1: (庭)@\(^o^)/ 2017/03/21(火) 16:49:51.26 ID:RO1gkH/P.net
果南「鞠莉、この間は…その…曜のことありがとうね」
果南「本当なら小さい頃から知ってる私が相談に乗ってあげなきゃいけなかったのに」
鞠莉「気にすることないわ。私も気になっていたしね」
鞠莉「それに果南はそのとき他の悩みで頭がイッパイだったものね」
果南「…うん」
果南「そういえば…背負い投げされたんだってね」
鞠莉「ええ…まだお尻が痛いわ」クスッ
鞠莉「で、果南は結論は出たの?」
果南「結論は出てる。でも…」
鞠莉「でも?」
果南「本当なら小さい頃から知ってる私が相談に乗ってあげなきゃいけなかったのに」
鞠莉「気にすることないわ。私も気になっていたしね」
鞠莉「それに果南はそのとき他の悩みで頭がイッパイだったものね」
果南「…うん」
果南「そういえば…背負い投げされたんだってね」
鞠莉「ええ…まだお尻が痛いわ」クスッ
鞠莉「で、果南は結論は出たの?」
果南「結論は出てる。でも…」
鞠莉「でも?」
3: (庭)@\(^o^)/ 2017/03/21(火) 16:51:42.68 ID:RO1gkH/P.net
果南「上手くいく自信なくてさ」
鞠莉「果南らしくないわね。当たって砕けろよ。それを教えてくれたのは他ならぬ果南じゃない」
果南「そうなんだけどさ、いざ自分のこととなるとね…」
鞠莉「ダイヤには相談したの?」
果南「うん……した」
鞠莉「ダイヤはなんて?」
果南「そのことは全部わたしの責任だから果南さんは気にするな……だって」
鞠莉「そう…ダイヤらしいわね。それがダイヤの優しさだけど」
果南「うん…ダイヤは優しい」
果南「優しくて、強いよ、ダイヤは」
鞠莉「果南らしくないわね。当たって砕けろよ。それを教えてくれたのは他ならぬ果南じゃない」
果南「そうなんだけどさ、いざ自分のこととなるとね…」
鞠莉「ダイヤには相談したの?」
果南「うん……した」
鞠莉「ダイヤはなんて?」
果南「そのことは全部わたしの責任だから果南さんは気にするな……だって」
鞠莉「そう…ダイヤらしいわね。それがダイヤの優しさだけど」
果南「うん…ダイヤは優しい」
果南「優しくて、強いよ、ダイヤは」
4: (庭)@\(^o^)/ 2017/03/21(火) 16:53:22.60 ID:RO1gkH/P.net
鞠莉「そうね」
果南「でもさ」
果南「その優しさに甘えちゃいけないと思うんだ」
果南「自分で蒔いた種だもん。だから私、行って来る」
果南「行ってちゃんと謝ってくる」
鞠莉「そうね、果南、きっと大丈夫よ」
果南「うん」
果南「でもさ」
果南「その優しさに甘えちゃいけないと思うんだ」
果南「自分で蒔いた種だもん。だから私、行って来る」
果南「行ってちゃんと謝ってくる」
鞠莉「そうね、果南、きっと大丈夫よ」
果南「うん」
5: (庭)@\(^o^)/ 2017/03/21(火) 16:55:22.51 ID:RO1gkH/P.net
~翌日~
鞠莉「果南、どうだった?」
果南「上手くいったよ。上手くいったけど…」
鞠莉「けど?」
果南「怒られた」
鞠莉「ダイヤに?」
果南「ううん。ルビィちゃんに」
鞠莉「フフッ 聞きたいわ」
果南「謝ったんだよ。私の我儘で2年間も辛い思いさせちゃってごめんねって」
果南「お姉ちゃんをあんな風にさせて、アイドルの話も出来なくしちゃってごめんねって」
鞠莉「うん」
果南「そしたらさ」
鞠莉「うん」
鞠莉「果南、どうだった?」
果南「上手くいったよ。上手くいったけど…」
鞠莉「けど?」
果南「怒られた」
鞠莉「ダイヤに?」
果南「ううん。ルビィちゃんに」
鞠莉「フフッ 聞きたいわ」
果南「謝ったんだよ。私の我儘で2年間も辛い思いさせちゃってごめんねって」
果南「お姉ちゃんをあんな風にさせて、アイドルの話も出来なくしちゃってごめんねって」
鞠莉「うん」
果南「そしたらさ」
鞠莉「うん」
6: (庭)@\(^o^)/ 2017/03/21(火) 16:57:41.97 ID:RO1gkH/P.net
果南「ルビィ、顔真っ赤にして『果南さんは何も悪くないです!だから謝らないで下さい!』って怒ってきて…」
鞠莉「意外ね、あの大人しいルビィがそんな声荒げるなんて」
