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1: (ワッチョイ 02b5-8a45) 2024/06/15(土) 22:19:03 ID:HpVSFpYI00
慈「めぐちゃんはご立腹です」フンス
花帆「また梢センパイに怒られたんですか?」
慈「や、怒られてないよ。そうじゃなくてさ~、最近のめぐちゃんの扱い、ちょ~っと酷くな~い?」
慈「顔を突き合わせれば梢に怒られただの、勉強嫌いだの、補習だの……。もううんざりなんだよね」
花帆「補習は自業自得じゃないですか。というか、そういうことならあたしも言いたいことあるんですけど」
慈「なにかね。今はめぐちゃんのターンなんだけど」
花帆「あたしと慈センパイのユニット、かほめぐ♡じぇらーとですけど、巷では色んな呼び方されてるんですよ」
慈「可愛いの暴力とか?」
花帆「それもあります。あたしが見聞きした中では、〝蓮の偏差値担当〟とかです」
慈「かーっ。遂にめぐ党さんたちにもバレちゃったわけね。テストや試験では計れない、めぐちゃんの地頭の良さって奴が」
花帆「ち・が・い・ま・す! どこから来るんですかその自信!」
慈「じゃあどういう意味なのさ」
花帆「ふぅ。いいですか、よ~く聞いてくださいね。蓮の偏差値担当って、お い偏差値のこと言ってるんですよ!」
花帆「また梢センパイに怒られたんですか?」
慈「や、怒られてないよ。そうじゃなくてさ~、最近のめぐちゃんの扱い、ちょ~っと酷くな~い?」
慈「顔を突き合わせれば梢に怒られただの、勉強嫌いだの、補習だの……。もううんざりなんだよね」
花帆「補習は自業自得じゃないですか。というか、そういうことならあたしも言いたいことあるんですけど」
慈「なにかね。今はめぐちゃんのターンなんだけど」
花帆「あたしと慈センパイのユニット、かほめぐ♡じぇらーとですけど、巷では色んな呼び方されてるんですよ」
慈「可愛いの暴力とか?」
花帆「それもあります。あたしが見聞きした中では、〝蓮の偏差値担当〟とかです」
慈「かーっ。遂にめぐ党さんたちにもバレちゃったわけね。テストや試験では計れない、めぐちゃんの地頭の良さって奴が」
花帆「ち・が・い・ま・す! どこから来るんですかその自信!」
慈「じゃあどういう意味なのさ」
花帆「ふぅ。いいですか、よ~く聞いてくださいね。蓮の偏差値担当って、お い偏差値のこと言ってるんですよ!」
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2: (ワッチョイ 02b5-8a45) 2024/06/15(土) 22:19:33 ID:HpVSFpYI00
慈「……お、お い偏差値?」ピクッ
花帆「お い偏差値です! それに、お いがデカいと頭も悪いって見られるみたいで、勉強の低偏差値って意味合いもあるんですよ!」
花帆「お いと低偏差値ですよ!? 慈センパイのせいで! あたしも迷惑してるんです!」
慈「な、なにぃ……? それじゃあかほめぐ♡じぇらーとは! お いのおっきいおバカの集まりだって言いたいわけ!?」
花帆「言いたいって言うか言われちゃってるんですよ!」
花帆「付け加えると! かほめぐ♡じぇらーとじゃなくて〝あほめぐ♡じぇらーと〟とも言われるんですよ!」
花帆「これじゃあ花帆があほ担当みたいじゃないですか! あほ担当は慈センパイのはずなのに!」
慈「おいキミ。今聞き捨てならないこと言ったね?」
花帆「はぁ、はぁ……。つまり、慈センパイのおバカのせいであたしにまで飛び火してるってことです……」
慈「……なんか、めぐちゃんだけあほあほ言われてるけど、花帆ちゃんも大概でしょ。いっつもテスト期間中ひーひー言ってるじゃん」
花帆「あたしは補習なんて受けませんし」
慈「ぐっ……。ついこの前まで勉強できない同盟組んでたのに。裏切者め……」
花帆「へっへーん。今日の敵は明日の友。今日の友は明日の敵ですよ~」ニヨニヨ
花帆「お い偏差値です! それに、お いがデカいと頭も悪いって見られるみたいで、勉強の低偏差値って意味合いもあるんですよ!」
花帆「お いと低偏差値ですよ!? 慈センパイのせいで! あたしも迷惑してるんです!」
慈「な、なにぃ……? それじゃあかほめぐ♡じぇらーとは! お いのおっきいおバカの集まりだって言いたいわけ!?」
花帆「言いたいって言うか言われちゃってるんですよ!」
花帆「付け加えると! かほめぐ♡じぇらーとじゃなくて〝あほめぐ♡じぇらーと〟とも言われるんですよ!」
花帆「これじゃあ花帆があほ担当みたいじゃないですか! あほ担当は慈センパイのはずなのに!」
慈「おいキミ。今聞き捨てならないこと言ったね?」
花帆「はぁ、はぁ……。つまり、慈センパイのおバカのせいであたしにまで飛び火してるってことです……」
慈「……なんか、めぐちゃんだけあほあほ言われてるけど、花帆ちゃんも大概でしょ。いっつもテスト期間中ひーひー言ってるじゃん」
花帆「あたしは補習なんて受けませんし」
慈「ぐっ……。ついこの前まで勉強できない同盟組んでたのに。裏切者め……」
花帆「へっへーん。今日の敵は明日の友。今日の友は明日の敵ですよ~」ニヨニヨ
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3: (ワッチョイ 02b5-8a45) 2024/06/15(土) 22:20:05 ID:HpVSFpYI00
慈「ぐぬぬ……。で、でもさ、かほめぐ♡じぇらーとって、そのちょっぴりおバカな部分も魅力の一つでしょ?」
慈「花帆ちゃんもその恩恵を受けてるんだし、おバカを受け入れなさいな」フンス
花帆「すごい開き直り」
慈「いーや、冷静に考えてみなよ。この前ラ板のアンケで見たけど、シャッフルユニットではかほめぐ♡じぇらーとが一番人気なんだよ。イメージ戦略の一つとして成功してるって証拠だよね」
慈「だから、あほあほおバカ言われても、一概に悪とは言えないんじゃないかね花帆ちゃん」チラッ
花帆「そ、そうは言ってもぉ……。花帆は心配なのです……。この路線のままいったら、どこまで行っちゃうんだろうって」オロオロ
慈「ん? どういうこと?」
花帆「だから、ちょっぴりおバカなところが魅力とは言っても、その印象が強化されればされるほど、実際の頭の良さとすっごい乖離を起こしちゃうんじゃないかって」
慈「ふむ……。本当の実力と期待されてる能力に開きがあると、後々痛い目に遭うんじゃないかってことか」
花帆「はい……。もし、もしですよ? そこらの雑草をひょいぱくって食べても、『おバカな花帆ちゃんとめぐちゃんだし、そういうことしてもおかしくないかな』って思われるかもしれないんですよ?」
慈「えぇ!? それは極論すぎない!?」
花帆「今のは極論かもしれませんけど! そう思われたらさすがに嫌ですよね!?」
慈「う、う~ん……。雑草をひょいぱくしても突っ込まれないのは、確かにキツいなぁ……」ムムム…
慈「花帆ちゃんもその恩恵を受けてるんだし、おバカを受け入れなさいな」フンス
花帆「すごい開き直り」
慈「いーや、冷静に考えてみなよ。この前ラ板のアンケで見たけど、シャッフルユニットではかほめぐ♡じぇらーとが一番人気なんだよ。イメージ戦略の一つとして成功してるって証拠だよね」
慈「だから、あほあほおバカ言われても、一概に悪とは言えないんじゃないかね花帆ちゃん」チラッ
花帆「そ、そうは言ってもぉ……。花帆は心配なのです……。この路線のままいったら、どこまで行っちゃうんだろうって」オロオロ
慈「ん? どういうこと?」
花帆「だから、ちょっぴりおバカなところが魅力とは言っても、その印象が強化されればされるほど、実際の頭の良さとすっごい乖離を起こしちゃうんじゃないかって」
慈「ふむ……。本当の実力と期待されてる能力に開きがあると、後々痛い目に遭うんじゃないかってことか」
花帆「はい……。もし、もしですよ? そこらの雑草をひょいぱくって食べても、『おバカな花帆ちゃんとめぐちゃんだし、そういうことしてもおかしくないかな』って思われるかもしれないんですよ?」
