【SS】彼方「彼方ちゃんも、バスケがしたいです」【ラブライブ!虹ヶ咲】

SS


1: (なっとう) 2022/03/27(日) 14:30:38.97 ID:QgfF+ptI
バスケ部員「愛ちゃんほらパス!!」

愛「よっしゃ任せとけ!!」

愛「うおりゃ~!!」シュバババッ

愛「とぅっ」シュッ シュパーン

バスケ部員「愛ちゃんナイッシュー!!」

愛「あははっ、どーもどーも」

彼方「うむうむ、今日も愛ちゃんは絶好調。皆頑張ってるね~」

彼方「さて、そろそろ休憩の時間だね。差し入れに彼方ちゃんお手製のクッキーでも」ガサゴソ

コロコロ

彼方「─おや?」

愛「おーカナちゃんボール取って~」

彼方「はいよ~」ポイッ

愛「サーンキュ♪よーしもう1本いってみよかー!!」ダッ

バスケ部員「おーっ!!」

彼方「……」ジーッ

彼方「─ふむ……」
 
4: (なっとう) 2022/03/27(日) 14:45:59.37 ID:QgfF+ptI
バスケ部員「よーし、皆一旦休憩しよ」

愛「あ~汗かいた~」

彼方「皆お疲れ様~飲み物と……クッキー焼いてきたから食べて」スッ

バスケ部員「わぁ、彼方ちゃんのクッキー!!いつも差し入れありがとね~」

愛「いっただき~♪─うんっ、うまい!!」パクッ

バスケ部員「本当だね、これでまた練習頑張れるよ」モグモグ

彼方「私にはこんな事くらいしか出来ないけど」

バスケ部員「そんな事ないよ、彼方ちゃんの応援と差し入れに皆力をもらってるんだから」

バスケ部員「あーおいしかった、ご馳走さま」

愛「もうちょい練習やろっか」

バスケ部員「そうだね、大会も近いし。最後にもう1回試合形式でいこうか」

彼方「頑張ってね~」
 
5: (なっとう) 2022/03/27(日) 15:04:25.12 ID:QgfF+ptI
彼方「あ、愛ちゃんまたシュート決めた」

キャーキャーッ!!

彼方「いつの間にかファンの娘達までいるし、もうバスケ部に入った方がいいんじゃないかなぁ」

彼方「……」ホワワワ~ン




愛『カナちゃん!!』シュッ

彼方『彼方ちゃんにお任せだよ~』パシッ

彼方『よっ』シュッ シュパーン

ギャラリー『きゃあぁ~!!彼方ちゃ~ん!!』

遥『お姉ちゃんかっこいい~!!』

彼方『いぇい、ぶいぶい♪』

バスケ部員『今度から彼方ちゃんにも助っ人お願いするよ、よろしくね』

彼方『えぇ~仕方ないなぁもぉ~』



彼方「……」

彼方「─うぇへへへ……悪くないなぁ」ニヤニヤ
 
8: (なっとう) 2022/03/27(日) 15:17:07.21 ID:QgfF+ptI
愛「おーいカナちゃん、起きろ~」

彼方「うん……ん~?」

彼方「ふぁ……いつの間にか寝ちゃってたんだ」ムクリ

愛「なんかいい夢見てた?すごいニヤニヤ笑ってたけど」

彼方「え、顔に出てた?」

愛「出てた出てた、なんの夢見てたんだよ~?」

彼方「い、いや~大した夢じゃないよ~」

バスケ部員「ごめんね彼方ちゃん、時間かかっちゃった」

バスケ部員「そろそろ片付けして帰ろうか」

彼方「あ、それじゃあ私も手伝うよ、ボール集めてくるね~」
 
12: (なっとう) 2022/03/27(日) 15:33:32.63 ID:QgfF+ptI
彼方「よいしょ、よいしょ」

彼方「あとは……あ、ゴールの下にあった」

彼方「よっと」

彼方「……」ジーッ

彼方「……」チラッ

彼方(─この距離なら私も……)

