【SS】鞠莉「曜の誕生日をお祭りモードでお祝いデース!」【ラブライブ!サンシャイン!!】

鞠莉まり (2) SS


1: 2021/04/21(水) 21:17:40.66 ID:VUcMQRj4
ようまり。

3: 2021/04/21(水) 21:19:04.32 ID:VUcMQRj4
鞠莉「ってわけで、今日はよろしくね!」

曜「待って、展開がいきなりすぎてついていけないんだけど」

4: 2021/04/21(水) 21:20:38.04 ID:VUcMQRj4
鞠莉「もう、聞いてなかったの?曜のバースデーをお祝いするって言ったのよ」

曜「いや、それは聞いてたけど…鞠莉ちゃん、ちょっと確認してもいい?」

鞠莉「なにかしら」

曜「今日って何月何日?」

5: 2021/04/21(水) 21:22:21.44 ID:VUcMQRj4
鞠莉「もちろん4月17日よ。曜ったら、うっかり自分の誕生日を忘れちゃった?」

曜「そうじゃないけど、じゃあもう一つ質問ね。私たちって、私の誕生日の時に知り合ってたっけ?」

鞠莉「んー、どうだったかしら。私が理事長としてカムバックしたのが春先ぐらいだから、もしかしたら会ってはいたかもね」

曜「だよね。ってことは、さっきの私の質問もだけど、なんか色々とおかしいよね。私たちは今日のことを過去の出来事として認識して話してるし、でも今日は4月17日だし、辻褄が全然合わないよね?」

