1: (浮動国境) 2021/12/26(日) 22:52:24.36 ID:6WdYgk2z
〜季節は巡る〜
2: (浮動国境) 2021/12/26(日) 22:53:12.89 ID:6WdYgk2z
アッハハハ!オネガイシマスヨ-!
「……」
ビッタン! ビッタン!
「……」
マ-ォ…マ-オッ!!
「……」
穂乃果「……ハァ」
「……」
ビッタン! ビッタン!
「……」
マ-ォ…マ-オッ!!
「……」
穂乃果「……ハァ」
3: (浮動国境) 2021/12/26(日) 22:54:00.20 ID:6WdYgk2z
高坂穂乃果は辟易していた。
この、自営者扶養家族の宿命とも言うべき、不動のひと時
謂わゆる、"店番"と言うヤツに。
この、自営者扶養家族の宿命とも言うべき、不動のひと時
謂わゆる、"店番"と言うヤツに。
4: (浮動国境) 2021/12/26(日) 22:55:35.42 ID:6WdYgk2z
穂乃果「……」
背後から聴こえてくる、下らないトーク番組のテレビ音声
ビッタンビッタンと、父が調理台に向かって、何かを発散する様に叩き付けている打撃音
そして、近所で野良猫がケンカしてる声以外
何もないのだから。
正面に見える引き戸が、ガラガラとその音を立てるまで、愚直な飼い犬の如く待ての姿勢を保たなくてはならない、私の足腰は
今まさに、風雲急を告げている状態なのにだ。
背後から聴こえてくる、下らないトーク番組のテレビ音声
ビッタンビッタンと、父が調理台に向かって、何かを発散する様に叩き付けている打撃音
そして、近所で野良猫がケンカしてる声以外
何もないのだから。
正面に見える引き戸が、ガラガラとその音を立てるまで、愚直な飼い犬の如く待ての姿勢を保たなくてはならない、私の足腰は
今まさに、風雲急を告げている状態なのにだ。
5: (浮動国境) 2021/12/26(日) 22:57:09.17 ID:6WdYgk2z
こんな、人生の浪費とも言える空虚極まりない時間を、如何にすれば、切り抜ける事が出来るのか。
考えに考え、無為な情報が、思考回路を文字通り電速の勢いで飛び交って行く内に
いつしか、思考を放棄している自分に気が付いた。
穂乃果「……」
そのくらい暇なのだ。
考えに考え、無為な情報が、思考回路を文字通り電速の勢いで飛び交って行く内に
いつしか、思考を放棄している自分に気が付いた。
穂乃果「……」
そのくらい暇なのだ。
6: (浮動国境) 2021/12/26(日) 22:58:42.71 ID:6WdYgk2z
見ろ。お客なんて一人も来ないじゃないか。
客も来ない店を番するだなんて、空のお菓子箱を保存するくらい愚かな事だ
私の代わりに、野良猫を番台に置いていたって、文句を言いに来るヤツすらいないだろう
つまり、人件費の無駄なのだ。
穂乃果「……」
……まぁ、コレは借財返済の為の労働なのだが。
客も来ない店を番するだなんて、空のお菓子箱を保存するくらい愚かな事だ
私の代わりに、野良猫を番台に置いていたって、文句を言いに来るヤツすらいないだろう
つまり、人件費の無駄なのだ。
穂乃果「……」
……まぁ、コレは借財返済の為の労働なのだが。
7: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:00:39.34 ID:6WdYgk2z
妹である高坂雪穂に、責の全てを投げ打ってしまう。それもまた、一つの手ではある
しかし、彼女も馬鹿ではない。
寧ろ、私よりも賢い可能性が微粒子レベルだが内包されている。
先日使ってしまったその手を、これ見よがしにまた使ってしまったのでは
それこそ、彼女の逆鱗に触れてしまう事は、確定的に明らかであるのだから、たまったものではない。
穂乃果「……」
本当に困った。
しかし、彼女も馬鹿ではない。
寧ろ、私よりも賢い可能性が微粒子レベルだが内包されている。
先日使ってしまったその手を、これ見よがしにまた使ってしまったのでは
それこそ、彼女の逆鱗に触れてしまう事は、確定的に明らかであるのだから、たまったものではない。
穂乃果「……」
本当に困った。
8: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:02:05.41 ID:6WdYgk2z
ガラガラガラッ
そうこうしている内に、この一人語りを遮る音が鳴り響いた
「……」
店にとっては待望の、私にとっては、嘆く足腰の抑圧解除宣言ともなる、もとい
お客が来たのだ。
海未「……」
……客ですら無かった。
そうこうしている内に、この一人語りを遮る音が鳴り響いた
「……」
店にとっては待望の、私にとっては、嘆く足腰の抑圧解除宣言ともなる、もとい
お客が来たのだ。
海未「……」
……客ですら無かった。
9: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:05:21.78 ID:6WdYgk2z
海未「こんにちは。迎えに来ましたよ」
クソッ、
このトンチンカンは、またしても私に求婚しに来たらしい。
海未「穂乃果。女性がクソなどと言う、汚い言葉を使ってはなりません」
海未「だから、早く園田家に入りなさい」
この女は、前後に全く関連性を持たない文同士でも、"だから"を使えば、全て接続出来ると思っているらしい。
と言うか、誰のせいでこんな言葉使いになったと思っている。
クソッ、
このトンチンカンは、またしても私に求婚しに来たらしい。
海未「穂乃果。女性がクソなどと言う、汚い言葉を使ってはなりません」
海未「だから、早く園田家に入りなさい」
この女は、前後に全く関連性を持たない文同士でも、"だから"を使えば、全て接続出来ると思っているらしい。
と言うか、誰のせいでこんな言葉使いになったと思っている。
10: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:06:58.67 ID:6WdYgk2z
「ホントだよ、まったく」
海未「!」
ことり「ねぇ〜?穂乃果ちゃ〜ん」
こう言う日に限って、二匹とも揃う。
ことり「大体さぁ〜、海未ちゃんはパーソナルスペースが狭過ぎるんだよぉ〜」
海未「それは貴方の事でしょう?」
ことり「ほらほら、右肩が不可侵領域に入りそうでぇ〜す、離れてくださ〜い」
海未「貴方の左足もそうです。あと一光年離れなさい」
私の鼻先数センチでコレを行われるものだから、不可侵とはなんぞや。と言う話になる。
海未「!」
ことり「ねぇ〜?穂乃果ちゃ〜ん」
こう言う日に限って、二匹とも揃う。
ことり「大体さぁ〜、海未ちゃんはパーソナルスペースが狭過ぎるんだよぉ〜」
海未「それは貴方の事でしょう?」
ことり「ほらほら、右肩が不可侵領域に入りそうでぇ〜す、離れてくださ〜い」
海未「貴方の左足もそうです。あと一光年離れなさい」
私の鼻先数センチでコレを行われるものだから、不可侵とはなんぞや。と言う話になる。
11: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:08:37.70 ID:6WdYgk2z
海未「穂乃果、ほむまんと金鍔と貴方を下さい」
ことり「ことりは〜、のし梅とほのまんを下さ〜い♪」
海未「ことり!それは禁則事項ですよ!」
ことり「ちょ〜だぁ〜い♡」
嗚呼、神よ。
今この時だけ、私は無神論者をやめます。
なので、どうか私を救って下さい。
具体的に言えば、
この空気を打ち壊す人間を、この店に寄越して下さい。
……出来れば、近所の香水臭いオバさんだけは勘弁して欲しいです。
ことり「ことりは〜、のし梅とほのまんを下さ〜い♪」
海未「ことり!それは禁則事項ですよ!」
ことり「ちょ〜だぁ〜い♡」
嗚呼、神よ。
今この時だけ、私は無神論者をやめます。
なので、どうか私を救って下さい。
具体的に言えば、
この空気を打ち壊す人間を、この店に寄越して下さい。
……出来れば、近所の香水臭いオバさんだけは勘弁して欲しいです。
12: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:10:16.54 ID:6WdYgk2z
ガラガラガラッ
「ごめんく〜ださぁ〜い」
神よ、私は貴方の下へ改宗します。
何処のだか知らないけど、
「あの、入り口のノボリに書いてた"ほむまん"って言うの、頂きたいんですけど」
えぇえぇ、救世主さま。
貴方のお望みならば、饅頭の十個や百個、幾らでも差し上げ──
ん?
「ごめんく〜ださぁ〜い」
神よ、私は貴方の下へ改宗します。
何処のだか知らないけど、
「あの、入り口のノボリに書いてた"ほむまん"って言うの、頂きたいんですけど」
えぇえぇ、救世主さま。
貴方のお望みならば、饅頭の十個や百個、幾らでも差し上げ──
ん?
