愛「ほらカナちゃん練習始めるよ」彼方「遥ちゃんがいないとやる気出な～い」【SS】

愛「なんだそりゃ……んな事言ったって遥ちゃんは東雲にいるしなぁ」

彼方「遥ちゃんがいれば、遥ちゃんが見ていてくれれば彼方ちゃんすっごく頑張っちゃうんだけど」

彼方「遥ちゃんがいないんであれば私の実力も激減、よってやる気が出ないのもやむなし」ｺﾞﾛﾝ

愛「おーい、寝るなカナちゃ～ん」

彼方「彼方ちゃんをその気にさせたいのならここに遥ちゃんを連れて来るしかないよ」

愛「ん～要は遥ちゃんみたいに声援を送ればやる気も出るのかな……」

愛「―こほん……んっんっ」

愛「おね～えちゃん♪頑張ってぇ♪」ｷｬﾋﾟｯ

愛「ははは、なーんつって」

彼方「!!」ﾋﾟｸｯ

彼方「……」ｸｼｸｼ

彼方「……今の」

愛「ん？」

彼方「今の感じで、もう１回なにか言って」

愛「えぇ～マジ？ちょっとしたジョークだったんだけど」

彼方「へぇ……そんな事言うんだ。あーあ、せっかく起きようかと思ったのに」

彼方「なんだかまた眠くなってきたなぁ……ふわぁ～」

愛「わ、わかったわかった!!」

愛「え、えっと……」

愛「お姉ちゃんのかっこいいところ、アタシに見せて欲しいなっ♪」ｷｬﾋﾟｯ

愛「こ……これでいい？////」

彼方「……むふぅ～♪」ﾆﾔﾆﾔ

愛「ほらいい加減そろそろ起きてよカナちゃん」ﾕｻﾕｻ

彼方「カナちゃん……？違うでしょ～？」

彼方「そんなんじゃ起きられないなぁ」

愛「ぬぐっ……!?まだやらせるのか……」

愛「―お姉ちゃん起きてよぉ～」ｷｬﾋﾟｯ

彼方「むふふ♪はーい」ﾑｸﾘ

彼方「お姉ちゃんと呼ぶ声がなによりの目覚まし、彼方ちゃん目がぱっちり～」

愛「やれやれ……やっと起きたか」

彼方「愛ちゃんのおかげで少しやる気が出たかな」

彼方「さぁ、この調子でもっと私のやる気を出しておくれ」

愛「はは、参ったな……まさかこんな事になるなんて」

愛「そんじゃ、最初は柔軟からね」

彼方「柔軟かぁ、私柔軟苦手なんだよなぁ」

愛「カナちゃん体硬いもんな～」

愛「まぁやってる内に柔らかくなるでしょ、よいしょ～」ｸﾞｯ

彼方「いっ……!?痛たたた～!!」

彼方「もうちょっと優しく頼むよ～彼方ちゃん壊れちゃ～う」

愛「なんだなんだ、だらしないなぁ」

愛「……♪」ﾎﾟｺｰﾝ

愛「―ほぉら、今度はゆっくり押すからお姉ちゃんも頑張って♪」ｷｬﾋﾟｯ

彼方「おっ♡」

彼方「う……うおおぉぉ～!!」ﾍﾟﾀｰﾝｯ

愛「うわ、すご……一気に床に付いた」

彼方「はぁ…はぁ…かわいい妹の声援がなによりの力になるのさ」ﾄﾞﾔｧ

愛「アタシ妹じゃないんだけど……」

愛「―なるほど、そゆ事かぁ」

彼方「さぁ、どんどんいこ～!!」

愛「OK!!いっくよ～お姉ちゃんっ♪」ｷｬﾋﾟｯ

愛「次はランニングだよ」

彼方「ふぃ～ちょいと柔軟で張り切り過ぎたかな……」

愛「ふっ……」ﾆﾔｯ

愛「アタシ～お姉ちゃんが全力で走る姿が見たいなぁ♪」ｷｬﾋﾟｯ

彼方「うおおぉぉ～!!」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ

愛「おぉ～速い速い」

愛「にっしっし……だんだんコツを掴んできたぞ～」



彼方「うおおぉぉ～!!」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ

彼方「うおぉ……」ﾀｯ…ﾀｯ…

彼方「おぉ、お……」ﾌﾗﾌﾗ

彼方「ぜぇぜぇ……つ、疲れた」

愛「ほらほらあと一周だよ♪アタシも一緒に走るからお姉ちゃんも走ろ♪」ｷｬﾋﾟｯ

彼方「うおおぉぉ～!!やってやるぅ～!!」ﾀﾞｯ

愛「わっ、待ってよお姉ちゃ～ん」

愛「いや～すごい効果だなぁこれ」

愛「ワンツースリーフォーお姉ちゃん♪」ｷｬﾋﾟｯ

彼方「うおおぉぉ～!!」ﾀﾝﾀﾝｼｭﾊﾞｯ

愛「すご～い、お姉ちゃんのステップキレッキレだよぉ♪」

彼方「むふぅ♪これが本来の彼方ちゃんの実力なのだ～」ｷﾒｯ