彼方「えいっ」ポイッ スカッテンテンテン

彼方「あ~流石に夢みたいにはいかないか」

彼方「むぅ~もう1回」スッ

愛「カナちゃんボール集め終わった~?」

愛「─って、なにしてんの?」

彼方「あ、愛ちゃん」

愛「なんだなんだシュートでも打つつもりか~?」

愛「もしかしてカナちゃんもバスケがやりたかったり?」

彼方「う~ん……うん、そうだねぇ」

彼方「─彼方ちゃんも、バスケがしたいです」
 
13: (なっとう) 2022/03/27(日) 15:45:57.56 ID:QgfF+ptI
愛「へ、へぇ~本当にやりたいんだ……なんか意外」

彼方「バスケ部の娘達や愛ちゃんの頑張ってる姿を見たらなんだか私もやってみたくなってね」

彼方「愛ちゃんみたいに助っ人、とまではいかないけどちょっと興味が出てきたんだ」

愛「カナちゃんがスポーツに目覚めるなんて珍し~」

彼方「茶化さないで、やる気はあるんだよ~」

愛「そかそか、それならアタシがコーチしてあげよっか?」

彼方「おぉ~教えてくれるの?」

愛「その代わり、愛さんは厳しいぞ~アタシの特訓に耐えられるかな?」

彼方「うんうん、私頑張るよ~」

愛「んじゃ、今日はもう遅いから明日から教えてあげるね」

彼方「は~い、なら残りのボールも片付けちゃおう」
 
18: (なっとう) 2022/03/27(日) 16:01:13.21 ID:QgfF+ptI
次の日

彼方「どーも愛ちゃん、今日からよろしく~」

愛「来たねカナちゃん、バスケ部の娘達が練習してるからあっちの隅っこの方に行こっか」

彼方「隅っこ?隅っこでなにするの?シュートは~?」

愛「いやいや、ものには順序があるんだよ。いきなりシュートの練習から始めたってうまくならないの」

愛「まずはボールの扱いに慣れよう」

愛「はい、ボール持ってみて」

彼方「昨日も思ったけど、バスケのボールって重いんだねぇ」ペタペタ

愛「でしょ~実際触ってみないとわからないよね」

愛「ドリブルをやってみよう、こうやって」ダムダム

愛「最初はその場で動きをキープするの、さぁやってみて」

彼方「よ、よーし」ダム…ダム…

彼方「わ、わわ……これ意外とふらつく」フラフラ

愛「簡単なようで難しいっしょ?」

愛「安定するまでひたすら続けてね~」

彼方「だむだむ……だむだむ……だむだむ……むむむぅ~」
 
19: (なっとう) 2022/03/27(日) 16:17:22.38 ID:QgfF+ptI
バスケ部員「愛ちゃ~ん、彼方ちゃ~ん、練習終わったから体育館閉めるよ~」

