1: 2021/03/30(火) 23:17:52.35 ID:knXffZNs
ようまり
3: 2021/03/30(火) 23:20:02.20 ID:knXffZNs
曜(鞠莉ちゃんには、私の考えてることがわかっちゃうのかなって思う時がある)
曜(私が悩んだり、落ち込んだりしたとき、さりげなく声をかけてくれたり、そばにいて優しく話を聞いてくれたりするから)
鞠莉「曜ってティラミスは作れる?」
曜(だから、ホワイトデーの一週間前に鞠莉ちゃんからそう尋ねられたとき、もしかしたら頭の中を覗かれちゃったのかもって、内心ドキドキしてたんだ)
曜(私が悩んだり、落ち込んだりしたとき、さりげなく声をかけてくれたり、そばにいて優しく話を聞いてくれたりするから)
鞠莉「曜ってティラミスは作れる?」
曜(だから、ホワイトデーの一週間前に鞠莉ちゃんからそう尋ねられたとき、もしかしたら頭の中を覗かれちゃったのかもって、内心ドキドキしてたんだ)
4: 2021/03/30(火) 23:21:28.31 ID:knXffZNs
曜「ティラミス?レシピを見ながらなら作れるとは思うけど、どうして?」
鞠莉「ホワイトデーにはティラミスを作ろうかなって思ってるんだけど、よければ一緒に作らない?曜に作り方を教えてもらいながら、一緒に作れたらなって」
曜(ああ、そういうことか。ふぅ、さすがに心を読まれたわけじゃなかったみたい)
鞠莉「ティラミスって、ホワイトデーにちょうど良いスイーツだと思わない?」
曜「ティラミスのクリームが白いから?」
鞠莉「そう!」
鞠莉「ホワイトデーにはティラミスを作ろうかなって思ってるんだけど、よければ一緒に作らない?曜に作り方を教えてもらいながら、一緒に作れたらなって」
曜(ああ、そういうことか。ふぅ、さすがに心を読まれたわけじゃなかったみたい)
鞠莉「ティラミスって、ホワイトデーにちょうど良いスイーツだと思わない?」
曜「ティラミスのクリームが白いから?」
鞠莉「そう!」
5: 2021/03/30(火) 23:23:03.11 ID:knXffZNs
曜「それを言ったら黒い部分も結構多いような。ココアがかかってるし、ベースはコーヒー味のスポンジだからね」
鞠莉「ブラックもホワイトも兼ね備えたハイブリッド、つまりはホワイトデーにもベストマッチってことよ。もっと柔軟に、好意的に捉えなきゃ」
曜「あははっ。それ、恣意的に、って言うんじゃないの?」
鞠莉「そんな難しい言葉知りまセーン。で、どうかしら?」
曜「そうだね、やってみよっか!私も実際に作るのは初めてなんだけど、二人なら心強いし!」
鞠莉「決まりね!」
鞠莉「ブラックもホワイトも兼ね備えたハイブリッド、つまりはホワイトデーにもベストマッチってことよ。もっと柔軟に、好意的に捉えなきゃ」
曜「あははっ。それ、恣意的に、って言うんじゃないの?」
鞠莉「そんな難しい言葉知りまセーン。で、どうかしら?」
曜「そうだね、やってみよっか!私も実際に作るのは初めてなんだけど、二人なら心強いし!」
鞠莉「決まりね!」
6: 2021/03/30(火) 23:24:11.49 ID:knXffZNs
――――――――
スーパー
曜「というわけで、まずは材料を買い揃えないとね」
鞠莉「ティラミスを作るには何を買えばいいの?」
曜「マスカルポーネチーズ、ココアパウダー、生クリーム。あとはクッキーかな」
鞠莉「クッキーなんて、ティラミスに使ってたかしら」
曜「スポンジ生地の代わりに使うんだよ、クッキーにコーヒーを染み込ませてね。スポンジを作るのって結構大変だからね」
鞠莉「なるほど。クッキーを使えば時間短縮になるし、失敗も少ないってわけね」
曜「そういうこと。って言っても、レシピサイトの受け売りだから、実際どんな感じなのかは試してみないとだけどね」
スーパー
曜「というわけで、まずは材料を買い揃えないとね」
鞠莉「ティラミスを作るには何を買えばいいの?」
曜「マスカルポーネチーズ、ココアパウダー、生クリーム。あとはクッキーかな」
鞠莉「クッキーなんて、ティラミスに使ってたかしら」
曜「スポンジ生地の代わりに使うんだよ、クッキーにコーヒーを染み込ませてね。スポンジを作るのって結構大変だからね」
鞠莉「なるほど。クッキーを使えば時間短縮になるし、失敗も少ないってわけね」
曜「そういうこと。って言っても、レシピサイトの受け売りだから、実際どんな感じなのかは試してみないとだけどね」
7: 2021/03/30(火) 23:25:48.29 ID:knXffZNs
鞠莉「じゃあ私、クッキーを取ってくるわ」
曜「私は他の材料を見て回るね。生クリームやチーズがいるから、多分冷蔵コーナーの方に行くと思う」
鞠莉「オーケー、あとで合流しましょう!」
曜「お願いねー。ふふっ、張り切っちゃって、鞠莉ちゃん楽しそう。さてさて、ついでに色々と下見しておこうかな」
曜「私は他の材料を見て回るね。生クリームやチーズがいるから、多分冷蔵コーナーの方に行くと思う」
鞠莉「オーケー、あとで合流しましょう!」
曜「お願いねー。ふふっ、張り切っちゃって、鞠莉ちゃん楽しそう。さてさて、ついでに色々と下見しておこうかな」
