【SS】 妄想族の集い

海未「・・・・」ｼﾞｰｯ

ダイヤ「・・・」

しずく「～～♪」

海未 (な、、、、)

海未 (なぜこんなことになってしまったんですか…！)

ー遡ること数時間前ー

海未「・・・はっ！」

海未「…こんなところで良かったでしょうか？」

しずく「ああ…海未さんとても素敵です…これで何か掴めそうな気がします！」

海未「それほど大したことはしてないのですが…役に立てたようで何よりです」ﾆｺｯ

海未「それにしても…私の日舞の練習風景を誰かに見てもらうのは久々かもしれません」

しずく「そうなんですか？」

海未「はい、母にはよく見てもらっているのですが母以外だと……小さい時に穂乃果やことりに…くらいでしょうか？」

海未「ことりはよく褒めてくれましたが…穂乃果は途中で寝たり、どこか遊びに行こうと駄々をこねてきたり…」

しずく「ふふっ…♪」

海未「な、何かおかしいことを言いましたか？」

しずく「いえ♪ただ…本当に仲が良い…幼馴染なんだなって微笑ましくなってしまって」

海未「そうですね、それはこれからも変わらないと思います」

しずく「…そういうのって羨ましいな。なんて思ったりします」ﾎﾞｿｯ

海未「しずくには幼馴染でなくてもかすみや璃奈がいます」

しずく「えっ？」

海未「あっ、いえ……璃奈は…最近私のところによく来るのですが…しずくやかすみのことをたくさん話してくれるんです」

海未「付き合いの長さは幼馴染に比べれば短いものかもしれませんが…璃奈の話を聞く限りではしずくたちも変わらない友情を持った仲なのではないかと思うのです」

しずく「海未さん…」ｳﾙｳﾙ

海未 (なんて…ちょっと気取ってましたかね？絵里や希が見ていたら間違いなく色々と言われそうですね)

しずく「ありがとうございます！！」ｶﾞｼｯ

海未「し、しずく！？」

しずく「海未さんの言葉…とても私の心に響いてきて……グッときました！」

海未「あ、あの…」

しずく「そうです！海未さんに以前言ったお芝居の話…よければどうですか？海未さんはやっぱり～～～」ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

海未「し、しずく…落ち着いてください！取り敢えず…私の部屋でお茶にしませんか？」

しずく「えっ？そんな…悪いですよ」

海未「この間穂乃果から穂むらの新しい和菓子をいただいたので…せっかくですから♪」

しずく (あっ、海未さん嬉しそう…意外とスイーツが好きなんだよね♪)

しずく「それなら、お言葉に甘えさせてもらいます♪」

ー海未の部屋ー

しずく「ふう……」

しずく (やっぱり海未さんの凛々しさはすごいな…あんな風にスッと自然に出すことはできないし…もっと演技の幅を広げないと)

しずく「・・・あれ？」

しずく「あんなところにノートが置いてある…作詞のかな？」

しずく (・・・・μ'sの作詞家海未さんがどんなことを記しているのか…)ｺﾞｸﾘ

しずく (って…ダメダメ！勝手に見たら海未さんがどんな気持ちになるか！！)

しずく (でも……)ﾁﾗｯ

しずく「・・・・ちょ、ちょっとだけなら大丈夫だよね…？」

ﾋﾟﾗｯ

しずく「海未さん…失礼します！！」

～間～

海未「しずく、お待たせしました。お茶がどうにも見つからなくて…………！！！？」

しずく「・・・」ｼﾞｰｯ

海未「あっ…ああ………」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

しずく「えっ？あっ、海未さん！？その…これは……」

海未「こ、、、」

しずく「こ…？」

海未 「～～～～////」

しずく (ど、どうしよう…私のせいで海未さんが言葉にならない声をあげてる……)

しずく「う、海未さん落ち着いてください！！」ｶﾞｼｯ

海未「離してください！！あんなものを見られては生きていけません！」

しずく「で、ですから…それはその……」

海未「・・・・どこまで見たんですか？」

しずく「み、見てませんよ～♪」

海未「・・・・」ｷｯ!

しずく「セ、セクシードレスのページから…璃奈さんとことりさんと穂乃果さんに迫られるところまでです…」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

海未「・・・・・殆ど全部じゃないですか！！！！」

しずく「…海未さんの表現が詩的で……つい♪」

海未「つ、ついじゃありません！……それにそれは…煩悩を断ち切るためのもので…」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

しずく「だ、大丈夫ですよ！海未さんが璃奈さんたちから迫られる妄想をしてるだなんて…絶対言いませんから！」

海未「～～～～～～～～//////」

しずく (・・・悶える海未さん…いつもの凛々しい海未さんとのギャップがあって素敵です♡)

海未「・せて・・ださい・・・」

しずく「えっ？」

海未「・・・しずくも…見せてください。恥ずかしいものを」

しずく「ええっ…」

海未「私だけ…不公平ではないですか」

しずく (・・・ど、どうしよう…？オフィーリアに舐め回されてる写真とか…？でも、それで納得してくれるとは思えないし…)

海未 (悩んでますね……それだけ真剣に考えてくれるということは反省してくれてるんですよね。そもそも私があそこに置いておかなければ良かったんですし)

しずく「・・・！」

しずく「海未さん！！これはどうですか！？」ﾊﾞｯ!

