【SS】ことり「えへへ〜」

乱バードもやもやします。
　

「──さて、と」


海未「少し早いですが、一限目の準備をしますか」

海未「確か、今日は課題の提出もありましたしね。どうせ、穂乃果は忘れているのでしょうが……」

海未「……」

海未「駄目、ダメです。今日と言う今日は見せずに突き放します」

「海未ちゃ〜ん」

海未「はい？」

ことり「えへへ〜」
　

海未「なんですか、ことり」

ことり「んふふ〜」

海未「もしや、なにか忘れ物でも？」

ことり「あのねぇ……」ｺﾞｿｺﾞｿｯ

海未「？」

ことり「じゃ〜ん！」ﾊﾟｯ

ことり「海未ちゃんの〜、新しい衣装を作っちゃいましたぁ〜♪」

海未「……」

ことり「どうでしょ〜？」
　

海未「……あの、ことり」

ことり「は〜い」

海未「生地が透けているのと、ノースリーブなのはこの際置いておきます」

ことり「うん〜」

海未「ですが……っ」

ﾊﾞｯ!!

海未「このスカートの丈はなんですか！？」

ことり「え〜？」
　

海未「えー、じゃありません！！スカートの丈ですっ！短すぎます！！」

ことり「そんな事ないよぉ〜」

海未「そんな事あるから言ってるんですっ！！」

海未「いいですか！？私が、遥か昔から貴方に言ってきた言葉を、今ここでもう一度繰り返します！」

ことり「江戸時代？」

海未「フンっ！」ﾌﾟｽｯ

ことり「にゅん！？」
　

ダンッ！！

海未「スカートはっ！！膝下でなければっ！！は・き・ま・せんっ！！！」

ことり「おっ、お腹突っつかれたぁ……」

海未「はい！復唱っ！！」

ことり「す、スカートはぁ……」

海未「〜っ」

ことり「……太ももあたりがぁ、ちょうどいい〜」

海未「このっ！」ﾑﾆｯ

ことり「にゅう！？」
　

海未「恥を知りなさい！！」

ことり「ほっ、ほっへが……っ」

海未「膝下っ！！分かりますか！？この関節の部分より下ですっ！！」

ことり「ぅえ〜っ」

海未「ここっ！ここですよ！この部分っ！！」ﾍﾟｼﾍﾟｼｯ

ことり「しゅ！」

海未「膝を上げないっ！！」ﾍﾟﾁﾝｯ

ことり「あん♡」
　

海未「ことりっ！！次間違ったら、貴方の膝に直接マッキーでしるしを付けますからね！！？」

海未「分かりましたかっ！！？」

ことり「可愛いのにぃ〜」

海未「可愛いとかじゃないんですっ！！もう少し淑やかなデザインを心掛けて下さいっ！！」

ことり「たとえば〜？」

海未「〜っ」

海未「……例えば、そうですねぇ」

海未「謂わゆる、大正浪漫で知られる女学生の袴姿とか」
　

ことり「あんなの踊れないよぉ〜？」

海未「では、いっその事着物にしてはどうでしょうか」

ことり「あ〜……」

海未「アレならば、ちゃんと踊りにも対応出来ますので、安心して下さい」

海未「なにしろ、舞踊を嗜む私が言うのですから、間違いはありません！」ｴｯﾍﾝ!

ことり「……」

海未「おぉ、そうです！」

海未「いい機会ですし、いっその事、みんなで日本舞踊を学んでみるのも──」
　

パサッ！

海未「ぅあっ！！？」

ことり「今日のおパ〇〇白！！」

ことり「おわりっ！！」

ﾀﾞｯ!!

海未「まっ、待ちなさいっ！！この変態！！」

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ……

海未「ッッッ」

海未「……なんなのですか、あの子は」

< 園田さん、きょう白なんだ〜
　

海未「！？」

海未「ち、違いますよ！？白なんかじゃないです！」

< じゃあなに色〜？

海未「何色でもありませんっ！！」

< えっ

< まさか、履いてない……？

海未「〜ッ///」

海未「──カッ！！！」

< ひえぇぇぇっ！？
　

───
─


「う〜ん」


穂乃果「んん……」

穂乃果「自販機の前に来たは良いものの、何を買おうか」

穂乃果「いちごは朝飲んじゃったし、だからと言って炭酸も違う」

穂乃果「む〜っ。いっその事こと、スポーツドリンクにするのも手かも」

穂乃果「……よし」

穂乃果「神様の言う通りにしよう」ﾁｬﾘﾝﾁｬﾘﾝ
　

pi!

