1: (ワッチョイ 7336-5aba) 2023/12/30(土) 22:32:39 ID:I2h9McbY00
こずめぐ
2: (ワッチョイ 7336-5aba) 2023/12/30(土) 22:33:52 ID:I2h9McbY00
慈「………………」
梢「………………」
慈「ねぇ梢、もうちょっとそっち寄ってくれない?ベッドから落ちそうなんだけど」
梢「こっちも壁際ギリギリなのだけれど」
慈「やっぱり1つのベッドに2人で寝るのは厳しかったか……どうしてこんなことに」
梢「あなたがどうしても一緒に寝たいって言うからでしょう」
慈「でもなんだかんだ言いながらもオッケーしてくれるよね、そういうところも好きだよ」
梢「慈のことだし、駄目だと言っても強引に泊まらせようとするんでしょう?分かりきってるわよ」
慈「そんなことは……ある、かも?」
梢「……今からでも自分の部屋に戻ろうかしら」
梢「………………」
慈「ねぇ梢、もうちょっとそっち寄ってくれない?ベッドから落ちそうなんだけど」
梢「こっちも壁際ギリギリなのだけれど」
慈「やっぱり1つのベッドに2人で寝るのは厳しかったか……どうしてこんなことに」
梢「あなたがどうしても一緒に寝たいって言うからでしょう」
慈「でもなんだかんだ言いながらもオッケーしてくれるよね、そういうところも好きだよ」
梢「慈のことだし、駄目だと言っても強引に泊まらせようとするんでしょう?分かりきってるわよ」
慈「そんなことは……ある、かも?」
梢「……今からでも自分の部屋に戻ろうかしら」
3: (ワッチョイ 7336-5aba) 2023/12/30(土) 22:35:36 ID:I2h9McbY00
慈「待って待って、ん……じゃあこうしよ?」ムギュ
梢「!?」
慈「これで私は落ちる心配もないし、梢は私と密着できて幸せ!Win-Winってやつだね」
梢「……勝手に私の胸の内を想像しないでほしいのだけれど」
慈「そう?あながち間違いでもないでしょ?」
梢「…………そんなわけ、ないじゃない」プイ
慈「ありゃ、梢?おーい、こーずーえー」
梢「………………」ツーン
梢「!?」
慈「これで私は落ちる心配もないし、梢は私と密着できて幸せ!Win-Winってやつだね」
梢「……勝手に私の胸の内を想像しないでほしいのだけれど」
慈「そう?あながち間違いでもないでしょ?」
梢「…………そんなわけ、ないじゃない」プイ
慈「ありゃ、梢?おーい、こーずーえー」
梢「………………」ツーン
4: (ワッチョイ 7336-5aba) 2023/12/30(土) 22:36:41 ID:I2h9McbY00
慈「悪かったって、背中向けないでよー、ねぇ」
梢「もう寝るわよ、電気消してちょうだい」
慈「いやいや、もっと話そうよー。まだまだ話したいこと、いっぱいあるんだから」
梢「………………」
慈「むー……」
慈(……ん?……ははぁ、そういうことね)
慈(この無防備な背中……これはフリってやつね。私のイタズラ待ちってことね?全く梢ってば、素直じゃないんだから)
慈(どうしてやろうかな……)ワクワク
梢「もう寝るわよ、電気消してちょうだい」
慈「いやいや、もっと話そうよー。まだまだ話したいこと、いっぱいあるんだから」
梢「………………」
慈「むー……」
慈(……ん?……ははぁ、そういうことね)
慈(この無防備な背中……これはフリってやつね。私のイタズラ待ちってことね?全く梢ってば、素直じゃないんだから)
慈(どうしてやろうかな……)ワクワク
5: (ワッチョイ 7336-5aba) 2023/12/30(土) 22:48:02 ID:I2h9McbY00
慈(まずはー……)サワッ
梢「……!?」ビクッ
慈(背中をなぞって……)スーッ
梢「……っ」
慈(文字でも書いてみようかな?こ、ず、え……っと)スッスッ
梢「ふ……っ、……」
慈(め、ぐ、ち、ゃ、ん……)スッスッ
梢「…………っ、く……」ピクッ
慈(なぞってるだけなのに……そんなにくすぐったい?)
