2: (プーアル茶) 2018/11/29(木) 02:31:18.51 ID:VbfhoRll
千歌「鞠莉ちゃんってさ、誰にでもああいうことするの?それとも、ただライブでテンションが上がってただけ?」
鞠莉「ち、ちかっちー顔が怖いわよ~?ほら、いつもの可愛いスマイルをマリーに見せ―――」
千歌「―――誤魔化さないでよ!!」
鞠莉「ち、ちかっちー顔が怖いわよ~?ほら、いつもの可愛いスマイルをマリーに見せ―――」
千歌「―――誤魔化さないでよ!!」
3: (プーアル茶) 2018/11/29(木) 02:32:30.59 ID:VbfhoRll
鞠莉「ち、ちかっち……?」
千歌「っ………!」ジワッ
千歌「本当は、わかってるの……鞠莉ちゃんにそんな気がないってこと……ただ、千歌が単純なだけなんだって……!」
千歌「でも、気づけば鞠莉ちゃんを目で追ってて……話せたらすっごい嬉しいし、近くにいるだけでもドキドキして……でも、鞠莉ちゃんはいつも通りで……ダイヤちゃんをからかったり、果南ちゃんにハグしたり……それを見るたびに、心がもやもやして……
でも、それって千歌だけなんだよね……」
鞠莉「……」
千歌「っ………!」ジワッ
千歌「本当は、わかってるの……鞠莉ちゃんにそんな気がないってこと……ただ、千歌が単純なだけなんだって……!」
千歌「でも、気づけば鞠莉ちゃんを目で追ってて……話せたらすっごい嬉しいし、近くにいるだけでもドキドキして……でも、鞠莉ちゃんはいつも通りで……ダイヤちゃんをからかったり、果南ちゃんにハグしたり……それを見るたびに、心がもやもやして……
でも、それって千歌だけなんだよね……」
鞠莉「……」
4: (プーアル茶) 2018/11/29(木) 02:46:45.54 ID:VbfhoRll
千歌「……ごめん、わけわかんないよね。私、本当にバカ千歌だ……ちょっと頭冷やしてくる―――」
そう言って部屋を出ようとする千歌の腕を掴み、鞠莉は自分の方へ引き寄せる。
突然の力に抵抗できず、気づいたときには既に千歌の目の前に長いまつ毛と、唇に柔らかい感触があった。
その感触がなんなのか。鞠莉が離れたことで漸く理解することができた。一気に顔に熱が帯びるのを感じる。固まる千歌をよそに鞠莉は千歌の手を両手で包み込む。
「……いつも通りに、見える?」
そう言って、鞠莉は自分の胸元に千歌の手を持っていった。ふにょんっと、まるでこの世のものとは思えない柔らかさに千歌の顔は更に熱を帯びる。しかし、その柔らかさから伝わってくる、鼓動の速さに目を丸くして鞠莉の顔を見る。
彼女の顔は耳まで赤に染まり、その瞳は潤んでいる。胸を触られてる恥ずかしさもあるのだろうが、それとは全く別の。普段飄々として、掴み所のない彼女とは違うもう一つの顔があった。
「……ライブで、舞い上がってたのは確かにあるけど……誰にでもあんな事するような、軽い女ではないつもりよ」
それがこの場を誤魔化す為の嘘でも建前でも無いと千歌が確信を持てるのは、鞠莉の手が冷たく、小刻みに震え、それでもしっかりと千歌の目を見ていたから。
勇気を出している。と、肌を通して感じられたから。
一つ、呼吸を置いて、鞠莉は口を開く。
「好きよ。ちかっち―――世界中の誰よりも愛しているわ」
そう言って部屋を出ようとする千歌の腕を掴み、鞠莉は自分の方へ引き寄せる。
突然の力に抵抗できず、気づいたときには既に千歌の目の前に長いまつ毛と、唇に柔らかい感触があった。
