【SS】穂乃果「カロリーオーバー」

ほのうみ SS


1: (しうまい) 2021/12/10(金) 22:21:49.62 ID:XslJLfDo
再放送
 
2: (しうまい) 2021/12/10(金) 22:25:30.96 ID:XslJLfDo
タッタッタッタッタッタッ

雪穂「お姉ちゃーーーーん!!!」

ガチャ

穂乃果「ど、どうしたの?そんなドタバタして…騒いでるとお母さんに怒られるよ?」

雪穂「お姉ちゃん!!!私のプリン勝手に食べたでしょ?」

穂乃果「え、プリン?あ~……あれ雪穂のだったの?名前書いてないから分からなかったよ」

雪穂「それでも…少なくともお姉ちゃんのじゃないのは確かだよね?それなのに食べたんだよね?」

穂乃果「ん~まあ…えへへ」

雪穂「えへへじゃないよ。信じられない。楽しみに取っておいたのに」

穂乃果「いや~…あの〜…美味しかったよ、うん。流石ユッキー!センスあるなぁ」

雪穂「感想なんて聞いてないよ!返してよ!私のプリン!」

穂乃果「返してって言われても。それが無理な事は分かるでしょ?だってもうお腹の中なんだからさ」

カチン

雪穂「お姉ちゃんのバカぁぁぁ」
 
3: (しうまい) 2021/12/10(金) 22:27:49.05 ID:XslJLfDo
カァー カァー

穂乃果「はあ。まさか雪穂があそこまで怒るとは…」

雪穂『もうお姉ちゃんとは口聞かない』

穂乃果『いやそれはさ、一緒に住んでるんだし色々と支障が生じると思うよ?』

雪穂『どうして…』

穂乃果『へ?』

雪穂『どうして、ごめんねの一言が出てこないの?』

穂乃果『あっ…うん。あの、ごめんね』

雪穂『もう遅いよ!!!バカ!!!アホ!!!!マヌケ!!!短足!!!スカタン!!!!』

穂乃果『た、短足ではないよ』

雪穂『もう知らない!!!バカ!!!』
 
5: (しうまい) 2021/12/10(金) 22:29:17.35 ID:XslJLfDo
穂乃果「まっ、ちょっとお高めのプリンでも買って謝れば機嫌も直るだろうさ。うん。そうと決まれば駅前まで~っと」

海未「おや?あれは…」

海未「穂乃果~」

穂乃果「ん?」

海未「穂乃果!」

穂乃果「あっ、海未ちゃん!」

海未「ごきげんよう」

穂乃果「うん、ごきげんよう。海未ちゃん…買い物…だよね?」

海未「あっ、これですか?」
 
6: (しうまい) 2021/12/10(金) 22:31:23.48 ID:XslJLfDo
穂乃果「そうそう」

海未「調味料をきらしていまして」

穂乃果「あ~お遣い?」

海未「お遣いと言うか…少し料理を…」

穂乃果「料理?海未ちゃんが?なんで?」

海未「花嫁修行と言いますか…」

穂乃果「あ~なるほど。花嫁修行ね~………え?何?海未ちゃん結婚するの!!!?誰と?恋人居たの?」

海未「ち、違います。声が多いですって」

穂乃果「いや…だって花嫁修行って…予定もないのにするもんじゃないでしょ?」
 
7: (しうまい) 2021/12/10(金) 22:34:59.40 ID:XslJLfDo
海未「違うんです。話をちゃんと聞いてください…将来の為に今からでも少しずつ料理を覚えておいた方が良いとお婆上様が…」

