【SS】ミア「G」【ラブライブ!虹ヶ咲】

SS


1: (しうまい) 2022/03/22(火) 19:15:26.40 ID:HmZaRLpG
かすみ「ぎゃぁぁぁぁぁぁあ」

栞子「ど、どうしたんですか?」

ミア「騒がしいな」

かすみ「で、出た…」

栞子「出た?何がですか?」

かすみ「アレだよ!アレ!」

ミア「アレじゃ分からないでしょ。具体的に話しなよ」

かすみ「分からない?アレだよ!黒くてすばしっこい」

栞子「あ〜…アレですか…」

かすみ「そうそう。アレだよ」
 
2: (茸) 2022/03/22(火) 19:21:01.55 ID:4kL4Pq8V
ミア「あ〜ゴキブリか」

栞子「どこに居るんですか?」

かすみ「えっと…どこかに行っちゃった…」

栞子「この部屋の?」

かすみ「うん。どうしよう」

ミア「どうしようって。放っておけばいいでしょ?」

かすみ「嫌だよ。また出て来るかもしれないじゃん」
 
4: (しうまい) 2022/03/22(火) 19:23:36.72 ID:HmZaRLpG
ミア「そんな事言ったって居ないものをどうやって退治するのさ?」

かすみ「それは…」

カサカサ

かすみ「ギャァァァァァァァア」

栞子「キャアア」

かすみ「居る居る!ミア子!居るよ!」

ミア「言われなくても分かってるよ」

かすみ「退治して!」

ミア「え?嫌だよ」

かすみ「え?なんで?」

ミア「なんでって…ボクだってゴキブリは苦手なんだ」
 
5: (しうまい) 2022/03/22(火) 19:27:03.77 ID:HmZaRLpG
かすみ「え〜あんな平気そうにしてたじゃん!」

ミア「してないよ。かすみのリアクションが大袈裟なんだよ」

かすみ「そんな事ないって。しお子だって悲鳴あげてたよね?」

栞子「私はかすみさんごいきなり大声を出すので…それに驚いて」

かすみ「じゃあ、しお子は大丈夫なの?」

栞子「いえ…私だって…」

カサカサ

かすみ「ギャァァァァァァァ。こっち来た」
 
6: (しうまい) 2022/03/22(火) 19:30:22.46 ID:HmZaRLpG
ミア「声が大きいな。どうにかならないの、ソレ?」

かすみ「ならない。居なくなるまでならない」

栞子「あっ…」

かすみ「なに?なに?」

栞子「また家具の下に潜っちゃいました」

かすみ「えぇ…嘘…どうするの?」

ミア「どうするって…どうにも出来ないから」

かすみ「なんとかして退治してよ」

ミア「なんとかって何?」

かすみ「なんとかだよ」
 
8: (しうまい) 2022/03/22(火) 19:34:25.15 ID:HmZaRLpG
ミア「放っておこうよ。目の前にいないんだから」

かすみ「でもこの部屋には居るんだよ?」

ミア「はあ…分からないかな?お化けと一緒だよ。見えないなら居ないのと一緒なんだよ」

かすみ「ゴキブリは居るじゃん」

ミア「どこに?居るなら見せてよ。見せてくれたらボクが退治してあげるよ」

栞子「どこかで見た事がある展開ですね」
 
9: (しうまい) 2022/03/22(火) 19:37:33.44 ID:HmZaRLpG
カサカサ

かすみ「ぎゃあ!!?出てきた!!?」

ミア「え?」

かすみ「ほら!ミア子!出て来たよ!早く退治してよ!」

ミア「そ、それは…」

かすみ「早く!」

ミア「………無理だよ」

かすみ「なんで!!?」

ミア「…さっきも言ったでしょ?苦手なんだよ」

かすみ「偉そうにしてたのに!!!」

