【SS】私以外誕生日なの気づいてない?!【ラブライブ!虹ヶ咲】

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3: (しまむら) 2022/12/16(金) 22:31:11.82 ID:sASfYVf+
今日は彼方ちゃんの誕生日~。

今年の誕生日は一味違うんだよね。なんて言ったって同好会のみんながお祝いしてくれるはずだからね!

私にプレゼントあげるかすみちゃんとか璃奈ちゃんを想像しただけですっごくにやけちゃう…多分むぎゅーってしたくなっちゃう!

きっと膝枕してくれたりお昼寝スポット教えてくれたりしてくれるのかな?考えただけで幸せになっちゃうよ~!朝から気分は女王様みたい!

この部室の扉を開けたら何かお祝いしてくれるのかな~?「お誕生日おめでとう!」って言ってくれるだけで夢の世界に行っちゃいそう!

あ、いけないいけない。ここは冷静に何事もなく挨拶しないとね。いかにもお祝いしてほしい、みたいな雰囲気は18歳らしくないもんね。
 
4: (しまむら) 2022/12/16(金) 22:34:16.80 ID:sASfYVf+
彼方「みんな~おはよ~」

むふふーーーー!今日は彼方様のお誕生日だぞ~!みんな「おめでとう」って言わなきゃだめだぞ~!

璃奈「あ、彼方さん。おはよう」

エマ「おはよ~」

…………

…………

あ、あれ?

彼方「う、うん、おはよう」

彼方ちゃんが興奮しすぎて聞き逃しちゃったのかな?

とりあえずもう一回挨拶してみる?

彼方「…おはよ~」

璃奈「うん、おはよう」

エマ「彼方ちゃん寝ぼけてるの?さっきも言ってたよ?」
 
5: (しまむら) 2022/12/16(金) 22:38:01.29 ID:sASfYVf+
彼方「あれ?そうだっけ?アハハー」

彼方ちゃん今年一番寝ぼけてないよ!

璃奈「彼方さん、あそこのソファで寝ててもいいよ」

彼方「本当に眠くないから大丈夫だよ、ありがとう」

璃奈「2回もおはようって言うからびっくりしちゃった」

確かに。2回も同じ人に挨拶するなんて怪しいお姉さんじゃん。

とりあえず違う話題に持っていかないと、私がすごく変な目線で見られちゃう。

誕生日っぽい会話にしつつ、変な会話はしないように…

彼方「そ、そういえばかすみちゃんは?」
 
6: (しまむら) 2022/12/16(金) 22:39:14.59 ID:sASfYVf+
璃奈「『寝坊しちゃったーー!』って連絡きた」

彼方「なるほどね~」

もしかして夜中ずっとプレゼントとか作ってくれてるのかな?彼方ちゃんもいっぱい時間かけてプレゼント作ったりしたことあるから気持ちすっごくわかる。

言葉だけでお祝いを言われるのも本当に幸せだけどプレゼントも渡されると泣いちゃいそうになるよね。彼方ちゃんのためにこんなことまでしてくれたんだ…!って。

かすみちゃんのことだからきっと可愛いプレゼントなんだろうな~。楽しみすぎて口元が緩んじゃう。

エマ「彼方ちゃん嬉しそうな顔してるね?いいことでもあったの?」

彼方「ふぇ?!ううんううん、全然普通だよ~」

彼方「だって今日は普通の12月16日だもん、天気がいいから自然と笑顔になっちゃったのかな~」
 
7: (しまむら) 2022/12/16(金) 22:43:12.03 ID:sASfYVf+
そうそう、12月の16日だよ~。誰かさんの誕生日だよ~?

誰だろう?そっか!彼方ちゃんの誕生日じゃん!

彼方「もう12月の、16日なんだね~今年もいっぱいお祝いしたよね」

これで気づくはずだよね?!

エマ「あー…そっか~」

璃奈「えっと…1年、本当にあっという間」

璃奈「あと2週間で今年が終わるって、本当に不思議な気分になる」

エマ「不思議な気分だけどちょっとだけワクワクするよね」

璃奈「うん、すごくわかる。みんな同じ気持ちなんだね」

彼方ちゃんの誕生日は今日で終わっちゃうよ~!!
 
8: (しまむら) 2022/12/16(金) 22:46:00.30 ID:sASfYVf+
…………もう、わかった。

みんなが誕生日を気づいてくれるまで、彼方ちゃんが目立ちに目立って今日がどんな日か2人に教えてあげなきゃ!