慈「えぇ!? それは極論すぎない!?」
花帆「今のは極論かもしれませんけど! そう思われたらさすがに嫌ですよね!?」
慈「う、う~ん……。雑草をひょいぱくしても突っ込まれないのは、確かにキツいなぁ……」ムムム…
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4: (ワッチョイ 02b5-8a45) 2024/06/15(土) 22:20:32 ID:HpVSFpYI00
花帆「……試しに、周囲から自分はどれだけおバカに思われているのか、度合いを測りに行きませんか?」
慈「え、そんなことできるの?」
花帆「できます。えっと、この前の撫子祭の時、補習だって嘘吐きましたよね?」
慈「あー、うん。るりちゃんと姫芽ちゃんにもっと仲良くなって貰いたくて、咄嗟にね」
花帆「あの補習って嘘を、あたしたちは特に疑いもせず受け入れたわけです。つまり、慈センパイはそのくらいおバカだって思われてたわけです」
慈「そう言われるとだんだんムカついてきたな……」
花帆「でも、梢センパイが補習って嘘を吐いたら? どうなりますかね」
慈「ふむ……。知的なゴリラが補習なんて受けるわけがない……。補習は嘘だってすぐにバレる、と」
花帆「いえす!」カスッ
慈「指パッチン鳴ってないよ」
花帆「ご、ごほん。つまり、ですね。これから後輩ちゃんズには慈センパイに関する嘘を吹き込むんです。受け入れられればそれほどのおバカ。嘘だと看破されれば、そこがおバカの限界点ってわけです」
花帆「言わば、おバカのベンチマークテストってことですね」
慈「ふ~ん、なるほどねぇ……。でも、なんで後輩ちゃんだけ?」
花帆「流石に付き合いが長い人たちだと、悪巧みがバレそうじゃないですか」
慈「え、そんなことできるの?」
花帆「できます。えっと、この前の撫子祭の時、補習だって嘘吐きましたよね?」
慈「あー、うん。るりちゃんと姫芽ちゃんにもっと仲良くなって貰いたくて、咄嗟にね」
花帆「あの補習って嘘を、あたしたちは特に疑いもせず受け入れたわけです。つまり、慈センパイはそのくらいおバカだって思われてたわけです」
慈「そう言われるとだんだんムカついてきたな……」
花帆「でも、梢センパイが補習って嘘を吐いたら? どうなりますかね」
慈「ふむ……。知的なゴリラが補習なんて受けるわけがない……。補習は嘘だってすぐにバレる、と」
花帆「いえす!」カスッ
慈「指パッチン鳴ってないよ」
花帆「ご、ごほん。つまり、ですね。これから後輩ちゃんズには慈センパイに関する嘘を吹き込むんです。受け入れられればそれほどのおバカ。嘘だと看破されれば、そこがおバカの限界点ってわけです」
花帆「言わば、おバカのベンチマークテストってことですね」
慈「ふ~ん、なるほどねぇ……。でも、なんで後輩ちゃんだけ?」
花帆「流石に付き合いが長い人たちだと、悪巧みがバレそうじゃないですか」
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5: (ワッチョイ 02b5-8a45) 2024/06/15(土) 22:20:56 ID:HpVSFpYI00
慈「なるほどね。一年生が私をどれだけおバカって考えてるか気になるし、ちょうどいっか」
花帆「そういうことです! じゃあ、早速行きましょう!」
慈「……待って、花帆ちゃん」グイッ
花帆「なんですか?」
慈「これはあり得ないとは思うんだけど、もしどんな嘘を吐いても、それが受け入れられちゃったらどうするの……?」ヒクッ
花帆「……慈センパイ」
慈「はい」
花帆「考えたら、負けです(真剣な眼差し)」ポン
慈「……うん! そうだね! 私たちは行動派! 考えるなんて似合わない!」
花帆「そう! かほめぐ♡じぇらーとは! 考えない!」
慈「さっすがあほめぐ♡じぇらーとのあほ担当!」
花帆「あほ担当は慈センパイですよ!」
慈「まだ言うか!」
花帆・慈「ンギギギギギギ!」
花帆「そういうことです! じゃあ、早速行きましょう!」
慈「……待って、花帆ちゃん」グイッ
花帆「なんですか?」
慈「これはあり得ないとは思うんだけど、もしどんな嘘を吐いても、それが受け入れられちゃったらどうするの……?」ヒクッ
花帆「……慈センパイ」
慈「はい」
花帆「考えたら、負けです(真剣な眼差し)」ポン
慈「……うん! そうだね! 私たちは行動派! 考えるなんて似合わない!」
花帆「そう! かほめぐ♡じぇらーとは! 考えない!」
慈「さっすがあほめぐ♡じぇらーとのあほ担当!」
花帆「あほ担当は慈センパイですよ!」
慈「まだ言うか!」
花帆・慈「ンギギギギギギ!」
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6: (ワッチョイ 02b5-8a45) 2024/06/15(土) 22:21:31 ID:HpVSFpYI00
*
慈「で。適当に校内ぶらついてるけど、吐く嘘って何か決まってるの?」
花帆「そうですねー、まずはジャブ程度に、成績不振で退学の危機ってことにしますか?」
慈「ジャブが右ストレートなのよ」
花帆「あっ、吟子ちゃんいた」
慈「お、マジだ。ラウンジの外で何してるんだろ。ぼーっとしてるけど」
花帆「お花でも見てるんじゃないですか……ん? これって……」ジッ…
慈「ま、考えたら負けがモットーの私たち。ノリと勢いでどうとでもなるでしょ。おーい、吟子ちゃーん!」
吟子「ん……慈先輩と、花帆先輩。こんにちは」ペコ
花帆「やほ、吟子ちゃん。何してたの?」
吟子「見ての通り、蓮の息吹を感じてるの。すーはー……。はぁ、肺に伝統が行き渡っていく……(恍惚)」
慈「蓮の息吹……? なにそれ」
花帆「吟子ちゃん、蓮ノ空の空気を吸ってはトランス状態になっちゃうんですよ。思いを馳せるっていうか」
吟子「先輩方もいかがですか。一緒に蓮の息吹、吸って感じて練りませんか?」
花帆「んー、今は練らなくていいかな」
慈「練るって、なに。あのさ、吟子ちゃんは吟子ちゃんでなかなかやべーよね」コソッ
花帆「あたしの可愛い後輩にやべーとか言わないでくださいよっ」コソッ
慈「で。適当に校内ぶらついてるけど、吐く嘘って何か決まってるの?」
花帆「そうですねー、まずはジャブ程度に、成績不振で退学の危機ってことにしますか?」
慈「ジャブが右ストレートなのよ」
花帆「あっ、吟子ちゃんいた」
慈「お、マジだ。ラウンジの外で何してるんだろ。ぼーっとしてるけど」
花帆「お花でも見てるんじゃないですか……ん? これって……」ジッ…
慈「ま、考えたら負けがモットーの私たち。ノリと勢いでどうとでもなるでしょ。おーい、吟子ちゃーん!」
吟子「ん……慈先輩と、花帆先輩。こんにちは」ペコ
花帆「やほ、吟子ちゃん。何してたの?」
吟子「見ての通り、蓮の息吹を感じてるの。すーはー……。はぁ、肺に伝統が行き渡っていく……(恍惚)」
慈「蓮の息吹……? なにそれ」
花帆「吟子ちゃん、蓮ノ空の空気を吸ってはトランス状態になっちゃうんですよ。思いを馳せるっていうか」
吟子「先輩方もいかがですか。一緒に蓮の息吹、吸って感じて練りませんか?」
花帆「んー、今は練らなくていいかな」
慈「練るって、なに。あのさ、吟子ちゃんは吟子ちゃんでなかなかやべーよね」コソッ
花帆「あたしの可愛い後輩にやべーとか言わないでくださいよっ」コソッ
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7: (ワッチョイ 02b5-8a45) 2024/06/15(土) 22:21:58 ID:HpVSFpYI00
吟子「なにこそこそ内緒話しとらん……」ジトッ…
花帆「あはは。なんでもないよー……。慈センパイ、そろそろ仕掛けます」コソッ
慈「!」
慈「かもんべいべー……!」コソッ
花帆「あっ! あの草!」ビシッ
吟子「草?」チラッ
花帆「この雑草、慈センパイが大好きな草ですよね!」ニコッ
慈「!?」
慈(花帆ちゃん、本当に雑草食べるキャラでいこうとしてんの!? キャラの味付けが濃すぎるだろ!)