ミア「かすみが騒ぐから出て来たんだよ!」
 
11: (しうまい) 2022/03/22(火) 19:41:53.65 ID:HmZaRLpG
かすみ「しお子!」

栞子「ごめんなさい。私もアレだけは…」 

かすみ「そんな…しお子でもダメなんて…」

栞子「ご、ごめんなさい」

かすみ「ど、どうするの?」

ミア「どうするって…このままどこかに行くのを待つしか…三人共退治出来ないんだから」

かすみ「そんな…こんな時に限って退治出来そうな人がまだ来ないなんて…」

栞子「退治出来そうな人って?」

かすみ「侑先輩とか愛先輩とか」

ミア「ランジュも得意そうだな」
 
12: (しうまい) 2022/03/22(火) 19:44:02.21 ID:HmZaRLpG
かすみ「あっ!りな子」 

ミア「は?」

かすみ「りな子なら出来そうじゃない?」

ミア「璃奈にそんな事させられる訳ないだろ」
 
14: (しうまい) 2022/03/22(火) 19:47:18.35 ID:HmZaRLpG
かすみ「何それ!なんでりな子は特別なの?」

ミア「特別って訳じゃないよ。たださ」

栞子「璃奈さんは今日…学校をお休みしているはずです…」

かすみ「え…そんな…」

ミア「そうなの?何があったの?」

栞子「風邪を引いたって連絡が入ってたじゃないですか」

かすみ「そんな…」

ミア「しまった。スマホを確認していなかった…」
 
15: (しうまい) 2022/03/22(火) 19:50:32.32 ID:HmZaRLpG
かすみ「誰か…ゴキブリが得意な人来てぇ…」

栞子「そんな人…」

ガチャ

歩夢「お疲れ様〜」

かすみ「一番ダメそう人が来た」

歩夢「え…いきなり?」
 
16: (しうまい) 2022/03/22(火) 19:53:03.38 ID:HmZaRLpG
栞子「かすみさん。言い方」

かすみ「あっ、そうだね」

歩夢「えっと…何が…ダメそうって…?」

ミア「ゴキブリが出たんだよ。ほら!そこ!」

歩夢「え…ゴ…?」

かすみ「あっ…なんかもうダメそうですね」
 
17: (しうまい) 2022/03/22(火) 19:55:08.75 ID:HmZaRLpG
歩夢「ど、どこに居るの?」

かすみ「あそこですよ。ほら!壁際に…」

歩夢「本当だ」

ミア「誰か退治してくれる人が来るのを待ってたんだよ」

歩夢「そうなんだ」

かすみ「もちろん。歩夢先輩はゴキブリダメですよね?」
 
18: (しうまい) 2022/03/22(火) 19:56:49.13 ID:HmZaRLpG
歩夢「まあ…得意ではないけど」

かすみ「あれ?もしかして案外いけそうな感じですか?」

歩夢「ううん。全然ダメだよ」

かすみ「ですよね」

歩夢「うん。ちょっと掃除機を探してくるね」

かすみ「掃除機?」

ミア「もしかして…ゴキブリを掃除機で吸う気?」
 
20: (しうまい) 2022/03/22(火) 19:59:24.79 ID:HmZaRLpG
歩夢「うん。それが確実かなって」

ミア「確かに。一理あるね」

歩夢「掃除機借りて来るから待っててね」

ガチャ バタン

かすみ「歩夢先輩…苦手って言ってたわりには冷静に対処してるね」

ミア「かすみが落ち着きないだけなんだよ」

かすみ「ミア子もビビってたけどね」
 
21: (しうまい) 2022/03/22(火) 20:01:33.10 ID:HmZaRLpG
ミア「ビビってなんかないよ。苦手って言っただけだから。ボクが虫ごときにビビる訳…」