穂乃果「あ~海未ちゃんのおばあちゃんが。なるほど、いや~ビックリしたよ。そりゃあそうだよね。海未ちゃん結婚しちゃうのかと思ったよ」

海未「最後まで話を聞かないからですよ」

穂乃果「いや、でも海未ちゃんの言い方にも問題はあったと思うよ。いきなり花嫁修行なんて言われたらさ」

海未「まあ」

穂乃果「でも、海未ちゃんって料理出来るでしょ?別に焦らなくてもいいのに…予定もないのに」

海未「それは分からないじゃないですか!!!」

穂乃果「いや…冗談だって。嬉しいと思うよ?うん!海未ちゃんの将来の旦那さんも!いや~羨ましい!」

海未「全く。所で穂乃果は今時間ありますか?」

穂乃果「ん?私?まあ…暇っちゃあ暇だね」
 
8: (しうまい) 2021/12/10(金) 22:36:38.95 ID:XslJLfDo
海未「そうですか!」

穂乃果「うん。どうして?」

海未「穂乃果さえよければ味見して貰えませんか?」

穂乃果「え?私でいいの?」

海未「はい!作り過ぎてしまったので食べて貰えると助かります。調味料も買いましたし」

穂乃果「わーい!ラッキー」

海未「ふふっ、では行きましょう」
 
9: (しうまい) 2021/12/10(金) 22:39:14.17 ID:XslJLfDo
〜園田家〜

海未「お待たせしました!どうぞ」

穂乃果「おじゃまします〜。うわ~美味しそうな唐揚げ!本当に食べていいの?」

海未「もちろん」

穂乃果「それじゃあ、いただきま~す」

海未「はい、召し上がれ」

パクッ

穂乃果「ん~美味しい!海未ちゃん凄く美味しいよ!」

海未「ありがとうございます」

穂乃果「いや~いいなぁ。海未ちゃんと結婚したら美味しい手料理を毎日作ってくれるんだねぇ。私が結婚したいくらいだよ。くぅ~海未ちゃんの将来の旦那羨ましい!」

海未「も~穂乃果ったら。そんなに褒めても何も出ませんよ。あっ!そうだ!そう言えばケーキがあったはず。後で持ってきますね」

穂乃果「やったぁ!海未ちゃん大好き!」

海未「ふふっ、現金なんですから」
 
10: (しうまい) 2021/12/10(金) 22:42:01.72 ID:XslJLfDo
穂乃果「いや~美味しかったなぁ。まさかケーキまでご馳走してくれるとは。いつもは食べるなって言うのに」

凛「あっ、穂乃果ちゃんにゃ!」

花陽「あっ、本当だ!」

凛「お~い!穂乃果ちゃ~ん!」

穂乃果「あっ!凛ちゃん〜花陽ちゃん〜!今日は良く友達に出くわすなぁ」

凛「穂乃果ちゃんタイミングの良い所に現れてくれたよ」

穂乃果「ん?何?」

花陽「あのね、ラーメン無料券を貰ったんだけど三名まで無料で」

穂乃果「へ〜そうなんだ」

凛「真姫ちゃんは用事があるって言ってたしかよちんと二人で行っても良かったんだけど、やっぱり勿体無いねって話してた所なんだ。そんな所にタイミングよく穂乃果ちゃんが現れてさ。やっぱり穂乃果ちゃんって鼻が聞くよね。一緒に行こうよ」

穂乃果「なるほどね。なんか凛ちゃんの言い方に引っ掛かるけど…うん。そっか。う~ん…」
 
11: (しうまい) 2021/12/10(金) 22:44:09.61 ID:XslJLfDo
凛「穂乃果ちゃん…もしかして悩んでるの?無料なんだよ?無料好きでしょ?」