彼方「すっすーめごーいんぐごーいんぐごーいんにごーっ♪どーきどきむーねがなーるほう♪」ﾙﾝﾙﾝ

愛「きゃあ～お姉ちゃんがアタシの曲歌ってくれるなんてカンゲキ～♪」ｷｬﾋﾟｯ

彼方「今ならどんなリクエストにも応えちゃうよぉ～♪」

愛「じゃあ次は楽しいの天才!!」

彼方「卵が先か鶏が先？考えたって答えはなーし!!ならいっそ全部忘れちゃえ楽しい事だけ集めちゃえ～!!」ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

愛「すっげー!!ラップまで完璧、早口も出来んじゃーん♪」

彼方「かわいい妹の為ならこのくらいたやすい事さっ!!」

愛「いや～すごいよカナちゃん、妹が見てると思うだけでこんなに変わっちゃうんだね」

彼方「妹の力は偉大なのだよ」

彼方「とは言え、流石にヘトヘトかも～」ｸﾞｯﾀﾘ

愛「……」

愛「―お姉ちゃん」

彼方「うっ!?うおぉ」ｶﾞﾀｯ

愛「いやいや、それはもういいから」

愛「―今日は練習すっごく頑張ったね」

愛「一生懸命柔軟したり走ったり」

愛「ノリノリで歌ったり踊ったり」

愛「普段はのんびりしてるけど決める時はバシッと決める」

愛「かっこ……よかったよ、お姉ちゃん♪」ﾆｺｯ

彼方「は、遥ちゃん……？」

愛「やだな～アタシは愛さんだろ～？」

彼方「あ、あぁそうだった。つい……」

愛「ふふふっ♪」

彼方「そう言えば、今更なんだけどさ」

愛「ん？なに？」

彼方「『お姉ちゃん』って呼ぶ愛ちゃんってかわいいよね」

愛「へっ!?////そ、そう!?////」

彼方「いつの間にかノリノリでお姉ちゃんって呼んでくれてるし～」ﾆﾔﾆﾔ

愛「そ、それはお姉ちゃんのやる気を出そうと思って」

愛「―あ……」

彼方「ほらまた言ってる～」

愛「あぁ～ずっと呼んでたから染み付いちゃったよ～////」

彼方「いいんだよいいんだよ～これからは妹キャラを全面に押し出していきなよ」

愛「ギャルで妹キャラってどんな属性？は、恥ずかしいよ……」

彼方「なら、彼方ちゃんの前ではかわいい妹でいてよ」

彼方「それならいいでしょ？」

愛「そうだね……カナちゃんの前でだったら妹になっても、いいかな♡」

彼方「よしよし、今度は私が愛ちゃんをかわいがる番だよ～♪」ﾑｷﾞｭｰ

愛「えへへっ♪お姉ちゃん♪」ｽﾘｽﾘ

その後

遥「お姉ちゃん、今日のライブ頑張ってね。私も客席から応援してるよ♪」

彼方「うん……」

遥「お姉ちゃん……？どうかした？」

彼方「いや、なんでもないよ」

彼方「―ん～」

彼方（遥ちゃんがそばにいるのにいまいちやる気が出ない……）

彼方（私、どうしちゃったのかな……）

愛「おーっす!!どーした眠そうな顔して～シャキッとしよシャキッと」ﾎﾟﾝｯ

彼方「愛ちゃん♪」ﾊﾟｧｧ

愛「せっかく遥ちゃんが見に来てくれてるんだからさ、最高に楽しいライブにしようよ」

愛「―ね……お姉ちゃん♪」ﾎﾞｿｯ

彼方「!!」ﾋﾟｸｯ

彼方「うおおぉぉ～!!テンション上がってきたぁ～!!」

愛「そーこなくっちゃ!!さぁ行こ～♪」

遥「え？え？ど、どうしちゃったのお姉ちゃん？」

愛「妹パワーでやる気がアップしたんだよ♪遥ちゃんが来てくれたおかげ」ﾊﾟﾁｯ

遥「は、はぁ……相変わらずだなぁお姉ちゃん」

彼方（遥ちゃんだけじゃ物足りなくなったなぁ）

彼方（今はもう愛ちゃんがいないとやる気出な～い）

彼方（―ってなっちゃった、むふふ♡）

終わりです、最後まで読んでいただきありがとうございました

むほほw
この彼方ちゃんならもっと妹を増やして捗れそう

これには美里さんもニッコリ

実に素晴らしい
こういう思いもよらぬ金脈があるからラ板はやめられない

彼方ちゃんより愛さんが歳下という衝撃な

忘れがちだけど愛さん妹キャラで
日常的にお姉ちゃんって言いなれてるからね

愛さんの声ってたまに口りっぽく感じるときあるな

発想が天才のそれ

小悪魔妹キャラの愛さんもいけるな