1: 2021/01/09(土) 20:19:06.34 ID:X3004yLJ
せつ菜「? すごいとは一体なんのことでしょう?」
侑「せつ菜ちゃんの髪、ホントにサラッサラだなぁって」
せつ菜「髪、ですか?」
侑「うん」
侑「三つ編みからほどくとき、クセもつかずにスルルルンッ! ファサァッ! ってなるでしょ?」
せつ菜「うーん、あまり考えたことなかったですね」
侑「屋上で話したあと、歌ってくれる直前に見たのが初めてだったけど……」
侑「あのときの衝撃も凄かったよ」
侑「『すっごい! 髪の毛サッラサラ!!』って」
せつ菜「自分で言うのもなんですけど、あの劇的な状況下でですか?」
侑「せつ菜ちゃんの髪、ホントにサラッサラだなぁって」
せつ菜「髪、ですか?」
侑「うん」
侑「三つ編みからほどくとき、クセもつかずにスルルルンッ! ファサァッ! ってなるでしょ?」
せつ菜「うーん、あまり考えたことなかったですね」
侑「屋上で話したあと、歌ってくれる直前に見たのが初めてだったけど……」
侑「あのときの衝撃も凄かったよ」
侑「『すっごい! 髪の毛サッラサラ!!』って」
せつ菜「自分で言うのもなんですけど、あの劇的な状況下でですか?」
2: 2021/01/09(土) 20:19:48.70 ID:X3004yLJ
せつ菜「えっ、待ってください」
せつ菜「あの……動揺してます。ものすごく」
侑「ごめん、言い方が悪すぎたね」
侑「もちろんね、もちろんあれだよ」
侑「一番の衝撃はせつ菜ちゃんの変身の鮮やかさだったし、心に残ってるのは目の前で見た歌と踊りだから」
せつ菜「良かった……」
せつ菜「そうでなかったらちょっと……感情が分からなくなるところでした」
せつ菜「侑さんの感情、そして私の感情も」
侑「あと一歩でなにも分からなくさせちゃうところだったんだね」
せつ菜「『あんなにカッコよく決めたと思ったのに……』ってなっちゃってました」
侑「実はそんなに動揺してなくない?」
せつ菜「あの……動揺してます。ものすごく」
侑「ごめん、言い方が悪すぎたね」
侑「もちろんね、もちろんあれだよ」
侑「一番の衝撃はせつ菜ちゃんの変身の鮮やかさだったし、心に残ってるのは目の前で見た歌と踊りだから」
せつ菜「良かった……」
せつ菜「そうでなかったらちょっと……感情が分からなくなるところでした」
せつ菜「侑さんの感情、そして私の感情も」
侑「あと一歩でなにも分からなくさせちゃうところだったんだね」
せつ菜「『あんなにカッコよく決めたと思ったのに……』ってなっちゃってました」
侑「実はそんなに動揺してなくない?」
5: 2021/01/09(土) 20:20:40.46 ID:X3004yLJ
せつ菜「あのときの侑さんの表情を見れば、髪だけ見てたなんてことは無いって分かりますからね」ニコッ サラッ
侑「笑顔も眩しいし、髪も輝いてるなぁ」
せつ菜「今日はやけに髪にこだわりますね」
侑「ほどく瞬間を見たのが久しぶりだったから、つい」
侑「たまに部室で髪型変えるときあるでしょ? さっきみたいに」
せつ菜「ええ」
侑「で、ほどく瞬間を見ると」
せつ菜「見ると?」
侑「正直ね、ものすっごくテンション上がっちゃうんだ」
侑「『か、かぁっこい〜!』ってなる」
侑「なんなら……さっきもなった」
せつ菜「あ、ありがとうございます……」テレ
侑「笑顔も眩しいし、髪も輝いてるなぁ」
せつ菜「今日はやけに髪にこだわりますね」
侑「ほどく瞬間を見たのが久しぶりだったから、つい」
侑「たまに部室で髪型変えるときあるでしょ? さっきみたいに」
