【SS】ワイが深夜のテンションで書くしょうもないSS【ラブライブ!サンシャイン!!】

善子ーよしこーヨハネー黒魔術 SS


6: (はんぺん) 2022/04/09(土) 02:02:40.53 ID:9/G73HEX
─内浦─

善子「私はヨハネ、しがない堕天使よ」

善子「ふふふ、今宵も迷えるリトルデーモンたちを導いていくわ」

善子「まずはこっちのリトルデーモン、あなたの悩みはずばり、好きな女の子がいる、ね」

善子「そしてあなたは次にこう書き込むわ」

善子「え? どうして分かったんですかヨハネ様」

──え? どうして分かったんですかヨハネ様

──え? えええ!!

善子「ふふ、私の勘は当たるのよ」
 
7: (はんぺん) 2022/04/09(土) 02:08:54.62 ID:9/G73HEX
善子「いい? その女の子と仲良くなるには……」


こうして、いつものように配信が進んでいき……


善子「ふう、今日も配信終わりっと」


そこでパソコンを見ると、何かの文字が画面に浮かびあがっていた


封 いん され し お ん な にきを つけ て

善子「封印されし女に気をつけろ…? 何かしらこれ」

善子「まあ、明日も学校だし寝ようかしら」


その日は眠ることにしたのだった……
 
8: (はんぺん) 2022/04/09(土) 02:17:23.99 ID:9/G73HEX
次の日、学校に行くとダイヤがいた

ダイヤ「おはようございます善子さん」

善子「ヨハネ」

ダイヤ「ふふ、ヨハネちゃん」

善子「もう……」

ダイヤ「今日も可愛いですわよ」

善子「……」

ダイヤ「ルビィは少し遅れています……もうルビィったら」

善子「ダイヤも大変ね」
 
9: (はんぺん) 2022/04/09(土) 02:22:36.97 ID:9/G73HEX
ダイヤ「そういえば今日の練習ですが、鞠莉さんと果南さんはお休みです」

善子「そうなの? 2人がいないと練習大変じゃない?」

ダイヤ「そうですわね、お二人とも家の手伝いだとか」

善子「果南は分かる、でも鞠莉さんはなんで家の手伝いなんてするのよ」

ダイヤ「それが分からないのですわ」

善子「まあ、生徒なのに理事長とかやってるくらいだし、その辺はいいか」

善子「あ、そろそろ教室に行く」

ダイヤ「ええ」
 
10: (はんぺん) 2022/04/09(土) 02:28:04.04 ID:9/G73HEX
善子「おはようずら丸」

花丸「あ、善子ちゃんおはよう」

善子「ヨハネ、それにしても今日も眠いわ」

花丸「あんまり夜ふかししちゃダメだよ善子ちゃん」

善子「ヨハネ」

ルビィ「はあ! はあ! 間に合った!」

ルビィ「善子ちゃん、花丸ちゃん、おはよう!」

善子「ヨハネよ」

花丸「ルビィちゃんおはようずら、ギリギリだったね」

ルビィ「なんでお姉ちゃん起こしてくれなかったの……」

善子「起こしたんじゃないの? 今朝会ったわよ」

ルビィ「うゆ?」

善子「あ、授業よ」
 
11: (はんぺん) 2022/04/09(土) 02:32:33.28 ID:9/G73HEX
放課後、練習が終わり、なぜか帰りに千歌さんと曜さんと私で船に乗り果南さんの家に行くことになった

善子「なんで私なのよ」

千歌「なんとなくなのだ!」

曜「ごめんね善子ちゃん、千歌ちゃんがどうしてもって」

善子「いいけど、私と曜さんは家遠いじゃない」

曜「そうだね」

善子「困ったリーダーね」

千歌「あ、果南ちゃんの家に着くよ!」
 
12: (はんぺん) 2022/04/09(土) 02:38:55.22 ID:9/G73HEX
果南さんの家に着くとお客さんらしい少女たちがいた

少女A「ありがとうございます、果南さん」

少女B「ありがとうございます」

果南「いいんだよ、また海に来たくなったら私のところに来てね」

少女たち「はい!」

果南「じゃあ私は片づけするね」スタスタ

少女たち「……」

少女A「きゃああああ!!!! 果南さんかっこいい!!」

少女B「私なんてエスコートしてもらっちゃった!」

少女A「いいなあ!」

千歌「うわあ、果南ちゃんモテモテなのだ」

曜「うん……そうだね」

善子「そうね」
 
13: (はんぺん) 2022/04/09(土) 02:48:11.93 ID:9/G73HEX
千歌「じゃあチカたちも果南ちゃんのところに行こう」

善子「ええ、何の用だか知らないけど早く会って帰るわよ」

私たちが前に出ようとすると少女たちが話しかけてくる

少女A「あ、こんにちは」

千歌「こんにちはなのだ」

曜「こんにちはであります」

少女B「皆さんもお客さんですか?」

千歌「いや、果南ちゃんに用があって……」

少女A「果南さんのお友達なんですか?」

千歌「そうなのだ」

少女たち「……」

少女A「そうですか」

少女B「……じゃあ私たちも片づけたらそろそろ帰りますね」
 
14: (はんぺん) 2022/04/09(土) 02:56:11.17 ID:9/G73HEX
少女たちが帰ろうとしたそのとき、私は彼女たちに話しかける

善子「ちょっと待ちなさい」

少女A「なんですか?」

善子「……手紙を忘れてるわよ」

少女A「え!?」

千歌「? 手紙?」

曜「善子ちゃん何の話?」

善子「あなたは果南さんへのラブレターを持ってきた、そうでしょ?」

少女A「え!?」

少女B「そうなの!?」

善子「そしてあなたは焦りながら、なぜ分かったんですかヨハネ様! と言う」

少女A「なぜ分かったんですかヨハネ様!」

少女A「え!?」

少女B「え!? どういうこと!?」
 
15: (はんぺん) 2022/04/09(土) 03:09:16.44 ID:9/G73HEX
善子「理由は簡単よ、まずあなたたちは浦の星女学院の生徒、そうよね」

少女A「そうです、なぜ……」

善子「これは簡単なことよ、ロッカーに浦の星の制服が少し見えたからね」

千歌「まあ、そうだね……でもここからよく見えたね、チカは全然気づかなかったよ」

善子「次に顔が赤く息が上がっている」

曜「それがどうしたの? 海に入ってマリンスポーツをしたんだから当たり前だよね?」

善子「いいえ、あなたたちが海から上がってかなりの時間が経っている。それなのに、ここまで息が上がっているのは緊張しているからよ、膝も震えているわ」

少女A「え? え?」
 
16: (はんぺん) 2022/04/09(土) 03:17:35.71 ID:9/G73HEX
善子「女性は色の違いに敏感で頬の色の違いからその表情を読み取ることに長けているの、女の勘がよく当たるっていうのはここから来ているの」

曜「なにが言いたいの?」

善子「そしてそれにもかかわらず目の下にはクマができていて、血の気が悪い。これは夜ふかしをしたためよ」

千歌「そうなの?」

善子「そうよ」

善子「そしてあなたたちはAqoursのファン、そうよね?」

少女A「な、なんで分かるんですか」

善子「これもさっきの会話から分かることよ、そして果南さん推し」

善子「そして夜ふかしをしてラブレターを書いた、私の昨夜の配信を見ながらね」

少女A「なぜ分かるんですか!」
 
17: (はんぺん) 2022/04/09(土) 03:23:58.15 ID:9/G73HEX
善子「昨日の配信で私は好きな女の子がいる子におまじないのグッズを持ちながらラブレターを渡すと上手くいくように説明した、そのポケットからそれが出ているからよ!」

少女A「そ、そんなことまで」

善子「そして、私のことをヨハネ様と呼ぶことまで予想できたってわけ」

千歌「おおー!!」

曜「なにが起きてるの……」

少女A「ヨハネ様! それなら私の告白は上手くいくでしょうか! 果南さんに、この想いは届くでしょうか!」

善子「……残念だけど届かないわ」
 
18: (はんぺん) 2022/04/09(土) 03:33:13.38 ID:9/G73HEX
少女A「え……そんな」

善子「それはあなたが一番よく分かっているはずよ」

善子「あなたは隣にいる友達を裏切れないもの」

少女A「え……?」

少女B「……」

善子「そう、その友達も果南さんが好きなのは知っている、だからあなたが告白することはできないわ」

少女B「……」
 
19: (はんぺん) 2022/04/09(土) 03:46:19.44 ID:9/G73HEX
善子「あなたたちを呼び止めたのはこのままだと二人の仲が悪くなると予想できたからよ、果南さんを巡ってね」

少女A「じゃあ、私たちはどうしたら……私の気持ちはどうしたらいいんですか!」

善子「あなたたちが自分で決めるのよ、私はあなたたちが喧嘩しないように呼び止めただけよ」

少女たち「……」

少女A「私……果南さんに気持ちを伝えられれば他の人はどうでもいいと思ってた……ラブレターを渡せばいけるって……でもやっぱり……」

少女B「二人でどうするか、考えよう?」

少女A「……」

少女A「ごめんね……」
このあと少女たちは二人が果南をあきらめずに仲良くいられる方法を考えながら帰っていったという……
 
20: (はんぺん) 2022/04/09(土) 03:49:07.55 ID:9/G73HEX
千歌「善子ちゃんのおかげで二人が仲が悪くならずに済んだね、でもラブレター渡せなかったみたいだけど、いいのかな?」

善子「それはあの子が選んだことよ」

果南「3人とも来てくれたんだ、ありがとう」

千歌「あ、果南ちゃん!」

曜「いま善子ちゃんがなんかよく分かんないことに」

善子「よく分かんなくない!」

果南「え? 何があったの?」

千歌「でもやっぱりひみつ〜!」

果南「えー教えてよー」
 
21: (はんぺん) 2022/04/09(土) 03:56:26.50 ID:9/G73HEX
その日の夜、パソコンを見ているとまた文字が浮かんできた

レズ の 矢 に き をつ け ろ


善子「なに? レズの矢って……?」

善子「ていうか、昨日からパソコンがおかしいんだけど……壊れてるのかしら……それともおまじないのやり過ぎかしら……」


そろそろこのPCも替え時かしら

そう考えながら、その日は謎の現象を気にすることなく寝ることにした……
 
22: (はんぺん) 2022/04/09(土) 04:09:13.27 ID:9/G73HEX
次の日、私はいつものように学校に行く

ダイヤ「あら、善子さん」

善子「だからヨハネ」

ダイヤ「はいはいヨハネちゃん」

善子「なんかやだ」

ダイヤ「あ、そういえば、ルビィは今日は早く出ていったみたいですよ」

善子「あーじゃあもう教室にいるのかしら」

ダイヤ「ええ、では」
 
23: (はんぺん) 2022/04/09(土) 04:13:36.52 ID:9/G73HEX
善子「おはようずら丸」

花丸「おはよう善子ちゃん」

善子「ヨハネ、ってあら? ルビィは?」

花丸「え? ルビィちゃんまだ来てないよ?」

善子「え、そうなの?」

ルビィ「はあ! はあ! 間に合った! 善子ちゃん、花丸ちゃん、おはよう!」

善子「おはよう、それとヨハネ」

花丸「おはようルビィちゃん、今日も寝坊?」

ルビィ「うん、お姉ちゃんに起こしてって言ってるのに」

善子「……」
 
24: (はんぺん) 2022/04/09(土) 04:20:45.11 ID:9/G73HEX
廊下を歩いていると廊下の真ん中に何かが立っているのが見える

善子「え? 廊下のど真ん中に……ロッカー?」

なぜかロッカーが廊下の真ん中、何もないところにポツンと置いてある

善子「なにかしら……そしてなぜかしら……こんなにロッカーを開けてみたいと思うのは……」

私はなぜかイヤな感じを覚えながらもそのロッカーに近づく……

バタン……

私はそのロッカーを音を立てながら静かに開ける
 
25: (はんぺん) 2022/04/09(土) 04:25:22.48 ID:9/G73HEX
善子「……なにも入ってない、なにも意味のないロッカー……」

そう思いロッカーの下をふと見ると、おもちゃのような形のピンクの弓矢が置いてあった

善子「なにかしら……これ」

そう思いおもちゃの弓矢を持ち上げると……

──ラブアローを持ったものよ、あなたにチカラを与えます


善子「!? 声!?」

どこからか声が聞こえてくる!