海未「・・・これは？」

寄り添い合う桃太郎と鬼。海に沈む夕日の光が、新たな恋の門出を祝うように～～～

海未 (・・・果林とせつ菜ですよね？ですが……これは………////)

しずく「海未さんどうですか？」

海未「・・・・は、破廉恥です///」

しずく「ええっ！！？」

海未「し、しずくは他のメンバーを見ながらいつもこんなことを考えていたのですか！？」

しずく「い、いえ…いつもってほどではないですよ？」

海未「・・・」ﾍﾟﾗｯ

～間～

海未「この太陽役は歩夢ではなくせつ菜でも良いのではないでしょうか…？」

しずく「それは私も考えたんですけど…歩夢さんの方がギャップもあって良いかなと思って」

海未「なるほど、ですが……」ﾊｯ!

海未「ってそうではなくて！しずく…破廉恥ですよ！」

しずく「・・・？」

海未「とぼけないでください！そもそも身内の人を使ってあんな……あんな…////」

しずく「それでも海未さんさっきまで真剣に読んでましたよね？歩夢さんとかすみさんのものには意見までしてくれましたし♪」

海未「そ、それはそれです！！歩夢と愛の物語やしずくと彼方のは十分破廉恥でした！」

しずく (・・メンバーに煩悩を抱いてしまう時点で私と同じような気がするんですが…)

しずく「と、とにかく海未さん一度落ち着きませんか？外に出ましょう？ね？」

海未「・・・そうですね、お見苦しいところを見せてしまいすみませんでした」ﾍﾟｺﾘ

しずく「いえいえ♪」

しずく「それにしても…海未さんがあんなことを考えてるなんて意外でした♪」

海未「し、しずく？その話は…」

しずく「海未さん…私にも煩悩を抱いたりしてるんですか♡」

海未「な、何を言ってるんですか！！！？」

しずく「だって…璃奈さんやことりさんたちばっかりズルいって思っちゃったんですもん」ｼﾞｰｰ

海未「そ、そんな目で見ないでください…///」

しずく「私だって…海未さんのこと……」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

海未 (な、なぜそんな思わせぶりなことを言ったくるんですか！？煩悩を断ち切らないと…妄想を止めなければならないのに…！)ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

？？「あっれ～？海未にしずくじゃん」

うみしず「？」

愛「2人が一緒なんて珍しいね～どしたの？愛さんに会いに来てくれたとか？」

しずく「こんにちは愛さん♪今はちょっと海未さんとお散歩をしてたんです」

海未 (愛・・・助かりました)

海未「愛こそどうしてここに？」

愛「アタシはね～ダイヤとデート♪」

海未「ええっ！？」

しずく (ダイヤさんと愛さんが…！？)

ダイヤ「はあ…はあ…ちょ、ちょっと待ってください…急に走り出すなんて……聞いてませんわ…」

愛「ごめんごめん！ダイヤ～海未としずくが見えたもんだから…つい♪」

ダイヤ「全く…だからと言ってこれを置いていくようではいけませんわ？」ｽｯ

愛「あっ…お婆ちゃんへのプレゼント！！ありがと～ダイヤ！！」ｷﾞｭｰ

ダイヤ「も、もう…！お二人が見てますわ…///」

愛「ふふ～ん♪愛さんはそんなの気にしない！あーあダイヤみたいなおねえちゃんがいてルビィも幸せだよね～」

ダイヤ「・・・・！」ﾋﾟｸｯ

愛「あれ？ダイヤなんかやけに…ニコニコしてない？」

|c||^.- ^||「そ、そんなことありませんわ…♪」

ダイヤ (・・・あの甘えた声でのお姉ちゃんという呼び方……ましてや愛さんみたいな方に…)ﾎﾜﾝﾎﾜﾝ

愛「はい！ダイヤお姉ちゃん！これ愛さんからのお礼♡」

愛「えっ？お礼をされるようなことをした覚えがないって……？」

愛「やだな～・・・・ダイヤお姉ちゃんはいつもアタシの本当のお姉ちゃんみたいにちゃんと接してくれるから…なんつって♡」
ダイヤ「ふふふ…ふふふふふ♡」

愛「ダイヤー！ダイヤ～～」

愛「悪いけど2人にダイヤのこと任せて良い？愛さん早くお婆ちゃんにプレゼント渡したいんだよね♪」

海未「は、はあ…」

しずく「任せてください愛さん♡」ﾆｺﾆｺ

愛「ありがと！それじゃまたね～」ﾀｯﾀｯﾀｯ…

海未「行ってしまいました・・」

しずく「ダイヤさん♡」

ダイヤ「はっ！？わ、わたくしは……」

しずく「ちょっと一緒にお話ししませんか？」ﾆｺﾆｺ

___
_____

海未 (そのようなことがあって今に至る訳ですが…)