8: 2021/03/30(火) 23:26:44.18 ID:knXffZNs
――――――――
鞠莉「いたいた。曜、クッキーをゲットしてきたわ」
曜「ありがとう!ん、もう一つ手に持ってるそれはなに?」
鞠莉「途中でココアも見つけたから持ってきたの!」
曜「これは飲む用の粉末ココアだね。残念だけど、使うのはこれじゃないんだ」
鞠莉「えっ、違うの?」
曜「今回使うのはこっち、砂糖が入ってないお菓子作り用のココアパウダーだよ」
鞠莉「いたいた。曜、クッキーをゲットしてきたわ」
曜「ありがとう!ん、もう一つ手に持ってるそれはなに?」
鞠莉「途中でココアも見つけたから持ってきたの!」
曜「これは飲む用の粉末ココアだね。残念だけど、使うのはこれじゃないんだ」
鞠莉「えっ、違うの?」
曜「今回使うのはこっち、砂糖が入ってないお菓子作り用のココアパウダーだよ」
9: 2021/03/30(火) 23:27:23.32 ID:knXffZNs
鞠莉「そんなのがあったんだ。じゃあ、これは出番無しね。戻してくるわ」
曜「ああ、大丈夫だよ」
鞠莉「いいの?」
曜「せっかく持ってきてもらったしね。ティラミス作りには使わないけど、ちょうど家用のココアが無くなりそうだったから。渡りに船ってことで」
鞠莉「曜って優しいね」
曜「そう?」
曜「ああ、大丈夫だよ」
鞠莉「いいの?」
曜「せっかく持ってきてもらったしね。ティラミス作りには使わないけど、ちょうど家用のココアが無くなりそうだったから。渡りに船ってことで」
鞠莉「曜って優しいね」
曜「そう?」
10: 2021/03/30(火) 23:28:11.05 ID:knXffZNs
鞠莉「そうよ。ところでこのクッキーだけど、見た感じで何か思うところはない?」
曜「んー?特に変わったところはなさそうだけど。よく見かけるお馴染みのやつだし…あっ」
鞠莉「気付いた?」
曜「もしかして、マリーってこと?」
鞠莉「エグザクトリー!ぴったりだと思わない?」
曜「あははっ、確かに。鞠莉ちゃんが使うのなら、これ以上のものはないね」
鞠莉「そうでしょ、うふふっ」
曜「んー?特に変わったところはなさそうだけど。よく見かけるお馴染みのやつだし…あっ」
鞠莉「気付いた?」
曜「もしかして、マリーってこと?」
鞠莉「エグザクトリー!ぴったりだと思わない?」
曜「あははっ、確かに。鞠莉ちゃんが使うのなら、これ以上のものはないね」
鞠莉「そうでしょ、うふふっ」
11: 2021/03/30(火) 23:29:31.46 ID:knXffZNs
……………………………………
渡辺家、キッチン
曜「それじゃ、二人で一緒に作っていこう!」
鞠莉「お願いします、先生。まずは何をするの?」
曜「最初にティラミスクリームから作るんだ」
鞠莉「ティラミスの白い部分ね」
曜「これが作業としては一番大変みたい」
鞠莉「最初の工程から難関だなんて、スイーツ作りは手強いわね」
渡辺家、キッチン
曜「それじゃ、二人で一緒に作っていこう!」
鞠莉「お願いします、先生。まずは何をするの?」
曜「最初にティラミスクリームから作るんだ」
鞠莉「ティラミスの白い部分ね」
曜「これが作業としては一番大変みたい」
鞠莉「最初の工程から難関だなんて、スイーツ作りは手強いわね」
12: 2021/03/30(火) 23:30:05.49 ID:knXffZNs
曜「とは言っても、基本的には生クリームを泡立てるだけだけどね」
鞠莉「ボウルの中でシャカシャカってするやつ?」
曜「そうそう」
鞠莉「わあ、一度やってみたかったの!パティシエみたいで憧れちゃうわ!」
曜「それなら、せっかくだから鞠莉ちゃんにトライしてもらおうかな」
鞠莉「任せて!まずはどうするの?」
鞠莉「ボウルの中でシャカシャカってするやつ?」
曜「そうそう」
鞠莉「わあ、一度やってみたかったの!パティシエみたいで憧れちゃうわ!」
曜「それなら、せっかくだから鞠莉ちゃんにトライしてもらおうかな」
鞠莉「任せて!まずはどうするの?」
14: 2021/03/30(火) 23:31:45.98 ID:knXffZNs
曜「やることはシンプルだよ。ボウルに入れた生クリームを、ひたすらかき混ぜて泡立てていくんだ」
鞠莉「やってみり、わ。ところで、生クリームってどこかしら」
曜「そこにある、小さなパック容器だよ」
鞠莉「えっ、これが生クリームなの?」
曜「そうだよ」
鞠莉「てっきり牛乳かと思ってた。混ぜる前は液体で、全然ふわふわしてないのね」
鞠莉「やってみり、わ。ところで、生クリームってどこかしら」
曜「そこにある、小さなパック容器だよ」
鞠莉「えっ、これが生クリームなの?」
曜「そうだよ」
鞠莉「てっきり牛乳かと思ってた。混ぜる前は液体で、全然ふわふわしてないのね」
15: 2021/03/30(火) 23:33:44.46 ID:knXffZNs
曜「これを一生懸命泡立てて、ふわっとしたクリームに変身させてあげるんだ。小さめのボウルに入れて、泡立て器でひたすらかき混ぜる。このとき、氷水を入れた大きめのボウルの中で作業するのがポイントだよ」
