【SS】善子「部室を"大好き"で満たすわよ！」【ラブライブ！サンシャイン！！】

善子「何よダイヤ、わざわざ休日に部室に呼び出しなんて。私、家遠いから地味に面倒だったんだけど」

ダイヤ「善子さん、梨子さん。あなた方には本日、部室の片付けをしていただきます」

梨子「ええっ！？わ、私も！？もう、善子ちゃんが散らかすから私までお掃除する羽目になちゃったじゃない……」

ダイヤ「……本当に心当たりがないのですか、梨子さん？」

梨子「……え？」

ダイヤ「ご覧になって下さい。今の部室の惨状を」

よしりこ「……」

ｸﾞﾁｬｧ…

ダイヤ「ご覧の通り、今の部室の半分のスペースは善子さんの奇妙な道具により占有されています。これではとても部活どこ

善子「ちょっと！奇妙って言わないでよね！！あれはちゃんと魔法陣を描くように配置された立派な魔道具

ダイヤ「言い訳はけっこう！！部室に私物を溢れさせている時点で言語道断ですわ！！」

梨子「でもダイヤさん、それなら私は関係なくない？部室に物貯めこんでるわけじゃないし……」

ダイヤ「……では梨子さんのロッカーの中身は私の方で処分させて頂きますわね」

梨子「えっ！！？それって……」

ダイヤ「あちらの『リコの内緒の収納庫♡』の中身については、こちらで責任をもって処分させて頂きますわ」

梨子「わぁっ！？だめ！！だめっ！！！わかりました！！ちゃんと持って帰るからぁ！！」

ダイヤ「……期限は今日の五時とします。それまでに部室を綺麗に整えておくように」

よしりこ「はーい……」

梨子「あーあ、善子ちゃんが散らかしちゃうから、私まで物持って帰らなきゃいけなくなっちゃったじゃない……」

梨子「この本とポスターとブランケット、お部屋のどこにしまおっかなぁ……」

善子「……」

梨子「ほーら、善子ちゃんも手伝ってよ。今日中に終わらせないとダイヤさんに……」

善子「……ねえリリー、私思ったんだけど」

善子「片付けって、具体的に何を指しているのかしら？」

梨子「えっ！？どういうこと？」

善子「リリーは考えたことあるかしら？スクールアイドルは何を目指すべきなのか」

善子「スクールアイドルの活動の拠点となる部室は、どうあるべきなのか」

善子「それを解き明かさないことには、真の片付けなんて達成しえないと思うわ。違う？」

梨子「なるほど……確かにそうね……私たちがどういう部室を目指すのかをはっきりさせないと、お片付けなんてできないかも……」

善子「ええ。ゴールから逆算するってことよ」

梨子「……善子ちゃんはどう考えてるの？」

善子「そうね……」

善子「……ねえ、スクールアイドルって"大好き"を表現するためにあるんじゃない？」

梨子「確かに、千歌ちゃんもせつ菜ちゃんもずっとそう言ってるかも……」

善子「だから、私たちも自分たちの"大好き"を表現すればいいのよ、この部室で」

善子「それが本来の部室のあるべき姿なんじゃないかしら？」

梨子「なるほど……」

梨子「……決まりね」

善子「ええ！それじゃあいっくわよー！！」

ｼｭﾊﾞﾊﾞﾊﾞ…

………

…

ダイヤ「もう片付け終わったのですか？約束の時間まではまだ大分猶予がありますが……」

善子「もっちろん！ヨハネが本気を出せばあんなん朝飯前よ！！」

善子「みてみてダイヤ！！じゃじゃーん！！」

ダイヤ「ええ、一体どれほど綺麗、にっ！？」

ｷﾋﾋﾋ…

ｳｯﾌｰﾝ♡

ダイヤ「……」

善子「どう？ダイヤ！！スクールアイドルの部室としてこの上ない仕上がりになったわよ！！」

ダイヤ「……」

善子「ふふっ～ん！すごいでしょっ！！」ﾌﾞｲｯ!

ダイヤ「……一応聞いておきますが、これは？」

善子「テーマは"大好き"よっ！ヨハネとリリーの大好きを存分に表現したの！！ねっ、リリー？」

梨子「うん、ちょっと恥ずかしかったけど、私の大好き、いっぱい詰めたから……ダイヤさんにも、受け取って欲しいな……」

ダイヤ「……」ﾋﾟｷｯ!

善子「ね！ダイヤ！すごいでしょ？」

ダイヤ「……善子さん、梨子さん」ﾋﾟｷﾋﾟｷｯ!