6: 2021/04/21(水) 21:24:04.12 ID:VUcMQRj4
鞠莉「まあまあ、そんな細かいことはいいじゃない」

曜「細かくもないし、よくもないよ!時の流れも頭の中もごちゃごちゃだよ!」

鞠莉「設定や時系列なんて気にすることナッシング!なんてったって曜の誕生日だからね。お祭りモード全開!曜のバースデーを全力でお祝いするわよー!」

曜「ええっ、なにその開き直ったメタ発言!?」

鞠莉「あっ間違えた!全速前進で!お祝いするわよー!」

曜「いやいやいや、言い回しの問題じゃなくってさ」

8: 2021/04/21(水) 21:26:42.89 ID:VUcMQRj4
鞠莉「すっかり状況が理解できたところで、改めてお祝いスタートデース!」

曜「正直まったく理解が追いつかないんだけど…まあ、いっか」

鞠莉「さあ、車に乗って。この日のためにと色々と準備を進めておいたの。早速行きましょう!」

曜「お、お邪魔しまーす。んん?鞠莉ちゃんが運転するの?6月生まれの鞠莉ちゃんって、まだ免許取れる年齢じゃ…」

9: 2021/04/21(水) 21:27:59.99 ID:VUcMQRj4
鞠莉「ふっふーん」

曜「あ、免許証…ってことは、やっぱり私たち過去の世界に…いや、でもこの場合も日付が明らかに矛盾してて…」

鞠莉「言ったでしょ、細かいことはナッシングだって」

曜「うう、もうわけわかんないよー!」

鞠莉「それでは皆さんご一緒に、全速前進ー?」

曜「ええい、なるようになれだ!全速前進、ヨーソローっ!」

鞠莉「イェーイ!」

10: 2021/04/21(水) 21:29:49.46 ID:VUcMQRj4
……………………………………

バンケットホール

鞠莉「さあ、着いたわ。ここが会場よ」

曜「ううん、本当に一体何がどうなってるんだろう…」

鞠莉「曜は気にしすぎよ、もっとフィーリングを大事にしなきゃ。頭だけで考えてると疲れちゃうわよ?」

曜「考えすぎで済ませちゃうには、あまりにも常識を超えすぎてる気がするよ…」

鞠莉「嫌だった?」

曜「嫌ってわけでは…混乱はしてるけど」

鞠莉「私は曜のバースデーを、楽しく賑やかにお祝いしたい、それだけなの」

曜「鞠莉ちゃん…」

鞠莉「今は私に任せて、一緒に楽しみましょう。ね?」

曜「…うん、そうだね!」

11: 2021/04/21(水) 21:30:59.95 ID:VUcMQRj4
鞠莉「ふふっ、じゃあ気を取り直して、まず初めはこれよ!」

曜「わあっ、衣装がたっくさん!」

鞠莉「コスプレ好きの曜のために、ありとあらゆるコスチュームやユニフォームを用意したわ」

曜「すごーい!ね、手に取って見てきてもいい?」

鞠莉「もちろん!曜の思いのまま、存分に楽しんでね」

曜「やったぁ!うわぁ、どれもこれも可愛いくて、細かいところのクオリティまでしっかりしてるし、小物だっていっぱいある!すごいなぁ…!」

鞠莉「さすが衣装担当、注目するポイントが違うわね」

12: 2021/04/21(水) 21:32:14.95 ID:VUcMQRj4
曜「これと、これと…ああ、こっちもいいなあ、あれもカッコいいし、目移りしすぎて迷っちゃう!」

鞠莉「慌てなくたって大丈夫。時間も衣装も、たっぷりあるんだから」

曜「うーん。それなら、まずはこの3着からにしようかな!」

鞠莉「決まったみたいね。試着室はあっちだから、ゆっくり着替えて…」

曜「なに言ってるの。この衣装は鞠莉ちゃんが着るんだよ」

鞠莉「えっ」

14: 2021/04/21(水) 21:33:13.05 ID:VUcMQRj4
曜「さっき言ってたでしょ、思いのまま存分に楽しんで良いって。ってわけで、早速着替えて来てね!」

鞠莉「えっ、ちょ」

曜「さあさあ、早く早く!」

鞠莉「よ、曜?さっきから、笑顔がちょっと怖いんだけど」

曜「ああ、夢に見た鞠莉ちゃんのコスプレ、鞠莉ちゃんの制服姿…!」

鞠莉「曜、ねえ、曜ってばー!?」

15: 2021/04/21(水) 21:36:59.86 ID:VUcMQRj4
――――――――

曜「着替え終わった?」

鞠莉「ええ、まあ…これでいいの?」

曜「わあ、可愛いー!すごいすごい、巫女服がすっごくよく似合ってるよ!」

鞠莉「あ、ありがと」

曜「ねえねえ、写真撮っていい?」

鞠莉「それはまあ、構わないけど」

曜「あ、ポーズは鞠莉ちゃんにお任せで!」

鞠莉「ポーズ…こう、とか?」

曜「いい、すごくいいよ!とっても可愛い!鞠莉ちゃんと巫女服の掛け合わせ!私の見立てに狂いはなかったね!」

鞠莉(大はしゃぎで衣装を選んでいたのは、私に着せるためだったのね。ふふ、曜ったら)

