【SS】【平成】夏美「ついに念願のたまごっちを手に入れましたのーー!!」【ラブライブ!スーパースター!!】

liella!一期生ーSS


1: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 12:09:29.69 ID:Ie7JfUef
<放課後、1年生教室>


夏美「オニナッツー!!」バァン!!


きな子「あ、夏美ちゃんお疲れっす」


夏美「ナッツナッツ!メイも四季もナッツーですの!」


メイ「なんか練習からテンション高いな」


四季「騒がしい」


メイ「いや、四季は低すぎ……いや、いつも通りか」


夏美「聞きたい?聞きたいですの?」


きな子「何かあったんすか?」


夏美「ふっふっふ……私、鬼塚夏美は……なんと……なんと……ついに……ようやく…………」


夏美「“たまごっち”を手に入れましたのー!!」ワー!!


きな&メイ&四季「「!!??」」


メイ「まじで!?」


四季「どこに売ってた?ハローマックも、トイザらスでも売り切れ……」


夏美「それは私の実家、鬼塚商店に入荷しましたの!!」


メイ「ずるい!」


四季「しまった。盲点だった」


きな子「それはよかったっすね、夏美ちゃん」





“たまごっち”――
それは、遡ること約半年以上前にバンダイが発売した携帯型育成ゲーム。発売するや否や、女子高生を中心に瞬く間に社会現象なった。
さらにその過熱ぶりは翌年になっても衰えず、各地で品薄状態が続いていた――

その流行の波はもちろん結ヶ丘にもやってきていて―――
 
4: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 12:12:18.41 ID:Ie7JfUef
メイ「なんかさっきから余裕だな。きな子」


きな子「そうっすか~?そう見えるっすか~?」


夏美「なんか気持ち悪いですの」


きな子「たまごっちくらい今どきの女子高生なら、持ってて当然っす」


夏美「たまごっち、くらい……?」


四季「もしかしてきな子ちゃん持ってるの?」


きな子「もちろんっす!」


夏美「そう言うなら、きな子も見せてもらいますの」


きな子「えへへ。いいっすよ。ちょっと待つっす」ゴソゴソ


夏美「もし、きな子もたまごっち持ってるなら一緒に育てますの」


きな子「あったっす、あったっす。ほら、見るっす」ジャラッ


夏美「へぇ、きな子のはなかなか大きな……ん?」


四季「……いや、これは……」


メイ「ぎゃおッPiじゃねーか!!」
 
5: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 12:15:37.72 ID:Ie7JfUef
きな子「……へっ?」


夏美「きな子、よく聞きますの」


きな子「な、なんすか?」


四季「これは、たまごっちじゃない」


きな子「……いやいや、そんなわけないじゃないっすか」


夏美「これが本物のたまごっちですの」ジャラッ


きな子「……なんか小さくないっすか?」


夏美「これが適正サイズですの」


メイ「ほら、よく見て。ぎゃおッPiって書いてるだろ。本体に」


きな子「あ」


メイ「今気づいたのか……」


きな子「どおりで恐竜にしか成長しないなと思ったっす……」


メイ「いや、気づけよ」
 
6: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 12:19:12.11 ID:Ie7JfUef
きな子「それじゃあ、きな子の一か月は何だったんすか……」


夏美「別にそこまで落ち込むことないですの。きな子が育てたぷてらのッPiは、きな子だけのものですの」


きな子「夏美ちゃん……」


夏美「まあ、どうしてもたまごっちが欲しいっていうなら、私の店に寄りますの」


きな子「えっ?それって……」


夏美「あげるとは言ってませんの。一つくらいなら取り置いてあげるって言ってますの」


きな子「いいんすか!?」


メイ「ちょっと待って」


夏美「なんですの?」


メイ「その……私も欲しい……」


四季「me too」


夏美&きな子「…………」


メイ「女子高生なら持ってて当たり前、って言ったのはきな子だろ!」


四季「私もぎゃおッPiしか持ってない」ジャラッ


メイ「持ってんのかよ」


きな子「でも、きな子の持ってる丸いやつとは違うっす」


四季「私が持ってる恐竜の形してるのは後期型」


きな子「へぇー」
 
7: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 12:21:50.72 ID:Ie7JfUef
夏美「でも……さすがに3つも確保できないですの」


メイ「っていうか、二人はぎゃおッPi持ってるからいいだろ」


四季「それはそれ。これはこれ」


メイ「納得いかねー」


きな子「夏美ちゃん夏美ちゃん」チョイチョイ


夏美「どうしたんですの?」


きな子「早く夏美ちゃん家行くっす!」ワクワク


夏美「断っておきますが、部屋には入れませんの」


きな子「えー……」シュン...


