3:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 01:26:35.52 ID:9k+RGndr
善子「なにこれ」
ルビィ「差し上げます」
善子「いらない」
ルビィ「なんで?」
善子「こんな得体の知れないもの受け取れるわけないでしょ」
ルビィ「まあまあそう言わないで、結構レアなんだよーこれ」
善子「どの辺が」
ルビィ「使うと1日中ルビィと一緒にいられるの」
善子「それはそれは、ファンからすれば興奮で震えが止まらないでしょうね」
ルビィ「うん」
善子「うん、じゃなくて」
ルビィ「え?」
ルビィ「差し上げます」
善子「いらない」
ルビィ「なんで?」
善子「こんな得体の知れないもの受け取れるわけないでしょ」
ルビィ「まあまあそう言わないで、結構レアなんだよーこれ」
善子「どの辺が」
ルビィ「使うと1日中ルビィと一緒にいられるの」
善子「それはそれは、ファンからすれば興奮で震えが止まらないでしょうね」
ルビィ「うん」
善子「うん、じゃなくて」
ルビィ「え?」
5:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 01:28:25.19 ID:9k+RGndr
善子「ていうか、そんなに良いものなら誰かにでもあげたら?」
ルビィ「ではどうぞ」スッ
善子「あのねえ」
ルビィ「ふふっ」ニコニコ
善子「…………」
パシッ
善子「はい、リリース」スッ
ルビィ「今すぐ使うんだね。わかった」
善子「いやそっちの意味じゃなくて」
ルビィ「じゃあ明日から開始ということで」
善子「話進めないで」
ルビィ「ではどうぞ」スッ
善子「あのねえ」
ルビィ「ふふっ」ニコニコ
善子「…………」
パシッ
善子「はい、リリース」スッ
ルビィ「今すぐ使うんだね。わかった」
善子「いやそっちの意味じゃなくて」
ルビィ「じゃあ明日から開始ということで」
善子「話進めないで」
6:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 01:29:32.70 ID:9k+RGndr
ルビィ「なに?」
善子「だから、釣りのときの意味で言ったの。そのままお返ししますって」
ルビィ「ふ~ん? でもそれおかしいよね」
善子「何がよ」
ルビィ「釣られたのは善子ちゃんでしょ? エサに釣られたお魚さん」ヒラヒラ
善子「こんの……」
ルビィ「まあルビィは手離したりなんてしないけどね、善子ちゃんと違って」クスクス
善子「ムカつくわぁ、あんた私相手だとなんでそんなに生意気なの」
ルビィ「自然体を心がけているので」
善子「なわけないでしょ白々しい」
善子「だから、釣りのときの意味で言ったの。そのままお返ししますって」
ルビィ「ふ~ん? でもそれおかしいよね」
善子「何がよ」
ルビィ「釣られたのは善子ちゃんでしょ? エサに釣られたお魚さん」ヒラヒラ
善子「こんの……」
ルビィ「まあルビィは手離したりなんてしないけどね、善子ちゃんと違って」クスクス
善子「ムカつくわぁ、あんた私相手だとなんでそんなに生意気なの」
ルビィ「自然体を心がけているので」
善子「なわけないでしょ白々しい」
7:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 01:30:54.65 ID:9k+RGndr
善子「はぁーっ……大体なんだってそんな変なもの渡す気になったのよ」
ルビィ「あ、その前にお風呂入ってきていい?」
善子「自由人か!!?」
ルビィ「ほら、ぬるくなるかもしれないから」
善子「なら私も一緒に入るわ、ルビィ長そうだし」
ルビィ「え?」
善子「何よ、別にいいでしょ?」
ルビィ「いいけど……え ちなのは駄目だからね?」チラッ
善子「髪の毛わしゃわしゃしたろか」
ルビィ「あ、その前にお風呂入ってきていい?」
善子「自由人か!!?」
ルビィ「ほら、ぬるくなるかもしれないから」
善子「なら私も一緒に入るわ、ルビィ長そうだし」
ルビィ「え?」
善子「何よ、別にいいでしょ?」
ルビィ「いいけど……え ちなのは駄目だからね?」チラッ