鞠莉「冷やしながらかき混ぜるのね。そうそうこれこれ、この音の感じ、お菓子作りしてるって感じがする!どのくらいまで混ぜればいいの?」
曜「少しもったりとする程度かな。緩めな感じで大丈夫だよ。私は別のボウルで卵黄と砂糖を混ぜちゃうね」
鞠莉「シャカシャカっと。ふぅ、なかなかの力仕事ね」
曜「そうなんだよね、これが結構大変で。えっと、どこに置いたかな」
鞠莉「冷やしながらかき混ぜるのね。そうそうこれこれ、この音の感じ、お菓子作りしてるって感じがする!どのくらいまで混ぜればいいの?」
曜「少しもったりとする程度かな。緩めな感じで大丈夫だよ。私は別のボウルで卵黄と砂糖を混ぜちゃうね」
鞠莉「シャカシャカっと。ふぅ、なかなかの力仕事ね」
曜「そうなんだよね、これが結構大変で。えっと、どこに置いたかな」
16: 2021/03/30(火) 23:34:30.73 ID:knXffZNs
鞠莉「うう、腕を動かしっぱなしで疲れてきた…思った以上の重労働じゃない…!」
曜「時間はあるし、慌てなくても大丈夫だよ。あ、あったあった。スイッチ、オンっと」
ギュイイイイイイン――
鞠莉「…ねえ、曜」
曜「なあに?」
鞠莉「曜が使ってるそれ、なに?」
曜「これ?ハンドミキサーだけど」
曜「時間はあるし、慌てなくても大丈夫だよ。あ、あったあった。スイッチ、オンっと」
ギュイイイイイイン――
鞠莉「…ねえ、曜」
曜「なあに?」
鞠莉「曜が使ってるそれ、なに?」
曜「これ?ハンドミキサーだけど」
17: 2021/03/30(火) 23:35:44.22 ID:knXffZNs
鞠莉「混ぜる機械?」
曜「そう」
鞠莉「電動?」
曜「もちろん」
鞠莉「そんな便利なものがあるなら、どうして教えてくれなかったのよ!すぐ隣で人がこんなに大変な思いをしてるっていうのに」
曜「鞠莉ちゃんシャカシャカやりたいーって言ってたし、そういった苦労も含めて体験したいのかなー、と」
曜「そう」
鞠莉「電動?」
曜「もちろん」
鞠莉「そんな便利なものがあるなら、どうして教えてくれなかったのよ!すぐ隣で人がこんなに大変な思いをしてるっていうのに」
曜「鞠莉ちゃんシャカシャカやりたいーって言ってたし、そういった苦労も含めて体験したいのかなー、と」
18: 2021/03/30(火) 23:36:46.91 ID:knXffZNs
鞠莉「よーうー?」
曜「あははっ。ごめんごめん、ちゃんと途中から使ってもらおうと思ってたよ」
鞠莉「本当かしら」
曜「本当だって。はい、どうぞ」
鞠莉「まったく…わあ、すごい勢い。これなら泡立てもあっという間だし、仕上がりも均一ね」
曜「一度ミキサーを止めて、軽く持ち上げる感じでクリームの垂れ具合を確認してみて」
鞠莉「こう?わ、ふわふわになってる」
曜「いい感じだね。そのくらいで大丈夫だよ」
鞠莉「なかなかの達成感だわ。せっかくだから、味見しても良い?」
曜「生クリームを?それは構わないけど」
鞠莉「いただきまーす!…うっ」
曜「あははっ。ごめんごめん、ちゃんと途中から使ってもらおうと思ってたよ」
鞠莉「本当かしら」
曜「本当だって。はい、どうぞ」
鞠莉「まったく…わあ、すごい勢い。これなら泡立てもあっという間だし、仕上がりも均一ね」
曜「一度ミキサーを止めて、軽く持ち上げる感じでクリームの垂れ具合を確認してみて」
鞠莉「こう?わ、ふわふわになってる」
曜「いい感じだね。そのくらいで大丈夫だよ」
鞠莉「なかなかの達成感だわ。せっかくだから、味見しても良い?」
曜「生クリームを?それは構わないけど」
鞠莉「いただきまーす!…うっ」
19: 2021/03/30(火) 23:38:15.48 ID:knXffZNs
曜「ご感想は?」
鞠莉「見た目と違って、全然甘くない…」
曜「そりゃそうだよ、砂糖が入ってないもん。生クリームそれ自体に甘味は無くて、普段食べてる生クリームの甘さは砂糖の甘さなんだ」
鞠莉「知ってるなら食べる前に教えてよ、もうっ」
曜「まあまあ、これもまた勉強ってことで」
鞠莉「見た目と違って、全然甘くない…」
曜「そりゃそうだよ、砂糖が入ってないもん。生クリームそれ自体に甘味は無くて、普段食べてる生クリームの甘さは砂糖の甘さなんだ」
鞠莉「知ってるなら食べる前に教えてよ、もうっ」
曜「まあまあ、これもまた勉強ってことで」
20: 2021/03/30(火) 23:39:04.94 ID:knXffZNs
鞠莉「今日の曜は意地悪デース…それで、次はどうするの?」
曜「生クリームと泡立てた卵黄を合わせて、そこにマスカルポーネを混ぜ込んでいくよ」
鞠莉「また混ぜる作業…?」
曜「混ぜるのはこれで最後。これが終わればあとは固めるだけだね」
鞠莉「なら、頑張りどころね。これもハンドミキサーで?」
曜「ここからは手作業だよ、このゴムべらを使ってね。ふふ、そんな顔しないの。今度は混ぜるペースはゆっくりで大丈夫だから」
鞠莉「よかった、それを聞いて安心したわ」
曜「生クリームと泡立てた卵黄を合わせて、そこにマスカルポーネを混ぜ込んでいくよ」
鞠莉「また混ぜる作業…?」
曜「混ぜるのはこれで最後。これが終わればあとは固めるだけだね」