四季「確かに。早く夏美ちゃんのお店に行ってたまごっちを確保すべき。話し合いはそれから」


メイ「そうだな。たまごっちが売り切れてたら終わりだしな」


きな子「そうと決まれば、夏美ちゃん家に行くっす」


夏美「だから、お店までって……いや、あなたたち練習は!?」
 
8: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 12:25:04.86 ID:Ie7JfUef
<鬼塚商店>


夏美「いらっしゃいませ。ここですの」


きな子「夏美ちゃんってここに住んでるんすね」


メイ「こんなところに売ってたのか」


四季「穴場」


夏美「あなたたちケンカ売ってるんですの?」


四季「後でお店の前にあったガチャガチャやっていい?」


メイ「ところでたまごっちは……」


夏美「ちゃんとありますの。ほら」


メイ「これがたまごっち……」


きな子「ちゃんとたまごっちって書いてあるっす」


夏美「それは当たり前ですの」


メイ「で?どう決める?」


きな子「やっぱり話し合いっすか?」


夏美「そ・こ・は、オニナッツに任せますのー!」
 
9: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 12:28:20.24 ID:Ie7JfUef
四季「何かあるの?」


夏美「ここは公平にくじ引きで決めますの」


きな子「えっ?」


メイ「思ってたより普通だな」


四季「まあ、くじ引きなら……」


メイ「ちゃんと公平なんだよな?」


夏美「もちろんですの。でもただのくじ引きじゃないですの」


きな子&四季&メイ「?」


夏美「当たり前ですが、当たりはたまごっちですの」


メイ「じゃあ、ハズレは?」


夏美「ぎゃおッPi……」


きな子&四季&メイ「えっ……」


夏美「……みたいなパチモンを特別に差し上げますの!」
 
11: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 12:32:20.31 ID:Ie7JfUef
四季「それは……」


夏美「もちろん、ちゃんと育ててもらいますの」


メイ「うわぁ……」


夏美「どうするんですの?止めるんですの?」


きな子「もちろんやるっす!」


四季&メイ「「!?」」


きな子「やっぱりきな子はたまごっち欲しいっす!」


夏美「決まりですの」


きな子「じゃあ、さっそく……」


夏美「……」


きな子「何すか?」


夏美「500円」


きな子「え?」


夏美「ハズレパチモンは差し上げますが、くじはタダといった覚えはありませんの」


メイ「結局金とんのかよ!」
 
12: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 12:36:37.98 ID:Ie7JfUef
夏美「まいどありですの」


きな子「じゃあ改めて……」ガサガサ


きな子「これっす!」


夏美「何番ですの?」


きな子「えっと……77番っす」


夏美「なら、これですの」


きな子「なんすか?これ」


夏美「“ぎゃおッPi2”ですの」


きな子「一緒!」


夏美「よく見ますの。ちゃんと“2”って書いてますの」


きな子「きな子、また恐竜育てることになったっす……」
 
14: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 12:39:57.35 ID:Ie7JfUef
メイ「じゃあ、次は私がやる!」


夏美「500円ですの」


メイ「……」スッ


夏美「まいどありですの」


メイ「よし……たまごっちたまごっち……」ゴソゴソ


メイ「これ!31番!」


夏美「31番はこれですの」


メイ「もうたまごっちじゃな……ってこれ!」


夏美「“ポケットビスケッた”ですの」


メイ「……」


きな子「メイちゃん?」


メイ「当たりじゃん!」


きな子「えっ?」


夏美「メイはポケビも守備範囲ですの?」


四季「メイはカラオケでポケビの曲もよく歌う」


夏美「そう……」


メイ「これはレッスンやテレビに出ながら、ポケビの曲を1位にさせるんだよ!」


夏美「そこまでは知らないですの」


メイ「帰って早くやりたいなあ」


――数日後、ポケットビスケッたのあまりの難易度にうんざりするメイの姿が……
 
19: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 12:43:07.24 ID:Ie7JfUef
夏美「次は四季ですの」


