【SS】にこ「バストアップ↑」

にこ「ふんふんふ～ん」

穂乃果「なんかヤケにご機嫌だね。にこちゃん」

ことり「うん。そうだね」

にこ「穂乃果ちゃ～ん。ことりちゃ～ん」

穂乃果「な、何？なんか楽しそうだね。良い事でもあった？」

にこ「え～分かる？」

穂乃果「それだけ分かりやすくハイテンションで来られたら誰だって気がつくよ」

にこ「そっか～分かっちゃうかぁ」

穂乃果「うん」

にこ「そっか～」

穂乃果「そうだね」
　

にこ「聞きなさいよ」

穂乃果「え？」

にこ「何があったか聞きなさいって」

穂乃果「あ、うん。さっき聞いたよね？何か良い事あったかって」

ことり「そうだね」

にこ「あっ、そう」

穂乃果「うん。で、何か良い事あったの？」

にこ「聞きたい？」

穂乃果「まあ」

にこ「どうしよっかな～」
　

穂乃果「別に言いたくないなら良いけど」

にこ「聞きなさいよ」

穂乃果「はい。聞きたいです」

ことり「わ、私も聞きたいな～」

にこ「そう？仕方ないわね～」

穂乃果「で？何があったの？」

にこ「実は昨日買い物行ったらさ～たまたま占い師の人が占いやってて～」

穂乃果「うん」

にこ「ほら！！100%的中するって事で有名な秋葉のママって居るでしょ？」

穂乃果「居るの？」

ことり「テレビとかによく出てる人だよね？」
　

にこ「流石ことり！正解！賢い！」

ことり「あ、ありがとう」

穂乃果「で？その占い師がどうしたの？あっ！分かった！実はその占い師の正体が希ちゃんだったんだ！な～んだ。そんな事か」

にこ「違うわよ！話終わらせようとしてんじゃないわよ！」

穂乃果「そんな事はしてないけど」

ことり「その…秋葉のママに占って貰ったの？」

にこ「そうなのよ！占って貰ったのよ」

穂乃果「へ～当たった？」

にこ「いや…それはまだ分からないけど…ほら？100%当たるって事で有名だから」

ことり「何か良い事言われたんだね」
　

にこ「そうなのよ。言われたのよ」

穂乃果「なんて？」

にこ「今年中に胸が大きくなるって。80後半の大台だって！」

穂乃果「……その占い師…詐欺師とかじゃないよね？」

にこ「何が言いたいのよ！！！」
　

穂乃果「いや…だって冷静になりなよ」

にこ「私はいつだって冷静よ」

穂乃果「真面目に」

にこ「真面目なんですけど」

穂乃果「80後半って流石に言い過ぎじゃない？だって絵里ちゃんが…」

ことり「88！」

穂乃果「な、何で把握してるの？」

ことり「えへへ」

穂乃果「……ま、まあ、ほら？絵里ちゃんで88なんだよ？」

にこ「だから何よ？」
　

穂乃果「いくら何でもさ…今年中…にこちゃんいくつだっけ？」

にこ「74だけど」

ことり「え？74…」

にこ「74よ！！！」

ことり「う、うん」

穂乃果「74から88でも…ほら？あと14…」

にこ「あんた…なんなの？……私の胸が大きくなるのがそんなに嫌なの？」

穂乃果「そうじゃなくて。もし、ぬか喜びになったら余計に…ねえ？」

ことり「う、うん」
　

にこ「100%必中なのよ…？」

穂乃果「そうだけど…この世に絶対なんて…」

にこ「あんたよく絶対って言うじゃない」

穂乃果「まあ…」

にこ「あんた達にはにこの…私の気持ちは分からないでしょうね！！！」

穂乃果「え？」

にこ「毎日…毎日努力して…それでもダメで…藁にも縋る思いだったのよ」

穂乃果「えっと…」

にこ「やっと…やっと手に入れた希望…。なのに、あんたはそれを否定して…」

ことり「にこちゃん…」

穂乃果「そこまでとは…」
　

にこ「そうよね。あんた達に話した私がバカだったわ」

穂乃果「にこちゃん…まさか、そこまで追い込まれてたなんて知らなくて…。無神経だった、ごめんなさい」

にこ「穂乃果…」

ことり「私も。にこちゃんが努力してるの知ってたのに。毎日、欠かさずバストアップの為にストレッチしたり、本を読んで勉強したり、時には自分で揉んでみたりしてたの知ってるのに…」