花帆「ほらこれ。ラウンジに試食で置かれてた野草の煮びたしですっ。雑草食べる振りして、そっち食べてくださいっ!」コソッ
慈「え、えぇ……」ヒクッ
吟子「?」キョトン
慈「……」
慈(雑草を食べる振りをして、『ドッキリですか?』とでも言われればめぐちゃんの勝利。『うわぁ……』と引かれれば、めぐちゃんの敗北。これに勝敗があるのかは分かんないけど)
慈(……決めるか、覚悟)
花帆「あはは。なんでもないよー……。慈センパイ、そろそろ仕掛けます」コソッ
慈「!」
慈「かもんべいべー……!」コソッ
花帆「あっ! あの草!」ビシッ
吟子「草?」チラッ
花帆「この雑草、慈センパイが大好きな草ですよね!」ニコッ
慈「!?」
慈(花帆ちゃん、本当に雑草食べるキャラでいこうとしてんの!? キャラの味付けが濃すぎるだろ!)
花帆「ほらこれ。ラウンジに試食で置かれてた野草の煮びたしですっ。雑草食べる振りして、そっち食べてくださいっ!」コソッ
慈「え、えぇ……」ヒクッ
吟子「?」キョトン
慈「……」
慈(雑草を食べる振りをして、『ドッキリですか?』とでも言われればめぐちゃんの勝利。『うわぁ……』と引かれれば、めぐちゃんの敗北。これに勝敗があるのかは分かんないけど)
慈(……決めるか、覚悟)
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8: (ワッチョイ 02b5-8a45) 2024/06/15(土) 22:22:29 ID:HpVSFpYI00
慈「わ、わ~い! めぐちゃん、雑草だ~い好き! もぐもぐ、おいち~! 雑草うまうま! 草食えて幸せ~!」ニコニコ
花帆「……ぶふっ」
慈(コイツ……)イラッ
花帆「ほ、ほら。こっちの青い花もどうですか……」スッ
慈「う、うん! こっちの青い花もめぐちゃんだ~い好き! もぐもぐ、おいち~! 青臭くて鼻を突く臭いが癖になる~!」
花帆「そ、それ……ぶふぉっ、オオイヌノフグリですよ……くふふ……」
慈(オオイヌノフグリ……? 聞いたことないけど、おっきい犬の、ふぐり? なのかな)
慈「めぐちゃん、フグリ大好き! 今までいっぱい食べてきたけど、このフグリが第1位だよ~!」ガツガツ
花帆「ぐふっ、も、もう無理……あっはっはっはっはっは!!!」
慈「花帆ちゃん……?」
吟子「め、慈先輩……」ワナワナ
慈「吟子ちゃん……? どうしたの? そんな肩震わせて……」キョトン
吟子「最低です! 格式高く伝統ある蓮ノ空で、何たる振る舞いですか! それに、一体いくつのフグリを相手にしてきたんですか!」
吟子「この、だらぶち!!!!!」ダッ
慈「あっ……。だらぶち……? なにそれ……」
花帆「ヒーーーwヒーーーwヒーーーw」ゴロゴロ
慈「……えぇ?」
花帆「……ぶふっ」
慈(コイツ……)イラッ
花帆「ほ、ほら。こっちの青い花もどうですか……」スッ
慈「う、うん! こっちの青い花もめぐちゃんだ~い好き! もぐもぐ、おいち~! 青臭くて鼻を突く臭いが癖になる~!」
花帆「そ、それ……ぶふぉっ、オオイヌノフグリですよ……くふふ……」
慈(オオイヌノフグリ……? 聞いたことないけど、おっきい犬の、ふぐり? なのかな)
慈「めぐちゃん、フグリ大好き! 今までいっぱい食べてきたけど、このフグリが第1位だよ~!」ガツガツ
花帆「ぐふっ、も、もう無理……あっはっはっはっはっは!!!」
慈「花帆ちゃん……?」
吟子「め、慈先輩……」ワナワナ
慈「吟子ちゃん……? どうしたの? そんな肩震わせて……」キョトン
吟子「最低です! 格式高く伝統ある蓮ノ空で、何たる振る舞いですか! それに、一体いくつのフグリを相手にしてきたんですか!」
吟子「この、だらぶち!!!!!」ダッ
慈「あっ……。だらぶち……? なにそれ……」
花帆「ヒーーーwヒーーーwヒーーーw」ゴロゴロ
慈「……えぇ?」
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9: (ワッチョイ 02b5-8a45) 2024/06/15(土) 22:22:57 ID:HpVSFpYI00
*
慈「やっぱさー、雑草を食べる先輩とかヤバかったんだよ。ドン引きだったじゃん。それにだらぶちって言われちゃったし。意味わかんないけど」
花帆「まぁまぁ。初めで躓くなんて当たり前ですよ。それに、慌てた様子の吟子ちゃんが見られてあたしは満足です」ニコニコ
慈「一人だけ楽しそーだねぇ、キミ」ジトッ…
花帆「んわっ、なにふるんれすかー!」ムニョムニョ
慈「あははっ、餅みた~い」
花帆「やめへくらは~い!」グニョニョ
慈「あ~、堪能した。さて花帆ちゃん。次こそ仕掛ける行動は事前に決めておこーじゃないか」
花帆「うぅ、伸びた……」ダルン…
慈「おバカな娘がしそうな行動って、何があると思う?」
花帆「んー……そうですね、何かしたいことがあるんだけど、変に空回っちゃっておバカに見える、的な?」
慈「何かしたい、変に空回る……と。なんだかんだ屋上に着いちゃったし、ベンチで休憩しよっか」
花帆「さんせーです! あたし、飲み物買ってきますね!」タタッ
慈「おっけー。お金は後で渡すからねーっと」ポスンッ
慈「ふむ。空回った結果、おバカ。受け狙いっていう嘘が見破られれば終わりで、空回りが真に迫ってればおバカとして認められる。ふふふ、役者は昔取った杵柄。おバカな演技で騙して見せるぞ~」
慈「……って、あれ? これって、おバカを全力でやる企画だっけ? なにがなんだかわかんなくなってきた」
慈「やっぱさー、雑草を食べる先輩とかヤバかったんだよ。ドン引きだったじゃん。それにだらぶちって言われちゃったし。意味わかんないけど」
花帆「まぁまぁ。初めで躓くなんて当たり前ですよ。それに、慌てた様子の吟子ちゃんが見られてあたしは満足です」ニコニコ
慈「一人だけ楽しそーだねぇ、キミ」ジトッ…
花帆「んわっ、なにふるんれすかー!」ムニョムニョ
慈「あははっ、餅みた~い」
花帆「やめへくらは~い!」グニョニョ
慈「あ~、堪能した。さて花帆ちゃん。次こそ仕掛ける行動は事前に決めておこーじゃないか」
花帆「うぅ、伸びた……」ダルン…
慈「おバカな娘がしそうな行動って、何があると思う?」
花帆「んー……そうですね、何かしたいことがあるんだけど、変に空回っちゃっておバカに見える、的な?」
慈「何かしたい、変に空回る……と。なんだかんだ屋上に着いちゃったし、ベンチで休憩しよっか」
花帆「さんせーです! あたし、飲み物買ってきますね!」タタッ
慈「おっけー。お金は後で渡すからねーっと」ポスンッ
慈「ふむ。空回った結果、おバカ。受け狙いっていう嘘が見破られれば終わりで、空回りが真に迫ってればおバカとして認められる。ふふふ、役者は昔取った杵柄。おバカな演技で騙して見せるぞ~」
慈「……って、あれ? これって、おバカを全力でやる企画だっけ? なにがなんだかわかんなくなってきた」
