【SS】部活の先輩のポニテお姉さんにチョコを渡そうと思ってたけど勇気を出せずに持って帰って来てしまったずら…【ラブライブ！サンシャイン!!】

オラの馬鹿…
　

明日リベンジするのもなんか違うしもう食べちゃおうかな…
　

どうすれば良いと思う？

>>5
　

千歌ちゃんかな？
　

今からでももう一度アタック
　

まだ間に合います。
　

今からもう一度アタック…
ちょっとらいんしてみるずら
　

黒髪ロングで練習すると良いですわ
　

?｢夜分遅くごめんね｣

?｢遅く…ってまだ9時前だよ？｣

?｢うーん…普段のオラはもう寝てる時間だから一応｣

?｢早寝早起きだなぁ｣

?｢お寺の子だからね｣
　

?｢で、なに？用事？｣

?｢あ…うん｣

?｢えっとね…｣

?｢今から>>12って来れたりする？｣
　

最近またずらかなの流れ来てるな
いいぞ
　

毎日持っていこうぜ
　

びゅうお
　

先輩ポニテと聞いて勝手に金髪だと思い込んでしまった
　

?｢今からびゅうおって来れたりする？｣

?｢ええっ！びゅうお？｣

?｢もう真っ暗だし島から渡る船も無いよ！？｣

?｢あっ…そうだよね｣
　

?｢えっと…なんか急な用事？｣

?｢あ…いやその｣

?｢急というか…オラが昼間忘れてた用事がある…みたいな｣

?｢うーん…｣

?｢>>18｣
　

また嫌がらせ？
　

子安時空かぁ…
　

?｢また嫌がらせ？｣

?｢えっ！？｣

?｢また何か仕組んでるんでしょ？｣

?｢ホテルで立て篭り事件起こした時みたいに｣

?｢それでなかったら野生の生クリームを探しに行くとか言って短パン着せて山を歩かせた時みたいに？｣
　

花丸ちゃんAqoursのバレンタイン事情教えてよ
誰が一番貰ってんの？
　

スマートフォンにつらつらと連なるマルのイタズラ

ずら大将の事だったり迷宮の中で嫌いな梅干しを食べさせたり…

そんなマルのイタズラ…いや悪行を羅列される

そっか…そうだよね…
　

ドラマCD時空だった
　

半分ぐらいダイヤさんも悪いのでセーフ
　

?｢こんだけ色々1年間でやられて来たからね｣

?｢はい…ごめんなさい｣

?｢うむ｣


この気持ちとチョコの事は忘れよう、アタックしないで良かったんずら


?｢>>30｣
　

じゃ、今から行くよ
　

流れ変わったな
　

イケメンやぁ‥
　

文句言いつつ来てくれるイケメンで良かった
　

?｢じゃ、今から行くから｣

?｢マルのウチ行くね｣

?｢……へ？｣

?｢いや、へ？じゃなくて｣

?｢バス無いのにどうやってびゅうお行くの？｣

?｢私じゃなくてマルが｣

?｢あー…｣

?｢眠くて頭働いて無いでしょ？｣
　

果南兄貴・・・
　

かっけぇ
　

?｢そんな事は…｣

?｢……ちょっとあります｣

?｢うむ｣

?｢ジェットスキー使うから30分くらい待っててね｣

?｢寝落ちしないように｣
　

惚れた
　

という事でポニテお姉さんが来る事になりました

どどどどどうしよう

素直に渡す
→下3コンマ0～30
素直に渡さない
→下3コンマ31～99
　

これは惚れてもしかたない
　

渡せ
　

→素直に渡さない



お姉さん｢来たよ｣

オラ｢あ…えっと｣

お姉さん｢なに？話があるんでしょ？｣

お姉さん｢夜も遅いから早くしないと家の人にも｣

オラ｢えっと！その！｣


オラ｢……じ、実は特に用事とか……無い……的な？｣
　

ムッ！とした表情で眉を釣り上げるお姉さん、ツカツカと怒気を含んだ歩調でオラに近づいてきます

スっと右手を上げる
流石にコレは殴られる！思わず目を瞑るオラ
　

べしっ！

……衝撃は頬にではなく頭頂部へ、それも鋭くは無く軽いもの
思わず｢あいたっ！｣と軽いリアクションを返してしまうようなチョップだった

お姉さん｢こら！マル！｣

オラが目を開けるとお姉さんはオラと同じ目線に高さを合わせて屈んでました
　

いいぞ
　

お姉さん｢いくつか違和感があるんだよね｣

オラ｢へ？｣

お姉さん｢その1、なんで容疑者は滅多に起きてない時間に連絡を入れてきたのか｣

お姉さん｢その2、なぜ犯行現場をびゅうおに指示してきたのか…その3犯人は移動手段も無いのにどうしてびゅうおを指示したのか…｣

オラ｢まずいずら…｣

お姉さん｢1に関しては明日では不都合な、おそらく何か『本日中』ではないと不味い事案を抱えていて…｣

お姉さん｢2と3に関してはそれを行う事に都合の良いとっさに思いついた場所なのでしょう｣…

オラ｢これは……必ず真実を暴く見た目はゴリラ頭脳は落第…その名も…｣


