【SS】クゥクゥ「アルバイトで天下を目指しマス!」かのん(大丈夫かなぁ……?)

SS


1: (SIM) 2021/07/22(木) 17:05:47.33 ID:MV/QTNem
クゥクゥ「っだぁ~……」ビターッ

かのん「どうしたの、クゥクゥちゃん?」

クゥクゥ「足りないデス」

かのん「えっ?」

クゥクゥ「おカネが、全然足りないデス……」ビターッ!

クゥクゥ「日本のブッカは高いデス。この前お洋服を買いに行ったらビックリしマシタ」

クゥクゥ「こんなんじゃスクールアイドルなんて到底できマセン。無理難題、前途多難デス。っだぁ~………」グデーッ

かのん「そっか。スクールアイドルって全部自分たちでなんとかしなくちゃいけなんだよね」

クゥクゥ「ハイ。先人たちは偉大デス……カクナル上は……」

かのん「……かくなる上は?」

クゥクゥ「……」

スクッ!

クゥクゥ「アルバイトデス!アルバイトをしマス!」

2: (SIM) 2021/07/22(木) 17:07:12.82 ID:MV/QTNem
クゥクゥ「バイトデス!英語で言うとpart-time jobデス!」グッ!

かのん「あ、うん。言葉の意味が分からなかったんじゃなくて……大丈夫なの?」

クゥクゥ「何がデスか?」

かのん「ほら、私たちってまだ高校入ったばっかだし、それにこういうのってちゃんとお店とか選んでやるようにしないと後々大変なことになったりとか……」

かのん(うっわ、バイトとか絶対やりたくな……そもそも家の手伝いもロクにしたことないし……)

クゥクゥ「千砂都さんはやってマスよ?」

かのん「ちーちゃんは昔からたこ焼き好きだったからね。しっかりとお店の情報とか、時給とか、お休みとか、その辺下調べとかきちんとしないと

クゥクゥ「その辺りは没問題デス!可可、スバラシイバイト先を知ってマス!」ガタッ!

かのん「ほんとに?」

クゥクゥ「ハイ!可可に任せるデス!かのんサン、可可と一緒にアルバイト始めてくれマセンか?」

かのん「う、う~ん……」

かのん(大丈夫かなぁ……?)

4: (SIM) 2021/07/22(木) 17:08:54.54 ID:MV/QTNem
―翌日―

クゥクゥ「これデス!広告の写真を撮ってきマシタ!」

かのん「……?」

スッスッ

かのん「これって……」

クゥクゥ「ハイ!『バニラ』ってお店デス!」

クゥクゥ「昨日渋谷に車が走っていマシタ!女の子にオススメの超優良バイトだそうデス!」

クゥクゥ「すきま時間に稼げて好待遇!高収入!まさにスクールアイドルにぴったりの

かのん「すとぉぉぉぉっぷ!!!//」バンッ!

かのん「クゥクゥちゃん!!?それ絶対ヤバいやつだって!!絶対え ちなやつだって!!//」

クゥクゥ「エ チ……??」キョトン

かのん「教育上よろしくないってこと!!とにかく一端考え直そう?ね?ねっ??」

クゥクゥ「しゅん………」ガクッ

6: (SIM) 2021/07/22(木) 17:10:51.53 ID:MV/QTNem
クゥクゥ「かのんサン、バイトダメって言いマス……可可はいい案だと思ったのに……」

かのん「ダメっていうか、もうちょっとゆっくり考えようってことで……」

千砂都「YO YO!なかなか見つからないアルバイト、スクールアイドルお金足らないぞ!どゅぅぅ~ん!」チェケラ

かのん「ちーちゃん!?」

千砂都「うぃっすー!ふっふっふー!どうやらお二人とも、アルバイト先でお困りのようだね?」

クゥクゥ「千砂都サン。何かいい案があるんデスか?」

千砂都「ちーちゃんにお任せだよ!高収入好待遇のとびっきりの求人、用意してきてるんだから!」

クゥクゥ「おぉ~!」キラキラ

かのん「それってどんなお店?」

千砂都「カフェだよ!」

クゥクゥ「カフェデスか!?」ガタッ!