ブーーーーン

ミア「わぁぁぁぁぁぁぁ」

かすみ「ギャァァァァァァァ」

栞子「きゃぁぁぁ」

ピタッ

ミア「び、ビックリした…」

かすみ「ど、どこに行った?」

栞子「あそこの壁に…」
 
22: (しうまい) 2022/03/22(火) 20:03:15.09 ID:HmZaRLpG
かすみ「はあ…はあ…ミア子…ビビってるじゃん」

ミア「だ、だって…まさかこっちに飛んでくるとは…」

栞子「流石に驚きますよね…今のは…」
 
23: (しうまい) 2022/03/22(火) 20:09:38.09 ID:HmZaRLpG
かすみ「退治しようとしてるのが分かってるのかな…」

ミア「まさか…」

栞子「そう言えば聞いた事があります。彼等は危機的状況に陥ると知能指数が飛躍的に上昇すると…」

かすみ「知能指数が?」

栞子「あくまで噂程度の話ですが…IQ200以上になると…」

ミア「それじゃあ、かすみの10倍以上の数値じゃないか」
 
24: (しうまい) 2022/03/22(火) 20:13:08.92 ID:HmZaRLpG
かすみ「なんでかすみんと比べるの!」

栞子「怒る所そこなんですね」

ミア「あながちIQ20も間違いじゃないかもね。けどまあ、流石にゴキブリのIQが200以上ってのは眉唾ものだね」

かすみ「眉唾…?」
 
26: (しうまい) 2022/03/22(火) 20:15:46.89 ID:HmZaRLpG
栞子「怪しいって事ですよ」

かすみ「わ、分かってるよ」

ん…ん〜…

かすみ「え?な、なに?」

彼方「なんの騒ぎ〜」

かすみ「彼方先輩!!」

栞子「居たんですか?」

彼方「うん?一番乗りだけど」

ミア「まさかずっと寝てたの?」
 
28: (しうまい) 2022/03/22(火) 20:38:50.05 ID:HmZaRLpG
彼方「そのまさかだよ」

かすみ「よくそんな昼間っから寝れますね。怠け者ですよ」

彼方「ふふっ。シエスタって奴だよ」

かすみ「……シエスタ?」

栞子「そんな欧米の文化を持ち出さないで下さい」
 
29: (しうまい) 2022/03/22(火) 20:44:16.20 ID:HmZaRLpG
ミア「シエスタでも何でもいいけどさ。今、非常事態なんだ」

彼方「非常事態?何があったの?」

かすみ「あそこを見て下さい!」

彼方「あそこ?」

かすみ「あそこです」

彼方「どこ?」

かすみ「あそこです」

彼方「え〜」

かすみ「居るでしょ!ヤツが!壁に張り付いてるでしょ!」

彼方「あ〜…ゴキブリか〜」
 
31: (しうまい) 2022/03/22(火) 20:53:30.08 ID:HmZaRLpG
かすみ「得意ですか?」

彼方「得意ではないかな〜。ゴキブリ得意な人なんて居るの?」

かすみ「やっぱり彼方先輩でも苦手なのか〜」

彼方「別に苦手でもないぜ!」

かすみ「え!じゃあ、退治出来ますか?」

彼方「まあね」

かすみ「だって!流石上級生なだけありますね!かすみんは三年生になっても絶対無理だけど」

栞子「そうですね」
 
32: (しうまい) 2022/03/22(火) 20:56:00.43 ID:HmZaRLpG
かすみ「じゃあ、お願いしますよ」

彼方「うん」

かすみ「お願いします」

彼方「は〜い」

かすみ「え?」

彼方「え?」

かすみ「退治…」

彼方「道具は?何かないの?」

かすみ「道具…?」

彼方「流石に素手じゃ無理だよ。追いつけないし」

ミア「道具なら歩夢が掃除機を取りに行ってるけど」

彼方「掃除機か」
 
33: (しうまい) 2022/03/22(火) 21:16:12.97 ID:HmZaRLpG
かすみ「掃除機ダメなんですか?」

彼方「ゴキブリを掃除機で吸い込んでも…掃除機の中で生きてる事が多いんだよ。生命力強いから」

かすみ「そ、そうなんですか?」

彼方「ゴキブリは埃とかも食べるんだよね」