目立つと言えばやっぱりお手伝いだよね。 

「なんで彼方ちゃんこんなに私たちのこと気にかけてくれるんだろう?特別な日なのかな?」

「あ!今日誕生日じゃん!彼方ちゃんおめでとう!」

ふふふ。彼方ちゃんの脳内シナリオは完璧なのです。

彼方「あ!そうだ!かすみちゃんが来るまで私、部室の掃除しとくね~」

璃奈「私もやる」

彼方「いいのいいの~璃奈ちゃんはゆっくりしててね」

エマ「璃奈ちゃんはゆっくりしてて良いよ~3年生で色々やっちゃうね?」

彼方「だめだめー!エマちゃんもゆっくりしてて!」

エマ「え?でも2人でやった方が…」

彼方「いいからいいから~」

りなえま「わ、わかった」

ちょっとだけ不思議がってる。よしよし、この調子で続ければいつか気づいてくれるはず!
 
9: (しまむら) 2022/12/16(金) 22:48:07.53 ID:sASfYVf+
───
──

彼方「はあ…はあ…すごいでしょ……」

璃奈「たった10分で部屋ってこんなに綺麗にできるの…………?」

エマ「部屋が光って見えるね…………すごいね」

璃奈「彼方さん、今日はすごい元気だね」

彼方「!そう!今日は1年の中で1番元気な日かも!」

1番元気な日といえば…………?璃奈ちゃんエマちゃんなら絶対わかるはず!

璃奈「……も、もしかして」

もしかしてー…?
 
10: (しまむら) 2022/12/16(金) 22:52:05.80 ID:sASfYVf+
璃奈「い、いっぱい寝たから?」

彼方「ん”~~~……」

璃奈「か、彼方さん?」

エマ「枕で抑えながらそんな声出す彼方ちゃん初めて見たかも…………」

彼方「確かに今日はたくさん寝た気がするけど……」

しょうがない。もっともっとお手伝いしないとわからないのかな?

お手伝いの合間にお誕生日についてちょっとだけお話を振ってみよう。

彼方「よ、よーし!彼方ちゃんたくさん寝たからまだ頑張れちゃう!」

彼方「エマちゃん、今日は彼方ちゃんの日だからマッサージとかしてあげるね!」

エマ「え?!うれしいけど……ど、どうしてかな?」

彼方「まあまあ~今日たまたまだからね?」

エマ「本当に?じゃあ彼方ちゃんマッサージ店お願いしても良いかな?」

彼方「まかせてよ~!」
 
11: (しまむら) 2022/12/16(金) 22:57:49.23 ID:sASfYVf+
───
──

エマ「…………」

璃奈「…………」

彼方「…………」

なんか微妙な空気が流れてる気がする……確かに20分くらい同じところマッサージしてる気がするし…

彼方「そ、そういえばかすみちゃん来ないね」

始業1時間前に集合っていうことにしたのにあと20分もない。
 
13: (しまむら) 2022/12/16(金) 23:03:32.16 ID:sASfYVf+
璃奈「……そうだね。早く来てほしい」

エマ「本当にそうだよ~…かすみちゃんが居ないとね」

彼方「あはは…」

あれ?本当に気づいてないの?2人とも他の子の誕生日の時は朝からすごく張り切ってたのに…。

なんか張り切ってるの私だけなのかな。

本当に彼方ちゃんの誕生日、知らないのかな…………。こんなに一緒にいるのに…。
 
14: (しまむら) 2022/12/16(金) 23:04:54.35 ID:sASfYVf+
そんなことを考えてる矢先、勢いよくドアが開く音がする。

かすみ「ごめんなさーい!遅くなりました!」

彼方「かすみちゃん!」

トマトみたいに赤いほっぺにすごく疲れてそうな顔。どうしたんだろう?

かすみ「すみません…………寝坊しました…………」

エマ「かすみちゃん……」

璃奈「もう……かすみちゃん…………」

すごい呆れ顔の2人。エマちゃんがここまで苦笑いのない呆れ顔も珍しい気がする。怖いね。
 
15: (しまむら) 2022/12/16(金) 23:06:44.53 ID:sASfYVf+
璃奈「…あの、彼方さん」

彼方「ん?」

璃奈「彼方さん、ごめんなさい」

彼方「?どうしたの?」

璃奈「えっと、彼方さんが凄く頑張って気づかせようとしてたから……あれを…」

あれって?