穂乃果「え"っ」

ﾄﾞｻｯ!

穂乃果「ハァ！？」

穂乃果「なっ、なんでトマトジュース！？」

穂乃果「ちょっとだれぇ！？いま押したの！！」ﾊﾞｯ

……

穂乃果「ッッッ」

穂乃果「どこ！？出て来てっ！！」
　

……

穂乃果「〜っ」

穂乃果「……」

穂乃果「……もういいや。コレは真姫ちゃんにでもあげよ」

穂乃果「はぁ〜あ、信じらんない。すったりもんだりだよぉ」

穂乃果「ん？」

穂乃果「やっぱりそっぱり？しったりくんだり？」

穂乃果「……いいや」ﾁｬﾘﾝﾁｬﾘﾝ
　

pi!

穂乃果「ぁ"あ"っ！！？」

ﾄﾞｻｯ!

穂乃果「──ッ！！」ﾊﾞｯ

……

穂乃果「クッソーッ！！またぁ！！？」

穂乃果「！」

穂乃果「てゆーか、コレぇ……っ」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙｯ


穂乃果「お"・し・る・こ・だ・しっ！！！！！！」
　

穂乃果「和菓子屋の娘に缶のお汁粉とかっ！！！アレでしょ！！？ケンカ売るってヤツ！！」

穂乃果「もぉー許さないからっ！！いい加減出て来てよっ！！！」

穂乃果「ほらぁ！！出て来なよぉ！！餅つきで鍛えた穂乃果のパンチあげるからさぁ！！」

穂乃果「いいの！？ホントにパンチするよ！？いいのぉ！！？」

穂乃果「ッッッ」


「出てこぉおおぉおおおおおおぉおおいっっっ！！！！！！！！！！！」
　

─
───


ことり「……」

ことり「……はぁ」

ことり「海未ちゃんが服着てくれない」

ことり「だから、ことりはモヤモヤする」

ことり「このモヤモヤは、ことりを悲しい気持ちにさせる」

ことり「モヤモヤはことりをダメにする」

ことり「ほっとくと、ハートがギザギザになっちゃう」
　

ことり「だから、ことりは穂乃果ちゃんにイタズラするの」

ことり「くやしい穂乃果ちゃんはとっても可愛いから、ことりのモヤモヤはスッキリする」

ことり「でも、海未ちゃんは服着てくれない」

ことり「海未ちゃんのおパ〇〇はあんなに白いのに、ぜんぜん着てくれようとしない」

ことり「なんででしょう」

ことり「……」ｽｯ


ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗｯ
　

ことり「海未ちゃ〜ん」

海未「……来ましたね。変態少女A」

ことり「服着てよぉ〜」

海未「イヤです。お断りします」

ことり「そこをなんとかぁ〜」

海未「何ともなりません」

ことり「どうしてもぉ？」

海未「どうしてもです」

ことり「そっかぁ〜……」
　

海未「……」

ことり「……」

海未「……っ」

ことり「……」

海未「〜っ」

ことり「……」

海未「ッッッ」

海未「──なんでジロジロ見るんですかっ！！」

ことり「まつ毛長いねぇ〜」

海未「黙りなさいっ！！」
　

海未「いいですか！？何と言われようとも、あのスカート丈は認められませんっ！！」

ことり「どうしてぇ〜？」

海未「短いからですっ！！」

ことり「短いとダメなのぉ？」

海未「当たり前でしょう！！？」

海未「あんな裾丈では、動いたら丸見えになってしまうじゃないですか！！」

ことり「見えるとダメなのぉ？」

海未「駄目ですっ！！女子として死にますっ！！！」
　

ことり「じゃあスパッツ履こうよぉ〜」

海未「っ」

海未「下着が見えていると言う状態が、そもそも嫌なんですっ」

ことり「黒いのならぁ、影っぽくて分かんなくなるよぉ？」

海未「……」

海未「あ、そうだ」

ことり「履くの！？」ｶﾞﾀｯ

海未「おすわり」

ことり「……」ｽｯ
　

海未「いっその事、スタイルを変えなければいいんです」

ことり「なに言ってるか分かんない〜」

海未「つまり、練習着のままでいいんです」

ことり「あ〜……」

海未「そうですよ。ヒップホップとかだって、あんな感じの服装じゃないですか」

海未「そもそも、あの練習着も割と拘ったモノを着てるんですから、寧ろアレでも十分だと思うんです」

ことり「……」
　

海未「見た目。動きやすさ。機能性。三拍子揃った素晴らしい服なんですから」

海未「よし。今度、絵里や真姫辺りにも、その旨を進言してみようかと──」

バッ！！

海未「ひゃあ！！？」

ことり「お尻にくまぁ！！」

ことり「おわりっ！！」

ﾀﾞｯ!!