穂乃果「いや…そうなんだけど…」

花陽「もしかして、この後予定があるとか…」

穂乃果「いや全然ないよ。凄い暇だよ」

凛「え~じゃあ行こうよ。そのラーメン屋さん凄い美味しいんだよ。テレビとかでも紹介されたお店だよ?」

穂乃果「そうなの?」

凛「うん。かよちんも大好きだよね?」

花陽「うん」

凛「行こうよ、穂乃果ちゃん!」

穂乃果「ん~…そうだね。行こう!せっかくだしね」

凛「やったーーー!」

穂乃果「まっ、まだ平気でしょ」

花陽「え?」

穂乃果「ううん。何でもないよ。こっちの話」
 
12: (しうまい) 2021/12/10(金) 22:45:03.60 ID:XslJLfDo
〜ラーメン屋〜

ガラガラ

店主「へい、らっしゃい」

花陽「うわ~美味しそうな匂い~」

凛「お腹空いて来たにゃ~。ねー」

穂乃果「え?あっ、うん。そうだね」

凛「注文いいですか~?」

店員「はい」

凛「あの、この券を使いたいんですけど」

店員「はい。その券だと…スペシャルラーメンですね」

凛「はい!」

穂乃果「え?スペシャル?」

凛「え?」

穂乃果「いや…何でもないよ」
 
13: (しうまい) 2021/12/10(金) 22:49:26.28 ID:XslJLfDo
凛「にゃ~お腹空いたにゃ~。早く食べたいにゃ~」

花陽「そうだねぇ。お腹すいたねぇ」

穂乃果「あのさ」

凛「どうしたの?」

穂乃果「二人はこのお店によく来るの?」

凛「昔から来てるよね?流行る前からだよ」

花陽「うん。もう常連だよね」

穂乃果「へ~なんかさ…他のお客さんが食べてるのを見てると…結構こってり?」

花陽「ん~そうだね」

穂乃果「そっか。スペシャルってどんなの?」

凛「スペシャルはね~チャーシューと煮卵とネギが沢山乗って…あっ!来たよ!」

穂乃果「本当に…うっ…」

穂乃果(……これは味噌…これでもかと言わんばかりの肉厚チャーシューと煮卵…大袈裟に乗せられた海苔に大量のもやしとネギと分厚いシナチク…)

凛「どうしたの?」

穂乃果「いや…別に…」

穂乃果(空腹なら嬉しいのに…)
 
14: (しうまい) 2021/12/10(金) 22:50:22.58 ID:XslJLfDo
凛「わ~美味しそうだにゃ~」

花陽「うん。それじゃあ、いただきま~す」

ズルズル

花陽「ん~美味しいですぅ」

凛「にゃ~ここのお店は本当にいい仕事するにゃ~」

花陽「ふふっ、そうだね。あれ?穂乃果ちゃん食べないの?」

穂乃果「え?あっ、食べるよ!もちろん!いただきます」

ズルズル

凛「ねえ!美味しいでしょ?」
 
16: (しうまい) 2021/12/10(金) 22:51:22.00 ID:XslJLfDo
穂乃果「うん…。美味しいね…」

凛「だよね~」

ズルズル

穂乃果(いや…ラーメン一杯くらいなら食べれるかと思ったけど…結構キツイぞ…これは…)

凛「ん~……あれ?穂乃果ちゃん…全然箸が進んでないけど…」

穂乃果「え?あ~味わってるんだよ。人気店だからさ」

凛「そうなんだ」

穂乃果「うん。いや~美味しいな~」

ツルツル~
 
17: (しうまい) 2021/12/10(金) 22:52:42.02 ID:XslJLfDo
穂乃果(確かに美味しいんだけどね…)

