ったねー?」

「「「はーい!」」」

鞠莉「じゃあレッツゴーでーす!」

鞠莉「……の前に」

ダイヤ「どうしたのですか?」

鞠莉「一つだけ気になったことがあるんだけど、良い?」

ダイヤ「何ですか改まって」

鞠莉「ダイヤとチカっちに関することなんだけど……」

千歌「チカとダイヤちゃんがどうかした?」

鞠莉「正直、言うべきか言わないべきか迷ってるの」

ダイヤ「何をそんなに勿体ぶるのですか」

38: 2020/01/01(水) 02:07:38.73 ID:EyQ3Ll7J
鞠莉「2人の今後にもしかしたら関係してくることかもしれないから、おいそれとは言えないのよ」

鞠莉「だからこれは……2人で決めてほしいの」

鞠莉「聞くか、このまま何も無かったことにして先に進むか」

千歌「どうする?」

ダイヤ「本来ならスルーすべきですが、ここまで引っ張られると気になりますわね……」

ダイヤ「不本意ですが聞きましょう」

千歌「だね。チカも気になるもん」

39: 2020/01/01(水) 02:08:21.45 ID:EyQ3Ll7J
鞠莉「つまり、聞くってことでOK?」

ダイヤ「早くしてくださいな」

鞠莉「じゃあ言うわよ?」ニヤリ

千歌(あ、何か嫌な予感が)

鞠莉「ダイヤとチカっちさ」

鞠莉「何で同じようなところに、虫刺されの跡があるのかしらね?」ニヤニヤ

ダイヤ「……!!!」

千歌「ま、ま、ま、鞠莉ちゃんの……」

ちかダイ「バカー!!!」

40: 2020/01/01(水) 02:09:32.38 ID:EyQ3Ll7J
終わるびぃ!
誕生日おめでとう!

从c*^ヮ^§ このSSは全年齢対象なのだ!

41: 2020/01/01(水) 02:11:00.78 ID:tPGY47EO
良いダイちかだった。
ダイヤさんおめでとう!

42: 2020/01/01(水) 02:17:24.80 ID:0fnu0tmc
新年早々素敵なちかダイ
ダイヤさんおめでとう!

43: 2020/01/01(水) 02:17:36.41 ID:Olb0Ggrz
乙やで!!

44: 2020/01/01(水) 02:23:34.77 ID:Qr+8JrLt
こういうので良いんだよ
あけおめ

46: 2020/01/01(水) 09:57:44.14 ID:fsMVyw+v
やっぱりダイちかなんですわよねぇ…

47: 2020/01/01(水) 11:14:25.35 ID:eQie/j08
お隣りさん良い迷惑すぎるw

49: 2020/01/02(木) 05:16:59.59 ID:0bFDvXXR
おつ
最高にかわいいちかダイをありがとう

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1577808152/

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