【SS】すみれ「かのん、ドライブ行かない？」【ラブライブ！スーパースター!!】

代行
運転するのはすみれです
　

かのん「……ぷふっ、あはは」

かのん(あー、何にも考えず動画観漁るの楽し〜)

かのん「………」

かのん(でも流石にちょっと飽きてきたかも)

かのん(はー……大学の春休み暇すぎるって。無限に時間あるじゃん)

かのん(今……23時半……でも今日13時に起きたから全っ然眠くないや)

かのん(はー……ボイトレとか夜やると怒られるし……どうしよっかなー)

ﾋﾟﾛﾝｯ♪

かのん(ん？通知？なんだろ)
　
　
すみれ:生きてる？
　
　
かのん「あ！(すみれちゃんじゃん！)」
　
　
かのん:うぃっす！生きてるよー
　
　
かのん(生きてるってなんだw)
　

すみれ:今暇？

かのん:死ぬほど暇

すみれ:わかる
　
　
かのん(わかっちゃうか〜)
　
　
すみれ:ねえ

かのん:？

すみれ:ドライブ行かない？
　
　
かのん「！」
　
　
かのん:行く！！！！！

すみれ:お店の前に車回しとくわ

かのん:そっこー支度するね！
　
　
かのん(すみれちゃんもう免許取ったんだ！そっかー、うわ〜テンション上がる〜！)
　

かのん(すみれちゃんもう免許取ったんだ！そっかー、うわ〜テンション上がる〜！)

かのん「くっ……んーーー(うわ身体バキバキだ……)」

かのん(さてと、着っ替え着っ替え♪パーカー羽織って〜、下は〜……スウェットで良くない？ダメかな。ジャージにしよ)

かのん(……この辺でこの格好はヤバいかな………まいっか)

かのん(あとはー靴下……サンダルで行けばいっか！靴下無し！)

かのん(……あ、メガネのまま……ま、いっか)

かのん「スマホとー、財布っ♪よし！」

かのん「……」

かのん(お母さん……寝てるよね)

かのん(ありあも……)ｽ…

かのん「……」

かのん(壁越しに聞き耳立ててもよく分かんないか……まあ寝てるでしょ)

かのん(よし、静かに出よう)
　

かのん「………」ｿﾛﾘｿﾛﾘ…

かのん「！」ﾋﾟﾀｯ

かのん(お父さんの部屋、電気付いてる)

かのん(……まあ、お父さんくらいには言っといたほうがいいよね)

かのん「……」ｺﾝｺﾝ

かのん「おとーさーん？」

かのん「ちょっと友達とドライブ行ってくるね。朝までには帰るよ、多分」

かのん「……え？なに？え、いいよ、お金持ってるもん」

かのん「……そう？あー、じゃあ、貰っとくね。ありがと」

かのん「行ってきまーす……」

かのん(よっしゃあー！万札だー！)
　

かのん「まだかなまだかなー？」

ﾌﾞｩｩｰｰｰﾝ…(ソリオ)