慈(あ、そういえば……こないだ一緒にお風呂入った時、かなりのくすぐったがりだって分かったんだっけ)
慈(…………)ニヤリ
梢「……!?」ビクッ
慈(背中をなぞって……)スーッ
梢「……っ」
慈(文字でも書いてみようかな?こ、ず、え……っと)スッスッ
梢「ふ……っ、……」
慈(め、ぐ、ち、ゃ、ん……)スッスッ
梢「…………っ、く……」ピクッ
慈(なぞってるだけなのに……そんなにくすぐったい?)
慈(あ、そういえば……こないだ一緒にお風呂入った時、かなりのくすぐったがりだって分かったんだっけ)
慈(…………)ニヤリ
6: (ワッチョイ 7336-5aba) 2023/12/30(土) 22:51:13 ID:I2h9McbY00
慈「えいっ」フニッ
梢「ひゃっ……!?」ビクッ
慈「梢……降参するなら今のうちだよ?素直に負けを認めてめぐちゃんとお話ししよ?」
梢「っ……ふ、ふふっ……嫌、よ」
慈(まだ脇腹に手を添えただけなのに、もう笑いそうになっちゃってるし……)
慈「ふーん……それじゃ、5秒あげるね。これが最後のチャンスだよ」
梢「…………」
慈「5…………4…………」
梢「…………っ!」
慈「3……ゼロっ!!」コチョコチョコチョコチョ
梢「っ!?ぅあっははははははは!!!?」
梢「ひゃっ……!?」ビクッ
慈「梢……降参するなら今のうちだよ?素直に負けを認めてめぐちゃんとお話ししよ?」
梢「っ……ふ、ふふっ……嫌、よ」
慈(まだ脇腹に手を添えただけなのに、もう笑いそうになっちゃってるし……)
慈「ふーん……それじゃ、5秒あげるね。これが最後のチャンスだよ」
梢「…………」
慈「5…………4…………」
梢「…………っ!」
慈「3……ゼロっ!!」コチョコチョコチョコチョ
梢「っ!?ぅあっははははははは!!!?」
7: (ワッチョイ 7336-5aba) 2023/12/30(土) 22:52:18 ID:I2h9McbY00
梢「きゃははははっ、ずっ、ずるいぃ!!あはははは!!」
慈「ふっふっふ、油断したね梢~」コショコショ
梢「あははははっ、ほんとにっ、やめっ、あはははははっ!!」
慈「やめて欲しかったら、どうすればいいんだっけ?」
梢「はははははっ、こっ、こうさんっ、こうさんするからっ、きゃはははは!!」
慈「ん、じゃあやめたげる」パッ
慈「ふっふっふ、油断したね梢~」コショコショ
梢「あははははっ、ほんとにっ、やめっ、あはははははっ!!」
慈「やめて欲しかったら、どうすればいいんだっけ?」
梢「はははははっ、こっ、こうさんっ、こうさんするからっ、きゃはははは!!」
慈「ん、じゃあやめたげる」パッ
8: (ワッチョイ 7336-5aba) 2023/12/30(土) 22:54:14 ID:I2h9McbY00
梢「はぁ……はぁっ……」
慈(ちょっとやりすぎちゃったかな……)
梢「っ……このっ!!」ガバッ
慈「うわっ!?」ドサッ
梢「油断はお互い様ね……?め・ぐ・み……!!」
慈(あ、これ私、死んだ……)
梢「覚悟しなさいっ!!」コチョコチョコチョ
慈「いやぁああははははははははっ!!!」
慈(ちょっとやりすぎちゃったかな……)
梢「っ……このっ!!」ガバッ
慈「うわっ!?」ドサッ
梢「油断はお互い様ね……?め・ぐ・み……!!」
慈(あ、これ私、死んだ……)
梢「覚悟しなさいっ!!」コチョコチョコチョ
慈「いやぁああははははははははっ!!!」
9: (ワッチョイ 7336-5aba) 2023/12/30(土) 22:55:27 ID:I2h9McbY00
────────
慈「ひひっ……あひっ……」ピクピク