穂乃果「あの…花陽ちゃん…もし良かったら私の分…」

店員「替え玉です」

花陽「ありがとうございま~す」

穂乃果「替え玉!!?」」

凛「かよちんはここに来るといつも替え玉を頼むんだよ」

花陽「だって美味しいんだもん。ついつい食べちゃうよ」

凛「うん。分かるよ。凛は替え玉しないけど…美味しいよね~」

花陽「うん!」

穂乃果「はは…流石、花陽ちゃんだ…」
 
18: (しうまい) 2021/12/10(金) 22:54:25.69 ID:XslJLfDo
ヒュー

穂乃果「うぅ…お腹が…流石にあのラーメンはキツかった…」

虎太郎「……」じぃー

穂乃果「あれ?虎太郎君!こんにちは」

虎太郎「こんにちは~」

ここあ「あっ!μ'sのお姉ちゃんだ!!」

こころ「こんにちは」

穂乃果「ここあちゃん!こころちゃん!こんにちは~。どうしたの?今日はお出かけ?」

こころ「はい!今日は皆んなでお出かけしてるんです」

穂乃果「へ~皆んなでか〜」

にこ「あれ…穂乃果じゃない」
 
19: (しうまい) 2021/12/10(金) 22:56:34.56 ID:XslJLfDo
穂乃果「にこちゃんも…って当然か」

にこ「こんな所で何してんのよ」

穂乃果「私はちょっと買い物に。にこちゃんは皆んなでお出かけなんだってね」

にこ「お出掛けって言っても近所の公園にだけどね。ほら、それくらいしか連れて行けないから」

穂乃果「そうなんだ。にこちゃん…なんか…いいお姉ちゃんだね」

にこ「え?…ま、まあ?当然でしょ?なんたって私は…」

穂乃果「天気良いもんね~」

にこ「最後まで聞きなさいよ!!!」

ここあ「あのね!今日はお姉ちゃんがお弁当を作ってくれたんだ!」

こころ「ちょっと遅いですけどこれから公園で皆んなでお昼なんですよ」

穂乃果「へ~そうなんだねぇ」

ここあ「うん。お姉ちゃんの作ったお弁当は凄く美味しいんだよ!ね?」

虎太郎「うん~」

穂乃果「そっかぁ。にこちゃんお料理上手いもんね」

にこ「まあね」
 
20: (しうまい) 2021/12/10(金) 22:58:29.30 ID:XslJLfDo
ここあ「あっ!そうだ!穂乃果のお姉ちゃんも公園で一緒に食べようよ」

こころ「それが良いです!」

穂乃果「え?私も?いや~家族水入らずなのに悪いよ~」

ここあ「え〜一緒に食べようよ~」

にこ「コラ!このお姉ちゃんだって暇に見えて忙しいのよ!無理言っちゃダメよ!」

ここあ「そうなの?」

穂乃果「え?えっと…」

ここあ「忙しくないなら一緒に行こうよ!」

にこ「ん〜…無理する事ないけど…まあでも?もし、穂乃果さえ良ければ…どう?」

穂乃果「あ~…………うん!じゃあ、お言葉に甘えようかな」

ここあ「やったーーーー!!!」

こころ「じゃあ、早速行きましょう!」
 
21: (しうまい) 2021/12/10(金) 22:59:35.49 ID:XslJLfDo
〜公園〜

にこ「悪いわね。買い物に行く途中だったのに」

穂乃果「いえいえ、こちらこそ。お邪魔しちゃって」

ここあ「穂乃果のお姉ちゃん!うちのお姉ちゃんの卵焼き凄い美味しいんだよ!」

穂乃果「あっ、そうなんだ。でも、お姉ちゃん…」

ここあ「食べて食べて~」

穂乃果「あっ、じゃあ…いただきま~す」

パクっ

ここあ「どう?」

穂乃果「いや~美味しい!にこお姉ちゃんの作る卵焼きは絶品だね!」

ここあ「でしょ!!!」

穂乃果「うん!」

虎太郎「これ~」

穂乃果「えっ………虎太郎君…私にオニギリくれるの?」

虎太郎「うん」

穂乃果「や、優しいね…ありがとう」
 
23: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:01:58.12 ID:XslJLfDo
虎太郎「…」ジー

穂乃果「あっ、い、いただきま〜す。ん~美味しい」

にこ「ちょっと穂乃果」

穂乃果「な、何かな?」

にこ「あんた…さっきから何か無理してない?」

穂乃果「え?いや…そんな…」

にこ「もうお昼はとっくに済ましてるんでしょ?一瞬凄い表情してたけど」

穂乃果「あっ、えっと…」

にこ「別に気を遣わなくていいのよ。無理なら無理って言ってくれて構わないからね」

穂乃果「や~…えっと…」

こころ「穂乃果さん。サンドウィッチもありますよ」

穂乃果「……あ〜ありがとう!!!わ~美味しそう!」

にこ「ちょっと…本当に大丈夫なの?」

穂乃果「あ…」

こころ「美味しいですか?」

穂乃果「いや〜美味しい。ありがとう~こんなに沢山ご馳走になっちゃって!!お腹空いてたんだよ~」

にこ「え?そうなの?だったらまだ沢山あるけど」

穂乃果「わ、わーーーい!」

にこ「なんか…心配して損したわね…」
 
24: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:03:20.33 ID:XslJLfDo
穂乃果「うぅ…そろそろ…本格的にやばい…食べ物の匂いも嗅ぎたくないし…」

絵里「穂乃果!」

穂乃果「なんか絵里ちゃんの声も聞こえる様な気がする…」

絵里「穂乃果ってば!」

穂乃果「絵里ちゃん…」

絵里「も~さっきから何度も呼んでるのに」

穂乃果「ごめん。気が付かなくて」

絵里「も~ボーッと歩いてたら危ないわよ」

穂乃果「あはは…そだね…」

絵里「ちょっと…大丈夫?」

い~しや~きいも~
 
25: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:04:25.50 ID:XslJLfDo
絵里「あら?」

