【SS】可可『もしもし、すみれデスか』すみれ『くぅくぅ？』【ラブライブ！スーパースター!!】

くぅすみ

すみれ『どうしたのよ電話なんて珍しい』


可可『え、えーとえーとえーと...』


すみれ『？』


可可『今日も、良き天気デスね！！！』


すみれ『...』


可可『...』


すみれ『...』


可可『なにか言って欲しいデス！！』ｱｾｱｾ

すみれ『いや、らしくないなと思って』


可可『なっ！クゥクゥのことを知ったようなこと言ってマス！！』


すみれ『はぁ...』


可可『ため息やめてクダサイ！』


すみれ『緊張、してんの？』


可可『緊張！？し、してないデスが！！？』


すみれ『してるわね』


可可『してないデス！』


すみれ『声、震えてる』ｸｽｯ


可可『震えてないデス...！』


すみれ『そうかしら』


可可『すみれとの電話が初めてなので、ボイス調整してイマス』

すみれ『喉の奥が震えてんの誤魔化せてないわよ、私なんか相手になに緊張してんのよ』


可可『ちょっと待ってクダサイ』


すみれ『？』


可可『すー...はー...』


すみれ『うん、深呼吸大事ね』


可可『どうデショウか』


すみれ『え？』


可可『震えてマスか？』


すみれ『...うん』


可可『ごめんなさい』ｼｭﾝ


すみれ『いや、別にいいけど...ほんと、どうしたのよあんた...私に"ごめんなさい"なんて逆に心配になるんだけど』


可可『...』


すみれ『くぅくぅ？』

可可『すみれ』


すみれ『な、なに』


可可『...』


すみれ『...？』


可可『うがぁぁぁああああ！！！』


すみれ『な、なに！？どうしたの！！？』


可可『クゥクゥのバカ！！落ち着くデス！！』


すみれ『うぇ！？』


可可『ちゃんとしなきゃ...大丈夫...大丈夫...大丈夫...言わなきゃ...言わなきゃ...言わなきゃ...』ﾎﾞｿﾎﾞｿ


すみれ『ちょちょちょ、ほんとに心配！あんた今どこにいんの！？ほんとに！！』


可可『えぇ！？』


すみれ『そ、そんな驚く...？』


可可『ど、どこにもイマセンが？？？』ｱｾｱｾ


すみれ『はぁ？なに神隠しみたいなこと言ってるのよ』

可可『問題アリマセン！！ノープログラムデス！！』


すみれ『ノープロブレムね！？そんな言い間違いある！？？ほんとあんた様子おかしいわよ！何処にいるか教えなさい！！』


可可『グソクムシには教えられマセン！！』


すみれ『あんたねぇ！！』


可可『だめデス！...ほんとうに...』


すみれ『...』


可可『...』


すみれ『すぅー...』


可可『？』

すみれ『くぅくぅ』


可可『な、なんデスか...』


すみれ『私、あなたに"今"会いたいの...教えて...ね？、ほんとに心配だから...』


可可『そ、それは...』ｵﾛｵﾛ


すみれ『お願い』ﾎﾞｿｯ


可可『...』


すみれ『...』


可可『嫌いになりマセンか...？クゥクゥのこと』


すみれ『？、なんでよ』


可可『驚きます...きっと引きます』


すみれ『大丈夫...約束するわ、嫌いにならないから...だから、教えて』


可可『...』


すみれ『ね？』

可可『...家の、前...デス』ﾎﾞｿｯ


すみれ『...は？』


可可『すみれの...お家の前にいます』ﾎﾞｿﾎﾞｿ


すみれ『...』


可可『...』


すみれ『なんか、オバケみたいなこと言うわねあんた』


可可『帰りマス』


すみれ『待て待て待て』


可可『帰りマス』


すみれ『今行くから、そこに居なさい...』


可可『...』


すみれ『いいわね？オバケさん』

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---
-


ｶﾞﾗﾗﾗｯ


すみれ「あ、居た...ほんとに」


ﾃｸﾃｸ ﾃｸﾃｸ


すみれ『もしもーし』


可可「...こんばんわデス」


すみれ『こっち見なさい』


可可「オバケは顔を見られてはイケナイので」


すみれ『切るわね、電話』ﾋﾟｯ


可可「...」


すみれ「はぁ...なにしてんのよ、こんな夜中に」


可可「...」


すみれ「こっち向く！」ｸﾞｲｯ

可可「...ぐすっ」


すみれ「ちょ、あんた、なに泣いてんの！？」


可可「泣いてなんかないデス」ｸﾞｽｯ


すみれ「誰かにいじめられたの！？怪我でもしたの！？悲しいことでもあったの！？」ﾌｷﾌｷ


可可「んっんっ...じ、自分で拭けマス」


すみれ「あーもぉいいから...目の周りこんな赤くして...」ﾌｷﾌｷ


可可「ごめんなさい」


すみれ「...」ﾌｷﾌｷ


可可「...」


すみれ「それは、なんの"ごめんなさい"かしらね」


可可「...」


すみれ「はぁ、あっち、座りましょうか」


可可「...」


すみれ「もう、こっち来る！」ﾆｷﾞｯ