梢「はぁ……全くもう、こんな子供みたいな……」
慈「ごめ……こず……」
梢「……それで、私とお話するんでしょう?付き合ってあげるわよ」
慈「……え?いいの……?」
梢「あんなに笑って、眠気もどこかへ行ってしまったもの。また眠くならないうちに、ほら」
慈「……ありがと、梢」
10: (ワッチョイ 7336-5aba) 2023/12/30(土) 22:57:52 ID:I2h9McbY00
────────
慈「……でね、その時綴理が────」
梢(2人並んで寝転がったまま、会話に花を咲かせる)
梢(話題は尽きることなく、いつまでも話していられるくらい)
梢(そう思った矢先、彼女の言葉が急に止まった)
梢(不思議に思って隣に目を向けると、こちらをじっと見つめる慈と目が合った)
慈「…………」ジッ
梢「……?どうしたの、慈」
慈「………………」ジーッ
梢「…………っ」フイ
慈「ふふ、目逸らしたね。梢の負け」
梢「いつから勝負になったのよ、もう……」
11: (ワッチョイ 7336-5aba) 2023/12/30(土) 23:01:43 ID:I2h9McbY00
慈「ね、梢。こっち向いてよ」
梢(慈に引っ張られ、身体ごと彼女の方を向く。彼女もまた同じように、私の方を向いていた)
梢(15センチにも満たない距離で、私たちは見つめ合う)
梢(慈は、何も言わない。私も……何も、言わない)
梢(そのまましばらくの間、沈黙だけが私達の間を流れて)
梢(慈がぽつりと呟いた一言で、その沈黙も終わりを迎えた)
慈「あの、さ……梢」
慈「……キス、してもいい?」
梢(慈に引っ張られ、身体ごと彼女の方を向く。彼女もまた同じように、私の方を向いていた)
梢(15センチにも満たない距離で、私たちは見つめ合う)
梢(慈は、何も言わない。私も……何も、言わない)
梢(そのまましばらくの間、沈黙だけが私達の間を流れて)
梢(慈がぽつりと呟いた一言で、その沈黙も終わりを迎えた)
慈「あの、さ……梢」
慈「……キス、してもいい?」
12: (ワッチョイ 7336-5aba) 2023/12/30(土) 23:04:07 ID:I2h9McbY00
梢「………………」
梢(普段の私なら、呆れて突っぱねていたかもしれない)
梢(どうせまた、いつものようにからかっているだけなのだろうと)
梢(でも、今の私には、そんなことはできなかった)
梢(その言葉が、冗談ではないものだと分かったから)
梢(その言葉を、慈が……明るくお調子者な彼女が)
梢(とても悲しそうな、歪な笑顔で言うものだから)
梢(普段の私なら、呆れて突っぱねていたかもしれない)
梢(どうせまた、いつものようにからかっているだけなのだろうと)
梢(でも、今の私には、そんなことはできなかった)
梢(その言葉が、冗談ではないものだと分かったから)
梢(その言葉を、慈が……明るくお調子者な彼女が)
梢(とても悲しそうな、歪な笑顔で言うものだから)
13: (ワッチョイ 7336-5aba) 2023/12/30(土) 23:06:16 ID:I2h9McbY00
梢(その言葉を聞いても、不思議と嫌な気分にはならなかった)
梢(私は彼女に、どういった感情を抱いているのだろう?私の中で、彼女はどういった存在なのだろう?)
梢(騒がしい友人、尊敬できる仲間、負けたくないライバル、それとも……)
梢(……ただ、一つだけ、今の私に分かることは)
梢(今みたいな顔の彼女は、見たくないということ)
梢(そんな顔で笑うのはやめなさい、慈)
梢(私は彼女に、どういった感情を抱いているのだろう?私の中で、彼女はどういった存在なのだろう?)