その感触がなんなのか。鞠莉が離れたことで漸く理解することができた。一気に顔に熱が帯びるのを感じる。固まる千歌をよそに鞠莉は千歌の手を両手で包み込む。
「……いつも通りに、見える?」
そう言って、鞠莉は自分の胸元に千歌の手を持っていった。ふにょんっと、まるでこの世のものとは思えない柔らかさに千歌の顔は更に熱を帯びる。しかし、その柔らかさから伝わってくる、鼓動の速さに目を丸くして鞠莉の顔を見る。
彼女の顔は耳まで赤に染まり、その瞳は潤んでいる。胸を触られてる恥ずかしさもあるのだろうが、それとは全く別の。普段飄々として、掴み所のない彼女とは違うもう一つの顔があった。
「……ライブで、舞い上がってたのは確かにあるけど……誰にでもあんな事するような、軽い女ではないつもりよ」
それがこの場を誤魔化す為の嘘でも建前でも無いと千歌が確信を持てるのは、鞠莉の手が冷たく、小刻みに震え、それでもしっかりと千歌の目を見ていたから。
勇気を出している。と、肌を通して感じられたから。
一つ、呼吸を置いて、鞠莉は口を開く。
「好きよ。ちかっち―――世界中の誰よりも愛しているわ」
5: (プーアル茶) 2018/11/29(木) 02:47:30.11 ID:VbfhoRll
「わ、私、も……鞠莉ちゃんが、好きっ……大好きっ………」
「もう、そんな顔させたい訳じゃなかったんだけど……」
泣きじゃくりながら返事をする千歌の頭を、困ったような顔で撫でる鞠莉。
それでも千歌の涙は止まらない。止められるわけがない。
自分が初めて好きな相手も、自分のことを好きでいてくれた。
涙が溢れるほどの幸せ、という初めての経験に、千歌は涙の止め方が分からなかった。
それは鞠莉も同じであったが、年上のプライドがそうさせたのか、目尻に涙を浮かべるだけに止まっていた。
「……ねぇ、鞠莉ちゃん」
「なぁに?ちかっち」
「……もう一回、して」
潤んだ瞳で見つめる千歌の唇に、鞠莉は迷わず自分の唇を重ねる。
2回目のキスは、少ししょっぱい味がした―――
「もう、そんな顔させたい訳じゃなかったんだけど……」
泣きじゃくりながら返事をする千歌の頭を、困ったような顔で撫でる鞠莉。
それでも千歌の涙は止まらない。止められるわけがない。
自分が初めて好きな相手も、自分のことを好きでいてくれた。
涙が溢れるほどの幸せ、という初めての経験に、千歌は涙の止め方が分からなかった。
それは鞠莉も同じであったが、年上のプライドがそうさせたのか、目尻に涙を浮かべるだけに止まっていた。
「……ねぇ、鞠莉ちゃん」
「なぁに?ちかっち」
「……もう一回、して」
潤んだ瞳で見つめる千歌の唇に、鞠莉は迷わず自分の唇を重ねる。
2回目のキスは、少ししょっぱい味がした―――
6: (プーアル茶) 2018/11/29(木) 02:48:20.17 ID:VbfhoRll
りこまる「―――はい」
ダイヤ「はいじゃないが」
「乙女心♡hide-and-seek」というタイトルに、千歌と鞠莉が手を繋ぎ互いに額を当てて笑っている表紙の薄い本を右手に持ち、正座している原作者と漫画担当を前にダイヤは仁王立ちする。
その背後では顔を真っ赤にした千歌と困ったような表情の鞠莉が座っていた。
梨子「し、仕方ないでしょ!あんなの見ちゃったら私の中の創作意欲がどんどんと湧き出てきて……」
花丸「ま、まるは梨子ちゃんに言われて、仕方なく……」
梨子「花丸ちゃーん?!そもそも花丸ちゃんが「ちかりこ純愛物が書きたい」って言ったんじゃない!!」
花丸「い、言っただけずら!それなのに梨子ちゃんが「絵は私に任せて!」って言うから……」