善子「この声……どこかで……」
 
26: (はんぺん) 2022/04/09(土) 04:30:14.42 ID:9/G73HEX
いまはここまで。
このあとも静かに続けていきます。
たぶん読んでる人いないと思うけど。
この後、バトルか〜。
書く必要ないと思うけど、このSSはフィクションです。
 
30: (はんぺん) 2022/04/09(土) 09:50:34.19 ID:9/G73HEX
ありがとう。続き書きます。
何も考えずぶっつけで書いているのであしからず。
このあとバトルがあるけど、けが人とか○人とかは出ません。
 
31: (はんぺん) 2022/04/09(土) 09:56:37.43 ID:9/G73HEX
??「いいですか善子、ラブアローを持ったものは……」

善子「何やってるのよ海未」

??「海未さんではありません、ラブアローの化身です」

善子「どう聞いても声が海未なんだけど……まあいいわ」

??「あなたはメノノリつきに選ばれたのです善子」

善子「ヨハネ、メノノリつきって何よ」

??「メノノリとはレズの精神エネルギーの具現化」

??「そしてそのメノノリを操る者をメノノリつきと呼びます」

善子「え? 私レズなの?」

??「はいレズです」

善子「嘘でしょ!?」
 
32: (はんぺん) 2022/04/09(土) 09:58:42.67 ID:9/G73HEX
??「レズの高潔な精神エネルギーは形となり、まわりや様々なモノに影響を及ぼします」

善子「え? 私ヤバいレズなの?」

??「はいヤバいレズです」

善子「ええ……」

??「そんなことはどうでもよいのです善子」

善子「いやよくないわよ」
 
33: (はんぺん) 2022/04/09(土) 10:04:57.82 ID:9/G73HEX
??「それよりもこれから大変なことが起こります」

??「解決するのはあなたたちです」

善子「ちょっと、何が起こるのよ」

??「時間がありません、とにかく何かが起きたらメノノリを使って身を守るのです」

善子「メノノリを使うってなに!?」

??「そしてヨハヨハするのですヨハちゃん」

善子「バカにしてない?」

??「私が伝えられるのはそれだけ……」

善子「あ、ちょっと待ちなさいよ!」

花丸「善子ちゃん?」

善子「ずら丸! あんたも言ってよ海未に」

花丸「さっきから廊下の真ん中でポツンと立ってるけどどうしたの?」

善子「え?」

見るとあのおもちゃの弓矢もロッカーもそこにはなかった。

ましてやこんなところに海未がいるはずがない。
 
34: (はんぺん) 2022/04/09(土) 10:10:15.28 ID:9/G73HEX
ルビィ「善子ちゃん?」

善子「ルビィもいたのね、今そこに海未がいたように思ったんだけど……」

花丸「海未ちゃんなら東京にいるはずずらよ」

善子「そうよね……」

ルビィ「……」

花丸「そんなことより練習いこっ!」

ルビィ「うゆ、そうだよ」

善子「う、うん……」
 
35: (はんぺん) 2022/04/09(土) 10:16:07.88 ID:9/G73HEX
果南「ワンツー、ワンツー……」

善子「ワンツー……ふう……」

果南「そろそろ休憩だね……」

ダイヤ「果南さん、ちょっと、鞠莉さんから電話です」

果南「あーうん、いまいくよ」

善子「……」

果南「ちょっと鞠莉と電話してくるね」

千歌「うん! 果南ちゃんいってらっしゃい〜!」
 
36: (はんぺん) 2022/04/09(土) 10:26:48.22 ID:9/G73HEX
花丸「ルビィちゃん、善子ちゃん疲れたずらね」

ルビィ「うゆ、へとへとだよ」

善子「そうね」

曜「私は元気であります!」

千歌「私も〜!」

──それで鞠莉、計画はどう?

善子「2年生は元気ね……」

梨子「私はそうでもないわよ」

──大丈夫よ! 果南!

善子「果南たち大声で話してるわね、ここまで聞こえてくるわ」

梨子「私には何も聞こえてないけど」

千歌「善子ちゃん何の話?」

善子「え? 電話の内容が聞こえてるって、鞠莉の声も聞こえるけど」

花丸「よ、善子ちゃん? 疲れてるずら?」

善子「え?」

善子「みんなには聞こえてないの?」
 
37: (はんぺん) 2022/04/09(土) 10:37:38.62 ID:9/G73HEX
──でもまだ計画にはエネルギーが足りなくて

善子「この声が聞こえないの?」

ルビィ「何も聞こえてないよ善子ちゃん」

善子「そ、そうなの?」

善子(おかしい、果南が電話をしているのはどこなの?)

善子(おそらく声が聞こえない場所だろうし、みんなの真ん中に座っている私に声が聞こえてて他の人に聞こえてないのは辻褄が合わない)

善子「……」

ルビィ「善子ちゃん?」

善子「ちょっと果南さんたちの様子を見てくるわね」

花丸「え? 自分から怒られに行くの?」

善子「別に怒られるようなことしてないわよ! 今回は!」

私は一人、その場を離れた。
 
38: (はんぺん) 2022/04/09(土) 10:43:54.10 ID:9/G73HEX
ふと自分の手を見ると、手からヒモのようなモノが伸びている

善子「なにこれ……それに光ってるし……」

すると、その光るヒモがぶるんぶるん震え、声が聞こえてくる


──そこには誰もいないわよね?

──うん、誰もいないよ


善子「なにこれ……なにこのヒモは……ここから声が聞こえてくるの?」

善子「このヒモが振動して私にだけ音を伝えているの!?」

私は直感でそう確信した

このヒモが音を伝えてくれているのだ

善子「なによこれ……」


???「……」
 
39: (はんぺん) 2022/04/09(土) 10:48:38.39 ID:9/G73HEX
???「……善子さん」

善子「ダイヤ……いまから果南たちのところに」

ダイヤ「行かせるわけにはいきません」

善子「え?」

善子「私たちの計画の邪魔をしないでください」

善子「何を言って……」

窓ガラスに目が止まる。

そこにはダイヤの後ろに謎の影が映っているのが見えた。

善子「ダイヤ、後ろに誰かいる?」

ダイヤ「いえ、誰もいませんが……」

ダイヤ「見えているのですね? あなたにも……」

善子「!?」
 
40: (はんぺん) 2022/04/09(土) 10:55:09.77 ID:9/G73HEX
窓ガラスに映った人影はこちらに向かって突進してくる!

そしてその人影は拳でこちらに殴りかかってくる!

善子「窓ガラスに映っているのは右! つまり反対の左に避けなけば!」

しかしこんな速度で突っ込んできてはかわせるはずがない!

すると、自分の手からヒモが伸びて、近くの窓の柵に絡みつき、自分の体を引っ張った!

善子「なに!? なんなの!?」

急に引きずられたためなんとか攻撃を避けることに成功する。

ダイヤ「いまのヒモのようなものが、あなたのメノノリですか」
 
41: (はんぺん) 2022/04/09(土) 11:01:48.13 ID:9/G73HEX
>>40
右と左あってるか心配になってきたwまあ細かいことは気にすんな!
 
42: (はんぺん) 2022/04/09(土) 11:11:00.37 ID:9/G73HEX
善子「メノノリ? あの海未……ラブアローの?」

ダイヤ「何を言っているのか分かりませんが、メノノリとはレズエネルギーを具現化させた、いわば超能力」

ダイヤ「それをあなたも持っているのかと聞いているのです」

善子「知らないわよ! だいたい何? 超能力? ふざけてるの!?」

善子(いまの状況ちょっとかっこいいかも……)

ダイヤ「メノノリつきにしかメノノリは見えません……」

ダイヤ「邪悪なメノノリつきが現れるとき、それに対抗するように、何かに導かれるように、別のメノノリつきが現れると聞きます」

ダイヤ「そしてそれは計画の邪魔になる……従って果南さんのところに行かせるわけにはいきません」

善子「……」
 
44: (はんぺん) 2022/04/09(土) 11:31:27.29 ID:9/G73HEX
ダイヤ「メノノリを出してください、そしてメノノリによるレズバトルをするのです」

善子「レズバトルって……私分からないわよ」

ダイヤ「戦わなければレズられるだけですよ」

善子「よく分かんないけどやってやるわ!」

善子「ふっ!!」


とりあえずチカラを入れるような感じでそんな雰囲気を出してみる

すると私の体から女性の姿をした人影が出てくる!


善子「これは……」

ダイヤ「それがあなたのメノノリ……」

善子「で、どうすればいいのかしら」

ダイヤ「互いのレズエネルギー、つまりメノノリを使って戦うのです……こんな風に!」

ダイヤの後ろにいる人影の姿があらわになる!!

輝くような気体を持つ女性の姿をした何か!!
 
45: (はんぺん) 2022/04/09(土) 12:42:03.42 ID:9/G73HEX
ダイヤのメノノリが襲いかかってくる!

拳のラッシュ!

私のメノノリはそれをまともに食らってしまう!

善子「くっ!! メノノリが!! 私のメノノリが攻撃されている!!」

ダイヤ「そして、メノノリが攻撃を食らった場合、それはレズエネルギーの消費という形でメノノリつき本人にフィードバックします!」

善子「はあ! はあ! なぜか体力が摩耗していくのを感じる!」

ダイヤのメノノリが大きく拳を振りかぶり、その拳で攻撃してくる!

善子「防いで!」

私のメノノリはなんとか両手で防ぐが大きく吹き飛ばされる!

善子「くっ!!」
 
46: (はんぺん) 2022/04/09(土) 12:47:06.61 ID:9/G73HEX
善子「はあ! はあ! ダイヤ、どうして……どうして!」

ダイヤ「言ったはずです、私たちの邪魔をさせないためです」

しかし、ここで気づくことがある。

ダイヤは追撃を加えてこない。

なぜだろうか……私の動きを完全に封じるには攻撃してレズエネルギーを消費させれば、つまり体力を削り切ればそれでいいはずなのに……

善子「……」

ダイヤ「……どうかしたのですか?」
 
47: (はんぺん) 2022/04/09(土) 12:54:41.39 ID:9/G73HEX
善子「ダイヤ、優しいわね。やっぱり攻撃するのは気が引けるのかしら」

違う、おそらくだが……他に何か近づいてこない理由がある

善子「……」

ダイヤ「……」

私も完全に策がないわけではない。

まだどこまでできるか分からないが、このヒモのようなものは色々なものを持ち上げたり、広げて網を張ったりできるのではないだろうか。

善子(さっき攻撃を回避するとき、私の体の重さ……そんなに重くないけど、それを引っ張るだけのパワーがあった)

善子(これを使えば何かができるはずよ)

善子(逆に言えばダイヤも何かができる、そして私のことを警戒している……だから近づいてこない)
 
48: (はんぺん) 2022/04/09(土) 13:08:27.07 ID:9/G73HEX
ダイヤ「……」

善子「……」

善子「ダイヤ……私、邪魔なんてしないわ。だから……」

ダイヤ「いいえ、あなたは邪魔をします。その証拠に、あなたの瞳からはレズの闘志が消えていません」

善子「……」

善子「じゃあ言うわよ」

善子「仲間がおかしくなってるのよ、ダイヤだって今、実際に襲いかかってきてるし」

善子「心配に決まってるでしょ!」

善子「鞠莉さんや果南さんだっておかしいならなおさらよ!」

ダイヤ「優しいのですね、ですがここは通しません」

善子「なら私と戦いなさい! レズバトルの続きよ! 来なさい!」

ダイヤ「その手には乗りません、あなたは私が近づいてくるのを狙っている、そうでしょう?」

善子「くっ……」
 
49: (はんぺん) 2022/04/09(土) 13:17:07.24 ID:9/G73HEX
ダイヤ「そして、私は近づかなくともレズ攻撃する手段を持っています」

善子「なんですって……」

ダイヤ「食らいなさい!」

ダイヤ「メノノリは超能力の化身、そして不思議なチカラを持っているのです」

ダイヤ「私の場合は、こうです!」

ダイヤのメノノリが両手を広げると、色とりどりのガラスのようなものが大量に飛んでくる!

善子「なに!? ステンドグラス!?」

私は自分のメノノリで攻撃を防ぐ!

善子「ぐっ!!」

色とりどりのクリスタルは私のメノノリが弾き飛ばし、あちこちに散乱する!
 
50: (はんぺん) 2022/04/09(土) 13:25:02.49 ID:9/G73HEX
ダイヤ「これがレズエネルギーによる攻撃です」

善子「なんでもありって感じね……」

善子(しかしここで疑問がまた生じるわ)

善子(近づかなければ大丈夫だと思うのはなぜ?)