13: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:11:08.57 ID:6WdYgk2z
希「え?」
穂乃果「……」
この人、なんか見た事ある様な気が……
希「あのぅ」
ことり「ねぇ。この人、今ほのまん下さいって言ったよ」
海未「いいでしょう、表に出なさい」
希(な、なんなん?この人ら)
穂乃果「……」
……気のせいかな。
穂乃果「……」
この人、なんか見た事ある様な気が……
希「あのぅ」
ことり「ねぇ。この人、今ほのまん下さいって言ったよ」
海未「いいでしょう、表に出なさい」
希(な、なんなん?この人ら)
穂乃果「……」
……気のせいかな。
14: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:11:50.20 ID:6WdYgk2z
第壱話【世界は巡るも、また饅頭屋】
15: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:14:20.35 ID:6WdYgk2z
「あいしてゆ〜バンザーイ♪」
凛「……」
「ここで〜よか〜った〜♪」
花陽「……」
「わたし〜た〜ち〜のい〜まが〜♪こ〜こ〜に〜あ〜る〜♪」
西木野真姫、かく語りき。
凛「……」
「ここで〜よか〜った〜♪」
花陽「……」
「わたし〜た〜ち〜のい〜まが〜♪こ〜こ〜に〜あ〜る〜♪」
西木野真姫、かく語りき。
16: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:14:50.42 ID:6WdYgk2z
「ふぅ」
凛「……」
「やっぱり、歌うのってストレス発散には最適よね」
花陽「……」
「そう。人生の大半はストレスで構成されているんだから、コレは必要な事なの」
西木野真姫、かく語りき。
凛「……」
「やっぱり、歌うのってストレス発散には最適よね」
花陽「……」
「そう。人生の大半はストレスで構成されているんだから、コレは必要な事なの」
西木野真姫、かく語りき。
17: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:15:38.78 ID:6WdYgk2z
「ストレスは思考を遮り、力を削ぎ、明日をも曇らせてしまう。生きとし生けるもの達の、宿敵とも言える障害よ」
凛「……」
「歌とは、そんな日々に与える、泡立てと濯ぎの繰り返し、禊ぎとも言うべき行為」
「そう、私は信じてるわ」
花陽「……」
西木野真姫、かく語りき。
凛「……」
「歌とは、そんな日々に与える、泡立てと濯ぎの繰り返し、禊ぎとも言うべき行為」
「そう、私は信じてるわ」
花陽「……」
西木野真姫、かく語りき。
18: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:16:10.34 ID:6WdYgk2z
「だから──」
凛「……」
花陽「……」
「ちょっと」
凛「……」
花陽「……」
真姫「なに見てんのよ」
凛「……」
花陽「……」
「ちょっと」
凛「……」
花陽「……」
真姫「なに見てんのよ」
19: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:16:33.93 ID:6WdYgk2z
第弍話【移動教室……】
20: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:17:09.50 ID:6WdYgk2z
「矢澤さん」
にこ「……」
絵里「今期の活動報告書、まだ提出されていないのだけれど」
にこ「……あぁ、後で適当に出しておくから」
絵里「今、提出して貰えないかしら?書類を纏めないといけないの」
にこ「あー、はいはい」
にこ「書くから、ちょっと待ってて」
絵里「早くしてちょうだい」
にこ「チッ」
にこ「……」
絵里「今期の活動報告書、まだ提出されていないのだけれど」
にこ「……あぁ、後で適当に出しておくから」
絵里「今、提出して貰えないかしら?書類を纏めないといけないの」
にこ「あー、はいはい」
にこ「書くから、ちょっと待ってて」
絵里「早くしてちょうだい」
にこ「チッ」
21: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:17:52.79 ID:6WdYgk2z
絵里「……」
にこ「はぁ〜あ」ガタゴトッ
カリカリッ
にこ「ったく」スッ
絵里「……」
にこ「……」カリカリッ
絵里「……」
絵里「貴方、いつまでこんな所に居るつもりなの?」
にこ「……」ピタッ
にこ「……それ、どう言う意味で聞いてるわけ?」
にこ「はぁ〜あ」ガタゴトッ
カリカリッ
にこ「ったく」スッ
絵里「……」
にこ「……」カリカリッ
絵里「……」
絵里「貴方、いつまでこんな所に居るつもりなの?」
にこ「……」ピタッ
にこ「……それ、どう言う意味で聞いてるわけ?」
22: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:18:49.07 ID:6WdYgk2z
絵里「そのまんまよ」
絵里「こんな、狭くて暗い部屋にたった一人で引き篭もってて」
にこ「……」
絵里「オマケに、もう部員集めすらしていないんでしょ?」
絵里「何がしたいの?」
にこ「ケンカ売りに来たんなら買うわよ、表に出なさい」
絵里「……」
にこ「人の事情も知らないで、偉そうに能書き垂れてるんだから、それなりの覚悟があって聞いたんでしょ?」
絵里「こんな、狭くて暗い部屋にたった一人で引き篭もってて」
にこ「……」
絵里「オマケに、もう部員集めすらしていないんでしょ?」
絵里「何がしたいの?」
にこ「ケンカ売りに来たんなら買うわよ、表に出なさい」
絵里「……」
にこ「人の事情も知らないで、偉そうに能書き垂れてるんだから、それなりの覚悟があって聞いたんでしょ?」
23: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:20:01.19 ID:6WdYgk2z
絵里「……事情ってなによ」
にこ「グダグタうるさいわねぇ」
にこ「いいから、さっさと表に出なs──」
グイッ
にこ「うっ!?」
バチンッ
にこ「ッッッ」
絵里「……」
にこ「……なによ、ここでやろうっての」
絵里「っ」
にこ「グダグタうるさいわねぇ」
にこ「いいから、さっさと表に出なs──」
グイッ
にこ「うっ!?」
バチンッ
にこ「ッッッ」
絵里「……」
にこ「……なによ、ここでやろうっての」
絵里「っ」
24: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:20:43.79 ID:6WdYgk2z
にこ「上等じゃないっ!!」バッ
「私はっ!!!」
にこ「!?」
絵里「私はっ……ただ、心配だから言ってるのっ!」
にこ「は、ハァ?」
絵里「こんな暗い部屋でっ、いつも一人ぼっちで居て……しかも、全然友達も作ろうとしないじゃない!」
絵里「こんなの、駄目よ……」
にこ「あ、アンタには関係ないでしょうが!」ガサッ
「私はっ!!!」
にこ「!?」
絵里「私はっ……ただ、心配だから言ってるのっ!」
にこ「は、ハァ?」
絵里「こんな暗い部屋でっ、いつも一人ぼっちで居て……しかも、全然友達も作ろうとしないじゃない!」
絵里「こんなの、駄目よ……」
にこ「あ、アンタには関係ないでしょうが!」ガサッ
25: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:21:23.89 ID:6WdYgk2z
にこ「ほら!コレ持って、さっさと出て行きなさいっ!!」バッ
絵里「……」
にこ「〜っ」
絵里「……ねぇ、矢澤さん」
にこ「な、なにっ」
絵里「生徒会、入らない?」
にこ「ハァ?なんで私が」
絵里「まだ一年あるわ。私達と一緒に、楽しい思い出を作りましょう?」
絵里「……」
にこ「〜っ」
絵里「……ねぇ、矢澤さん」
にこ「な、なにっ」
絵里「生徒会、入らない?」
にこ「ハァ?なんで私が」
絵里「まだ一年あるわ。私達と一緒に、楽しい思い出を作りましょう?」
26: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:22:26.54 ID:6WdYgk2z
にこ「……」
絵里「ね?」
にこ「……私は」
絵里「?」
にこ「私は、ここに居なくちゃいけないの」
絵里「……」
にこ「ここで、待ってなきゃならないのよ」
絵里「誰を?」
にこ「分からない。でも──」
絵里「ね?」
にこ「……私は」
絵里「?」
にこ「私は、ここに居なくちゃいけないの」
絵里「……」
にこ「ここで、待ってなきゃならないのよ」
絵里「誰を?」
にこ「分からない。でも──」
27: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:22:59.89 ID:6WdYgk2z
にこ「もしかしたら、アンタも私が待ってる人たちの、一人なのかも知れない」
絵里「……」
にこ「……意味わかんない事言ったわね。忘れてちょうだい」
絵里「……」
にこ「……」
絵里「……じゃあ」
絵里「私が入部するわ」
にこ「!?」
絵里「……」
にこ「……意味わかんない事言ったわね。忘れてちょうだい」
絵里「……」
にこ「……」
絵里「……じゃあ」
絵里「私が入部するわ」
にこ「!?」
28: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:23:33.16 ID:6WdYgk2z
第参話【ようこそ、プラティマ研究部へ】
29: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:36:01.94 ID:6WdYgk2z
世界は今、偶像に汚染されている。
「……ふふっ」
宿すべき神を失った空の器
それらを、只々盲目的に信仰する意思なき民
「さぁ、おいで下さい」
嘗て来たりし者たちの呼び声を
彼女もまた、崇拝する一人だった。
「蔓延った、異教の性を露わにしましょう」
「……ふふっ」
宿すべき神を失った空の器
それらを、只々盲目的に信仰する意思なき民
「さぁ、おいで下さい」
嘗て来たりし者たちの呼び声を
彼女もまた、崇拝する一人だった。
「蔓延った、異教の性を露わにしましょう」
30: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:36:29.99 ID:6WdYgk2z
連綿と繋がる時の境界を
しかし、そうと知って遡ること能わず。
「時の失せた虚ろを開けます。それは夜明けの鼓動です」
「感覚与件。一光秒。白色矮星。裏側」
一巡りした世界。
その中で、彼女だけが過去を継承出来た理由
それは、多元宇宙への同化によるものか
はたまた、人智を超えた者からの干渉なのか。
しかし、そうと知って遡ること能わず。
「時の失せた虚ろを開けます。それは夜明けの鼓動です」
「感覚与件。一光秒。白色矮星。裏側」
一巡りした世界。
その中で、彼女だけが過去を継承出来た理由
それは、多元宇宙への同化によるものか
はたまた、人智を超えた者からの干渉なのか。
31: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:38:33.05 ID:6WdYgk2z
揺蕩う事象の、僅か隣に潜む混沌。
裏返した世界の恐怖を、未だ誰一人知らず
しかし、彼女だけは、
この空の器へ宿すべき本当の神を知る。
「……ふふっ、アッハッハッハッ!」
そうして、いつしか無限とも言える時の中を
海面に漂い続ける海月の様に
意識もせず、頼りなく明日を手探る民を
彼女は嘲笑うのであった。
「アーッハッハッハッハッハッ!!!!」
裏返した世界の恐怖を、未だ誰一人知らず
しかし、彼女だけは、
この空の器へ宿すべき本当の神を知る。
「……ふふっ、アッハッハッハッ!」
そうして、いつしか無限とも言える時の中を
海面に漂い続ける海月の様に
意識もせず、頼りなく明日を手探る民を