かのん「！(トールじゃん)」

すみれ「おまたせー」

かのん「すみれちゃん！」

すみれ「お正月ぶり？」

かのん「だね！あけおめことよろ！」

すみれ「前も言ってたでしょそれ」

かのん「たしかにw」

すみれ「まあいいわ、乗って乗って」

かのん「はーい、お邪魔しまーす」

すみれ「………」

すみれ「何その……DQNみたいな格好……」

かのん「やっぱちょっとアレかな？」

すみれ「まあ、いいんじゃない？実際DQNなんだし」

かのん「違うし！違うよ！？」

すみれ「はいはい似合ってる似合ってる」

かのん「似合ってるもおかしくない？」

すみれ「その髪型で眼鏡も珍しいわね」

かのん「今からコンタクト入れんのダルいからね」

すみれ「あーたしかに」

すみれ「……さ、行きますか。どっか行きたいとこある？」

かのん「えー、んー、なーい」

すみれ「じゃー適当に」

かのん「うぃ〜」
　

ﾌﾞｩｩｰｰｰﾝ

かのん「ふんふふんっふーん♪る〜るる〜♪」

すみれ「……なんかテンションおかしくない？」

かのん「そう？」

すみれ「この時間にしてはね……あ、酒飲んでる？」

かのん「飲んでないよー」

すみれ「素面でそのテンションなの」

かのん「ああ、なんかここのところちょっと退屈でさー、だからすみれちゃんからお誘いきて舞い上がっちゃってる、みたいな？」

すみれ「そんなに喜んでくれるなら、普通に昼間誘ってどっか行くべきだったか。なんかごめん」

かのん「ああいいのいいのっ、今度行こ今度」

すみれ「そうね」

かのん「でもたしかに、思えばなんでこんな時間に突然誘ってくれたの？」

すみれ「あんたと同じよ、クッソ暇で狂いそうだったの」

かのん「あははっ、じゃあ思いつき？」

すみれ「そ、思いつき。最初に浮かんだ暇そうな奴にメッセ送ったの」

かのん「最初に？私が？え〜？やったぁ、ふふふ」

すみれ「やっぱ酒飲んでんでしょあんた」

かのん「飲んでないったら飲んでませんー」
　

かのん「あ、ねえねえこの車ってすみれちゃんの？」

すみれ「違うわよ、親の」

すみれ「無断で借りてきた」

かのん「あはっ、やばw」

すみれ「事故んなきゃ良いのよ」

かのん「フラグ？」

すみれ「やめてよそういうこと言うの、事故るわよ？」

かのん「きゃ〜」

かのん「あっあとあと、すみれちゃんいつ免許取ったの？」

すみれ「去年の夏休みよ」

かのん「へー」

すみれ「かのんは取んないの？」

かのん「んーー、取るとしたら今年だけど……うーーん」

すみれ「なによ」

かのん「え、だって、怖くない？」

すみれ「慣れよ、慣れ」

かのん「慣れればなんとかなる？」

すみれ「そうね。てゆうか、かのん楽器扱えるんだし車くらいいけるでしょ」

かのん「全然違うよ！楽器と車って道具の種類全然違うよ！？」

かのん「ほら、足、足も使うじゃん？咄嗟の踏み間違いとか……」

すみれ「じゃあマニュアル？」

かのん「マニュアル！？ムリムリムリ！」

すみれ「じゃあ最新の良い車買うことね」
　

ﾌﾞｩｩｰﾝ

すみれ「最近調子どう？」

かのん「んー、ぼちぼち」

すみれ「大学は？充実してる？」

かのん「大学ぅ………単位は取れてるかな」

すみれ「それ以外アレな奴の言い方じゃない……」

かのん「他でちょっと忙しくてね」

すみれ「音楽活動の方？」

かのん「そうそう」

すみれ「じゃあそっちは順調なのね」

かのん「あー、そうかな。まあ、去年とあんま変わんないね、オリジナル曲アップしたり、歌ってみた動画あげたり」

すみれ「ふぅん」

かのん「あ、そういえば1月にまたスクールアイドルの作曲依頼来たんだ」

かのん「冬をテーマに、って」

すみれ「へえ、すごいわね……え、冬って……もしかして大会決勝用の曲？」

かのん「え！？違うよ違う違うっ、んなことしたらそのグループ失格じゃん」

すみれ「不正に加担したのかと思った」

かのん「しないよ！なんか、大会とは関係ない普通の活動で使う曲だって」

すみれ「ああそうなのね。でもそれでもすごいんじゃない？定期的に依頼来てるし、やっぱり結構評価されてるのね」
　

かのん「いやーー、それがそうでもなさそうなんだよ」

すみれ「……というと？」

かのん「なんかこういう、元スクールアイドルの作編曲できる人探してきて依頼するってこと、結構あるみたいでさ」

すみれ「そうなの？」