鞠莉「なら、頑張りどころね。これもハンドミキサーで?」
曜「ここからは手作業だよ、このゴムべらを使ってね。ふふ、そんな顔しないの。今度は混ぜるペースはゆっくりで大丈夫だから」
鞠莉「よかった、それを聞いて安心したわ」
21: 2021/03/30(火) 23:40:23.24 ID:knXffZNs
曜「チーズは常温にしてあるから混ぜやすくなってると思う。何回かに分けて、ダマにならないようにしっかりと馴染ませてあげてね。美味しさに差が出るよ」
鞠莉「手間隙かける価値アリってことね」
曜「そういうこと。私は土台になるクッキーの準備に取り掛かっちゃうね。まずはインスタントコーヒーを濃いめに作ってっと」
コポコポ
鞠莉「んー、コーヒーが良い香り」
曜「ちょっと休憩する?都合よくコーヒーもクッキーもここにあるし」
鞠莉「魅力的な提案だけど、作業を終わらせてからにしましょう。お楽しみはその後で、ってね」
曜(ふふっ。鞠莉ちゃんのこういうところ、真面目さんだよね)
鞠莉「手間隙かける価値アリってことね」
曜「そういうこと。私は土台になるクッキーの準備に取り掛かっちゃうね。まずはインスタントコーヒーを濃いめに作ってっと」
コポコポ
鞠莉「んー、コーヒーが良い香り」
曜「ちょっと休憩する?都合よくコーヒーもクッキーもここにあるし」
鞠莉「魅力的な提案だけど、作業を終わらせてからにしましょう。お楽しみはその後で、ってね」
曜(ふふっ。鞠莉ちゃんのこういうところ、真面目さんだよね)
24: 2021/03/30(火) 23:43:24.41 ID:knXffZNs
曜「りょーかい。コーヒータイムは終わってからってことで」
鞠莉「とか話してるうちにクリームが混ざったわ、見てもらえる?」
曜「どれどれ。うん、良さそう!」
鞠莉「生クリームの段階では量はそれほどでもなかったけど、色々混ぜていくとかなりのボリュームになるのね」
曜「これならたくさん作って、たくさん食べれるね!」
鞠莉「ふふ、そういうお得な考え方、大賛成デース」
鞠莉「とか話してるうちにクリームが混ざったわ、見てもらえる?」
曜「どれどれ。うん、良さそう!」
鞠莉「生クリームの段階では量はそれほどでもなかったけど、色々混ぜていくとかなりのボリュームになるのね」
曜「これならたくさん作って、たくさん食べれるね!」
鞠莉「ふふ、そういうお得な考え方、大賛成デース」
26: 2021/03/30(火) 23:45:43.11 ID:knXffZNs
曜「クリームが出来上がったら、続いてはこちら、鞠莉ちゃんと同じ名前のクッキーでございます」
鞠莉「ふふっ。急にどうしたの、その語り口は」
曜「なんとなく雰囲気が出るかなーって、えへへっ。これを濃い目のコーヒーに軽く浸して、染み込ませていくよ」
鞠莉「一枚一枚コーヒーにつけていくよりも、何枚か纏めて上からかけちゃった方が楽なんじゃない?」
曜「そういう方法もあるみたいだけど、加減が難しそうだから今回はこのやり方でやってみよう。なにせ初めてだからね。加減としては、裏表にコーヒーの色が入るくらい、だって」
鞠莉「オーケー。コーヒーに軽く潜らせて、くるっと返すようにやってみるわ。よっ、と」
曜「上手上手、その調子だよ」
鞠莉「結構コーヒーを吸うのね、どんな味になるのかしら――よし、終わったわ」
鞠莉「ふふっ。急にどうしたの、その語り口は」
曜「なんとなく雰囲気が出るかなーって、えへへっ。これを濃い目のコーヒーに軽く浸して、染み込ませていくよ」
鞠莉「一枚一枚コーヒーにつけていくよりも、何枚か纏めて上からかけちゃった方が楽なんじゃない?」
曜「そういう方法もあるみたいだけど、加減が難しそうだから今回はこのやり方でやってみよう。なにせ初めてだからね。加減としては、裏表にコーヒーの色が入るくらい、だって」
鞠莉「オーケー。コーヒーに軽く潜らせて、くるっと返すようにやってみるわ。よっ、と」
曜「上手上手、その調子だよ」
鞠莉「結構コーヒーを吸うのね、どんな味になるのかしら――よし、終わったわ」
27: 2021/03/30(火) 23:46:44.12 ID:knXffZNs
曜「作業はいよいよ大詰めだよ。容器の底にクッキーを敷き詰めて土台を作って、その上からクリームとクッキーを交互に重ねていくんだ」
鞠莉「ついにティラミスの形になっていくのね。クリームの量はどのくらい入れればいいの?」
曜「だいたい容器の半分くらいかな」
鞠莉「なら、ボウルから直接流し入れるよりも、スプーンですくって入れていく方がよさそうね」
曜「そうだね。私がクッキー係をするから、鞠莉ちゃんはクリーム係をよろしくね」
鞠莉「任されたわ。あら、二段目のクッキーは量が控えめなのね」
曜「綺麗な層を作るって難易度が高いみたいだから、今回は逆に外から層が見えないようにしようかなって」
鞠莉「ついにティラミスの形になっていくのね。クリームの量はどのくらい入れればいいの?」
曜「だいたい容器の半分くらいかな」
鞠莉「なら、ボウルから直接流し入れるよりも、スプーンですくって入れていく方がよさそうね」