果南「うん、わたしもビックリした」
果南「強い子だね、ルビィは」
鞠莉「お姉さん譲りかしらね」クスッ
果南「優しいところもね」
果南「でもさ、そのあと急に目に涙浮かべてきてさ」
果南「『少しだけ寂しかったです』って言われた」
鞠莉「意外ね、あの大人しいルビィがそんな声荒げるなんて」
果南「うん、わたしもビックリした」
果南「強い子だね、ルビィは」
鞠莉「お姉さん譲りかしらね」クスッ
果南「優しいところもね」
果南「でもさ、そのあと急に目に涙浮かべてきてさ」
果南「『少しだけ寂しかったです』って言われた」
8: (庭)@\(^o^)/ 2017/03/21(火) 17:00:19.25 ID:RO1gkH/P.net
鞠莉「そうよね。優しかったお姉さんが急にあんな風になってしまったんですもの」
果南「やっぱそう思うよね」
鞠莉「違うの?」
果南「震える小声が聞こえてきてさ」
果南「『果南さんが遠くに行っちゃって寂しかったです』って」
果南「もう頭真っ白だよ。わたし、なにやってんの?って感じだよ」
果南「そのあとルビィもう泣きじゃくっちゃって、わたしもオロオロしちゃって」
果南「やっぱそう思うよね」
鞠莉「違うの?」
果南「震える小声が聞こえてきてさ」
果南「『果南さんが遠くに行っちゃって寂しかったです』って」
果南「もう頭真っ白だよ。わたし、なにやってんの?って感じだよ」
果南「そのあとルビィもう泣きじゃくっちゃって、わたしもオロオロしちゃって」
9: (庭)@\(^o^)/ 2017/03/21(火) 17:02:30.20 ID:RO1gkH/P.net
鞠莉「ワァ-オ!見たかったなぁ♡うろたえる果南♡」
果南「あんたねぇ」
鞠莉「で、そのあとどうなったの?」
果南「うーん……抱きしめてた。無意識に」
鞠莉「さすがハグ魔ね」
果南「殴るよ」
果南「暫く抱きしめてあげてるうちにさ、嗚咽交じりの声でこう言うんだよ」
果南「『またお姉ちゃんって呼んでいいですか?』って」
果南「うんうん…それしか言えなかったよ。その先は正直あまり覚えてないんだ」
果南「あんたねぇ」
鞠莉「で、そのあとどうなったの?」
果南「うーん……抱きしめてた。無意識に」
鞠莉「さすがハグ魔ね」
果南「殴るよ」
果南「暫く抱きしめてあげてるうちにさ、嗚咽交じりの声でこう言うんだよ」
果南「『またお姉ちゃんって呼んでいいですか?』って」
果南「うんうん…それしか言えなかったよ。その先は正直あまり覚えてないんだ」
10: (庭)@\(^o^)/ 2017/03/21(火) 17:05:28.13 ID:RO1gkH/P.net
鞠莉「!!!」
鞠莉「マリィもお姉ちゃんって呼んでイイデスカ?」
果南「うん、だめかな」
鞠莉「ブゥ- 」
果南「よくって程じゃないけど、昔は一緒に遊んでたんだよ」
果南「小学校に入ってからは千歌や曜と遊ぶ時間が少しずつ減ってきてさ、その分ダイヤと遊ぶことが多くなっていったんだけど」
鞠莉「お姉ちゃん、ハグハグ」
果南「…」
果南「続けていいかな?」
鞠莉「マリィもお姉ちゃんって呼んでイイデスカ?」
果南「うん、だめかな」
鞠莉「ブゥ- 」
果南「よくって程じゃないけど、昔は一緒に遊んでたんだよ」
果南「小学校に入ってからは千歌や曜と遊ぶ時間が少しずつ減ってきてさ、その分ダイヤと遊ぶことが多くなっていったんだけど」
鞠莉「お姉ちゃん、ハグハグ」
果南「…」
果南「続けていいかな?」
11: (庭)@\(^o^)/ 2017/03/21(火) 17:07:13.17 ID:RO1gkH/P.net
果南「ある日ね、ダイヤと待ち合わせしてたんだけど、ダイヤの足にギュ-ってしがみついてる女の子がいたの」
鞠莉「ルビィちゃん?」
果南「そうそう。もーちっちゃくてかわいくってさ、ダイヤの足から離れようとしないの」
鞠莉「かわいいわね。今でもたまにマルにしがみついてるけど」
果南「最初はなかなか懐いてくれなかったんだけど、遊んでるうちに段々打ち解けていって、遊んだ帰りはいつも三人で手を繋いで帰ったんだ。もちろんルビィが真ん中で」
果南「そんな帰り道でね、聞こえるか聞こえないくらいの声でこう言われたの」
鞠莉「なんて?」
果南「『かなんおねえちゃん』って