善子(つまり、この能力には距離制限があるんだわ)

善子(だから無闇に近づいてこないし、こちらを警戒している)

善子「……」

善子(人間一人の精神エネルギーから作り出せるチカラなんておそらくたかが知れてるのよ)

善子「……」
 
51: (はんぺん) 2022/04/09(土) 16:27:08.19 ID:9/G73HEX
善子「なら!!」

私は自身のメノノリをめいいっぱい遠くまで飛ばす!!

善子「くっ!!」

思った通り私のメノノリは、ダイヤの目の前……数メートル進んだところで止まる。

ダイヤ「どうやら私のところに届くほど、遠くまで飛ばせるモノではなさそうですわね」

善子「まだよ!」

私は少し遠回りをするように横へ走りながら近づく。

善子「もう1回!!」

しかし、やはりメノノリはダイヤのメノノリまで届かない

ダイヤ「どうやらそこまでのようですわね」

ダイヤ「私のメノノリは近くでも遠くでも攻撃できる……善子さんに勝ち目はありませんわ」

善子「どうかしら……」
 
52: (はんぺん) 2022/04/09(土) 16:34:12.39 ID:9/G73HEX
善子「もう1回! もう1回よ!」

ダイヤ「何度やっても同じ、分かっているかどうか分かりませんが、近づくのは危険……」

善子「ええ、たしかに近づけないわ」

善子「でも、私の狙いは直接メノノリに攻撃することではない」

善子「狙いはこっちよ!」

私のメノノリはヒモをダイヤのまわりに張りめぐらすようにセットしていたのだ!

ダイヤのまわりをまわりながら接近したのはそのためだ!

善子「そして! ヒモを張りめぐらせて!」

善子「こうよ!」

私のメノノリから出たヒモは網となり、ダイヤのメノノリの動きを封じるように絡みつく!

ダイヤ「私のメノノリが!」

善子「いまよ! 攻撃するわ!」

ダイヤ「ですが……そうはいきませんわ!」
 
53: (はんぺん) 2022/04/09(土) 16:46:13.74 ID:9/G73HEX
突如、まわりに散らばった色とりどりのクリスタルが光りはじめる

ダイヤ「ガラスの性質を知っていますか?」

善子「何よ急に……」

ダイヤ「ガラスは混ぜる材料が変わると性質が変化するのです」

ダイヤ「その混ざる量や種類に応じてすべて変化する」

ダイヤ「融点、ガラス転移点、結晶化点、強度、整形性、色……その全てが変わるのです」

ダイヤ「私のメノノリ、ギャラクシーと名づけました」

ダイヤ「この宇宙に散らばる数多の未知物質、それらをリスペクトして」

ダイヤ「私のギャラクシーは温度変化し気体になったり液体になったり固体になったりしながらそれらを操り戦うことができる」

善子「ま、まさか……ッ!!」

ダイヤ「そうです、捕まったのは私ではありません、善子さん、あなたのほうです!」
 
54: (はんぺん) 2022/04/09(土) 16:50:43.86 ID:9/G73HEX
まわりに散らばった色とりどりのガラスのようなもの!

それは全て性質が異なる!

性質が異なれば形になっていられるもの、いられないもの、爆発するもの、ガラスになり切れないもの、毒となるものなどが現れる!

つまり、まわりを囲まれているのは私のメノノリ!!

ダイヤのメノノリ、ギャラクシーを捕まえているから逆に動けない!

ダイヤ「いまです! まわりのガラス片が爆発します!」

善子「!?」
 
55: (はんぺん) 2022/04/09(土) 17:03:47.11 ID:9/G73HEX
ダイヤはギャラクシーを強度と耐熱性の高いガラスのようなバリアで身を守る!

善子「しまった!!」

善子「私のメノノリ!! 守って!!」

私のメノノリはそのままダイヤのギャラクシーから飛びのき、私を守るように網を張る!

時間差、ランダムなタイミングで弾けるガラス片!

そのランダムな攻撃に私のメノノリはダメージを受ける!!

善子「ぐっ!!」

私自身にダメージはない……しかし、レズエネルギーをかなり消耗してしまった……

私のメノノリが徐々に透明になって引っ込み始める……

ダイヤ「自分が何者なのか分からないギャラクシー……そして私のメノノリはまだ能力を隠し持っています」

善子「はあ! はあ!」

善子(まずい! このままだと負ける!!)
 
56: (はんぺん) 2022/04/09(土) 17:06:03.85 ID:9/G73HEX
>>55
訂正
ダイヤはギャラクシーから強度と耐熱性の高いガラスのようなバリアを発生させ、身を守る
 
57: (はんぺん) 2022/04/09(土) 17:20:10.24 ID:9/G73HEX
善子(考えて……考えて私!! どうすればこの状況をひっくり返せるの!!)

善子(いま分かっているのは私のメノノリは遠くまで攻撃できない)

善子(糸の性質を操ることができる……)

善子(それだけ……!!)

善子(これでどう戦えばいいの……!!)

善子(ダイヤにはまだ隠している能力があるのよ!)

善子「……ッ!!」

ダイヤ「レズバトルに敗北すればどうなるか……レズられるかもしれないし、しばらく動けなくなっている間に何かされるかもしれない」

ダイヤ「このあと、私はあなたにトドメをさしますが……何か言うことはありますか?」

善子「そうね……」
 
58: (はんぺん) 2022/04/09(土) 17:54:17.38 ID:9/G73HEX
善子「ダイヤ、ガラスの性質は知っているかしら?」

ダイヤ「何ですか急に」

善子「聞いているのよ、本当に知っているのか、って」

ダイヤ「ええ、知っていますわ、さっき私が申し上げたように」

善子「それだけじゃないわよね」

善子「さっき強化ガラスで身を守っていたわよね」

ダイヤ「ええ、ですから善子さんのメノノリでは私のギャラクシーは攻撃できませんわ」

善子「それは違う……見つけたのよ、弱点を!」

ダイヤ「!?」

善子「ガラスのバリア、破る方法があるの!」

ダイヤ「!?」

善子「そして次に、私のギャラクシーに何をしたんですの!? と言う」

ダイヤ「私のギャラクシーに何をしたんですの!?」

ダイヤ「え!?」
 
59: (はんぺん) 2022/04/09(土) 18:30:35.46 ID:9/G73HEX
善子「答えはクラックよ」

ダイヤ「!?」

善子「クラックはガラスを作る最中に不純物や空気が混ざることでできる」

善子「クラックを作り出し、そこを叩けばダメージを与えられる!」

善子「油断して私にトドメをさそうと近づいたのがアダとなったわね!」

善子「そして! この距離なら私のメノノリの拳が当たる!!」

ダイヤ「だから何ですの! そんな余力、あなたには残っていませんわ!」

善子「食らいなさい! 私のメノノリの拳を!」

私はメノノリの拳にチカラを集める!

ダイヤ「自暴自棄になったのですか! そんな拳! 強化ガラスのバリアで防げますわ!」

バキッ!!

ダイヤ「ッ!? そんな!?」
 
60: (はんぺん) 2022/04/09(土) 18:36:14.93 ID:9/G73HEX
善子「自暴自棄になって適当に攻撃したわけじゃないの!」

善子「バリアを張るその瞬間、私はヒモをそのバリアに潜り込ませた!」

善子「不純物が混ざったかのように、クラックができたかのように、その部分は脆弱になる!」

善子「そこに! ヒモを集中させ、攻撃力を高めた拳を叩き込むの!!」

ダイヤ「これが!! あなたが私のギャラクシーにした細工だったんですのね!」

パリィィィィンンンン!!!!

バリアは音を立てて砕け、拳がギャラクシーの顔面に当たる!!

善子「はああああ!!!!」
 
61: (はんぺん) 2022/04/09(土) 18:43:07.63 ID:9/G73HEX
ダイヤ「まだですわ! 攻撃を止める方法はもう1つ!! 私の隠したもう1つの能力が」

──ヨハァ!!

ズゴォォォォ!!!!

拳による攻撃がギャラクシーの顔面に入る!!

善子「隠している能力、使わせないわ」

善子「そして私はこのメノノリの能力にデイドリーマーと名づけた」

善子「あなたたちをこの白昼夢から醒ましてあげるために!!」

私のデイドリーマーは連続で拳を叩き込む!

──ヨハヨハヨハヨハァ!!

──ヨハァ!!!!

ダイヤのギャラクシーは吹き飛ばされる!

そしてダイヤはレズエネルギーを削り切られてその場に倒れるのだった。

善子「あなたたちを夢から醒ましてあげる、私のデイドリーマーで」


黒澤ダイヤ、リタイア!
 
62: (はんぺん) 2022/04/09(土) 18:49:52.71 ID:9/G73HEX
善子「ダイヤ、大丈夫? ダイヤ!」

ダイヤ「うーん……」

レズエネルギーを使い切って気を失っているようだ。アレだけの戦いがあったのに怪我1つしていない。

善子「ともかくダイヤをここに一人で置いていくわけにはいかないわ……果南さんと鞠莉さんにはまた話を聞くことにしましょう……」

私はダイヤの肩を持って、保健室へ連れていく……

???「……」

???「……」
 
63: (はんぺん) 2022/04/09(土) 18:57:36.88 ID:9/G73HEX
保健室に連れて行き、しばらくするとダイヤが目を覚ました。

ダイヤ「うーん……ここは……善子さん?」

善子「ダイヤ、大丈夫?」

ダイヤ「ええ……しかしなぜ私はここに……」

善子「覚えてないの?」

ダイヤ「何がですの……?」

善子「……」

善子(おそらく嘘はついていない……本当に覚えてないんだ……)

善子「……」

ダイヤ「……善子さん?」

善子「果南さんや鞠莉さんは最近どう?」

ダイヤ「え、ええ……あまり変わりはないと思いますが……」

善子「ふむ……」

私はダイヤの様子を見てからみんなの練習していた屋上へと戻る……
 
64: (はんぺん) 2022/04/10(日) 03:09:55.12 ID:J5bXWcm4
善子「……」

花丸「あ、善子ちゃん」

ルビィ「果南ちゃんは?」

善子「あーごめん、どこにいるか分からなかったわ」

千歌「そうなのだ?」

善子「ええ」

善子「あ、そうだ……ルビィその……」

ルビィ「うゆ?」

善子「あのダイヤなんだけど」

ルビィ「お姉ちゃん?」

善子「保健室にいるから……」

ルビィ「お姉ちゃんに何かあったの!?」

善子「ええ……ちょっとね……いまは大丈夫だと思う」

ルビィ「うゆ! ちょっと行ってくるね!」トテトテ
 
65: (はんぺん) 2022/04/10(日) 03:13:58.46 ID:J5bXWcm4
屋上への階段の下から声が聞こえてくる

──あ、果南ちゃん、お姉ちゃんは!?

──ダイヤ? あー大丈夫だよ

善子「これ、私にしか聞こえてないわよね……ヒモで聞いてるけど」

曜「善子ちゃん、なにがでありますか?」

善子「いえ、なんでもないわ」

曜「……そう」


──それよりもルビィ、自分にも気をつけてね

──うゆ?


善子「!?」
 
66: (はんぺん) 2022/04/10(日) 03:17:47.48 ID:J5bXWcm4
善子「ルビィ!!」

千歌「善子ちゃん!?」

走って階段のほうへ行く!