可可「わっわっ！」

ﾃｸﾃｸ


すみれ「...」


可可「...」ﾆｷﾞｯ


すみれ「...」


可可「...」ﾆｷﾞﾆｷﾞ


ﾃｸﾃｸ


すみれ「ほら、そこ座りなさいな」


可可「...」ｺｸｯ


ｽﾀｯ


すみれ「...」


可可「...」

すみれ「少し落ち着いた？」


可可「...別に、最初から落ち着いてマス」


すみれ「調子戻ってきたみたいね」


ｽｯ


可可「あっ」


すみれ「？」


可可「手...」ﾎﾞｿｯ


すみれ「え？」


可可「あ、いや...なんでもないデス」ﾌﾟｲｯ


すみれ「ふふっ」ﾆｷﾞｯ


可可「あっ...」


すみれ「あんたの良くないとこよ、そういうとこ...手握るくらいしてあげるわよ」


可可「う、うるさいデス///」

すみれ「私の事、そんなに信用できない？」


可可「...」


すみれ「...」


可可「すみれのことは...誰よりも信用してマス」


すみれ「...そう」


可可「ごめんなさ...」


すみれ「禁止」ﾑｷﾞｭｯ


可可「むぐぐ」


すみれ「それ、やめて、謝るの」ﾑｷﾞｭｷﾞｭ


可可「んーんー」


すみれ「わかった？」


可可「...」ｺｸｯｺｸｯ

すみれ「それで、今夜は何用か教えてくれない？オバケさん」


可可「オバケじゃないデス、クゥクゥデス」


すみれ「はいはい、今夜は何用か教えてくれない？くぅくぅさん」


可可「...」


すみれ「私にも言いづらいこと？」


可可「...すみれだから、言いづらいデス」


すみれ「それは...なんだかショックね」


可可「いやっ、違いマス！そういうことではなく！！」ｱﾜｱﾜ


すみれ「ふふっ、どういうことかしらね」


可可「うぅ」


ﾆｷﾞｯ


可可「わわっ」

すみれ「大丈夫、ちゃんとお話聞いてるから...教えて？」


可可「...」ｺｸｯ


すみれ「ん」


可可「恥ずかしいので、耳を塞いでて欲しいのデス」


すみれ「そしたら聞こえないでしょうが」


可可「...」


すみれ「はいはい、塞いどきますよ」


可可「...塞いでないデス」


すみれ「あんたに片手とられてるからね」


可可「むぅ」


すみれ「ほら、片耳だけ塞いどくから」


可可「...」


すみれ「...」


可可「すぅー...はぁー...」


すみれ「今日はよく深呼吸する日ね」

可可「ちゃんと...伝えたいデスが、うまく言えないかもしれマセン」


すみれ「大丈夫、ちゃんと受け取るわよ」


可可「...」ｺｸｯ


ｷﾞｭｯ


可可「クゥクゥ、上海から日本に来て...この学校に入って」


可可「今は、かのんと仲良くなって、そのうちチサトとレンレンとも...そしてすみれともお友達になって」


可可「でも、正直言いますと...やっぱり最初の頃は不安でした...まだ日本に慣れていないのも、友達と仲良くしていくのも」


すみれ「そう？そんな風には見えなかったけどね」


可可「へへ...クゥクゥそういうの隠すの得意なので」


すみれ「確かに、さっきも気持ち我慢してたもんね」


可可「うるさいデスね」


すみれ「ふふっ、それで？」

可可「そんなとき、すみれと出会いました」


可可「最初は、すごく、すごーく気に食わなかったデス」


可可「なんだこの金髪って、ムカツクこともいっぱいでした」


可可「でも、それ以上に、ダンスがじょうずで、それ以上に...」


可可「理由は分かりませんが、クゥクゥと仲良くしてくれました」


可可「想いをぶつけてもぶつけても、仲良くしてくれました」


可可「最初それが怖かったのに、でもクゥクゥそういうの口に出してしまう性格なので...ついひどいこと言っちゃうときもあって」


可可「それでも。。。仲良くしてくれました」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ


可可「クゥクゥ、いっぱい...すみれに、甘えて、、、て、」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ


可可「ほんとは、いっぱい...お礼も言いたく、、、て...」ﾆｷﾞｯ


すみれ「...」

可可「けど、、、いつも...いつもいつもそれが...でき...なくて...」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ


可可「...今日は、すみれのお誕生日の今日こそは...全部...ちゃんと...言わな、きゃって思ってたの...デスが」


可可「この有様デス...」ｸﾞｽｯ


すみれ「泣かないの」ﾌｷﾌｷ


可可「いつも...すみれから貰ってばかりで...甘えさせて貰ってばかりで...」


可可「ちゃんと言わなきゃって...島に行った時の料理のことも...寝れなかったあの夜のことも...クゥクゥの苦手なダンスの練習の時も...教室でお話する時も...」