穂乃果「うっ…この聴き馴染んだ曲は…」

い~しや~きいも~ おいも~

絵里「ねえ?これって焼き芋の移動販売かしら?」

穂乃果「あっ、うん。そうじゃない?」

絵里「ハラショー!!焼き芋の移動販売って本当にあるのね!!私初めて見たわ」

穂乃果「え?そうだね。意外と東京でもやってるんだよね」
 
26: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:06:15.58 ID:XslJLfDo
絵里「すいませーん」タッタッタッ

穂乃果「あれ?絵里ちゃん?」

穂乃果(な、何してんの?そんな目をキラキラさせて。もしかして…焼き芋買うの?)

絵里「焼き芋ください」

穂乃果(買う気だ…出来れば近くで食べないで欲しい。匂いも嗅ぎたくない)

絵里「はい。二つ!」

穂乃果「あっ、いや…あの…」

絵里「穂乃果ー!一つおまけしてくれたわ!ふふっ、美人って特よね!」

穂乃果「…そだね」

絵里「ちょっと…つっこんでよ…これじゃあ、にこみたいじゃない」

穂乃果「あはは…」

絵里「はい。どうぞ」

穂乃果「………ありがとう」
 
27: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:07:46.73 ID:XslJLfDo
絵里「どういたしまして」

穂乃果「……」

絵里「ハラショー!ねえ、穂乃果!凄く美味しわよ!焼き芋って凄く美味しいのね!」

穂乃果「ああ…うん」

絵里「早く食べてみて。美味しいから!」

穂乃果「じゃあ…頂きます」

パクっ

穂乃果「……」

絵里「どう?美味しいでしょ?」

穂乃果「うん…」

絵里「うふふ。何か良いわね。穂乃果とこうやって買い食いなんかしたり…ちょっと前じゃ考えられなかったのに」

穂乃果「うん…そだね」
 
28: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:10:43.52 ID:XslJLfDo
絵里「……もしかしてお芋嫌い?」

穂乃果「え?いや…好きは好きだよ?」

絵里「そう…ならいいけど」

穂乃果「うん…」

絵里「なんか…平和ね…」

穂乃果「そだね」
 
29: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:12:37.06 ID:XslJLfDo
穂乃果「うぅ…今日は何なんだ…いったい…。しかし、絵里ちゃん嬉しそうだったなぁ。あんなの断れる訳ないじゃん…って…あれは…」

希「うん…うん…」

穂乃果「希ちゃんだ……声を掛けるのはやめとこう。なんか悪い予感しかしない…」

希「どうして…グスッ…今日は大丈夫って言ったじゃん!!!お肉だって用意しちゃったんだよ?楽しみにしてたのに!お父さんのバカ!!大嫌い!!!!」ガチャ

穂乃果「……」

希「あっ!?」

穂乃果「や、やあ…」

希「やあ…」カァァァ
 
30: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:14:01.28 ID:XslJLfDo
〜希の部屋〜

希「助かったよ。一人じゃ食べきれないし…」

穂乃果「いえ…こちらこそ…ご馳走して頂いちゃって…」

ジュー ジュー

希「恥ずかしい所を…見られちゃったね…」

穂乃果「いや…そんな事は…ないよ…」

ジュージュー

希「とんだお笑いぐさやろ?普段大人ぶってる癖に親の前ではあんななんて。笑ってくれて…いいから…」

穂乃果「笑うなんて…そんな…」

ジュージュー

希「穂乃果ちゃん…そこ…焼けてるよ」

穂乃果「え、あっ…本当だ…」
 
32: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:15:28.03 ID:XslJLfDo
ジュージュー

希「美味しい?」

穂乃果「え?」

ジュージュー

希「美味しいでしょ?」

穂乃果「うん…そうだね。美味しいよ」

希「良かった!」

ジュージュー

希「やっぱりご飯は一人で食べるよりも誰かと一緒に食べる方が美味しいね。お父さんと一緒に食べれなかったのは残念やけど。穂乃果ちゃんとこうして一緒にご飯を食べれてるんやから…これ以上わがまま言ったら…きっとバチが当たるね」