そこには果南さんしかいなかった

果南「お、善子どうしたの?」

善子「え、あ、あ、ルビィは?」

果南「ルビィ? いまダイヤのところに行ったよ? そろそろ練習の続きするよ」

善子「ちょっと!」

果南「あー、でもちょっと人数が足りないか、うーん、どうしようかな」

果南「とりあえず屋上行こう、ね?」

善子「う、うん……」

果南「……」

善子「……」
 
67: (はんぺん) 2022/04/10(日) 03:25:15.67 ID:J5bXWcm4
果南「……」

善子「……」

果南さん普通に振舞っているけど、どこか警戒している

これは簡単には聞き出せないわね……

果南「みんなごめん」

千歌「果南ちゃん!」

梨子「あれ? よっちゃんも帰ってきた」

善子「え、ええ……」

梨子「びっくりしたわよ、ルビィちゃんの後を急いで追うんだもの」

善子「ごめんごめん」

曜「……」

花丸「……」
 
68: (はんぺん) 2022/04/10(日) 03:29:40.78 ID:J5bXWcm4
果南「練習の続きをしようと思ってたんだけど、ルビィも抜けちゃったし、今日はここまでにしようと思う」

千歌「ええー! チカもっと練習したかったのだ!」

果南「あはは、千歌は元気だね」

果南「それじゃあ、私も行くところあるし、今日はここまで」

全員「お疲れ様でした!」

善子「……」

果南「……」
 
69: (はんぺん) 2022/04/10(日) 03:31:56.71 ID:J5bXWcm4
果南さんがいなくなったのを見計らってルビィとダイヤのところに行くことにした

善子「……ルビィ」

曜「ヨーシコー! 一緒に帰ろうであります!」

善子「あーごめん、いったんルビィのところに行ってくる」

曜「それじゃあ待ってるであります!」

善子「じゃあ行ってくる」

曜「……」
 
70: (はんぺん) 2022/04/10(日) 03:39:56.21 ID:J5bXWcm4
善子「ルビィは大丈夫かしら……」

バイン……バインバィン……

音のしたほうをふと見ると廊下にボールが転がってくるのが見えた

善子「ボール……?」

善子「なんでこんなところに……」

善子(まわりには誰もいない……それなのにボールだけが音を立てて転がってきた……)

善子(なにかヤバイ!!)

よくボールを見ると大きな穴が空いている……

善子「なに? あの穴……」
 
71: (はんぺん) 2022/04/10(日) 03:47:00.61 ID:J5bXWcm4
すると!

突然、ボールが穴だらけになりながらおかしな動きを始める!


善子「なに!? なんでボールが1人でにあんな動きをするの!?」

善子「そしてなぜボールが突然、穴だらけになるのよ!」

分かっている……これは……

なんらかのレズ攻撃だ!


たったいま私はなんらかの遠隔レズ攻撃を受けている!


善子「どこ! 今度のメノノリつきはどこにいるの!? 誰なの!?」
 
72: (はんぺん) 2022/04/10(日) 04:02:41.94 ID:J5bXWcm4
善子「と、とにかく隠れなきゃ……距離を取るのよ、ボールから離れてあの柱の影に隠れるわ」

その時だった!

ズキャァァァァン!!

私の足に何かが命中する!

善子「ぐっ!!」

怪我はない! ただレズエネルギーが削られただけ!

私は急いで柱の影に隠れる!

善子「はあ! はあ! なに今のは!!」

善子「動いていたらなんらかの遠隔レズ攻撃を食らったわ!」

善子「このメノノリつきはどこからどうやってレズ攻撃してきているの!」
 
73: (はんぺん) 2022/04/10(日) 04:13:41.89 ID:J5bXWcm4
善子「このままでは下手に動けないわね……柱の影に隠れていることしかできないわ……」

善子「しばらく待ってみるわ」

状況を整理しましょう

いまは放課後、生徒や教師の数はかなり少ない

そして相手は遠隔レズ攻撃、なんらかの方法でどこからか攻撃してきている

私のメノノリ、デイドリーマーは遠くまで攻撃にはいけない……せいぜい数メートル……

善子「これでどうやって動けばいいの……」

しばらく待ってみるが次の攻撃がくる気配はない……

善子「……ここから動いても大丈夫かしら……」

私はおそるおそる動いてみる……
 
74: (はんぺん) 2022/04/10(日) 04:19:21.43 ID:J5bXWcm4
柱の影から足を出してみる……

しかし攻撃は飛んでこない

善子「歩いても大丈夫かしら……」

静かに歩いてみる……

だがそれでも攻撃は飛んでこない

善子「攻撃がやんだ……? 私の考えすぎだったのかしら……」

私がそう思ってスタスタと歩き始めたその時だった!


ギャルギャルギャルギャル!!


どこからか音がし始める!!


そして!!


ズキューン!!


善子「!?」

また私の足に攻撃が命中する!!


善子「まだ攻撃が続いている!!」


また私は柱の影に急いで隠れる……
 
76: (はんぺん) 2022/04/10(日) 16:06:59.89 ID:J5bXWcm4
善子「攻撃が続いてる……このままじゃまともに動けないわ」

善子「でもここで疑問が生まれたわ」

善子「なぜ柱から出てもすぐに攻撃が飛んでこなかったのか、歩き始めた瞬間に攻撃が飛んできたのか」

善子「この攻撃には条件があるのかもしれないわ」

善子「そして攻撃が飛んでくるまでの間に謎の音がして、時間差で攻撃が飛んできている、それも一定方向から」

善子「これは何かあるわ……」

善子「見極めるのよ……誰がどこからどうやって、どういう条件で遠隔レズ攻撃してきているのか……」

私は柱の影に隠れながら考える
 
77: (はんぺん) 2022/04/10(日) 16:31:32.18 ID:J5bXWcm4
善子(まず歩いていた時、攻撃された)

善子(歩いていた時に攻撃されたのはなぜ? なぜいまは攻撃されないの?)

善子(こちらを見ているから? 違う、おそらくこれは見て攻撃してきているわけではないわ)

善子(見て攻撃してきているなら、柱から出たその瞬間に攻撃すればいい)

善子(歩いてから攻撃が始まるのは見ているわけではないということ)

善子(どうやってかは知らないけど見ないでこちらを探知していると考えていいわ)

善子(どうやって……?)

善子(そして次に考えるべきはボールが攻撃された理由)

善子(なぜボールは攻撃されたのかしら)

善子(それも何発も)

善子「……」
 
78: (はんぺん) 2022/04/10(日) 16:35:36.78 ID:J5bXWcm4
善子(ボールはどこからか音を立てて転がってきた、いえ、転がってしまったのかもしれないわ)

善子(そして攻撃の邪魔になると思って攻撃した)

善子(音……)

善子(足音……?)

善子(いえ、ならなぜ他の人を攻撃せず私だけを的確に狙えるの?)

善子(しかし、足音なら辻褄が合う)

善子(相手は音でこちらを探知している、そう仮定しましょう)

私は近くの教室にあったゴミ箱をヒモを伸ばして倒す

ドサッ
 
79: (はんぺん) 2022/04/10(日) 16:40:25.60 ID:J5bXWcm4
ギャルギャルギャルギャル!!

謎の音とともに約2秒後、攻撃が飛んでくる!

ズキュン!

その攻撃は教室の中のゴミ箱に向かって飛んでいく!

善子「やっぱりそうね! 音で判断しているわ!」

善子「そして見えた! 攻撃が! 赤い色のクリスタルのようなもの!」

善子「ジュエリーかしら! それを飛ばして攻撃してきている!」

善子(これで敵の攻撃の判断は分かった、しかし……)

善子(まだ分からない点が多い)
 
80: (はんぺん) 2022/04/10(日) 16:58:19.49 ID:J5bXWcm4
善子(攻撃は時間差で飛んでくるから回避できないこともない)

善子(でもそれは弾速がそこそこ速いから難しいわね)

善子(問題はなぜこれだけ生徒や教師がいてその人たちが狙われないか)

善子(足音なんて無数にあるのよ……)

善子(そして攻撃の前に謎の音が鳴るのは何?)

善子「……」
 
81: (はんぺん) 2022/04/10(日) 17:04:25.36 ID:J5bXWcm4
先ほどの赤いジュエリーの攻撃を見て思い出す

善子(赤……ルビィ……大丈夫かしら……)

善子(ダイヤの様子を見に行ったあと、果南さんとすれ違った……)

善子(無事だといいけど……)

善子(あの子は……なんか心配させるんだから……ここ最近はずっと朝寝坊してくるし……)

善子(ダイヤが起こしてくれないって……)

善子(今朝だって……)

善子「……」

善子(今朝……?)

ダイヤは今朝ルビィが早く出ていったと言った

しかしルビィは遅れてきた……

それに遅刻しそうになるのはここ最近だ

まさか……

まさか……ッ!!
 
82: (はんぺん) 2022/04/10(日) 17:11:30.93 ID:J5bXWcm4
善子(ルビィ!!)

善子(攻撃してきているのはルビィなの!?)

善子(そんなはずは……まさか、果南さんがルビィに言ってた気をつけろって……)

善子(もう既にルビィは相手側についていた!)

善子「そうと決まればルビィのところに行くわ!」

善子「でもルビィはどこに……!?」

善子「やっぱりダイヤのところ!?」

善子「保健室ね!」

私が走ろうとした瞬間……!!

ギャルギャルギャルギャル!!

ズキューン!!

やはり攻撃が飛んでくる!!
 
83: (はんぺん) 2022/04/10(日) 17:18:39.01 ID:J5bXWcm4
善子「くっ……!! これじゃあルビィがいるはずの保健室まで行けない!!」

善子「やっぱりこの攻撃の秘密を解き切らないと無理そうね!」

善子「なぜ他の人や物は狙われないのか! そして攻撃が発生する時に鳴る謎の音の正体!」

善子「これを考えなければダメね」

善子(そもそもなぜルビィは毎朝遅れてきてたの)

善子(この攻撃をするため?)

善子(なぜ? そもそもなぜ見ないで、それも保健室から攻撃できるの……?)

善子「……」
 
84: (はんぺん) 2022/04/10(日) 17:28:48.07 ID:J5bXWcm4
善子(攻撃は全て一定方向から……そして謎の音が鳴ってから攻撃が届く……)


善子「一定方向……保健室……」

善子「!! 分かったわ!!」

善子「謎は解けた!!」

私はヒモでゴミ箱を音を立てて吹き飛ばしてから、思い切って走り出す!!

ギャルギャルギャルギャル!!

再び攻撃が始まる!!

善子「このまま走って保健室まで行くわ!」

善子「遠回りをしてね!」

善子「この攻撃には中継地点があるのよ!」

善子「攻撃は直線に飛ぶけど、それは中継地点を通ることで攻撃の方向が変わる!!」

善子「つまり中継地点となるものがない場所を通ればいい!!」

善子「攻撃の中継地点があるのは屋上から保健室までの間!!」

善子「ルビィは毎朝、攻撃する場所の下見をしていたのよ!」

善子「そして私だけ狙える場所を選んでこの時を待っていた!」

善子「だから、少ないとはいえ無数にいる生徒や教師の中から私のいる場所の足音を選別していた」

善子「その場所で私が立てる音以外の音が鳴ると嫌がるのはそのため!」
 
85: (はんぺん) 2022/04/10(日) 17:36:14.77 ID:J5bXWcm4
善子「私が屋上から降りてきて保健室に行くことを想定してその場所に中継地点を置いているなら、このルートを走れば攻撃は飛んでこない!」

善子「そして思った通り攻撃は飛んでこない!」

善子「想定した場所で私の足音が、立てる音が聞こえればそれでいいのよ!」

善子「逆に言えば、その場所から離れればどこに攻撃すればいいか分からなくなる」

善子「耳のいいメノノリだったみたいだけど、ルートを外れれば中継地点もないし、攻撃できない!」

善子「謎の音は攻撃が中継地点を通る時の音!」


走っていると保健室が見えてきた!


私は保健室のドアを開けながら言う!


善子「そして、ルビィ! あんたの次のセリフは! なんでルビィがいる場所まで来れたの善子ちゃん! よ!」

ルビィ「なんでルビィがいる場所まで来れたの善子ちゃん!」

ルビィ「え!?」
 
87: (はんぺん) 2022/04/11(月) 13:30:36.96 ID:oG3Uztkg
ルビィ「あわわわ、善子ちゃん……」

ルビィの後ろを見ると後ろに女性の姿をした人影がいる

そのメノノリはスナイパーのような銃を彷彿とさせる、何か武器のようなものを持っている

あれがルビィのメノノリ……

善子「ルビィ、あんたが遠隔レズ攻撃してきていたのね」

ルビィ「ルビィのレッドジェムが突破されるなんて……そんなぁ……」

善子「それがあんたのメノノリの名前ね、音でこちらを探知して的確に遠距離からレズ攻撃してきたのには正直驚いたわ」
 
88: (はんぺん) 2022/04/11(月) 13:34:29.74 ID:oG3Uztkg
ルビィ「うゆ……どうしよう……」

善子「あんたがなぜ私をレズ攻撃してきたのか、理由を聞かせてもらおうかしら」

ルビィ「……お姉ちゃんたちの計画の邪魔をさせないためだよ」

善子「ルビィ、あんたもおかしくなってたのね……」

ルビィ「お姉ちゃんは元に戻っちゃったから、ルビィが頑張らなきゃ……」

善子「ルビィ……でもあんたをここで倒すわ、そして元に戻してあげる!」

ルビィ「……」

善子「……」
 
89: (はんぺん) 2022/04/11(月) 14:23:46.02 ID:oG3Uztkg
ルビィ「……」

善子「……」

ルビィ「うゆゆ!!」

ルビィのメノノリ、レッドジェムは攻撃するために銃を構える!