彼女は嘲笑うのであった。
「アーッハッハッハッハッハッ!!!!」
32: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:39:36.50 ID:6WdYgk2z
「ははっ、は……」
有限とは、無限を証明する為の代償となり
この時間すらも、いつか地平の彼方への往路だと、理解する日が来るだろう。
「……」
いずれにしても
「〜っ」
今、この場で出来る事は、ただ一つ
理事長「……」
「ッッッ」
……早く、言い訳を考えなければならない。
有限とは、無限を証明する為の代償となり
この時間すらも、いつか地平の彼方への往路だと、理解する日が来るだろう。
「……」
いずれにしても
「〜っ」
今、この場で出来る事は、ただ一つ
理事長「……」
「ッッッ」
……早く、言い訳を考えなければならない。
33: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:40:20.09 ID:6WdYgk2z
第肆話【「あの子、この間も来てたよね」「どうする?例の人呼ぶ?」】
34: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:41:57.28 ID:6WdYgk2z
脳内神経回路を組み替えた事により、前世の記憶を取り戻すことに成功した、星空さん。
前の世界、全てがリセットされる直前に、惜別の涙と共に誓い合った未来
それを、嘗ての仲間達に伝える為、万感の思いを胸に、親友達の元へとキャタピラを駆動させていた。
しかし、星空さんの突然の豹変ぶりに驚いた小泉さんが、進歩派による排他的行為と勘違いしてしまい、総括の名の下、渾身のバックドロップを彼女の頭蓋に決めた。
後頭部を強かに打たれた事により、彼女の脳内回路は、大脳基底核に当たる"ニャンコロ・サーキット"の一部が破損した事で、著しく倫理観を欠いてしまった。
前の世界、全てがリセットされる直前に、惜別の涙と共に誓い合った未来
それを、嘗ての仲間達に伝える為、万感の思いを胸に、親友達の元へとキャタピラを駆動させていた。
しかし、星空さんの突然の豹変ぶりに驚いた小泉さんが、進歩派による排他的行為と勘違いしてしまい、総括の名の下、渾身のバックドロップを彼女の頭蓋に決めた。
後頭部を強かに打たれた事により、彼女の脳内回路は、大脳基底核に当たる"ニャンコロ・サーキット"の一部が破損した事で、著しく倫理観を欠いてしまった。
35: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:43:12.82 ID:6WdYgk2z
ワードサラダの如く、支離滅裂な言葉を発し続ける星空さんを尻目に
修繕が不可能ならば、いっそ封じ込めてしまおうと、自前の炊飯ジャーを開けて謎の文言を唱え始める小泉さん。
そこで立ち上がったのが、我らが園田さん。
温故知新とばかりに、星空さんの頭を叩き回して、一時的な機能改善を図ったのだが
最後の一撃、園田流・強制解脱剣が痛烈な仇となってしまい
ついさっき、星空さんの目からはハイライトが消え失せた。
修繕が不可能ならば、いっそ封じ込めてしまおうと、自前の炊飯ジャーを開けて謎の文言を唱え始める小泉さん。
そこで立ち上がったのが、我らが園田さん。
温故知新とばかりに、星空さんの頭を叩き回して、一時的な機能改善を図ったのだが
最後の一撃、園田流・強制解脱剣が痛烈な仇となってしまい
ついさっき、星空さんの目からはハイライトが消え失せた。
36: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:44:44.00 ID:6WdYgk2z
壊れゆく星空さん
唱える小泉さん
とっても西木野さん
余裕の園田さん
憤る南さん
騒ぐ高坂さん
玩具の矢澤先輩
蔓延る東條先輩
たぶん絢瀬先輩
しかし、なんの因果だろうか
九柱の女神は、再び出揃ったのであった。
唱える小泉さん
とっても西木野さん
余裕の園田さん
憤る南さん
騒ぐ高坂さん
玩具の矢澤先輩
蔓延る東條先輩
たぶん絢瀬先輩
しかし、なんの因果だろうか
九柱の女神は、再び出揃ったのであった。
37: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:45:09.42 ID:6WdYgk2z
第伍話【私の顔見るたびにパン屋パン屋って言うけど、それ合いの手みたいに聞こえるからやめてくれる!?】
38: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:54:31.82 ID:6WdYgk2z
クサい。
穂乃果「……」
放課後の理事長室前で、それは不意に臭った。
海未「……」
新生・プラティマ研究部として活動する為の、資金捻出を画策した際の一案として
理事長室の襲撃。と言う項を実行しようとしていた、九人の愚か者たち。
穂乃果「……」
放課後の理事長室前で、それは不意に臭った。
海未「……」
新生・プラティマ研究部として活動する為の、資金捻出を画策した際の一案として
理事長室の襲撃。と言う項を実行しようとしていた、九人の愚か者たち。
39: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:55:19.85 ID:6WdYgk2z
絵里「……」
しかし、いざ踏み込まんとした、その瞬間
ソレは、鼻腔を刺突した。
希「……」
言いようのない、例える事の出来ない臭い
真姫「……」
しかし、生物由来の臭いでない事だけは
皆、直感で理解出来た。
しかし、いざ踏み込まんとした、その瞬間
ソレは、鼻腔を刺突した。
希「……」
言いようのない、例える事の出来ない臭い
真姫「……」
しかし、生物由来の臭いでない事だけは
皆、直感で理解出来た。
40: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:56:23.94 ID:6WdYgk2z
にこ「……」
この、格式ばったドアの向こうから立ち込めてくる悪臭
凛(機能停止中)「」
それは、天然ガスや廃油のものでも無ければ
化学反応で発生した、気体特有の刺激臭などとも違う。
花陽「……」
コレがなんなのかは分からない。だが臭う。
クサい、クサ過ぎるんだ。
この、格式ばったドアの向こうから立ち込めてくる悪臭
凛(機能停止中)「」
それは、天然ガスや廃油のものでも無ければ
化学反応で発生した、気体特有の刺激臭などとも違う。
花陽「……」
コレがなんなのかは分からない。だが臭う。
クサい、クサ過ぎるんだ。
41: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:57:39.44 ID:6WdYgk2z
ことり「……っ」
そして、
ことり「〜っ」
この騒動の真相を知る者が──
ことり「ッッッ」
ここに一人。
そして、
ことり「〜っ」
この騒動の真相を知る者が──
ことり「ッッッ」
ここに一人。
42: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:58:03.21 ID:6WdYgk2z
第陸話【理事長室のアレ】
43: (浮動国境) 2021/12/26(日) 23:59:07.01 ID:6WdYgk2z
全日本『木の皮ソムリエ』選手権。東日本ニガスギルファイナルにて、見事優勝を果たした、我らが絢瀬先輩。
残すところ、全国カタスギルファイナルだけとなった彼女は、その栄光に人目も憚らず咽び泣いた。
そんな友人の下へと駆け寄り、泣き濡れた頬を優しく拭った西木野さんは、功績への誉れと労いの言葉を、こうあかした。
「よくよくあなたに言っておく。あなたが求めているものが、皆の求めているものではない。ポンコツとは、人のあかしを受け入れない者の事だ」と。
彼女の言葉を聞くや否や、怒り心頭となった絢瀬先輩のオツムは、アイス・ブルーの血管と沸騰した血液が反応を起こし、その場で水蒸気爆発を起こした。
残すところ、全国カタスギルファイナルだけとなった彼女は、その栄光に人目も憚らず咽び泣いた。
そんな友人の下へと駆け寄り、泣き濡れた頬を優しく拭った西木野さんは、功績への誉れと労いの言葉を、こうあかした。
「よくよくあなたに言っておく。あなたが求めているものが、皆の求めているものではない。ポンコツとは、人のあかしを受け入れない者の事だ」と。
彼女の言葉を聞くや否や、怒り心頭となった絢瀬先輩のオツムは、アイス・ブルーの血管と沸騰した血液が反応を起こし、その場で水蒸気爆発を起こした。
44: (浮動国境) 2021/12/27(月) 00:01:08.59 ID:96UOHXGM
一方。ネオンサインが光る街中で、電灯の明滅と共に見え隠れする、東條先輩を他所に
兼ねてから、幻想を抱いていた大人の社交場へと、遂に足を踏み入れた高坂さん。
その道すがら、怪しげなスカウトの言葉巧みな勧誘に引っ掛かった挙げ句
一時間半後には、夜の蝶としてハゲだぬきとの一糸乱れた社交ダンスに、性を尽くす羽目となった。
そこで、〇行破廉恥許すまじ。と腰を上げたのが、我らが園田さんと南さん。
兼ねてから、幻想を抱いていた大人の社交場へと、遂に足を踏み入れた高坂さん。
その道すがら、怪しげなスカウトの言葉巧みな勧誘に引っ掛かった挙げ句
一時間半後には、夜の蝶としてハゲだぬきとの一糸乱れた社交ダンスに、性を尽くす羽目となった。
そこで、〇行破廉恥許すまじ。と腰を上げたのが、我らが園田さんと南さん。
45: (浮動国境) 2021/12/27(月) 00:02:30.52 ID:96UOHXGM
明滅を繰り返す東條先輩より、この報を受けた時の彼女たちは、正に悋気の火の玉と化していたそうで
太刀と薙刀を帯びた出立ちの下、ツユと散らんばかりに、桃色ダンスホールへと二人斬り込んだのであった。
約一刻もの間続いた、血で血を洗う抗争の果てに、白装束を下手人の血で染め上げ、薄暗いホールに立ち尽くしていた御両人。
その戦い様は、吉良邸へと討ち入った赤穂浪士の如く、
まさに、悪鬼羅刹の様相だったと言うのだから、華の女子高生侮ることなかれ。
太刀と薙刀を帯びた出立ちの下、ツユと散らんばかりに、桃色ダンスホールへと二人斬り込んだのであった。
約一刻もの間続いた、血で血を洗う抗争の果てに、白装束を下手人の血で染め上げ、薄暗いホールに立ち尽くしていた御両人。
その戦い様は、吉良邸へと討ち入った赤穂浪士の如く、
まさに、悪鬼羅刹の様相だったと言うのだから、華の女子高生侮ることなかれ。
46: (浮動国境) 2021/12/27(月) 00:04:06.06 ID:96UOHXGM
そして、楽屋の隙間からこの惨状を観察していた、高坂さんの愛らしいおべべも、一部、香梅の様に染まっていた事につきましては
彼女の名誉の為にも、言及は控えて置きましょう。
──斯くして、
闇夜を切り裂く二つの閃光と、全国を目前に散った、一台のポンコツの物語は
これにて、終いとさせて頂きたく候う。
ー希瓦版・東京散策劇合戦ノ譚ー
彼女の名誉の為にも、言及は控えて置きましょう。
──斯くして、
闇夜を切り裂く二つの閃光と、全国を目前に散った、一台のポンコツの物語は
これにて、終いとさせて頂きたく候う。
ー希瓦版・東京散策劇合戦ノ譚ー
47: (浮動国境) 2021/12/27(月) 00:04:59.08 ID:96UOHXGM
第漆話【……さっきさ、東條先輩の前で『一人暮らしって羨ましいです!エグいオナラし放題でしょ!?』って言ったら殴られたんだけど】
51: (浮動国境) 2021/12/27(月) 20:15:48.84 ID:0AdchISe
「──どう言うつもりなの」
52: (浮動国境) 2021/12/27(月) 20:16:17.84 ID:0AdchISe
穂乃果「ねぇ」
ツバサ「……」
穂乃果「なぜ、私になんの断りもなく、トッポを食べちゃったのかって聞いてるの」
穂乃果「喜び勇んで、開封したお菓子箱が空っぽだった時の私の気持ち……君に分かる?」
穂乃果「答えてよ、ツバきゅん」
ツバサ「……」
穂乃果「……」
穂乃果「……それなら」ボウッ!