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10: (ワッチョイ 02b5-8a45) 2024/06/15(土) 22:23:28 ID:HpVSFpYI00
姫芽「おぁっ、レアエンカ!」ビクッ
慈「あ、姫芽ちゃん。おっすー。奇遇だね~」
姫芽「あ、はいっ。偶然めぐちゃんせんぱいに会えて、ほんと眼福っていうか、神に感謝っていうか……。ふぅ、落ち着けアタシ。えと、めぐちゃんせんぱいは、ここで何してたんですか~?」
慈「え? えーっと……」
慈(おバカの度合いを測りに来てる、だなんて言えないしなぁ)
慈「……こ、校内で巡業、だね!」
姫芽「巡業! さすがめぐちゃん! いついかなる時もみらぱ!の精神を忘れない根っからのみらぱ人間! ファンサの神! 可愛さの化身! 見てるだけで視力が良くなる歩く保養施設!」
慈「んふふ。それほどでもあるけどね~」
姫芽「それで今は休憩、ってわけですか~。アタシ、お飲み物買ってきます~」
慈「あ、いいのいいの。今花帆ちゃんが買ってきてくれてるから」
姫芽「あ、そですか……。お返しができなくてちょっぴり残念……ん? 花帆せんぱい、ですか?」
慈「うん。何か変?」
姫芽「いや……巡業って言っていたので、てっきり隣にいるのはるりちゃんせんぱいだとばかり……って、一介のアタシ如きがめぐちゃんせんぱいの深遠なるお考えに差し出がましい口を挟むだなんてほんと何様っていうか、解釈違いも甚だしいので介錯を付けずにハラキリっていうか──」
慈「あー……花帆ちゃんは、アレ。んと、そうっ、付き人!」
姫芽「あっ、そうだったんだ~。さすがめぐちゃんせんぱい。後輩にも慕われてますね~」
慈「そういうことよ。完璧すぎてめぐちゃん困っちゃう~」クネクネ
花帆「どうも。付き人の花帆です」ズイッ
慈「あ、姫芽ちゃん。おっすー。奇遇だね~」
姫芽「あ、はいっ。偶然めぐちゃんせんぱいに会えて、ほんと眼福っていうか、神に感謝っていうか……。ふぅ、落ち着けアタシ。えと、めぐちゃんせんぱいは、ここで何してたんですか~?」
慈「え? えーっと……」
慈(おバカの度合いを測りに来てる、だなんて言えないしなぁ)
慈「……こ、校内で巡業、だね!」
姫芽「巡業! さすがめぐちゃん! いついかなる時もみらぱ!の精神を忘れない根っからのみらぱ人間! ファンサの神! 可愛さの化身! 見てるだけで視力が良くなる歩く保養施設!」
慈「んふふ。それほどでもあるけどね~」
姫芽「それで今は休憩、ってわけですか~。アタシ、お飲み物買ってきます~」
慈「あ、いいのいいの。今花帆ちゃんが買ってきてくれてるから」
姫芽「あ、そですか……。お返しができなくてちょっぴり残念……ん? 花帆せんぱい、ですか?」
慈「うん。何か変?」
姫芽「いや……巡業って言っていたので、てっきり隣にいるのはるりちゃんせんぱいだとばかり……って、一介のアタシ如きがめぐちゃんせんぱいの深遠なるお考えに差し出がましい口を挟むだなんてほんと何様っていうか、解釈違いも甚だしいので介錯を付けずにハラキリっていうか──」
慈「あー……花帆ちゃんは、アレ。んと、そうっ、付き人!」
姫芽「あっ、そうだったんだ~。さすがめぐちゃんせんぱい。後輩にも慕われてますね~」
慈「そういうことよ。完璧すぎてめぐちゃん困っちゃう~」クネクネ
花帆「どうも。付き人の花帆です」ズイッ
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11: (ワッチョイ 02b5-8a45) 2024/06/15(土) 22:24:10 ID:HpVSFpYI00
慈「うわぁっ!? びっくりしたぁ……」ドキドキ…
姫芽「花帆せんぱい、付き人業務お疲れ様です~。変わって欲しいくらい羨ましいです~」
花帆「お疲れ様、姫芽ちゃん。さ、慈センパイ。つ!き!び!と!の花帆が、差し入れ持ってきましたよ。姫芽ちゃんにはエナドリあげるね」スッ
慈(めっちゃ付き人強調してくる……)
姫芽「わふー、慣れ親しんだ魔剤……もはや血液」カシュッ
花帆「どうぞ、慈センパイ」スッ
慈「あ、ありがと……って、え?」
花帆「ささ、ぐいっとどうぞ。瓶の蓋は開けておいたので」
慈「こ、子供ビールじゃんかこれ」コソッ
花帆「リンゴ味でおいしいですよ!」コソッ
慈「いやいや! なんでやねん! これがどうして嘘とかおバカに繋がるの!?」コソッ
花帆「さっきの言葉です。やりたいことがあって、でも空回りしちゃう……。お酒を飲んでカッコつけたいけど、未成年だから飲めない。だから、子供ビールを開け、得意げに呷って見せる……ぷふっ、幼稚でおバカですよね」コソッ
慈「もう嘘とか関係ないじゃんこれ! ただ単に花帆ちゃんが楽しみたいだけじゃんか!」コソッ
花帆「御託はいいですから! ほら! 姫芽ちゃんが見てますよ!」コソッ
慈「!!!」チラッ
姫芽「わー……かほめぐだ~」
慈「……特になんとも思って無さそうな顔だけど」コソッ
姫芽「花帆せんぱい、付き人業務お疲れ様です~。変わって欲しいくらい羨ましいです~」
花帆「お疲れ様、姫芽ちゃん。さ、慈センパイ。つ!き!び!と!の花帆が、差し入れ持ってきましたよ。姫芽ちゃんにはエナドリあげるね」スッ
慈(めっちゃ付き人強調してくる……)
姫芽「わふー、慣れ親しんだ魔剤……もはや血液」カシュッ
花帆「どうぞ、慈センパイ」スッ
慈「あ、ありがと……って、え?」
花帆「ささ、ぐいっとどうぞ。瓶の蓋は開けておいたので」
慈「こ、子供ビールじゃんかこれ」コソッ
花帆「リンゴ味でおいしいですよ!」コソッ
慈「いやいや! なんでやねん! これがどうして嘘とかおバカに繋がるの!?」コソッ
花帆「さっきの言葉です。やりたいことがあって、でも空回りしちゃう……。お酒を飲んでカッコつけたいけど、未成年だから飲めない。だから、子供ビールを開け、得意げに呷って見せる……ぷふっ、幼稚でおバカですよね」コソッ
慈「もう嘘とか関係ないじゃんこれ! ただ単に花帆ちゃんが楽しみたいだけじゃんか!」コソッ
花帆「御託はいいですから! ほら! 姫芽ちゃんが見てますよ!」コソッ
慈「!!!」チラッ
姫芽「わー……かほめぐだ~」
慈「……特になんとも思って無さそうな顔だけど」コソッ
0
12: (ワッチョイ 02b5-8a45) 2024/06/15(土) 22:24:45 ID:HpVSFpYI00
花帆「いーから早く! 道化を演じてください!」
慈「ぐぬぬ……覚えてろよぉ、花帆ちゃんめぇ……」
慈「あー、ごほん。ったくよ~、巡業も楽じゃないよねぇ。アルコールがないとやってらんないっつーの!」グビグビ
花帆(管を巻きながらの飲酒ロールプレイ! しかも、お酒じゃなくてアルコール呼び! これはポイント高い!)