──ヨハァ!!

それより速く私のデイドリーマーが動き、拳で攻撃を入れる!!

善子「あんたのレッドジェム、どうやら近距離でのレズバトルは得意ではないようね」

──ヨハァ!!

ルビィのレッドジェムに連続で拳を叩き込む!!
──ヨハヨハヨハヨハァ!!

──ヨハァ!!!!
ルビィのレッドジェムは吹き飛ばされる!!

そしてルビィはレズエネルギーを使い切り、その場に倒れる。
善子「あんたもこの悪夢から醒めるのよ、ルビィ……」
 
90: (はんぺん) 2022/04/11(月) 14:29:19.20 ID:oG3Uztkg
保健室から離れていた先生が戻ってくる。

保健医「わ、私がいない間に、な、なにがあったの!?」

善子「すみません、ルビィをお願いします」

ルビィ「ぴぎぃ……」

保健医「え、ええ……それはいいけど」


────

──

ルビィ「うゆ……」

善子「ルビィ! 目が覚めた!?」

ルビィ「善子ちゃん……?」

善子「ルビィ、何か覚えてる?」

ルビィ「うゆ……なにが?」

善子(ダイヤと同じ、何も覚えていない……)

善子(何かに操られていたようね……)
 
91: (はんぺん) 2022/04/11(月) 14:40:03.61 ID:oG3Uztkg
善子「ルビィ、私、帰るけど大丈夫? ダイヤもいるし」

ルビィ「うん、ありがとう善子ちゃん、大丈夫だよ」

善子「ダイヤも大丈夫?」

ダイヤ「私も問題ありませんわ」

善子「ルビィをよろしくね」

ダイヤ「大丈夫ですわよ」

善子「じゃあ、またね明日ねルビィ」

ルビィ「うゆ」
 
92: (はんぺん) 2022/04/11(月) 15:16:21.26 ID:oG3Uztkg
私は保健室を後にして曜さんのところに戻る

善子「ごめん、待った?」

曜「うん、ちょっとね」

善子「じゃあ、バスに乗って帰りましょう」

曜「ヨーソロー!」

私たちはバスに乗るためバス停を目指して歩き出す。
 
93: (はんぺん) 2022/04/11(月) 15:20:37.40 ID:oG3Uztkg
私たちはやってきたバスに乗る。

運転手は女性、他には誰も乗っていない。

善子「今日もがらがらね」

曜「そうでありますなあ」

善子「まあ、静かだからいいけど」

曜「……」

私たちはイスに座る


バタバタバタバタ


善子「……近くをヘリコプターが飛んでいるのかしら、プロペラの音がするわ」

曜「え? そんな音しないよ?」

善子「え? この音が聞こえないの?」

運転手「発車します」

ドアが閉まり、バスは走り出す。
 
94: (はんぺん) 2022/04/11(月) 15:37:48.93 ID:oG3Uztkg
善子「さてと、ゲームでもやろうかしら」

曜「善子ちゃんっていつもゲームやってるよね」

善子「バス乗ってる間ってヒマでしょ?」

曜「私の相手もして欲しいであります!」

善子「……仕方ないわね」

そう言った時だった。

バタタタタタタ……

窓ガラスの向こうにヘリコプターのようなものが飛んでいるのが見えた。

すごく低空飛行をしていて、やや上にいるとはいえ、ほぼ真横に張り付くようにバスを追いかけて飛んでいる。

善子「え? 何あのヘリコプター……」

曜「ヘリコプター? どこにいるの?」

善子「アレが見えてないの!? すぐそこを飛んでいるのよ!?」
 
95: (はんぺん) 2022/04/11(月) 15:50:46.28 ID:oG3Uztkg
バタタタタタタ……

何なのあのヘリコプターのようなものは……まさかメノノリ!?

メノノリってあんなのもあるの!?

善子「凄まじいレズエネルギーがああいうものを生み出すのね!」

曜「レズ……? え? 善子ちゃん?」

よく見るとヘリコプターのようなものは銃をこちらに向けている!!

善子「まさか! あの銃で撃ってくるつもり!?」

バララララララ!!!!

銃をこちらに向けて撃ってくる!!

善子「曜さん伏せて!!」

曜「え!?」

善子「早く!!」

私は曜さんに覆い被さるようにして守りながら、デイドリーマーを出す!

──ヨハヨハヨハヨハァ!!

拳のラッシュで銃撃を防ぐ!!

しかし、防ぎ切れなかった分は自分に当たり、まわりの窓ガラスは割れて、イスにはところどころに穴が空いてしまう!

善子「ぐっ!!」

曜「善子ちゃん!」

幸い、私にも曜さんにも怪我はない。
 
96: (はんぺん) 2022/04/11(月) 16:01:20.90 ID:oG3Uztkg
バスは急ブレーキをかけて止まる!

善子「きゃあ!」

曜「わわっ!!」

運転手「大丈夫ですか!? いったい何が!?」

いったん銃撃は止んだが、再び再開されるだろう……

善子「……」

どうすれば良いのだろうか、このまま走ってもらうべきか、降りるべきか……

運転手「お客様! 大丈夫ですか!」

バララララララ!!!!

再び攻撃が再開される!

善子「伏せて!!」

バスへの攻撃であちこちに穴が空く!

曜「何!? なにが起こっているの!?」

善子「運転手さん! バスを走らせて! 早く!!」

運転手「わ、わかりました!」

再びバスは急いで走り出す!
 
97: (はんぺん) 2022/04/11(月) 16:06:45.36 ID:oG3Uztkg
バスは走る。

しかし、ヘリコプターの形のメノノリはそれにピッタリくっつくように追ってくる!

善子「くっ!!」

曜「善子ちゃん……」

善子「大丈夫よ、曜さん……曜さんは私が守るもの……」

運転手「しっかり掴まっててください!」

ブォォォォンン!!

バスは走る! 正直どうすればいいのか分からない。
 
98: (はんぺん) 2022/04/11(月) 16:14:59.87 ID:oG3Uztkg
バスを走らせるように言ったのは不正解だったかもしれない。

正解、不正解などないかもしれないが、こればかりは間違いだったと思う。

もし攻撃の当たる場所が悪かったら……最悪の場合は……

しかし、降りて走って逃げることなど不可能!

善子「どうすればいいの! どうすれば……!!」

状況を整理しましょう……

いまは走るバスの中……

曜さんを守りながら戦う……

あのメノノリつきは銃で攻撃してくる。それに対してこちらは数メートル程度しか射程距離がない。

この場合、相手のメノノリが空を飛んでいる以上、攻撃は届かない!

善子「どうすれば……」

ここで思い出すことがあった。射程距離。

これほど強力な攻撃ができるメノノリが遠くまで飛ばせるだろうか。

つまりメノノリつき本人は近くにいる!

善子「メノノリつき本人を探すのよ! 曜さん! 近くに誰かいない!?」

曜「メノノリつきってなに!?」

善子「いいから! 誰かいないかしら!」
 
99: (はんぺん) 2022/04/11(月) 21:51:35.05 ID:oG3Uztkg
私たちは怪しい人物がいないか辺りを見まわす

バスの中には私たち2人と運転手の女性以外は誰もいない

この状況でどこにメノノリつきは隠れているというのか

善子「曜さん! 怪しい人は誰かいた!?」

曜「バスの中にはいないよ善子ちゃん!」

善子「一体どこに隠れているの!」

バスは走る!

ヘリコプターのメノノリはまだ追ってきている。

バララララララ!!!!

銃撃が続く!!

頭を伏せて辺りを見まわし、取るべき行動を考える。
 
100: (はんぺん) 2022/04/11(月) 22:00:47.08 ID:oG3Uztkg
曜「善子ちゃん!」

善子「もしかして……バスの中ではなく……外にいるんじゃ……!」

曜「外!? でもバスは走ってるよ!」

善子「バスの中にメノノリつきがいると思ってたけど、そうじゃないの!」

曜「え!」

善子「メノノリつき本人がバスに乗っているのではなく、後ろから着いてきているのよ!」

善子「メノノリつき本人はこのバスの後ろ! 車で追跡してきているのよ!」

バスの後ろの窓から下を覗くと鞠莉の車が着いてきているのが見える。

善子「このメノノリの使い手は鞠莉さんだったのよ! 後ろから車を運転して着いてきていたの!」

曜「鞠莉ちゃん!? 鞠莉ちゃんが攻撃してきているの!?」
 
101: (はんぺん) 2022/04/11(月) 22:09:49.66 ID:oG3Uztkg
善子「そう! 鞠莉さんが外から遠隔でレズ攻撃をしていたのよ!」

善子「鞠莉さんの車よりこのバスのほうが車高が高い! だから私たちのいる場所が特定できなくてレズ攻撃をあちこちに乱射しているのよ!」

曜「そんな! なんで鞠莉ちゃんが!」

善子「詳しい話は後よ! 運転手さん! バスを止めてください!」

運転手「分かりました! 気をつけてください!」


キィィィィ!!!!


バスは音を立てて止まる!


善子「きゃあ!」

曜「わああ!!」

善子「……」

曜「……」


バスは安全な場所を見つけて止まったようだ


善子「はあ!! バスが止まったわ!」

曜「はあ! はあ! 鞠莉ちゃんの車も大丈夫かな? うん、大丈夫、ちゃんと止まってる」


どうやら誰にも怪我はなかったみたい……
 
102: (はんぺん) 2022/04/11(月) 22:15:56.02 ID:oG3Uztkg
私たちはバスから降りる

そして安全そうな場所まで離れる


そこでは鞠莉さんが待っていた


善子「鞠莉さん」

鞠莉「まさかバスを止めるなんてね……急ブレーキかけちゃったわ」

善子「後ろにいる以上、そうするしかないでしょ」
 
103: (はんぺん) 2022/04/11(月) 22:19:29.19 ID:oG3Uztkg
善子「それにもあのまま走るのも危険だったし」

曜「鞠莉ちゃん! なんでこんなことを!」

鞠莉「私たちの計画にあなたたちを利用しようと思ってね」

善子「さっきまでは邪魔だからと攻撃してきていたのに、次は利用? どういうことかしら」

鞠莉「いいわ、特別に教えてあげる」


鞠莉さんは話しはじめる。
 
104: (はんぺん) 2022/04/11(月) 22:20:25.99 ID:oG3Uztkg
>>103
訂正
それにも→それに
 
108: (はんぺん) 2022/04/13(水) 16:46:54.10 ID:U7lHT974
鞠莉「私たちの目的、それは……」
鞠莉「全人類ガチレズ美少女化計画よ!」
善子「全人類ガチレズ美少女化計画……ッ!!」
曜「ガチレズ……え?」

善子「なんでそんな……」

鞠莉「すべてのレズが結ばれる……そんな世界を目指して動き出したプロジェクトなの」
 
109: (はんぺん) 2022/04/13(水) 16:50:44.78 ID:U7lHT974
鞠莉「封印されしガチレズの女神、レズゾディア、メノノリ様を復活させるの」

善子「封印されしレズゾディア……メノノリ様?」

鞠莉「そう、メノノリ様には全ての人類をガチレズにする力がある」

善子「そ、そんな、そんなの許されるはずがないわ!」

曜「ちょっと興味あ……いや! ないでありますよ! うん!」

善子「え?」

曜「え?」
 
110: (はんぺん) 2022/04/13(水) 16:55:52.23 ID:U7lHT974
鞠莉「そのプロジェクトのためには、封印されしレズゾディアを復活させる必要がある」

鞠莉「だから、最初はあなたが邪魔だったのよ、善子」

善子「でもいまは?」

鞠莉「あなたを利用しようと思うの」

善子「どう利用するつもりかしら」

鞠莉「それは果南から聞くことになるわ」

善子「ここでは教えてくれないってわけね」

鞠莉「そうよ」
 
111: (はんぺん) 2022/04/13(水) 17:03:05.93 ID:U7lHT974
鞠莉「レズゾディアが復活するとき、必ずなぜか反対勢力のレズが出てくる」

鞠莉「でもそれには理由がある」

鞠莉「それを利用するの」

善子「よく分からない、何を言っているのか……」

曜「分からないであります!」

鞠莉「とにかく、そういうことよ、いまはレズ攻撃させてもらうわ」
 
112: (はんぺん) 2022/04/13(水) 17:07:32.01 ID:U7lHT974
鞠莉「私のメノノリ、シャイニーキッスで上空からレズ攻撃させてもらうわ!」

曜「わわ、私には見えないから! どこから攻撃されるのか分からないよ!」

善子「……」

鞠莉「シャイニーキッスは上空にいる、そして高速で移動し、広範囲を高火力で攻撃できるのよ!」

鞠莉「私のシャイニーキッス、耐えられるかしら!」

善子「そうね、それができたらね」

鞠莉「え?」
 
113: (はんぺん) 2022/04/13(水) 17:14:55.96 ID:U7lHT974
善子「鞠莉さん! 私がただ黙って話を聞いていると思った?」

鞠莉「どういうこと、シャイニーキッスはずっと上空を飛び、あなたたちを牽制していたはず」

鞠莉「だから身動き1つ取れないはず……」

鞠莉「!?」

善子「そう、ずっとそこにいたから、逆にそれを利用させてもらったわ!」

鞠莉「まさか!」

善子「私のメノノリ、デイドリーマーのヒモを見つからないように伸ばしていた!」

善子「そして、高速でその伸ばしたヒモをシャイニーキッスに結びつける!」

善子「さらにそこから大量のヒモで雁字搦めにして、身動き取れないようにしてあげるわ!」

ビシィ!!