ミア「それって…掃除機の中はゴキブリとって楽園なんじゃ…」

彼方「楽園かどうかは分からないけど…食うに困らないよね」

かすみ「た、確かに…」

彼方「そのうち掃除機の中で卵を沢山産んで。いざ、掃除機の中身を空けると…たくさんのゴキブリが…わーーーーー!!!!!」

かすみ「ギャァァァァァァァァァ」
 
35: (しうまい) 2022/03/22(火) 21:22:50.58 ID:HmZaRLpG
彼方「って事になるから掃除機はやめた方がいいかもね」

ミア「じ、じゃあ、どうすればいいの?叩いて潰す?」

栞子「叩くとたまごが飛び散るっていいませんか?」

かすみ「たまごが飛び散る…それって…」

ミア「そ、そんなの都市伝説だよ。根拠がないし…」

彼方「一番良いのは〇虫剤だよね」

かすみ「〇虫剤なんて…ないし…」
 
36: (しうまい) 2022/03/22(火) 21:29:43.87 ID:HmZaRLpG
ミア「まさか…ゴキブリがここまで手強いなんて…」

かすみ「ど、どうすればいいんですか?」

彼方「無視で良いんじゃないかな?」

かすみ「む、無理ですよ。退治しないと安心して過ごせないです」

彼方「ゴキブリって一匹見つけたら100匹居ると思った方が良いんだよ」

かすみ「なんでそんな事言うんですか!知りたくなかった」

彼方「共存するしかないんだよ。ほら!よく見たらカブトムシみたいだよ」
 
37: (しうまい) 2022/03/22(火) 21:35:52.51 ID:HmZaRLpG
かすみ「全然違いますよ。角ないし!なんならカブトムシもそんなに好きじゃないし」

ガチャ

歩夢「お待たせ。掃除機借りて来たよ」

かすみ「ダメです歩夢先輩!掃除機はダメです!」

歩夢「え?ダメ?」

栞子「かくかくしかじかで掃除機はダメらしいんです」

歩夢「そうなんだ…私…家でいつも掃除機使ってた…もしかしたら…私の家の掃除機…」

かすみ「だ、大丈夫ですよね!根拠はないけど…」
 
39: (しうまい) 2022/03/22(火) 22:26:34.84 ID:HmZaRLpG
ミア「そんな事より…アイツあそこから動かないけど…」

栞子「こちらの様子を伺っているのでしょうか?」

かすみ「うぅ…下手に動けない…彼方先輩!もうタマゴとか良いですから!叩いちゃって下さい!」

彼方「ふっ。甘いね、かすみちゃん」

かすみ「な、何ですか?」

彼方「確かに彼方ちゃんはゴキブリはそこまで苦手じゃないよ。けどね、得意じゃないって言ったでしょ?」

かすみ「でも、退治できるって言ったじゃないですか!」

彼方「〇虫剤があればね!彼方ちゃんはゴキブリのスピードについていけないんだよ!」

かすみ「なっ………偉そうに言わないで下さいよ!!!」
 
40: (しうまい) 2022/03/22(火) 22:29:11.35 ID:HmZaRLpG
ミア「これは振り出しに戻った感じだ」

かすみ「ど、どうするの?」

栞子「どうするって…」

ガチャ

せつ菜「なんの騒ぎですか?」

かすみ「アタリがきたーーーー!!!」

せつ菜「へ?アタリ?何ですか?」
 
47: (しうまい) 2022/03/23(水) 22:11:02.03 ID:rXfeSASQ
かすみ「さあ、せつ菜先輩!アレを退治して下さい」

せつ菜「退治?アレって?」

かすみ「アレですよ。あそこの壁についてるアレ!」

ミア「このやり取り何回目?」

せつ菜「あ〜なるほど。チャバネゴキブリですね」

かすみ「いや、種類までは知らないですけど。ゴキブリは全部一緒ですから」
 
48: (しうまい) 2022/03/23(水) 22:32:37.60 ID:rXfeSASQ
せつ菜「全然違いますよ。皆さんが想像する黒光りしたあのゴキブリはクロゴキブリと言って一般家庭なんかでよく目撃します。今、私達の目の前に居るのはチャバネゴキブリ。褐色の体が目印ですね」