曜「そうだね。私がクッキー係をするから、鞠莉ちゃんはクリーム係をよろしくね」
鞠莉「任されたわ。あら、二段目のクッキーは量が控えめなのね」
曜「綺麗な層を作るって難易度が高いみたいだから、今回は逆に外から層が見えないようにしようかなって」
28: 2021/03/30(火) 23:48:03.53 ID:knXffZNs
鞠莉「となると、クリーム係の責任は重大。慎重にいきましょう」
曜「でもさ、こうやって白いクリームが容器に満ちていくたびに、完成に近づいてるって実感するよね」
鞠莉「そうね、ますます出来上がりが楽しみになっていくわ。よし、一つ出来た」
曜「鞠莉ちゃん上手だね。この出来栄えなら、お店で出てきてもおかしくないくらいだよ」
鞠莉「とか言って、まだ食べてもいないじゃない」
曜「食べなくてもわかるって、すごく綺麗だもん。お店が開けそうなレベルだよ」
鞠莉「おだてないの。私一人じゃムリよ」
曜「えー、そうかなぁ」
曜「でもさ、こうやって白いクリームが容器に満ちていくたびに、完成に近づいてるって実感するよね」
鞠莉「そうね、ますます出来上がりが楽しみになっていくわ。よし、一つ出来た」
曜「鞠莉ちゃん上手だね。この出来栄えなら、お店で出てきてもおかしくないくらいだよ」
鞠莉「とか言って、まだ食べてもいないじゃない」
曜「食べなくてもわかるって、すごく綺麗だもん。お店が開けそうなレベルだよ」
鞠莉「おだてないの。私一人じゃムリよ」
曜「えー、そうかなぁ」
29: 2021/03/30(火) 23:49:04.58 ID:knXffZNs
鞠莉「クッキー係さんとの共同事業なら考えてもいいけど」
曜「あはは、将来の夢リストに入れとくよ」
鞠莉「その言葉、確かに聞いたわよ?」
曜「はいはい」
鞠莉「本気で言ってるのに」
曜「本気で受け取ってるよ。そのためにも、まずは」
曜「あはは、将来の夢リストに入れとくよ」
鞠莉「その言葉、確かに聞いたわよ?」
曜「はいはい」
鞠莉「本気で言ってるのに」
曜「本気で受け取ってるよ。そのためにも、まずは」
30: 2021/03/30(火) 23:50:08.99 ID:knXffZNs
鞠莉「ええ、残り一つ、これでラストよ。よし、できたっ!」
曜「お疲れ様!クリームの分量もちょうどよかったね」
鞠莉「でも、ほぼ使い切ったとはいえ、ボウルに少し残ったクリームがもったいないわね」
曜「ああ、これにはちゃんと使い道があるんだよ」
鞠莉「あら、どんな?」
曜「それはね、こうやってスプーンで集めて…ねえ、鞠莉ちゃん」
鞠莉「ん?」
曜「はい、あーん」
曜「お疲れ様!クリームの分量もちょうどよかったね」
鞠莉「でも、ほぼ使い切ったとはいえ、ボウルに少し残ったクリームがもったいないわね」
曜「ああ、これにはちゃんと使い道があるんだよ」
鞠莉「あら、どんな?」
曜「それはね、こうやってスプーンで集めて…ねえ、鞠莉ちゃん」
鞠莉「ん?」
曜「はい、あーん」
31: 2021/03/30(火) 23:51:19.00 ID:knXffZNs
鞠莉「え?あむっ…んっ!」
曜「お味はいかが?」
鞠莉「美味しい!とろっとしたクリームが甘くて濃厚で、口当たりも最高よ」
曜「よかった。鞠莉ちゃんがそう言うなら間違いないね!」
鞠莉「この後は、冷蔵庫で冷やし固めるんだっけ?」
曜「うん、だいたい1時間くらいかな」
鞠莉「なら、せっかくお湯も沸いてることだし、あたたかい飲み物で一息つきましょうか」
曜「そうしよう!鞠莉ちゃんは何飲む?さっき買ったココアもあるよ」
鞠莉「もちろん、コーヒーでお願いするわ」
曜「ふふっ、だよね。すぐ準備しちゃうから待っててね!」
曜「お味はいかが?」
鞠莉「美味しい!とろっとしたクリームが甘くて濃厚で、口当たりも最高よ」
曜「よかった。鞠莉ちゃんがそう言うなら間違いないね!」
鞠莉「この後は、冷蔵庫で冷やし固めるんだっけ?」
曜「うん、だいたい1時間くらいかな」
鞠莉「なら、せっかくお湯も沸いてることだし、あたたかい飲み物で一息つきましょうか」
曜「そうしよう!鞠莉ちゃんは何飲む?さっき買ったココアもあるよ」
鞠莉「もちろん、コーヒーでお願いするわ」
曜「ふふっ、だよね。すぐ準備しちゃうから待っててね!」
32: 2021/03/30(火) 23:52:38.73 ID:knXffZNs
――――――――
曜「お待たせ。それじゃ、ご一緒に」
ようまり「いただきます」
鞠莉「ん――ふぅ、曜の淹れるコーヒーって、どうしてこんなに美味しいのかしら」
曜「インスタントだから、誰が淹れても変わらないよ」
鞠莉「それでもよ、うふふっ」
曜「えへへ。あ、いけない、クッキー忘れてた。持ってくるね」
鞠莉「ああ、大丈夫よ。ティラミスが出来上がったら試食しなきゃだし、今はお茶菓子は控えておきましょう」
曜「そっか、それもそうだね。ティラミスどうかなぁ、上手に出来てると良いけど」
鞠莉「二人で頑張ったんだもの、きっと大丈夫よ。ふぅ、美味しい」
曜「お待たせ。それじゃ、ご一緒に」
ようまり「いただきます」
鞠莉「ん――ふぅ、曜の淹れるコーヒーって、どうしてこんなに美味しいのかしら」