私のデイドリーマーのヒモで鞠莉のシャイニーキッスは動けなくなる!
 
114: (はんぺん) 2022/04/13(水) 17:17:53.04 ID:U7lHT974
>>113
訂正
善子「私のメノノリ、デイドリーマーのヒモを見つからないように伸ばしていたのよ!」
 
115: (はんぺん) 2022/04/13(水) 17:22:15.58 ID:U7lHT974
鞠莉「オーノー! 私のシャイニーキッスが!」

善子「これで銃口をこっちに向けることはできないわ!」

善子「そして鞠莉さん、あなたの次のセリフは、オーノー! もしかしてヨハヨハするつもりなのぉ!? よ!」

鞠莉「オーノー! もしかしてヨハヨハするつもりなのぉ!?」

──ヨハァ!!

私のデイドリーマーは思いっきりヒモを引っ張りシャイニーキッスを射程距離圏内まで近づける

そして、高速で拳のラッシュを叩き込む!

──ヨハヨハヨハヨハァ!!

──ヨハァ!!

バゴォーン!! と吹き飛ばされるシャイニーキッス!

そして鞠莉はレズエネルギーを消耗して倒れるのだった。
 
117: (はんぺん) 2022/04/13(水) 20:18:05.05 ID:U7lHT974
鞠莉「まだ…私のシャイニーキッスは……ロボットのように……変形できた……のに……やられるなんて……」

善子「鞠莉さん、何かに操られているあなたは私が助けるわ」

曜「や、やったの……?」

善子「ええ、なんとか危機を乗り越えたわ」

曜「私から見たらなにが起こってるのかまったく分からなかったよ……鞠莉ちゃんが急に倒れちゃうし」
 
118: (はんぺん) 2022/04/13(水) 20:20:27.87 ID:U7lHT974
>>117
訂正
鞠莉ちゃんは急に倒れちゃうし
 
120: (はんぺん) 2022/04/13(水) 21:01:05.12 ID:U7lHT974
善子「……」

曜「善子ちゃん、さっきからいったいなにが起こっているの?」

善子「メノノリつきたちとレズバトルをしているの……簡単に言えば超能力で戦っているのよ」

善子「メノノリはメノノリつきにしか見えない」

曜「メノノリ?」

善子「ええ、メノノリは……」

運転手「お客様! 大丈夫ですか!?」

曜「運転手さん!」

運転手「怪我とかなくてよかったです……何かあったら念のため病院に行きましょう」

運転手「それからお二人の連絡先とかも……」

善子「ええ……でもいまは鞠莉さんを休ませてあげたいです」

運転手「どこか怪我されたんですか!?」

善子「いえ、そうじゃないんですけど……」

私たちは鞠莉さんを車に戻して休ませる。
 
121: (はんぺん) 2022/04/13(水) 21:07:39.25 ID:U7lHT974
運転手「それじゃあ私は会社に連絡します」

運転手「何かあればこちらから連絡しますね」

善子「はい、ありがとうございます」

曜「ありがとうございます」

曜「どうするの善子ちゃん……」

善子「う、うん……今回はやばいかも……」

曜「私たちのせいなの……?」

善子「元に戻った鞠莉やダイヤがなんとかしてくれるわよ……たぶん……だから大丈夫……うん」
 
122: (はんぺん) 2022/04/13(水) 21:13:42.61 ID:U7lHT974
善子「とにかく、鞠莉さんが起きたら話を聞きましょう……たぶん覚えてないと思うけど」

曜「そうだね、鞠莉ちゃんが心配だよ!」

善子「それじゃあ、鞠莉さんの乗っている車に乗りましょう!」

善子「……」

善子「……曜さん?」

見ると曜さんが横からいなくなっていた!

善子「え!? 曜さん!? どこに消えたの!?」
 
123: (はんぺん) 2022/04/13(水) 21:16:37.22 ID:U7lHT974
──善子ちゃん……ここだよ……!!

善子「どこ!? 声がくぐもってるわ!!」

見ると、曜さんは車に乗っていた!

善子「もう乗ってるの!?」

曜「違うの善子ちゃん! いつの間にか車に乗っていたの!!」

善子「どういうこと?」

曜「私にも分からないよ」
 
124: (はんぺん) 2022/04/13(水) 21:21:12.50 ID:U7lHT974
善子「まさか……まさか……!!」

善子「メノノリつきは2人いた!?」

善子「私と鞠莉以外にも、もう1人メノノリつきがいたんだわ……つまり……」

善子「たったいま私たちはなんらかのレズ攻撃を受けているということ!!」

曜「善子ちゃん!」

善子「曜さん気をつけて! どこかにメノノリつきがいるわ!」

曜「善子ちゃん! 後ろに……」

??「……」

善子「……後ろ……私の後ろ……?」


曜「いつのまにか……花丸ちゃんが……いる……」

善子「……!?」
 
125: (はんぺん) 2022/04/13(水) 21:25:57.35 ID:U7lHT974
花丸「……」

善子「…………花丸……!!」

花丸「……」

曜「善子ちゃん!」

花丸「曜ちゃん、その車から出ちゃダメずらよ」

曜「!?」

花丸「出たら……善子ちゃんも曜さんもどうなるか分からないずらよ」

善子「……」
 
126: (はんぺん) 2022/04/13(水) 21:51:20.09 ID:U7lHT974
曜「善子ちゃんが心配だよ! 私、車から出る!」

花丸「出ちゃダメって言ってるずら……」

善子「曜さん! 出ちゃダメ! なにかおかしい!」

バタン!

曜「……あれ?」

善子「え……?」

曜「車から出たと思ったら、車の中にいた……」

曜さんが車の中から出ようとしたその瞬間、曜さんは車の中にいた。

善子「どういうこと……?」

花丸「曜ちゃん、次はないずらよ」
 
128: (はんぺん) 2022/04/13(水) 21:56:58.56 ID:U7lHT974
善子「曜さん、出ちゃダメよ! 私がなんとかするわ!」

花丸「……」

曜「善子ちゃん……」


善子「……」

花丸「……」


善子「ずら丸、あんたも操られていたのね……」

花丸「そうずら……」

善子「あんたも私が戻してあげるわ……」

花丸「できるずらか……? オラのマルは強いずらよ?」
 
129: (はんぺん) 2022/04/13(水) 22:19:35.03 ID:U7lHT974
花丸「これが、オラの! マルの世界ずら!」


キュルキュルキュルキュル……


花丸「これで時は止まったずら……」

花丸「オラのマルの能力、それは時の止まった世界に入り込むことずら」

花丸「でも本当に時が止まってるいるわけではないずら」

花丸「これは時間という概念をパラパラ漫画の一コマのように考え、その一コマの中に入り込むという力ずら」

花丸「だからこの一コマの中では光や音は動いている、見ることも聞くこともできる」

花丸「よく時間が止まった世界ではどうなるかという話が出るけど」

花丸「この能力はそういうのは関係ないずらよ」

花丸「世界全体が止まったように見え、それをマルの思い通りにすることができるずら」

花丸「静止画の一コマにオラが入り込み、その中をオラ1人が自由に動ける」
 
130: (はんぺん) 2022/04/13(水) 22:22:59.39 ID:U7lHT974
花丸「この時の止まった世界に入っていられるのはせいぜい数秒ずら」

花丸「だから今のうちにとどめをさすずら!」

花丸「ごめんね善子ちゃん!」

花丸「ッ!? オラの足元にヒモがいっぱいあるずら!!」
 
131: (はんぺん) 2022/04/13(水) 22:27:17.80 ID:U7lHT974
花丸「……善子ちゃん、オラの能力が何か分からないから急いで足元にヒモをばらまいたずらね」

花丸「こうすれば動いたときにどう動いたか分かるはずだから」

花丸「でも無駄ずらよ、善子ちゃんはこの時の止まった世界で何をされても分からないずら!」

花丸「つまり、このヒモに何の反応もなく、なにが起きたのかも分からずにレズ攻撃されて倒されるだけずら!」

花丸「とどめずら!」
 
132: (はんぺん) 2022/04/13(水) 22:29:39.86 ID:U7lHT974
ビンッ!!

花丸「……何ずら?」

花丸「……ヒモ?」

花丸「……まさか!」

花丸「善子ちゃん……まさか……!!」
 
133: (はんぺん) 2022/04/13(水) 22:34:44.77 ID:U7lHT974
花丸「善子ちゃんには……この世界が見えている!?」

花丸「そうずら……聞いたことがあるずら!!」


花丸「ひも理論!!」


花丸「この理論は仮想の机上論だけど、仮にもしこの理論が解明されればそれは万物を計算し予測できうる理論になる、と」

花丸「善子ちゃん……まさか……」


花丸「この世界が……見えているずらか……?」
 
134: (はんぺん) 2022/04/13(水) 22:36:56.02 ID:U7lHT974
花丸「時間切れずら」

花丸「そして時は動き出す」

キュルキュルキュルキュル……

花丸「善子ちゃん……」

善子「……なにかしら」

花丸「見えているずらか?」

善子「何がよ」

花丸「見えているのかと聞いているずらよ! 善子ちゃん!」

善子「何のことか分からないわ……」
 
135: (はんぺん) 2022/04/13(水) 22:42:43.84 ID:U7lHT974
善子(ええ、見えたわよ、ずら丸)

善子(あんたが私のデイドリーマーのヒモを踏んだ時に理解したわ)

善子(ずら丸、あんたはほんの数秒、時を止めることができるみたいね)

善子(私のメノノリ、デイドリーマーはヒモの動きに敏感なの)

善子(ひも理論という机上の空論を考えておいてよかったわ)


善子(ひも理論、それはこの世の物質を形作る素粒子を弦のように、ひものようにしなる物質だと考える理論)


善子(そうすることで万物の動きを計算し、時空や次元の形をも理解することができる)


善子(つまり、花丸の時の止まった世界の動き、そして未来の動きをも理解できるのよ……)
 
136: (はんぺん) 2022/04/13(水) 22:59:10.91 ID:U7lHT974
善子(曜さんが車の中から出ようとした時、時間を止めて車の中に戻したのね)

花丸「……」

善子(しかし、予測できたとして、問題は、次に時間を止められた時にどうやって対策すればいいのかということ!)

善子(このままでは問答無用でレズ攻撃を食らってしまう!)
 
137: (はんぺん) 2022/04/13(水) 23:16:18.24 ID:U7lHT974
いったん休憩! また続き書きます!
見てくれてる人ありがとうなの!
 
139: (はんぺん) 2022/04/14(木) 22:32:55.65 ID:8vwyb6dY
善子(とにかくここはヒモを網状に広げてずら丸を捕まえて時間を稼ぐわ!)

花丸「もう一度聞くずら、本当に何のことか分からないずらね?」

善子「ええ、分からないわ」

花丸「もう一度オラのマルの能力を使うずら!」

善子「網を張るわ!」

花丸「時よ止まるずら!」

キュルキュルキュルキュル……

花丸「時は止まったずら」
 
140: (はんぺん) 2022/04/14(木) 22:39:48.45 ID:8vwyb6dY
善子(私はこの時の止まった世界を認識できるようになった)

善子(だけど動けるわけではない……先手でこうしておかないと、ただ攻撃を食らうだけになってしまう!)