ダイヤ「どっちもどっちですわ!全く……因みにこの本、これで終わりですの?」
花丸「この後「初めてのデート編」「すれ違い編」「プロポーズ編」はまだねーむの段階ずら」
梨子「花丸ちゃん!?なんで言うの花丸ちゃん!!」
花丸「はっ!?し、しまったずら……なんていう誘導尋問……生徒会長の名は伊達じゃないずら……!」
ダイヤ「なんにも誘導していないのですが……とにかく!Aqoursのメンバーでこんな、は、破廉恥な本を出してはいけません!全て没収します!!」
りこまる「そんなーー!!」
鞠莉「全く、2人には困ったものねー。まぁ、マリーとしては、ちかっちとのカップリングも悪くないなーって思うけど♪」
千歌「……」
鞠莉「ちかっち?」
千歌「……鞠莉ちゃん、ちょっと来て」
鞠莉「えっ、で、でもこれから練習「来て」……はい」
一時間後、千歌と鞠莉は部室に手を繋いであらわれ、茶化すメンバーの陰でりこまるの2人は「計画通り」と口元をニヤつかせるのだった。
ダイヤ「はいじゃないが」
「乙女心♡hide-and-seek」というタイトルに、千歌と鞠莉が手を繋ぎ互いに額を当てて笑っている表紙の薄い本を右手に持ち、正座している原作者と漫画担当を前にダイヤは仁王立ちする。
その背後では顔を真っ赤にした千歌と困ったような表情の鞠莉が座っていた。
梨子「し、仕方ないでしょ!あんなの見ちゃったら私の中の創作意欲がどんどんと湧き出てきて……」
花丸「ま、まるは梨子ちゃんに言われて、仕方なく……」
梨子「花丸ちゃーん?!そもそも花丸ちゃんが「ちかりこ純愛物が書きたい」って言ったんじゃない!!」
花丸「い、言っただけずら!それなのに梨子ちゃんが「絵は私に任せて!」って言うから……」
ダイヤ「どっちもどっちですわ!全く……因みにこの本、これで終わりですの?」
花丸「この後「初めてのデート編」「すれ違い編」「プロポーズ編」はまだねーむの段階ずら」
梨子「花丸ちゃん!?なんで言うの花丸ちゃん!!」
花丸「はっ!?し、しまったずら……なんていう誘導尋問……生徒会長の名は伊達じゃないずら……!」
ダイヤ「なんにも誘導していないのですが……とにかく!Aqoursのメンバーでこんな、は、破廉恥な本を出してはいけません!全て没収します!!」
りこまる「そんなーー!!」
鞠莉「全く、2人には困ったものねー。まぁ、マリーとしては、ちかっちとのカップリングも悪くないなーって思うけど♪」
千歌「……」
鞠莉「ちかっち?」
千歌「……鞠莉ちゃん、ちょっと来て」
鞠莉「えっ、で、でもこれから練習「来て」……はい」
一時間後、千歌と鞠莉は部室に手を繋いであらわれ、茶化すメンバーの陰でりこまるの2人は「計画通り」と口元をニヤつかせるのだった。
7: (プーアル茶) 2018/11/29(木) 02:49:34.72 ID:VbfhoRll
その夜
プルルルルル
梨子「もしもし、ダイヤさん?どうしたんですか?」
ダイヤ『あの、梨子さん……「プロポーズ編」って、どこまで進んでますの……?」
梨子(これも計画通り!)
終わり
プルルルルル
梨子「もしもし、ダイヤさん?どうしたんですか?」
ダイヤ『あの、梨子さん……「プロポーズ編」って、どこまで進んでますの……?」
梨子(これも計画通り!)
終わり
8: (プーアル茶) 2018/11/29(木) 02:50:01.23 ID:VbfhoRll
4th最高だった。
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1543426227/