せつ菜「ええ」
侑「で、ほどく瞬間を見ると」
せつ菜「見ると?」
侑「正直ね、ものすっごくテンション上がっちゃうんだ」
侑「『か、かぁっこい〜!』ってなる」
侑「なんなら……さっきもなった」
せつ菜「あ、ありがとうございます……」テレ
6: 2021/01/09(土) 20:21:18.43 ID:X3004yLJ
せつ菜「髪をほどくくらい、言っていただけたら部室でやりますよ?」
侑「んー、要求するのはなんか違うんだよね」
せつ菜「そうですか?」
侑「うん」
せつ菜「なるほど」
侑「それになんか怖くない?」
侑「『髪ほどくときは部室でにして』って頼むのって」
せつ菜「あぁー……」
侑「なんか字面が……ねえ?」
せつ菜「改めて言われると確かに」
侑「だからまあ、こういうのはたまの偶然で良いんだよ」
侑「んー、要求するのはなんか違うんだよね」
せつ菜「そうですか?」
侑「うん」
せつ菜「なるほど」
侑「それになんか怖くない?」
侑「『髪ほどくときは部室でにして』って頼むのって」
せつ菜「あぁー……」
侑「なんか字面が……ねえ?」
せつ菜「改めて言われると確かに」
侑「だからまあ、こういうのはたまの偶然で良いんだよ」
8: 2021/01/09(土) 20:22:05.27 ID:X3004yLJ
侑「あ、そうだ」スルッ
せつ菜「侑さん? どうして髪を……?」
侑「ちょっと試そうかと思って」アミアミ
侑「よ、っと……よし、できたかな」
せつ菜「三つ編みですね。菜々のときのと同じ」
侑「鏡なくても左右非対称って分かるけど、まあオッケーということで」
せつ菜「私がやりましょうか?」
侑「大丈夫。ちょっとしたらほどくから」
せつ菜「なぜわざわざ編んだのでしょう……?」
侑「実際にどれくらいクセの差が出るか試してみようと思って」
せつ菜「なるほど」
せつ菜「侑さん? どうして髪を……?」
侑「ちょっと試そうかと思って」アミアミ
侑「よ、っと……よし、できたかな」
せつ菜「三つ編みですね。菜々のときのと同じ」
侑「鏡なくても左右非対称って分かるけど、まあオッケーということで」
せつ菜「私がやりましょうか?」
侑「大丈夫。ちょっとしたらほどくから」
せつ菜「なぜわざわざ編んだのでしょう……?」
侑「実際にどれくらいクセの差が出るか試してみようと思って」
せつ菜「なるほど」
9: 2021/01/09(土) 20:22:44.86 ID:X3004yLJ
せつ菜「……侑さん」
侑「どうしたの?」
せつ菜「私が編み直します。こちらへ」
侑「え、でも」
せつ菜「いつもやってますから、すぐにほどいたって別に良いんですよ」
せつ菜「それに同じ人間が編んだほうが、検証の条件として適切でしょう?」ニコッ
侑「……そっか」
侑「じゃあ、お願いします」ペコッ
せつ菜「はいっ!」ペカッ
侑「どうしたの?」
せつ菜「私が編み直します。こちらへ」
侑「え、でも」
せつ菜「いつもやってますから、すぐにほどいたって別に良いんですよ」
せつ菜「それに同じ人間が編んだほうが、検証の条件として適切でしょう?」ニコッ
侑「……そっか」
侑「じゃあ、お願いします」ペコッ
せつ菜「はいっ!」ペカッ
11: 2021/01/09(土) 20:24:44.92 ID:X3004yLJ
せつ菜「まずは髪をとかします」スッスッ
侑「そうだそうだ、道理で結びにくいなって」
せつ菜「ふふっ、さすがに飛ばしすぎです」スッスッ
せつ菜「……大体良いですね。では編みます」アミアミ
せつ菜「……」アミアミ
せつ菜「はい、出来上がりましたっ!」