広げて花丸に覆いかぶせようとした網は、花丸を捕まえる前に動きが止まってしまった。

花丸「危ないずら、もう少しで網に捕まるところだったずら」

花丸「でもこれは逆に、善子ちゃんは時の止まった世界を認識できていない、あるいは時の止まった世界では動けないという証拠」

花丸「このまま近づかせてもらうずらよ」

善子(まずい! 動けないのに花丸の動きだけが見えているから逆に怖いわ!)
 
141: (はんぺん) 2022/04/14(木) 22:45:39.97 ID:8vwyb6dY
花丸「まずはこの網を退けるずら、よいしょ」

花丸「これで前に進めるずらよ」

花丸「!? ……善子ちゃん、考えたずらね」

花丸「網の後ろからさらにもう1つ網を投げていたずらか」

花丸「これを退ける必要があるずら……よいしょ」

花丸「そして足元にもヒモを大量に仕掛けてある……」

善子(はあ……ッ!! はあ……ッ!!)

善子(まだなの!? まだ時を止めていられるの!?)

花丸「これを退けるだけで時間切れずらね」

花丸「そして時は動き出す」

キュルキュルキュルキュル……

善子「……」

花丸「……」

善子「は、花丸がいきなり近づいて来ているわ! 私あんなに網を張りめぐらせたのに!」

花丸「本気で言ってるずらか? 実は見えているんじゃないずらか?」

善子「……」

花丸「……」
 
142: (はんぺん) 2022/04/14(木) 22:50:13.22 ID:8vwyb6dY
善子(2回目の時止めは防ぎきった! だけど、次はどうすればいいの!? 何度も同じ手は通用しないわよ!?)

花丸「……」

曜「さっきからなにが起こってるの? 花丸ちゃんが瞬間移動してるみたいだけど……」

善子「!? これは!!」

花丸「どうしたずらか、善子ちゃん」

善子「いえ、何でもないわ」

何かのヴィジョンが見えてくる……

これは……

ずら丸が時を止めた次の瞬間、ずら丸のメノノリが吹き飛ばされる映像……

なに……? これは……?
 
143: (はんぺん) 2022/04/14(木) 22:55:04.40 ID:8vwyb6dY
花丸「次で決めるずらよ! 善子ちゃん!」

善子「同じ手は何度も通用しないわよね! でもやるわ! デイドリーマー! 網を張って!」

花丸「時よ止まるずら!」

キュルキュルキュルキュル……

花丸「時は止まったずら……」

善子(また時が止まった……どうすればいいの!?)

花丸「善子ちゃん、分かってると思うけど、同じ手は何度も通用しないずらよ」

善子(まずい! ずら丸が近づいてくる!)

善子(このままだと攻撃される!! どうすれば!!)
 
144: (はんぺん) 2022/04/14(木) 23:00:14.40 ID:8vwyb6dY
善子(はあ……っ!! はあ……っ!!)

善子(落ち着くのよ私……)

善子(さっき頭に浮かんだ映像は何?)

善子(ずら丸が能力を発動したと思ったら、突然近くにいて、そして次の瞬間ずら丸のメノノリが吹き飛ばされる)

善子(なぜなの……なぜそんなことが起こるの?)

善子(このヴィジョンは何……?)

花丸「善子ちゃん、近くまで来たずらよ」

花丸「オラのマルの射程圏内ずら」

すると、ずら丸の後ろから女性の姿をした何かが出てくる。

花丸「見えているのかいないのか分からないけど、とどめをさすずら!」

花丸「ごめんね善子ちゃん!!」
 
145: (はんぺん) 2022/04/14(木) 23:04:12.24 ID:8vwyb6dY
善子(もうダメ!! 負ける!!)

攻撃が届きそうになったその時!

──ヨハァ!!

ズドン!!

私のデイドリーマーが動き、攻撃する!!

花丸「な、何ずらか!? これ!?」

花丸のメノノリは後ろに大きく吹き飛ばされる!

そして時は動き出した!

花丸「きゃあ!!」

善子「はあ!! はあ!!」

曜「え? なにが起きてるの!? 花丸ちゃんが瞬間移動した後に叫んだ!」
 
146: (はんぺん) 2022/04/14(木) 23:08:46.29 ID:8vwyb6dY
花丸「どういう……こと……ずらか……」

善子「はあ……はあ……」

花丸「善子ちゃんのメノノリが……時の止まった世界で……動いた……」

善子「……」

曜「え……?」

善子「……分かったわ」

善子「私の能力……デイドリーマーの力……」

善子「やっぱりひも理論なのね……」
 
147: (はんぺん) 2022/04/14(木) 23:14:05.83 ID:8vwyb6dY
善子「ひも理論は空想の理論とはいえ、万物の理論」

善子「すべての力、そして物質がひも理論により計算できる」

善子「それはメノノリの力となったのよ」

善子「時空や次元の動きを観測するだけではなかった」

善子「私のデイドリーマーは未来の動きを予測し、そして時の止まった世界にも適応できる」

善子「ほんのわずかにだけどね」

善子「きっと、いつかはどんな攻撃にも適応できるようになるわ」
 
148: (はんぺん) 2022/04/14(木) 23:15:04.63 ID:8vwyb6dY
>>147
それがメノノリの力となったのよ
 
150: (はんぺん) 2022/04/15(金) 00:29:05.39 ID:QHkkNsNp
花丸「善子ちゃん……まさか時の止まった世界に入門してくるとは……驚いたずら……」

善子「……ッ」

花丸「問題は時の止まった世界でどのくらい動けるか、ということずら」

善子(その通りよずら丸……動けなきゃどうすることもできないわ……)

善子(悪いけど、未来の動きを読ませてもらうわ!)

善子(これは!?)

私は急いでデイドリーマーで網を張る!!

花丸「未来も見えるずらね! 善子ちゃん! そして焦って網を張って防御した!」

花丸「つまり、いまが攻撃に丁度いいってことずら!」

花丸「時よ止まるずら!」

キュルキュルキュルキュル……
 
151: (はんぺん) 2022/04/15(金) 00:35:27.13 ID:QHkkNsNp
花丸「時は止まったずら……」

善子(くっ……おそらく時の止まった世界で動けるのはわずかな時間だけ……)

善子(この世界にいるときは花丸が有利ね)

花丸「善子ちゃん、おそらく善子ちゃんはこの世界に対応できていないはずずら」

花丸「だから動けるのはほんのわずか……」

花丸「だから、オラのマルが連続で攻撃したら、どうなるずら……」

善子(……ッ!?)

花丸「攻撃するずら!!」

善子「守ってデイドリーマー!!」

──ヨハァ!!

メノノリ同士の拳と拳がぶつかり合う!

──ヨハヨハヨハヨハァ!!

しかし、デイドリーマーの拳のラッシュは途中で止まってしまう!

善子(くっ!?)

花丸「動けるのはそこまでずらね! 今ずら!!」


ドゴドゴドゴォ!!

花丸のメノノリの拳のラッシュがデイドリーマーに叩き込まれてしまう!

善子(くっ!!)
 
152: (はんぺん) 2022/04/15(金) 00:38:47.54 ID:QHkkNsNp
花丸「オラの勝ちずら!」

拳のラッシュを完全には食らわなかったが、レズエネルギーが大きく削られてしまった!

花丸「次でとどめずら!!」

花丸は私のデイドリーマーに攻撃するために近づいてくる!

善子(くっ!!)

花丸「ごめんね善子ちゃん!!」

ビン!!

花丸「ずら!?」
 
153: (はんぺん) 2022/04/15(金) 00:43:16.75 ID:QHkkNsNp
善子「待っていたのよ……この時を……」

花丸「ッ!?」

善子「ずら丸……あんたが……そのヒモを……踏むのをね……!」

花丸「ま、まさか!!」

善子「そして残しておいたのよ……動ける時間を!!」

善子「あんたの下に仕掛けたヒモ、そのトラップを引っ張るためにね!」

ビンッ!!

私のデイドリーマーは花丸の足元にあるヒモを思いっきり引っ張る!

花丸「ずらぁ!?」
 
162: (はんぺん) 2022/04/15(金) 01:25:56.21 ID:QHkkNsNp
>>153
訂正

花丸「ま、まさか!?」

善子「見えたのよ、あんたが私のトラップにかかるヴィジョンが……」

善子「そして残しておいたのよ……動ける時間。!!」
 
164: (はんぺん) 2022/04/15(金) 01:29:35.66 ID:QHkkNsNp
>>162
訂正の訂正

花丸「ま、まさか!?」

善子「見えたのよ、あんたが私のトラップにかかるヴィジョンが……」

善子「そして残しておいたのよ……動ける時間を!!」
 
154: (はんぺん) 2022/04/15(金) 00:48:34.48 ID:QHkkNsNp
花丸の足元のヒモは花丸の足を捕らえる!

そして、足を引っ張り逆さ釣り上げた!

花丸「ずらぁ!! 逆さまになっちゃっずらぁ!!」

善子「さっきまで……網を投げてばらまいていたのは……あんたを捕まえるため……そう……直接、網に閉じ込めるのではなく……このトラップに引っかけるためだったのよ……!」

ぷら〜んと逆さまに釣られる花丸……

花丸「下着が見えちゃうずらよぉ……」

善子「見えないようにちゃんと手で押さえるのね……」
 
155: (はんぺん) 2022/04/15(金) 00:51:43.20 ID:QHkkNsNp
善子「すぐ近くの建物に引っかかっていた網のトラップが上手く作動してよかったわ……」

花丸「このままじゃ時を止めてもオラが動けないずらぁ……助けてぇ……」

善子「ずら丸、すぐにあんたを戻してあげる……」

花丸「善子ちゃん……」

──ヨハァ!!

花丸のメノノリに拳のラッシュが叩き込まれる!

──ヨハヨハヨハヨハァ!!

──ヨハァ!!

こうして花丸のメノノリは吹き飛び、花丸はスカートに手を押さえながら気を失った……

善子「すぐに下ろしてあげるからね……花丸」
 
156: (はんぺん) 2022/04/15(金) 00:54:54.57 ID:QHkkNsNp
私は花丸を地面に下ろして、抱きかかえ、車へと運ぶ。

曜「なんとかなったの……?」

善子「ええ……なんとか勝ったわ……」

曜「びっくりしたよ、急に花丸ちゃんが逆さまになって宙に浮いてるんだもん!」

善子「そうね……私も大変だったわ……」

善子「鞠莉と花丸が起きたら話を聞いてみましょう」

曜「うん」
 
157: (はんぺん) 2022/04/15(金) 00:57:03.15 ID:QHkkNsNp
>>156
訂正
鞠莉さんと花丸が起きたら
 
158: (はんぺん) 2022/04/15(金) 01:06:31.33 ID:QHkkNsNp
鞠莉さんと花丸が起きる……

鞠莉「ここは……?」

花丸「どこずら……?」

曜「善子ちゃん! 2人とも起きたよ!」

善子「鞠莉さん、ずら丸、大丈夫?」

花丸「よく分からないずら」

鞠莉「私も……」

善子「やっぱり覚えていないのね……鞠莉さん、計画とか言ってたけど覚えてる?」

鞠莉「いえ……覚えてないわ……」

善子「……うーん」

曜「ダイヤさんとルビィちゃんもこうなってたんだよね? 千歌ちゃん、梨子ちゃん、果南ちゃん、大丈夫かな……」

善子「そうね……果南のところに行ってみましょうか」
 
159: (はんぺん) 2022/04/15(金) 01:08:01.01 ID:QHkkNsNp
>>158
訂正
果南さんのところに行ってみましょう
 
160: (はんぺん) 2022/04/15(金) 01:11:17.50 ID:QHkkNsNp
善子「鞠莉さん、車出してもらえる?」

鞠莉「オフコース! 出せるわよ! 私も果南が心配だわ! 果南のところに行くわよ!」

私たちは果南さんのところへ向かうべく、鞠莉さんの車で船のある場所を目指す。
 
161: (はんぺん) 2022/04/15(金) 01:23:45.12 ID:QHkkNsNp
船のある場所に行くとダイヤとルビィが待っていた。

善子「2人とも大丈夫?」

ダイヤ「ええ、私たちは大丈夫ですわ」

ルビィ「うゆ」

曜「2人はどうしてここに?」

ダイヤ「なぜか果南さんたちが心配になってしまいまして……」

鞠莉「そうね、私たちも果南たちが心配でここに来たのよ」

ダイヤ「行きましょう」

善子「ええ……」

私たちは船に乗り、果南のいる淡島へと行くのだった。
 
165: (はんぺん) 2022/04/15(金) 01:33:46.92 ID:QHkkNsNp
>>161
訂正
果南さんのいる淡島

訂正多くてすまん。
 
163: (はんぺん) 2022/04/15(金) 01:27:53.89 ID:QHkkNsNp
メモとかもなく、その場のノリと勢いでぶっつけ本番で書いているので、訂正が多くなってしまっています。
まだ続き書いていきます。
読んでくれている人いましたら、ありがとうございます。
 
