【SS】せつ菜「てっきりデートかと思いましたよ」【ラブライブ！虹ヶ咲】

休日　お台場　ファミレス

せつ菜「集合場所はこのお店で合っているでしょうか？」

愛「せっつー！こっちこっち！ゆうゆと歩夢はもう来てるよ」


侑「みんな、今日は私のために勉強会を開いてくれてありがとう！」

侑「音楽科の勉強ばっかりしてたら最近他の科目も落ちてきちゃって…」

歩夢「気にしないで、侑ちゃんが困ってたら放っておけるわけないよ」

せつ菜「そうです！侑さんには日頃お世話になっていますから！勉強会ぐらいお安い御用です！」

愛「うんうん、それじゃ始めようか！」
　

ファミレスの近く


璃奈「エマさん、待った？」

エマ「ううん、今来たとこだよ～」


璃奈「よかった。璃奈ちゃんボード『にっこりん』」


璃奈「それじゃ、行こっか」


エマ「うん、璃奈ちゃん今日はよろしくね」
　

愛「って！んんー！？」

愛「あれはりなりーとエマっち…！？」

せつ菜「お二人でお出かけとは、珍しい組み合わせですね！」

愛「どこいくのかな？動向が気になる！行き先はどーこーだー？なんつって！」

侑「ﾌﾞﾊｯ」ﾊﾞﾝﾊﾞﾝﾊﾞﾝ

歩夢「もう、侑ちゃん！いちいち笑ってたら勉強会にならないでしょ！」

歩夢「愛ちゃんも、今日はダジャレ控えてね」
　

愛「気になる…気になるぞおおおお！」

歩夢「って聞いてないし…」

せつ菜「そんなに気になるなら尾行しますか？この間の歩夢さんみたいに！」

せつ菜「おっと！この話はナイショでした！」

侑「え？歩夢の尾行って？」

歩夢「…」

せつ菜「なんでもありません！忘れてください！」
　

愛「尾行かぁー」ﾑﾑﾑｰ

侑「愛ちゃん…？」

愛「ゆうゆ！ごめん！やっぱ今日の勉強会はナシにできるかな」

愛「エマっちとりなりーが何をするのか気になっちゃって…」

侑「うんうん、気になるよね！ときめいちゃう！」

歩夢「ちょっと、侑ちゃん！？もう、しょうがないなぁ…」

せつ菜「お！みなさん乗り気ですねぇ！私もワクワクしてきました！」

愛「みんな……尾行しよう！」

4人「おー！」
　

～～～～～～～
エマ「それでね～、果林ちゃんが毎朝全然起きてくれなくて困ってるの」

璃奈「そうなんだ。私に任せて。璃奈ちゃんボード『むんっ』」
～～～～～～～

侑「なにか話してるみたいだけど…」

愛「……この距離だと聞こえないなぁ」

歩夢「ねえ、やっぱり尾行なんて良くないんじゃないかなぁ…」
　

せつ菜「見てください！二人が雑貨屋さんに入っていきました！」

～～～～～～～

エマ「ええ～！こんなので起こすの～？」

璃奈「うん。これで確実に起きられる、はず」

璃奈「これでダメなら、お手上げ」

エマ「大丈夫かなぁ…」

～～～～～～～

せつ菜「何か購入したようですよ！お菓子でしょうか？」

侑「あ、お店を出て行っちゃった」

歩夢「すぐ追いかけないと見失っちゃう。ほら、愛ちゃんも早く！」

せつ菜「歩夢さん！ノッてきましたね！」
　

愛「お菓子を買うなんておかしいなぁ…」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

侑「フフッｗ愛ちゃん？」

愛「ごめんごめん、追いかけよう！」

・・・

歩夢「ねぇ、こっちの方向って…」

せつ菜「璃奈さんのマンションの方向ですね！」

侑「二人で買い物してからお家なんてときめいちゃうね！」