16: 2021/04/21(水) 21:38:47.53 ID:VUcMQRj4
曜「ありがとう、写真もたくさん撮れて大満足だよ!それじゃあ次は――」

鞠莉「ていっ!」

曜「わっ!?な、なにするの」

鞠莉「喜んでもらえて何よりだけど、私ばかりが着せられてたんじゃアンバランスだわ。本日の主役にも、色んな衣装でバッチリ決めてもらわなきゃ」

曜「そ、そっか。夢中になりすぎて、自分で着るって選択肢を忘れてたよ」

鞠莉「曜は見るのが好きで、着るのはもっと大好きでしょ?」

曜「もちろん!」

鞠莉「そうこなくっちゃ!私が曜に着て欲しい衣装は、これっ!」

17: 2021/04/21(水) 21:40:45.21 ID:VUcMQRj4
……………………………………

鞠莉「そろそろご飯にしましょうか。誕生日のお昼ご飯はもちろん、曜の大好物の…」

曜「もしかして、ハンバーグ!?」

鞠莉「イグザクトリー!それもただのハンバーグじゃないわ、シェフ特製のスペシャルチーズインハンバーグよ!」

曜「やったあ!わあ、すごく美味しそう!」

鞠莉「どうぞ、アツアツのうちに召し上がれ」

18: 2021/04/21(水) 21:43:10.77 ID:VUcMQRj4
曜「じゃあ早速!いただきまーす!」

ナイフを入れると、中からチーズがとろりと溢れ出す。

曜「わあ…!」

曜の瞳は立ち上る湯気にも負けないくらいキラキラしていて。チーズがたっぷりと絡んだハンバーグを一口頬張ると、ぱあっと笑顔がはじけた。

曜「くぅーっ…おいっしー!」

鞠莉「その表情、お気に召したみたいね」

曜「そりゃもう、格別だよ!この光景とこの美味しさ、人生で一番贅沢な時間だね!」

19: 2021/04/21(水) 21:44:40.15 ID:VUcMQRj4
鞠莉「うふふっ、大袈裟だこと。ん、美味しい」

曜「鞠莉ちゃんの一番の贅沢ってどんなこと?」

鞠莉「そうねぇ。この瞬間、かな」

曜「あ、鞠莉ちゃんも?そうだよね、この絶品ハンバーグを前にしたら、胸がときめかずにはいられないよね!」

んー、曜の想像とはちょっと違うけど。

曜「ああ美味しい、幸せだぁ…!」

この笑顔が見れたから、良しとしましょう♪

20: 2021/04/21(水) 21:45:34.43 ID:VUcMQRj4
……………………………………

鞠莉「誕生日にスポーツ対決っていうのも、なかなかオツなものだと思わない?」

曜「いいね、体を動かすのは私も大好き!何をやるの?」

鞠莉「私たちのスポーツと言えば、もちろん、これ!」

曜「バスケットボール。ふふっ、そうだと思ったよ」

鞠莉「先に5回ゴールした方の勝ちよ。1対1の真剣勝負、誕生日だからって手は抜かないわよ?」

曜「鞠莉ちゃんこそ覚悟してね!前は完敗だったけど、全力で飛ばしていくよ!」

21: 2021/04/21(水) 21:46:19.42 ID:VUcMQRj4
鞠莉「成長を確かめてあげるわ。いくわよ!」

曜「望むところ!」

鞠莉「小細工無しで…一気に攻める!」

曜「なんのっ!」

鞠莉「っ!食いつかれた!?」

曜「へへっ、足を止めたね」

鞠莉「やるじゃない。さっきの言葉に嘘はないようね」

22: 2021/04/21(水) 21:47:28.36 ID:VUcMQRj4
曜「そう何度もやられてばかりの私じゃないよ!」

鞠莉「さらにできるようになったわね、けど!」

曜「やらせな――っ!?」

鞠莉「ふっ!」

曜(抜かれた!どうやって!?)