可可「クゥクゥに付き合ってくれて...優しくして...くれて...あり...がとって...」ｸﾞｽｯ


可可「言えなくて...本当に自分が...情けなくて...イヤになりそうで...涙が出てきちゃいマシタ」


すみれ「...」


可可「ごめんなさ...」


すみれ「禁止、って言ったわよね、それ」


可可「...ソでした」ｸﾞｽｯ

すみれ「はぁ」


可可「...またため息デス」


すみれ「ヘタクソね、あんたは」


可可「...なにがデスか」


すみれ「不器用というか」


可可「う、うるさ、んっ！」


ﾑｷﾞｭｯ


すみれ「次は私の番」


可可「？」


すみれ「次は私がおはなしする番ね、あんたはちゃんと聞いてて？」


可可「すみれのお話...デスか？」

すみれ「そう...自分語りするのって、あまり好きではないんだけど」


すみれ「私ってさ、今でこそあんたたちと絡んでるじゃない？」


すみれ「毎日毎日ワイワイ騒いで」


すみれ「放課後は同じ目標に向かって頑張ってるけど」


可可「...」


すみれ「自分で言うのもなんだけど、私って"そういう"タイプの人間じゃないのよ、本当は」


すみれ「一人でいる方が楽っていうか、省エネっていうか...」


すみれ「まぁ、いろんな子たちとみんなで騒ぐ？のも楽しいわよ、そういうの嫌いなわけじゃないし...」


すみれ「でもそれ以上に、関係を作るのがめんどくさいっていうのかしら、どこか冷めてるのよ...もういいかなってなることが多くて」


可可「それでは今の関係も...」


すみれ「まだ話の途中」


可可「っ...」

すみれ「で...今はね、あんたみたいにおバカなみんなと、ラブライブだかなんだかよくわかりもしないもの目指して」


すみれ「夜になって帰ってくれば、他のことできないくらい練習でクタクタで」


すみれ「最近はショービジネスのことなんて何ひとつできてないし」


すみれ「自分の趣味に割く時間も減ったし」


すみれ「こうしておバカさんの面倒を夜中にするときもあるし」ｸｽｯ


可可「うっ」


すみれ「でもね、今はそれがすごく、すごーく楽しくて」


すみれ「毎日が充実してるなぁって...」


すみれ「こいつらともっと頑張りたいなって」


すみれ「こいつらともっと楽しみたいなって」


すみれ「こいつらともっと一緒にいたいなって」


すみれ「そう思えるようになったら、それこそ何かの歌詞みたいに、"やりたいことがある"ってさ...毎日楽しいんだなって」


可可「ほんと、デスか？」


すみれ「ええ、本当よ...けどそれってね」ﾁﾗｯ


可可「？」

すみれ「かのんや千砂都、恋はもちろんだけど」


ﾋﾟﾄｯ


可可「わわっ」


すみれ「私は、あんたが居てくれたから...1番は、くぅくぅがいつもみたいに接してくれてるからだと思ってる」


可可「っっっ！！」


すみれ「本当ったら本当よ？だから、あんたが私に甘えてばっかりだのなんだのってさっき言ってたけど」


すみれ「お礼が言えてないとか、素直になれないとか、自分が情けないとか言って涙流してるけど」