しずく「～～♪」

海未 (しずくは何故満面の笑みを浮かべているのでしょう…ま、まさか私の醜態をダイヤに…！？)

ダイヤ (や、やってしまいましたわ…わたくしとしたことがつい頭の中に浮かんだイメージに心を奪われて…生徒会長ましてや黒澤家の長女として恥ずかしいですわ…//)

しずく「あのーーー」

うみダイ「！！」ﾋﾞｸｯ

しずく「ダイヤさん」

しずく「さっきは何を考えてたんですか？」ﾆｺﾆｺ

ダイヤ「な、なんのことでしょう？」

しずく「…ダイヤお姉ちゃん♡」ﾎﾞｿｯ

ダイヤ「はぅ……///」

しずく「ダイヤさん…もしかして……こっち側の人間なんじゃないんですか？」

ダイヤ「こ、こっち側……？」

海未 (な、何が起こってるんですか…？)

しずく「これを見てください♪」

ダイヤ「・・・？」

ダイヤ「なっ…なっ…………/////」

ダイヤ「破廉恥ですわ～！！！！」

しずく (…そんなことないと思うんだけどな)ﾑｽｯ

ダイヤ「しずくさん！これは一体どういうことなのですか？」

しずく「ふふふ♪これは私の空想劇の台本なんです♡」

海未 (ダイヤ…ファイトですよ)

ダイヤ「空想劇…？それはともかく何故わたくしにこのようなものを見せたのですか？」

しずく「もしかしてダイヤさんもこういうこと考えたりしてるんじゃないかと思って…」

ダイヤ「わ、わたくしはそんなこと考えていませんわ！」

しずく「本当ですか…？」ｼﾞｰ

ダイヤ「・・・・」ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

しずく「海未さん…どう思いますか？」

海未「！？」

ダイヤ (海未さん…あなただけが頼りですわ！！助けてください・・)

海未 (すみません…ダイヤ今のしずくを止めることは私には無理です！)

海未「恐らく嘘をついていますね」

しずく「そうですよね♪」ﾆｺｯ

しずく「ダイヤさん大丈夫ですよ？私も海未さんも似たもの同士ですから…♡」

ダイヤ「・・・・」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

しずく「ダイヤお姉ちゃんがどんな風なこと考えてたのか知りたいな～♪」

ダイヤ「・・・ですわ」

うみしず「？？」

ダイヤ「わ、わたくしは…Aqoursのみなさんにちゃんを付けて呼ばれることを妄想してましたわ…///」

ダイヤ「それと…先程は愛さんにお姉ちゃんと呼ばれることを…///」

海未 (だいぶ可愛らしい妄想に感じますね…ダイヤも日頃からお堅い印象ですし色々思うところがあるのでしょうか？)

しずく「ふふっ♪」

ダイヤ「う、海未さんもしずくさんも！これでいいでしょう？わたくしのこと…バカにして笑うと良いですわ」ﾌﾟｲｯ

しずく「・・海未さん」ｺｿｺｿ

海未「・・・どうしたのですか？」ｺｿｺｿ

しずく「～～～というのはどうですかね？」

海未「ええっ…！？・・・それでダイヤが元気になってくれるなら良いのですが」

しずく「そんなことないですよ？ダイヤちゃん♪」

ダイヤ「！！！！」

海未「はい、私も……ダイヤ…お姉ちゃんとは似たもの同士と思ってましたから。そういう一面も素敵だと思います♪」

ダイヤ「海未さん…しずくさん……」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

ダイヤ「ありがとうございます。少し気持ちが楽になりました」

しずく「ふふっ♪良かったです♡」

海未「まさかこんな共通点があるなんて思いもしませんでしたが・・・」

ダイヤ「海未さんも色々大変でしたわね・・」

海未「ダイヤこそ…心中お察しします」

ダイヤ「いえ…わたくしも面と向かって言ってもらえて気持ち良かったですし」

ダイヤ「それよりも海未さんのそれは実際にやってもらわなくて良いのですか？」

海未「えっ…そ、それは流石に…恥ずかしいので……////」

ダイヤ (一体どんなことを考えていたのでしょう…)

しずく「お二人とはまたじっくりお話ししたいです♡そしてゆくゆくは…」

うみダイ「？？」

しずく「空想劇の実演のお手伝い…お願いしますね♡」ﾆｺｯ

しずく「ダイヤお姉ちゃん♡海未さん♡」

海未「そ、それは…///」

ダイヤ「・・・まあ考えておきますわ///」

しずく (ふふふ♡生真面目だけどちょっと子供っぽいところもあるお二人には…どんな役が似合いますかね？)

終わり

うみダイしず好き

しずくちゃんつよい
乙です