海未「だっ、誰かっ！！そこの変態を捕まえて下さいっ！！！」

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ……
　

海未「……くっ！」

< プリントパ〇〇だったねぇ

< くま可愛い〜

海未「や、やめなさい！！貴方たちっ！」

< 海未ちゃん似合ってるよぉ？

< ねぇ〜？

海未「〜ッッッ」

海未「──キェエエエッ！！！！！」

< うわぁあああっ！？

───
─
　

「くっそぉ〜！」


穂乃果「結局、犯人見つかんなかったし！」

穂乃果「どこの誰なの！？こんなしょうもないイタズラするの！」

穂乃果「お陰さまで、お汁粉とトマトジュース持ってお昼だよ！完全に頭おかしい人だよ！もうっ！」

穂乃果「〜っ」

穂乃果「……あ〜ぁ、考えるのや〜めよ」

穂乃果「一応、水筒も持ってきてるし。お茶さえあれば普通にお昼食べれるもんね」ｽｯ
　

ﾊﾟｶｯ

穂乃果「……んん」

［ハンバーグ］［ブロッコリー］［タコさんウインナー］［玉子焼き］［ご飯］［梅干し］

穂乃果「いいね。美味しそうだ」

穂乃果「ピーマン入れなかっただけで合格点だよ。うん」

穂乃果「よぉし、頂きまぁ──」

ﾋﾟﾖﾋﾟﾖﾋﾟﾖ

穂乃果「ん？鳥？」

穂乃果「どこにいるの？」
　

……。

穂乃果「裏側？それとも、扉の向こうとか？」

穂乃果「……」

穂乃果「いない。飛んでった？」

穂乃果「まぁいいや。頂きまぁ──」

穂乃果「！」ﾋﾞｸｯ


［ハンバーグ］［ブロッコリー］［タコさんウインナー］［ご飯］［梅干し］


穂乃果「あれ……」

穂乃果「玉子焼きはっ！！？」
　

穂乃果「なんでなんで！？どこ行ったの！？」

穂乃果「ぇええぇえええええっ！！！！もう意味わかんなぁーいっ！！！！」

穂乃果「もしかして鳥！！？さっき鳴いてたのが持ってったの！！？」

穂乃果「くきぃいいぃぃぃぃっっ！！！」

穂乃果「穂乃果がっ！！どれだけ！！楽しみにしてたかっ！！わっかんないのぉ！！？」ﾀﾞﾝﾀﾞﾝｯ

穂乃果「〜っ」

穂乃果「……なんか、涙出てきたっ」

穂乃果「もういい。食べる」
　

ﾋﾟﾖﾋﾟﾖﾋﾟﾖ

穂乃果「──ッ！！？」ﾊﾞｯ

穂乃果「こらぁああぁああああああぁあああああっっっ！！！！！！！！」ﾊﾞﾝｯ!!!