すみれ「私こそ」


すみれ「くぅくぅ、いつもありがとう、楽しい「いつも」をくれて、感謝してるわ」ﾆｺｯ


可可「...」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ


すみれ「こーら、泣かないの、私の服の袖がビショビショじゃないのよ」ﾌｷﾌｷ


可可「...無理デス...とまら...ないデス...」

すみれ「あーもぉ」ｸﾞｲｯ


ｷﾞｭｯ　ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ


可可「...抱きしめてくれるなんて」


可可「すみれ...お姉さんみたいデス」


すみれ「端から見たら、私があんたをイジメて泣かせてるみたいじゃない」


可可「...イジメられました」


すみれ「こんのっ」ｷﾞｭｰｰｰｯ


可可「うごごごご！！」


すみれ「はぁ...あんたの涙で、服全部濡れちゃったわ」


可可「...いい匂いデス」ｸﾞﾘｸﾞﾘ


すみれ「こーらっ」ﾍﾟｼｯ


可可「にへへ...」

すみれ「ふふっ...元気出た？」


可可「はいデス...ありがとう、すみれ」


すみれ「それは、なんの"ありがとう"かしらね」


可可「いつも、クゥクゥと仲良くしてくれてありがとうの、ありがとうデス」


すみれ「そう」ｸｽｯ


可可「まだありマス！」


可可「ダンス教えてくれてありがとう、あとあと、島でのこともありがとう、あとはー...」


すみれ「あはは」


可可「なっ、笑うなデス！！」

すみれ「そういえば、あと数分で終わっちゃうわよ？」


可可「？」


すみれ「私の誕生日」


可可「わっわっ！！」


すみれ「その右手に持ってる袋、プレゼントかしらね」


可可「なんて自意識過剰な！」


すみれ「そうでもなきゃ、こんな夜中に会いに来ないでしょうが」


可可「むぅ」ﾌﾟｸｯ


すみれ「膨らんだ」ﾂﾝﾂﾝ


可可「ぷしゅー」


すみれ「縮んだ」


可可「もぉもぉ！」


すみれ「あはは、怒ってるあんたを見るのが私の趣味なのよ」ﾂﾝﾂﾝ


可可「つつくのやめるデス！！」ﾍﾟｼｯ

すみれ「それで、それはくれるの？くれないの？」


可可「あげマセン！」


すみれ「あら残念、それじゃさよなら、また明日ね」ﾌﾘﾌﾘ


可可「なーー！！」ﾆｷﾞｯ


すみれ「素直じゃないんだから」


可可「今日の素直は使い果たしマシタ」


すみれ「そうみたいね」ｸｽｯ


可可「むぅー」


すみれ「あんた、こういうとき目そらすからすぐわかるわ」


可可「むっ」


すみれ「言えるかしら、ちゃんと目を見て」ﾆｺﾆｺ


可可「クゥクゥのことバカにしてマス！！」


すみれ「なら、ちゃんと行動で示しなさい」


可可「むきーっ！偉そうに！！」


すみれ「誕生日だもの、偉いのよ」ﾌﾌｰﾝ

可可「...」


可可「...」


可可「...」


ｸﾙｯ


可可「すみれ」


すみれ「はい」


可可「お誕生日、おめでとうございマス」


すみれ「うん、ありがとう...」


すみれ「くぅくぅ」