曜「インスタントだから、誰が淹れても変わらないよ」
鞠莉「それでもよ、うふふっ」
曜「えへへ。あ、いけない、クッキー忘れてた。持ってくるね」
鞠莉「ああ、大丈夫よ。ティラミスが出来上がったら試食しなきゃだし、今はお茶菓子は控えておきましょう」
曜「そっか、それもそうだね。ティラミスどうかなぁ、上手に出来てると良いけど」
鞠莉「二人で頑張ったんだもの、きっと大丈夫よ。ふぅ、美味しい」
33: 2021/03/30(火) 23:53:36.61 ID:knXffZNs
……………………………………
曜「1時間経ったし、冷蔵庫から出して様子を見てみようか。ふーむ」
鞠莉「どう?」
曜「いい感じに固まってるよ、ほら見て」
鞠莉「わあ、綺麗!真っ白でふわふわなムースみたいで、これはこれで一つのスイーツって感じね」
曜「言われて気付いたけど、このままホワイトティラミスってことにしても良いかもね」
鞠莉「ホワイトデーだし?」
曜「そういうこと。どうする?」
曜「1時間経ったし、冷蔵庫から出して様子を見てみようか。ふーむ」
鞠莉「どう?」
曜「いい感じに固まってるよ、ほら見て」
鞠莉「わあ、綺麗!真っ白でふわふわなムースみたいで、これはこれで一つのスイーツって感じね」
曜「言われて気付いたけど、このままホワイトティラミスってことにしても良いかもね」
鞠莉「ホワイトデーだし?」
曜「そういうこと。どうする?」
34: 2021/03/30(火) 23:54:16.95 ID:knXffZNs
鞠莉「んー、素敵なアイデアだと思うけど、まずはお手本のとおりに作ってみましょう」
曜「そうだね。アレンジは一度作って、食べてみてから考えようか」
鞠莉「それに、一度でいいからココアをふりふりしてみたかったの」
曜「これもお菓子作りって感じだよね。それじゃ、最後の仕上げ、やっちゃおうか!」
鞠莉「手順としては、茶こしで上からココアを振りかけていくのよね。気をつけることはある?」
曜「特にはないかな。ただ、粉が細かくてすごく舞いやすいから気をつけてね」
曜「そうだね。アレンジは一度作って、食べてみてから考えようか」
鞠莉「それに、一度でいいからココアをふりふりしてみたかったの」
曜「これもお菓子作りって感じだよね。それじゃ、最後の仕上げ、やっちゃおうか!」
鞠莉「手順としては、茶こしで上からココアを振りかけていくのよね。気をつけることはある?」
曜「特にはないかな。ただ、粉が細かくてすごく舞いやすいから気をつけてね」
35: 2021/03/30(火) 23:55:28.91 ID:knXffZNs
鞠莉「了解。じゃあ早速ふりふりと――の前に、甘い香りのココアをテイスティング!あむっ」
曜「あっ」
鞠莉「んうっ。に、にがい…」
曜「あーあ、つまみ食いなんてするから」
鞠莉「こ、こんなに甘い匂いなのに、こんなに苦いなんて…」
曜「ココアの甘さは砂糖の甘さなんだ、生クリームと同じくね」
鞠莉「生クリームといいココアといい、想像と実際との落差にはびっくりね」
曜「昔から言うでしょ。人は見かけに寄らぬものだって」
鞠莉「肝に銘じマース…まあ、生クリームもココアも人じゃないけどね」
曜「あっ」
鞠莉「んうっ。に、にがい…」
曜「あーあ、つまみ食いなんてするから」
鞠莉「こ、こんなに甘い匂いなのに、こんなに苦いなんて…」
曜「ココアの甘さは砂糖の甘さなんだ、生クリームと同じくね」
鞠莉「生クリームといいココアといい、想像と実際との落差にはびっくりね」
曜「昔から言うでしょ。人は見かけに寄らぬものだって」
鞠莉「肝に銘じマース…まあ、生クリームもココアも人じゃないけどね」
36: 2021/03/30(火) 23:56:28.11 ID:knXffZNs
曜「気を取り直してやっていこうか。茶こしを使って満遍なく振りかけるんだ。とんとん、ふりふりって具合にね」
鞠莉「とんとん、ふりふりっと…曜、曜!」
曜「どうしたの?」
鞠莉「ココアパウダーを隅々までかけようとして、部分的にかけすぎちゃった…ああ、ほら、どうしよう」
曜「んー。見たところ、このくらいなら、かけすぎってほどもないと思うけど」
鞠莉「本当?苦味が強すぎたり、味にムラが出来たりしないかしら」
鞠莉「とんとん、ふりふりっと…曜、曜!」
曜「どうしたの?」
鞠莉「ココアパウダーを隅々までかけようとして、部分的にかけすぎちゃった…ああ、ほら、どうしよう」
曜「んー。見たところ、このくらいなら、かけすぎってほどもないと思うけど」
鞠莉「本当?苦味が強すぎたり、味にムラが出来たりしないかしら」
37: 2021/03/30(火) 23:57:34.71 ID:knXffZNs
曜「食べるときにクリームと混ざるから大丈夫。きっと美味しいよ」
鞠莉「それなら良いんだけど…」
曜「つまみ食いで懲りちゃったんだね。ココアは他に使い道もないから、遠慮しないで贅沢に使っちゃってよ」
鞠莉「うー…信じるわ」
曜(鞠莉ちゃん、いつになく慎重だ。それだけ本気で挑戦してるってことだよね)
鞠莉「一つ出来たけど、どう思う?」
曜「いいね、バッチリだよ!残りもその調子で仕上げちゃおう!」