穂乃果「ッッッ」

穂乃果「くそっ、いない……」

穂乃果「一体どこから……裏？上？」

穂乃果「貯水槽の下とか？……それとも、柵に擬態して……？」

穂乃果「〜っ」
　

穂乃果「……相手してらんないよ」

穂乃果「時間も勿体ないし、お腹すいて我慢出来ないし」

穂乃果「はぁ〜あ、食べよ食べよ」

穂乃果「それじゃあ、頂きまぁ──」

穂乃果「ぁ"あ"あ"っ！！？！？」


［ブロッコリー］［ご飯］［梅干し］


穂乃果「なんだコレェエエェエエエエあぁあああぁああああああぁああアアアアアアッッ！！！！！！！！！！！！！」


「ワォオォオオオオオオオオオォオオオオオオオオオオオオォォォォォンッッッ！！！！！！！！！！！！！」
　

───
─

ﾓｸﾞﾓｸﾞ

ことり「〜っ」ｺﾞｸｯ

ことり「……はぁ」

ことり「穂乃果ちゃんのお弁当、美味しい」

ことり「ほのワンの鳴き声も聞けたし、言うことなしピヨ」

ことり「でも、ことりの胸は、今もまだモヤモヤがあれしてる……」

ことり「いけない気持ちなのに、モヤモヤは居座ってる」

ことり「住民票もないのに、ずっと居座ってるよぉ」
　

ことり「海未ちゃんは服着てくれないし。おパ〇〇は白くてくまさんだし」

ことり「──さりとて、この胸の裡に犇く葛藤は、我が身を焦がさんと、その喧しさを増すばかり」

ことり「ほんま困るんよ。こーゆーモヤモヤ、ウチめっちゃ苦手やねん」

ことり「まったく、しょーがねぇーなぁ海未のヤツは！」

ことり「ジツニ　メンドウナ　ハナシデアール」

ことり「……」ｽｯ


ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗｯ
　

ことり「海未ちゃ〜ん」

海未「……」

ことり「海未ちゃ〜ん」

海未「……」

ことり「海未茶」

海未「……」

ことり「んみ」

海未「……」

ことり「……」
　

海未「……」

海未「──ん？」ﾁﾗｯ

ことり「ん〜」
海未「うわっ！！？」

ことり「あらぁ〜」

海未「ななっ、何をしているんですか！！？」

海未「も、もう少しでっ、くちびるが……っ！？」ﾄﾞｷﾄﾞｷｯ

ことり「ねぇ〜」

海未「ねー、じゃありませんっ！！」
　

ことり「ぬぅ〜」

海未「……貴方、いい加減にしないとビンタしますよ？」

ことり「痛いのやだぁ〜」

海未「なら大人しくしなさいっ！」

ことり「大人しくするから服着てぇ〜」

海未「着ませんっ！！それとコレとは話が別ですっ！！」

ガララッ！！

海未「！」

ことり「？」
　

穂乃果「……」


海未「おや、穂乃果」

ことり「穂乃果ちゃ〜ん」

ﾄﾞｽｯ ﾄﾞｽｯ ﾄﾞｽｯ

ドサッ!!