梢(騒がしい友人、尊敬できる仲間、負けたくないライバル、それとも……)
梢(……ただ、一つだけ、今の私に分かることは)
梢(今みたいな顔の彼女は、見たくないということ)
梢(そんな顔で笑うのはやめなさい、慈)
14: (ワッチョイ 7336-5aba) 2023/12/30(土) 23:08:50 ID:I2h9McbY00
梢「……駄目だと言っても、強引にしようとするんでしょう?」
慈「……よく分かってるじゃん」
梢(どちらからともなく、私達は顔を近づける)
梢(私達の間の距離はどんどん縮まって)
梢(10センチ……5センチ……)
梢(3、2、1……)
梢(ゼロと同時に、目を閉じた)
慈「……よく分かってるじゃん」
梢(どちらからともなく、私達は顔を近づける)
梢(私達の間の距離はどんどん縮まって)
梢(10センチ……5センチ……)
梢(3、2、1……)
梢(ゼロと同時に、目を閉じた)
15: (ワッチョイ 7336-5aba) 2023/12/30(土) 23:10:50 ID:I2h9McbY00
梢(初めてのキスは、驚くほどあっさりとしたものだった)
梢(何か言おうとしたけれど、上手く言葉が出てこなくて)
梢(慈の笑顔は、いつもと変わらないものへと戻っていた)
慈「………………」
梢「………………」
慈「……もう寝よっか」
梢「……そうね」
慈「電気、消すね」
梢「……ええ」
梢(何か言おうとしたけれど、上手く言葉が出てこなくて)
梢(慈の笑顔は、いつもと変わらないものへと戻っていた)
慈「………………」
梢「………………」
慈「……もう寝よっか」
梢「……そうね」
慈「電気、消すね」
梢「……ええ」
16: (ワッチョイ 7336-5aba) 2023/12/30(土) 23:12:54 ID:I2h9McbY00
梢(暗闇の中に、エアコンの音だけが響く)
梢(慈の方から何も言ってこないのは、つまりそういうことで)
梢(明日起きたら、きっと彼女はいつも通りで)
梢(私もきっと、いつもの私で)
梢(何も変わらず、同じような私達で……)
梢(────本当に?)
梢「……!」
梢(布団の中で、右手に何かが触れた)
梢(すぐに離れていくそれを掴んで、手繰り寄せて)
梢(一本一本、ゆっくりと指を絡ませた)
梢(繋ぐ手に少し力を込めると、少し遅れて向こうも強く握り返してきて)
梢(二度、三度、四度……そんなやりとりを繰り返した)
梢「………………ふ」
慈「……………っ、く」
梢「ふふ、ふふふっ……」
慈「ふふふ、あはははっ……」
梢(それがなんだか、無性におかしかった)
梢(しばらく二人で笑い合って、手を繋いだまま私達は眠りについた)
梢(意識が眠りに落ちる直前、もう少しだけ慈が私の方に、身体を寄せてくれた気がした)
梢(慈の方から何も言ってこないのは、つまりそういうことで)
梢(明日起きたら、きっと彼女はいつも通りで)
梢(私もきっと、いつもの私で)
梢(何も変わらず、同じような私達で……)
梢(────本当に?)
梢「……!」
梢(布団の中で、右手に何かが触れた)
梢(すぐに離れていくそれを掴んで、手繰り寄せて)
梢(一本一本、ゆっくりと指を絡ませた)
梢(繋ぐ手に少し力を込めると、少し遅れて向こうも強く握り返してきて)
梢(二度、三度、四度……そんなやりとりを繰り返した)
梢「………………ふ」
慈「……………っ、く」
梢「ふふ、ふふふっ……」
慈「ふふふ、あはははっ……」
梢(それがなんだか、無性におかしかった)
梢(しばらく二人で笑い合って、手を繋いだまま私達は眠りについた)
梢(意識が眠りに落ちる直前、もう少しだけ慈が私の方に、身体を寄せてくれた気がした)
17: (ワッチョイ 7336-5aba) 2023/12/30(土) 23:13:42 ID:I2h9McbY00
おわり
18: (ワッチョイ 7336-5aba) 2023/12/30(土) 23:15:47 ID:I2h9McbY00
お目汚し失礼しました
こずめぐSSはもっと増えてほしいのだけれど
こずめぐSSはもっと増えてほしいのだけれど
19: (ワッチョイ 21e4-59b7) 2023/12/30(土) 23:18:10 ID:qvNiILN.00
こんなしっとりしたこずめぐもあるのね…
21: (ササクッテロ f322-59b7) 2023/12/30(土) 23:46:36 ID:axvVZNX.Sp
しっとりしている
22: (ワッチョイ 1af2-7d65) 2023/12/30(土) 23:48:34 ID:cE2AaD0.00
いい新年を迎えられそうだ…
引用元: https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/anime/11177/1703943159/