愛「まさかりなりー！嘘だよね！？」

歩夢「もう、侑ちゃん！そんなこと言ったら愛ちゃんが倒れちゃう」
　

～～～～～～～
エマ「璃奈ちゃんのお家来るの久しぶりだね～」

璃奈「エマさんと二人では、初めて」

璃奈「来てくれて嬉しい。エマさん、すき」

エマ「えへへ」
～～～～～～～

愛「ぐぬぬぬ～、なんかいい雰囲気じゃん！？」

せつ菜「どうしましょう！マンションに入られたら尾行ができません！」
　

侑「今日はここまでで諦めるしかないかぁ」

愛「さすがにこれ以上は無理かな…」

歩夢「愛ちゃんはそれでいいの？」

侑「え、歩夢？」

歩夢「ここで諦めるなんてダメだよ！璃奈ちゃんのことが心配じゃないの？始めたなら最後まで見届けないと…！」

せつ菜「盛り上がってきましたね！そうです！突撃しましょう！」

愛「歩夢…！せっつー！」

愛「ごめん愛さん間違ってた！最後まで追いかけなきゃだよね！」

侑「えぇ…いいのかなぁ？」ﾜｸﾜｸ
　

せつ菜「それで、どうやって侵入するんですか？」

歩夢「普通に正面からでいいんじゃないかな」

せつ菜「普通に遊びに来た感じを装うんですね！いいアイデアだと思います！」

愛「行こう！」

?ﾊｽﾞﾑｺｺﾛﾄﾌﾞﾖｳﾅﾃﾝｼｮﾝ♫

?『着信　りなりー』

愛「うわあ！りなりーから電話だ！」

侑「ええ！もしかして気づかれてるとか！？」
　

愛「ど、どうしよう…と、とにかく出るよ！」ﾎﾟﾁｯ

?璃奈『愛さん、助けて、エマさんが…』

?璃奈『わ、エマさん、こっち来ないで』

愛「ちょ！？りなりー！？」

?ﾂｰﾂｰﾂｰ

愛「電話切れちゃった」

せつ菜「これは事件の予感！急いで璃奈さんの部屋に向かいましょう！」
　

・・・

歩夢「璃奈ちゃんの部屋ってここだよね？」

侑「鍵は掛かってないみたい」ｶﾞﾁｬ

愛「おーい、りなりー！大丈夫ー！？」

せつ菜「璃奈さーん！無事ですかー？」

エマ「あ、みんな～来てくれたんだ。早かったねぇ」

愛「エマっち、りなりーに何したの！？無事なの？さっきの電話は何！？」

エマ「無事だから落ち着いて、愛ちゃん」

エマ「ほら、璃奈ちゃんならあそこで倒れてるよ」

愛「無事じゃないじゃん！」
　

愛「りなりー！」

璃奈「あ…愛さん、来てくれたんだ。私はもう、ダメかもしれない」

璃奈「璃奈ちゃんボード『バタンキュー』」

愛「りなりー！！！！」

愛「ってボード使うくらい余裕あるんだなぁもう！よかったぁー」ﾎｯ

歩夢「ねえ侑ちゃん、この部屋なんだか…」

侑「うん、やっぱりそうだよね…」

歩夢&侑「く、臭い…」
　

せつ菜「確かに、璃奈さんに気を取られて気づきませんでしたが…何か臭いますね」

愛「くっさ！…このニオイ…もしかしてりなりーから…？」

侑「エマさんからも臭うような…」

エマ「そうなの、さっきね～」
　

【回想】

璃奈『これで果林さんを確実に起こす材料が揃った』

エマ『さっき買ったこのお菓子だけど…こんなので起こせるの？』

璃奈『うん、ドリアン大福。効果は保証する』

エマ『そうなんだ、すごい物なんだね～』

エマ『ひとつ開けて見てもいいかな？』ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

璃奈『待って、エマさん』

エマ『ただの大福みたいだけど～』

エマ『せっかくだし半分こしよっか』ﾊﾟｶｯ