穂乃果「う、うん」
 
33: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:16:12.43 ID:XslJLfDo
ジュージュー

希「だから…遠慮しないで沢山食べてってな!」

穂乃果「あっ、う、うん。ありがと」

ジュージュー

希「あっ、それも焼けてる」

穂乃果「そだね。ありがと…」

希「ふふっ」
 
34: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:18:32.66 ID:XslJLfDo
穂乃果「うぇ…人生で初めて焼肉を地獄だと思った。しかし…なんでこうも断りづらい場面に出くわすかな。今思えば海未ちゃんと凛ちゃん達は断るべきだったな。はあ…真姫ちゃんとことりちゃんには出会さない様にしなきゃ…なんて言ってるとね…」

真姫「あら?穂乃果じゃない」

穂乃果「ほらね?でも今は心を鬼にして…」

真姫「穂乃果!」

穂乃果「…」

真姫「穂乃果ってば!何で無視するのよ!今目があったでしょ!」

穂乃果「あ~真姫ちゃん…ハロー」

真姫「ハローって…」

穂乃果「あの真姫ちゃん。気持ちは嬉しいんだけど…」

真姫「何もしてないんだけど」

穂乃果「これからするでしょ?」

真姫「はあ?意味わからない。悪いけど私忙しいから行くわよ?」

穂乃果「え?本当に?」

真姫「何で嬉しそうなのよ。感じ悪い」
 
35: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:20:03.03 ID:XslJLfDo
穂乃果「そんな事は…ないよ」

真姫「あっそ。変な人」

真姫ママ「真姫ちゃ~ん」

穂乃果「あっ、真姫ちゃんのお母さん…」

真姫ママ「あら!こんにちは」

穂乃果「こんにちは」

真姫「ママ…じゃなくてお母さん…買い物終わったの?」

真姫ママ「ええ。真姫ちゃんはもういいの?パパも車で待ってるわ」

真姫「そう」

穂乃果「あっ、家族で買い物だったんだ…」

真姫「まあね」

穂乃果「仲が良いんだね」

真姫「別に」

穂乃果「そこは否定しなくても…」

真姫ママ「ふふっ。あっ、そうだ!この後、私達ディナーに行くのだけれど…良かったら一緒にどうかしら?」

穂乃果「え?」

真姫「え?」

真姫ママ「ほら!学校でのこの子の話とか聞きたいし」

穂乃果「いや…でも…家族水入らずの時間を邪魔しちゃ…」

真姫ママ「気にしなくていいのよ。ね?」

穂乃果「でも…ねえ?真姫ちゃんだって」
 
36: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:20:57.97 ID:XslJLfDo
真姫ママ「そんな事ないわよね?」

真姫「いや…でも…」

真姫ママ「でも?」

真姫「何でもない。別に構わないわよ。穂乃果さえ良ければ」

真姫ママ「じゃあ、決まりね」

穂乃果「あっ…」

真姫「穂乃果」クイクイ

穂乃果「何でしょう?」

真姫「なんか聞かれても変な事言わないでね」

穂乃果「うん…」
 
37: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:22:22.23 ID:XslJLfDo
穂乃果「あの…真姫ちゃん…ここは一体…?」

真姫「何が?」

穂乃果「いや…なんか…お寿司屋さんって言うのは分かるんだけど…お皿回ってないし…メニューとか…」

真姫「無いわよ。そんなの」

穂乃果「え?それって…」

真姫ママ「何か苦手な食べ物はある?」

穂乃果「あ〜…ピーマン以外ならなんでも大好きです!はい!」

真姫ママ「そう。じゃあ、沢山食べてね」

穂乃果「あ、ありがとうございます。あの…真姫ちゃん」コソコソ

真姫「何?」

穂乃果「あの~…ここって物凄くお高いお寿司さんだよね…」

真姫「さあ?」

穂乃果「さあって…なんか喉を通りそうに無いんだけど。二つの意味で…」

真姫「どう言う事よ」
 
38: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:24:50.42 ID:XslJLfDo
大将「へい、おまち」

穂乃果「わっ、来た。なにこれ宝石?」

真姫「お寿司でしょ」

真姫ママ「いつ来ても美味しそうね」

真姫「そうね。パパ、お醤油取って」

穂乃果「いや~…凄く美味しいそうなのに…くぅぅ…今日じゃなければ…いや、待てよ…」

穂乃果(いや、発想の転換だ!例えばスイーツならお腹いっぱいでも別腹と言う事で食べれると言うし。このお寿司だってもう高級過ぎてもうスイーツみたいなもんだよ!うん。別腹だ!)

