【SS】かのん「可可ちゃんはお願い上手」【ラブライブ！スーパースター!!】

かのくぅ(クーカー)
　

可可「あれぇ、かのんはどこに行ったのでしょう」

かのん「ふふ～ん♪」

可可「あ、かの」

かのん「トマトも食べたい～♪」
　

可可「？」

かのん「ハンバーグもいい～♪fooo!!」

可可「！！」

かのん「ふんふ～ん♪…ん？」
　

可可「あっ」

かのん「あ゛っ」

可可「ふふっ、かーのーんー」

かのん「く、可可ちゃん…見た？」
　

可可「ハイ！とっても可愛らしい歌でしたね！」

かのん「うぐっ」

可可「かのんもすごく楽しそうでした！子どものように朗らかで、歌に心弾ませて！」

かのん「や、やめて！言葉で表現されると、余計恥ずかしいから！」
　

可可「そんなに照れなくても。何か良いことがあったのですか？」

かのん「…誰にも言わない？」

可可「もちろんデス！可可、これでも口はかたいのデス！ほら、このとおり！」

かのん「めっちゃ柔らかそうだけど…じゃあ、言うね？ええっと、その…さっき、お母さんから連絡があって」
　

可可「うんうん」

かのん「晩ご飯はハンバーグだっていうから、つい嬉しくて…」

可可「！」

かのん「う～…こ、子どもっぽいって思ったでしょ」
　

可可「思いませんよ」

かのん「そうだよね、おかしいよね、高校生にもなって…えっ？」

可可「おかしなことだとは思いマセン。嬉しいときについ口ずさんでしまうのは、誰にとっても自然なことデス！」

かのん「可可ちゃん…！」
　

可可「それにー」

かのん「？」

可可「かのんの意外な一面を垣間見れて、可可は嬉しいデス！」

かのん「ふぇっ！？」
　

可可「これはいわゆる、とっておきの可愛いところみちゃった、ってやつデスね！」

かのん「も、もうっ！みんなには内緒だよ、誰にも言っちゃダメからね！」

可可「誰にも言わないデス。あんなに可愛いかのんは、可可だけの秘密デスから！」

かのん「やめて！可愛いって連呼しないで！」
　

可可「照れるとこもいい～♪かのんは可愛い～♪fooo!!」

かのん「く、可可ちゃーん！！」
　

……………………………………

可可「ナポリタン…」

かのん「ん、可可ちゃん、どうかしたの？」

可可「ナポリタン。ナポリタンナポリタン、ナポリタン」

かのん「ああ、今日はナポリタンが食べたい気分なんだ？」
　

可可「ナポリタン！ナポリタン、ナポリタン」

かのん「確かに、結構間が空いちゃったよね。最後に作ったのっていつだっけ？」

可可「ナポリ、ナポリタン！」

かのん「そうそう、映画を観に行った日だった。あの時の可可ちゃん、美味しそうに食べてくれたっけ」
　

可可「ナポリタン、ナポリタンナポリタン？」

かのん「ふふっ、そこまで褒められたら、むげには断れないかなー」

可可「ナポリ、タン？」

かのん「うん、久々に腕を振るっちゃうよ！」
　

可可「う～っ、ナポリタ～ン！」

かのん「あははっ、喜びすぎだって」

可可「ナポリタ～ン、ナポリタ～ン！」

チレス(…私たちは一体何を見させられてるんだろう/でしょうか)
　