愛「お、もうそんな時間かぁ」

彼方「嘘……?私まだドリブルしかやってないよ~」

愛「まぁでも大分形になってきたんじゃない?初日にしちゃ上出来上出来♪」

彼方「うごごご……ずっとドリブルしてたら体が……痛たたっ!!もう動けな~い」

彼方「愛ちゃんおんぶして~」ダキッ

愛「おいおい、練習はまだ始まったばっかだぞ~やる気はどーした?」

彼方「今日の分のやる気はもう使い切ったの~」

愛「まったくしょうがないなぁ~よいしょ」

バスケ部員「彼方ちゃんもバスケに興味あるんだ、どう?ゆくゆくはバスケ部に」

彼方「か……考えておくよ~」

愛「今夜はよく寝られそうだねカナちゃん」

彼方「すやぁ~」

愛「─って、もう寝てるし!?」
 
20: (なっとう) 2022/03/27(日) 16:35:39.73 ID:QgfF+ptI
彼方「うぁ~」ドンヨリ

愛「ど、どしたカナちゃん?なんかあった?」

彼方「いや、昨日ずっとドリブルをやったせいか夢の中でもドリブルの練習をやってて……」

彼方「だむだむ……だむだむ……ドリブルの音が頭から離れないよ……」

愛「夢の中でも練習してたなんてカナちゃんは熱心だね~」

彼方「もしかして今日もドリブル~?」

愛「そ、今日もドリブル。今度は走りながらやってもらうよ」

愛「その場でやるのとはまた感覚が違うからこれもひたすら練習あるのみ」

彼方「まぁ次のステップに進めただけいいか~」




愛「まずはまっすぐ走ってドリブル、あっちまで行って」ダムダム

愛「ここまで戻ってくる、とりあえず10往復ね」

彼方「よ、よーし」ダムダム

彼方「ひゃあっ!?ボールが~待って待って~」

愛「ほらバランス崩さないで、走るリズムとドリブルのリズムを合わせて~」

彼方「ひ、ひっひっふ~ひっひっふ~」ダムダム

愛「なんでラマーズ法……」
 
24: (なっとう) 2022/03/27(日) 16:51:41.81 ID:QgfF+ptI
彼方「ふぃ~10往復完了~」ゼェゼェ

愛「お疲れさん、1回休憩入れよっか」

彼方「さ、さんせ~い……」




愛「はいカナちゃん、今日はアタシから差し入れ。うちのばあちゃんのぬか漬けだよ」パカッ

彼方「おぉ、愛ちゃんのおばあちゃんのぬか漬けおいしいんだよね~あ~ん」パクッ

彼方「─うん、運動後の体に染み入る……この味は私でも再現は難しいかも」

愛「はは、今度うちにおいでよ。ばあちゃんに直接教えてもらうといいよ」

彼方「そうだね、ついでにおいしいもんじゃの作り方も教えてもらおう」

彼方「─ふぅ、ご馳走さま。よし、続きをやろう愛ちゃん」

愛「お、いいねいいね~そうこなくっちゃ!!それじゃ次はコーンの間をジグザグにドリブルだ~」

彼方「うおぉ~望むところだ~!!」
 
25: (なっとう) 2022/03/27(日) 17:10:12.80 ID:QgfF+ptI
バスケ部員「調子はどう?」

バスケ部員「わ、彼方ちゃん走ってドリブルしてる!!すごーい」

彼方「えへへ~そぉ~?」

愛「こらこら、よそ見しない」

愛「ま、でもとりあえずドリブルはこんなもんかな」

愛「いよいよカナちゃんお望みのシュートの練習をするよ」

彼方「おぉ、ついにシュートの練習だね。燃えてきたぜ~」

愛「最初はゴール下からやってみよっか」




愛「まずは構え方だけど、両手でこうやって」

彼方「あれ、でも愛ちゃんは片手でシュート打ってたよね」

愛「アタシはそれなりに力あるしシュート打つのも慣れてるから、カナちゃんには両手で打つ方がいいよ」

彼方「私も愛ちゃんみたいに打ちたかったな~」

愛「まぁまぁ、片手打ちはもっと腕力をつけてから。ね?」

彼方「は~い」
 
26: (なっとう) 2022/03/27(日) 17:24:24.11 ID:QgfF+ptI
愛「えっと、どこまで話したかな」

愛「あーそうそう、こうやって構えて……ゴールをしっかり見て─よっ」シュッ シュパーン

彼方「お~お見事~」

彼方「よーし、彼方ちゃんだって……ほいっ」シュッ ガンッ

彼方「ちぇ~外した~」

愛「ん~カナちゃん、ちょっといい?」ガシッ

彼方「ふぇっ?////愛ちゃん?////」

愛「あのね、ボールはこう持って……肘はこのくらい曲げて」ギュッ

彼方(ちょっ……愛ちゃんの距離が……近過ぎるよ~////)

愛「そんで打つ、どう?わかった?」

彼方「うん……////愛ちゃんいい匂い……体もふかふか柔らかいね~」

愛「ちょっ!?////そっちじゃないってばもぉ~////」
 
28: (なっとう) 2022/03/27(日) 17:37:01.67 ID:QgfF+ptI
彼方「ご、ごめんね愛ちゃん////つい本音が」

愛「も、もぉいいからっ////ほらもう一度打って!!」

彼方「はいっ!!」シュッ ガンックルクル…スポッ

彼方「お、おお……おおお~!!」

彼方「やった!!入ったよ愛ちゃん!!」

愛「ナイッシューカナちゃん!!その感覚を忘れない内にほら!!」

彼方「よ、よーし!!」シュッ ガンッテンテンテン

彼方「あ~惜しい」

愛「外しても気にしないで、どんどん打つ」

彼方「よっ、─とぅ、─ほいっ」

愛「いいよいいよ~その調子その調子」

彼方(ドリブルはだむだむが頭から離れなかったけど)

彼方(シュートの練習は、楽しいなぁ)
 