穂乃果「それじゃあ、頂きます」
 
39: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:26:34.85 ID:XslJLfDo
穂乃果「ゲフッ…うぅ…私はいったい何をやっているんだろうか。きっともう二度とあんな高級なお寿司屋さんに行く事なんてないだろうに…はあ…万全な状態で行きたかったな…」

ことり「あれ?穂乃果ちゃん?」

穂乃果「はあ…ちょっとプリンを買いに行くつもりがすっかりこんな時間だし…もう誰かに出くわす前に帰らなきゃ」

ことり「穂乃果ちゃ~ん!!!」

穂乃果「ふっ、どうしよう。走って逃げようか…多分走ったら…歩くのもキツイのに…」

ことり「穂乃果ちゃん?おーい!!」

穂乃果「よしっ!腹を括ろう」
 
40: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:27:50.47 ID:XslJLfDo
ことり「穂乃果ちゃん?」 

クルッ

穂乃果「ことりちゃん、こんな所で会うなんて奇遇だね!!」

ことり「奇遇って…私の家そこだよ?穂乃果ちゃん知ってるよね?」

穂乃果「あ~そうだね。いつの間に…」

ことり「え?」

穂乃果「いや…なんでもない…」
 
41: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:29:05.74 ID:XslJLfDo
ことり「?」

穂乃果「うん。あのね、ことりちゃん。私、今もの凄くお腹いっぱいでね。もう何も食べれないの。本当だよ。よしっ、ハッキリ伝えたぞ。偉いぞ!」

ことり「そうなんだ。実はケーキを焼いたからこれから穂乃果ちゃん家に届けに行こうとしてたんだけど」

穂乃果「え?そうなの?でも…」

ことり「うん。お腹が空いてきたら食べてね」

穂乃果「あっ…そっか!その手があったか!その発想はなかった」

ことり「えぇ…」
 
42: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:30:36.54 ID:XslJLfDo
穂乃果「ありがとう、ことりちゃん」

ことり「あの…所で穂乃果ちゃん、何かあったの?」

穂乃果「実はね…かくかくしかじかで…」

ことり「え~そんな事が…」

穂乃果「うん。特に芋がキツかったね、芋が。もう明日から食べなくてもいいかなって…一生分食べた感じだよ。ダイエット出来るかも」

ことり「えっと…出来るといいね」

穂乃果「そだね」
 
43: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:31:12.56 ID:XslJLfDo
〜高坂家〜

穂乃果「ただいま…」

穂乃果母「お帰り。遅かったわね。どこ行ってたの?先にご飯食べちゃったわよ」

穂乃果「あっ…ごめんなさい。私、ご飯いらないかも」

穂乃果母「はあ?いらないなら先に連絡しなさい!!作っちゃったわよ」

穂乃果「えぇ…ごめんなさい」

穂乃果母「全く」
 
44: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:32:02.97 ID:XslJLfDo
雪穂「お姉ちゃん…お帰り」

穂乃果「あっ、雪穂。あの…ケーキを貰ったからさ」

雪穂「お姉ちゃんごめん」

穂乃果「え?」

雪穂「流石にちょっと言い過ぎだったよ」

穂乃果「いや…その…私の方こそ…勝手に食べてごめんね」

雪穂「うん。じゃあさ、仲直りの印と言うか…駅前でプリン買って来たから、一緒に食べよう!」

穂乃果「え?」
 
45: (しうまい) 2021/12/10(金) 23:32:45.17 ID:XslJLfDo
結局、私は断る事は出来ず雪穂と一緒にプリンを食べるのだった。
とても苦しい一日だったけど次の日から別の苦しみが待っている事にこの時の私は気づいていなかった。

次回、ラブライブ

「なんとかしなきゃ」



 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1639142509/

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