かすみ「だから知りませんってば」

栞子「ん?ちょっと待ってください」

かすみ「待たないよ!早く退治しなきゃだよ!」

栞子「違うんです。せつ菜さんに言われるまで気にしてませんでしたが…あのゴキブリ…私達が最初に目撃したのと違いますよね?だって私達が最初に見たのって」

ミア「あぁ…そうだね。黒光りのやつだったよ」

せつ菜「クロゴキブリですね」

かすみ「それって…」

ミア「アイツの他にまだ居るって事さ」

かすみ「そ、そんなぁぁぁ」
 
49: (しうまい) 2022/03/23(水) 22:44:39.31 ID:rXfeSASQ
せつ菜「なるほど。話は見えました」

かすみ「わかりました!」

せつ菜「あの子をどうにかすれば良いのですね?」

かすみ「流石せつ菜先輩!話が分かる〜」

歩夢「あの子…」
 
50: (しうまい) 2022/03/23(水) 22:53:46.55 ID:rXfeSASQ
かすみ「じゃあ早速やっちゃって下さい!」

せつ菜「分かりました。さて、新聞紙か何か…」

栞子「ここにずっと置きっぱなしの雑誌が…」

せつ菜「では、それで…」

かすみ「待って!ちょっと待って下さい!」

せつ菜「え?」

かすみ「それかすみんの雑誌なんですけど!!」
 
51: (しうまい) 2022/03/23(水) 23:38:03.08 ID:rXfeSASQ
せつ菜「あっ、そうでしたか」

ミア「ずっと放置してあったんだし、もう読まないでしょ?」

かすみ「読むからダメなの!」

ミア「読んでる所見た事ないけど?」

かすみ「見たくなる時があるの〜…そのうち…」

彼方「そう言う人ほど見ないって相場は決まってるんだよね」
 
57: (茸) 2022/03/24(木) 13:19:17.03 ID:Y4JF+nmr
せつ菜「では、どうしましょう?他に代用出来るもの」

ミア「かすみの…」

かすみ「なんでかすみんの物限定なんですか!」

せつ菜「じゃあ、そこの要らない用紙を使いましょう」

歩夢「これ?」

せつ菜「はい」

かすみ「あるなら最初からそっちを使って下さいよ」
 
58: (茸) 2022/03/24(木) 13:25:12.14 ID:Y4JF+nmr
せつ菜「これを丸めて…ふふっ…」

かすみ「なんで笑ったんですか?」

せつ菜「では、気合を入れて。はぁぁぁあ」

ミア「せつ菜…なんて気迫なんだ!!?」

彼方「凄い…ウカウカしてるとこっちまで火傷しちゃうぜ」

栞子「ゴキブリ退治ですよね?」
 
60: (しうまい) 2022/03/24(木) 22:39:26.32 ID:vGRdGml/
せつ菜「虹ヶ咲学園の赤い雷とは私の事です。覚悟して下さい」

栞子「ゴキブリ相手に口上を述べる人…初めてです」

せつ菜「いざ!!!」

ブーーーーン

せつ菜「逃げた!!?」

栞子「大声出すからでは?」

ブーーーーン

かすみ「わっ!こっち来た!!!」

せつ菜「そこだ!!!」

スパーーーーーン

かすみ「ホゲェェェ」

せつ菜「あっ…ごめんなさい」
 
61: (しうまい) 2022/03/24(木) 22:47:16.10 ID:vGRdGml/
ミア「今、ホゲェって言ったよ。かすみ、ホゲェって」

かすみ「痛いよぉ…」

せつ菜「本当にごめんなさい」

歩夢「飛んでる所を狙うのは難しいんじゃないかな…」

せつ菜「そうですね」

かすみ「本当ですよ。もう…かすみんの可愛い顔を叩くなんて!!!傷とか付いてないですか?」

歩夢「大丈夫だよ。可愛いままだよ」

ミア「そんな事より」

かすみ「そんな事じゃないよ!!!」

ミア「ゴキブリはどこに行った?かすみが騒ぐから」
 
62: (しうまい) 2022/03/24(木) 22:55:36.65 ID:vGRdGml/
彼方「どこかに隠れちゃったかなぁ?」

ミア「どうしてジッとしていられないんだよ。ゴキブリもかすみも」