善子「髪の毛わしゃわしゃしたろか」
8:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 01:32:13.66 ID:9k+RGndr
~~~
善子「あーサッパリした」
ルビィ「気持ちよかったねぇ」
善子「アイス食べるでしょ、何がいい?」
ルビィ「イチゴ味のやつ」
善子「はい」ポイッ
ルビィ「冷たっ! えへへ、ありがとう。ひんやりしてて気持ちいいね」
善子「……こういうときは可愛げあるのに」ボソッ
ルビィ「何か言った?」
善子「私にね。ただの独り言よ」
ルビィ「ああ、いつものね」パク
善子「やっぱり可愛くないわあんた」
善子「あーサッパリした」
ルビィ「気持ちよかったねぇ」
善子「アイス食べるでしょ、何がいい?」
ルビィ「イチゴ味のやつ」
善子「はい」ポイッ
ルビィ「冷たっ! えへへ、ありがとう。ひんやりしてて気持ちいいね」
善子「……こういうときは可愛げあるのに」ボソッ
ルビィ「何か言った?」
善子「私にね。ただの独り言よ」
ルビィ「ああ、いつものね」パク
善子「やっぱり可愛くないわあんた」
9:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 01:33:15.24 ID:9k+RGndr
善子「で、なんでこんな無駄に手の込んでる引換券なんか渡してきたのよ」
ルビィ「無駄だなんて、何事もまずは形から……」
善子「いいから答えなさい、どんだけ引き延ばすつもりよ」
ルビィ「えっとね、まず今日はルビィの誕生日だったでしょ」
善子「ええ、みんなでお祝いしたわよね。それが?」
ルビィ「だから二人でいる時間がなかなか取れなかったなぁーって」
善子「今現在進行形で取ってるんだけど」
善子「まあ大方察しはついてたけど、人の家に押しかけておきながらこの態度なのよね」
善子「ほんと図々しいったらないわ」
ルビィ「ごめんね善子ちゃん、大目に見て」
善子「見てるわよ、いつもね」
ルビィ「無駄だなんて、何事もまずは形から……」
善子「いいから答えなさい、どんだけ引き延ばすつもりよ」
ルビィ「えっとね、まず今日はルビィの誕生日だったでしょ」
善子「ええ、みんなでお祝いしたわよね。それが?」
ルビィ「だから二人でいる時間がなかなか取れなかったなぁーって」
善子「今現在進行形で取ってるんだけど」
善子「まあ大方察しはついてたけど、人の家に押しかけておきながらこの態度なのよね」
善子「ほんと図々しいったらないわ」
ルビィ「ごめんね善子ちゃん、大目に見て」
善子「見てるわよ、いつもね」
10:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 01:34:33.03 ID:9k+RGndr
ルビィ「というわけで、こちらを善子ちゃんに進呈しました」
善子「律儀に完了形にせんでもよろしい」
善子「しかしまあ……」
ルビィ「ん?」
善子「またいい感じに誕生日に間に合わなかったことへの言い訳を使ってきたわね」
ルビィ「リカバリーが上手いって言ってほしいなぁ」
善子「はいはい結構なお手前で」
善子「全く、付き合わされるこっちの身にもなってほしいわ」
ルビィ「でも付き合ってくれるんだよね?」
善子「…………」
ルビィ「ね?」ニコ
善子「律儀に完了形にせんでもよろしい」
善子「しかしまあ……」
ルビィ「ん?」
善子「またいい感じに誕生日に間に合わなかったことへの言い訳を使ってきたわね」
ルビィ「リカバリーが上手いって言ってほしいなぁ」
善子「はいはい結構なお手前で」
善子「全く、付き合わされるこっちの身にもなってほしいわ」
ルビィ「でも付き合ってくれるんだよね?」
善子「…………」
ルビィ「ね?」ニコ
11:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 01:36:38.68 ID:9k+RGndr
善子「……釣られたなら捌かれるのが道理ってものだし」
ルビィ「ではせめて美味しい一日にしましょう。ということでおやすみなさーい」