千砂都「うん!キラキラでしょ?しかもしかも!お店の人はちょー優しくて、三食まかない付き!なんとなんと、そのお店とは~……」


………
……



千砂都「じゃじゃーん!ここだよ!」

クゥクゥ「おぉ~!確かにここのココアは世界一デス!」

かのん「って私の家じゃん!!」

7: (SIM) 2021/07/22(木) 17:12:51.73 ID:MV/QTNem
千砂都「うん。ここならかのんちゃんも安心でしょ?」

クゥクゥ「確かに高収入が期待できマス!」ムンッ!

かのん「クゥクゥちゃん、残念だけどそれは無理。ウチにそんなお金なんて余ってないし、そもそもこんな客もほとんど来ないお店になんて、バイト雇うほどの余裕は

かのん母「いいわよ、別に」

かのん「いいのぉ!!?」

かのん母「ええ。ちょうど人手が欲しいなって思ってた頃だし」

かのん「でも私にはぜんぜんお小遣いくれないじゃん!!」

ありあ「それはお姉ちゃんが全然手伝いしないからじゃん。引きニート」

かのん「うぐっ!?」

かのん母「売れないアーティストみたいな生活してるものね」

ありあ「まあお姉ちゃんって無能だし仕事しないくらいがちょうどいいのかも」

かのん母「それにひきかえクゥクゥちゃんって可愛いし、お仕事手伝ってくれたら助かりそうだわ~」

かのん(こいつら実の家族に向かってよくもこんな悪口を……)ワナワナ

9: (SIM) 2021/07/22(木) 17:14:05.39 ID:MV/QTNem
◇———◇

ありあ「はい、ここが更衣室」

かのん「私の部屋じゃん」

ありあ「ウチはただでさえスペース狭いんだから我慢してよね。えっと………あったあった」ガサガサ

ありあ「はい、これウチの制服」

クゥクゥ「おぉ~!」キラキラ

かのん「ウチって制服の概念あったの?」

ありあ「一応ね。下で待ってるからさっさと着替えてよね」

クゥクゥ「了解しマシタ、サー!」ビシッ!

かのん「……」

かのん(ま、とりあえず着替えてやるか……)

10: (SIM) 2021/07/22(木) 17:17:30.44 ID:MV/QTNem
かのん「……」スルスル

かのん(ん、意外と制服可愛いかも)

かのん(へぇ~、お母さんもやるじゃん。こんなの隠し持ってるなんて)

かのん「クゥクゥちゃん、こっちは準備終わったよ。そっちはどう?」クルッ!

クゥクゥ「はい、できマシタ!」

かのん「!!?」

クゥクゥ「どうデスか、かのんサン?変なところとか

かのん「クゥクゥちゃんすとぉぉぉっぷ!!!」

11: (SIM) 2021/07/22(木) 17:19:07.88 ID:MV/QTNem
クゥクゥ「何か問題ありマシタか?」

かのん「あるよ!!大ありだよ!!!どうして何も着てないの!!?」

クゥクゥ「着てマス。ちゃんとエプロンは着てるデス」

かのん「その下だよ!!裸じゃん!!こっちのシャツの上に着るものだって」

クゥクゥ「そうでしたか、ついうっかり。日本では裸エプロンが一般的と聞きマシタので」

かのん「そんなことしてるの一部のマニアだけだから!!!」

クゥクゥ「ですが中国のネットには

かのん「ネットの嘘に騙されないで!!!」

クゥクゥ「嘘なのデスか!!?」ガーン!!