166: (はんぺん) 2022/04/15(金) 01:41:33.68 ID:QHkkNsNp
船で果南さんのいるところに着く

そこには果南さんの他にも、千歌さんとリリィが待っていた。

千歌「みんなどうしたの?」

梨子「なにかあったの?」

果南「……」

ダイヤ「お2人はどうしてここにいるのですか?」

千歌「果南ちゃんに来てって言われて……」

善子「果南さん、どういうこと?」

曜「果南ちゃん……」

鞠莉「果南……」
 
167: (はんぺん) 2022/04/15(金) 01:48:47.21 ID:QHkkNsNp
果南「私は封印されしレズゾディアを復活させる」

果南「そのためには善子、あんたのメノノリが邪魔だった……」

果南「でも、逆に利用することにしたの」

善子「どういうこと?」

果南「封印されしレズゾディアの復活には高潔なレズエネルギーが必要なの」

果南「それはメノノリつき同士でレズバトルをし、レズの高潔なエネルギーが高まることで必要条件を満たす」

果南「つまり、レズバトルでレズエネルギーを集める必要があったの」

善子「追っ手を差し向けてきたのは、レズエネルギーを集めるため、ってことね?」

果南「そうだよ」

鞠莉「私もそれで戦ったのね……覚えていないけど……」

果南「そしてレズゾディア復活にはもう1つ条件があるの」
 
168: (はんぺん) 2022/04/15(金) 01:51:38.26 ID:QHkkNsNp
果南「メノノリつき、つまりメノノリ様の依り代が3人必要」

善子「3人……?」

果南「それもまだメノノリつきではない3人のレズが」

善子「まさか……!!」

果南「そう、私の狙いは千歌、曜、梨子ちゃんよ」

果南「その3人をここに集めること!」
 
169: (はんぺん) 2022/04/15(金) 01:56:32.89 ID:QHkkNsNp
果南「それが私の狙いよ!」

果南「善子とのレズバトルでレズエネルギーを完全に集めきり、そして千歌、曜、梨子ちゃんの3人を依り代に封印されしレズゾディアを復活させる!」

鞠莉「そんな! 果南、目を覚まして!」

ダイヤ「果南さん! しっかりしてください! あなたは操られています!」

果南「そうかもね、でも、もう止められないよ!」

果南さんはメノノリを出す!

果南「善子! 私と最後のレズバトルだよ!」

善子「くっ!!」

ダイヤ「戦ってはいけません! 今の話を聞く限り、もしレズエネルギーが必要量まで溜まってしまったらレズゾディアが復活してしまいます!」
 
170: (はんぺん) 2022/04/15(金) 01:59:48.14 ID:QHkkNsNp
鞠莉「千歌っちたちを逃がすわよ!」

果南「させないよ!」

果南さんは一瞬で船のほうにまわりこんだ!

果南「これで逃げられないね」

果南「それにレズバトルしなくちゃ私を止められない!」

果南「善子、私とレズバトルだよ!」

善子「……」

ダイヤ「……」

ルビィ「善子ちゃん……」

千歌「……?」

梨子「なんか大変なことになってる……?」
 
171: (はんぺん) 2022/04/15(金) 02:03:41.94 ID:QHkkNsNp
果南「……」

善子「……」

果南「私のメノノリ、グリーンドルフィンは人型の形でも出れるし、私自身に装着すれば戦ったり海に潜ったりできる」

果南「でもそれをやると善子には勝てる要素がないからね」

果南「特別に私が装着することもしないし、海での戦いに持ち込むこともしないであげるよ」

善子「そう、ありがとう……」

善子「……」

果南「……」

善子「デイドリーマー!!」

果南「グリーンドルフィン!!」

メノノリ同士の拳がぶつかり合う!
 
172: (はんぺん) 2022/04/15(金) 02:09:08.25 ID:QHkkNsNp
善子「こ、このレズパワーは!!」

果南「ふふっ」

とてつもないレズの力で私のデイドリーマーは吹き飛ばされる!

凄まじいパワーとスピード、まったく歯が立たない!

善子「なんてレズエネルギーなの!」

善子「未来を読むわ!」

善子「……ッ!? これは!!」

私がやられるヴィジョン!!

善子「くっ!!」

果南「ほらほら、もっと頑張って」

果南さんのメノノリは圧倒的な強さで未来視など関係なくレズ攻撃してくる!

いえ、未来の動きが見えている分、逆にやられるのが分かってしまい、恐怖を感じる!
 
173: (はんぺん) 2022/04/15(金) 02:24:05.82 ID:QHkkNsNp
善子「くっ!!」

果南「まだだよ!」

ルビィ「ルビィたちにはもうメノノリさんはついてない……だからなにが起こってるのか分からないよ、でも……このままじゃ善子ちゃんが……!!」

ダイヤ「大丈夫ですわよルビィ……善子さんを信じるのです……」

曜「善子ちゃん……」
 
174: (はんぺん) 2022/04/15(金) 02:30:41.86 ID:QHkkNsNp
善子「はあ!! はあ!!」

果南「……」

善子(このままじゃ勝てない……)

果南「勝負ありだね、私の勝ちだよ!」

果南さんのメノノリ、グリーンドルフィンが拳で攻撃してくる!
 
175: (はんぺん) 2022/04/15(金) 02:31:26.53 ID:QHkkNsNp
バシィッ!!

私のデイドリーマーは急に攻撃を防いだ!

果南「なっ! 私のグリーンドルフィンの攻撃が止められた!? なんで! パワーもスピードも上なのに!」

善子「ひも理論は力の方向を計算できる……つまり!」

善子「力の方向を変えることもできるはずなのよ!」

善子「デイドリーマー!!」

私のデイドリーマーは拳のラッシュを果南のグリーンドルフィンに叩き込む!

──ヨハァ!!

──ヨハヨハヨハヨハァ!!

──ヨハァ!!

果南さんのグリーンドルフィンは吹き飛ばされる……

果南「ぐっ!! ……でもこれでレズゾディアは復活する……」

果南さんはそう言って気を失った……
 
176: (はんぺん) 2022/04/15(金) 02:33:53.33 ID:QHkkNsNp
千歌「何が起こってるのだ……」

鞠莉「果南! 大丈夫!?」

ダイヤ「果南さん!」

果南「う、うう……大丈夫……ここは……?」

善子「操られていたのが解除されたのね」

ルビィ「よかったぁ」
 
177: (はんぺん) 2022/04/15(金) 02:36:12.48 ID:QHkkNsNp
善子「千歌さん、曜さん、リリィ! すぐにここから離れるわよ!」

梨子「え、ええ……」

そう思っていた時だった。


──ついに私は復活します

──私が操っていた人々よ、感謝します


どこからか声が聞こえてくる!
 
178: (はんぺん) 2022/04/15(金) 02:39:54.12 ID:QHkkNsNp
善子「何!? 今の声は!?」

曜「まさか! レズゾディアが!?」

千歌「わ、わわ!!」

梨子「きゃあ!!」

突如、3人の体が光り出し、そこから女性の姿をした何かが飛び出した!

果南「3人とも! 大丈夫!?」

千歌「な、なんとか大丈夫……」

梨子「なんだったのかしら……」

曜「私には何も起こってないであります……」

花丸「……善子ちゃん、アレが見えるずらか?」

善子「ええ、花丸には見えているみたいだけど、それ以外では私しか見えていないようね……」
 
179: (はんぺん) 2022/04/15(金) 02:42:21.42 ID:QHkkNsNp
善子「あれが……封印されしレズゾディア……!!」

そこには光り輝く女性のような何かがいた!

これがレズゾディア、メノノリ様だと言うのだろうか……

千歌「どうしたの……? 善子ちゃんたち……」

善子「レズゾディアが……そこにいるの……」

曜「え!?」
 
180: (はんぺん) 2022/04/15(金) 02:46:07.56 ID:QHkkNsNp
花丸「あれと戦えるのは善子ちゃんだけずら」

花丸「善子ちゃん……」

花丸「ここでとどめをささないと、全世界がレズの美少女だらけになってしまうずら」

善子「私が……あんなのを止めるの……」

花丸「まだ完全には復活していないずら、ここからは離れられないし、危険ではないずら」

花丸「今のうちに封印し直すずらよ!」
 
181: (はんぺん) 2022/04/15(金) 02:49:23.81 ID:QHkkNsNp
善子「でもどうやって……」

──それは私がやります

善子「デイドリーマー……?」

──私が彼女をもう一度封印します……

善子「あなたはどうなるの?」

──ヨハネちゃん、あなたは何事もなかったかのようにもとの生活に戻るのです

善子「あなたは!?」

──……消えます。封印に全ての力を使うので……。

善子「そんな!」

──それしかありません……

──さようなら……楽しかったです……
 
182: (はんぺん) 2022/04/15(金) 02:52:55.42 ID:QHkkNsNp
デイドリーマーは光り輝き、レズゾディアへとぶつかっていく!

そして、レズゾディアとデイドリーマーは光りながら徐々に消えていく……

善子「デイドリーマー!」

──ありがとう……ヨハネちゃん……

2つの輝きは光の粒子となりながら、どこかへと消えていくのだった……

レズゾディアは再び封印され、デイドリーマーは消えた……
 
183: (はんぺん) 2022/04/15(金) 02:54:33.78 ID:QHkkNsNp
果南「どうなったの……? 光りが2つの飛んでたけど……」

ダイヤ「……終わったんですのね」

善子「ええ……」

善子「ありがとう、デイドリーマー……」
 
184: (はんぺん) 2022/04/15(金) 02:55:45.64 ID:QHkkNsNp
>>183
訂正
果南「どうなったの……? 光が2つ飛んでたけど……」
 
185: (はんぺん) 2022/04/15(金) 02:59:41.28 ID:QHkkNsNp
それからというもの、何事もなかったかのように元の生活に戻っていった……

まるで見ていた白昼夢が覚めたかのようだった。

今までの出来事は本当にあったのかどうか、分からないかのようだった……
 
186: (はんぺん) 2022/04/15(金) 03:00:55.73 ID:QHkkNsNp
私たちにはどこにも怪我はなかったし、バスの件もなんとかなった。

まあ、一件落着ってところね。

そして、今ではみんなでまた仲良くスクールアイドルをやっているわ。
 
187: (はんぺん) 2022/04/15(金) 03:04:04.45 ID:QHkkNsNp
善子「私はヨハネ、しがたない堕天使よ」

善子「ふふふ、今宵も迷えるリトルデーモンたちを導いていくわ」

善子「リトルデーモン、あなたの悩み、ずばり好きな女の子がいる、ね」

善子「そしてあなたは次にこう書き込むわ」

善子「どうして分かったんですかヨハネ様、と」

──どうして分かったんですかヨハネ様

──え!?

善子「ふふ、いつも言っているでしょ? 私の勘は当たるのよ」
 
188: (はんぺん) 2022/04/15(金) 03:05:48.60 ID:QHkkNsNp
そんな感じでいつも通りやっている。

やっぱりいつも通りっていいことね。

そういえばなんだか、占いで不思議なお告げがあったような……

まあ、いいわね。
 
189: (はんぺん) 2022/04/15(金) 03:08:40.78 ID:QHkkNsNp
─別の場所─

かのん「バイバイちぃちゃん!」

千砂都「うん!」

千砂都「……」

千砂都「……」

千砂都「あれ? これは……? なんだろう、何か落ちてる……」

千砂都「おもちゃの……弓矢?」
 
190: (はんぺん) 2022/04/15(金) 03:09:16.00 ID:QHkkNsNp
おわり
 
191: (はんぺん) 2022/04/15(金) 03:12:58.86 ID:QHkkNsNp
以上で完結です。
読んでくださった方、ありがとうございました。
メモなし、その場のノリと勢いで、ぶっつけ本番で書きました。
もし面白いと思って読んでくださった方がいましたら嬉しいです。
 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1649436649/

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