にこ「あんたはなんでそこまで知ってんのよ」

穂乃果「本当にごめん。にこちゃんのお　　いは絶対に大きくなるよ」

ことり「うん。何たって100%だもんね」

にこ「穂乃果…ことり…なんて良い子…」
　

穂乃果「大きくなったらお祝いしようね！」

ことり「その時は私はケーキ焼くね」

にこ「うん！あっ、そうだ！」

穂乃果「どうしたの？」

にこ「秋葉のママから割引券貰ったのよ！」

穂乃果「割引券？」

にこ「知り合いに興味がある人が居たらどうぞって」

穂乃果「あ～なるほど」

にこ「あんた達にあげるわ」
　

穂乃果「え？あっ、ありがとう」

にこ「えっと…確か鞄に………あれ？鞄どこやったっけ？」

ことり「私達が来た時には鞄置いてなかったよ」

穂乃果「うん。無かったね」

にこ「あっ…教室かも…」

穂乃果「浮かれて置いて来たんだ。おっちょこちょいだな～」

にこ「穂乃果に言われたくないわよ」

穂乃果「あ～言ったな～」

にこ「ふふん。ちょっと教室に取りに行って来るわ」

穂乃果「うん」

にこ「すぐに戻って来るから

ガチャ　バタン
　

ことり「…………」

穂乃果「……機嫌直って良かったね～」

ことり「そうだね」

穂乃果「まあ…喜んでる所に水をさされたら誰でも怒るか」

ことり「うん。それにしても他の皆んな遅いね」

穂乃果「そう言えばそうだね。海未ちゃんは弓道部に顔を出すとは言ってたけど…他の皆んなは何してるんだろ？」

ことり「電話してみる？」

穂乃果「そうだね」
　

ことり「えっと…スマホ…スマホ…」

穂乃果「教室に忘れて来たとか言わないでよ～」

ことり「あはは…そんな事しないよ～。ほら！絵里ちゃんで良いかな…………ん？」

穂乃果「どうしたの？」

ことり「えっと…」

穂乃果「何かあった？あまり…良い感じのリアクションじゃなかったけど…」

ことり「今ね…ニュースが流れて来たんだけど」

穂乃果「ニュース？」
　

ことり「………秋葉のママが詐欺で捕まったって」

穂乃果「…………え？」

ことり「今日未明、東京都千代田区に住む占い師の本田○○容疑者を詐欺罪の疑いで逮捕した。容疑者は100%当たるで有名な占い師秋葉のママとしてメディアにも頻繁に出ていた。ー以下略」