かのん「うん。しかもこういう依頼受けてあげる人って、高校卒業してもスクールアイドルに関わり持てて嬉しい！みたいな人が多いから、基本ボランティアなんだよね」

かのん「だから……正味タダで作ってくれんなら誰でもいい的な……」

すみれ「あーそんな感じなのね……じゃあ評価されてるかっていうと」

かのん「ビミョーかなぁ」

すみれ「なるほどねぇ……」

かのん「すみれちゃんはどうなの？リア充してる？」

すみれ「………」

すみれ「……もちろんしてるわ、リア充すぎてやばいわ」

かのん「へー」

かのん「リア充すぎてる割に、こんな時間に高校の同級生連れ出して暇つぶししてるんだ？」

すみれ「………黙れ……」

かのん「(笑)」

すみれ「あ、そういえばドラマ出ることになった」
　

かのん「え！？？なんか今スルっとすごいこと言った！？ほんと！？」

すみれ「ええ」

かのん「なんの？月9？」

すみれ「んなわけないでしょ、水曜の深夜のやつ」

かのん「………知らな……」

かのん「でもすごいじゃん！やったね」

かのん「なんの役？主役？」

すみれ「……聞いて驚かないでよ？」

かのん「えっ………え！？なになになに？」

すみれ「すごいわよ」

かのん「えっそんなに！？そんなに言う！？」

かのん「なんの役なんの役？！？」

すみれ「……」

すみれ「刑事が訪ねたアパートで『その部屋の人ならちょっと前に出て行きましたよ？』って言う役」

かのん「すっっっ………え？」

かのん「すご……？……ん？」

すみれ「……ふふっ……ッ……」

かのん「すごい……すごいか……ありがちだけど……？あ、あ！ほんとは犯人とか！？」

すみれ「出番そこだけよ」

かのん「……」

かのん「……あっでも……地上波だもんねっ！……すごい……すごいよ……」

すみれ「……ほんとに思ってる？」

かのん「………なんであんなハードル上げたの？」

すみれ「なんとなく」
　

ﾌﾞｩｩｰﾝ

かのん「〜〜〜♪(口笛)」

かのん「あっ！！」

かのん「コンビニ！私コンビニ行きたい！」

すみれ「コンビニ？」

かのん「うん、お酒買うの」

すみれ「マジかこいつ」

かのん「ふふふ、じょーだんじょーだん♪」

かのん「見つけたら寄ってね」

すみれ「りょーかい」
　

ﾗｰｼｬｾｰ

すみれ「で、ほんとはなに買いたいの」

かのん「あ、なんも決めてなかった」

すみれ「なんも決めてないんかい！」

すみれ「じゃあなんで急にコンビニ行きたいとか言い出したのよ……」

かのん「夜のコンビニって行きたくならない？」

すみれ「理由そんだけ……？」

かのん「あとねー、出るとき親にお金もらった、」

すみれ「なぬ」

かのん「だからすみれちゃんの分も買ってあげる」

すみれ「え？良いわよ別に」

かのん「良いの良いの♪運転してくれる分、ね？」

すみれ「そ？うーん……なら飲み物でも……じゃあこれ」

かのん「はいはーい、お茶かー、すみれちゃん伊◯衛門派だったっけ」

すみれ「特にこだわりはありませんが」

かのん「言い方wそれ実はこだわってるやつだw」

すみれ「(笑)」
　

すみれ「で、あんたは何にするの？」

かのん「ん〜〜……ポ◯リかなー」

すみれ「………」

すみれ「あんた今日……運動した？」

かのん「え？してないけど？」

すみれ「よくスポドリ飲む気になるわね……」

かのん「別に良いでしょスポーツしてない日に飲んだってさ〜」

かのん「ほらほら、お菓子見に行こ？」

すみれ「お菓子も買うの？奢り？」

かのん「……ふぅ、しょうがないなー、一個だけだぞ？」

すみれ「よっしゃあー」

かのん「ｷｺｴｰﾃｰｸｰﾙﾖｰ」

すみれ「………」

かのん「……み？みら……？」

すみれ「歌わないわよ」
　

かのん「コンビニのお菓子って意外と種類あるよね」

すみれ「1番高いやつ、1番高いやつどれかしら」

かのん「ねぇやめてくんない？ちっさいチョコとかにするよ？」

すみれ「あ待って待って、パンでもいい？」

かのん「パン？良いけど……パン？」

すみれ「明日の朝ごはんにしよ」

かのん「ねぇーーー！なに朝食買わせようとしてんの？今日関係ないじゃん！今食べるやつにしてよ！」

すみれ「いいじゃない別に」

かのん「はーーー」

すみれ「………わかったわよやっぱ自分で買うわ、流石に悪いし」

かのん「いや！いい！私が奢るって言ったからいい！買ったげる！」

すみれ(親の金でしょ……)