善子「まだ布団用意してないんだけど」
ルビィ「ルビィの隣で寝ていいんだよ?」
善子「そこ私のベッドなんですけど」
ルビィ「目覚ましかけておくね」
善子「聞いちゃいないし、はあ」
モゾッ
善子「で、何時?」
ルビィ「7時間くっつけるよ」ピトッ
善子「あ、そ」
ルビィ「ではせめて美味しい一日にしましょう。ということでおやすみなさーい」
善子「まだ布団用意してないんだけど」
ルビィ「ルビィの隣で寝ていいんだよ?」
善子「そこ私のベッドなんですけど」
ルビィ「目覚ましかけておくね」
善子「聞いちゃいないし、はあ」
モゾッ
善子「で、何時?」
ルビィ「7時間くっつけるよ」ピトッ
善子「あ、そ」
12:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 01:38:44.86 ID:9k+RGndr
─翌日
善子「ふわぁ~、よく寝たっと」
善子「ルビィー……はいないし。ん? なにこの紙」カサッ
とても気持ちよさそうに寝ていたのでキスはやめておきました。
善子「またわけのわからんことを……ていうか目覚ましは」
善子「……ああ、そういうことね。どこまで勝手なんだか」
スクッ
善子「別にキスくらいで寝覚めが悪くなったりしないわよ」ガチャ
ルビィ「じゃあすれば良かった?」
善子「…………」
ルビィ「朝ごはん出来てるよ。それとお弁当も作ったからあとで一緒に食べようね」
善子「…至れり尽くせり痛み入るわね、ほんと」
ルビィ「それってどっちへの言葉?」
善子「さあ、ね」
善子「ふわぁ~、よく寝たっと」
善子「ルビィー……はいないし。ん? なにこの紙」カサッ
とても気持ちよさそうに寝ていたのでキスはやめておきました。
善子「またわけのわからんことを……ていうか目覚ましは」
善子「……ああ、そういうことね。どこまで勝手なんだか」
スクッ
善子「別にキスくらいで寝覚めが悪くなったりしないわよ」ガチャ
ルビィ「じゃあすれば良かった?」
善子「…………」
ルビィ「朝ごはん出来てるよ。それとお弁当も作ったからあとで一緒に食べようね」
善子「…至れり尽くせり痛み入るわね、ほんと」
ルビィ「それってどっちへの言葉?」
善子「さあ、ね」
13:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 01:40:47.11 ID:9k+RGndr
ルビィ・善子「いってきまーす」
善子母「はい、いってらっしゃい」フフッ
スタスタ
善子「よかったわね」
ルビィ「なにが?」
善子「余所から見たら私たちの関係は微笑ましいものらしいわよ」
ルビィ「やっぱり日々の積み重ねは大切だねぇ」
善子「嫌でも染みつくからね」
ルビィ「そうそう、善子ちゃんのひねくれ具合も日々の賜物」
善子「適応って知ってる? 嫌味な女の子がいると自然とそうなるのよ。相手に合わせるために」
ルビィ「わー、似た者同士でルビィ嬉しいなぁ」
善子「とても微笑ましい光景には程遠いけどね。そういうのって」
善子「で、最初はどこに行くの?」
ルビィ「えっとねー、水族館」
善子「はいはい」
善子母「はい、いってらっしゃい」フフッ
スタスタ
善子「よかったわね」
ルビィ「なにが?」
善子「余所から見たら私たちの関係は微笑ましいものらしいわよ」
ルビィ「やっぱり日々の積み重ねは大切だねぇ」
善子「嫌でも染みつくからね」
ルビィ「そうそう、善子ちゃんのひねくれ具合も日々の賜物」
善子「適応って知ってる? 嫌味な女の子がいると自然とそうなるのよ。相手に合わせるために」
ルビィ「わー、似た者同士でルビィ嬉しいなぁ」
善子「とても微笑ましい光景には程遠いけどね。そういうのって」
善子「で、最初はどこに行くの?」
ルビィ「えっとねー、水族館」
善子「はいはい」
14:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 01:43:15.61 ID:9k+RGndr
─
ルビィ「ここはいつも綺麗だねぇ、ねえ善子ちゃん」
善子「ええ、特にイルミネーションが」
ルビィ「お魚さんたちも元気だし」