可可「な、名前呼ぶのやめてクダサイ！」


すみれ「なんでよ」


可可「...」

すみれ「今更照れてんの？」


可可「照れてないデス！」


すみれ「耳赤いわよ」


可可「嘘デス！」


すみれ「あら、やるわね...騙されないなんて」


可可「ふんっ、グソクムシの手口なんてお見通しデス」ﾄﾞﾔｯ


すみれ「でもほんとよ？」


可可「え」ﾋﾟｯ


すみれ「うーそ」


可可「なーーー！！！」

すみれ「はぁ、言いたいこと、気持ち全部言えた？」


可可「...」ｺｸｯ


すみれ「なら、家まで送ってくわよ」


可可「クゥクゥのこと子ども扱いしてマス！」


すみれ「うん」


可可「んっんっんっ！！」ﾀﾞﾝｯﾀﾞﾝｯﾀﾞﾝｯ


すみれ「地団駄踏んでるわ...」


可可「帰りマス！」


すみれ「くぅくぅ」


可可「なんデスか！！」


すみれ「こっち来なさい」


可可「？」


ｷﾞｭｯ

可可「な、な、なっ///」


すみれ「...」


可可「、す、すみれ？」


すみれ「...」ﾊﾟｯ


可可「今のは...」


すみれ「あんたの耳、赤くしてあげたの、嘘にならないようにね」ﾆｺｯ


可可「い、意味が分かりマセン！」


すみれ「ふふっ、私も」


可可「なっ！！頭おかしくなったに違いアリマセン！！クゥクゥからの誕生日プレゼントが嬉しすぎて！！」


すみれ「そうかもね」

可可「それ、家に帰ってから開けてクダサイ」


すみれ「はいはい」ｶﾞｻｶﾞｻ


可可「なーー！今ではなく！！！今はだめデス！！」


すみれ「冗談冗談」ﾆｺﾘ


可可「むぅ！」


すみれ「よし、最後にあんたの不機嫌面見れたし、今夜はよく寝れそうだわ」


可可「なんデスかそれはー！！」

すみれ「ん、そろそろ行きなさい、時間も遅いわ」


可可「ふんっ、すみれが寂しいと思って気を使ってやったのデス」


すみれ「うん、ありがとう」


可可「なっ、お礼言うなデス！調子狂いマス！」


すみれ「ふふっ、それじゃ、また明日学校でね」ﾌﾘﾌﾘ


可可「はいデス」ﾌﾘﾌﾘ


すみれ「ちゃんとその腫れた目、なおしてきなさいね」


可可「すみれにいじめられたと言いふらしマス」


すみれ「なんてやつ」


可可「それでは」ﾌﾘﾌﾘ


すみれ「ん、気をつけて」ﾌﾘﾌﾘ

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すみれ「はぁ...疲れた」


すみれ「...」


すみれ「"ありがとう"、ねぇ...ほんと真面目なんだから」ｸｽｯ


すみれ「...」ﾁﾗｯ


すみれ「プレゼント...なにかしらね」ｶﾞｻｶﾞｻ


すみれ「...」


すみれ「...」


すみれ「ふふっ、これ...明日かばんに付けていかないと怒りそうね」


すみれ「"ありがとう"...くぅくぅ」ｷﾞｭｯ


おわり

こんな深夜になんて事だ…ｽﾊﾞﾗｼｲSSﾉﾋﾄ！

今日の10話と相まって、余計に泣けるわ。

あなたは最高です！

良いったら良いじゃない！

めっっっっちゃ雰囲気好き！
素晴らしいくぅすみありがとう