すみれ「じゃあ……これ」

かのん「ねーーーこれ1番高い菓子パンでしょ！？」

すみれ「1番じゃないからセーフよ、セーフったらセーーフ」

かのん「………(2番目に高い！)」ｼﾞﾄｰｰｰ

すみれ「かのんのお菓子は？」

かのん「あ、そうだった、じゃ◯りこでいいや」

かのん「買ってくるねー」

すみれ「ん、よろしく」
　

かのん「お願いしまーす」

ﾎﾟｲﾝﾄｶｰﾄﾞ ｵﾓﾁﾃﾞｽｶｰ

かのん「あー……あったっ、はいっ」

ｵｱｽﾞｶﾘｼﾏｽ ﾌｸﾛﾊ ｺﾞﾋﾂﾖｳﾃﾞｽｶｰ

かのん「あ、お願いします」

ﾋﾟｯ ﾋﾟｯ ﾋﾟｯ ……

ｺﾞｲｯｼｮﾆ ﾁｭｳｶﾏﾝ ｲｶｶﾞﾃﾞｽｶｰ

かのん「！」

かのん「……………」

かのん「……………」

かのん「……いえ……」

ｶｼｺﾏﾘﾏｼﾀｰ

………
　
　
　
ｱﾘｱﾄｱｼﾀｰ

かのん「はい、飲み物」

すみれ「ありがと」

ｶﾞﾁｬ…ﾊﾟﾀﾝ

すみれ「どっち方面行こうかなー……」

かのん「………」

すみれ「……どした？」

かのん「え？……んん、なんでもない」

すみれ「そ、じゃあ行くわね」

かのん「うん！」

かのん「………」
　

すみれ「……こんな時間にしてはまあまあ車いるのね、ここ」

かのん「………」

すみれ「かのん？」

かのん「……中華まん………」

すみれ「？」

かのん「中華まんかぁ………中華まん……」

すみれ「中華まん？」

かのん「いや、さっきレジでね、ご一緒に中華まんいががですかーって聞かれてさ、ちょっと考えて断ったんだけど……」

すみれ「……食べたくなった？」

かのん「……んー、いやー……ちょっとね？ほんのちょっぴり？」

すみれ「またコンビニ行きたいとか言わないでよ？」

かのん「あーー、んーー……」

かのん「中華まん……」

かのん「やば、もう中華まんのことしか考えられなくなってきちゃった」

すみれ「じゃあ買っときなさいよ……」
　

かのん「だって！レジで言われるまで考えもしなかったんだもん！」

すみれ「あんた……告白されてから好きになっちゃうタイプでしょ」

かのん「そうかも、私もう……中華まんに、恋しちゃってるんだよ！」

すみれ「………」

すみれ「………」

すみれ「………」

かのん「……ねえ」

すみれ「………」

かのん「ねぇなんか言ってくれない？恥ずかしいんだけどっ！」ﾍﾟｼﾍﾟｼ

すみれ「なんか酒臭いわね」

かのん「だから飲んでないって！！！」
　

すみれ「で、どうする？戻る？」

かのん「んー、いや、次、次コンビニ見つけて、そんときに食べたい欲が勝ってたら〜、寄るかな」

すみれ「わかった」

すみれ「あ」

かのん「ん？」

すみれ「……あったわよ」

かのん「え！？」

かのん「え、え、え」

すみれ「寄る？寄る？」

かのん「ちょっと待って、ちょっと待って考える一回、ちょっと待って」

すみれ「………」

すみれ「5.4.3！」

かのん「よっ…寄る寄る寄る寄る！！！」

すみれ「……」ﾁｯｶｰﾁｯｶｰ(方向指示器)
　