四季「はい500円」ガサガサ


四季「ん……これ。2番」


夏美「宇宙人を育てる“ウエーブユーフォー”ですの」


四季「……」


メイ「珍しく困ってるな」


四季「あ、でもPHSの電波を受信すると進化するってあるから、これを応用すれば……」


メイ「何する気だよ……」


四季「何って、簡単な電波ジャックを……」


メイ「できるか!」


夏美「きな子は2週目引くんですの?」


きな子「もちろん引くっす。あ、でも……」


夏美「もう500円はいいですの。初回のみですの」


きな子「じゃあやるっす!」ガサガサ


きな子「ハイっす!7番ラッキーセブンっす!」


夏美「ラッキーなあなたには“スーパーぎゃおッPi”ですの!」


きな子「3つ目!!」
 
20: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 12:47:06.94 ID:Ie7JfUef
夏美「今度は恐竜のほかにもパンダやペンギンに進化できますの」


きな子「それはそれでどうかと思うっす」


夏美「さ、次はメイですの」


メイ「2回目からはタダなんだろ?もちろんやるよ」ガサガサ


メイ「よし!89番!」


夏美「“ばうッPi”ですの」


メイ「亜種だろ!?絶対これぎゃおッPiの!」


夏美「こちらも生産時期で2種類のガワがありますの」


メイ「いるか!」


メイ「っていうか、ネコ育てる奴はないのか……」


夏美「アヒルを育てる“ぐあッPi”なら……」


メイ「恐竜、犬ときてアヒル!?」


夏美「鳥類を育てる“CHUPPi”もありますの」


メイ「待て、アヒルも鳥類だろ」
 
23: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 12:51:54.47 ID:Ie7JfUef
夏美「四季はどうするんですの?」


四季「私はパス。その代わりこっちが欲しい」


夏美「“デジタルモンスター”ですの?いいですけど、それは定価販売ですの」


四季「かまわない。私とメイで一つずつ」


メイ「えっ?私も?」


四季「お互いに育てて2台で対戦させると、進化先が変わるらしい」


メイ「四季、詳しいな」


四季「今月のコロコロコミックに載ってた」


メイ「へぇ……」


四季「ちょうど私の青とメイの赤、2バージョンある。まさに運命」


メイ「でも、私は猫育てるのがいい……。それに四季に1,980円出してもらうのも悪いし……」


夏美「消費税は5%ですの」


夏美「わかりましたの。なら、この“ねこっちゃ”もオマケしますの」


メイ「ネコ……だと……」


夏美「さらに“ネコ生んじゃった”と“ペットごっち”も付けますの」


メイ「いらないいらない!ねこっちゃだけでいい!」


四季「メイ、ありがとう」


メイ「言っとくけど、このデジモンも自分で買うからな」


夏美「まいどありですの♪」


――数日後、ねこっちゃのあまりの難易度にうんざりする(略)
 
24: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 12:56:03.62 ID:Ie7JfUef
きな子「こうなったら、たまごっち当てるまで帰らないっす!」


夏美「せいぜい頑張るんですの」


メイ「本当にたまごっち入ってるんだよな?」


夏美「オニナッツ嘘つきませんのー」


きな子&四季&メイ「…………」


夏美「ほ、本当ですの!1番がアタリですの!あー言っちゃったですの!」


きな子「きな子は夏美ちゃんを信じるっす」ガサガサ


きな子「48番!12番!60番っす!」


夏美「“らくらくダイノくん”!“恐竜ゲームギャオー”!“ダイナソー王者”ですの!」


きな子「まだまだっす!5番!44番!54番っす!」


夏美「“ディノベビィ”!“ジュラペット”!“なき虫りゅう太くん”ですの!」


きな子「恐竜っ!!全部っっっ!!!」


きな子「なんでこんなに恐竜ばっかりなんすか……」


――そう、この年恐竜を題材にしたハリウッド映画の続編が公開し、大ヒット。たまごっちと同様ブームになっていた――
 
26: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 12:58:55.46 ID:Ie7JfUef
~~~~~~~~~~~~


きな子「71番!98番!9番っす!!」


夏美「“ポケわん”!“ペットごっち”!“ユキペンギン”ですの!!」