かすみ「一緒にしないで!!!」

カサカサ

栞子「あっ!あそこに!!」

せつ菜「そこだぁぁぁぁ!!!」

スパァァァァン

せつ菜「くっ…外した。スピードには自信があるのに」
 
63: (しうまい) 2022/03/24(木) 23:04:28.20 ID:vGRdGml/
ブーーーーン

歩夢「あぁ!!?また…」

かすみ「もう嫌だぁぁぁぁぁ」

ガチャ

栞子「あっ!!?かすみさん…」

彼方「出て行っちゃったね」



ガチャ

かすみ「良いもの借りて来ました!!!」

歩夢「おかえりなさい」

彼方「早かったね。5分経ってないよ」

ミア「それより良いものって何?」

かすみ「流しそうめん同好会からバルサン借りて来た!!!これでゴキブリを殲滅出来るよ!!!」
 
64: (しうまい) 2022/03/24(木) 23:09:34.92 ID:vGRdGml/
せつ菜「バルサン…え?ちょっと…」

栞子「まさか…」

かすみ「開けるよ〜」

栞子「かすみさん!!!ストップ!!!」

かすみ「え?」



ジリリリリリリリリ



その後、かすみちゃんは職員室で注意を受けたらしいです。

ミア「何で流しそうめん同好会がそんなもの持ってるのさ」
 
65: (しうまい) 2022/03/24(木) 23:13:04.65 ID:vGRdGml/
サイドB
 
66: (しうまい) 2022/03/24(木) 23:28:19.20 ID:vGRdGml/
しずく「出ました…」

侑「出た?」

ランジュ「何が出たの?」

しずく「アレです…アレ…ほら…」

侑「あ〜……ゴキブリ…」

ランジュ「デカいわね!!あんなデカいの初めて見たわ!!!」

侑「確かに。異様にデカい!!」

しずく「どうして二人も嬉しそう何ですか?」
 
67: (しうまい) 2022/03/24(木) 23:37:44.67 ID:vGRdGml/
ランジュ「だって!あんなに大きいの初めてだわ!」

しずく「だからって嬉しいですか?ゴキブリですよ?」

侑「確かに嫌だけど。異様に大きいよね。もしかしたら今まで見つかった個体よりも大きかったりしないかな?」

ランジュ「そしたら新記録よね!」

侑「そうだね。ギネスにも載るかもしれない」

しずく「待って下さい!仮にそうだとして本当に嬉しいですか?」

ランジュ「だってギネスに載るのよ!」

しずく「そうですけど」

ランジュ「取り敢えず捕まえましょう」

しずく「え…絶対に嫌です」
 
68: (しうまい) 2022/03/24(木) 23:48:20.02 ID:vGRdGml/
侑「確かに捕まえるのはマズイかもしれない」

ランジュ「どうして?」

侑「歩夢がゴキブリ苦手なんだよね」

しずく「得意な人って居ますか?」

ランジュ「無問題ラ、それなら歩夢が来る前に捕まえましょう」

侑「そっか!そうだね!」

しずく「マズイのはお二人の思考ですよ」
 
72: (しうまい) 2022/03/25(金) 19:58:52.60 ID:e0WG987g
侑「どうやって捕まえよう」

ランジュ「この部室には虫取り網とかないの?」

しずく「スクールアイドルの部室ですよ?」

ランジュ「どうしても捕まえたくないのね」

しずく「はい。どうしても捕まえたくないですね。苦手ですから」

ランジュ「それならゴキブリが好きな人の役になりきれば?」

しずく「ごめんなさい。あまりにもサンプルが無さすぎて」

ランジュ「じゃあ、しずくはゴキブリの研究者の役が来ても演じられないって事なのね」

しずく「え?」
 
73: (しうまい) 2022/03/25(金) 20:00:46.03 ID:e0WG987g
ガチャ

果林「こんにちは」

しずく「侑さん!右側から!ランジュさん!左側から!」

侑「オッケー」

ランジュ「任せて!」

ドタバタ

果林「なっ、何の騒ぎ?」

しずく「ゴキブリを捕獲しています」

果林「え?ゴキブリ?」
 