鞠莉「シュート!」

曜「ああっ!」

23: 2021/04/21(水) 21:48:39.14 ID:VUcMQRj4
鞠莉「まずは1点いただきね」

曜「くっ、私が目で追いきれないなんて…」

鞠莉「言ったでしょ、手は抜かないって」

曜「…ふふっ、良いね、この感じ!なんだかワクワクしてきたよ!」

鞠莉「良い顔ね。けど、一気に決着をつけさせてもらうわ!」

曜「なんの、勝負はまだこれからだよ!」

25: 2021/04/21(水) 21:50:16.11 ID:VUcMQRj4
――――――――

曜「はぁっ、はぁっ」

鞠莉「お疲れ様。はい、飲み物とタオル」

曜「ありがと…ぷはぁ、生き返るよ」

鞠莉「今回は私の完敗ね」

曜「そんなことないよ、4対5だからね。勝たせてもらったとはいえ、ギリギリだよ」

鞠莉「3点差をひっくり返す大逆転だったじゃない。勢いに乗った曜の本気を見た気がする。けど、次にやるときは、マリーが必ずリベンジしてみせるんだから」

曜「へへっ、私だって、そのさらに上を行ってみせるよ!」

26: 2021/04/21(水) 21:51:28.68 ID:VUcMQRj4
鞠莉「さ、いい汗かいたところで、お風呂に行きましょうか」

曜「うん!ところで、鞠莉ちゃん」

鞠莉「ん?」

曜「今更だけどさ、私たちって、バスケで対決したことあったんだっけ?」

鞠莉「うふふっ。あったと思うわよ。いつかどこかで、ね」

27: 2021/04/21(水) 21:52:58.13 ID:VUcMQRj4
……………………………………

鞠莉「今日は二人で色んな事をしたわね。楽しんでもらえたかしら」

曜「最高の一日だったよ!美味しいご飯も、可愛い衣装も、ヘリでのナイトクルーズも!私のために色々用意してくれて、本当にありがとう!」

鞠莉「私はただ曜の喜ぶ顔が見たかっただけ。大切な人の誕生日を祝いたいって思うのは当然でしょ?」

曜「えへへ、私は幸せ者だね。一生分の誕生日を満喫しちゃった気がするよ。こんなこと、普通じゃ絶対経験できないもん!」

鞠莉「うふふっ、ご都合展開に万歳ってね。…けど、それもあと少し」

曜「…」

鞠莉「4月17日は…残り数分。今日が終わりを迎えたら、今日起こった出来事は、なにもかもが元どおり。綺麗さっぱりなかったことになる」

29: 2021/04/21(水) 21:54:14.92 ID:VUcMQRj4
曜「…やっぱり、そうなんだ」

鞠莉「気付いてた?」

曜「なんとなくね。魔法が有効なのはきょう一日だけ、ってことでしょ?」

鞠莉「残念だけど、そのとおりよ。楽しかった記憶も、せっかく撮った写真も、時間の巻き戻しに押し流されて消えてしまうの」

曜「…そっか」

鞠莉「…そんな寂しそうな顔しないで。ね、最後にリクエストはあるかしら?」

曜「リクエスト?」

鞠莉「タイムリミットまであと僅か。心残りがあるのなら、今のうちよ」

30: 2021/04/21(水) 21:55:33.83 ID:VUcMQRj4
曜「…じゃあ、最後にもう一つだけ、お願いしても良いかな?」

鞠莉「もちろんよ、遠慮は無しデース。なにかしら」

曜「えっとね…えいっ」

鞠莉「きゃっ」

思い切って、私からハグしてみた。

鞠莉「よ、曜…?」

曜「今日はね、本当に楽しくて、本当に嬉しかったんだ。鞠莉ちゃんとずっと一緒で、たくさんお祝いしてもらえて。このままずっと今日が続けばいいのにって思ってる。魔法が解けなければいいのにって」

鞠莉「…うん」

31: 2021/04/21(水) 21:58:00.79 ID:VUcMQRj4
曜「でも、そういうわけにはいかないんだよね。私たちには、戻らなきゃいけないところがある。ここはまるで、夢の中の楽園みたいな世界だから」