鞠莉「それなら良いんだけど…」
曜「つまみ食いで懲りちゃったんだね。ココアは他に使い道もないから、遠慮しないで贅沢に使っちゃってよ」
鞠莉「うー…信じるわ」
曜(鞠莉ちゃん、いつになく慎重だ。それだけ本気で挑戦してるってことだよね)
鞠莉「一つ出来たけど、どう思う?」
曜「いいね、バッチリだよ!残りもその調子で仕上げちゃおう!」
38: 2021/03/30(火) 23:58:44.06 ID:knXffZNs
……………………………………
鞠莉「出来た!ついに完成ね!」
曜「お疲れ様、鞠莉ちゃん!頑張ったね!」
鞠莉「曜のおかげよ。曜が協力してくれなかったら、私一人じゃここまでたどり着けなかったわ」
曜「さてさて、次はいよいよお楽しみの試食タイムだよ!」
鞠莉「楽しみだけど、ココアのかけ具合が気がかりでもあるわ。上手にできてるといいけど…」
曜「それを確かめるためにも」
鞠莉「ええ。それじゃ、いただきます、あむっ」
曜「あむっ」
ようまり「――んんっ、美味しいー!」
鞠莉「出来た!ついに完成ね!」
曜「お疲れ様、鞠莉ちゃん!頑張ったね!」
鞠莉「曜のおかげよ。曜が協力してくれなかったら、私一人じゃここまでたどり着けなかったわ」
曜「さてさて、次はいよいよお楽しみの試食タイムだよ!」
鞠莉「楽しみだけど、ココアのかけ具合が気がかりでもあるわ。上手にできてるといいけど…」
曜「それを確かめるためにも」
鞠莉「ええ。それじゃ、いただきます、あむっ」
曜「あむっ」
ようまり「――んんっ、美味しいー!」
39: 2021/03/31(水) 00:02:30.19 ID:gF67FInM
曜「やったね、大成功だよ、鞠莉ちゃん!」
鞠莉「ええ!ココアパウダーとコーヒーの苦さと香りが、濃厚な甘さのクリームと溶け合って、口の中に広がっていく…これは絶品だわ」
曜「スポンジ代わりのクッキーもふわふわで、食感も完璧。自分でもこんなに美味しくできるとは思ってなかったよ!」
鞠莉「お店にも負けない美味しさだわ。これならすぐにでもカフェが開けそうね」
曜「あはは、本当にやっちゃう?」
鞠莉「もちろん!美味しいコーヒー、美味しいスイーツ、そしてなにより可愛い曜。繁盛すること間違いなしね」
曜「私としては、その役割は鞠莉ちゃんにお願いしたいかな」
鞠莉「まあ、言ってくれちゃって」
曜「本気だってばー」
曜(笑顔で過ごす、二人だけの美味しいひととき。ホワイトデー前の、ちょっとしたフライングってところかな)
鞠莉「ええ!ココアパウダーとコーヒーの苦さと香りが、濃厚な甘さのクリームと溶け合って、口の中に広がっていく…これは絶品だわ」
曜「スポンジ代わりのクッキーもふわふわで、食感も完璧。自分でもこんなに美味しくできるとは思ってなかったよ!」
鞠莉「お店にも負けない美味しさだわ。これならすぐにでもカフェが開けそうね」
曜「あはは、本当にやっちゃう?」
鞠莉「もちろん!美味しいコーヒー、美味しいスイーツ、そしてなにより可愛い曜。繁盛すること間違いなしね」
曜「私としては、その役割は鞠莉ちゃんにお願いしたいかな」
鞠莉「まあ、言ってくれちゃって」
曜「本気だってばー」
曜(笑顔で過ごす、二人だけの美味しいひととき。ホワイトデー前の、ちょっとしたフライングってところかな)
40: 2021/03/31(水) 00:03:48.66 ID:gF67FInM
――――――――
曜(3月13日、ホワイトデーの前日。私と鞠莉ちゃんは再び集まって、みんなの分のティラミスを一緒に作り終えた)
曜(ティラミスはプレゼント用のラッピングも済ませてあるし、保冷剤や保冷バッグも用意した。明日の準備は万端だ)
曜(残念ながら、鞠莉ちゃんは帰ってしまったけど…私にとっては好都合でもある)
曜「鞠莉ちゃんすごく頑張ってたもんね。ふふっ、みんな喜んでくれるといいなぁ」
曜(鞠莉ちゃんの笑顔を思い浮かべながら、私は一人キッチンへと向かう。棚から材料や器具を取り出し、エプロンをして、一通り準備ができたところで、スマホでレシピサイトを表示する)
曜「さてさて、もう一仕事頑張りますか!」
曜(3月13日、ホワイトデーの前日。私と鞠莉ちゃんは再び集まって、みんなの分のティラミスを一緒に作り終えた)
曜(ティラミスはプレゼント用のラッピングも済ませてあるし、保冷剤や保冷バッグも用意した。明日の準備は万端だ)
曜(残念ながら、鞠莉ちゃんは帰ってしまったけど…私にとっては好都合でもある)
曜「鞠莉ちゃんすごく頑張ってたもんね。ふふっ、みんな喜んでくれるといいなぁ」
曜(鞠莉ちゃんの笑顔を思い浮かべながら、私は一人キッチンへと向かう。棚から材料や器具を取り出し、エプロンをして、一通り準備ができたところで、スマホでレシピサイトを表示する)
曜「さてさて、もう一仕事頑張りますか!」
41: 2021/03/31(水) 00:04:50.96 ID:gF67FInM
……………………………………
翌日、ホワイトデー当日
千歌「わあ、ティラミスだ!」
梨子「可愛い!これ、曜ちゃんと鞠莉ちゃんが作ったの?」
果南「いただきまーす!んー、美味しい!幸せの味がするよー」
