【SS】「ラブライブカケル」

「学生がアイドルの巻！」

本田「ね！ね！皆んな可愛いでしょ！スクールアイドルって言うんですよ」

両津「ガキじゃねぇか」

本田「そこが良いんですよ。高校生が健気に頑張ってる姿に感動するんです。ちなみにこの子がボクの推しメンの海未ちゃん。凄く真面目で恥ずかしがり屋さんなんです」

両津「真面目な恥ずかしがり屋がアイドルなんかやるかよ。目立ちたがり屋で自尊心が強いからアイドルやってるんだろ」

本田「ひ、酷い。彼女達は自分の学校の為に頑張ってるのに」

両津「どうだかな。アイドルの言う事なんて皆んな演技で嘘っぱちなんだぞ」

本田「ウソだ〜そんな事ある訳ない〜」

両津「いい加減現実を見ろ」

中川「先輩。言い過ぎですよ」

麗子「そうよ。両ちゃんと違って純粋なんだから優しくしてあげなさいよ」

両津「しかしだなぁ」

本田「うっうっうっ…」

両津「本田、悪かった。さっきのは取り消すよ。その子はきっといい子だ」

本田「そうですよぉ。当然です」

両津「学校でコツコツ勉強するより男の子に騒がれてミニスカートで歌って踊るなんて真面目で清純な女の子にしか出来ない事だ」

本田「引っ掛かる言い方するなぁ」

本田「それじゃ、僕はそろそろ仕事に行かなきゃ行けないので。今度彼女のライブに一緒に行きましょうね」

両津「そうだな。凄〜く暇で暇で暇でど〜しようもない時だったら付き合ってやるよ」

本田「それじゃあ」

ブーーーーーン

両津「やれやれ。あいつがカネを遣って喜ぶのは本人じゃなくて業界のおじさん達なんだぞ」

中川「それがそうでもないんですよ」

両津「ん？どう言う事だ？」

中川「スクールアイドルはあくまで部活動なので金銭目的じゃないんですよ」

両津「そうなのか？」

麗子「やだ。本当に知らなかったの？てっきり本田さんに意地悪してるのかと」

両津「わしをなんだと思ってるんだ。しかし、そんなに流行ってるのか？」

中川「確か僕の知り合いの娘さんもやってるって言ってましたね」

両津「そうなのか？」

中川「はい。確か…このグループです」

両津「どれ？」

麗子「これってさっき本田さんが応援してた子達じゃない？」

両津「ふ〜ん。あっ！！！」

中川「どうしたんですか？」

両津「このセンターどこかで見た事あると思ったら穂むらのガキじゃねぇか」

麗子「知ってるの？」

両津「神田にある和菓子屋の娘だよ。有名な和菓子屋だからな」

麗子「へ〜そうなの」

両津「そこら辺にいる普通の女子高生だぞ」

中川「でも、このグループ今もの凄い人気みたいですよ。動画の再生回数もこんなに」

両津「た、確かに凄いな」

中川「今じゃ専門のスクールアイドルショップなんかもあるみたいで」

両津「ほ〜う…これは金のにおいが」

数日後

中川「えーーー。先輩がスクールアイドルをプロデュース？」

両津「まあな。バッチリ話をつけてきたぞ。おいっ、入ってきていいぞ」

日光「日光です」

月光「日光です」

日光「なんでやねん。あんたは月光やろ」

月光「誰が月光やねん」

麗子「日光ちゃん、月光ちゃん」

中川「アイドルと言うより漫才師だ」

月光「両さんがμ'sに会わせてくれるって。な！」

日光「な！」

麗子「いいの？そんな約束しちゃって？」

両津「有名になればそのうちどっかで会うだろ」

両津プロデュースの月光と日光のスクールアイドル活動が始まった。

月光「皆んなおおきに〜。美人の方が月光やで〜」

日光「アホか！双子やから同じ顔やないかい！来てくれてありがとな〜」

美人で双子な上に関西弁で喋りが達者だったので二人は瞬く間に人気になった。

両津「はいはい。日光月光のプロマイド、一枚500円からだよ〜」

当然、両さんはグッズを制作、販売しそれは売れに売れた。

さらにスクールアイドルが主役のアニメの制作をテレビ局に持ちかけ、月光日光が主役のテレビアニメが放映されると瞬く間に人気となった。

両津「ふっふっふっ。こいつは良い商売だぜ」

月光「いや〜疲れたわぁ」

日光「ほんまやなぁ。最近学校にも行けてないし」

両津「さあ、これからテレビ出演。明日はラブライブの予選だぞ」

月光「うん。それなんやけどな」

日光「うちらぼちぼち辞めようかなとおもてんねん」

両津「は？何を言ってるんだ」

月光「だってうちらが好きなのはスクールアイドルだったのに、これじゃあプロのアイドルと変わんないもんなぁ？」

日光「なあ？スクールアイドルなのに学校に行く時間もないし。もううんざりや」

両津「な、なに言ってるんだお前たち」

月光「と言う事で今日でやめるわ」

日光「ほな〜」

両津「お、おいっ！」



両津「くっ…ここで引くのは惜しいぞ。こうなったら」

本田「先輩…本当にやるんですか？」

両津「仕方ないだろ。ここまで来たらやるしかない。黙って着替えろ」

穂乃果「ここで着替えるんだってさ〜。緊張するね〜」

海未「そうですね〜」ガチャ


両津「あっ」

海未「え？」

きゃあああああああ

両津「ち、違う。わし…私達はスクールアイドルの」

海未「な、な、なんで男性がこんな所に」

穂乃果「痴漢だ〜痴漢だ〜」

両津「に、逃げろ」

本田「ま、待って下さいよ」

翌日、スクールアイドルの楽屋に男性が侵入したと監視カメラに写った画像と共にニュースで報道された。

中川「この後ろ姿絶対に先輩だ」

部長「両津のバカはどこに行ったぁぁぁぁ。この警察官の面汚しがぁぁぁぁ」

麗子「きゃああ」

中川「ジャカルタでアイドルグループを作ると言ってました」

完

勝手にグッズ作られる世界だし金儲けの臭いがするぜ