穂乃果「あの…それって」

ことり「うん…そうだね…」

穂乃果「え…どうする？」

ことり「どうするって言われても…」
　

穂乃果「デタラメって事だよね？」

ことり「そうだね…自分の未来を見通せない様な人だもん…」

穂乃果「昨日の今日で…何で捕まるかなぁ」

ことり「日本の警察って優秀だから…」

穂乃果「だとしてもさ…にこちゃんが占って貰った次の日に…にこちゃんも持ってるのか持ってないのか…」

ことり「まあ…なかなか無いよね。こんな事…」

穂乃果「そりゃあね」
　

穂乃果「え…どうする？」

ことり「どうするって？」

穂乃果「にこちゃん…多分これ知ったら相当ショック受けるよ」

ことり「そうだね…」

穂乃果「あ～も～あと２、3年遅く捕まってくれれば…」

ことり「それだと被害者が更に増えちゃうよ」

穂乃果「確かに…それもそうか…けどさぁ…やっぱり現実は残酷だなぁ」

ことり「うん…」
　

穂乃果「どうする？隠す？」

ことり「でも…いずれ…」

ガチャ

穂乃果「うわっ…来た…」

真姫「何よ？来ちゃいけない訳？」

穂乃果「あっ、なんだ…真姫ちゃんか…」ﾎｯ

真姫「なんだとは何よ？」

穂乃果「いや…てっきりにこちゃんが戻って来たかと…」

真姫「にこちゃんも居るけど」

穂乃果「え？」

にこ「穂乃果～ことり～持って来たわよ～」

穂乃果「あ…にこちゃん…」
　

真姫「なんかヤケにテンション高いのよね。今日のにこちゃん」

穂乃果「ソ、ソウナンダネ」

真姫「何でカタコトなのよ…」

ことり「さ、さーナンダローネ」

真姫「いや…ことりも…」

にこ「ふふん。ほら！割引券！穂乃果とことりと～真姫ちゃんにもあげちゃおうかしら～」

真姫「割引券？」

にこ「そっ！割引券よ。ほら！」

真姫「え？………秋葉のママ。これって話題占い師…」

にこ「そうよ。100%当たるで話題の占い師のよ」
　

真姫「いや、話題ってそうじゃなくて。さっき、ネットニュースでこの人詐…」

穂乃果「あーーーーー！！！！！真姫ちゃんも秋葉のママ知ってるんだ！！！！」

真姫「な、な、な、何よ？いきなり大きな声出さないでよ。びっくりするじゃない」

にこ「本当よ…びっくりした～」

穂乃果「ことりちゃん。にこちゃんをお願い」

ことり「え、うん」

穂乃果「真姫ちゃん。ちょっと」

真姫「何？」

穂乃果「いいから来る、一年！！！」

真姫「な、なによ…」ﾋﾞｸｯ
　

にこ「…え？なんで穂乃果は怒ってんの？真姫に…」

ことり「いや…あれは怒ってないよ」

にこ「怒ってないの？え…でも口調がかなり荒かったけど…」

ことり「あ～なんか…漫画の影響とかじゃないかな？なんか…スポ根の漫画にハマってたから」

にこ「そうなの？」

ことり「うん。それより～ちょっと衣装の事でにこちゃんとお話がしたくて」

にこ「衣装？あ～そうね。にこの胸も大きくなるし予定だし今まで通りじゃサイズも合わないかもね」

ことり「…………そだね」
　

真姫「ちょっと何なのよ」ｼﾞﾜｯ

穂乃果「ごめん真姫ちゃん。本当にごめん。泣かないで」

真姫「泣いてなんか居ないから…」

穂乃果「目…潤んでるけど…」

真姫「あ、あくびしただけよ」

穂乃果「……うん」

真姫「それで…何なのよ？急にあんな怒鳴ったり…私が何したって言うのよ。くだらない事だったら…私、一生許さないから」

穂乃果「くだらなくない、くだらなくない。全然くだらなくない。って言うか本当にごめん」