30: (なっとう) 2022/03/27(日) 18:00:20.33 ID:QgfF+ptI
帰り道

愛「カナちゃん今日はずっとシュートの練習してたよね、疲れなかった?」

彼方「ん~別に、シュートの練習は楽しくて疲れも感じなかったよ」

愛「ほぉ~ドリブルの練習してた頃はアタシにおんぶをねだってたのに、体力ついたんだね」

彼方「そうかな?そう言われて見ればちょっと筋肉ついたかも、むんっ」ムキッ

彼方「だけど体育館でしか練習出来ないのはね~他にバスケが出来る所があればいいんだけど」

愛「あぁ、それならこの先にバスケットゴールがある公園があるんだけど」

彼方「へぇ~そんな公園が、教えて教えて」

彼方「ついでに公園までおんぶ」ダキッ

愛「ちょっ、疲れてないんじゃなかったのか~」

彼方「急に疲れが出てきちゃったのだ~」

愛「カナちゃんの甘えん坊~」
 
31: (なっとう) 2022/03/27(日) 18:19:13.37 ID:QgfF+ptI
愛「さーて今日もバスケの助っ人と彼方ちゃんのコーチ頑張りますか」

愛「─お、カナちゃんもう来てる。早いなぁ」

バスケ部員「あ、愛ちゃん。ちょっとちょっと」

バスケ部員「彼方ちゃん、いつの間にシュート覚えたの?すごい上達振りだね」

愛「いや~ゴール下のシュートを教えただけだよ」

バスケ部員「ゴール下だけじゃないよ!!ほら見て!!」

愛「へ?」

彼方「えいっ」シュッ シュパーン

愛「あれ、ゴール下よりも遠い位置から打ってる。いつの間に……」

バスケ部員「ね?いつの間にって感じだよね」

彼方「やぁ愛ちゃん、遅いぞ~」

愛「カナちゃんが早いんだよ、てかシュートうまくなったね。ゴール下しか出来なかったのに」

彼方「なぁに、ちょっとコツを掴めばこんなもんさ」

愛「なーにかっこつけんてんだよ」

愛「よーし、それなら今日はシュート練習50本いってみよーか」

彼方「50本?100本でもいいよ」

愛「ほぉ~随分強気じゃんか……」

愛(カナちゃん、どうしたんだろ……?なんで急にうまくなったんだ?)
 
32: (なっとう) 2022/03/27(日) 18:27:37.53 ID:QgfF+ptI
早朝

愛「う~ん……朝の空気は気持ちいいなぁ」

愛「今日のランニングはいつもと違うコース走ってみようかな」




愛「ほっほっほっ……」タッタッタッ

ダムダム…ガンッテンテンテン

愛「んん?なんの音?」

愛「あそこは確か……カナちゃんに教えたバスケットゴールのある公園」

愛「─あ、カナちゃん」

彼方「ひっひっふ~ひっひっふ~」ダムダム

彼方「とりゃっ」シュッ ガンッテンテンテン

彼方「くぅ~まだまだ~」シュッ シュパーン

彼方「─よし、決まった~♪」

愛「カナちゃん……」
 
33: (なっとう) 2022/03/27(日) 18:41:09.80 ID:QgfF+ptI
テンテンテン

愛「あ」

彼方「おや愛ちゃん、おはよ~こんな所で会うなんて奇遇だねぇ」

愛「あ、うん……今日はランニングでこっちの方に来たから」

愛「カナちゃんこそこんな朝早くから練習してたの?」

彼方「うん、家に遥ちゃんのボールがあったから借りてやってるんだ」

愛「何時からやってんの?」

彼方「ん~ここに来たのは1時間くらい前かな」

愛「今6時だから5時!?マジで!?」

彼方「いつも朝は早起きしてるから平気だよ」

愛「そうなんだ……」チラッ

愛(カナちゃん、すごい汗……それにジャージ着てた時はわからなかったけどあちこちに絆創膏が)

愛(きっと何度も転んだり失敗したんだろうな……だからシュートが上達したんだ)

彼方「愛ちゃん?どうしたの?」

愛「─ううん、なんでもない。カナちゃんはすごいね」

彼方「?」

彼方「ま、いいや。せっかくだしちょいと練習に付き合ってよ」

愛「いーよ、そんじゃいっちょ1on1でもやりますか!!」

彼方「よーし、負けないぞ~!!」
 
35: (なっとう) 2022/03/27(日) 19:05:23.69 ID:QgfF+ptI
バスケ部員「皆、明日は大会に向けて隣町の高校と練習試合をするからね」