かのん「じゃあ買ってくるね」

すみれ「んー」

......
　
　
　
かのん「おまたせ〜」

すみれ「ん、じゃあ行きましょう」

かのん「うぃーす」

すみれ「エアコン付ける？」

かのん「いや、いいよ」

すみれ「そう？わかった」

すみれ「じゃあしゅぱーつ、と」ﾌﾞﾛﾛﾛ…

かのん「いたっきまーふ」ﾊﾌﾊﾌ

かのん「あつっ、ん！んま、おいひっ」

すみれ「ふふ、良かったわね」

かのん「ん！」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
　

かのん「ひと口あげるっ、口開けて？」

すみれ「いいの？じゃあもらうわ」

かのん「あーーん」

すみれ「あー……」

すみれ「！？ッつ！！あっつ！！？あっつッ！！？！」

かのん「危ない危ない危ないッ！！！」

すみれ「危ない危ないっ！！」

すみれ「はぁっ、はぁっ……」

かのん「し、死ぬかと思った……」

すみれ「バカ！！！」

かのん「ごめんごめんごめんほんっっとごめん」

すみれ「これ親の車！！！事故ったらシャレになんないの！！」

かのん「事故ったら親関係なくシャレになんないんじゃ……」

すみれ「あ゛！？」

かのん「ごめんなさいごめんなさい」

すみれ「めちゃくちゃ熱いじゃないのそれ！」

かのん「そりゃ熱いでしょ……」

すみれ「はぁ！？」

かのん「ごめんなさいごめんなさい」
　

すみれ「ったくもう……」

かのん「あの……」

すみれ「はい？」

かのん「……まだ、食べる？」

すみれ「………」

すみれ「……食べる」

かのん「ちょっと待って！ふぅー、ふぅー、ふーーーー！(冷)」

すみれ「千切って？千切ってくださる？」

かのん「あっはい、はい、すみません……どうぞ」

すみれ「あー……ん、あふっ、もく、もぐ、ん、んまいわね」

かのん「でしょー、はいっ」

すみれ「あむ、ﾓｸﾞﾓｸﾞ」

かのん「はむっ……〜♪」
　

すみれ「………」

かのん「〜〜〜♪(鼻歌)」

かのん「あ！すみれちゃん、合流だよ」

すみれ「ええ、合流ね」

かのん「わ〜緊張してきた……」

すみれ「なんで緊張すんのよ」

かのん「祈っとくねっ……」

すみれ「いらないわよ」

かのん「あそっか、本家だもんね。自分で祈った方が効果あるか」

すみれ「そういう意味で言ったんじゃないのよ」

ﾌﾞｩｩﾝ…

すみれ「………」

かのん「……っ」

すみれ「………」

かのん「……おおー、成功したー！」

すみれ「余裕ったら余裕よ、これくらい出来るの」

かのん「すごいすごーい」ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

すみれ「じゃ◯りこ食いながら言うな」
　

かのん「食べる？」

すみれ「一本もらうわ」

かのん「おっけい♪はいっ、どーぞ──」

ﾎﾟﾛｯ

かのん「あ落としちゃった！」

すみれ「えっ、ちょっと！親にバレる！探して探して！」

かのん「暗くてよく見えない……どこだー？」

すみれ「もっとよく探しなさ──」

ﾊﾟｷｯ

すみれ「え……？なんか踏んだ……？」

すみれ「あっ」

かのん「………」

すみれ「………」

すみれ「まあ……帰ってすぐ掃除すれば……証拠は残らないから……」

かのん「……ごめん………」

すみれ「信号で止まったら改めてちょうだい」

かのん「うん……」
　

かのん「……」ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

かのん「すみれちゃん何味好き？」ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

すみれ「んー……さつまいも」

かのん「さつまいも！？」

かのん「さつまいも……？……あ、でもなんか、あった気がする」ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