善子「自由でいいわよね、釣られた魚に比べてとても」
ルビィ「そうだねぇ、でも」
善子「でも?」
ルビィ「隣にいたいとは思わないかなぁ。だってこっちのほうが断然綺麗だもん」ニコ
善子「……ま、少し窮屈なくらいが人間ちょうどいいのかもね」
ルビィ「ここはいつも綺麗だねぇ、ねえ善子ちゃん」
善子「ええ、特にイルミネーションが」
ルビィ「お魚さんたちも元気だし」
善子「自由でいいわよね、釣られた魚に比べてとても」
ルビィ「そうだねぇ、でも」
善子「でも?」
ルビィ「隣にいたいとは思わないかなぁ。だってこっちのほうが断然綺麗だもん」ニコ
善子「……ま、少し窮屈なくらいが人間ちょうどいいのかもね」
15:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 01:45:24.48 ID:9k+RGndr
ルビィ「自由すぎるとどこかへ行っちゃうもんね」
善子「手を握られたままどこへ行けって?」
ルビィ「お昼ごはん」
善子「よかった、そろそろ両手が使えそうで」
ルビィ「ルビィの手を使ってもいいんだよ? はい、あーんって」
善子「美味しく食べたいからパス」
ルビィ「味は保証するけど」
善子「最初から疑ってないわよ」
ルビィ「それは何よりです」フフッ
善子「……今日の自信作」
ルビィ「え?」
善子「その一品だけならちゃんと味わうわ」
ルビィ「…癖になる苦味だよね、善子ちゃんって」
善子「やかましいわ」
善子「手を握られたままどこへ行けって?」
ルビィ「お昼ごはん」
善子「よかった、そろそろ両手が使えそうで」
ルビィ「ルビィの手を使ってもいいんだよ? はい、あーんって」
善子「美味しく食べたいからパス」
ルビィ「味は保証するけど」
善子「最初から疑ってないわよ」
ルビィ「それは何よりです」フフッ
善子「……今日の自信作」
ルビィ「え?」
善子「その一品だけならちゃんと味わうわ」
ルビィ「…癖になる苦味だよね、善子ちゃんって」
善子「やかましいわ」
18:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 01:47:43.84 ID:9k+RGndr
善子「──ごちそうさまでした」パンッ
ルビィ「はいお粗末様でした」
善子「次はどこ寄る?」
ルビィ「お買い物に行きたい」
善子「ふーん、何か欲しいものでもあるの?」
ルビィ「秘密」
善子「あっそう」
ルビィ「そういう善子ちゃんは?」
善子「秘密」
ルビィ「お揃いだね」
善子「揃えるならせめて商品でしょうに」
ルビィ「揃えてみる?」
善子「素直に買いたいものにしなさいよ」
ルビィ「はーい」
ルビィ「はいお粗末様でした」
善子「次はどこ寄る?」
ルビィ「お買い物に行きたい」
善子「ふーん、何か欲しいものでもあるの?」
ルビィ「秘密」
善子「あっそう」
ルビィ「そういう善子ちゃんは?」
善子「秘密」
ルビィ「お揃いだね」
善子「揃えるならせめて商品でしょうに」
ルビィ「揃えてみる?」
善子「素直に買いたいものにしなさいよ」
ルビィ「はーい」
19:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 01:49:56.54 ID:9k+RGndr
善子「ゲーマーズって、意外ね」
ルビィ「そうかなぁ」
善子「私もこの辺りのコーナーは久しぶりだけど、今の時代はサブスクが主流だし」
ルビィ「購入特典があるからまだまだ現役だよ」
善子「私たちが言うと説得力ありすぎるわね」
ルビィ「ルビィ達にはお馴染みだからね。あっまだ見ていていいよ、先に買ってくるから」
善子「払わなくていいの?」
ルビィ「自分のお金で買いたいの。行ってくるね」
ルビィ「そうかなぁ」
善子「私もこの辺りのコーナーは久しぶりだけど、今の時代はサブスクが主流だし」
ルビィ「購入特典があるからまだまだ現役だよ」
善子「私たちが言うと説得力ありすぎるわね」
ルビィ「ルビィ達にはお馴染みだからね。あっまだ見ていていいよ、先に買ってくるから」
善子「払わなくていいの?」
ルビィ「自分のお金で買いたいの。行ってくるね」
21:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 01:52:10.10 ID:9k+RGndr
善子「自分のお金で……ね」
善子「ま、そのこだわりは分からなくもないけど」チラッ
ー 永久保存版 ー
善子「時代はサブスクリプション。でも」
善子「どうしても手元に置いておきたいものもある、か」
ルビィ「お待たせ。何見てたの?」
善子「スクールアイドルのライブBD。あとちょっと待ってて私も買い物してくるから」
ルビィ「買うもの、決めたんだ」
善子「前から決めてたのよ」
ルビィ「?」
善子「すみません、この商品予約していたんですけど……」
善子「ま、そのこだわりは分からなくもないけど」チラッ
ー 永久保存版 ー
善子「時代はサブスクリプション。でも」
善子「どうしても手元に置いておきたいものもある、か」
ルビィ「お待たせ。何見てたの?」
善子「スクールアイドルのライブBD。あとちょっと待ってて私も買い物してくるから」
ルビィ「買うもの、決めたんだ」
善子「前から決めてたのよ」
ルビィ「?」
善子「すみません、この商品予約していたんですけど……」
22:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 01:55:19.07 ID:9k+RGndr
アリガトウゴザイマシター
ルビィ「面白かったね、新しいのがたくさんあって」
善子「そうね、たまに行くのも悪くないかも」
ルビィ「でもそろそろ帰らないと」
善子「帰るって、まだ3時じゃない」
ルビィ「晩ごはんの仕度しないと、献立はもう考えてあるんだぁ」
善子「……一応聞いておくけど、その晩ごはんっていうのは」
ルビィ「もちろん善子ちゃんの家でだよ?」
善子「普通そこまでする?」
ルビィ「だってこんな時くらいしか一日三食なんて作れないでしょ?」
善子「一日三食って……」ハッ
善子(そういえば、今日の朝も、昼のお弁当も、ルビィが作ったんだっけ)
善子(……私のために)
ルビィ「面白かったね、新しいのがたくさんあって」
善子「そうね、たまに行くのも悪くないかも」
ルビィ「でもそろそろ帰らないと」
善子「帰るって、まだ3時じゃない」
ルビィ「晩ごはんの仕度しないと、献立はもう考えてあるんだぁ」
善子「……一応聞いておくけど、その晩ごはんっていうのは」
ルビィ「もちろん善子ちゃんの家でだよ?」
善子「普通そこまでする?」
ルビィ「だってこんな時くらいしか一日三食なんて作れないでしょ?」
善子「一日三食って……」ハッ
善子(そういえば、今日の朝も、昼のお弁当も、ルビィが作ったんだっけ)
善子(……私のために)
23:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 01:58:33.36 ID:9k+RGndr
ルビィ「せっかく1日中ずーっと一緒にいられるんだもん、食べていってほしいの。どうしても」
善子「……わかったわよ、お出かけなんて別にいつでも行けるしね」
ルビィ「やった! 楽しみにしててね、腕によりをかけますから!」タッ
善子「ちょっと急に走らないの! もう、どんだけ甲斐甲斐しいんだか」
善子「あとでお風呂上がりのアイスでも買っておこうかしらね」
善子「いつもよりちょっと高めのやつ」
「善子ちゃーん!!」
善子「はいはい、今行くわよ」
善子「のんびりしたかと思えば途端に急かしてくるんだから」クスッ
スタスタ
……
…
善子「……わかったわよ、お出かけなんて別にいつでも行けるしね」
ルビィ「やった! 楽しみにしててね、腕によりをかけますから!」タッ
善子「ちょっと急に走らないの! もう、どんだけ甲斐甲斐しいんだか」
善子「あとでお風呂上がりのアイスでも買っておこうかしらね」
善子「いつもよりちょっと高めのやつ」
「善子ちゃーん!!」
善子「はいはい、今行くわよ」
善子「のんびりしたかと思えば途端に急かしてくるんだから」クスッ
スタスタ
……
…
24:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 02:01:47.65 ID:9k+RGndr