ダイヤ「私がいつ部室の模様替えをしろと言ったのですか！！前より物を増やしてどうするのですか！！」

ダイヤ「片付けをしろとは申し上げましたが！！物を増やせとは一言も言っておりませんわ！！」

善子「いやでも私たちなりに『片付け』を解釈した結果がこれで

ダイヤ「どこをどう解釈したら片付けの結果がこうなるのですか！！広辞苑を見なおしてきて御覧なさい！！絶対に部屋を魔改造するという意味にはなり得ませんわ！！」

ダイヤ「それに！！まだ五万歩ほど譲ってそちらの善子さんの摩訶不思議な領域は理解できるのですが……なんですかそちらの桃色の空間は！！」

善子「どちらかと言えばピンクってより肌色

ダイヤ「そういう意味ではありませんわ！！なぜそのような破廉恥なものが大量に掲示されているのかと聞いているのです！！」

梨子「あっ、ダイヤさんも気に入ってくれた？実はこれ、私のお気に入りの絵師さんの

ダイヤ「説明を求めているのではありません！！部室を青少年閲覧禁止指定にして何がしたいのかと問うているのです！！」

ダイヤ「だいたいこんな破廉恥なものを部室に掲示していたら！！次から部室が映像に出るたびに背景にモザイク加工を施さねばいけないのですよ！！」

ダイヤ「そしたら私たち、謎の肌色モザイク空間で話し合いをする不審者集団になってしまいますのよ！！断固拒否ですわそんなの！！」

善子「いや、ダイヤが何を言ってるのかよくわからないんだけど……」

ダイヤ「とにかく！！こんなふざけた装飾なんて、一切認められませんわ！！」

ダイヤ「次に私が来るまでには！！しっかりと元も健全な部室に戻しておくように！！いいですわね！！」

梨子「……ダイヤさん、すっごく怒ってたわね」

善子「そうね……何がダメだったのかしら？」

梨子「う～ん……」

善子「……」

梨子「……あ、もしかして」

善子「なに？何か思いついたの？」

梨子「うん、ひょっとして善子ちゃん、もしかしたら、なんだけど」

梨子「私たちの『大好き』に合わせようとしてたから間違ってたんじゃない？」

梨子「ダイヤさんにとっての『大好き』の詰まった部室にすればいいんじゃないかな？」

善子「確かに、一理あるわね……」

善子「えっと、ダイヤの好きなものと言えば……」

善子「……絵里とか？」

梨子「なるほど……確かにダイヤさん、絵里さんのことずっとファンだって言ってたから、それもありかも……」

善子「……決まりね」

梨子「うん、あ、じゃあ善子ちゃん」

ｶﾞｻｶﾞｻ

梨子「……はい。これ絵里さんのポスターだから、印刷室で拡大コピーしてきてくれない？」

善子「いいけど……リリーのロッカーっていったい何が入ってるのよ」

梨子「じゃあお願いね善子ちゃん！私その間に残りの準備しておくから！！」

善子「ええ！了解したわ！！」

ダイヤ「善子さんと梨子さんはちゃんと片付けをしているのでしょうか……？」

ダイヤ「さっきの様子を見せられてしまうと、つい心配で……もちろんお二人を信じるべきだというのも、理解はしているのですが……」

梨子「～♪」ﾍﾟﾘﾍﾟﾘ

善子「ふふふふふ～ん♪」ﾍﾟﾀﾍﾟﾀ

ダイヤ「善子さん、梨子さん、様子を

よしりこ「あっ……」

ダイヤ「……」

ﾁｶｧ♡

ﾁｶｧ♡

ダイヤ「……」

よしりこ「……」

ダイヤ「……これはいったいどういうことでしょうか」

梨子「あ、あのね、さっきはダイヤさんのお気に召さなかったみたいだから、今度はダイヤさんの"大好き"で固めてみよっかなって……」

ダイヤ「……」

梨子「あは、あははははは……」

ダイヤ「……梨子さん」ｷﾞﾛｯ!

梨子「ひぃぃっ！！」

ダイヤ「……」ｽﾞｲｯ!