三つ編み侑「はっや! すごっ!」
せつ菜「私の編み方はそんなにきつくやらないので」クスッ
せつ菜「エマさんくらいきっちり編むとなると、もう少し時間が必要になりますが」
侑「なるほど〜」
せつ菜「髪の長さも違いますからね」
侑「そうだそうだ、道理で結びにくいなって」
せつ菜「ふふっ、さすがに飛ばしすぎです」スッスッ
せつ菜「……大体良いですね。では編みます」アミアミ
せつ菜「……」アミアミ
せつ菜「はい、出来上がりましたっ!」
三つ編み侑「はっや! すごっ!」
せつ菜「私の編み方はそんなにきつくやらないので」クスッ
せつ菜「エマさんくらいきっちり編むとなると、もう少し時間が必要になりますが」
侑「なるほど〜」
せつ菜「髪の長さも違いますからね」
12: 2021/01/09(土) 20:26:03.39 ID:X3004yLJ
せつ菜「……」トントン
侑「?」クルッ
せつ菜「はいチーズ」パシャー
侑「うわっ、びっくりした」ピース
せつ菜「その割にポーズはバッチリですね」
侑「歩夢がよく自撮りするから」
侑「スマホのカメラが向くと体が勝手に」
せつ菜「そのレベルは結構すごいと思います」
侑「あれだね、これは」
侑「パブロフ……パブロフの被写体」
せつ菜「侑さんがいいなら止めませんけども」
侑「?」クルッ
せつ菜「はいチーズ」パシャー
侑「うわっ、びっくりした」ピース
せつ菜「その割にポーズはバッチリですね」
侑「歩夢がよく自撮りするから」
侑「スマホのカメラが向くと体が勝手に」
せつ菜「そのレベルは結構すごいと思います」
侑「あれだね、これは」
侑「パブロフ……パブロフの被写体」
せつ菜「侑さんがいいなら止めませんけども」
13: 2021/01/09(土) 20:27:17.85 ID:X3004yLJ
侑「でもどうしたの? 私を撮っても面白くないと思うけど」
せつ菜「うーん、例えばですね」
せつ菜「友だちが普段と違う、でもとても似合っている髪型をしてたらどうしますか?」
侑「可愛いねって言って、折角だから写真も」
侑「……なるほど」
せつ菜「ええ、そういうことです」ニコ
侑「……」テレ
せつ菜「……」ホッコリ
せつ菜「うーん、例えばですね」
せつ菜「友だちが普段と違う、でもとても似合っている髪型をしてたらどうしますか?」
侑「可愛いねって言って、折角だから写真も」
侑「……なるほど」
せつ菜「ええ、そういうことです」ニコ
侑「……」テレ
せつ菜「……」ホッコリ
14: 2021/01/09(土) 20:28:54.25 ID:X3004yLJ
侑「……今度は私がせつ菜ちゃんの髪触って良い?」
侑「編んだり結ったりは自信ないから、触るだけ」
せつ菜「ええ、構いませんよ」
侑「じゃあ、失礼します」
せつ菜「ふふっ、失礼されます♪」
侑「……」
侑「……」サワッ
トゥルルルルンッッ‼︎
侑「え!?」
侑「編んだり結ったりは自信ないから、触るだけ」
せつ菜「ええ、構いませんよ」
侑「じゃあ、失礼します」
せつ菜「ふふっ、失礼されます♪」
侑「……」
侑「……」サワッ
トゥルルルルンッッ‼︎
侑「え!?」
17: 2021/01/09(土) 20:30:10.69 ID:X3004yLJ
侑「なにこれ……え?」トゥルリントゥルリン
侑「……えぇ!?」
せつ菜「髪に対するリアクションとは思えないんですが……!?」
侑「いや、だってこれ」シュルルルルン
侑「えぇ……!?」
せつ菜「そ、そんなにですか?」
侑「すごいどころじゃないよ」サララララッ
侑「こんなのもう、キューティクルの化身じゃん」