~~~~~~~~~~~~


きな子「39番!90番!61番っす!!」


夏美「“なき虫りゅう太くん”!“スマート ひよこ”!“ペンピィ”ですの!!」
 
27: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 13:02:09.36 ID:Ie7JfUef
~~~~~~~~~~~~


きな子「はぁ……はぁ……」ゼェゼェ


夏美「はぁ……はぁ……」


四季「もうやめたら?」


きな子「うぅっ……」


メイ「何とかしてやれよ……なあ」


夏美「…………」


きな子「夏美ちゃん……」


夏美「はあ……わかりましたの。このたまごっち……」


きな子「貰えるんすか!?」


夏美「あげませんの!買う権利をあげるだけですの!」


夏美「それに今日でかなりの在庫が捌けたから、そのお礼ですの」


きな子「でも嬉しいっす……。これできな子も都会の女っす……ぐすっ……」
 
28: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 13:05:12.09 ID:Ie7JfUef
夏美「ちょっ……何も泣くことないんですの!きな子はもう都会っ子ですの!」


きな子「違うっす……。やっと夏美ちゃんとお揃いのものができたっす……」


夏美「なっ……な、何急に恥ずかしいこと言うんですの!?」


四季&メイ「「……」」ニヤニヤ


きな子「夏美ちゃん、一緒にまめっち目指すっす」


夏美「あなた……ちゃんとその大量の恐竜も育てるんですのよ?」


きな子「夏美ちゃんとなら頑張れるっす」


夏美「きな子、あなたさっきからたまごっちの喜びですごい恥ずかしいこと言ってますの」


きな子「?」


四季&メイ「「……」」ニヤニヤ


夏美「二人ともニヤニヤしてないで何か言いますの!」


四季「おそろっちのたまごっち」


きな子&メイ&夏美「…………」


   side2期生 おしまい
 
30: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 13:11:20.49 ID:Ie7JfUef
――あれ(きな子が大量の恐竜を育て始めて)から1年後―――


<教室>


可可「すみれ!すみれー!」


すみれ「何よ朝から、騒々しい」


可可「見てくだサイ!」ドヤァ


すみれ「……ふぅん。アンタも買ったのね」


可可「……それダケ!?」


すみれ「何よ」


可可「これ見て何も思わないデスか!?」


すみれ「何って、“ポケットピカチュウ”でしょ」


可可「ぁえ?驚かないデスか?」


すみれ「だって、私もう持ってるし」


可可「知ってマス!さんざんポケットピカチュウを自慢してきたことは一生忘れまセン」


すみれ「ま、Liella!……というか、この学校に最初にポケモンを持ち込んだのは、この平安名すみれったらすみれよ!」


可可「まーた、すみれがテキトーのこと言ってるデス」
 
31: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 13:15:45.27 ID:Ie7JfUef
ガラッ


千砂都「ういーーっす!」


可可「あっ!千砂都!見てくだサイ」


千砂都「おっ、可可ちゃんもポケットピカチュウ買ったんだ」


可可「そうデス。昨日並んで買えマシタ」


千砂都「ふふっ、これですみれちゃんとお揃いだね」


可可「ち、違いマス!ククは本当に欲しかったからデス!」


すみれ「はいはい。っていうか、千砂都は……」


千砂都「私は“ドラゴンクエストあるくんです”派だから」


千砂都「そうだ!聞いてすみれちゃん!こないだやっとキングスライムに進化したの!」


すみれ「すごいじゃない!私なんかまだぶちスライムで、森彷徨ってるわ」


可可「な、なんですみれがあるくんですやってるデスか!?」


すみれ「なんでって……ドラクエも好きだからとしか……」


可可「すみれの浮気者ー!!」


すみれ「なんでそうなるのよ!」
 
34: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 13:19:00.57 ID:Ie7JfUef
ガラッ


恋「どうしたのですか?声が廊下まで響いてましたよ?」


可可「あっ!レンレン!」


千砂都「恋ちゃん、おはよう」


すみれ「さりげなく馴染んでるけど、ここ普通科の教室よ?」


可可「レンレーン!聞いてくだサイ」


恋「えっと……よしよし」


すみれ「アンタ、恋にゲームのこと聞いて分かるわけ……いや、誰よりも詳しかったわね」


恋「ゲームの話なんですか!?」


千砂都「今ね、私があるくんですをやってて、可可ちゃんがポケットピカチュウをやっててね……」


すみれ「それで私が、その両方をやってるってわけ」


可可「すみれの両刀使いー!!」


すみれ「どこでそんな言葉覚えてくんのよ!!」
 
37: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 13:23:11.72 ID:Ie7JfUef