ツバサ「……」
穂乃果「なぜ、私になんの断りもなく、トッポを食べちゃったのかって聞いてるの」
穂乃果「喜び勇んで、開封したお菓子箱が空っぽだった時の私の気持ち……君に分かる?」
穂乃果「答えてよ、ツバきゅん」
ツバサ「……」
穂乃果「……」
穂乃果「……それなら」ボウッ!
53: (浮動国境) 2021/12/27(月) 20:18:00.74 ID:0AdchISe
前回、エリンギのデーモンと戦った際に取り出した、炎の原木。
内に、莫大なる紅蓮の力を宿したソレを元に、育成した溶岩菌を取り込んだ彼女は
赤黒く沸き立つ陽炎を身に纏わせ、眼前に立つ少女を一山の灰に化さんと
その怒りを顕すかの如き、燃え盛る掌を翳した。
内に、莫大なる紅蓮の力を宿したソレを元に、育成した溶岩菌を取り込んだ彼女は
赤黒く沸き立つ陽炎を身に纏わせ、眼前に立つ少女を一山の灰に化さんと
その怒りを顕すかの如き、燃え盛る掌を翳した。
54: (浮動国境) 2021/12/27(月) 20:18:35.23 ID:0AdchISe
ツバサ「……」
穂乃果「ベタだけどさ、なにか言い残すことはある?」
穂乃果「まぁ、私とトッポへの謝罪なら聞かないけど」
ツバサ「……そうね」
ツバサ「じゃあ、死ぬ前に教えてあげるわ」
穂乃果「……」
ツバサ「貴方は、この世界が既に一巡りしている事実を覚えてる?」
穂乃果「は?」
穂乃果「ベタだけどさ、なにか言い残すことはある?」
穂乃果「まぁ、私とトッポへの謝罪なら聞かないけど」
ツバサ「……そうね」
ツバサ「じゃあ、死ぬ前に教えてあげるわ」
穂乃果「……」
ツバサ「貴方は、この世界が既に一巡りしている事実を覚えてる?」
穂乃果「は?」
55: (浮動国境) 2021/12/27(月) 20:19:13.00 ID:0AdchISe
泣き言を喚いてる顔に食らわせてやろうと、言葉を促したつもりでいたのだが
事もあろうに、このデクの棒は妄想全開の与太話をし始めたではないか。
事もあろうに、このデクの棒は妄想全開の与太話をし始めたではないか。
56: (浮動国境) 2021/12/27(月) 20:20:02.59 ID:0AdchISe
穂乃果「なに言ってるの?」
ツバサ「前の世界、多元宇宙との完全同化に失敗した私は、自分と言う存在の大半を失う事になったわ」
ツバサ「人として、生物としての遺伝子を失いながら、私の情報は緩やかに事象の地平へと散って行った」
ツバサ「このまま、無限に続く過去に溶け去っていくのかと思った、その時」
ツバサ「私は、アレらと出会ったのよ」
穂乃果「……」
ツバサ「──嘗ての世界。そこで、東條希が最後に使ったスピリチュアル・カード」
ツバサ「その強大な力で、全ての因果を一巡させてしまう事になった元凶」
『旧支配者たち』
ツバサ「前の世界、多元宇宙との完全同化に失敗した私は、自分と言う存在の大半を失う事になったわ」
ツバサ「人として、生物としての遺伝子を失いながら、私の情報は緩やかに事象の地平へと散って行った」
ツバサ「このまま、無限に続く過去に溶け去っていくのかと思った、その時」
ツバサ「私は、アレらと出会ったのよ」
穂乃果「……」
ツバサ「──嘗ての世界。そこで、東條希が最後に使ったスピリチュアル・カード」
ツバサ「その強大な力で、全ての因果を一巡させてしまう事になった元凶」
『旧支配者たち』
57: (浮動国境) 2021/12/27(月) 20:20:51.38 ID:0AdchISe
コレは駄目だ。
せめてもの情けとして、黄色い救急車を呼んでやろうかと、スマホに手をかけた彼女だったが
穂乃果「……」
もし、ここで呼んでしまったら、呼んだ人間も付き添いとして同乗しなければならないのか?
関係性を聞かれて、コイツの友人と答えなければならないのか?
そう、幾つか逡巡したあと
穂乃果「……」ポリポリッ
ポケットに入れた手で、お尻の左側を掻いて誤魔化した。
せめてもの情けとして、黄色い救急車を呼んでやろうかと、スマホに手をかけた彼女だったが
穂乃果「……」
もし、ここで呼んでしまったら、呼んだ人間も付き添いとして同乗しなければならないのか?
関係性を聞かれて、コイツの友人と答えなければならないのか?
そう、幾つか逡巡したあと
穂乃果「……」ポリポリッ
ポケットに入れた手で、お尻の左側を掻いて誤魔化した。
58: (浮動国境) 2021/12/27(月) 20:22:09.42 ID:0AdchISe
ツバサ「覚えはないかしら」
穂乃果「なに、そう言う病気なの?」
ツバサ「高位次元で星空さんと接触した時、貴方も居たはずなんだけどもね」
ツバサ「東條さんのカードが持つ力は、それほど途轍もない回帰性を内包しているって事かしら」
穂乃果「意味わかんない。さっきからなんの話をしてるの」
ツバサ「……宵の明星。そのすぐ側に潜む、裏側の白色矮星」
ツバサ「燦然と輝いた、嘗ての名残が消える時、貴方は、この星の新たな光となる為に地上を去ったのよ」
ツバサ「本当に、なにも覚えていないの?」
穂乃果「なに、そう言う病気なの?」
ツバサ「高位次元で星空さんと接触した時、貴方も居たはずなんだけどもね」
ツバサ「東條さんのカードが持つ力は、それほど途轍もない回帰性を内包しているって事かしら」
穂乃果「意味わかんない。さっきからなんの話をしてるの」
ツバサ「……宵の明星。そのすぐ側に潜む、裏側の白色矮星」
ツバサ「燦然と輝いた、嘗ての名残が消える時、貴方は、この星の新たな光となる為に地上を去ったのよ」
ツバサ「本当に、なにも覚えていないの?」
59: (浮動国境) 2021/12/27(月) 20:23:04.51 ID:0AdchISe
なにやら、ごちゃごちゃと捲し立てているが、決して忘れたりはしない
今の私は、最後まで恨みたっぷりだから。
今の私は、最後まで恨みたっぷりだから。
60: (浮動国境) 2021/12/27(月) 20:24:21.34 ID:0AdchISe
穂乃果「もういいかな?」
ツバサ「!」
穂乃果「そろそろ、その薄汚い顔にコレを喰らわせたいんだけど」
ツバサ「……まだ早かったみたいね」
ツバサ「いいわ。ここは一旦締めましょう」
穂乃果「そうだね。締めようか」スッ
ツバサ「……」
穂乃果「私に美味しく食べられる筈だった命が、私の所へ還ってくるまで」
ツバサ「ふふっ」
──刹那、
ツバサ「!」
穂乃果「そろそろ、その薄汚い顔にコレを喰らわせたいんだけど」
ツバサ「……まだ早かったみたいね」
ツバサ「いいわ。ここは一旦締めましょう」
穂乃果「そうだね。締めようか」スッ
ツバサ「……」
穂乃果「私に美味しく食べられる筈だった命が、私の所へ還ってくるまで」
ツバサ「ふふっ」
──刹那、
61: (浮動国境) 2021/12/27(月) 20:25:48.30 ID:0AdchISe
ピシッ
穂乃果「!」
透明な亀裂が、目前の空間に奔った。
穂乃果「なっ……!?」
ツバサ「あはは」
光は、正しく私の元へは届かず
ヒビを伴った、彼女の微笑む顔は
「 ア ハ ハ ハ 」
ただ、不自然に歪んでいた。
………………
………
…
穂乃果「!」
透明な亀裂が、目前の空間に奔った。
穂乃果「なっ……!?」
ツバサ「あはは」
光は、正しく私の元へは届かず
ヒビを伴った、彼女の微笑む顔は
「 ア ハ ハ ハ 」
ただ、不自然に歪んでいた。
………………
………
…
62: (浮動国境) 2021/12/27(月) 20:26:39.57 ID:0AdchISe
第玖話【時間経過表記って便利でいいですね。ディアボロの気持ちが少し分かりました】
63: (浮動国境) 2021/12/27(月) 20:29:08.93 ID:0AdchISe
「どうか気付いて下さい」
「私達はまだ、明日の先への麓にすら立っていないと言う事を」
「どうか知って欲しいの」
「私達の未来は、その他の犠牲の中でこそ、幸せに辿り着くんだって事を」
「どうか分かってください」
「私達に与えられた時間は、遠い過去から削ぎ落とした残滓だって事を」
「どうか無駄にしないで」
「私達のいる場所は、捨てられたものたちの亡骸で形成されている事を」
「私達はまだ、明日の先への麓にすら立っていないと言う事を」
「どうか知って欲しいの」
「私達の未来は、その他の犠牲の中でこそ、幸せに辿り着くんだって事を」
「どうか分かってください」
「私達に与えられた時間は、遠い過去から削ぎ落とした残滓だって事を」
「どうか無駄にしないで」
「私達のいる場所は、捨てられたものたちの亡骸で形成されている事を」
64: (浮動国境) 2021/12/27(月) 20:29:37.84 ID:0AdchISe