せつ菜「キューティクルの化身」
侑「……えぇ!?」
せつ菜「髪に対するリアクションとは思えないんですが……!?」
侑「いや、だってこれ」シュルルルルン
侑「えぇ……!?」
せつ菜「そ、そんなにですか?」
侑「すごいどころじゃないよ」サララララッ
侑「こんなのもう、キューティクルの化身じゃん」
せつ菜「キューティクルの化身」
18: 2021/01/09(土) 20:31:34.68 ID:X3004yLJ
侑「あの……全然そういう業界の仕事の感じとか、分からないけど」
侑「この世のどのシャンプーのCMにも出られると思う」
せつ菜「スケールがすごいですね」
侑「どれに出るかすら、せつ菜ちゃんサイドから選り好みできるんじゃないかな」
せつ菜「私は知らない間にシャンプー界を牛耳る存在に……?」
侑「実際触ってると、あながち否定できないレベルなんだよね」
侑「もはやこれ髪なのかな……未知の新素材とかじゃ……」トゥルントゥルン
せつ菜「逆に髪じゃなかったら怖くありません?」
せつ菜「私の頭皮から生えてるのが……未知の物質だったら」
侑「それは確かに」
侑「この世のどのシャンプーのCMにも出られると思う」
せつ菜「スケールがすごいですね」
侑「どれに出るかすら、せつ菜ちゃんサイドから選り好みできるんじゃないかな」
せつ菜「私は知らない間にシャンプー界を牛耳る存在に……?」
侑「実際触ってると、あながち否定できないレベルなんだよね」
侑「もはやこれ髪なのかな……未知の新素材とかじゃ……」トゥルントゥルン
せつ菜「逆に髪じゃなかったら怖くありません?」
せつ菜「私の頭皮から生えてるのが……未知の物質だったら」
侑「それは確かに」
19: 2021/01/09(土) 20:33:04.31 ID:X3004yLJ
侑「これだけトゥルトゥルだと、逆にそれを留められる髪飾りがとてつもない説が出てくるね」
せつ菜「そうだったらなんだか伝説のアイテムみたいでカッコいいですけど」
侑「実は留める部分が万力レベルに強いとか……?」
せつ菜「仮にそうだとしたらクレイジーすぎませんか?」
せつ菜「でも、ある意味伝説にはなりそうですね。頭に万力つけてるスクールアイドル」
侑「唯一無二ではあるよね」
せつ菜「そうだったらなんだか伝説のアイテムみたいでカッコいいですけど」
侑「実は留める部分が万力レベルに強いとか……?」
せつ菜「仮にそうだとしたらクレイジーすぎませんか?」
せつ菜「でも、ある意味伝説にはなりそうですね。頭に万力つけてるスクールアイドル」
侑「唯一無二ではあるよね」
20: 2021/01/09(土) 20:34:27.40 ID:X3004yLJ
侑「……」
侑「いや、工業系の高校ならアリかも……?」
せつ菜「……」
侑「他にも髪飾りにナットとか、マイクスタンドがレンチの形してるとか」
せつ菜「あぁー……」
せつ菜「そう言われると、アリな気がしてきました」
せつ菜「いや、私の髪飾りは万力ではないですけどね?」
侑「それはそうだよね」
侑「いや、工業系の高校ならアリかも……?」
せつ菜「……」
侑「他にも髪飾りにナットとか、マイクスタンドがレンチの形してるとか」
せつ菜「あぁー……」
せつ菜「そう言われると、アリな気がしてきました」
せつ菜「いや、私の髪飾りは万力ではないですけどね?」
侑「それはそうだよね」
21: 2021/01/09(土) 20:36:04.08 ID:X3004yLJ
侑「では、編んでから良い感じに時間が経ったので」
侑「結果発表!」
せつ菜「おぉー!」パチパチ