鞠莉「…」

曜「だからね、今日が終わっちゃうまでは、鞠莉ちゃんとこうしていたいんだ。他の誰でもない、私たちだけの時間だから…だめ?」

鞠莉「曜…ふふっ、答えはもちろん」

鞠莉ちゃんは微笑んで優しく抱き返してくれた。

曜「えへへっ、ありがとう」

32: 2021/04/21(水) 21:59:35.29 ID:VUcMQRj4
鞠莉「ねえ、曜」

曜「ん?」

鞠莉「ごめんなさい」

曜「どうして謝るの?」

鞠莉「私の身勝手に、自己満足に巻き込んでしまったから」

曜「それは違うよ。鞠莉ちゃんが私のためを思ってしてくれたことだもん」

鞠莉「曜の誕生日をお祝いできて本当に嬉しかった。本来なら私たちは、こういうひと時を過ごすことなんてできなかったはずだから…」

曜「うん。私、すごく幸せだよ」

鞠莉「…11時59分。もうすぐ今日が終わる」

33: 2021/04/21(水) 22:01:08.19 ID:VUcMQRj4
ぐにゃり、と視界が揺れた。

曜「…っ」

ひどい船酔いみたいに頭の中がぐらぐらしてくる。感覚が遠のいて、徐々に現実感が失われていく。

鞠莉「始まった、わね」

鞠莉ちゃんも意識がふらつき始めたみたい。心身の輪郭がなくなっていくような感覚の中で、鞠莉ちゃんは私を抱き寄せ、ぎゅっと手を握ってくれた。

鞠莉「怖くない?」

曜「うん」

強がりじゃない。気持ちは不思議と落ち着いていて、それどころか安らぎが満ちていくみたいだ。

34: 2021/04/21(水) 22:02:23.30 ID:VUcMQRj4
曜「鞠莉ちゃんと一緒だもん。本当に、本当に楽しかったよ」

今日の出来事はリセットされて、何もかもが忘れ去られる。誕生日の楽しかった想い出も。優しい鞠莉ちゃんの笑顔も、こうして伝え合うぬくもりも。

曜「ああ、本当に…」

鞠莉「曜」

でもね、たとえ全てを忘れてしまっても、この世界がフィクションの産物だとしても。

鞠莉ちゃんと一緒に過ごした時間は、繋いだ手のあたたかさは、紛れもない真実のはずだから。

35: 2021/04/21(水) 22:03:28.70 ID:VUcMQRj4
鞠莉「大好きよ。目が覚めたら、きっと違う私たちだけど…必ず、いつかまた会いましょう」

だからきっと、残るものもある。そう信じたいんだ。

鞠莉「おやすみ、また明日」

曜「おやすみ、鞠莉ちゃん」

視界にノイズが走り、静けさが広がっていく。深い闇に落ちるように、私たちは意識を手放した。

36: 2021/04/21(水) 22:05:09.58 ID:VUcMQRj4
……………………………………

4月18日――

鞠莉「…ん、んん」

差し込む朝日が眩しくて、ぼんやりとした眠気の中から、私を現実へと引き上げていく。

鞠莉「ふぁぁ、朝…」

あくびを一つしながら体を起こすと、そこは見慣れた自分の部屋だった。

鞠莉「…?」

いつもどおりの朝、いつもどおりの日常。
けど、何かが欠けているような、なんとなく正しくないような気がする。

鞠莉「夢を、夢を見ていたような気がする」

思い出せないけど、すごく楽しい夢を。

37: 2021/04/21(水) 22:06:30.27 ID:VUcMQRj4
鞠莉「…えっ?」

いつの間にか、頬を熱い涙が伝っていた。

鞠莉「私、泣いてるの?なんで、どうして」

悲しいことなんて、なにもないはずなのに。

鞠莉「どうして…」

どうして、こんなにも胸の奥が空っぽなんだろう――

38: 2021/04/21(水) 22:07:46.94 ID:VUcMQRj4
「あ、起きた?」

鞠莉「!」

不意に声がした。目を向けると、そこには。

鞠莉「曜…曜なの?」

曜「えへへっ。おはよう、鞠莉ちゃん」

鞠莉「お、おはよう。なんで曜がここにいるの?昨日はもう終わったのに…あれ?」

昨日?私、いま昨日って言った?

39: 2021/04/21(水) 22:09:30.96 ID:VUcMQRj4
鞠莉「どうして…なんで昨日の記憶が残っているの?」

上書きされたはずの昨日の出来事が、形を取り戻していく。心に空いた穴を埋めていく。

呆然とする私を、曜は優しく見守るように微笑んでいる。

鞠莉「全ては忘れられて、消えてしまうはずなのに」

曜「そんなの決まってるよ」

曜は笑顔を咲き誇らせて、私にまっすぐ向き直って、両手を目一杯に広げた。

曜「あんな楽しいこと、何があったって忘れることなんかできないもん!」



終わり

40: 2021/04/21(水) 22:11:04.02 ID:VUcMQRj4

42: 2021/04/21(水) 22:16:35.10 ID:r/GB4sUq
いつも撃ち尽くしてくれてありがとう
乙です

43: 2021/04/21(水) 22:20:01.61 ID:El9pd4o5
おつでした。時間が進むと鞠莉ちゃんと離れ離れになる日も近付くというジレンマ

44: 2021/04/21(水) 22:25:51.22 ID:YXbRXQZi
おつ。良かったです。

46: 2021/04/21(水) 22:29:51.10 ID:tYl0YnlL
乙乙 よきようまりでした

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1619007460/

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