「私達は見ていた」
「一人、泣き続けた遺児の最後を」
「私達は聞いていた」
「ただ、物乞いをした彼と銃声を」
「私達は感じていた」
「いま、この瞬間にも沸く痛みを」
「私達は生きていた」
「この、小さく渦巻いた世界の中」
「一人、泣き続けた遺児の最後を」
「私達は聞いていた」
「ただ、物乞いをした彼と銃声を」
「私達は感じていた」
「いま、この瞬間にも沸く痛みを」
「私達は生きていた」
「この、小さく渦巻いた世界の中」
65: (浮動国境) 2021/12/27(月) 20:30:34.43 ID:0AdchISe
意識は始まりへと向う。
生と言う逆境に於ける、ほんの小さな安息の場を求めて
私達は、この隧道の終わりへと旅する。
そうして、巡礼の果てに見つけ出した、一筋の光を手に、歩き続けた道すがらで
──それを見つけたのだ。
失くしてしまった、過去からの約束事。
生と言う逆境に於ける、ほんの小さな安息の場を求めて
私達は、この隧道の終わりへと旅する。
そうして、巡礼の果てに見つけ出した、一筋の光を手に、歩き続けた道すがらで
──それを見つけたのだ。
失くしてしまった、過去からの約束事。
66: (浮動国境) 2021/12/27(月) 20:31:06.70 ID:0AdchISe
「……私は、このカードを使う」
『いつか、何もかもを思い出す日が来ても』
「みんなとの全ての出会いを、最初から無かったことにするんだ」
『例え、後悔に泣き濡れたとしても』
「これまでの思い出も、楽しかった毎日も、全部」
『全てを終わらせる、その引き金になろうとも』
「……それでも」
『……それでも』
みんなを、愛してるよ。
『いつか、何もかもを思い出す日が来ても』
「みんなとの全ての出会いを、最初から無かったことにするんだ」
『例え、後悔に泣き濡れたとしても』
「これまでの思い出も、楽しかった毎日も、全部」
『全てを終わらせる、その引き金になろうとも』
「……それでも」
『……それでも』
みんなを、愛してるよ。
67: (浮動国境) 2021/12/27(月) 20:31:34.94 ID:0AdchISe
第拾壱話【ガガガ、ガピーッ……ワガナハ、ホシ・ゾラリン。メグルセカイノトコウシャナリ。キョウハ、シンユウタチヘツタエネバナラヌコトガアル!ニャ!】
68: (浮動国境) 2021/12/27(月) 22:11:45.08 ID:0AdchISe
ヤツだった。
穂乃果「ッ」
前の世界。高位次元からの生還を果たした際、高坂さんと星空さんが引いた、存在の軌跡
その光の筋に意識を誘引し、旧神どもを私達の世界へと顕現させた、真の敵
綺羅ツバサ。
穂乃果「ッ」
前の世界。高位次元からの生還を果たした際、高坂さんと星空さんが引いた、存在の軌跡
その光の筋に意識を誘引し、旧神どもを私達の世界へと顕現させた、真の敵
綺羅ツバサ。
69: (浮動国境) 2021/12/27(月) 22:12:25.83 ID:0AdchISe
海未「……」
ことり「〜っ」
しかし、今や彼女の体は虚ろである。
綺羅ツバサの残滓を残した、この時空だけの存在ではない何かが、ひび割れた空の下に佇んでいたのだ。
ことり「〜っ」
しかし、今や彼女の体は虚ろである。
綺羅ツバサの残滓を残した、この時空だけの存在ではない何かが、ひび割れた空の下に佇んでいたのだ。
70: (浮動国境) 2021/12/27(月) 22:12:54.83 ID:0AdchISe
にこ「ぐっ」
絵里「ッッッ」
A-RISEと言う隠れ蓑を利用して、自身の情報を複製し続けていたヤツにとって、仲間などとはどうでも良く、
ただ、宇宙の原初を探求する為の贄としか、認識していなかった。
絵里「ッッッ」
A-RISEと言う隠れ蓑を利用して、自身の情報を複製し続けていたヤツにとって、仲間などとはどうでも良く、
ただ、宇宙の原初を探求する為の贄としか、認識していなかった。
71: (浮動国境) 2021/12/27(月) 22:13:23.31 ID:0AdchISe
花陽「×2°○〆=8tMや[9☆☆」
凛(修理完了)「ピガガッ、ケンチフノウノクウカンガトツジョハッセイ!ニャ!」
真姫「今日は晴れね」
今や、この世界に偶像は要らない。
宿すべき神は、もはや明日なき民のすぐ隣に御座せられるのだから
凛(修理完了)「ピガガッ、ケンチフノウノクウカンガトツジョハッセイ!ニャ!」
真姫「今日は晴れね」
今や、この世界に偶像は要らない。
宿すべき神は、もはや明日なき民のすぐ隣に御座せられるのだから
72: (浮動国境) 2021/12/27(月) 22:13:47.02 ID:0AdchISe
希「……愚かやな」
時を歪め、虚空の坩堝を生み出す、我ら有機生命体とは完全に異なる存在
物質に依存せず、感覚与件を経由しない、我々の認識する現象界の外側に坐する、混沌の支配者たち
全ては、思念の園へ回帰して行くのだろう。
時を歪め、虚空の坩堝を生み出す、我ら有機生命体とは完全に異なる存在
物質に依存せず、感覚与件を経由しない、我々の認識する現象界の外側に坐する、混沌の支配者たち
全ては、思念の園へ回帰して行くのだろう。
73: (浮動国境) 2021/12/28(火) 22:03:46.39 ID:EfmYg2ru
希「肉体を持つウチら人間が、外の神さまと共鳴するなんてのは、本来あっちゃならない事なんよ」
穂乃果「……」
希「見てみぃ」
穂乃果「!」
希「彼女を認識する為の時空が、実は、奴らを呼び寄せるだけの導。この星への入り口に過ぎんかったんや」
希「奴らは待っとるんよ。あの子が引く軌跡が、自分らの足元へ届くのを」
穂乃果「……」
希「見てみぃ」
穂乃果「!」
希「彼女を認識する為の時空が、実は、奴らを呼び寄せるだけの導。この星への入り口に過ぎんかったんや」
希「奴らは待っとるんよ。あの子が引く軌跡が、自分らの足元へ届くのを」
74: (浮動国境) 2021/12/28(火) 22:04:21.53 ID:EfmYg2ru
凛「ガピーッ!」
凛「チンアツタイショウ[キラ・ツバサ]ヲコウセイスルヨウソノウチ、ヤク71%ノソンシツヲカクニン!ニャ!」
穂乃果「そんな事より、まだアイツからトッポ返して貰ってないんだけど」
ことり「穂乃果ちゃんが見えますっ!」
海未「それさえ分かれば充分です」
穂乃果「黙って」
にこ「てゆーか、どーすりゃいいのよ!」
凛「チンアツタイショウ[キラ・ツバサ]ヲコウセイスルヨウソノウチ、ヤク71%ノソンシツヲカクニン!ニャ!」
穂乃果「そんな事より、まだアイツからトッポ返して貰ってないんだけど」
ことり「穂乃果ちゃんが見えますっ!」
海未「それさえ分かれば充分です」
穂乃果「黙って」
にこ「てゆーか、どーすりゃいいのよ!」
75: (浮動国境) 2021/12/28(火) 22:05:29.07 ID:EfmYg2ru
にこ「ツバサは立体映像みたいになってるし!学校はなんかボロボロだし!」
絵里「Я злюсь сейчас!!!」プンスカ!
にこ「オマケに、コイツらはこんなんだし!」
絵里「Потому что Нико оскорбил меня.!!!」プンスカ!
花陽「$+:=<々+・63^・9-」
真姫「よくよくアナタ方に言っておく。この星を育むのには、四十六億年もの時が費やされています。だのに、アナタ方は数日のうちにそれを壊すのですか」
凛「チンアツタイショウ[キラ・ツバサ]シュウヘンノ、ゲンジツワイキョクリツガ、ゲンザイ1・48ニタッシテイマス!ニャ!」
絵里「Я злюсь сейчас!!!」プンスカ!
にこ「オマケに、コイツらはこんなんだし!」
絵里「Потому что Нико оскорбил меня.!!!」プンスカ!
花陽「$+:=<々+・63^・9-」
真姫「よくよくアナタ方に言っておく。この星を育むのには、四十六億年もの時が費やされています。だのに、アナタ方は数日のうちにそれを壊すのですか」
凛「チンアツタイショウ[キラ・ツバサ]シュウヘンノ、ゲンジツワイキョクリツガ、ゲンザイ1・48ニタッシテイマス!ニャ!」
76: (浮動国境) 2021/12/28(火) 22:06:25.95 ID:EfmYg2ru
にこ「あーあ。どいつもコイツもあーあ!」
穂乃果「すっごく分かるよ、その気持ち」
海未「矢澤……っ」
ことり「……」
真姫「ご婦人、その釜はしまいなさい。それを以ってなんとなるのでしょう」
花陽「!」
花陽「……無念なり」
絵里「Запросить извинения!!!」プンスカ!