その夜
ルビィ「──ごちそうさまでした」
善子「はいお粗末様でした」
ルビィ「今日のアイスはいつもよりずうっと美味しかったね」
善子「今日の夕食には全然及ばないけどね」
ルビィ「気持ちだよこういうのは」
善子「あ、そ。お気に召したようでなによりだわ」
ルビィ「うんうん、ということではいこれ」スッ
善子「何これ」
ルビィ「ルビィのセカンドソロコンサートアルバム」
善子「いやそういう意味じゃなくて」
ルビィ「ルビィの気持ちだよ、今日一日のお礼」
ルビィ「──ごちそうさまでした」
善子「はいお粗末様でした」
ルビィ「今日のアイスはいつもよりずうっと美味しかったね」
善子「今日の夕食には全然及ばないけどね」
ルビィ「気持ちだよこういうのは」
善子「あ、そ。お気に召したようでなによりだわ」
ルビィ「うんうん、ということではいこれ」スッ
善子「何これ」
ルビィ「ルビィのセカンドソロコンサートアルバム」
善子「いやそういう意味じゃなくて」
ルビィ「ルビィの気持ちだよ、今日一日のお礼」
25:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 02:04:51.03 ID:9k+RGndr
善子「引換券にお礼って」
ルビィ「だから気持ちだってば、そういうのは関係ないの」
ルビィ「いつもありがとうね、善子ちゃん」
善子「…なんか貰ってばかりね、私」
ルビィ「ルビィはいつも貰ってるから気にしないで」
善子「私、言うほどルビィに何かあげた覚えはないけど」
ルビィ「形じゃないから気づかないのかもしれないね」
善子「え?」
ルビィ「ううんなんでも」
ルビィ「だから気持ちだってば、そういうのは関係ないの」
ルビィ「いつもありがとうね、善子ちゃん」
善子「…なんか貰ってばかりね、私」
ルビィ「ルビィはいつも貰ってるから気にしないで」
善子「私、言うほどルビィに何かあげた覚えはないけど」
ルビィ「形じゃないから気づかないのかもしれないね」
善子「え?」
ルビィ「ううんなんでも」
26:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 02:08:29.65 ID:9k+RGndr
善子「それにしても贈り物に自分のアルバムとはね」
ルビィ「嫌だった?」
善子「嬉しいけど?」
ルビィ「なら良かった。ん、ふわぁ……安心したらなんか眠くなってきちゃった」
善子「もう寝る?」
ルビィ「うん」
善子「私の隣、空いてるわよ」ポンポン
ルビィ「えへへ、じゃあ遠慮なく」モゾモゾ
ギュッ
ルビィ「嫌だった?」
善子「嬉しいけど?」
ルビィ「なら良かった。ん、ふわぁ……安心したらなんか眠くなってきちゃった」
善子「もう寝る?」
ルビィ「うん」
善子「私の隣、空いてるわよ」ポンポン
ルビィ「えへへ、じゃあ遠慮なく」モゾモゾ
ギュッ
27:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 02:11:53.72 ID:9k+RGndr
ルビィ「善子ちゃんひんやりしてるね」
善子「風邪ひかないでよ」
ルビィ「嘘だよ、ちゃんとあったかい」
善子「あっそ、心配して損したわ」
ルビィ「安心した、の間違いでしょ?」
善子「どうだか」
ルビィ「クスッ……おやすみ。善子ちゃん」
善子「ええ」
善子「お疲れさま。ルビィ」
善子「風邪ひかないでよ」
ルビィ「嘘だよ、ちゃんとあったかい」
善子「あっそ、心配して損したわ」
ルビィ「安心した、の間違いでしょ?」
善子「どうだか」
ルビィ「クスッ……おやすみ。善子ちゃん」
善子「ええ」
善子「お疲れさま。ルビィ」
28:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 02:15:07.41 ID:9k+RGndr
─翌朝
ルビィ「では、お世話になりました」ペコリ
善子母「いえいえこちらこそ、料理の手間が省けたうえに美味しいものまでごちそうになっちゃって」
ルビィ「ありがとうございます」