75: (しうまい) 2022/03/25(金) 20:44:21.82 ID:e0WG987g
果林「ど、どうして?」

しずく「どうしてって…私はゴキブリ研究の第一人者なので…」

果林「…………そ、そう」

ランジュ「しずく!そっちに行ったわ!」

ブーーーーン

しずく「え?」

ピタッ

ランジュ「あっ!しずくの服にとまったわ!」

しずく「え?い、いやぁぁぁぁぁぁ」



ドンガラガッシャーーン



ブーーーーン



ランジュ「あぁ…逃げちゃった」

しずく「うぅ…」

ランジュ「ドンマイ、しずく。まだチャンスはあるわ!」

しずく「無理です。まだまだ未熟でした」

果林「えっと…話についていけないんだけど」
 
77: (しうまい) 2022/03/25(金) 21:00:09.07 ID:e0WG987g
ランジュ「あのゴキブリを捕まえるとギネスに載るのよ!」

果林「へ?」

侑「まだ確定じゃないよ。測ってみないと分からないから」

ランジュ「そうね。だから捕まえないと!」

果林「えっと…つまり今捕獲しようしてるのは何か特別って事?大きさとか…重さとか?」

ランジュ「そうなの。どう見ても大きのよ、あのゴキブリ!」

果林「へ、へ〜…それでも捕まえようなんて思うかしら?」

しずく「あ、あの私は違うんですよ」

果林「え?」
 
78: (しうまい) 2022/03/25(金) 21:07:34.86 ID:e0WG987g
しずく「私は別に捕まえたいとかじゃなくて…演技の練習で!」

果林「そうなのね。頑張ってね…何の役柄か分からないけど…」

ランジュ「どこに隠れたのかしら」キョロキョロ

侑「出て来てほしくない時に出てくるのに、出て欲しい時には出て来てくれないものだね」キョロキョロ

果林「出て来て欲しい時なんて今まで一回たりとも無かったわ」

侑「何かトラップでも仕掛ける?」

ランジュ「そうね」

侑「ゴキブリホイホイ的な物があれば」
 
79: (しうまい) 2022/03/25(金) 21:16:47.48 ID:e0WG987g
ガチャ

愛「やっほー!なんか賑やかだね!」

ランジュ「愛!良い所に来たわ!」

愛「良い所?」

しずく「え?どこが良い所なんですか?」

ランジュ「あのね、今ランジュ達はゴキブリを生捕りしようとしてるんだけど。何か良い手はないかしら?」

愛「ゴキブリを?ん〜…ゴキブリホイホイ的な?」

侑「それだと粘着剤にゴキブリがくっ付いて取れなくなっちゃうと思うんだよね」

愛「あ〜元気な状態で捕まえたいって事ね」

ランジュ「そうなの」

しずく「すんなり受け入れますね」
 
80: (しうまい) 2022/03/25(金) 21:24:08.27 ID:e0WG987g
愛「でも、どうしてゴキブリなんて捕まえたいの?飼うの?」

ランジュ「まさか。ゴキブリを飼うなんて聞いた事ないわ」

果林「捕まえようとしてる人が言っても説得力ないわね」

しずく「居るでしょうしね。世の中変わった人も居ますから」

愛「じゃあ何で捕まえるの?」

ランジュ「ギネスに申請するのよ!」

愛「ギネス?あ〜最長記録とか?」
 
81: (しうまい) 2022/03/25(金) 21:28:25.12 ID:e0WG987g
侑「うん。凄い大きかったんだ。もしかしたら新記録かもって」

愛「へ〜そうなんだ」

ランジュ「うん。それはもう大きいんだから」

愛「ちなみに何ゴキブリだったの?」

侑「何ゴキブリ?」

愛「うん。だって種類によって大きさとか違うでしょ?もしかしたら外来種だから大きいだけって事もあり得るよ」

侑「確かに。その可能性はあるかも」

ランジュ「そこまで考えていなかったわ」

侑「そもそもゴキブリの種類とか分からないし」
 
84: (しうまい) 2022/03/26(土) 20:33:01.40 ID:G0lOEjWU
愛「そもそも、ランジュは日本のゴキブリ知ってるの?」