侑「私の髪は、三つ編みにしたあとにほどくと……」ホドキホドキ
せつ菜「……」
侑「……」ホドキホドキ
せつ菜「……」
侑「……まずこの段階でキューティクルの差」
侑「あんなスルルンとは……ほどけない!」
せつ菜「わ、私もほどくとき手間が掛かることもありますから!」
侑「結果発表!」
せつ菜「おぉー!」パチパチ
侑「私の髪は、三つ編みにしたあとにほどくと……」ホドキホドキ
せつ菜「……」
侑「……」ホドキホドキ
せつ菜「……」
侑「……まずこの段階でキューティクルの差」
侑「あんなスルルンとは……ほどけない!」
せつ菜「わ、私もほどくとき手間が掛かることもありますから!」
22: 2021/01/09(土) 20:37:47.74 ID:X3004yLJ
侑「気を取り直して、結果だけども」
せつ菜「はい」
侑「ごく普通に編みグセが残りました」ウェーブ
せつ菜「なんだか新鮮です!」
侑「なんかこう……偶然にも良い感じになると思ってたんだけど」
侑「普通のクセだね。梳かした方がいい感じの」
せつ菜「アイロンやコテのように、とはいかないんですね」
侑「そう上手くいったら髪の家電とか、ドライヤー以外いらなくなっちゃうもんね」
せつ菜「はい」
侑「ごく普通に編みグセが残りました」ウェーブ
せつ菜「なんだか新鮮です!」
侑「なんかこう……偶然にも良い感じになると思ってたんだけど」
侑「普通のクセだね。梳かした方がいい感じの」
せつ菜「アイロンやコテのように、とはいかないんですね」
侑「そう上手くいったら髪の家電とか、ドライヤー以外いらなくなっちゃうもんね」
23: 2021/01/09(土) 20:40:09.70 ID:X3004yLJ
侑「……でもさ、クセといえば」
侑「エマさんの編みグセのつき方はかわいいよね」
侑「見事にちょうど良い感じっていうか」
せつ菜「分かります分かります!」
せつ菜「合宿で初めて見ましたが、なんと言えばいいか……」
侑「大人っぽい感じもするんだけど」
せつ菜「少女っぽさが増す感じもするんですよね!」
侑「ドライヤーで乾かしてもちょっとだけウェーブがかかっててさ」
せつ菜「あの巻きの残り方がまた……ナチュラルで素敵なんですよね」
ふたり「ねー!」キャー!
侑「エマさんの編みグセのつき方はかわいいよね」
侑「見事にちょうど良い感じっていうか」
せつ菜「分かります分かります!」
せつ菜「合宿で初めて見ましたが、なんと言えばいいか……」
侑「大人っぽい感じもするんだけど」
せつ菜「少女っぽさが増す感じもするんですよね!」
侑「ドライヤーで乾かしてもちょっとだけウェーブがかかっててさ」
せつ菜「あの巻きの残り方がまた……ナチュラルで素敵なんですよね」
ふたり「ねー!」キャー!
24: 2021/01/09(土) 20:41:52.93 ID:X3004yLJ
侑「編んだり結んだりしてはないけど、璃奈ちゃんの髪のクセも個性的で良いよねえ」
せつ菜「てっぺんにちょこんってなってるアホ毛もすっごく可愛いです!」ペカーッ!
侑「走ったり跳ねたりするとぴょこぴょこして、見てるだけで癒されるよ」ホッコリ
侑「でね、びっくりしたのは合宿のときでさ」
せつ菜「はい」
侑「乾かすだけであのハネ方が再現してたし、寝起きでも対して変わってなかったんだよ」
せつ菜「髪のコシが強いんでしょうか?」
侑「どうなんだろう? あのぴよんぴよんな感じ、可愛いよね」
せつ菜「シルエットも特徴的で、すぐ璃奈さんってわかりますもんね」
せつ菜「てっぺんにちょこんってなってるアホ毛もすっごく可愛いです!」ペカーッ!