慈「くぅ~っ! アルコールがごぞーろっぷ(意味は理解してない)に染み渡る~! だ・け・ど、度数が弱くてお話にならないなー! 花帆ちゃ~ん! もっと強いアルコホリックないのー!?」
花帆(でたー! 度数が高いお酒を飲める俺/私カッコいいアピール! 飲みたてのイキリ大学生がよくやって、路上に吐瀉物ぶちまける奴だー! その様は筆舌に尽くしがたいほどカッコ悪く黒歴史まっしぐら!)
慈「……はぁ。でも、このアルコールが美味しいのも、めぐ党さんのみんなが応援してくれるからだよね。明日も、がんばろっかな。ふふ」チャプン
花帆(最後は物憂げな表情でビール瓶を回した! たぶん、カランって音を出したかったんだと思う! でもそれは! バカラのグラスに氷が当たる音だよ慈センパイ!)
姫芽「…ぉ」
慈「……」チャプン
慈(姫芽ちゃんの反応は……?)チラッ
姫芽「う、うおおおおおおおおお! アタシ! 感動です!」ボロボロ
慈(え、号泣……?)
姫芽「みらぱ!が笑顔を届けてくれることを、当然だとばかり思ってた! でも、みらぱ!は雲上の存在じゃない! しっかりと地に足の付いた、一人の人間! 苦悩や葛藤に苛まれつつも、画面前では常に笑顔を振りまいてくれる! きっとこの姿を見せてくれたのは! アタシがみらぱ!の一員だって真に認めてくれたからなんですね! アタシ、身を粉にしてスクールアイドルに挺身します! うおおおおおおおおおお! みらぱ! みらぱ! みらぱ!」ボロボロ
慈「は、え……?」ポカーン
花帆「……ささ、慈センパイ。一杯やった後のアレです」スッ
(茎部分で手折った綿毛のたんぽぽを渡される)
慈「こ、これで何をしろと……え、吸う? あ、はい……」
慈「……ごほん」
慈「すぅ……(茎の先端に口を付けて吸ってる)」
慈「はぁ……(吹いた息で綿毛が飛んでいく。夕焼けを吸って、ちょっぴり赤い)」
慈「姫芽ちゃん。三人でみらくらぱーく、がんばっていこーぜ」ニカッ
姫芽「■!※?◇▼?◇■▽!※■▽!▲※!?」
姫芽「……」フラリ
姫芽「──致死量の、めぐ、ちゃん、成分──」バタッ
慈「……」
花帆「……」
慈・花帆「死んだ……」
慈「ぐぬぬ……覚えてろよぉ、花帆ちゃんめぇ……」
慈「あー、ごほん。ったくよ~、巡業も楽じゃないよねぇ。アルコールがないとやってらんないっつーの!」グビグビ
花帆(管を巻きながらの飲酒ロールプレイ! しかも、お酒じゃなくてアルコール呼び! これはポイント高い!)
慈「くぅ~っ! アルコールがごぞーろっぷ(意味は理解してない)に染み渡る~! だ・け・ど、度数が弱くてお話にならないなー! 花帆ちゃ~ん! もっと強いアルコホリックないのー!?」
花帆(でたー! 度数が高いお酒を飲める俺/私カッコいいアピール! 飲みたてのイキリ大学生がよくやって、路上に吐瀉物ぶちまける奴だー! その様は筆舌に尽くしがたいほどカッコ悪く黒歴史まっしぐら!)
慈「……はぁ。でも、このアルコールが美味しいのも、めぐ党さんのみんなが応援してくれるからだよね。明日も、がんばろっかな。ふふ」チャプン
花帆(最後は物憂げな表情でビール瓶を回した! たぶん、カランって音を出したかったんだと思う! でもそれは! バカラのグラスに氷が当たる音だよ慈センパイ!)
姫芽「…ぉ」
慈「……」チャプン
慈(姫芽ちゃんの反応は……?)チラッ
姫芽「う、うおおおおおおおおお! アタシ! 感動です!」ボロボロ
慈(え、号泣……?)
姫芽「みらぱ!が笑顔を届けてくれることを、当然だとばかり思ってた! でも、みらぱ!は雲上の存在じゃない! しっかりと地に足の付いた、一人の人間! 苦悩や葛藤に苛まれつつも、画面前では常に笑顔を振りまいてくれる! きっとこの姿を見せてくれたのは! アタシがみらぱ!の一員だって真に認めてくれたからなんですね! アタシ、身を粉にしてスクールアイドルに挺身します! うおおおおおおおおおお! みらぱ! みらぱ! みらぱ!」ボロボロ
慈「は、え……?」ポカーン
花帆「……ささ、慈センパイ。一杯やった後のアレです」スッ
(茎部分で手折った綿毛のたんぽぽを渡される)
慈「こ、これで何をしろと……え、吸う? あ、はい……」
慈「……ごほん」
慈「すぅ……(茎の先端に口を付けて吸ってる)」
慈「はぁ……(吹いた息で綿毛が飛んでいく。夕焼けを吸って、ちょっぴり赤い)」
慈「姫芽ちゃん。三人でみらくらぱーく、がんばっていこーぜ」ニカッ
姫芽「■!※?◇▼?◇■▽!※■▽!▲※!?」
姫芽「……」フラリ
姫芽「──致死量の、めぐ、ちゃん、成分──」バタッ
慈「……」
花帆「……」
慈・花帆「死んだ……」
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13: (ワッチョイ 02b5-8a45) 2024/06/15(土) 22:25:17 ID:HpVSFpYI00
*
慈「なんかもう企画倒れじゃない?」
花帆「そうかもです」キッパリ
慈「言い切ったよこの娘」
花帆「次はちゃんとしますので」
慈「頼むよほんと~」
花帆「んー、残るは小鈴ちゃんだけ、か。嘘は何にしよっかなー。あ、慈センパイらしく、この前のテストで赤点だったから、蓮ノ空退学になるとかでいいんじゃないですか?」
慈「いいんじゃないですか、じゃないのよ」コツン
花帆「いたっ。何するんですかもーっ!」プンスコ
慈「まぁでも、やっと企画らしい嘘かも。私のことおバカだと思ってるなら『えー! 退学ですか!? 学園長に直談判しに行きましょう! 徒町、カチコミです!』になるし、嘘だと見抜かれれば、『ふっふっふー。不肖徒町と言えど、それが嘘なことくらい分かります! 慈先輩はそれほどおバカじゃありません!』となるわけね」
花帆「そういうわけです。あっ、ちょうど小鈴ちゃんいますよ」
慈「よーし、カチコミだー!」
小鈴「あっ、先輩方! お疲れ様です!」ペコッ
花帆「こんにちは、小鈴ちゃん」
慈「やほー」
慈「なんかもう企画倒れじゃない?」
花帆「そうかもです」キッパリ
慈「言い切ったよこの娘」
花帆「次はちゃんとしますので」
慈「頼むよほんと~」
花帆「んー、残るは小鈴ちゃんだけ、か。嘘は何にしよっかなー。あ、慈センパイらしく、この前のテストで赤点だったから、蓮ノ空退学になるとかでいいんじゃないですか?」
慈「いいんじゃないですか、じゃないのよ」コツン
花帆「いたっ。何するんですかもーっ!」プンスコ