かのん「さすがに普通の人はしたことないよ!!!」

クゥクゥ「そうデスか、しゅん………せっかくナウいヤングとアゲポヨできると思いマシタが………」ズーン

かのん(クゥクゥちゃんのこの知識はどこから身に着けてきてるんだろう……?)

12: (SIM) 2021/07/22(木) 17:21:00.52 ID:MV/QTNem
◇———◇

かのん「ど、どうかな……?」

クゥクゥ「千砂都サン!どうデスか?可可、ちゃんと可愛いデスか?」

千砂都「うん!すっごく可愛いよ!」

ありあ「リボンもいい感じだね」

かのん母「やっぱりクゥクゥちゃんにはこういう若者っぽいのが似合うと思ったのよね~」

クゥクゥ「えへへ、ありがとうゴザイマス。そんなに褒められて、可可、嬉しいデス」テレテレ

かのん(こいつら私のこともちゃんと褒めろや……せっかくこんな恥ずい制服きてやってるのに……)ワナワナ

クゥクゥ「決めマシタ。可可、ここでバイトしてみることにしマス」

千砂都「頑張ってね、クゥクゥちゃん!」

クゥクゥ「ハイ!一生懸命ガンバって、ゆくゆくは世界一のアルバイターに

かのん「ちょっと待ったぁぁぁ!!!」

13: (SIM) 2021/07/22(木) 17:22:25.98 ID:MV/QTNem
千砂都「えっ?」

クゥクゥ「どうかしマシタか、かのんサン?」

かのん「クゥクゥちゃん、ちゃんとアルバイトこなせるの?まだ日本に来て間もないのに」

クゥクゥ「大丈夫デス。可可、自信ありマス。この日のために日本語たくさん勉強しマシタ」ムンッ!

かのん(ほんとかなぁ?さっきもあんな失敗しているし……)

千砂都「そんなに心配だったら一回研修してみればいいんじゃない?」

かのん「研修?」

千砂都「うん。一回かのんちゃんがクゥクゥちゃんを試験して、大丈夫そうになったら本番のお仕事をしてもらうの。新人ちゃんの基本だよ!」

かのん「なるほど……」

14: (SIM) 2021/07/22(木) 17:25:24.84 ID:MV/QTNem
千砂都「うぃっすー!」

カランカラン♪

かのん「まずはご来店されたお客様に大きな声であいさつをします」

クゥクゥ「お帰りクダサイマセ、ご主人サマ!」

かのん「それはメイド喫茶。しかも敬語が微妙に間違ってる」

千砂都「えっと、メニューは~……」

かのん「次にお客様からご注文を承ります」

クゥクゥ「ご注文は何にしマスか?」

千砂都「じゃあアイスコーヒー、ミルクもお願いします」

クゥクゥ「ハイ、よろこんでー!!」

かのん「それは居酒屋のあいさつ」

クゥクゥ「袋もつけマスか?」

かのん「それはコンビニ!」

クゥクゥ「ご一緒にセットでアイスコーヒーもいかがデス?」

かのん「それはファーストフード店!!もう絶対ふざけてやってるよね!!?」

15: (SIM) 2021/07/22(木) 17:26:30.61 ID:MV/QTNem
クゥクゥ「っだぁ~……ニッポンのアルバイトって難しいデス……」ズーン

千砂都「しょうがないよ、まだ日本に来たばっかりだもんね」

かのん(その一言で済ませられるようなミスじゃなかったと思うけど)