海未「！？」

穂乃果「……」

海未「……穂乃果？」

穂乃果「……」
　

海未「あ、あのっ、何かあったんですか？」

穂乃果「えぇ、ありました」

穂乃果「飲まないジュースを買わされました。オカズを盗まれました」

ことり「酷いねぇ〜」

穂乃果「犯人は分かりません。でも、必ず捕まえて報復してやります」

穂乃果「その時まで、穂乃果は絶対に負けません」

海未「そ、そうですか……頑張って下さい……」

穂乃果「はい」

海未「〜っ」
　

ことり「ねぇ〜、海未ちゃ〜ん」

海未「な、なんですか」

ことり「服着てぇ〜？」

海未「貴方もしつこいですねぇ」

穂乃果「……服？」

ことり「うん〜。海未ちゃんの新しいの〜」

海未「聞いてください、穂乃果」

穂乃果「へ？」

海未「この子、朝からホントにしつこいんですよ」
　

ことり「そんなことないもぉ〜ん」

穂乃果「なにがあったの？」

海未「ですから、新しく作った私の衣装を着てくれと、それはもう壊れたラジオみたいになんべんも言ってくるんです」

穂乃果「着ればいいじゃん」

海未「嫌ですよ。スカートの裾丈が短過ぎるんですもの」

穂乃果「……見せてくれる？」

ことり「はい〜」
　

穂乃果「……」

海未「ね？短いでしょう？」

穂乃果「……普通じゃない？」

海未「は？」

穂乃果「てゆーかさ、今海未ちゃんが履いてるスカートと大差ない気がするんだけど」

海未「こ、これは制服だからいいんですっ！」

穂乃果「でもさぁ、入学したばっかの頃も、そのスカートの丈で同じ様なやり取りしたよねぇ？」

海未「うぐっ！？」
　

ことり「……」

ことり「ことりは聞きましたぁ〜」

穂乃果「え？」

ことり『──穂乃果！ことり！』

海未「！？」ﾋﾞｸｯ

ことり『なぜ、制服のスカートを短くするんですか！？もっと高校生らしい格好をしなさいっ！』

穂乃果「び、ビックリしたぁ！」

ことり『海未ちゃん！今の女子高生はコレが普通だからっ！！』
　

穂乃果「す、凄いっ、そっくりだよ……」

海未「無駄にハイクオリティですね」

ことり『普通！？普通って、どこの世界の普通ですか！？私に当て嵌めないで下さい！！』

海未「これ、入学当初の私たちって事でしょうか」

穂乃果「た、たぶん」

ことり『なら見てみなよっ！！みんなこのくらいじゃん！！海未ちゃんだけだよ！？膝下まであるの！！』

ことり『昨日のチーズケーキまだ食べれるかなぁ〜、食べれるよねぇ〜』
　

海未「……なんですか、今の」

穂乃果「ことりちゃんが言ってたんじゃない？」

ことり『──皆さんっ！！コレってそんなにおかしいですか！？』

海未「え"っ」

海未「わ、わたし……クラスの方々に聞いてたんですか？」

穂乃果「そういや、そんな事あったね」

ことり『教えて下さい。膝下まであるスカートはそんなに変ですか！？』
　

ことり『私、ダサいですかっ！！？』

海未「うあぁぁ……やめてえぇぇっ///」

穂乃果「こうして聞くと、とても海未ちゃんが言ったとは思えない台詞だよね」

ことり『……分かった。じゃあ』

ことり『多数決を取ろうっ！！』

ことり『みんな見てて！今から、スカートの長い海未ちゃんと、短い海未ちゃんを見せるから』

ことり『どっちが変か、票を入れて欲しいのっ！！』
　

ことり『この結果で決めるから！いいよね！？』

ことり『良いでしょう。望むところです！』

穂乃果「ほ、穂乃果、こんな事言ったっけ？」

海未「うぅっ……去年のわたし……馬鹿なんじゃないんですかっ」

ことり『それじゃあ、メイクアップしまぁ〜す♪』

ことり『ちゃらららららぁ〜♪』

ことり『ちゃらららららら〜らぁ〜♪』
　

ことり『──こっ、ことり！？どこに手を入れてるんですか！！？』

海未「！！？」

ことり『あっ、や、やめ……っ、やんっ///』

海未「うわぁああぁあああっっ！！！！！やっ、やめなさいっ！！今すぐやめなさいっ！！！」ﾊﾞｯ!

ことり『ソコつまんだrﾓｺﾞｺﾞｯ──」

穂乃果「そ、そんなエ　チなことしてたっけ……っ？」

海未「このっ……〇乱雌鶏っ……っ！！」ｸﾞｸﾞｯ

ことり「もごぉ〜っ！」ﾊﾞﾀﾊﾞﾀｯ
　

海未「いい加減にしなさいっ！恥知らずの破廉恥ムスメっ！！」ﾊﾞｯ!

ことり「もぁ！」

海未「私が、そんな端ない声出す訳ないでしょう！！」

ことり「100%再現なのに〜」

穂乃果「それで？その後どーなったっけ？」

海未「どーなったって……こうなったんですよっ！」ﾊﾞｯ

海未「クラスメイト全員が、短い方を可愛い可愛いだなどと言うから、みんなより一折り長めで妥協させたんですっ！！」
　

穂乃果「あ〜」

穂乃果「みんな、海未ちゃんのスカート弄るもんだから、最後おパ〇〇丸見えだったねぇ」

海未「おパ〇〇の話はもう良いんですっっ！！！！」ﾊﾞﾝｯ!!

< また下着の話してるぅ〜

海未「！！？」

< 気になるのかなぁ〜？

< 似合ってるもんねぇ〜

海未「ッッッ」///
　

海未「──ちょぇええぇえええっっ！！！！」ｻﾞｯ!