慈「まぁでも、やっと企画らしい嘘かも。私のことおバカだと思ってるなら『えー! 退学ですか!? 学園長に直談判しに行きましょう! 徒町、カチコミです!』になるし、嘘だと見抜かれれば、『ふっふっふー。不肖徒町と言えど、それが嘘なことくらい分かります! 慈先輩はそれほどおバカじゃありません!』となるわけね」
花帆「そういうわけです。あっ、ちょうど小鈴ちゃんいますよ」
慈「よーし、カチコミだー!」
小鈴「あっ、先輩方! お疲れ様です!」ペコッ
花帆「こんにちは、小鈴ちゃん」
慈「やほー」
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14: (ワッチョイ 02b5-8a45) 2024/06/15(土) 22:25:33 ID:HpVSFpYI00
*
慈「なんかもう企画倒れじゃない?」
花帆「そうかもです」キッパリ
慈「言い切ったよこの娘」
花帆「次はちゃんとしますので」
慈「頼むよほんと~」
花帆「んー、残るは小鈴ちゃんだけ、か。嘘は何にしよっかなー。あ、慈センパイらしく、この前のテストで赤点だったから、蓮ノ空退学になるとかでいいんじゃないですか?」
慈「いいんじゃないですか、じゃないのよ」コツン
花帆「いたっ。何するんですかもーっ!」プンスコ
慈「まぁでも、やっと企画らしい嘘かも。私のことおバカだと思ってるなら『えー! 退学ですか!? 学園長に直談判しに行きましょう! 徒町、カチコミです!』になるし、嘘だと見抜かれれば、『ふっふっふー。不肖徒町と言えど、それが嘘なことくらい分かります! 慈先輩はそれほどおバカじゃありません!』となるわけね」
花帆「そういうわけです。あっ、ちょうど小鈴ちゃんいますよ」
慈「よーし、カチコミだー!」
小鈴「あっ、先輩方! お疲れ様です!」ペコッ
花帆「こんにちは、小鈴ちゃん」
慈「やほー」
慈「なんかもう企画倒れじゃない?」
花帆「そうかもです」キッパリ
慈「言い切ったよこの娘」
花帆「次はちゃんとしますので」
慈「頼むよほんと~」
花帆「んー、残るは小鈴ちゃんだけ、か。嘘は何にしよっかなー。あ、慈センパイらしく、この前のテストで赤点だったから、蓮ノ空退学になるとかでいいんじゃないですか?」
慈「いいんじゃないですか、じゃないのよ」コツン
花帆「いたっ。何するんですかもーっ!」プンスコ
慈「まぁでも、やっと企画らしい嘘かも。私のことおバカだと思ってるなら『えー! 退学ですか!? 学園長に直談判しに行きましょう! 徒町、カチコミです!』になるし、嘘だと見抜かれれば、『ふっふっふー。不肖徒町と言えど、それが嘘なことくらい分かります! 慈先輩はそれほどおバカじゃありません!』となるわけね」
花帆「そういうわけです。あっ、ちょうど小鈴ちゃんいますよ」
慈「よーし、カチコミだー!」
小鈴「あっ、先輩方! お疲れ様です!」ペコッ
花帆「こんにちは、小鈴ちゃん」
慈「やほー」
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15: (ワッチョイ 02b5-8a45) 2024/06/15(土) 22:26:05 ID:HpVSFpYI00
花帆「小鈴ちゃん、ちょっとお耳にずぼっと入れて欲しいことがあるんだけど……」
小鈴「なんですか?」
花帆「実はね、慈センパイ退学になっちゃうんだ……」
小鈴「……へ?」ポカーン
慈「あっはっは……。テストの成績が余りにも悪すぎて、このザマだよ」タハハ…
小鈴「テストの、せいせき……」
花帆(どう出る、小鈴ちゃん……!)
慈(嘘を受け入れるか、見破るか……!)
花帆・慈(運命の一瞬……!)
小鈴「……」ポロポロ
花帆・慈「あ」
小鈴「退学、だなんて……徒町っ、いや、ですっ……!」ポロポロ
花帆「あっ、えっとね! 小鈴ちゃん!」アワアワ
小鈴「ここはっ、ぐすっ、みんな、本当に優しくて……ひっく、こんな徒町を受け入れてくれて、見守ってくれて……うぐっ」ボロボロ
慈「な、泣かないで! ほらぁ、めぐちゃんの可愛いお顔だよー? いたっ、ふざけてないよ!」
小鈴「なにも、恩返し、できてないのにぃ……うわあああああああああああああん!」ボロボロ
花帆「……」
慈「……」
花帆・慈(や、やらかした……)
小鈴「なんですか?」
花帆「実はね、慈センパイ退学になっちゃうんだ……」
小鈴「……へ?」ポカーン
慈「あっはっは……。テストの成績が余りにも悪すぎて、このザマだよ」タハハ…
小鈴「テストの、せいせき……」
花帆(どう出る、小鈴ちゃん……!)
慈(嘘を受け入れるか、見破るか……!)
花帆・慈(運命の一瞬……!)
小鈴「……」ポロポロ
花帆・慈「あ」
小鈴「退学、だなんて……徒町っ、いや、ですっ……!」ポロポロ
花帆「あっ、えっとね! 小鈴ちゃん!」アワアワ
小鈴「ここはっ、ぐすっ、みんな、本当に優しくて……ひっく、こんな徒町を受け入れてくれて、見守ってくれて……うぐっ」ボロボロ
慈「な、泣かないで! ほらぁ、めぐちゃんの可愛いお顔だよー? いたっ、ふざけてないよ!」
小鈴「なにも、恩返し、できてないのにぃ……うわあああああああああああああん!」ボロボロ
花帆「……」
慈「……」
花帆・慈(や、やらかした……)
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16: (ワッチョイ 02b5-8a45) 2024/06/15(土) 22:26:37 ID:HpVSFpYI00
*
慈「……」ゲッソリ
花帆「……」ゲッソリ
慈「……ね、花帆ちゃん」
花帆「……はい、慈センパイ」
慈「泣く子には勝てないね……」
花帆「はい……。口は災いの元です……」
慈「小鈴ちゃん、素直だったね……」
花帆「はい……。あたしたちは穢れてます……」
慈「……」
花帆「……」
慈「……元はと言えばさぁ、花帆ちゃんがおバカの度合いとか言い出さなければさぁ」
花帆「ここで責任のなすりつけですか!? 慈センパイがおバカなのが悪いんですよ!」
慈「ちがうもーん。めぐちゃんおバカじゃないもーん。あほめぐ♡じぇらーとでは、めぐちゃんだけあほ付いてないもーん」
花帆「なにおう! 数学の証明もわかんなかった癖に!」
慈「はぁ? 文学少女の癖に、雅やかって言葉も知らなかったんでしょ~?」
花帆「なっ、どこで聞いたんですかその話!」
慈「活動記録で見た」
<ギャーギャーワーワードッタンバッタンオオサワギ!