……………………………………

可可「ちゃっす！可可は勇者のくーちゃんデス！」

かのん「なになに、いきなりどうしたの」

可可「久々のコスプレに、勇者の格好をしてみまシタ！どうですか？」

かのん「よく似合うけど、随分とボーイッシュというか、それ男勇者だよね？」
　

可可「いえ、女性キャラデス」

かのん「そうなの？」

可可「魔王の目を欺くべく、男の子として育てられていたという設定デスので！」

かのん「なるほどね。それにしても凄い完成度だね、さすがは衣装係」
　

可可「可可のコスプレ好きは伊達じゃないのデス！というわけで、かのん」

かのん「うん？」

可可「ネットにアップする用の写真を撮りたいので、ご協力をお願いしたいのですが」

かのん「ああ、いいよ！撮影係ってことだね」
　

可可「いえ、かのんは撮られる側デス」

かのん「はい？」

可可「だから、可可がかのんを撮るのデス」

かのん「いやいやいや、なぜ？」
　

可可「なぜって、もちろんネットに上げる用の写真を撮るための」

かのん「それがどうして私の写真なのってこと！今まで話してた勇者のコスプレの件はどこに行っちゃったの！」

可可「コスプレは可可の趣味デス。そして、かのんの写真を撮ることもまた、可可にとって大事なライフワークの一つなのデス！」

かのん「却下、却下です！」
　

可可「えー、どうしても？」

かのん「どうしても」

可可「ほんのちょっとくらいなら」

かのん「やりません」
　

可可「かーらーのー」

かのん「ダメったらダメ！」

可可「そんなすみれみたいなこと言わずに」

かのん「写真撮影は認められません！」
　

可可「その言い方はレンレンが気にしますよ」

かのん「ごめん、やっぱ今の無しで」

可可「では、撮影はオーケーということに！」

かのん「なりません」
　

可可「ううっ、かのぉん…」

かのん「そんな顔してもダメ。可可ちゃんと一緒ならまだしも、ネットに上げるならなおさらだよ」

可可「そんなぁ…うん？」

かのん「ん？」
　

可可「それはつまり、可可と一緒なら良いということデスか？」

かのん「えっ？…あっ」

可可「可可と一緒なら、写真を撮らせてくれるのデスか？」

かのん「ま、まあ、せっかくだし…引き立て役くらいにはなるかなって」
　

可可「かのん…！」

かのん「で、でも、私のコスプレは無しだからね！」

可可「わかってマス！またの機会に、ということで！」

かのん「やらないよっ！もう…でもさ、コスプレで話題性がある可可ちゃんと違って、私が写っても面白くないと思うけど…」
　

可可「それは違いマス！これは大事なことデス！」

かのん「わっ！？」

可可「言ったでしょう、可可のライフワークだって。かのんが側にいてくれる日常は、可可にとってかけがえのないものなのですから！」

かのん「…！」
　

可可「えへへっ。さあ、二人で一緒に！」

かのん(結局撮影することになっちゃったけど…ま、いっか。可可ちゃんが楽しそうだし。それにね、可可ちゃん)

可可「じゃあ撮りマスよ、カメラに向かって、最高のスマイルをお願いしマス！」

かのん(私も可可ちゃんと一緒に過ごす日常が、かけがえのない大切なものなんだ)



終わり
　

おまけ

可可「かのん、もう少し寄ってください。そうそう、その感じデス！」

かのん(可可ちゃん、写真が上手なんだよね。センスが良いのもあるけど、撮るのも写るのも慣れてるっていうか。それにしても――)

可可「まずは何枚か撮りマスね！」

かのん(コスプレした可可ちゃん、あまりにも可愛いがすぎる)
　

可可「わ、とってもいい表情！次は目線をカメラにお願いしマス！」

かのん(スクールアイドルとはまた違った雰囲気と非日常感。いつにも増して表情豊かで、目がキラキラしてる)

可可「かのん？」

かのん(なにより、ボーイッシュな衣装が、可可ちゃんの可愛らしさをより際立たせてて…良い。すごく良い)
　

可可「かのん、かのんってば！」

かのん「うえっ！？」

可可「さっきからぽーっとして、どうしたのです？」

かのん「えっ、いや、その…」
　

かのん(い、言えない。思わず見惚れちゃってた、なんて…)

可可「見つめてくれるのは嬉しいデスが、そろそろ構図を変えたいと思いマス」

かのん「う、うん。ごめんね。余計な写真を撮らせちゃって」

可可「いえいえ。ふふっ、嬉しい宝物が増えマシタ！」



おまけ終わり
　

かのくぅの日常でした。

宣伝となり恐縮ですが、下記はかのくぅの過去作です。よろしければ併せてお願いします。

かのん「可可ちゃんはお世話焼き」
https://fate.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1641777279/

ありがとうございました。