穂乃果「すっごく分かるよ、その気持ち」
海未「矢澤……っ」
ことり「……」
真姫「ご婦人、その釜はしまいなさい。それを以ってなんとなるのでしょう」
花陽「!」
花陽「……無念なり」
絵里「Запросить извинения!!!」プンスカ!
77: (浮動国境) 2021/12/28(火) 22:07:22.38 ID:EfmYg2ru
凛「テキタイイシヲカクニン。チンアツタイショウヲ[キラ・ツバサ]カラ[アヤセ・エリ]ニヘンコウ。ムリョクカヲジッコウシマス!ニャ!」ガチャ!
絵里「Извините!!!」ズザッ
穂乃果「みんな落ち着いてっ!!」
穂乃果「とにかく、先ずはあのボヤーンってしてる泥棒女を、元に戻せばいいんでしょ!?希ちゃん!」
希「そうやな。外神をこの地球に呼び寄せない為の、一番手っ取り早い方法がそれや」
希「まぁ、一番の難関でもあるんやけど」
穂乃果「よぉ〜し……」
穂乃果「やってやるっ!!」
絵里「Извините!!!」ズザッ
穂乃果「みんな落ち着いてっ!!」
穂乃果「とにかく、先ずはあのボヤーンってしてる泥棒女を、元に戻せばいいんでしょ!?希ちゃん!」
希「そうやな。外神をこの地球に呼び寄せない為の、一番手っ取り早い方法がそれや」
希「まぁ、一番の難関でもあるんやけど」
穂乃果「よぉ〜し……」
穂乃果「やってやるっ!!」
79: (浮動国境) 2021/12/28(火) 22:18:41.77 ID:EfmYg2ru
〈コウサカ・ホノカ〉
体力 :195
持久力:87
力こぶ:可愛い
速さ :13s/100m
うた声:ソプラノ
ダンス:ド派手
お菓子:トッポ。ドンタコス。
〈トージョー・ノゾミ〉
体力 :204
持久力:91
力こぶ:意外とある
速さ :(サラシ有)14s/100m(サラシ無)21s/100m
うた声:ソプラノ、アルト
ダンス:控えめ
お菓子:アポロの下だけ
〈アヤセ・エリ〉(KKE)
体力 :231
持久力:104
力こぶ:ちょっと
速さ :13s/100m
うた声:ソプラノ、アルト
ダンス:派手
お菓子:ムラヴェイニク
体力 :195
持久力:87
力こぶ:可愛い
速さ :13s/100m
うた声:ソプラノ
ダンス:ド派手
お菓子:トッポ。ドンタコス。
〈トージョー・ノゾミ〉
体力 :204
持久力:91
力こぶ:意外とある
速さ :(サラシ有)14s/100m(サラシ無)21s/100m
うた声:ソプラノ、アルト
ダンス:控えめ
お菓子:アポロの下だけ
〈アヤセ・エリ〉(KKE)
体力 :231
持久力:104
力こぶ:ちょっと
速さ :13s/100m
うた声:ソプラノ、アルト
ダンス:派手
お菓子:ムラヴェイニク
80: (浮動国境) 2021/12/28(火) 22:19:33.69 ID:EfmYg2ru
〈アヤセ・エリ〉(PKE)
体力 :231
持久力:104
力こぶ:こんぶ?好きじゃないわ。
速さ :20m地点で転ぶ為、測定不能。
うた声:ドレミファどん!
ダンス:イクラってロシア語なのよ?知ってた?
お菓子:お○ん○んチョコレート
〈ミナミ・コトリ〉
体力 :210
持久力:81
力こぶ:たんとある
速さ :15s/100m
うた声:ソプラノ
ダンス:派手
お菓子:穂乃果の◾︎◾︎
〈ソノダ・ウミ〉
体力 :202
持久力:105
力こぶ:いちだんとある
速さ :13s/100m
うた声:アルト
ダンス:かなり控えめ
お菓子:穂乃果の◾︎◾︎◾︎
体力 :231
持久力:104
力こぶ:こんぶ?好きじゃないわ。
速さ :20m地点で転ぶ為、測定不能。
うた声:ドレミファどん!
ダンス:イクラってロシア語なのよ?知ってた?
お菓子:お○ん○んチョコレート
〈ミナミ・コトリ〉
体力 :210
持久力:81
力こぶ:たんとある
速さ :15s/100m
うた声:ソプラノ
ダンス:派手
お菓子:穂乃果の◾︎◾︎
〈ソノダ・ウミ〉
体力 :202
持久力:105
力こぶ:いちだんとある
速さ :13s/100m
うた声:アルト
ダンス:かなり控えめ
お菓子:穂乃果の◾︎◾︎◾︎
81: (浮動国境) 2021/12/28(火) 22:20:09.02 ID:EfmYg2ru
〈ヤザワ・ニコ〉
体力 :170
持久力:90
力こぶ:可愛すぎ
速さ :15s/100m
うた声:アルト
ダンス:派手
お菓子:おしどりミルクセーキ。千歳飴。
〈ホシゾラ・リン〉
体力 :186
持久力:233
力こぶ:可愛いにゃ
速さ :12s/100m
うた声:ソプラノ、アルト
ダンス:派手
お菓子:紗々。じゃがりこ。
〈ホシ・ゾラリン〉(改造済)
体力 :552
持久力:1321
力こぶ:硬すぎる
速さ :3s/100m
うた声:ビープ音
ダンス:ガシャガシャ
お菓子:ペトロナス(シンティアム モト)RS4
体力 :170
持久力:90
力こぶ:可愛すぎ
速さ :15s/100m
うた声:アルト
ダンス:派手
お菓子:おしどりミルクセーキ。千歳飴。
〈ホシゾラ・リン〉
体力 :186
持久力:233
力こぶ:可愛いにゃ
速さ :12s/100m
うた声:ソプラノ、アルト
ダンス:派手
お菓子:紗々。じゃがりこ。
〈ホシ・ゾラリン〉(改造済)
体力 :552
持久力:1321
力こぶ:硬すぎる
速さ :3s/100m
うた声:ビープ音
ダンス:ガシャガシャ
お菓子:ペトロナス(シンティアム モト)RS4
82: (浮動国境) 2021/12/28(火) 22:20:50.08 ID:EfmYg2ru
〈コイズミ・ハナヨ〉
体力 :206
持久力:77
力こぶ:意外とある
速さ :16s/100m
うた声:ソプラノ
ダンス:かなり控えめ
お菓子:雪若丸3kg
〈ニシキノ・マキ〉
体力 :228
持久力:94
力こぶ:いちだんとある
速さ :16s/100m
うた声:ソプラノ、アルト
ダンス:派手過ぎる
お菓子:は?トマトもお菓子でしょ。夏野菜?イミワカンナイ。
【キラ・ツバサ】
体力 :ー
持久力:ー
力こぶ:ー
速さ :ー
うた声:ー
ダンス:ー
お菓子:穂乃果のトッポ
体力 :206
持久力:77
力こぶ:意外とある
速さ :16s/100m
うた声:ソプラノ
ダンス:かなり控えめ
お菓子:雪若丸3kg
〈ニシキノ・マキ〉
体力 :228
持久力:94
力こぶ:いちだんとある
速さ :16s/100m
うた声:ソプラノ、アルト
ダンス:派手過ぎる
お菓子:は?トマトもお菓子でしょ。夏野菜?イミワカンナイ。
【キラ・ツバサ】
体力 :ー
持久力:ー
力こぶ:ー
速さ :ー
うた声:ー
ダンス:ー
お菓子:穂乃果のトッポ
83: (浮動国境) 2021/12/28(火) 22:21:31.30 ID:EfmYg2ru
〈ホノカ〉のこうげき!
ツバサのスネをけっぽった!
しかし、それはすり抜けていった……。
〈ホノカ〉のこうげき!
ツバサのあしをふんづけた!
アリがいっぴき、てんにめされた……
〈ホノカ〉はアイテムをつかった!
ドンタコスをしょーひした!
手がベタベタだ……
ツバサのスネをけっぽった!
しかし、それはすり抜けていった……。
〈ホノカ〉のこうげき!
ツバサのあしをふんづけた!
アリがいっぴき、てんにめされた……
〈ホノカ〉はアイテムをつかった!
ドンタコスをしょーひした!
手がベタベタだ……
84: (浮動国境) 2021/12/28(火) 22:22:51.21 ID:EfmYg2ru
〈ホノカ〉の足が、ツバサの足とくっ付いた!
〈ウミ〉と〈コトリ〉はプンプン丸!
〈ウミ〉のラブアローシュート41!
ドンタコスにあたった!
〈コトリ〉のメガトンパンチ!
トッポがくだけた!
〈ホノカ〉はプンプン丸!
〈ウミ〉と〈コトリ〉はプンプン丸!
〈ウミ〉のラブアローシュート41!
ドンタコスにあたった!
〈コトリ〉のメガトンパンチ!
トッポがくだけた!
〈ホノカ〉はプンプン丸!
85: (浮動国境) 2021/12/28(火) 22:23:32.03 ID:EfmYg2ru
〈ハナヨ〉はすいはんきのフタを開けた!
なかには、炊きたてのはくまいが入っていた!
〈ニコ〉はスキルをはつどうした!
たきたてのはくまいを料理した!
ごくじょーパエリアができあがった!
〈マキ〉はスキルをはつどうした!
ごくじょーパエリアを料理した!
〈ニコ〉はせんとうふのうになった……
なかには、炊きたてのはくまいが入っていた!
〈ニコ〉はスキルをはつどうした!
たきたてのはくまいを料理した!
ごくじょーパエリアができあがった!