恋「そうだったんですか」


千砂都「恋ちゃんは何かやってたっけ?」


すみれ「恋はあんまりこういう玩具の方はやらなそうだけど……」


恋「いえ、私も万歩計の玩具ならやってますよ」


可可「何デスか?“ポケットピカチュウ”デスか?それとも“メダロッチ”デスか?」


千砂都「メダロッチは四季ちゃんだね」


可可「では、“デジモンペンデュラム”デスか?」


すみれ「振りすぎて腱鞘炎になってたわね」


千砂都「デジモンペンデュラムはメイちゃんだね」


すみれ「振りすぎて腱鞘炎になってたわね」


可可「では、“人生ゲームプチ”デスか?」


千砂都「それは夏美ちゃんだね」


すみれ「っていうか全部万歩計っていうより、振って遊ぶ玩具よね」


可可「では、“むじんくんのちょっと歩かない?”デスか?」


千砂都「むじんくんのちょっと歩かない?は誰も持ってないね」


すみれ「一応対戦機能も付いてるけど、誰も持ってないから使わずじまいなのよね」


可可「では……」


すみれ「もうよくない!?」
 
52: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 14:02:48.76 ID:Ie7JfUef
>>38の指摘にあるようにたまごっち発売直後は3%です。
が、作中(side2期生)の時期は97年9月くらいで考えていたので今回は5%です。

1996年11月23日 初代たまごっち発売
1997年04月01日 消費税5%
1997年06月   ポケットビスケッた発売
1997年06月26日 初代デジモン発売

大体こんな感じですが、有象無象のパチモンの発売時期まではわからなかったので、その辺はご容赦ください。
 
40: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 13:26:47.34 ID:Ie7JfUef
恋「あの……私はそのどれでもなく、これです」


可可「?」


すみれ「あー……“てくてくエンジェル”ね」


恋「まさかすみれさんも持ってるんですか!?」


すみれ「ごめん、さすがに持ってないわ」


恋「そうでしたか……」シュン...


千砂都「でも可愛いと思うよ」


恋「ありがとうございます。ですが、これのおかげで意識して歩くようになったんですよ」


すみれ「それはあるわね」


恋「見てください!うちの子、ついに“こぎゃるジェル”に進化したんですよ!」


千砂都「それはいい進化なの?」


恋「たぶん。太っていないので」
 
41: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 13:30:58.59 ID:Ie7JfUef
可可「そういえば、かのんは何かやっていないのデスか?」


千砂都「う~ん……。たしかかのんちゃんもポケットピカチュウを欲しがってたような……」


ガラッ


かのん「みんなおはよう。あれ?恋ちゃんもこっちにいたんだ」


恋「おはようございます」


可可「かのん!かのん!」


かのん「え?どうしたの?可可ちゃん」


可可「かのんは何育ててマスか?」


かのん「えっ?何?育て……えっ?」


すみれ「いきなりったらいきなりすぎよ。ちゃんと順を追って説明しなさい」


可可「あの、ククこれ買いまシタ」


かのん「あっ!ポケットピカチュウ!可可ちゃんも買ったんだ」


すみれ「可可“も”ってことは、かのんも持ってるのね」


かのん「あー……。それは……その……」


恋「どうされたのですか?」


かのん「……ありあに取られた……」


チクレス「あー……」
 
42: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 13:34:41.52 ID:Ie7JfUef
すみれ「私も妹に取られそうになったわ」


かのん「取られなかったの?」


すみれ「その代わり、千砂都にもらった“ダービーボール”あげたわ」


千砂都「あげたの!?なんで!」


すみれ「いや、競走馬に興味ないし、もらったっていうより無理矢理押し付けられたみたいな……」


千砂都「ひどい!みんなは私があげたダービーボールやってるよね?」


クレカス「…………」


千砂都「なんでみんな目逸らすの!?」


かのん「っていうか、すみれちゃんの妹はダービーボール喜んでるんだ……」


すみれ「いや、今は“ポケットハローキティ”やってるわ」


千砂都「みんなひどい!」
 
45: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 13:39:18.95 ID:Ie7JfUef
恋「では、かのんさん今は何を……?」


かのん「そうだ!そうそう思い出した!」


かのん「すみれちゃん!」


すみれ「な、何よ」


かのん「私と一緒に“ヨーカイザー”しよ?」


すみれ「いや、なんで私?」


かのん「だってちぃちゃんはダービーボール勧めてくるし、可可ちゃんと恋ちゃんは、きな子ちゃんのもらった恐竜のやつやってるし……」


可可「あ、それもうやってないデス」


恋「私も」