真姫「で、なんなの？」
　

穂乃果「あのね…かくかくしかじかでして」

真姫「…なにそれ」

穂乃果「だから…にこちゃんも被害者なんだよ」

真姫「だったら声をあげなきゃじゃない」

穂乃果「え？」

真姫「騙されたんでしょ？お金返して貰わなきゃじゃない」

穂乃果「あっ、確かに」

真姫「確かにって」

穂乃果「いや…でもさ…にこちゃん凄い喜んでたんだよ。すっごい笑顔でさ。それなのに…本当の事言える？」

真姫「だとしても…いずれは知る事になるんだから」
　

穂乃果「隠し通せないかな？」

真姫「無理よ。ニュースにだってなってるし」

穂乃果「にこちゃん多分ニュース見ないよ」

真姫「それに…流石に今年中にってのは絶対に無理だろうし。遅かれ早かれ傷付くのよ…」

穂乃果「けど…時間と共に忘れ行くって事はあるかもじゃん？」

真姫「……それは否定出来ないけど」

穂乃果「今だけどうにか誤魔化して…」
　

ことり「穂乃果ちゃ～ん」

穂乃果「え、なに？」

ことり「どうしよう…穂乃果ちゃん」

穂乃果「何が？嫌な予感しかしないけどなに？」

ことり「お祝いする事になっちゃったよぉ」

穂乃果「なんの？」

ことり「にこちゃんの胸が大きくなったお祝い」

穂乃果「まだ大きくなってないよ。って言うかまだも何も大きくならないんだよ？なんでお祝いする事になったの？って言うか大きくなった時にお祝いしようねって言ってたじゃん？」

ことり「うん…どうにか誤魔化そう誤魔化そうとお話ししてたら…100%当たるんだし先にお祝いしちゃおうって事になって」

穂乃果「普通そうはならないよ？！！」

ことり「でもなっちゃったの」
　

ことり「どうしよう…」

穂乃果「どうしようって…真姫ちゃん…」

真姫「私に聞かれても…」

ことり「取り敢えず私は今から調理室でケーキを焼いて来るから」

穂乃果「逃げるの？」

ことり「…………ケーキを」
　

穂乃果「ケーキを…」

ことり「サラバ」

穂乃果「あっ、逃げた？！！」

真姫「どんどん収拾が付かなくなっていくじゃない」

穂乃果「あはは…もうどうにでもなれ…」
　

30分後

海未「あの…今日は一体…」

絵里「海未も知らないの？希…」

希「さあ？ウチも何も。お祝いとしか聞いてないよ」

絵里「穂乃果！今日は何のお祝いなの？」

穂乃果「あ～…えっと…皆んなお揃いかな？」

凛「はーい！揃ってまーす」

穂乃果「元気いいね。羨ましいよ」

海未「穂乃果。いい加減説明して下さい」
　

穂乃果「えっと…皆さんお揃いの様ですので本日の主役に登場して貰いまーす」

凛「主役って誰だろう？」

花陽「ここに居ないのはことりちゃんとにこちゃんだけど」

穂乃果「は～い。拍手～。パチパチ～」

パチパチパチパチ
　

にこ「皆んな～ありがと～」

絵里「主役ってにこの事だったのね」パチパチ

海未「ことりはどこに居るのでしょう？」パチパチ

穂乃果「はい……では……にこちゃん…こちらへ…」

にこ「は～い」

凛「にこちゃん！おめでとーーー！！！」

にこ「ありがと～」

真姫「凛…何の事だか分かってるの？」

凛「ん？」

真姫「何でもない…」
　

穂乃果「じゃあ…にこちゃん……挨拶を……」

にこ「え～コホン。私は…今日と言う日を迎えられた事を心から感謝しています。時には挫けそうになる時もありました。この努力が……努力が報われ…報われないんじゃないかって…うっ…」