オラ｢名探偵カナンずら！｣
　

やっぱり子安時空じゃねーか！
　

お姉さん｢びゅうお、と言われて何を思いつく？マル？｣

オラ｢えっと…観光スポットずらよ｣

お姉さん｢ふむ、なるほど正しい｣

オラ｢だ、だよね？｣

お姉さん｢ですが…今日という日は違うんです｣

お姉さん｢今日2月14日…びゅうお…｣

お姉さん｢そう…そのせいで曜は20人近くから呼び出されてはごめんなさいを繰り返してぐったりし、愚痴の電話をさっきまで付き合う羽目になった｣

オラ｢えぇ…｣

お姉さん｢梨子ちゃんとチカは陰でずっとニヤニヤしながら見てたらしいよ｣

オラ｢なにやってるずらあの2人…｣
　

お姉さん｢……こほん｣

お姉さんは咳払いをする
オラもハッと現実に戻される

お姉さん｢とにかくマルは私に『今日伝えなきゃいけない』用事があって｣

お姉さん｢今日曜が20人近くの女の子を轟沈させた『びゅうお』に呼ぼうとしたんだよね？｣

オラ｢ち、ちが…｣

お姉さん｢マル？｣
　

人間だもの　びゅうお
　

ああ、ダメだ
オラはやっぱりこの人が好きなんずら

こんなにイタズラばっかりして迷惑かけっぱなしでも優しく接してくれる…この人が

安価下3
勇気を出す
→0～70
勇気を出さない
→71～99
　

猗窩座「素直になれ、花丸」
　

勇気はどこに？君の胸に！
　

ずらっ
　

あっ…
　

→勇気を出さない

オラ｢・・・｣

お姉さん｢・・・｣


オラ｢ごめんなさい、本当にイタズラで…｣

お姉さん｢そっか｣


そういうとお姉さんは屈むのを止めて立ち上がり、数歩歩いて伸びをした


お姉さん｢なーんも無かったかぁ｣
　

オラ｢うん…ごめんなさい…ごめんなさい｣

ボロボロと涙が出てくる
嘘を付いた事、勇気が無いオラの事
そして何よりもこんな時間に来てくれた果南ちゃんの優しさを裏切った事
涙が溢れて止まらなかった

お姉さん｢なら仕方ないか｣
　

オラ｢ごめんなさい…ごめんなさい…｣

お姉さん｢それじゃ、私は私の目的を果たすね？｣

ゴソゴソとコートのポケットを漁るお姉さんは、スっと取り出したそれをオラに近づけてこう言った


お姉さん｢マル｣

お姉さん｢ハッピーバレンタイン｣
　

オラ｢……へ？｣

お姉さん｢いやほら、なんか学校で渡そうと思ってたんだけど｣

お姉さん｢マルが不審な動きしながら〇気を放ってずっと隠れてこっち見てたから渡せなくて…｣

オラ｢……見てるのバレてたずら？｣

お姉さん｢おいおい、高校3年生だよ？私｣
　

お姉さん｢帰っちゃったし夜に家に持って行こっかな～と思ってたけどさ｣

お姉さん｢曜が友達不信になりながらずっと『信じられる幼馴染は果南ちゃんだけであります』って電話越しで泣いてたし｣

お姉さん｢まぁ明日でいっか…チョコなんか1日で腐らないし…って考えてたんだけど｣

お姉さん｢珍しい時間にLINE来たからね、ついでに持ってきたり…｣
オラ｢果南ちゃん！｣

ガバッと果南ちゃんに抱きつく

それからずっと、果南ちゃんにごめんなさいごめんなさいって泣きながらくっついていた

何分くらい泣いてただろう？ヨダレと鼻水と涙でコートがぐしゃぐしゃになるのに構わず、果南ちゃんはずっとオラの頭を優しく撫でてくれていた
　

こんなお姉さんなら拙僧も心から応援してくれるだろうな
　

………翌朝

あのままオラは泣き疲れて寝ちゃったのをお母さんに渡されたらしい
果南ちゃんはそのままオラのお寺に泊まって朝ご飯を食べたら1度着替えに戻って学校に行く……とさっきお母さんがいってた
枕元には果南ちゃんから貰ったチョコレートが置いてあって、お母さんにからかわれたりしたけど、不思議と悪い気分じゃなかった
　

まだ午前6時だけど果南ちゃんはきっとジョギングに行ってるだろう
だから帰って来るところを待ち伏せしてやる事にした
手には武器のバレンタインチョコレート、1日くらいじゃ腐らないって本人も言ってたし良いよね？

パジャマのまま外に出ると朝の日差しと冷たい空気、そして近づいてくる足音

とりあえず昨日の事は謝ろう
そしてこう言うんだ

花丸｢果南ちゃん、オラは果南ちゃんの事がずっと………！｣


おしまい
　

短時間の御付き合いありがとうございました
　

お姉さんイケメン過ぎだろ
　

まるっと素敵な話だ?
　

これは良いかなまる
　

先輩のポニテお姉さん終始イケメンだったな…
　

ポニテお姉さんも曜ちゃんくらいモテるだろこれ
あ・・・だから花丸が見てるだけで渡せないのか、ならお姉さんが悪いじゃないか
　

ここ十年で一番のかなまる
　

やっぱり“かなまる”なんずらなあ……