梨子「ダ、ダイヤさん、顔、怖い

ダイヤ「言いたいことはわかりますわよね？」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

梨子「はい！！わかってます！！もうふざけたりなんてしないからぁ！！」

ダイヤ「……」

ﾍﾟﾘﾍﾟﾘ

梨子「あっ、それ私の

ダイヤ「これは没収させて頂きますわ。梨子さん、善子さん、約束の時間までに必ず部室の片付けを済ませておくように」

ダイヤ「出ないと部室の物は……いえ、あなたたちごと全部、処分してしまいますわよ？」

よしりこ「……」

ダイヤ「……では」ｽﾀｽﾀ

梨子「はぁーっ……」ﾍﾅﾍﾅ

梨子「こ、怖かったぁ……」

善子「なによ、あそこまで怒らなくてもいいじゃない。せっかくダイヤの好きな物で部室を満たしてあげようって思ってたのに」

梨子「う、うん。何がまずかったのかなぁ……？」

善子「……もしかしてダイヤの一番"大好き"なものって、絵里じゃないんじゃないの？」

梨子「ええっ！？だってダイヤさんはスクールアイドルが大好きで、推しはμ’sの絵里さんだってずっと……」

よしりこ「……」

梨子「……いや待って、他にいるじゃない。ダイヤさんの一番好きなスクールアイドル」

善子「ええ、リリーも気づいた？」

善子「ダイヤには一人だけいるのよ。溺愛しているスクールアイドルがね」

梨子「と、いうことは……」

よしりこ「……」

梨子「善子ちゃん！！」

ｼｭﾀﾝ!!

梨子「それ！！そのUSB！！ルビィちゃんの可愛い隠し撮りがたくさん入ってるから！！」

善子「承知！！印刷室でコピーして来ればいいのね！！任せなさい！！」

梨子「うん！じゃあ私！！部室をとびっきり可愛くしておくから！！お願いね！！」

梨子「ふぅ～………完璧ねっ！」

善子「ええ！ルビィの笑顔にルビィの膨れ顔、ルビィのお宝画像に……リリーの持ってた肌色抱き枕にもちゃんとルビィの顔を張り付けたんですもの！ダイヤも喜んでくれること間違いなしよ！！」

梨子「じゃあ私ダイヤさん呼んでくる

ルビィ「よ～し～こ～ちゃん！部室のお片付けやってるんでしょ！！ルビィもお手伝い

ｶﾞﾗｯ!

よしりこ「あっ……」

ルビィ「お片付け……」

ルビィ「……えっ？」

ルビィ「……」

ルビィ「これ、ルビィ……だよね……？」

ルビィ「……えっ？」

ルビィ「だって……えっ……？」

ルビィ「うそ、だよね、善子ちゃん……」

善子「……」

ルビィ「だってルビィこんな写真しらないし……」

ルビィ「……」

ルビィ「それにルビィがお着換えしてるところもある……」

ルビィ「……」

ルビィ「……あっ」

ルビィ「……えっ？」

ルビィ「……」

ルビィ「……え？」

ルビィ「もしかしてこれ、善子ちゃんが……」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

善子「ち、違うのルビィ！！誤解よ！！これはただ

ルビィ「ご、ごめんね善子ちゃん！！ルビィちょっとお姉ちゃんにお話しなきゃきけないこと思いついたから！！」ｱﾀﾌﾀ

ルビィ「じゃ、じゃあね！！」ﾀﾀﾀｯ!

善子「あっ！ちょっとルビィ！！違うの！！待ちなさいよ！！」

梨子「……ねえ、もしかして、まずかったのかしら？」

善子「さ、さあ、私知らな

ﾋｭﾝ!!

ダイヤ「善子さん！！梨子さん！！」

善子「ひぃっ！ダイヤ！！？」

ダイヤ「一体あなたたちルビィに何を

ﾋﾟｷﾞｬｧ♡

ﾋﾟｷﾞｬｧ♡

よしりこ「……」

ダイヤ「……」

梨子「……じゃ、じゃあ私の分はもう整理終わったから、あとは善子ちゃんが

ｶﾞｼｯ!

ダイヤ「……梨子さん？」

梨子「ひぃぃっ！？」

ダイヤ「梨子さん、善子さん。覚悟はできていますのよね？」

ダイヤ「私の可愛いルビィを恐怖のどん底に陥れた罰を、その身で受ける覚悟はおありですのよね？」

善子「ち、違うの！全部リリーが悪くて！！」

梨子「そ、そんなことないもん！善子ちゃんだってノリノリでポスターにお顔張り付けてたじゃない！！それに最初に言い出したの善子ちゃんの方だよ！！」

ダイヤ「……」ﾄﾞﾝｯ!!!

ダイヤ「言い訳は生徒会室でたっぷりと聞かせて頂きますわ」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

ダイヤ「さて、どうしてうちのルビィの破廉恥な画像がこんなにも存在するのでしょうか……？」ﾎﾟｷﾎﾟｷ

ダイヤ「……梨子さん、善子さん？」

よしりこ「……」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ


この後めちゃくちゃ説教された

終わりです。お粗末様でした

ダイよしりこいいね
梨子ちゃんがボケに回るとダイヤさんも大変だ……

クール組やん、すこ

普段からルビィちゃんの盗撮してるのか桜内さん……

ルビィちゃんだけ特別に撮ってたのか
見境ないレズなのか