【SS】すみれ｢かのんと大喧嘩した｣【ラブライブ！スーパースター!!】

かのん｢なんで答えられないの？理由くらい説明してほしいよ。いつも帰るのが遅いから心配なんだよ……｣

すみれ｢……答えなくたっていいでしょ。私にも答えたくないことくらいあるわよ｣

かのん｢そうやって、やましい事があるから言えないとかじゃないの？｣

すみれ｢ま、そうかもしれないわね｣

すみれ(やましい事……ではないと思うけど、言及されたくないしね)
　

かのん｢じゃあ出ていってよ……｣

すみれ｢は？｣

かのん｢出ていって！もう帰ってこないで！｣

すみれ｢ああ分かったわよ！出ていってあげるわ！じゃあね、かのん！｣

かのん｢ふんっ。じゃあね、すみれちゃん！｣

かのん｢……｣

すみれ｢……｣

かのすみ｢やってしまった！！！｣
　

かのん｢本当に出ていくなんて思ってなかった……すみれちゃん……｣

かのん｢でもすぐに出ていくなんて、やっぱり何かあるよね……まさか浮気とか……｣

かのん｢そんなことない、ないよね。でも……｣

かのん｢すみれちゃんにシナジーを感じたってことがそもそも間違っていたのかな……｣
　

かのん｢でもすみれちゃんもすみれちゃんだよね。いつも帰るの遅いし、理由も答えてくれないし｣

かのん｢たまにいじったりしたのが気に触ったりしたのかな……｣

かのん｢……可可ちゃんに電話しよ。可可ちゃんなら分かるかも……｣
　

すみれ｢なんであんなに怒るのよ。ちょっと一時間くらい帰るのが遅くなってるだけじゃない｣

すみれ｢それに、要件はもう済んだその日に限って……｣

すみれ｢帰ることもできないし、どうしようかしら｣

すみれ｢……これ、かのんのために選んだんだけどね｣
　

すみれ｢なーんもすることないし、コンビニでも行って飲み物でも買おうかしら｣

すみれ｢えっと、外で寝るのは危ないしモンエナのR3BIRTHコラボのやつと……｣

千砂都｢すみれちゃん？｣

すみれ｢あら、千砂都じゃない。こんな時間にコンビニなんて危ないわよ｣

千砂都｢その言葉はすみれちゃんに返しておくよ｣

すみれ(これはラッキーじゃない？行くあてもないし……千砂都がいいならだけど)
　

すみれ｢ねえ、今から千砂都の家に行っていいかしら｣

千砂都｢……もしかして、かのんちゃんと何かあった？｣

すみれ｢まあね｣

千砂都｢分かった。でも、後で全部聞かせてもらうからね｣

すみれ(千砂都って本当にかのんのことを大切に思ってるわね。だけど、そんな千砂都だから逆にいいのかしら)
　

かのん｢可可ちゃん、ごめんね。家まで来てもらって｣

可可｢誰でもないかのんのお願いデス！気にしないでくだサイ！｣

かのん｢ありがとう｣

可可｢デスが、すみれが浮気……あのすみれでも、かのんにそこまで酷いことをするなんて思っていマセンでした……｣

かのん｢浮気したとは決まったわけじゃないけどね。ただその可能性があるってだけで……｣
　

可可｢デスが、かのんを悲しませたあのグソクムシを可可は許しマセン！｣

かのん｢いや、そこまでじゃ……だけど浮気なら……｣

かのん｢浮気って考えたら腹が立ってきた。すみれちゃん許すまじ｣

可可｢そうデス！かのんの心を弄ぶすみれ許すまじデス！｣

可可(それでも、すみれが浮気はどうしても信じられないデス……すみれは本気でかのんを愛していると思っていたのデスが……)
　

恋｢なるほど、そんなことがあったのですね｣

千砂都｢かのんちゃん、心配性だからね｣

すみれ｢私にも反省する点はあるけれど、かのんに説明なんてできそうにないしね……｣

千砂都｢かのんちゃん、案外怒ったらしばらく怒りっぱなしなところあるしね｣

恋｢ではどうしましょうか……｣
　

すみれ｢恋と千砂都とならこういうときはどうする？｣

千砂都｢私たち、かぁ……｣

恋｢ほとぼり冷めるまで待って、謝る……でしょうか｣

千砂都｢でも恋ちゃんなら私を連れて行って一緒に選ぶでしょ？｣

恋｢そうですね。サプライズよりも一緒に行った方が……｣

すみれ｢惚気はいいわよ｣
　

可可『千砂都ですか？ちょっと相談があります』

千砂都｢あれ、可可ちゃんからLINEきた｣

千砂都『いいよー！どうしたの？』

可可『すみれが浮気していると思いますか？』

千砂都｢ブッ！｣
　

恋｢千砂都さん、どうしたのですか？｣

千砂都｢あまりにタイムリーすぎてさ……ほら｣

すみれ｢私が浮気ってそんなわけないでしょ。私はかのん一筋よ｣

可可『可可は信じたくないです。すみれは確かに空気は読めないし愛嬌もないし付き合いたくない人間Ｎｏ．1ですが、浮気をするような最低人間ではないと思います』

すみれ｢これだけ見ると褒めてるのか貶してるのか分からないわね……｣
　

すみれ｢でも、かのんに謝らせたいわね。人様のプレゼント選びを疑った罰よ｣

恋｢そういうところが子供っぽいと言われる原因ですよ｣

千砂都｢えっと……じゃあ、違うと思うって言っておくね｣

すみれ｢よろしく頼むわ｣
　

可可｢千砂都も浮気はないと思うと言っていマスが……｣

すみれ｢でも、すみれちゃんが本当に浮気してたら……｣ｸﾞｽﾞｸﾞｽﾞ

可可(かのんがこんなに泣いているなんて、すみれは本当に愛されているのデスね。なんだか羨ましいデス)

可可｢大丈夫デス。そのときは可可がすみれをシチューヒキマワシにしマスから｣

かのん｢……そこまではしなくていいと思うよ？｣
　

〜翌日〜

かのん｢すみれちゃん、ここにいるって言ってたよね……｣

すみれ｢遅いったら遅いわよ｣

かのん｢すみれちゃん。単刀直入に聞くけど……毎日何やってたの？｣

すみれ｢……｣

かのん｢やっぱり私じゃ物足りなかったかな。すみれちゃんと私じゃ……｣

すみれ｢そんなことないわよ！｣
　

すみれ｢そんなの、かのんが一番に決まってるじゃない。考えるまでもないわよ｣

かのん｢じゃあなんで私に言えないの。やっぱり私なんかじゃ……｣

すみれ｢じゃあ言ってあげるわよ。今こんな場所で言うのも渡すのも嫌だったんだけど｣
　

すみれ｢はい、これ｣

かのん｢これって？｣

すみれ｢かのんに似合いそうなネックレス、選んでみたのよ。ほら、もうすぐ付き合って一年でしょ？｣

かのん｢……あっ｣

すみれ｢かのんったら、覚えてなかったのね……｣
　

すみれ「でもこれで分かったでしょ。なんでいつも帰りが遅かったのか」

かのん「ごめん！私、浮気とか思ってた……」

すみれ「色々言いたいことはあるけど、まあいいわ、許してあげる」

かのん「すみれちゃん……」
　

すみれ「帰りましょ。続きは家に帰ってからね」

かのん「すみれちゃんっ」

すみれ「もう、いきなりどうしたのよ。かのんらしくない」

かのん「いいでしょ、こういうのも」

すみれ「まあそうね、悪くないわ」
　

これでおしまいです
見切り発車なので短めです
ありがとうございました