すみれ「ウィーンたち一年生がいるでしょ」


かのん「一年生もきな子ちゃんが配った恐竜のやつやってるし」


すみれ「あの子、どれだけ恐竜のやつ持ってんのよ!」


かのん「だからさー……一緒に育てようよー」


すみれ「いや、“ポケットピカチュウ”と“あるくんです”やってるし……」


かのん「2台も3台も一緒だって。きな子ちゃんだって恐竜の……」


すみれ「あの子の恐竜はもういいわよ!」
 
47: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 13:43:43.65 ID:Ie7JfUef
かのん「ねぇえぇ……一緒に歩こうよー」


すみれ「面倒くさいったら面倒くさいのよ。千砂都、何とかしなさいよ」


千砂都「ならこのダービーボールを……」


可可「すみれ!ククのポケットピカチュウと勝負をするデス!」


すみれ「……この空間に私の味方はいないのね……」


PIPIPIPIPIPIPI...


すみれ「ほら!誰かのなんか鳴ってるわよ」


可可「きっとすみれの“電車でPO!”デス」


すみれ「あれ、ミニゲームの減速が難しいのよね……って、持ってないわよ!」


恋「すみません。私のPHSです。もしもし……」


千砂都「じゃ、“メタルウォーカー”しよ?丸いよ?」


すみれ「そこは面白さアピールしなさいよ」


恋「はい……はい。わかりました。それでは」ピッ


可可「レンレンどうしマシタ?」


恋「今しがた理事長から連絡がありまして……」


恋「学校にたまごっちなどの玩具の持ち込みは禁止とのお達しがありまして……」


チクカス「…………」


かのん「……そりゃあ、そうだよね……」


side1期生おしまい
 
49: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 13:46:53.57 ID:Ie7JfUef
おまけ


ウィーン「澁谷かのん!私と勝負しなさい!」


かのん「えぇ……何の勝負?」


ウィーン「“テトリス”“パックマン”“インベーダーゲーム”好きなの選んでいいわ!」


恋「そういうキーホルダーのゲームも没収対象です」


sideウィーン おしまい
 
51: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 13:52:04.26 ID:Ie7JfUef
お付き合いいただきありがとうございました。
劇中に出てくるデジタルペットはすべて実在のものです。
 
56: (もんじゃ) 2022/10/30(日) 14:07:40.31 ID:Ie7JfUef
最後に平成Liella!の過去作
かのん「ちぃちゃんが虐められてた本当の理由って、コミックボンボン派だったからなんだよ」
【SS】かのん「ちぃちゃんが虐められてた本当の理由って、コミックボンボン派だったからなんだよ」【ラブライブ!スーパースター!!】
千砂都「え……」 かのん「だって、みんなでベイブレード遊んでるとき、一人だけすげゴマ持ってきたよね?」 千砂都「違うよかのんちゃん!すげゴマじゃなくてぷよぷよのバトルトップだよ!」 かのん「マグネコアの話ができない時点で一緒だよ!」 すみれ「あー……私、メタルドライガー持ってたわ」 可可「可可はシーボーグ使ってまシタ」 恋「私はブリザードオルトロスをずっと使ってましたね」 千砂都「そ、そんな……」


かのん「♪聞いてアロエリーナ ちょっと言いにくいんだけど♬」 きな子「それ新曲っすか?」
【SS】かのん「♪聞いてアロエリーナ ちょっと言いにくいんだけど♬」 きな子「それ新曲っすか?」【ラブライブ!スーパースター!!】
かのん「え゛っ?」 きな子「なんかかわいらしい曲っすね」 かのん「…………」 ~~~~~~~~~~ かのん「す゛み゛れ゛ち゛ゃ~ん゛!!!」 すみれ「なんで泣いてんの!?」 かのん「だってえ~……」グスン

 
61: (SIM) 2022/10/30(日) 16:57:14.11 ID:9Wk7ABJg

スミレリーナの人か
 
65: (もんじゃ) 2022/10/31(月) 02:52:31.25 ID:uOrdFQ/B
アラサーだけどピカチュウのやつだけは家にあったわ
 
66: (しうまい) 2022/10/31(月) 03:39:46.04 ID:WZmbMR5q
おもしろすぎた
90年生まれ
ありがとう
 
68: (もんじゃ) 2022/10/31(月) 08:45:36.75 ID:fid316He
懐かしいモノって平成なのに、昭和のモノって語られるよな
 
69: (もんじゃ) 2022/10/31(月) 12:09:47.71 ID:A99OZEbH
平成産でも昭和の人が買ってるからじゃない?
 
70: (もんじゃ) 2022/10/31(月) 14:27:38.69 ID:Op97jdSo
モスラのたまごっちみたいなやつ持ってたなあ…
 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1667099369/

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