クゥクゥ「どうしましょう、このままじゃ可可、アルバイトをクビになってしまいマス……」

かのん「だったらキッチンの方をやってみたら?」

クゥクゥ「キッチン?」

かのん「うん、ホールじゃなくてキッチン。それなら言葉がわかんなくてもなんとかなりそうじゃない?」

クゥクゥ「おぉ~!」パチパチ

16: (SIM) 2021/07/22(木) 17:28:36.14 ID:MV/QTNem
かのん「ここでコーヒーを作るんだよ」

かのん「これがコーヒーミル。この機械でコーヒー豆を粉砕してコーヒーを作るんだよ」

クゥクゥ「なるほど……」メモメモ

かのん「こうやってコーヒーを作るお仕事をバリスタって言うの。資格とかも必要なんだけど勉強したら誰でも取れるんだって」サラサラ

クゥクゥ「……」

かのん「ポイントは豆の特性をちゃんと見抜くこと。おんなじコーヒー豆にもいろんな種類があって、それぞれ香りとか焙煎の時間とか

クゥクゥ「わかりマシタ。この古代兵器で敵を蹴散らすわけデスね」

かのん「あ、うんそっちのバリスタじゃないよー」

17: (SIM) 2021/07/22(木) 17:29:34.08 ID:MV/QTNem
………
……


かのん「……とまあ説明はこんな感じかな。実際にやってみる?」

クゥクゥ「ハイ!お手柔らかにお願いしマス!」

サラサラ

クゥクゥ「むむむ………」

キリキリ

クゥクゥ「これを、こうして………」

コポコポ

クゥクゥ「……できマシタ!」

かのん「おぉ~!クゥクゥちゃんすごい!」

クゥクゥ「えへへ、これくらいなら朝飯前デス!」

クゥクゥ(ですが、少しだけ物足りないような……)

クゥクゥ(……そうだ!可可、いいコト思いつきマシタ!)

18: (SIM) 2021/07/22(木) 17:30:31.97 ID:MV/QTNem
◇———◇

クゥクゥ「お待たせしマシタ。抹茶ラテデス」

千砂都「わぁ~!可愛い~!」

かのん(へぇ~、ラテアートか。すごいじゃん)

かのん「クゥクゥちゃん、こんなこともできるんだね」

千砂都「ね~、食べちゃうのがもったいないよ~」パシャパシャ

クゥクゥ「ハイ!運動以外は任せてクダサイ!」

かのん「どれどれ、お味の方は~……」

千砂都「もう食べちゃうの!?」

かのん「飲み物だからね。それにラテアートは飲むときだって面白いんだよ。いただきま~す」ゴクッ

千砂都「ふーん……ちなみにこの緑色の部分は何を使ってるの?」

クゥクゥ「わさびデス」

かのん「ぶぶーっ!!」

20: (SIM) 2021/07/22(木) 17:31:45.18 ID:MV/QTNem
かのん「けほっ!!けほけほっ!!おえっ!!」

クゥクゥ「かのんサン、飲み物を吐き出すなんて行儀が悪いデス」

かのん「クゥクゥちゃん!!どうしてわさびなんて使っちゃったの!!?」

クゥクゥ「日本人はわさびが大好きだって聞きマシタ。お寿司にもたくさん入れて食べてマス」

かのん「それはお寿司だけだって!!コーヒーには入れないよ!!」

クゥクゥ「そうデスか。ついうっかり」

かのん「うっかりってレベルじゃないよねさっきから!!?」

かのん(もしかして私、いじめられてる……?)

21: (SIM) 2021/07/22(木) 17:33:02.87 ID:MV/QTNem
かのん「とにかく絶対ダメだよ!!クゥクゥちゃんにアルバイトなんて任せちゃ!!万が一お客さんにこんなもの出しちゃったら取返しつかないし!!」

クゥクゥ「しゅん……」ショボーン

かのん「やっぱり一端落ち着いて考え直した方がいいと思う!!アルバイト始めるにしても、まずは日本での生活に慣れてからとか

ありあ「お姉ちゃんもだよ」

かのん「うぇぇ!!?」

ありあ「店内でうるさすぎ。それにお姉ちゃんもコミュ障寄りだし、接客に関しては同レベルだし」

ありあ「というわけで、ん。ほら、外の掃除やってくる」

かのん「……」

22: (SIM) 2021/07/22(木) 17:34:15.43 ID:MV/QTNem
かのん「ふわぁ~……」

シャッシャッ

かのん(あーあ、どうして私が家の周りの掃除なんかを……)