璃奈『それ、割っちゃダメ。あっ』
　

エマ『わっ！何このニオイ！』ﾌﾟｩ~ﾝ

璃奈『ダメって、言ったのに…』

璃奈『く、くさい』

璃奈『そうだ、さっきまで私達を尾行してた愛さんに連絡して助けを…』

エマ『モグモグ。ビコウ？』

エマ『う～ん♪この大福、ニオイは強烈だけど意外とボーノだよ』

エマ『ほら、璃奈ちゃんも食べなよ～』ｱｰﾝ
　

璃奈『あ、愛さんに電話を…』ﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

ﾌﾞﾙﾙﾙﾙ ｶﾞﾁｬ

璃奈?『愛さん、助けて、エマさんが…』

エマ『ほら、璃奈ちゃん、あーんして』

璃奈?『わ、エマさん、こっち来ないで』

エマ『えいっ！』ﾋｮｲ

璃奈『モグモグ。ニオイ、キツイ…あ、おいしい、かも…』ﾃﾞﾓｸｻｲ

璃奈『ダメ、もう限界…』ﾊﾞﾀﾘ
　

エマ「っていうことがあって」

愛「え？尾行バレてた？やっば！」

せつ菜「そ、それでドリアン大福を食べたせいで璃奈さんは倒れたのですね？」

侑「でもどうしてドリアン大福なんてものを…」

エマ「毎朝果林ちゃんを起こしてあげてるんだけど、いつもなかなか起きてくれないから璃奈ちゃんに相談してたんだ～」

エマ「果林ちゃんを一発で起こせるマシンを作れないかなって」

エマ「それで、色々と材料を買い揃えてたんだけど、その中にドリアン大福があったの～」

せつ菜「ドリアン大福といえば、あまりにニオイが強いため、お店の中で開けると出入り禁止にされてしまうという伝説の…」

歩夢「そ、そんなものを使って果林さんを起こそうとしたんですか？」
　

璃奈「そうだよ」

侑「お、璃奈ちゃん復活したんだね」

璃奈「エマさんの話を聞く限り、果林さんを起こすのは、相当大変」

璃奈「だから、これしかないと思った。璃奈ちゃんボード『ドヤ』」

愛「ドヤじゃないでしょー！エマっちも、嫌がる子に無理やり食べさせるのはダメだぞ！」

エマ「ごめんね～璃奈ちゃん、みんなにも迷惑かけてごめんなさい」

璃奈「でも、ドリアン大福のパワーはわかった」

璃奈「これなら行けると思う」
　

侑「でもこんなの寮に持ち込んで怒られないかな？」

せつ菜「うーん、生徒会としてはやめていただきたいところですが…」

せつ菜「エマさんもお困りでしょうから、他の部屋にニオイが漏れたりしなければ大丈夫でしょう！」

璃奈「まかせて、調整は可能」

璃奈「それから、愛さん」

璃奈「尾行の件については、後でゆっくり、お話しようね」

愛「ええー！ゆうゆ達も同罪でしょー？」
　

せつ菜「それにしても、璃奈さんとエマさんが二人でお買い物なんて、てっきりデートかと思いましたよ！」

エマ「デートだなんてそんな～」

璃奈「璃奈ちゃんボード『てれてれ』」

愛「！？」ｶﾞﾀｯ

歩夢「愛ちゃん…？」

侑「はぁ～、なんだかお腹が空いてきちゃった」

歩夢「本当はファミレスで勉強会のはずだったもんねー」

エマ「おやつがあるから、お腹が空いたならみんなでこれを食べようよ～」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

璃奈「エマさん、それ、ドリアン大福…」

エマ「え？」ﾊﾟｶｯ

ﾌﾟ~ﾝ

全員「くっさ！」

おしまい
　

スレタイのセリフを言わせたくて書いたのはいいけど
お話に対してスレタイが適切だったかはわからない
そんなSS