唐可可 (タンクゥクゥ)ーSS

とある日曜日の昼下がり。学校が全館電気設備検査とかで、この二日間は立ち入り禁止。気持ちのいい秋晴れなのに部活もないし、なんとなくもったいなくて、かのんの喫茶店にお邪魔することにしたわ。普通に、お客としてね。 かのん「いらっしゃいませ――あ、すみれちゃん！」 　店員モードから破顔一笑して友達モードになったかのんの後ろで、見慣れたショートヘアの女の子が声を上げる。 可可「げげっ、すみれ…！」 すみれ「来たったら来ちゃったわ……あら、可可もいたの？」 かのん「うん……あ、違うよ！？　次の歌詞がなかなか思い浮かばないって相談したら、可可ちゃんが尋ねてきてくれたの！　別にハブとかじゃ――」 すみれ「別に、気にしてないわよ。私も一人で来たんだし。それより、席空いてる？」 　お店は、テーブル席なら誰かと相席になるし、カウンター席なら誰かと隣り合う程度に混んでいた。となると――いや別に、混んでなくてもそうだっただろうけど――私は可可のテーブルに向かい合わせで座った。

1:名無しで叶える物語(SIM) 2021/09/11(土) 21:28:34.69 ID:4EIMxlPG 店員「……」 可可「お子様ランチ一つお願いしマス！」 店員「……」 可可「……...

可可「かのんにクイズを出したいと思いマス」 かのん「唐突だね、どんなクイズ？」 可可「ルールは簡単！今日はなんの日かを当てるクイズです！」 かのん「今日？今日は、9月9日だよね」

次の日 千砂都「うぃーっす！二人が一緒に登校するなんて珍しいね！」 かのん「昨日可可ちゃんが泊まりに来たんだよ、ねー？」 可可「ハ、ハイ///」ｷｭｯ 千砂都「ふふ、可可ちゃんってばかのんちゃんにくっついちゃって...本当に仲良しなんだねっ！」ﾆｺｯ かのん(なんで一回エッチしただけなのにコイツ彼女面してんだ)

恋「ピザピザピザピザピザピザピザピザピザピザ、これでいいですか？」 可可「ココは？」ﾋｻﾞﾁｮﾝ 恋「ひざですね」 可可「ぶぶー！ ここはヒジ――」 恋「ひじはこっちですよ」 可可「ｱﾘｪ？ こっちは？」 恋「ひざですね」 可可「こっちは？」 恋「ひじです」 可可「むー……」 恋「ふふ」ﾆｺﾆｺ

～部室～ かのん「きゃぁぁーっ！！」 可可「はっ！？な、なんデスか！？これはもしや、噂の地震というやつ かのん「あっ、ああっ……」ﾋﾟｸﾋﾟｸ ｶｻｶｻ かのん「ひぃぃ！！？で、でたぁ！！」 すみれ「はぁ？一体何の騒ぎ かのん「ごきぶりぃぃ！！ごきぶり出たのっ！！！」 すみれ「うええ！！？」 ｶｻｶｻ かのん「ひいいいいい！！！やだやだやだやだぁ！！むりぃ！！こっち来ないでぇ！！！」 かのん「すみれちゃん！！すみれちゃんなんとかしてぇ！！！」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ!! すみれ「うぇぇ！？私に言うなぁ！！そーゆーのマジで無理なんだからーっ！！」

■約15000文字■ かのん「ホストクラブって……可可ちゃん、本気で言ってるの！？」 可可「はい！　可可、スクールアイドルに会いたいのと同じくらい、日本のホストクラブに行ってみたかったんデス！」 かのん「そうだったんだ……」 かのん（可可ちゃんて、意外と女好きだよね……） 可可「というわけで今から行きましょう！」 かのん「え、私も！？」 かのん「私はいいよー、ホストクラブってガラじゃないしさ、ちょっと怖いし……」ｱﾊﾊ 可可「実は可可も少し緊張していマス。でもかのんと2人ならきっと大丈夫デス！」 可可「さあ行きましょう！」ｸﾞｲｯ かのん「ええええ！？」

かのんちゃん家の喫茶店―― 可可「わあぁ…！ナポリタン、チョコバナナのサンデー、それにミルクティー！」 かのん「可可ちゃんの好きなものを取り揃えたよ！って言っても、全部お店で出してるものだけどね」 可可「どうしてこんなに沢山…ハッ！可可、もしかして今日が誕生日だったとか」 かのん「あははっ、まさか」

千砂都「家に帰ってるんじゃないの？」 かのん「うーん、でもすみれちゃんの家ってあっちじゃないしなあ……」 かのん「まだスカウト待ちしてるのかな？」 千砂都「尾行しちゃう？」 かのん「えー、すみれちゃんに悪いよー」ｿﾜｿﾜ 千砂都「言葉の割にそわそわしてるよ？」ｸｽｸｽ かのん「ばれた？」ｸｽｸｽ

苛苛「なんデスか！？」ｲﾗｲﾗ かのん「えっと、なにか怒ってる……？」 苛苛「怒ってないデス！ うっせーデス！」ﾊﾞﾝｯ かのん「ﾋｨｯ」ﾋﾞｸｯ 苛苛「はぁ……」ｲﾗｲﾗｲﾗｲﾗ