ダイヤ「ふふっ。果南さん、さっきからそればかりじゃないですか」
果南「だって美味しいんだもん!ダイヤもそう思うでしょ?」
ダイヤ「ええ、もちろん同意です。本当に、幸せなことですわ」
翌日、ホワイトデー当日
千歌「わあ、ティラミスだ!」
梨子「可愛い!これ、曜ちゃんと鞠莉ちゃんが作ったの?」
果南「いただきまーす!んー、美味しい!幸せの味がするよー」
ダイヤ「ふふっ。果南さん、さっきからそればかりじゃないですか」
果南「だって美味しいんだもん!ダイヤもそう思うでしょ?」
ダイヤ「ええ、もちろん同意です。本当に、幸せなことですわ」
42: 2021/03/31(水) 00:06:18.40 ID:gF67FInM
善子「くっくっくっ…重なり合う白と黒『ブラン・ノワール』が奏でるシンフォニー。光と闇をあわせ持つ多重奏こそ、この堕天使ヨハネにふさわしい…」
花丸「美味しいね、ルビィちゃん!」
ルビィ「うん!甘くてちょっぴり苦くて、いくらでも食べれちゃいそう!」
善子「ちょっとぉ!例によって私だけ置いてけぼりにしないでよ!」
花丸「はいはい、例によって遊んでないで善子ちゃんも食べるずら」
ルビィ「すっごく美味しいよ!」
善子「遊んでもないし、ヨハネよ!全くもう…ん、美味っしい…!」
花丸「美味しいね、ルビィちゃん!」
ルビィ「うん!甘くてちょっぴり苦くて、いくらでも食べれちゃいそう!」
善子「ちょっとぉ!例によって私だけ置いてけぼりにしないでよ!」
花丸「はいはい、例によって遊んでないで善子ちゃんも食べるずら」
ルビィ「すっごく美味しいよ!」
善子「遊んでもないし、ヨハネよ!全くもう…ん、美味っしい…!」
43: 2021/03/31(水) 00:06:57.96 ID:gF67FInM
鞠莉「うふふっ。みんな美味しく食べてくれてる」
曜「みんなに喜んでもらえたね!」
鞠莉「ええ、ありがとう、曜」
曜「ヨーソロー!どういたしまして!」
鞠莉「うふふっ」
曜「えへへっ!」
曜「みんなに喜んでもらえたね!」
鞠莉「ええ、ありがとう、曜」
曜「ヨーソロー!どういたしまして!」
鞠莉「うふふっ」
曜「えへへっ!」
44: 2021/03/31(水) 00:11:48.84 ID:gF67FInM
曜(二人で笑い合いながら、私は一瞬、部屋の隅に置かれた自分のカバンへと視線を向けた)
曜(今日私が用意してきたのは、実はティラミスだけじゃない。あのカバンの中には、昨日の夜に作った大事なものが入っている)
曜(そう、鞠莉ちゃんへのサプライズプレゼント。パーティが終わったら、二人きりになったタイミングで手渡すつもりだけど)
鞠莉「笑顔でいっぱいの最高のホワイトデー。忘れられない思い出になるに違いないわ」
曜(今は、このかけがえの無いひとときを、みんなと心から分かち合いたいんだ)
曜(だから、出番が来るまでもう少し待っててね。もう一つの本命さん)
終わり
曜(今日私が用意してきたのは、実はティラミスだけじゃない。あのカバンの中には、昨日の夜に作った大事なものが入っている)
曜(そう、鞠莉ちゃんへのサプライズプレゼント。パーティが終わったら、二人きりになったタイミングで手渡すつもりだけど)
鞠莉「笑顔でいっぱいの最高のホワイトデー。忘れられない思い出になるに違いないわ」
曜(今は、このかけがえの無いひとときを、みんなと心から分かち合いたいんだ)
曜(だから、出番が来るまでもう少し待っててね。もう一つの本命さん)
終わり
45: 2021/03/31(水) 00:12:53.02 ID:gF67FInM
全弾撃ち尽くしました。ホワイトデーようまりでした。
↓は今回のSSの後日談です。Aqoursのホワイトデーパーティを終えた後の二人の話です。よろしければ併せてお願いします。
曜「私に元気をくれる人」
https://fate.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1615683451/
ありがとうございました。
↓は今回のSSの後日談です。Aqoursのホワイトデーパーティを終えた後の二人の話です。よろしければ併せてお願いします。
曜「私に元気をくれる人」
https://fate.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1615683451/
ありがとうございました。
46: 2021/03/31(水) 00:17:06.13 ID:aje9Fyfi
乙です
いつも撃ち尽くしてくれて助かる
いつも撃ち尽くしてくれて助かる
47: 2021/03/31(水) 00:21:08.55 ID:X6cveeqn
ようまり全弾ズドンテンプレ
見たときにはいつも終わって感想レスも付いているな
見たときにはいつも終わって感想レスも付いているな
48: 2021/03/31(水) 00:26:07.53 ID:CACWtf6D
たまらん
たすかった
たすかった
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1617113872/