すみれ「名前が違うのよね」

かのん「あ、思い出した！そうだよ名前違うじゃん！ん？てことはそれじゃ◯りこじゃなくない？」

すみれ「見た目同じなんだから同じ扱いでいいでしょ」

かのん「いいのかなぁ……」ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

かのん「ていうかどういう立ち位置なんだろ、さつまいものやつって」

かのん「調べてみよ」

かのん「………へー、姉妹品だって」ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

すみれ「へえ」

かのん「大学いも味とかあるんだ」ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

すみれ「へえ……あ、信号」

すみれ「かのん、ちょうだい」

かのん「はーい……あっ………」

すみれ「？」

かのん「……無くなっちゃった☆」

すみれ「オイ！オイったらオイ！！」

すみれ「やたらﾎﾟﾘﾎﾟﾘいってると思ったら！！」

かのん「あ！あったw折れてるやつｗ」

すみれ「短っ！いらないわよそんなの！！」
　

すみれ「……(あ、また信号)」

かのん「すみれちゃんって黄色でちゃんと止まるタイプなんだね、意外」

すみれ「まあ踏み込むタイプではありたくないわね」
　
　
…ﾄﾞｩﾝﾄﾞｩﾝﾄﾞｩﾝ
　
　
すみれ「……(うわー……)」

すみれ「………」

かのん「………」

かのん「後ろの車……ドゥンドゥンいってるね」

すみれ「……煽ってきそう」

かのん「そしたら振り切っちゃえっ」

すみれ「大人しく道譲るわよ……怖いし」

かのん「あんなに音量上げてうるさくないのかなぁ」

すみれ「うるさいのが好きなんじゃないの」

かのん「あ、そういえばさ、すみれちゃんは車乗ってるとき何かかけないの？」

すみれ「曲？」

かのん「ラジオとか」

すみれ「あー……まだそんなに長距離移動とかで車使ったことないのよね、だから親がつけっぱのラジオそのまま垂れ流してる」

すみれ「ちょっと使うだけだし変えるのとかめんどくさい」

かのん「えーそうなんだ」

すみれ「(あ、変わった)」ﾌﾞﾛﾛﾛ…

かのん「すみれちゃんって青に変わる前から進んじゃうタイプの人だと思ってた」

すみれ「なんであんたの中の私はやたらと運転マナー悪いのよ……」

かのん「え、だって、すみれちゃん『どいて！』(右車線→左車線→右車線)とかしそうじゃん」

すみれ「やらないわよそんなん」
　

すみれ「あ、そうだ。曲かける代わりにかのんが歌えばいいんじゃない」

かのん「ふふ、やだよ」

すみれ「いいじゃない別に」

かのん「やーだ」

すみれ「てかさっき歌ってたでしょ、ハミングしてたでしょ」

かのん「あれはあれだよ」

すみれ「どれがどれよ」

かのん「………あっ曲がってったな、後ろのヴォクシー」

すみれ「よかったよかった」

すみれ「じゃあ煽られ回避記念で一曲」

かのん「もー、しょうがないなぁすみれちゃんは」

すみれ「なんか、かのんの歌声聞くのって割とガチで久しぶりよね」

かのん「そう？そうだね」

かのん「あー♪あ〜♪、こほんっ……よし」

すみれ「………」

かのん「……すぅ……」

かのん「〜〜♪」

すみれ「……」

………
　
　
　
かのん「……ふぅ。どうだった？」

すみれ「(相変わらず歌上手すぎて)キレそう」

かのん「な゛んで！？」
　

ﾌﾞｩｩｰﾝ…

すみれ「……」

かのん「……」

すみれ「……」

かのん「……」

すみれ「……」

かのん「……」

すみれ「……」

かのん「……」

すみれ「……よし、帰るか」

かのん「うん、なんか飽きた」

すみれ「言うなや……」

かのん「(笑)」
　

すみれ「はい着いた」

かのん「お疲れ〜」

すみれ「パンありがと」

かのん「いえいえ」

かのん「にしてもすみれちゃん、運転上手くない？」

すみれ「そう？まだバック駐車とか慣れないけどね」

かのん「あー、難しそう」

すみれ「……やっぱ免許とって欲しいわ、かのんも」

かのん「え？なんで？」

すみれ「運転してるとこ見るの面白そう(車載カメラとかで)」

かのん「笑う気じゃん！」

すみれ「そりゃ笑うでしょ」

かのん「ふん！どーせすみれちゃんみたいにヨユーな運転なんかできませんよーだ」

かのん「なんだよ～、免許取って欲しいとか言うからてっきり『今度はかのんの運転でどっか行きたい』とか言ってくれるのかと思ったのにさ～」

すみれ「……」

すみれ「それ私、後部座席でもいい？」

かのん「なんでよ、助手席乗ってよ！」

すみれ「ええ……」

かのん「なに、ええ……って」

すみれ「……かのんは運良さそうだから、私だけ助手席側がひしゃげて死ぬんだろうなって」

かのん「なんで死亡事故起こす前提なの！？」
　

すみれ「ふふ、冗談よ。でも車乗れて損はないと思うけどね」

かのん「うーん……そうだね、今日楽しかったし」

すみれ「そりゃ良かったわ、こっちも付き合ってくれてありがと」

かのん「うん、また誘ってよ」

すみれ「ええ。それじゃ」

かのん「おやすみ〜！」
　
　
　
かのん(……お、ちょっと良いフレーズ浮かんだかも♪)
　

おしまい
　

乙
いい関係性だなぁ
車内ってほんと可能性を生む空間だよな
　

乙
いい感じの夜景浮かんだわ
　

おつ
かのすみたすかる
　

いいかのすみでシタ
また書いてくだサイ