バスケ部員「大会にも出る相手だから本番だと思って本気でいくわよ!!」

バスケ部員「愛ちゃんも、頼りにしてるからね」

愛「愛さんにお任せ!!どーんと大船に乗ったつもりでいてよ」

彼方「私も大会を想定した豪華な差し入れ持って行くね~」

バスケ部員「彼方ちゃんの差し入れも楽しみにしてるね」





近江家

彼方「ふふんふんふ~ん♪」

遥「わぁ、すごいごちそうがいっぱい。どうしたのこんなに」

彼方「明日バスケ部の練習試合があるんだ」

彼方「皆に頑張って欲しいから私も気合いを入れて差し入れを作ってるの」

遥「お姉ちゃんは試合に出ないの?」

彼方「助っ人の愛ちゃんならともかく素人の私が出ても足手まといになるだけだよ」

遥「でも、毎朝練習してるのに」

彼方「……」

彼方「─さて、そろそろ晩御飯にしよっか。遥ちゃんお茶碗出して」

遥「あ、うん。私も試合見に行っていいかな」

彼方「おいおい、彼方ちゃんは試合には出ないよ~」
 
37: (なっとう) 2022/03/27(日) 19:41:38.21 ID:QgfF+ptI
練習試合当日

バスケ部員「はぁっ……はぁっ……」

バスケ部員「流石は大会ベスト4、手強い……」

愛「ちょっと一息入れよ、カナちゃんの差し入れ食べればまた頑張れるよ」

バスケ部員「そうだね、タイムアウト取るよ」




彼方「皆大丈夫~?ほら甘い物でも食べて」

バスケ部員「ありがと彼方ちゃん」パクッ

バスケ部員「うん……おいしい……はぁ、落ち着く~」

愛「もう後半だからさ、疲れてるのは相手も一緒だよ。アタシらも粘ってこれ以上点差を広げないようにしないと」

バスケ部員「そうだね、ディフェンスに集中して隙を見て反撃するよ」

彼方「私も声出して応援するよ!!皆頑張れー!!」
 
38: (なっとう) 2022/03/27(日) 20:23:10.94 ID:QgfF+ptI
愛「ふぅ、彼方ちゃんの差し入れで集中出来そう」

愛「─ん?あそこの隙間抜ければシュートにいけるな」

愛「よし……もらいっ!!」バシッ

バスケ部員「やった!!愛ちゃん!!」

彼方「いけ~愛ちゃ~ん!!」

相手選手「いかせないっ!!」ドンッ

愛「きゃっ!?」バタッ

バスケ部員「愛ちゃん!?」

彼方「愛ちゃん!!大丈夫!?」ガシッ

愛「い、いったぁ……!!」

バスケ部員「ダメ、無理しないで。交代しましょ」

バスケ部員「えっと、それじゃ誰に……」キョロキョロ

愛「─カナちゃんにしよう」

バスケ部員「え?彼方ちゃん?」

彼方「なに言ってるの愛ちゃん、他の娘がいるでしょ」

愛「他の娘達も疲れがまだ抜けきってないよ、だけどカナちゃんなら体力もあるし」

バスケ部員「─そうだね……彼方ちゃんも練習頑張ってたもんね。お願い出来る?」

彼方「でも……」

愛「大丈夫、カナちゃんなら出来るよ。いっぱい練習したじゃん?」

バスケ部員「私もサポートするから」

彼方「─わかった、愛ちゃんの代わりになるかわからないけど……私出るよ」

愛「へへ……頼んだよ、カナちゃん」
 
39: (なっとう) 2022/03/27(日) 21:19:36.76 ID:QgfF+ptI
相手選手「誰あの娘?」

相手選手「新しい部員?まだ残ってたの?」

彼方「おぉ……こうしてコートに立つとなんかドキドキしてきた」カチコチ

バスケ部員「彼方ちゃん、行くよ!!」

彼方「う、うんっ!!待って待って~!!」

愛「しまった……そりゃ緊張するよね~」

バスケ部員「ほら、パス!!」

彼方「お、おう!?」パシッ

相手選手「囲んで囲んで!!」

相手選手「ほら、ボールをよこしなさい!!」

彼方「あわわわ~ダメダメダメ~!!」パニック

バスケ部員「ごめん!!ボール戻して!!」

愛「カナちゃん落ち着け~!!」

彼方「あいえぇぇ~!!」

遥「お姉ちゃんしっかり!!頑張って~!!」

彼方「!!」ピクッ
 
40: (なっとう) 2022/03/27(日) 21:43:38.09 ID:QgfF+ptI
彼方(遥ちゃんが見てる、私を応援してくれてる)

彼方(遥ちゃんの為にも、愛ちゃんの為にも、バスケ部の皆の為にも)

彼方(私は……負けられない!!)

