【SS】恋「かのんさんと千砂都さんってよくキスをしているではないですか」すみれ「そうね」【ラブライブ！スーパースター!!】

恋「やはり幼馴染というのはそういうものなのでしょうか」

すみれ「……ん？」

すみれ「恋、今なんて？」

恋「？ やはり幼馴染はそうなんでしょうか、と」

すみれ「いや、その前」

恋「かのんさんと千砂都さんはよくキスをしていますよね、と」

すみれ「えっ？」

恋「どうかしました？」

すみれ「あの2人ってキスしてるの？」

恋「見たことないですか？」

すみれ「ないったら、ないわね」
　

恋「部室でもよくしていますよ」

すみれ「はあ！？」

すみれ「え、隠れてってこと！？」

恋「いえ、堂々と」

すみれ「みんながいるところで？」

恋「はい」

すみれ「えっ、見たことないんだけど」

恋「そうですか……」
　

すみれ「っていうかキスって幼馴染だからするってものでもないと思うけど」

恋「やはりそうですか？」

すみれ「あの2人幼馴染にしても妙に仲がいいって思ってたけどやっぱりそうだったのね」

恋「そう、とは？」

すみれ「恋人同士ってことよ」

恋「こ、ここ、恋人ですか！？」

恋「し、しかし女性同士ですよ！？」

すみれ「最近LGBTだのLGBTQだの聞くしそんなに珍しいものでもないんじゃない？」
　

恋「き、禁断のセカイです……」

すみれ「まあ、渋谷区でもパートナーシップ条例ってあるじゃない？」

すみれ「最初に導入したのも渋谷区だし」

恋「で、ではおふたりは将来を約束していると！？」

すみれ「いや、そこまではわからないけど」

恋「そうですか……」ｼｭﾝ
　

すみれ「今思ってみると常夏☆サンシャインの歌詞とかどう見てもよね」

恋「かのんさんから千砂都さんへの愛の歌ですね」

すみれ「っていうか、それならそうと早く言ってくれればいいのに」

恋「そうですよね、水臭いです」

すみれ「まあ、スクールアイドルといえどアイドルだし言い出しづらかったのかもだけど」

恋「アイドルは恋愛禁止、とはよく言いますからね」

すみれ「百合営業も営業だからいいのであってガチな感じあるとファンもちょっと引いちゃうかもしれないし」

すみれ「でも人前でキスするくらいなら先にカミングアウトしなさいよ……」
　

可可「なんの話デスか？」

すみれ「わっ！？ いつからいたのよ！？」

可可「今きたところデス」

可可「アイドルは恋愛禁止、とか聞こえマシタがもしかしてすみれ……」ｼﾞﾄｯ

すみれ「私じゃないったら、私じゃない！」

可可「ではレンレン？」

恋「わたくしでもありません」

可可「では誰が？」ｷｮﾄﾝ
　

すみれ「かのんと千砂都が付き合ってるらしいのよ」

可可「かのんと千砂都が！？」

すみれ「恋が2人がキスしてるところを見たって」

可可「えー！？ ほんとデスか！？」

恋「可可さんも見たことありませんか？」

可可「ないデス！」

すみれ「本当に堂々とやってるの？」

恋「やってますよ！」
　

可可「あれが日本の幼馴染の距離感なんだと思っていマシタ……」

すみれ「いや、あれはどうみてもおかしいったら、おかしいわね」

恋「わたくしも以前千砂都さんのお話を聞いた時は理解が追いつかなかったことがありますね」

すみれ「どういう話？」

恋「ダンスの大会で優勝できなかったら学校をやめて海外に修行にいくとかなんとかで……」

すみれ「え、まさかそれにかのん絡んでるの？」

恋「はい、なんでもダンスの大会で優勝できないくらいじゃかのんさんの力になれないから意味がないと」

すみれ「おもっ！」

可可「ゲキオモデスね」
　

すみれ「よく考えなくてもかのんとスクールアイドルやるために普通科に転科してくるっていう時点で大分おかしいわね」

可可「千砂都はかのんに人生を捧げていマスね」

恋「しかもかのんさんを成長させるためには手段も選びませんし」

可可「小学校の件デスね」

すみれ「あれはちょっとやりすぎだとは思ったわね」

恋「あれも愛の形なんですね」

すみれ「千砂都も大概だけどかのんも相当だしね」
　

千砂都「ういーっす、みんな真剣な顔して何話してるの？」

すみれ「きたったら、きたわね！」

かのん「な、なに！？」ﾀｼﾞｯ

可可「かのんと千砂都の話をしていマシタ」

千砂都「私たちの？」ｷｮﾄﾝ

恋「単刀直入にお聞きしますが、おふたりはお付き合いをしているのですか！？」

かのちぃ「へ？」

クレス「え？」
　

かのん「いやいや、付き合ってないよ！ 女の子同士だし！」

千砂都「ただの幼馴染だよ？」

すみれ「でも恋が2人がキスしてるの見たって！」

かのん「き、きき、キス！？ したことないよ！」

千砂都「え、あるよ？」

可可「やっぱり！」

かのん「したって、いつ！？」

すみれ「かのんは覚えてないの？」

かのん「うん、まったく」
　

千砂都「ちっちゃい頃私が泣いてたらおでこにちゅって」

かのん「あ、だったらちぃちゃんも私のほっぺにちゅってしてくれた♡」

かのちぃ「ういーっす♡」ﾕﾋﾞｷｽ

すみれ「キスって子供の頃？ しかもおでことほっぺ？」

すみれ「どうなってるのよ、恋？」

恋「え？ 今していましたよ？」

可可「今デスか？」
　

かのん「今の、ってこれ？」ﾕﾋﾞｷｽ

恋「それです！」

千砂都「え、指合わせただけだよ？」

恋「それは指キスという行為ですよね！？」

恋「インターネットで見ました！」

すみれ「……」ｼﾞﾄｯ

可可「……」ｼﾞﾄｯ

恋「な、なんですか！？」ﾀｼﾞｯ
　

すみれ「指キスなら指キスって言いなさいよ」

すみれ「いや、指キスって言われてもわからないけど！」

恋「で、でもインターネットでは指キスが神聖な行為だと──」

可可「気持ちはわからないでもないデスが、またレンレンが暴走したのデスね」

恋「またってなんですか！」

恋「わたくしは暴走したことなどありません！」

かのん「？ よくわからないけどとりあえず疑いは晴れたみたいだね」

千砂都「私はかのんちゃんとなら噂になってもいいけどね♡」

かのん「私も♡」

かのちぃ「ういーっす♡」ﾕﾋﾞｷｽ

おわり