果南「パァァァ///ってなっちゃったの覚えてる」
鞠莉「ルビィちゃん?」
果南「そうそう。もーちっちゃくてかわいくってさ、ダイヤの足から離れようとしないの」
鞠莉「かわいいわね。今でもたまにマルにしがみついてるけど」
果南「最初はなかなか懐いてくれなかったんだけど、遊んでるうちに段々打ち解けていって、遊んだ帰りはいつも三人で手を繋いで帰ったんだ。もちろんルビィが真ん中で」
果南「そんな帰り道でね、聞こえるか聞こえないくらいの声でこう言われたの」
鞠莉「なんて?」
果南「『かなんおねえちゃん』って
果南「パァァァ///ってなっちゃったの覚えてる」
12: (庭)@\(^o^)/ 2017/03/21(火) 17:09:19.20 ID:RO1gkH/P.net
鞠莉「かなんおね……」
果南「言わなくていいから」
果南「『おねえちゃん』なんて言われたことなかったからさ。上手く言えないけど嬉かった。妹が出来たみたいで」
鞠莉「意外ね、千歌っちと曜がいたのに?」
果南「あの二人はいっつも『かなんちゃーん』だったからね。妹には違いないけど友達でもあったというか…」
鞠莉「なるほどね」
果南「そんなこと憶えているの私だけだと思ってたんだけど…」
鞠莉「憶えていてくれたのね、ルビィちゃんも」
果南「うん」
果南「言わなくていいから」
果南「『おねえちゃん』なんて言われたことなかったからさ。上手く言えないけど嬉かった。妹が出来たみたいで」
鞠莉「意外ね、千歌っちと曜がいたのに?」
果南「あの二人はいっつも『かなんちゃーん』だったからね。妹には違いないけど友達でもあったというか…」
鞠莉「なるほどね」
果南「そんなこと憶えているの私だけだと思ってたんだけど…」
鞠莉「憶えていてくれたのね、ルビィちゃんも」
果南「うん」
13: (庭)@\(^o^)/ 2017/03/21(火) 17:12:22.78 ID:RO1gkH/P.net
果南「話戻るけどさ、二人で抱き合ってワンワン泣いてる内に下校時間だいぶ過ぎちゃって、そろそろ帰ろうかってことになったんだけど」
果南「校門のところでダイヤが待っててくれたんだ」
鞠莉「ダイヤが?」
果南「そしたらダイヤ…」
果南「『一緒に帰りましょう。昔みたいに三人で手を繋いで』だって」
果南「涙止まんなくなっちゃったよ」
鞠莉「ダイヤは全部分かっていたのね」
果南「うん、さすがだよ、ダイヤは」
果南「校門のところでダイヤが待っててくれたんだ」
鞠莉「ダイヤが?」
果南「そしたらダイヤ…」
果南「『一緒に帰りましょう。昔みたいに三人で手を繋いで』だって」
果南「涙止まんなくなっちゃったよ」
鞠莉「ダイヤは全部分かっていたのね」
果南「うん、さすがだよ、ダイヤは」
14: (庭)@\(^o^)/ 2017/03/21(火) 17:14:40.02 ID:RO1gkH/P.net
果南「でもね…」
果南「ルビィ、笑ってた。嬉しそうだった」
果南「私とダイヤはずっと泣いちゃった」
鞠莉「いいじゃない。悲しくて泣いているんじゃないもの」
果南「そうかな」
鞠莉「そうよ」
果南「ありがとう、鞠莉。なんか恥ずかしいな」
果南「ルビィ、笑ってた。嬉しそうだった」
果南「私とダイヤはずっと泣いちゃった」
鞠莉「いいじゃない。悲しくて泣いているんじゃないもの」
果南「そうかな」
鞠莉「そうよ」
果南「ありがとう、鞠莉。なんか恥ずかしいな」
17: (庭)@\(^o^)/ 2017/03/21(火) 17:16:32.25 ID:RO1gkH/P.net
果南「でさ、恥かきついでなんだけど」
鞠莉「なに?」
果南「今度の新しい曲、私がセンターやらせてもらうことになったじゃない?」
鞠莉「そうね」
果南「私の両隣り、千歌と曜がやることになってるじゃない?二人のどちらかの代わりにルビィに入ってもらおうかと思ってるんだ」
果南「というか、ルビィと一緒に踊りたいんだ。ダメかな?」
鞠莉「うーん、私は構わないと思うけど、千歌っちと曜が何ていうかしら。特に千歌っちは『果南ちゃんの隣りで踊るー』とか言ってはしゃいでたし」
果南「そうなんだよね」
果南「千歌はダダこねそうだし、実は曜に相談してみたんだ」
鞠莉「曜はなんて?」
鞠莉「なに?」