< ひいぃぃぃっ！！

< お助けぇ〜っ！！

ﾀｯﾀｯﾀｯ……

海未「……まったくっ」ﾌﾝｯ

穂乃果「あ、あはは」

穂乃果「みんな、海未ちゃんに構ってほしいんだよ」

海未「なら、もっと行儀良くして欲しいものです！」
　

ことり「白くま〜」

海未「……そうする気が全くない輩も、ここに一人いますが」

穂乃果「こ、ことりちゃん！」

ことり「ん〜」

穂乃果「いいの？行儀良くしないと、海未ちゃんスカート履いてくれないよ？」

ことり「……」

海未「なっ！？そ、それとコレとは──」

「分かった」

海未「！」
　

ことり「ごめんね？海未ちゃん」

海未「えっ」

ことり「海未ちゃんが納得してくれる様に、もう一度デザインを練り直してくるから」

ことり「そしたら、また見てくれる？」

海未「あ……」

海未「は、はい。それは良いのですが……」

ことり「ふふっ、ありがとう」

穂乃果「？？？」

海未「〜っ」
　

海未「な、なんなのですか！？その豹変ぶりはっ！？」

ことり「なにが？」

海未「なにがって……」

海未「先ほどまでの貴方は、頭のネジどころか、基盤ごと外れてる様な言動ぶりでしたよ！！？」

ことり「……」

海未「とてもじゃないですが、マトモな会話など成り立っては──」

ことり「うっ」

海未「！？」
　

ことり「ごめんねっ……ごめんね、海未ちゃん……っ」

海未「ぁ、いやっ」

ことり「わたし…… 海未ちゃんに喜んで欲しくてっ」

ことり「このスカートもねっ？海未ちゃんが喜んでくれる顔を思い浮かべながら、毎日少しずつ、一生懸命作ったの……」

海未「ッッッ」

穂乃果「ことりちゃん……」

ことり「でもっ、迷惑かけちゃった……っ」
　

海未「あ、あの……ことり？」

ことり「ｸﾞｽｯ……なぁに？」

海未「いえ、そのっ」

海未「す、少しだけでしたら、履いてみても良いですよ……？」

ことり「うぅん、無理しないで。海未ちゃんが嫌がる事、ことりしたくないから……」

海未「そ、そんな、嫌がるだなんて」

ことり「大丈夫、コレはもう捨てるから。また新しく作ってくるよ」

ことり「大丈夫……」
　

海未「っ……っっ」

海未「フンッ！」ﾊﾞｯ

ことり「あっ！」

穂乃果「！」

海未「いいですか！？今から着替えます！」

海未「なので、絶対見えない様に私を隠していて下さいっ！！」

海未「二人とも！分かりましたか！？」ﾊﾞｯ

ことり「う、うん！」

穂乃果「分かった！」
　

ｺﾞｿｺﾞｿｺﾞｿｯ

「あーもぅ！生地が食い込んで……っ！」

「なっ、何ですかコレ！？こんなの既に丸見えじゃないんですか！！？」

「違う！ここフックじゃない！」

穂乃果「あはは……」

ことり「……」ｽｯｽｯ

穂乃果「ことりちゃん？何してるの？」

ことり「スマホいじってるぅ〜」ｽｯｽｯ

穂乃果「？」
　

「……さぁ、着終わりましたよ！」

ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗｯ

穂乃果「あ"っ」

「二人とも、もう隠さなくても大丈夫です」

ことり「うん〜、わかったぁ〜」

穂乃果「いやっ！あ、あのっ！！」

ことり「じゃんじゃじゃ〜ん♪」ﾊﾞｯ

「くっ」

海未「ど、どうですかっ///」

海未「コレで、もう満足したでs──」


海未「！！？！？」ｷﾞｼｯ
　

凛「海未ちゃん可愛いにゃー！」

にこ「へぇ〜、似合ってるじゃない」

花陽「はわわ〜っ///」

絵里「海未。98ハラショーよ」

希「ことりちゃんもいい仕事するねぇ〜」

真姫「おパ〇〇とも合ってるわ」


海未「」

穂乃果「う、海未ちゃん……っ」

ことり「♪」ﾊﾟｼｬ ﾊﾟｼｬ
　

ことり「ねぇねぇ真姫ちゃ〜ん」

真姫「ん」

ことり「この写真ねぇ〜、あとでドアくらい大っきく印刷してぇ〜？」

真姫「オッケーグーグル」

ことり「ありがとぉ〜ぐーぐるぅ〜♪」

絵里「ぐーぐー？眠いのかしら」

希「耳の病院行こうなぁ〜」

凛「にゃ〜」
　

にこ「コレが次の衣装？いいじゃない！」

花陽「す、素敵ですぅ〜っ」

穂乃果「海未ちゃん！しっかりして！」ﾕｻﾕｻｯ

海未「」

穂乃果「大丈夫だよ！μ'sのみんなにしか見られてないから！」ﾕｻﾕｻｯ

穂乃果「ねぇー！海未ちゃーんっ！！！」

海未「」

ことり「はぁ〜♡」
　

ことり「コレでぇ〜、モヤモヤもスッキリスッキリだよぉ〜♪」


ことり「えへへ〜」



【おわり】
　

お粗末さまでした。