善子母「またいつでも遊びに来てね」
ルビィ「はい、いつでも」
善子「言葉通りに受け取らないで少しは遠慮しなさいよ」
ルビィ「やっぱり駄目?」
善子「…私がいいって言う日ならいつでもいいわよ」
善子母「だって」クスッ
ルビィ「はい、じゃあまたいつか」
ルビィ「お邪魔しました」
29:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 02:19:17.10 ID:9k+RGndr
善子母「行っちゃったわねルビィちゃん」
善子「やっと行ってくれたの間違いでしょ、長居しすぎなのよ人の家に」
善子「さてと、部屋に戻ってゲームでもしましょうっと」
善子母「朝ご飯は?」
善子「パン食べるからいい」ガチャ
バタンッ
善子母「もう、素直じゃないんだから」
善子「やっと行ってくれたの間違いでしょ、長居しすぎなのよ人の家に」
善子「さてと、部屋に戻ってゲームでもしましょうっと」
善子母「朝ご飯は?」
善子「パン食べるからいい」ガチャ
バタンッ
善子母「もう、素直じゃないんだから」
30:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 02:22:36.47 ID:9k+RGndr
─善子の部屋
善子「……」カチッ
~♪
善子「はあーぁ」ゴロン
善子「退屈」
「ゲームでもするんじゃなかったの?」
善子「さっき終わったとこなの。っていうか入るならノックくらい」
善子母「ごめんごめん、たまたま扉の前から可愛い歌声が聴こえたものだから。ついね」
善子「……別にいいけど」
善子母「その曲、ルビィちゃんの?」
善子「うん、ソロアルバム」
31:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 02:26:01.22 ID:9k+RGndr
善子母「ああ、だからルビィちゃんしか歌ってないのね」
善子「まあね」
善子母「でも善子、ちょっと気になることがあるんだけど」
善子「なに」
善子母「なんで同じものが2つもあるの?」
善子「……いや、それは……その」
善子「そう、特典。商品に付いてくる特典が違って」
善子母「はあ、善子好きよねえそういうの」
善子「どうしても自分の手元に置いておきたかったのよ」
善子「まあね」
善子母「でも善子、ちょっと気になることがあるんだけど」
善子「なに」
善子母「なんで同じものが2つもあるの?」
善子「……いや、それは……その」
善子「そう、特典。商品に付いてくる特典が違って」
善子母「はあ、善子好きよねえそういうの」
善子「どうしても自分の手元に置いておきたかったのよ」
32:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 02:29:06.90 ID:9k+RGndr
善子母「ま、いいけど。それで? どんなものだったの、その特典っていうのは」
善子「あー、うんまあ」
善子「黒澤ルビィ1日引換券」
善子母「は?」ポカン
善子「ほんと、気前良すぎよね。レアどころじゃないわよこんなの」ヒラヒラ
善子「全く、来年の私の誕生日、どうしてくれようか」
善子「ま、なんにしても」
善子「今から楽しみで今夜もよく眠れそうだわ」
ルビィ「~♪」
善子「おかげさまで、ね」クスッ
善子「あー、うんまあ」
善子「黒澤ルビィ1日引換券」
善子母「は?」ポカン
善子「ほんと、気前良すぎよね。レアどころじゃないわよこんなの」ヒラヒラ
善子「全く、来年の私の誕生日、どうしてくれようか」
善子「ま、なんにしても」
善子「今から楽しみで今夜もよく眠れそうだわ」
ルビィ「~♪」
善子「おかげさまで、ね」クスッ
33:家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2021/09/23(木) 02:32:26.41 ID:9k+RGndr
終わりです、ありがとうございました。
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1632327896/