凛「にこちゃーーーん。頑張ってーーーー！！！！」

にこ「ありがとう…凛…」

穂乃果「凛ちゃん。あまりにこちゃんの感情揺さぶらないで」ｺｿｺｿ

凛「え…？」

にこ「けど、今日！私は言いたい。努力は必ず報われる！！！」
　

穂乃果「……………では…コップを…」

ガチャ

ことり「ケーキ…出来ました………」

穂乃果「え…」

真姫「早くない？」

海未「ことり。ケーキを焼いていたのですか」
　

ことり「じゃあ…あはは…ケーキ取り分けますね～」

絵里「手伝うわよ」

ことり「ありがと…」

絵里「ねえ、ことり。何があったの？」

ことり「誰も悪くないの…強いて言うなら悪いのは秋葉のママ…」

絵里「え？なんて？」

ことり「あはは…」

穂乃果「じゃあ、ケーキと飲み物行き渡ったので………にこちゃんの…胸がゴニョゴニョ…を祝して…おっぱ…乾杯！」

かんぱーーーーい！！！

絵里「今なんて？」

海未「ゴニョゴニョ言ってて聞こえませんでした」
　

花陽「ケーキ美味しい」

希「ことりちゃんの作るケーキは絶品やね」

ことり「ありがと…」

凛「にこちゃん。今日はこんなにお祝いして貰えて良かったね！」

海未「そうですね。ですが、そろそろ何のお祝いか…」

にこ「ありがと。凛達もいつか報われる日が来るわ！」

凛「凛達も…？」

海未「にこは何を言ってるのでしょうか？」
　

絵里「ねえ、穂乃果。結局何のお祝いなの？」

穂乃果「え？知りたい？それって重要？」

絵里「当たり前でしょ。何のお祝いかも分からないのに祝福出来る訳ないでしょ！！！」

穂乃果「でも、凛ちゃんはお祝いしてるよ？」

凛「にこちゃーーーん！！！おめでとう！！！」

絵里「凛は…細かい事が気にならない性格なのよ」

穂乃果「絵里ちゃんも見習いなよ」

絵里「そうなったらμ'sは収拾がつかなくなるわよ」
　

穂乃果「でも、知らない方が幸せって事はあるじゃん？」

絵里「…何をしでかしたのよ？」

穂乃果「何もしでかしてないよ…私は」

絵里「引っ掛かる言い回しね」

真姫「絵里には説明しといた方が上手く立ち回ってくれるんじゃない？」

穂乃果「真姫ちゃん…」

絵里「真姫もグルなのね」

真姫「その言い方やめて」
　

穂乃果「確かにそうか。実はさ…」

絵里「うん」

穂乃果「かくかくしかじかで……」

絵里「なるほど…話は分かったけど…それで何でお祝いする事になるのよ…ここまで大事にして…」

穂乃果「それは私が聞きたいよ」

絵里「難しい所ね。本当の事を言っても傷付くだろうし、このまま嘘を貫き通すのも無理があるし」

穂乃果「いっその事にこちゃんの胸が大きくなってくれれば良いんだけどさ。それだって難しい話でしょ？」

絵里「そうね…」
　

穂乃果「はあ…どう転んでも地獄だよ」

にこ「穂乃果～絵里～楽しんでる～？」

穂乃果「え？あ…うん。ほどほどに」

にこ「なんで、ほどほどなのよ。まあいいけど。穂乃果、ありがとうね」

穂乃果「いえいえ。私は別に…」

にこ「あんたには…本当に感謝してんのよ。あんたが居なかったらきっと…今日だって私は部室に一人だったかもしれない」

穂乃果「いや…えぇ…あはは…」

にこ「なんてね」
　

凛「にこちゃーーーん」

穂乃果「呼んでるよ？」

にこ「え？うん」

穂乃果「私の事は良いからさ」

にこ「うん。でも、本当にありがと」

穂乃果「うん」

絵里「………」

穂乃果「ね？今更本当の事なんて伝えられないでしょ？」

絵里「そうね…」
　

凛「にこちゃん、これ。凛とかよちんから」

にこ「え？何？プレゼント？」

凛「うん。穂乃果ちゃんからお祝いだって聞いたから急いで用意したんだ！」

花陽「う、うん」

ことり「…この短時間で用意出来たんだ…誰の何のお祝いかも分からないのに…」

にこ「あけて良い？」

凛「うん」

にこ「これって」

凛「Tシャツだよ！」
　

ことり「誰が着るかも分からないのに…Tシャツ…」

にこ「どうしよう、ことり」ｺｿｺｿ