クゥクゥ「すみません、かのんサン。可可が仕事を上手くできないばかりに……」

かのん「あ、ううん気にしないで。どうせお客さんなんて誰も来ないし」

クゥクゥ「確かにそうデスね。ここのココアは世界一なはずなのに」

かのん「まあ裏路地にあるからねー。お客さんが来なくても仕方ないよ」

クゥクゥ「ウラロジ?」

かのん「あっちに大通りがあるでしょ?だからそっちのお店にお客さんをとられちゃって、こっちの方には来てくれないんだよ」

クゥクゥ「なるほど………わかりマシタ!可可に考えがありマス!」

23: (SIM) 2021/07/22(木) 17:35:39.43 ID:MV/QTNem
かのん「宣伝?」

クゥクゥ「そうデス!ビラを配りマス!」ピラッ!

かのん(いつの間にこんなものを……)

クゥクゥ「宣伝イベントは集客の基本デス!宣伝でここがスバラシイココアの店だと知れば、きっとみんな来てくれるはずデス!」

かのん「なるほど……うん。いい考えだと思う」

クゥクゥ「ハイ!そしていつか立派に接客ができるようになるように、可可、ガンバリマス!」ムンッ!

かのん(あ、さっきのやつまだ諦めてなかったんだ……)

24: (SIM) 2021/07/22(木) 17:37:29.25 ID:MV/QTNem
◇———◇

かのん「よろしくお願いしまーす、よろしくお願いしまーす」ヒラヒラ

ツカツカ

かのん(はぁ~、やっぱりそう簡単に受け取ってはもらえないよね。都会の人って妙に優しくないとこあるし……)

かのん(あー、いっそのこと全部ゴミ箱に捨てちゃおっかなー)

かのん「……」

かのん「……クゥクゥちゃん?」

クゥクゥ「ハイ?」

かのん「クゥクゥちゃんの方は調子どう?」

クゥクゥ「没問題デス。もうすぐ配り終わりマス」

かのん「はやっ!?」

25: (SIM) 2021/07/22(木) 17:39:01.28 ID:MV/QTNem
かのん「すごい!どうやって処理……じゃなくて配ったの?」

クゥクゥ「ふっふっふー、こういうのにはコツがありマス」

かのん「コツ?」

クゥクゥ「ハイデス。しっかりと熱意を持って誠心誠意宣伝すれば、みんなチラシを受け取ってくれマス」

かのん(確かに。それにクゥクゥちゃんて売り込みとかそういうの得意そうだもんね)

クゥクゥ「見ていてクダサイかのんサン。可可が今からお手本を見せマス」

ピューッ!

クゥクゥ「你好!」

通行人A「わっ!」

クゥクゥ「これ、カフェのチラシデス!良かったら受け取ってクダサイ!あっちの方にありマス!」

通行人A「あ、ありがと……」

クゥクゥ「ハイ!」

クゥクゥ「かのんサン、こうデス!」ドヤッ!

かのん「……」

26: (SIM) 2021/07/22(木) 17:40:29.33 ID:MV/QTNem
ガヤガヤ

通行人B「ねえねえ、もしかしてお店の宣伝?」

クゥクゥ「ハイデス!」

通行人C「何売ってるの?」

クゥクゥ「世界一のココア……チョコです!とっても美味しくて、食べると気分が良くなりマス!」

かのん(え?)