果南「今度の新しい曲、私がセンターやらせてもらうことになったじゃない?」
鞠莉「そうね」
果南「私の両隣り、千歌と曜がやることになってるじゃない?二人のどちらかの代わりにルビィに入ってもらおうかと思ってるんだ」
果南「というか、ルビィと一緒に踊りたいんだ。ダメかな?」
鞠莉「うーん、私は構わないと思うけど、千歌っちと曜が何ていうかしら。特に千歌っちは『果南ちゃんの隣りで踊るー』とか言ってはしゃいでたし」
果南「そうなんだよね」
果南「千歌はダダこねそうだし、実は曜に相談してみたんだ」
鞠莉「曜はなんて?」
18: (庭)@\(^o^)/ 2017/03/21(火) 17:18:57.28 ID:RO1gkH/P.net
果南「すぐに分かってくれたよ。頭のいい子だからね、曜は…」
果南「『じゃあ、わたしはダイヤさんの隣で踊るね!ルビィちゃん、果南ちゃんに取られて可哀想だからー!』だって」クスクス
鞠莉「曜らしいわね」
鞠莉「でも…」
果南「ん?」
鞠莉「何でそこはマリーさんじゃないのかしら!」
鞠莉「相談に乗ってあげたのに!ちょっぴり嫉妬ファイヤーが…」
果南「あはは、それも聞いたよ」
果南「『鞠莉の隣じゃなくていいの?』って」
果南「『じゃあ、わたしはダイヤさんの隣で踊るね!ルビィちゃん、果南ちゃんに取られて可哀想だからー!』だって」クスクス
鞠莉「曜らしいわね」
鞠莉「でも…」
果南「ん?」
鞠莉「何でそこはマリーさんじゃないのかしら!」
鞠莉「相談に乗ってあげたのに!ちょっぴり嫉妬ファイヤーが…」
果南「あはは、それも聞いたよ」
果南「『鞠莉の隣じゃなくていいの?』って」
19: (庭)@\(^o^)/ 2017/03/21(火) 17:20:32.06 ID:RO1gkH/P.net
鞠莉「!」
鞠莉「ホントに?」
果南「うんうん」
果南「『まだ』恥ずかしいんだって」
鞠莉「まだ?」
果南「そうそう。鞠莉には本心曝け出しちゃったから、ちょっと時間欲しいんだってさ」
鞠莉「曜…」///
果南「曜の一件がひと段落した頃かな、曜から電話かかってきたんだよ」
鞠莉「曜から?」
鞠莉「ホントに?」
果南「うんうん」
果南「『まだ』恥ずかしいんだって」
鞠莉「まだ?」
果南「そうそう。鞠莉には本心曝け出しちゃったから、ちょっと時間欲しいんだってさ」
鞠莉「曜…」///
果南「曜の一件がひと段落した頃かな、曜から電話かかってきたんだよ」
鞠莉「曜から?」
20: (庭)@\(^o^)/ 2017/03/21(火) 17:22:32.57 ID:RO1gkH/P.net
果南「そう、『鞠莉ちゃんが悩み聞いてくれたー』ってね」
鞠莉「そうなの?」
果南「『鞠莉ちゃんって頼りになるよねー。お姉さん出来たみたいで嬉しかったなー。さすが鞠莉ちゃんだよねー。果南ちゃんはこの手の悩み苦手だもんねー。果南ちゃんからもお礼言っといて、ばいばーい』って」
果南「ぶっ飛ばしてやろうかと思ったけど」
鞠莉「マリィが…お姉さん…」///
果南「少なくとも曜はそう思ってるよ」
鞠莉「マリィがお姉さん…」///
鞠莉「そうなの?」
果南「『鞠莉ちゃんって頼りになるよねー。お姉さん出来たみたいで嬉しかったなー。さすが鞠莉ちゃんだよねー。果南ちゃんはこの手の悩み苦手だもんねー。果南ちゃんからもお礼言っといて、ばいばーい』って」
果南「ぶっ飛ばしてやろうかと思ったけど」
鞠莉「マリィが…お姉さん…」///
果南「少なくとも曜はそう思ってるよ」
鞠莉「マリィがお姉さん…」///
21: (庭)@\(^o^)/ 2017/03/21(火) 17:24:29.00 ID:RO1gkH/P.net
果南「いつまで照れてるの、さ、練習いくよ」
鞠莉「そ、そうね、可愛い妹達が待ってるものね」
果南「うん!いこう!」
おわり
スレ汚し失礼しました
鞠莉「そ、そうね、可愛い妹達が待ってるものね」
果南「うん!いこう!」
おわり
スレ汚し失礼しました
25: 2017/03/24(金) 01:25:32.68
短編でサクッと読めるのも相まって何度でも読みに来てしまう
引用元: http://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1490082591/