慈「……」ゲッソリ
花帆「……」ゲッソリ
慈「……ね、花帆ちゃん」
花帆「……はい、慈センパイ」
慈「泣く子には勝てないね……」
花帆「はい……。口は災いの元です……」
慈「小鈴ちゃん、素直だったね……」
花帆「はい……。あたしたちは穢れてます……」
慈「……」
花帆「……」
慈「……元はと言えばさぁ、花帆ちゃんがおバカの度合いとか言い出さなければさぁ」
花帆「ここで責任のなすりつけですか!? 慈センパイがおバカなのが悪いんですよ!」
慈「ちがうもーん。めぐちゃんおバカじゃないもーん。あほめぐ♡じぇらーとでは、めぐちゃんだけあほ付いてないもーん」
花帆「なにおう! 数学の証明もわかんなかった癖に!」
慈「はぁ? 文学少女の癖に、雅やかって言葉も知らなかったんでしょ~?」
花帆「なっ、どこで聞いたんですかその話!」
慈「活動記録で見た」
<ギャーギャーワーワードッタンバッタンオオサワギ!
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17: (ワッチョイ 02b5-8a45) 2024/06/15(土) 22:27:16 ID:HpVSFpYI00
*
花帆「はぁ、はぁ……ふ、不毛な戦いはやめましょう」
慈「そ、そうだね……。めぐちゃん、ちょっと大人げなかった……ごめん」
花帆「あたしも、ごめんなさい……」
慈「……」スッ
花帆「……」ニギッ
慈・花帆「へへ……」
<フジシマー!!メグミー!!
慈「……ん? なんか校庭の方うるさくない?」
花帆「誰か叫んでるような……? なんだろ。屋上行って上から見てみます?」
慈「おっけー」
タッタッタ、バタンッ
慈「うわっ!? 校庭にめっちゃ人いるんだけど!?」ビクッ
花帆「しかもなんだかこっちに視線を感じるような……。いや、あたしじゃなくて慈センパイに……?」チラッ
モブ教師「おい! 藤島がいたぞ! 藤島―! 噂は本当なのかー!?」
モブ生徒「めぐちゃーん! 嘘だよね!? 嘘だと言ってよメーグゥ!!!」
梢「脱ぎなさい慈―!!!」
慈「噂……?」
花帆「なんですかね。聞いてみたらどうですか?」
慈「それもそっか。ねー! 噂ってなにー!?」
花帆「はぁ、はぁ……ふ、不毛な戦いはやめましょう」
慈「そ、そうだね……。めぐちゃん、ちょっと大人げなかった……ごめん」
花帆「あたしも、ごめんなさい……」
慈「……」スッ
花帆「……」ニギッ
慈・花帆「へへ……」
<フジシマー!!メグミー!!
慈「……ん? なんか校庭の方うるさくない?」
花帆「誰か叫んでるような……? なんだろ。屋上行って上から見てみます?」
慈「おっけー」
タッタッタ、バタンッ
慈「うわっ!? 校庭にめっちゃ人いるんだけど!?」ビクッ
花帆「しかもなんだかこっちに視線を感じるような……。いや、あたしじゃなくて慈センパイに……?」チラッ
モブ教師「おい! 藤島がいたぞ! 藤島―! 噂は本当なのかー!?」
モブ生徒「めぐちゃーん! 嘘だよね!? 嘘だと言ってよメーグゥ!!!」
梢「脱ぎなさい慈―!!!」
慈「噂……?」
花帆「なんですかね。聞いてみたらどうですか?」
慈「それもそっか。ねー! 噂ってなにー!?」
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18: (ワッチョイ 02b5-8a45) 2024/06/15(土) 22:27:47 ID:HpVSFpYI00
モブ教師「そ、それは……」
梢「口に出し辛いこと、ですよね……」
モブ生物教師「私に任せてくれ!」
モブ教師・梢「モブ生物教師!!!」
モブ生物教師「おい藤島! お前! いったいいくつの男を手玉に取ってきたんだ!」
慈「……は?」ポカーン
モブ生物教師「淑女育成を学是とする蓮ノ空において! お前の行動は大罪だぞ! 恥を知れ!!!」
慈「は、え……? ど、どういうこと? めぐちゃん、男の人との経験なんてないんだけど……?」
モブ生物教師「何をカマトトぶってる! 知ってるんだぞ! お前がたくさんのフグリと触れ合っていたことを!!!」
慈「フグリ……? ちょっと前にも聞いたような……?」
花帆「あっ……(察し)」
モブ教師「それに藤島お前! 屋上で吸っちゃいけないものを吸っていたみたいじゃないか!」
梢「そうよ慈! 早く脱いで潔白を証明しなさい!」
モブ生徒「お酒とたばこやってたってほんとなのー!?」
慈「お酒、たばこ……?」
花帆「あぁ~……(頭抱えてる)」
さやか「慈先輩おらぁ! うちの小鈴さんを泣かせたって本当なんですか!? 頭かち割ってちっちゃいクルミ出しますよごらぁ!」
綴理「おらー。凌遅刑だぞー」
瑠璃乃「め゛く゛ち゛ゃ゛~゛ん゛、退学だなんて大事な話、どうしてルリに相談してくんなかったのぉぉぉおお! ルリじゃなくて花帆ちゃんがいいのかよこんちくしょー!」
梢「口に出し辛いこと、ですよね……」
モブ生物教師「私に任せてくれ!」
モブ教師・梢「モブ生物教師!!!」
モブ生物教師「おい藤島! お前! いったいいくつの男を手玉に取ってきたんだ!」
慈「……は?」ポカーン
モブ生物教師「淑女育成を学是とする蓮ノ空において! お前の行動は大罪だぞ! 恥を知れ!!!」
慈「は、え……? ど、どういうこと? めぐちゃん、男の人との経験なんてないんだけど……?」
モブ生物教師「何をカマトトぶってる! 知ってるんだぞ! お前がたくさんのフグリと触れ合っていたことを!!!」
慈「フグリ……? ちょっと前にも聞いたような……?」
花帆「あっ……(察し)」
モブ教師「それに藤島お前! 屋上で吸っちゃいけないものを吸っていたみたいじゃないか!」
梢「そうよ慈! 早く脱いで潔白を証明しなさい!」
モブ生徒「お酒とたばこやってたってほんとなのー!?」
慈「お酒、たばこ……?」
花帆「あぁ~……(頭抱えてる)」
さやか「慈先輩おらぁ! うちの小鈴さんを泣かせたって本当なんですか!? 頭かち割ってちっちゃいクルミ出しますよごらぁ!」
綴理「おらー。凌遅刑だぞー」
瑠璃乃「め゛く゛ち゛ゃ゛~゛ん゛、退学だなんて大事な話、どうしてルリに相談してくんなかったのぉぉぉおお! ルリじゃなくて花帆ちゃんがいいのかよこんちくしょー!」
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19: (ワッチョイ 02b5-8a45) 2024/06/15(土) 22:28:13 ID:HpVSFpYI00
慈「……ねぇ花帆ちゃん」
花帆「……はい」
慈「フグリって、なに」
花帆「えっと、その。一言で言えば、金玉です……。オオイヌノフグリは、その、おっきいわんちゃんの金玉って、意味ですね……。あ、そうそう、似たお花のネモフィラって、瑠璃唐草、なんて言うんですよ。瑠璃乃ちゃんっぽいなー、なんて。あはは~……」ヒクッ
慈「酒とたばこって、なに」
花帆「興奮した姫芽ちゃんが、子供ビールとたんぽぽを吸ってた慈センパイを喧伝して、すごーく捻じ曲がった感じに広まったんだと思います……」
慈「退学って、なに」
花帆「小鈴ちゃんには嘘だって言いましたけど、色々巡り巡って、退学って言葉が独り歩きしたんじゃないかなーって……あはは。慈センパイだけに、なんちゃって♡」
慈(コイツ……)
慈「……あー、ほんと、たばこ吸いたい……メンソールの奴がいいな」
花帆「す、すーっとするらしいですね。あはは……」
慈「仕方ない……収拾、つけてくるわ」
花帆「えと……あたしが言える口じゃないけど、がんばってください!」フンスッ
慈「おーう……」
ざわざわ、ざわざわ……
慈「すぅ、はぁ~……よーし……」
慈「私はー! みんなにー! 言いたいことがあるー!!!」
<な~に~!!!