〈マキ〉はスキルをはつどうした!
ごくじょーパエリアを料理した!
〈ニコ〉はせんとうふのうになった……
86: (浮動国境) 2021/12/28(火) 22:24:35.32 ID:EfmYg2ru
〈ゾラリン〉のこうげき!
【ネコライザーΔ】をつかった!
ちぇれんこふはんのうにより、からだが青じろく光りだす……
りゅーしかそくき、かどうりつ100%
【ネコライザーΔ】はっしゃ!
こうそくのかでんりゅうしが、ツバサをおそう!
グラウンドにあながあいてしまった!
【ネコライザーΔ】をつかった!
ちぇれんこふはんのうにより、からだが青じろく光りだす……
りゅーしかそくき、かどうりつ100%
【ネコライザーΔ】はっしゃ!
こうそくのかでんりゅうしが、ツバサをおそう!
グラウンドにあながあいてしまった!
87: (浮動国境) 2021/12/28(火) 22:25:17.90 ID:EfmYg2ru
〈エリ〉K のこうげき!
ツバサのおなかをなぐった!
しかし、それはすり抜けていった……
〈エリ〉K のこうげき!
ツバサへまわしげりをはなった!
ずっこけてあたまをうってしまった!
〈エリ〉P はアイテムをつかった!
お○ん○んチョコレートをとりだした!
みんな引いている……
ツバサのおなかをなぐった!
しかし、それはすり抜けていった……
〈エリ〉K のこうげき!
ツバサへまわしげりをはなった!
ずっこけてあたまをうってしまった!
〈エリ〉P はアイテムをつかった!
お○ん○んチョコレートをとりだした!
みんな引いている……
96: (浮動国境) 2022/01/02(日) 23:09:38.72 ID:j8L50cBr
〈ツバサ〉はたたずんでいる。
コレはからっぽだ。
こうげきしても意味がない。
コレはからっぽだ。
こうげきしても意味がない。
97: (浮動国境) 2022/01/02(日) 23:10:05.60 ID:j8L50cBr
この像は、バッドエンドをないほうしている……
98: (浮動国境) 2022/01/02(日) 23:11:02.75 ID:j8L50cBr
──────
───
─
「ハァッ!ハァッ、はぁ……っ」
穂乃果「くっそ〜!」
希「……」
凛「ガガッ、タイショー[キラ・ツバサ]ニヘンカハミラレナイ!ニャ!」
絵里「ねぇ、もうアレ捨てたから……お願いだからコッチ来てよぉ……」
真姫「近寄らないで下さい」
花陽「お米返して下さい」
海未「にこっ!!これ以上穂乃果をアレに近寄らせないで下さいっ!!」
ことり「○してやるっ……絶対に○してやる……っ!」
にこ「ッッッ」
───
─
「ハァッ!ハァッ、はぁ……っ」
穂乃果「くっそ〜!」
希「……」
凛「ガガッ、タイショー[キラ・ツバサ]ニヘンカハミラレナイ!ニャ!」
絵里「ねぇ、もうアレ捨てたから……お願いだからコッチ来てよぉ……」
真姫「近寄らないで下さい」
花陽「お米返して下さい」
海未「にこっ!!これ以上穂乃果をアレに近寄らせないで下さいっ!!」
ことり「○してやるっ……絶対に○してやる……っ!」
にこ「ッッッ」
99: (浮動国境) 2022/01/02(日) 23:12:22.24 ID:j8L50cBr
刻一刻と、拡がり来る偽りの空。
そこには、光も陰も生まれず、人々の幸と不幸、善と悪すらも飲み込まれて行く様が、只々映し出された
空は、終わりを示す色を纏いだしている。
そこには、光も陰も生まれず、人々の幸と不幸、善と悪すらも飲み込まれて行く様が、只々映し出された
空は、終わりを示す色を纏いだしている。
100: (浮動国境) 2022/01/02(日) 23:13:58.95 ID:j8L50cBr
にこ「なによこれ!こんなのどうしようもないじゃないの!」
希「……前回は、穂乃果ちゃんと凛ちゃんが一つ上の次元に干渉出来たお陰で、辛うじて奴らと闘う事が出来たワケやけど」
希「今は、ウチの持ってる大アルカナしか対抗する手段がない」
穂乃果「……」
希「だから、言ったんだよ。ここが、一番の難関やって」
絵里「アレ貰ったやつだからね?本当よ?私が買ったんじゃないから……」
真姫「よくよく言っておく。わたしは自分の見たこと、聞いたことをあかしている。貴方は、わたしのあかしを受け入るべきだ」
希「……前回は、穂乃果ちゃんと凛ちゃんが一つ上の次元に干渉出来たお陰で、辛うじて奴らと闘う事が出来たワケやけど」
希「今は、ウチの持ってる大アルカナしか対抗する手段がない」
穂乃果「……」
希「だから、言ったんだよ。ここが、一番の難関やって」
絵里「アレ貰ったやつだからね?本当よ?私が買ったんじゃないから……」
真姫「よくよく言っておく。わたしは自分の見たこと、聞いたことをあかしている。貴方は、わたしのあかしを受け入るべきだ」
101: (浮動国境) 2022/01/02(日) 23:15:03.86 ID:j8L50cBr
にこ「じゃあ、本当にもう打つ手はないってこと!?」
希「……」
希「無い事はない」
にこ「え?」
希「……」
穂乃果「!」
穂乃果「ダメ!」
希「!?」
穂乃果「アレを使っちゃったら、また同じ事の繰り返しになるんだよ!?」
穂乃果「また、離れ離れになっちゃうんだよ!?」
希「……」
希「無い事はない」
にこ「え?」
希「……」
穂乃果「!」
穂乃果「ダメ!」
希「!?」
穂乃果「アレを使っちゃったら、また同じ事の繰り返しになるんだよ!?」
穂乃果「また、離れ離れになっちゃうんだよ!?」
102: (浮動国境) 2022/01/02(日) 23:16:08.83 ID:j8L50cBr
希「せやかてホッノ」
希「このままじゃ、どうしたってこの星の存在ごと消されるんを、ただ待つだけやで?」
海未「なんですか、その呼び方はっ」イライラ
ことり「さまを付けなよ?タヌキ女」ムカムカ
にこ「……凛」
凛「テキタイイシヲカクニン。タイショウ〈ソノダ・ウミ〉〈ミナミ・コトリ〉ヘチンセイザイヲトウヨシマス!ニャ!」バシュ!
海未「うっ!?」
ことり「あぅっ!」
ドサッ
穂乃果「……」
希「このままじゃ、どうしたってこの星の存在ごと消されるんを、ただ待つだけやで?」
海未「なんですか、その呼び方はっ」イライラ
ことり「さまを付けなよ?タヌキ女」ムカムカ
にこ「……凛」
凛「テキタイイシヲカクニン。タイショウ〈ソノダ・ウミ〉〈ミナミ・コトリ〉ヘチンセイザイヲトウヨシマス!ニャ!」バシュ!
海未「うっ!?」
ことり「あぅっ!」
ドサッ
穂乃果「……」
103: (浮動国境) 2022/01/02(日) 23:17:10.53 ID:j8L50cBr
輪廻を経て、もう一度転生を果たす事が出来るのならば
或いは、私たちの生きた道、その軌跡をもう一度辿れるのかも知れない。
……しかし、
或いは、私たちの生きた道、その軌跡をもう一度辿れるのかも知れない。
……しかし、
104: (浮動国境) 2022/01/02(日) 23:18:51.50 ID:j8L50cBr
穂乃果「いいのかな」
希「え?」
穂乃果「私たちは、本当にそれでいいのかな」
穂乃果「仮に、もう一度やり直したとして、また同じ失敗を繰り返すだけなんじゃないの?」
希「……」
穂乃果「そもそも、次は出逢えないかも知れない」
穂乃果「私たちのうち、誰か一人でも欠けたら、此処へ立つ事すら叶わなくなる」
穂乃果「そうしたら、今度こそ何もかも消されちゃうんだよ」
希「え?」
穂乃果「私たちは、本当にそれでいいのかな」
穂乃果「仮に、もう一度やり直したとして、また同じ失敗を繰り返すだけなんじゃないの?」
希「……」
穂乃果「そもそも、次は出逢えないかも知れない」
穂乃果「私たちのうち、誰か一人でも欠けたら、此処へ立つ事すら叶わなくなる」
穂乃果「そうしたら、今度こそ何もかも消されちゃうんだよ」
105: (浮動国境) 2022/01/02(日) 23:20:27.44 ID:j8L50cBr
にこ「お、終わりだわ……っ」
希「っ」
にこ「こんなの、もうどうしようもないじゃない……っ」
真姫「私ト和解セヨ。サスレバ与エラレン」
凛「ジクウカンコウジョウセルガ、ソノイキチニタッシマシタ。コレヨリ、サンジゲンクウカンヘノシンショクガハジマリマス!ニャ!」
希「……けっきょく」
希「望みは無かったって、そう言うことなのかな」
穂乃果「……」
希「っ」
にこ「こんなの、もうどうしようもないじゃない……っ」
真姫「私ト和解セヨ。サスレバ与エラレン」
凛「ジクウカンコウジョウセルガ、ソノイキチニタッシマシタ。コレヨリ、サンジゲンクウカンヘノシンショクガハジマリマス!ニャ!」
希「……けっきょく」
希「望みは無かったって、そう言うことなのかな」
穂乃果「……」
106: (浮動国境) 2022/01/02(日) 23:27:23.74 ID:j8L50cBr
綺羅ツバサと言う存在は、いよいよその器を境界とする役目を担い始めた。
これにより、地上は混沌の坩堝を生み出し、時を創れぬ空間が、やがて日常を侵食して行くだろう。
この世の凪を破った、異界より來し住人たちの再誕を謳う、偽りの宇宙
暗く、暗く、
それは、遥か淀みより這い出し、ソレを持って終わりと定める絶対の存在
私達の未来は、ここに絶望の時を迎えるのだろうか……
穂乃果「……」
これにより、地上は混沌の坩堝を生み出し、時を創れぬ空間が、やがて日常を侵食して行くだろう。