侑「走ったり跳ねたりするとぴょこぴょこして、見てるだけで癒されるよ」ホッコリ
侑「でね、びっくりしたのは合宿のときでさ」
せつ菜「はい」
侑「乾かすだけであのハネ方が再現してたし、寝起きでも対して変わってなかったんだよ」
せつ菜「髪のコシが強いんでしょうか?」
侑「どうなんだろう? あのぴよんぴよんな感じ、可愛いよね」
せつ菜「シルエットも特徴的で、すぐ璃奈さんってわかりますもんね」
25: 2021/01/09(土) 20:43:40.65 ID:X3004yLJ
侑「みんな髪のお手入れもきちんとして、個性もありつつ綺麗さと可愛さがあって」
侑「対して私のこの……体たらく」
せつ菜「私は可愛いと思いますよ?」
侑「ありがとう。でもさすがにもう少し気をつけるべきかなって」
侑「同好会云々以前に、身嗜みとして」
せつ菜「気にするほどのことではないと思いますが……」
せつ菜「気にかけて特に損はないかもしれませんね」
侑「だよね」
侑「このまえ髪乾かさずにベランダ出たら歩夢に普通に怒られたし」
せつ菜「それはまあ……そうなると思います」
侑「ねぇ」
せつ菜「それ他人事のときの相槌じゃありません?」
侑「対して私のこの……体たらく」
せつ菜「私は可愛いと思いますよ?」
侑「ありがとう。でもさすがにもう少し気をつけるべきかなって」
侑「同好会云々以前に、身嗜みとして」
せつ菜「気にするほどのことではないと思いますが……」
せつ菜「気にかけて特に損はないかもしれませんね」
侑「だよね」
侑「このまえ髪乾かさずにベランダ出たら歩夢に普通に怒られたし」
せつ菜「それはまあ……そうなると思います」
侑「ねぇ」
せつ菜「それ他人事のときの相槌じゃありません?」
26: 2021/01/09(土) 20:45:21.66 ID:X3004yLJ
侑「それでね、せつ菜ちゃんは普段の髪のケアってどうしてるのかなって」
侑「合宿のときも丁寧だったけど、あれでも省略してたんでしょ?」
せつ菜「構いませんが、そんなに特別なことはしてないですよ?」
侑「知ってる限りそれで特別じゃなかった試しがないんだよね」
せつ菜「そういうものでしょうか……」
侑「うん。このテュルンテュルンなツヤ、常人のそれじゃないもん」
侑「せつ菜ちゃんほどシュルシュルとはいかないでも、ちょっとくらい状態良くしたいなって」
せつ菜「さっきから全然擬音が安定しないですね」
侑「合宿のときも丁寧だったけど、あれでも省略してたんでしょ?」
せつ菜「構いませんが、そんなに特別なことはしてないですよ?」
侑「知ってる限りそれで特別じゃなかった試しがないんだよね」
せつ菜「そういうものでしょうか……」
侑「うん。このテュルンテュルンなツヤ、常人のそれじゃないもん」
侑「せつ菜ちゃんほどシュルシュルとはいかないでも、ちょっとくらい状態良くしたいなって」
せつ菜「さっきから全然擬音が安定しないですね」
27: 2021/01/09(土) 20:47:20.69 ID:X3004yLJ
せつ菜「……ともあれ、分かりました」
せつ菜「お悩みということなら、不肖優木せつ菜、全力で支えさせていただきます!」
侑「や、悩みってほどではないけど」
せつ菜「だとしても、そこには願いがあるはずです」
せつ菜「自分の髪質を……良くしたいと」
せつ菜「侑さん!」
侑「は、はい!」
せつ菜「──始まったのなら、貫くのみです!」グッ!
侑「加速が凄すぎる。これがせつ菜ちゃんの良さだよね」コツッ
せつ菜「お悩みということなら、不肖優木せつ菜、全力で支えさせていただきます!」
侑「や、悩みってほどではないけど」
せつ菜「だとしても、そこには願いがあるはずです」
せつ菜「自分の髪質を……良くしたいと」
せつ菜「侑さん!」
侑「は、はい!」
せつ菜「──始まったのなら、貫くのみです!」グッ!
侑「加速が凄すぎる。これがせつ菜ちゃんの良さだよね」コツッ
28: 2021/01/09(土) 20:49:13.13 ID:X3004yLJ
<フダンハ ドンナシャンプーヲツカッテイマスカ?
<ウーン……タシカ アユムトオナジヤツ?
<ソレデモイイデスガ オサナナジミデモ カミシツハチガウノデ
<ソッカァ~
<ウーン……タシカ アユムトオナジヤツ?