ランジュ「そう言えば日本でゴキブリ見たの初めてかも」

侑「でも、ゴキブリって直ぐに分かったって事はすくなくとも日本と香港に共通して生息してるって事なのかな?」

愛「そうなると二人が見たゴキブリはクロゴキブリの可能性が高いかもね」

ランジュ「へ〜そうなのね。知らなかったわ」

しずく「普通は知らないですよ」
 
85: (しうまい) 2022/03/26(土) 20:37:24.85 ID:G0lOEjWU
愛「で、そのゴキブリはどこにいるの?」

侑「それが隠れちゃって」

愛「あ〜」

ランジュ「だからトラップを仕掛けようって話になったのよ」

愛「トラップかぁ」

ランジュ「何か良い案ないかしら?」

愛「ん〜こう言うのはりなりーが得意なイメージなんだけどなぁ。風邪引いてお休みなんだよね」

しずく「そんなイメージ一回も持った事ないですよ」
 
86: (しうまい) 2022/03/26(土) 20:41:30.78 ID:G0lOEjWU
果林「虫を捕まえるトラップって言うと餌で誘き寄せたりするのが有名じゃない?」

ランジュ「餌で?」

果林「やった事ない?カブトムシとかを捕まえるのに木にハチミツ塗ったりして」

愛「やった事はないかなぁ」

侑「都内だとなかなかね」

ランジュ「果林はよく虫取りするの?」

果林「え?いや…テレビでやってるのを見た事あったり…」 

愛「ま〜カリンが虫取りする様には見えないもんね」

果林「うん。そうね」
 
88: (しうまい) 2022/03/26(土) 20:46:44.02 ID:G0lOEjWU
侑「じゃあ、ペットボトルに餌を入れて誘き寄せようか」

ランジュ「それだと餌を用意しなきゃいけないわね。ゴキブリって何が好物なのかしら?」

しずく「何でも食べそうですけど…って言うかやるんですか?」

ランジュ「何でも食べるの?じゃあ…ランジュが餌を作ってくるわ」

果林「作るの?」

ランジュ「ええ。腕によりをかけて」

しずく「餌って何を作る気なんですか?」

ランジュ「小籠包よ!」

しずく「え…それはどうでしょう?」
 
89: (しうまい) 2022/03/26(土) 20:49:01.39 ID:G0lOEjWU
ランジュ「じゃあ作って来るわね!」

しずく「あっ…ランジュさん…」

侑「私はペットボトル持ってくる!」

しずく「侑さんまで…」

ガチャ

エマ「今そこで侑ちゃんとランジュちゃんとすれ違ったけど…どこ行っちゃったのかな?」

果林「………何でもないのよ」

エマ「そうなの?」
 
90: (しうまい) 2022/03/26(土) 20:52:46.28 ID:G0lOEjWU
しずく「エマさん。何も聞かずこのまま部室を去りましょう」

エマ「え?どう言う事」

果林「面倒な事に巻き込まれるわよ。ほら」

エマ「え〜」

愛「皆んな行っちゃうの?」

しずく「だって嫌ですもん」

愛「そっか〜…まあ、そうだね。先に練習の準備してようか!」

しずく「そうしましょう」
 
92: (しうまい) 2022/03/26(土) 20:57:49.84 ID:G0lOEjWU
彼方「ふぁ〜〜……よく寝たぁ」



彼方「まだ誰も来てないのかぁ。じゃあ、もう一眠りしちゃおうかなぁ」

ZZZ



ガチャ バタン

かすみ「あれ?誰も居ない」

栞子「変ですね。ランジュが先に居るって言ってたのに」

ミア「ランジュの事だから、どこかで変な事でもしてるんじゃない?」

カサカサ カサカサ

かすみ「ん?」
 
93: (しうまい) 2022/03/26(土) 20:58:02.16 ID:G0lOEjWU

 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1647944126/

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