【SS】冬毬「グラビアアイドルをしましょう」【ラブライブ！スーパースター!!】

かのん「どーしよう！　衣装代が予算をオーバーしちゃった！」

マルガレーテ「月末には借金を返済しないとまずいわよ！」

冬毬「お任せください。策は練ってあります」

かのん「冬毬ちゃん！？」
　

マルガレーテ「何をするっていうの？」

冬毬「三人でグラビアアイドル活動をします。デジタル写真集を出せば、売り上げは……これだけ出ます！」

マルガレーテ「それなら借金を返せるわね！」

マルガレーテ「でも、グラビアアイドルって何？」
　

かのん「冬毬ちゃん、待って。グラビアアイドルってその…………！」

冬毬「肉体美を売りにしたアイドルのことで、水着姿を披露することが多いです。日本では男性を中心に人気があるんです」

かのん「無理無理無理！　そんなの恥ずかしすぎるって！」

マルガレーテ「いいんじゃない？」

かのん「えっ？」
　

かのん「マルガレーテちゃんは平気なの！？」

マルガレーテ「別に普通よ。水着なんて。自分の身体に自信があるし、私は構わないわよ」

冬毬「何かほかに借金返済の代案があるのですか？」

かのん「それは、ないけど……っ」

冬毬「では、決まりですね。さっそくスタジオに行きましょう」

かのん「ぇええ……」
　

スタジオ:

冬毬「三種類のビキニを用意しました。かのん先輩はオレンジの三角ビキニ、マルガレーテさんは紫のチューブトップ、私は緑のホルターネック」

マルガレーテ「へえ、かわいいじゃない。縁をレースが飾ってておしゃれだわ」

かのん「あのー、本当に着替えるの……？」

マルガレーテ「当然じゃない。早く脱いだらどうなの」
　

かのん（このビキニ、ほとんどヒモじゃない！？　これ本当にヒトが着られるものなの……！？）

かのん「うう……借金返済のため。借金返済のため……」（脱ぎ脱ぎ）

冬毬（脱ぎ脱ぎ）

マルガレーテ（脱ぎ脱ぎ）

冬毬「皆さん着替えたようですね。それでは、スタジオの撮影場所に移動しましょう」
　

かのん「こ、これ。か、体のほとんどが露出してるじゃない……こんなの恥ずかしすぎるよぉ……」泣

マルガレーテ「もう、早く来なさいよ。撮影の開始が遅れるじゃない」

冬毬「先輩、急いでください」

かのん「ま、待ってぇっ」
　

かのん「このボトム、歩いているとお尻に食い込んでくる……。ちょっサイズ小さいすぎない！？」

マルガレーテ「確かに、ちょっと気になるわね……」（お尻の食い込みを直す）

冬毬「統計によると、小さめの水着の方が売れ行きが上がりますから。多少の窮屈は我慢してください」

かのん「気になる……っ」
　

冬毬「それでは撮影に入ります。まずは、かのん先輩からでどうでしょうか？」

かのん「だ、だめぇ。他の人からにしてぇ」涙

マルガレーテ「仕方ないわね。私からでいいわよ」

冬毬「カメラマンは私が。かのん先輩はレフ板を持っていてください」

かのん「こんな感じ？」
　

冬毬「マルガレーテさんは窓辺に立ってこちらに顔を向けてください。では、撮ります」

パシャ！　パシャ！　パシャ！

かのん「すごい……。マルガレーテちゃんぐっと大人っぽい！」

マルガレーテ「私を誰だと思ってるの？　これくらい余裕よ」ドヤ
　

冬毬「次に、出窓に腰をおろして、片膝を立ててください。そうそう、視線はこちらに」

マルガレーテ「グラビア撮影ってけっこう楽しいじゃない」

冬毬「いいですね。今度はアンニュイな表情をしてください」パシャ！

かのん（わ、私にこんなのできるかなあ！？）ドキドキ
　

冬毬「では、上半身を前に乗り出すような姿勢でお願いします。胸をはさみこむようにして、両腕を交差させてください」

マルガレーテ「こ……このポーズ、ちょっと刺激が強すぎない！？」

かのん「マルガレーテちゃんの胸の大きさを強調している！？」

冬毬「その通り。これこそがグラビア特有のポーズ。男性に人気のポーズなのです」
　

マルガレーテ「ちょっとこれは恥ずかしい――」カァァ

冬毬「表情が崩れています。引き締まった表情でお願いします」

マルガレーテ「やればいいんでしょ、やれば！」キリッ！

かのん「おお、一瞬の表情変化……！」

冬毬「いいですよ」パシャ！　パシャ！

マルガレーテ（こんなの……恥ずかしすぎる……！）///
　

冬毬「では、次はかのん先輩」

かのん「ひぃぃっ。あの、お手柔らかにお願いします」モジモジ

冬毬「かのんさんにチャレンジしていただくのは女豹のポーズです」

かのん「め……めひょう！？」
　

冬毬「まず四つんばいになります」

かのん「こ、こう？」

冬毬「次に上体の位置を低くして、逆にヒップは高くあげます」

かのん「こうかな……。って！！！」

かのん「ちょ、ちょっと待って、これ、セクシーすぎるよ！」
　

マルガレーテ「まさに女豹といったポーズね。かのんにできるかしら……？」

冬毬「できないのですか？」

かのん「こんなのできない！　もう、冬毬ちゃんがやってよぉ！」

冬毬「分かりました」

かのん「えっ！？」
　

冬毬「こんな感じです」女豹ッ

かのん「すごい。めちゃくちゃセクシー……！」

マルガレーテ「反らせた背中がたまらなく色っぽいわね」

マルガレーテ「あなたは、どうしてそんなにポーズが上手なの！？」

冬毬「研究しましたから」
　

冬毬「それより、どなたか撮ってくださいませんか」

マルガレーテ「ええ」パシャ、パシャ、パシャ

冬毬（流し目）

かのん「美しい……！」
　

冬毬「次のポーズは、出窓に手をついて、上体を下げて、ヒップを高くあげます。両足は肩幅の位置に開きます」

かのん「すごくお尻を強調している！？」

冬毬「顔を後ろに向けるので、さまざまな角度から撮ってください」

マルガレーテ「分かったわ」パシャパシャ
　

冬毬（にっこり）

マルガレーテ「見事な表情管理！」パシャパシャ

冬毬「研究しましたから」

かのん「それにしても……冬毬ちゃんは恥ずかしくないの？　なんていうか、かなり大胆なポーズだけど」

冬毬「利益のためです。なんだったら、もっと大胆なポーズでも大丈夫です」
　

冬毬「さて、次こそかのん先輩ですよ」

かのん「ひぃっ！？」

冬毬「では、かのん先輩は、ソファに横たわってください」

かのん「う、うん」

かのん「こうすればいいの？」
　

　

冬毬「身体を手で隠さないでください」

かのん「だって、恥ずかしいんだもん！」

マルガレーテ「もう、いい加減覚悟を決めなさいよ」

かのん「わ、分かったからぁ」
　

冬毬「撮ります」パシャパシャパシャ

かのん（ひゃあ！　撮られてるぅ！）ドキドキドキドキ

かのん（今さらだけど、この水着恥ずかしすぎるよ！　裸の身体に小さな布が巻きついているようなもんじゃない！）ドキドキ

冬毬「少し表情が固いですよ。笑ってください」パシャパシャパシャ

かのん「こ、こう？」にやー

冬毬「まあ、いいでしょう」パシャパシャパシャ
　

冬毬「じゃあ、仰向けで寝そべった姿勢のまま、背中を反らし気味にしてください。上半身を強調する感じです」

かのん「無理！　絶対に無理！」泣

冬毬「そうはいいますが、できているではないですか」パシャパシャパシャ

かのん（うー。顔から火が出そう……）カァァ
　

マルガレーテ「なんだかんだ言って、かのんも小慣れてきたじゃない」

冬毬「ええ。とってもかわいいですよ」パシャパシャ

かのん「かわいい？　私がっ？」

冬毬「そのままで。いまの表情、とってもかわいいです」パシャパシャ

かのん（かわいい……）ドキドキ
　

冬毬「次はソファにうつ伏せになってください」

冬毬「顔をこっち向けて。いいですよ。かわいいです」パシャパシャ

かのん（かわいいかあ）

冬毬「ソファに膝立ちになって、片手で髪をかきあげてみましょうか」パシャパシャ

かのん（さらに、唇に指を添えてみたりしたらかわいいかな……？）ドキドキ
　

マルガレーテ「なかなかセクシーじゃない」

かのん「そうかなっ」///

冬毬「上体を軽く折り曲げて、口はしどけなく開いてください――いいですよ」パシャパシャパシャ

かのん（なんか……楽しくなってきたかも）
　

冬毬「今度は、床にあおむけになって……そうそう、両手をあたまに添えてみましょう」パシャパシャ

かのん（…………)

冬毬「髪をかき乱すようにして……ゆっくり両脚を左右に開いて……いいですね。かわいいです」パシャパシャ

かのん（…………）///

マルガレーテ「ねえ、ちょっと高校生にしてはやりすぎなんじゃない？」汗
　

冬毬「起き上がって、トップスのひもを解いてみましょう。首と背中のひもです」

かのん「うん…………」ポッ

かのん（ハラリ……）ドキドキドキドキ

冬毬「いいですね。トップスから垂れ下がったひもがとてもセクシーです」

マルガレーテ「そんなことまでする！？」汗汗
　

冬毬「いいですよ。脱ぎかけのトップスは手で押さえるようにして……うん、悩ましい表情です」パシャパシャパシャ

冬毬「次はボトムスのひもを……」

かのん「…………」ハラリ

かのん「はぁはぁはぁはぁ」ドキドキドキドキドキ

マルガレーテ「もう、知らないわよー！」///
　

後日：

かのん「ううう……グラビアでやり過ぎちゃった。あの時は夢中だったけど、いまになって後悔が……」涙

マルガレーテ「だから言ったのに……」

冬毬「おかげでデジタル写真集は想定以上の売り上げです。借金を返済してもまだまだお釣りが出るぐらいです」

マルガレーテ「読者レビューも盛り上がってるわね」

赤毛女：うっひょー、こいつは最高すぎるぜ　☆5
まる：かのんちゃんかわいすぎるYO　☆5
KeKe：我脳破壊甚大也　☆5
葉月恋：使用人のサヤと見ました。とっても素敵でした。　☆5
道民：まあ実用的っすね。欲をいえば、もっと水着の種類を豊富にして欲しかったっす。あと、この値段設定ならもう20ページは欲しかったっすね　☆3
　

冬毬「芸能事務所からグラドルデビューのオファーも来ています。出だしは絶好調ですね」

かのん「グ、グラビアはもういいよぅ」泣

冬毬「いいえ、今こそ第二・第三の写真集に取り掛かるべきです」

マルガレーテ「まあ、必要とされているのならやってあげないこともないけど」

かのん「いやだぁ！」


※この後、ボディオイルをたっぷり塗って金・銀の水着姿でテカテカ撮影をしました。


END
　

以上です、ありがとうございましたm(_ _)m