<ソレデモイイデスガ オサナナジミデモ カミシツハチガウノデ
<ソッカァ~
29: 2021/01/09(土) 20:51:48.16 ID:X3004yLJ
〜数日後・放課後〜
同好会部室
ガチャ
侑「今日はせつ菜ちゃんが一番乗りなんだね、お疲れ様!」
せつ菜「お疲れ様ですっ!」ペカーッ‼︎
せつ菜「あれ、今日は髪を下ろしたままなんですね?」
侑「あぁー、うん、そうなんだよね」
侑「そうせざるを得なかった、というか」
せつ菜「イメチェンとかではないと」
侑「まだそれはしなくて良いかなぁ」
侑「あのね、理由なんだけど」
せつ菜「はい」
同好会部室
ガチャ
侑「今日はせつ菜ちゃんが一番乗りなんだね、お疲れ様!」
せつ菜「お疲れ様ですっ!」ペカーッ‼︎
せつ菜「あれ、今日は髪を下ろしたままなんですね?」
侑「あぁー、うん、そうなんだよね」
侑「そうせざるを得なかった、というか」
せつ菜「イメチェンとかではないと」
侑「まだそれはしなくて良いかなぁ」
侑「あのね、理由なんだけど」
せつ菜「はい」
30: 2021/01/09(土) 20:53:49.76 ID:X3004yLJ
侑「髪がトゥルットゥルになりすぎて、ヘアゴムしてもすぐ落ちちゃうんだよね」
せつ菜「えぇ……!?」
侑「髪が綺麗なのは嬉しいけど、昼はくくってないとなんか落ち着かなくってさ」アハハ
侑「菜々ちゃんが三つ編みしてるときのヘアゴム、教えてもらえないかな?」
侑「ちょっとこれは……御せない」
せつ菜「それは構いませんが……」
せつ菜「……」ジッ
侑「……触ってみる? 自分ので慣れてるかもだけど」
せつ菜「いえ、興味深いですね……失礼します」サワッ
せつ菜「えぇ……!?」
侑「髪が綺麗なのは嬉しいけど、昼はくくってないとなんか落ち着かなくってさ」アハハ
侑「菜々ちゃんが三つ編みしてるときのヘアゴム、教えてもらえないかな?」
侑「ちょっとこれは……御せない」
せつ菜「それは構いませんが……」
せつ菜「……」ジッ
侑「……触ってみる? 自分ので慣れてるかもだけど」
せつ菜「いえ、興味深いですね……失礼します」サワッ
31: 2021/01/09(土) 20:55:53.62 ID:X3004yLJ
トゥルルルルンッ‼︎
せつ菜「!?」
侑「……」
せつ菜「……」スッ
テュルルルルンッ‼︎
侑「……」
せつ菜「……」
せつ菜「……」コクッ
侑「……」コクリ
せつ菜「!?」
侑「……」
せつ菜「……」スッ
テュルルルルンッ‼︎
侑「……」
せつ菜「……」
せつ菜「……」コクッ
侑「……」コクリ
32: 2021/01/09(土) 20:57:50.03 ID:X3004yLJ
せつ菜「人の髪で感じてみると……」
せつ菜「想像の100倍……トゥルットゥルですね」
侑「だよねぇ」
せつ菜「おぉ〜……」サワサワ
せつ菜「……」トゥルトゥル
せつ菜「……」サラサラ
せつ菜「想像の100倍……トゥルットゥルですね」
侑「だよねぇ」
せつ菜「おぉ〜……」サワサワ
せつ菜「……」トゥルトゥル
せつ菜「……」サラサラ
33: 2021/01/09(土) 21:01:32.21 ID:X3004yLJ
侑「……」
せつ菜「……」サワサワ
侑「……」
せつ菜「……」トゥルルン
侑「……楽しい?」
せつ菜「はい!」ペカーッ‼︎
侑「ならいっかぁ〜」
おわり
せつ菜「……」サワサワ
侑「……」
せつ菜「……」トゥルルン
侑「……楽しい?」
せつ菜「はい!」ペカーッ‼︎
侑「ならいっかぁ〜」
おわり
35: 2021/01/09(土) 21:13:19.83 ID:FpptxlcE
おつおつ
37: 2021/01/09(土) 22:14:13.88 ID:qkfhY7RP
みつ編みってだいぶ癖付きそうだけど実際どうなんだろ
40: 2021/01/10(日) 01:45:23.93 ID:w7wQEQal
よかった
41: 2021/01/10(日) 13:02:36.02 ID:0DxCmnbg
ゆるーく会話してはしゃいでるゆうせつ好き
42: 2021/01/10(日) 13:53:03.99 ID:/AmJNlzK
走り始めが独特な侑ちゃんの人かな?