ことり「え？」

にこ「サイズ大丈夫かな？胸大きくなったら…」ｺｿｺｿ

ことり「だ、大丈夫じゃないかな？」

にこ「そう？」

凛「どうしたの？もしかして…気に入らなかった？」

にこ「え？ううん。凄い嬉しいわよ」

凛「なら良かったにゃ～。ね～かよちん」

花陽「うん！」
　

にこ「なんか…ちょっと罪悪感だわ」ｺｿｺｿ

ことり「そうだね。私も同じ気持ちだよ」ｺｿｺｿ

希「そうか～ウチも何かプレゼントを用意しておけば良かったなぁ。あっ！そうや！にこっち！！！」

にこ「何？」

希「ウチからは～にこっちの事を占ってあげよ～」

にこ「占い？」

ことり「あっ…」



穂乃果「ん？今、あっちから嫌な単語が聞こえた様な」

真姫「占いって言ってたわよね？」

絵里「確かに言ってたわよ。希が」

海未「どうしたのですか？」
　

希「じゃあ、占うよ～」

にこ「希の占いってタロットカード使うのよね…」

希「ん？そうやけど？」

にこ「秋葉のママは水晶玉で占ってたのよね～」

希「秋葉の…ママ…？」

にこ「うん。水晶玉を覗いて未来が見えるとか言ってたわ」

希「え…にこっち…秋葉のママに占って貰ったん？」

ことり「あっ…希ちゃん…秋葉のママの話はそれくらいに…」

にこ「今更何言ってんのよ？今日、何のお祝いだと思ってんの？」

希「何のお祝いなん？」

凛「そう言えば結局聞いてなかったね」
　

にこ「よく何も知らずに祝えるわね」

希「秋葉のママがにこっちと何の関係があるん？って言うか秋葉のママってさっき…」

穂乃果「希ちゃん！ストッ…」

希「詐欺で捕まったってニュースで…」

にこ「……………え？」

穂乃果「あちゃあ」　

にこ「え…えっと…え？誰が捕まったって？」

希「秋葉のママが…」

にこ「いやいや…まさか…。昨日まで普通に占いしてたし」

凛「あ～本当だ。ネットニュースにも出てるにゃ～」

にこ「え？」
　

凛「うん。書いてあるよ」　

にこ「……マ？」

凛「マ！」

にこ「………ふっ…ふふっ…ふふふ…あはは…あーはははは」

穂乃果「にこちゃんが壊れた」

にこ「嘘よ！あれでしょ？ドッキリ？」

希「こんな手の込んだドッキリできないって。そもそも、何を占って貰ったん？」

にこ「にこの胸が大きくなるかどうかよ！今年中に絵里くらい大きくなるって言ったのよ」
　

花陽「今年中…」

凛「それはちょっと無理じゃ…」　

にこ「でも、占いの結果が」

海未「その占い師が詐欺師だったのでは信憑性が…」

にこ「くっ…希！」

希「え？」

にこ「にこの胸が大きくなるか占って」
　

希「いや…ウチの占いはそう言うのは…」

にこ「じゃあ、運勢でいいから。にこの運勢が悪いはずないんだから」ガシッ

希「ちょっ…にこっち…痛いって…」

ヒラ～リ

凛「あっ、希ちゃん。カード落ちたよ」

希「え？」

にこ「カード…」

希「あっ…にこっち…それを拾ったら…」

にこ「え？」
　

にこが拾ったカードの絵柄は「塔」だった。

正位置、逆位置、どちらにせよ悪い意味を持つ。

にこが拾った位置は正位置だった。
　

にこ「……何これ？」

穂乃果「うわぁ。どう見ても不吉にしか見えない」

にこ「の、の、の、のじょみ！このカードって…」

凛「にこちゃん。声が震えてるよ」

希「聞かない方がええと思う」

にこ「ど、どう言う…」

希「まあ…100%とは言わんけど…」

にこ「あは…あはは…」フラフラ

絵里「にこ！どこ行くの？」

にこ「チョット…カゼニアタッテクル」
　

凛「にこちゃん！」

にこ「………なに？」
　
凛「あの…上手く言えないけど…服のサイズとか変わらなくて良かったって…」

穂乃果「そうだね…ポジティブに考えれば…」

にこ「…………そだね」










にこ「もーーーー占いなんて信じない！！！」

希「ウチのは嘘やないよ」

完
　

乙
よかった
　

にこちゃんの服は守られたんだね
　

乙！
やっぱμ'sのギャグいいね
　

面白かった乙