この世の凪を破った、異界より來し住人たちの再誕を謳う、偽りの宇宙
暗く、暗く、
それは、遥か淀みより這い出し、ソレを持って終わりと定める絶対の存在
私達の未来は、ここに絶望の時を迎えるのだろうか……
穂乃果「……」
107: (浮動国境) 2022/01/02(日) 23:27:48.98 ID:j8L50cBr
──否、
108: (浮動国境) 2022/01/02(日) 23:28:22.50 ID:j8L50cBr
穂乃果「……あの、宵の明星」
希「!」
穂乃果「そこを起点にして、影の刺す方へ七と二分の一光秒進んだ先、その裏側にある白色矮星」
穂乃果「星の寿命が終わる、正にその時に生まれる事象の地平の彼方に」
穂乃果「前の私と凛ちゃんが触れた、一つ上の次元への入り口があるんだ」
にこ「な、なに言ってんのっ」
真姫「……」
希「!」
穂乃果「そこを起点にして、影の刺す方へ七と二分の一光秒進んだ先、その裏側にある白色矮星」
穂乃果「星の寿命が終わる、正にその時に生まれる事象の地平の彼方に」
穂乃果「前の私と凛ちゃんが触れた、一つ上の次元への入り口があるんだ」
にこ「な、なに言ってんのっ」
真姫「……」
109: (浮動国境) 2022/01/02(日) 23:30:14.19 ID:j8L50cBr
穂乃果「そこで、今よりも上の存在になる事が出来れば……」
穂乃果「もしかしたら、神さまに対抗する力が生まれるかも知れない」
凛「ガピーッ!」
凛「ジゲンカントコウノサイニ、ボウダイナエントロピーガハッセイスルトヨソクサレル!」
希「……」
凛「ソノエネルギーハ、キワメテフカギャクセイノタカイモノデアリ、シツリョウ1.9891×10ノ30ジョウkgノテンタイガ、ジコホウカイシタサイニウマレルモノト、ホボドートートオモワレル!ニャ!」
穂乃果「もしかしたら、神さまに対抗する力が生まれるかも知れない」
凛「ガピーッ!」
凛「ジゲンカントコウノサイニ、ボウダイナエントロピーガハッセイスルトヨソクサレル!」
希「……」
凛「ソノエネルギーハ、キワメテフカギャクセイノタカイモノデアリ、シツリョウ1.9891×10ノ30ジョウkgノテンタイガ、ジコホウカイシタサイニウマレルモノト、ホボドートートオモワレル!ニャ!」
110: (浮動国境) 2022/01/02(日) 23:46:44.17 ID:j8L50cBr
穂乃果「……前は、私一人でやろうとして、そして失敗した」
希「……」
凛「シッパイノヨウイン。ソノモットモカノウセイガタカイモノトシテ、リジチョウシツノアレガガイトウスル!ニャ!」
ことり「!?」
海未「ことり?」
にこ「……」
穂乃果「でも、大丈夫」
穂乃果「今はみんながいる!」
花陽「ほ、穂乃果ちゃん……」
真姫「穂乃果……」
絵里「Пожалуйста, помогите кому-нибудь……」
希「……」
凛「シッパイノヨウイン。ソノモットモカノウセイガタカイモノトシテ、リジチョウシツノアレガガイトウスル!ニャ!」
ことり「!?」
海未「ことり?」
にこ「……」
穂乃果「でも、大丈夫」
穂乃果「今はみんながいる!」
花陽「ほ、穂乃果ちゃん……」
真姫「穂乃果……」
絵里「Пожалуйста, помогите кому-нибудь……」
111: (浮動国境) 2022/01/02(日) 23:48:18.70 ID:j8L50cBr
穂乃果「……じゃあ、凛ちゃん」
穂乃果「お願いするね」
凛「ガピッ!」
凛「【ネコステイシス】キドウ。ヨイノミョージョー、キンセイヨリ2,248,443,382.5mチテンヘポータルヲセツゾク!ニャ!」ガション!
凛「ピーゴーガリガリッ、ピーゴーガリガリッ……」
凛「セツゾクカンリョウ。カイメンジョウタイハリョウコウ。コレヲイジシマス!ニャ!」
希「っ……っっ」
にこ「ぅあ……ま、真っ暗……っ」
花陽「むっ、向こう側が見えない……」
穂乃果「お願いするね」
凛「ガピッ!」
凛「【ネコステイシス】キドウ。ヨイノミョージョー、キンセイヨリ2,248,443,382.5mチテンヘポータルヲセツゾク!ニャ!」ガション!
凛「ピーゴーガリガリッ、ピーゴーガリガリッ……」
凛「セツゾクカンリョウ。カイメンジョウタイハリョウコウ。コレヲイジシマス!ニャ!」
希「っ……っっ」
にこ「ぅあ……ま、真っ暗……っ」
花陽「むっ、向こう側が見えない……」
112: (浮動国境) 2022/01/02(日) 23:51:15.51 ID:j8L50cBr
一巡りしたこの世界で、また同じ存在として産まれた事の意味
そこに、生と存在の答えがあるとするなら
ならば……
今こそ、新しい光となろう。
我ら九つの柱が、この星の光として君臨し、迷える人々の、その先を照らし続けようではないか。
そこに、生と存在の答えがあるとするなら
ならば……
今こそ、新しい光となろう。
我ら九つの柱が、この星の光として君臨し、迷える人々の、その先を照らし続けようではないか。
113: (浮動国境) 2022/01/02(日) 23:53:44.23 ID:j8L50cBr
穂乃果「……ごめんね、みんな」
穂乃果「私、一人じゃなんにも出来ないの」
穂乃果「何か初めて、その度に失敗して、挫折して……」
穂乃果「みんなが居ないと、ホントに何にも出来ない、ダメな人間なんだ……」
穂乃果「だから……お願い……っ!」
嘗て、ひとり孤独に闘おうと足掻いた、この世界の結末を、今度は、私たち全員で
──そうすれば、きっと。
穂乃果「私、一人じゃなんにも出来ないの」
穂乃果「何か初めて、その度に失敗して、挫折して……」
穂乃果「みんなが居ないと、ホントに何にも出来ない、ダメな人間なんだ……」
穂乃果「だから……お願い……っ!」
嘗て、ひとり孤独に闘おうと足掻いた、この世界の結末を、今度は、私たち全員で
──そうすれば、きっと。
114: (浮動国境) 2022/01/02(日) 23:58:40.31 ID:j8L50cBr
「大丈夫」
にこ「何処にいたって、私らは一緒よ」
「そうね、変わるわけないわ」
真姫「ここで産まれて、育った限りはね」
「そうですね」
海未「今度こそ、この赤い糸は離しませんよ」
「てゆ〜かぁ」
ことり「もう、糸を辿る必要もないかもねぇ〜」
にこ「何処にいたって、私らは一緒よ」
「そうね、変わるわけないわ」
真姫「ここで産まれて、育った限りはね」
「そうですね」
海未「今度こそ、この赤い糸は離しませんよ」
「てゆ〜かぁ」
ことり「もう、糸を辿る必要もないかもねぇ〜」
115: (浮動国境) 2022/01/02(日) 23:59:17.39 ID:j8L50cBr
「ご、ゴールがあるのなら……」
花陽「後は、頑張って走るだけですっ」
「Подождите минутку」
絵里「Я снова вернулся!?」
「ガガッ」
凛「ワレワレハツネニ、イッテイノシツリョウヲタモッテ、コノセカイヲメグッテイル。ソレハ、タダツクリカエラレルダケナノニャ!」
「……そっか」
希「なら、コレから私達が向かう所も、そうだと良いね」
花陽「後は、頑張って走るだけですっ」
「Подождите минутку」
絵里「Я снова вернулся!?」
「ガガッ」
凛「ワレワレハツネニ、イッテイノシツリョウヲタモッテ、コノセカイヲメグッテイル。ソレハ、タダツクリカエラレルダケナノニャ!」
「……そっか」
希「なら、コレから私達が向かう所も、そうだと良いね」
116: (浮動国境) 2022/01/03(月) 00:12:12.48 ID:VwmHeApf
穂乃果「……次に、あの日常が戻った時」
穂乃果「その時、私たちはこの空からみんなを見守ってる」
穂乃果「ここから、新しく始まる日々をね」
穂乃果「どの星よりも遥か遠い所から、それを見守ってるんだ」
にこ「〜っ」
真姫「……」
花陽「ッッッ」
穂乃果「……もう、思い残す事はない?」
海未「は、はいっ」
ことり「〜ッ」
絵里「Не может быть исправлено!!」
希「絢瀬うるさい」
穂乃果「……」
穂乃果「じゃあ、行こうか」
穂乃果「これから始まる、みんなの生活──」
「愛の人生のために」
穂乃果「その時、私たちはこの空からみんなを見守ってる」
穂乃果「ここから、新しく始まる日々をね」
穂乃果「どの星よりも遥か遠い所から、それを見守ってるんだ」
にこ「〜っ」
真姫「……」
花陽「ッッッ」
穂乃果「……もう、思い残す事はない?」
海未「は、はいっ」
ことり「〜ッ」
絵里「Не может быть исправлено!!」
希「絢瀬うるさい」
穂乃果「……」
穂乃果「じゃあ、行こうか」
穂乃果「これから始まる、みんなの生活──」
「愛の人生のために」
117: (浮動国境) 2022/01/03(月) 00:12:55.88 ID:VwmHeApf
最終話【最終局面のところ申し訳ないのですが、今回で打ち切りだそうです】
118: (浮動国境) 2022/01/03(月) 00:13:07.89 ID:VwmHeApf
失礼しました。
119: (浮動国境) 2022/01/03(月) 00:21:04.10 ID:VwmHeApf
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1640526744/