通行人B「それって……大丈夫なやつなの?」

クゥクゥ「大丈夫デス!だっぽ……じゃなくて合法デス!ダイエットにも効果的デス!食べると頭がスッキリしマス!」

ザワザワ

クゥクゥ「他にもハーブとか葉っぱとかアイスとかたくさんの種類がありマス!健康にもいいデス!お店は裏の奥の方にあるので、ぜひ

かのん「クゥクゥちゃん!!それマズイって!!」

クゥクゥ「えっ?何がデスか??」

かのん「だってそれって全部ヤバい意味の

ポンポン

かのん「ひぃぃっ!!?」

警察官「ごめんね。ちょっといいかな?」

かのん(あぁぁぁ………)

27: (SIM) 2021/07/22(木) 17:41:48.10 ID:MV/QTNem
かのん「すみませんすみません!!ほんっとうにごめんなさい!!」ペコペコ

クゥクゥ「全くデス。かのんサン、警察に迷惑をかけてはいけマセン」

かのん「クゥクゥちゃんはこっちの立場だよね!!?」

警察官「あ、あはは……」

かのん「ごめんなさい!!本当にごめんなさい!!クゥクゥちゃんもちゃんと謝って!」

クゥクゥ「很抱歉。我再也不会犯這麼做了」

かのん「こういう時だけ中国語に逃げるのズルい!」

警察官「まあまあ。今回は留学生ってことも含めて大目に……」

かのん「本当にすみませんでした!!」ペコペコ

クゥクゥ「どうもすみませんデス……」ガックリ

28: (SIM) 2021/07/22(木) 17:42:58.63 ID:MV/QTNem
◇———◇

かのん「はぁぁ………」フキフキ

かのん(結局、今日は振り回されっぱなしで散々な目に遭ったし。最悪……)

かのん母「クゥクゥちゃん?もうあがっちゃっても大丈夫よ」

クゥクゥ「ハイ、ありがとうゴザイマス」

かのん母「それと今日のお給料よ。手伝ってくれてありがとう」

クゥクゥ「わぁ~!嬉しいデス!」

かのん「給料?」ピクッ!

かのん(そうだバイト代!これさえ貰えれば散々な目に遭っても一日頑張った甲斐があるってものだよ!)

29: (SIM) 2021/07/22(木) 17:44:16.51 ID:MV/QTNem
かのん「~♪」ルンルン

かのん母「まずはクゥクゥちゃん。はい、お疲れさま」

クゥクゥ「おぉ~!こんなに!!」

クゥクゥ「見てクダサイかのんサン!お金がいっぱいデス!」

かのん「えっ?」

ピラッ!

かのん「嘘!?私の先月のおこづかいより多い!」

かのん母「クゥクゥちゃんには翻訳のお仕事も手伝ってもらってたものね。パパがありがとうって言ってたわよ」

クゥクゥ「えへへ、お役に立てて嬉しいデス!」

かのん(むむむ、抜け目ない……)

かのん「私の分は?」

かのん母「はい、これよ」ピラッ

かのん「……」

30: (SIM) 2021/07/22(木) 17:45:38.28 ID:MV/QTNem
かのん「……」


———

【請求書】

澁谷かのん 様

コーヒー×3 1,050円
制服×2 8,000円
ビラ代 1,500円
わさび 300円

計 10,850円

———


かのん「……これ、どういうこと?」

ありあ「お姉ちゃんがお店に迷惑かけた分の請求書」

かのん母「ちゃんと来月のおこづかいから天引きしとくわよ」

かのん「はぁぁ!!?」ガタッ!

クゥクゥ「かのんサン……」

千砂都「かのんちゃん……」

ポンッ!

クゥクゥ「人生まだまだなんとかなりマス。きっとハロワが助けてくれるはずデス」

千砂都「諦めないで仕事さがし頑張ろっ!きっとぴったりのお仕事が見つかるよ!!」

かのん「無能みたいな扱いしないで!!」

31: (SIM) 2021/07/22(木) 17:47:30.05 ID:MV/QTNem
終わるデス。読んでくれてありがとうゴザイマシタ

32: (茸) 2021/07/22(木) 17:49:58.60 ID:44fLkcLx
乙デス

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1626941147/

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