いつもながらゆるい会話がステキです
いつもながらゆるい会話がステキです
36: 2021/01/09(土) 21:29:01.65 ID:xuV7T1Bv
おつ
確かにあのシーンの髪はトゥルトゥルだったなw
確かにあのシーンの髪はトゥルトゥルだったなw
38: 2021/01/09(土) 22:18:53.17 ID:qYR/CQVt
二人のやわらかな時間いい
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1610191146/
作者さんのそのほかのSS
歩夢「侑ちゃん、ごめんってば」アセアセ 侑「……」しずく(部室から歩夢さんの焦ってる声が……?)【SS】
歩夢「私、侑ちゃんが嫌がってたって知らなくて」
侑「……」
歩夢「もう言わないから、ね?」オロオロ
侑「……」
しずく(な、なんとなく普通に入っちゃったけど……)トビラシメ
しずく(どうしたんだろう、言葉的に歩夢さんが侑さんを怒らせた?)ウカガイ
しずく(……あの歩夢さんが? あの侑さんを?)
歩夢「もうみんなが来てもおかしくない時間だし……」
歩夢「だから、ね? 侑ちゃん」
侑「……」
侑「ばぶ!!!」
歩夢「そろそろ普通に喋ってよぉ!!」
しずく(ええぇーっ!?!?)
愛「ゆうゆの髪ってキレーに染まってるよねえ」侑「愛ちゃんもいつもバッチリだよね」【SS】
〜休日・ランチタイム終了間際〜
もんじゃみやした
侑「その色って全体ブリーチでしょ? 髪伸びたときの管理とか大変じゃない?」
愛「伸びてきた根元だけケアブリーチしてるから、案外そうでもないよ」グザイイタメ
侑「ケアブリーチ?」
愛「ブリーチ剤にケア剤が入ってて、髪が痛みにくいんだって」ドテツクリ
侑「へえぇ〜……!」
愛「ま、行きつけの美容師さんの受け売りだけどね!」キジナガシコミー
ジュワーッ!
侑「おおぉ〜!」キラキラ
愛「あははっ、髪ともんじゃのどっちへのリアクションか分かんないなぁ」ナガシコミー
かすみ「侑先輩って、走り出すときの一歩目にクセありません?」侑「普通だと思うけどなあ」【SS】
侑「具体的に言うとどういうところ?」
かすみ「毎回ってワケじゃないんですけど、一歩目に『ピョイン』って跳ねるときありませんか?」
侑「ピョインって」
かすみ「あー……ちょっと待ってください。違いますね」
侑「違うの?」
かすみ「『ピョコッ』かもしれないです」
侑「かすみちゃん?」
かすみ「あっ、いやでも『ピョコン』の方が近いですかね……」
侑「かすみちゃん?」
かすみ「いま改めて考えてみたら『ピョンコ』の可能性も出てきました」
侑「擬音の種類の話じゃなくてね?」
侑「しずくちゃんって、卵料理が好きなの?」しずく「人並みには好きですけど……?」キョトン【ラブライブ!SS】
しずく「どうしたんですか、突然?」
侑「いや、合宿のときのこと思い出してたんだけど」
侑「初日の夕飯のとき、次の日の朝ごはんについて話してたよね」
しずく「確か、真っ先にエマさんが卵かけご飯にしたいって言ってましたね」クスッ
侑「璃奈ちゃんがすぐに卵かけご飯好き! って言ってたのもかわいかったねぇ」ニコニコ
しずく「ええ」ニコッ
侑「でもね、いちばん印象に残ってるのはその後で」
しずく「その後」
しずく「……あっ」