彼方「─ひっひっふ~ひっひっふ~」ダムダム

相手選手「なに?急に?」

相手選手「ら、ラマーズ法?」

彼方「!!」シュバッ

バスケ部員「抜けた!!」

愛「いけ~カナちゃ~ん!!」

相手選手「誰か、あの娘を止めて!!」

遥「いいぞ~お姉ちゃ~ん」

彼方「うおぉぉぉ~!!」シュバッシュババッ

相手選手「なにあの動き!?めちゃくちゃよ!!」

相手選手「このっ……!!」バッ

彼方「─とぅっ」シュッ シュッパーン

ピッピッピーッ

バスケ部員「今のシュートで2点返した……て事は」

愛「やった~!!アタシ達の勝ちだぁ~!!」

遥「お姉ちゃんかっこいい~!!」

キャーッキャーッ!!

彼方「ふふふ……どやぁ♪」
 
42: (なっとう) 2022/03/27(日) 21:53:43.08 ID:QgfF+ptI
彼方「ふぅ~あぁ~疲れたぁ」

愛「お疲れさん、一時はどうなるかと思ったけどよくやってくれたよカナちゃん」

バスケ部員「私のフォローも必要なかったね、本当助かったよ」

彼方「いや~あそこで遥ちゃんの声が聞こえなかったら動けなかったよ」

遥「お姉ちゃ~ん」タタタッ

彼方「おぉ~遥ちゃん」ダキッ

遥「お姉ちゃんすっごくかっこよかったよ、私今日見に来てよかった」

彼方「まさか試合に出るとは思わなかったよ、遥ちゃんのおかげで緊張が解けた」ナデナデ

愛「今日のMVPはカナちゃんで決まりだね」

バスケ部員「うん、逆転の決め手になったんだもん。間違いなし」

彼方「そんな褒めないでよ~えへへ♪」テレテレ

愛(遥ちゃんの声援もあったかもしれないけど)

愛(1番はカナちゃんの『努力』の賜物だよ)
 
43: (なっとう) 2022/03/27(日) 22:09:26.02 ID:QgfF+ptI
その後

バスケ部員「皆~ここまで、休憩しよう」

彼方「お疲れ様~今日は最近流行りのマリトッツォ作ったよ」

バスケ部員「わぁ、かわいい~いただきま~す」

バスケ部員「─う~ん、相変わらず彼方ちゃんのお菓子は最高~♪」モグモグ

彼方「はっはっは、そうだろうそうだろう」

バスケ部員「この後試合形式の練習やるんだけど、彼方ちゃんも付き合ってくれないかな」

彼方「私?愛ちゃんは呼ばないの?」

バスケ部員「愛ちゃんは今ソフトボール部の助っ人に行ってるんだよね」

バスケ部員「『助っ人ならカナちゃんに言えばいいじゃーん』って言ってさ」

バスケ部員「前の練習試合で彼方ちゃんのファンも出来たみたいだし」チラッ

アーンカナタチャーンスキスキ~!!

彼方「そっか~そういう事なら仕方ないねぇ」ニヤニヤ

彼方「それじゃ、彼方ちゃんが一肌脱ぐとしますか」

バスケ部員「うん、これからもよろしくね!!彼方ちゃん」
 
44: (なっとう) 2022/03/27(日) 22:11:51.82 ID:QgfF+ptI
終わりです、スポーツする彼方ちゃんが見たくて書いてみました。最後まで読んでいただきありがとうございました。
 
45: (SB-iPhone) 2022/03/27(日) 22:20:20.43 ID:pbKxBPLL
乙乙
バスかないいぞ
 
49: (茸) 2022/03/28(月) 01:59:50.99 ID:hQPixJnR
愛さんコーチと覚醒彼方ちゃん読めてよかった
また書いてね?
 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1648359038/

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