慈「私はフグリなんて触ったことないし! 酒もたばこもしたことがないし! 退学ももちろんしませーん!!!」
慈「ぜ~んぶ! 嘘八百で~~~す!!!!!」
<おおおおおお~
慈「これで、いいよね……花帆ちゃん」ニカッ
花帆「未成年の主張?」
花帆「……はい」
慈「フグリって、なに」
花帆「えっと、その。一言で言えば、金玉です……。オオイヌノフグリは、その、おっきいわんちゃんの金玉って、意味ですね……。あ、そうそう、似たお花のネモフィラって、瑠璃唐草、なんて言うんですよ。瑠璃乃ちゃんっぽいなー、なんて。あはは~……」ヒクッ
慈「酒とたばこって、なに」
花帆「興奮した姫芽ちゃんが、子供ビールとたんぽぽを吸ってた慈センパイを喧伝して、すごーく捻じ曲がった感じに広まったんだと思います……」
慈「退学って、なに」
花帆「小鈴ちゃんには嘘だって言いましたけど、色々巡り巡って、退学って言葉が独り歩きしたんじゃないかなーって……あはは。慈センパイだけに、なんちゃって♡」
慈(コイツ……)
慈「……あー、ほんと、たばこ吸いたい……メンソールの奴がいいな」
花帆「す、すーっとするらしいですね。あはは……」
慈「仕方ない……収拾、つけてくるわ」
花帆「えと……あたしが言える口じゃないけど、がんばってください!」フンスッ
慈「おーう……」
ざわざわ、ざわざわ……
慈「すぅ、はぁ~……よーし……」
慈「私はー! みんなにー! 言いたいことがあるー!!!」
<な~に~!!!
慈「私はフグリなんて触ったことないし! 酒もたばこもしたことがないし! 退学ももちろんしませーん!!!」
慈「ぜ~んぶ! 嘘八百で~~~す!!!!!」
<おおおおおお~
慈「これで、いいよね……花帆ちゃん」ニカッ
花帆「未成年の主張?」
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20: (ワッチョイ 02b5-8a45) 2024/06/15(土) 22:28:43 ID:HpVSFpYI00
*
花帆「えっと、切片が2だから……んと……」カリカリ
慈「12の平方根は……まず因数分解して、えっと……」カリカリ
さやか「慈先輩退学事件以降、お二人はずいぶん大人しくなりましたね」
梢「流石に、反省したのでしょう。愚者は経験に学び、とは言うけれど、本当の愚か者は、経験にも学ばない者。二人はよくやっていると思うわ」
さやか「そう、ですね。ですが、なんで二人共メガネをかけているんでしょうか。そんなに視力が悪かった覚え、ないんですが……」
梢「……形から入ることも、大切よね」
花帆「さやかちゃ~ん。ここ教えて~」
慈「梢~。めぐちゃんに教えろ~」
梢「……行きましょうか、さやかさん」
さやか「はい。梢先輩」
慈「ねー、ここどういうこと~?」
梢「えぇと……。ほら、左辺が二乗になっているでしょう? 二乗を取った形の方程式にしたいから、右辺も合わせているのよ」
慈「ん~? あ、そっか。なるほど……。なんか、分かってくるとちょっと楽しい、かも?」カキカキ
花帆「えっ、慈センパイの口から出たんですか、今の言葉」ヒクッ
慈「はいそこー。引かない引かない。や、私も柄じゃないとは思うけど……なんでだろ?」
さやか「みんなでやってるからじゃないですか?」
慈「みんな?」
さやか「はい。苦手なことに一人黙々と挑むのは辛いですが、同じような境遇の人がいて、同じように教えられている。問題を解いた達成感も分かち合えて、辛いより楽しいの方がちょっぴり勝るのかもしれません」
梢「ふふっ、これこそ文殊の知恵かもしれないわね」
慈「文殊ねぇ……」
花帆「とりあえず、慈センパイ」
慈「ん?」
花帆「卒業まで、あたしたちが付いてますから。辛さも楽しさも、一緒に分かち合っていきましょう!」ニコッ
慈「卒業まで……あ、そっか……来年は、花帆ちゃんの辛さ、分かち合えないのか」ボソッ
花帆「何か言いました?」
慈「うぅん、別に。さ、今日はもうちょっとだけ、がんばろーかな!」
梢「ええ。今日はもう十ページはやりましょうね」ニコッ
慈「うわ。ここに来ても鬼かよ……」
さやか「花帆さんも、慈先輩を見習って頑張りましょう」
花帆「……は~い」
慈「……」カキカキ
慈「……」チラッ
花帆「うんと、え~っと……」
さやか「途中式がそこまで書ければ、もう一歩ですよ!」
梢「花帆も頑張って」グッ
慈「……」
慈「……へへっ」
おしまい
花帆「えっと、切片が2だから……んと……」カリカリ
慈「12の平方根は……まず因数分解して、えっと……」カリカリ
さやか「慈先輩退学事件以降、お二人はずいぶん大人しくなりましたね」
梢「流石に、反省したのでしょう。愚者は経験に学び、とは言うけれど、本当の愚か者は、経験にも学ばない者。二人はよくやっていると思うわ」
さやか「そう、ですね。ですが、なんで二人共メガネをかけているんでしょうか。そんなに視力が悪かった覚え、ないんですが……」
梢「……形から入ることも、大切よね」
花帆「さやかちゃ~ん。ここ教えて~」
慈「梢~。めぐちゃんに教えろ~」
梢「……行きましょうか、さやかさん」
さやか「はい。梢先輩」
慈「ねー、ここどういうこと~?」
梢「えぇと……。ほら、左辺が二乗になっているでしょう? 二乗を取った形の方程式にしたいから、右辺も合わせているのよ」
慈「ん~? あ、そっか。なるほど……。なんか、分かってくるとちょっと楽しい、かも?」カキカキ
花帆「えっ、慈センパイの口から出たんですか、今の言葉」ヒクッ
慈「はいそこー。引かない引かない。や、私も柄じゃないとは思うけど……なんでだろ?」
さやか「みんなでやってるからじゃないですか?」
慈「みんな?」
さやか「はい。苦手なことに一人黙々と挑むのは辛いですが、同じような境遇の人がいて、同じように教えられている。問題を解いた達成感も分かち合えて、辛いより楽しいの方がちょっぴり勝るのかもしれません」
梢「ふふっ、これこそ文殊の知恵かもしれないわね」
慈「文殊ねぇ……」
花帆「とりあえず、慈センパイ」
慈「ん?」
花帆「卒業まで、あたしたちが付いてますから。辛さも楽しさも、一緒に分かち合っていきましょう!」ニコッ
慈「卒業まで……あ、そっか……来年は、花帆ちゃんの辛さ、分かち合えないのか」ボソッ
花帆「何か言いました?」
慈「うぅん、別に。さ、今日はもうちょっとだけ、がんばろーかな!」
梢「ええ。今日はもう十ページはやりましょうね」ニコッ
慈「うわ。ここに来ても鬼かよ……」
さやか「花帆さんも、慈先輩を見習って頑張りましょう」
花帆「……は~い」
慈「……」カキカキ
慈「……」チラッ
花帆「うんと、え~っと……」
さやか「途中式がそこまで書ければ、もう一歩ですよ!」
梢「花帆も頑張って」グッ
慈「……」
慈「……へへっ」
おしまい
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