あ!

え??????

彼方「もしかして、かすみちゃんのこと待ってただけ?」

エマ「そうなんだよね…」

エマ「本当は3人で1番早く彼方ちゃんのお誕生日お祝いしたかったんだけど…」
 
16: (しまむら) 2022/12/16(金) 23:09:44.11 ID:sASfYVf+
かすみ「ごめんなさい…反省してますぅ…」

エマ「かすみちゃんが《寝坊しちゃったから彼方先輩来ても何事もなかったように過ごしてくれますか?!?!》って…」

エマ「《絶対3人でお祝いしたいんです!》って言ってくれたのは可愛くて私も何故か嬉しくなっちゃったけどね」

え?じゃあ私が頑張って掃除したり、エマちゃんの肩がぐにゃぐにゃになっちゃうくらいマッサージしたの、すごい無駄なことしてたの?

みんな覚えててくれたのは凄く嬉しい。だけどあんな必死になって気づかせようとしてたのが凄く恥ずかしくなってきた…………。

彼方ちゃん、だんだんかすみちゃんにムカムカしてきたぞ!!!

彼方「かーーーすーーーみーーーちゃーーーん!!!!!」

かすみ「ふぇえ!?そんな怒ることですか?!!?」

りなえま「うん………」
 
17: (しまむら) 2022/12/16(金) 23:10:47.90 ID:sASfYVf+
───
──

かすみ「本当にごめんなさいの印がこれで良いんですか?」

彼方「むしろこれが欲しかったんだよぉ~」

かすみ「かすみん恥ずかしいです!!」

彼方「すぅーーーー……かすみちゃんすっごくパンの匂いして好き~」

かすみ「本当に恥ずかしいからやめてくださいよぉ!」

彼方「寝坊しちゃった誰かさんを恨むんだな~」

かすみ「はぁ…確かにそうですしかすみんも悪い気はしませんけど…」
 
18: (しまむら) 2022/12/16(金) 23:15:16.09 ID:sASfYVf+
かすみちゃんが何かお返ししたいって言ってきたからかすみちゃん抱き枕にする券を20回分作ってもらったよ~。

かすみちゃんの服から香ばしいパンの匂いがするから凄く落ち着くんだよね。

かすみ「彼方さんもフワフワな匂いがしますね」

彼方「ほんと~?なんか嬉しいな~」

彼方「もしかしてかすみちゃんも彼方ちゃんに抱っこされて幸せなのかな~?」

かすみ「ち、違いますよぉ!新鮮な体験だなって思ってるだけでーすー!」

彼方「何それ~彼方ちゃんなんだか悲しい気持ちになっちゃったな~」
 
19: (しまむら) 2022/12/16(金) 23:18:37.51 ID:sASfYVf+
かすみ「うぅ…ごめんなさい」

かすみちゃん、すっごく反省してる。可愛いな~。

じゃあこんなお願いも今なら叶うかな?

彼方「彼方ちゃんを悲しませちゃった罰として今日1日は私のことお姉ちゃん呼びしなきゃダメだよ~」

かすみ「ええ!?なんですかそれ!」

彼方「ぐすん…かすみちゃん、私のお願い聞いてくれないよぉ」

かすみ「わかりました!言いますから!」

かすみ「言いますからね、よく聞いておいてくださいね!」
 
20: (しまむら) 2022/12/16(金) 23:23:15.17 ID:sASfYVf+
かすみ「…彼方お姉ちゃん、今日から一緒に寝よ」

、、

、、、、



彼方「か、かわいい~~~~~!!!!」 

そっぽ向きながらお願い事を言うの、愛おしすぎて死んじゃいそう!

かすみ「もう!これが最初で最後ですからね!」

彼方「え?勿体無いよ~!世界で1番可愛い妹ちゃんだったのに~!」
 
21: (しまむら) 2022/12/16(金) 23:27:14.75 ID:sASfYVf+
かすみ「……え、ほんとですか?」

彼方「うんうん!最高の誕生日プレゼントだったよ~!」

かすみ「ふーん…」

かすみ「まあ、もう一回やっても良いですけどね」

彼方「ほんとうに?!」

こんなに素直なかすみちゃん、初めて見るかも……可愛いがすぎるよぉ~!

「ねえ、かすみちゃんだけ、ずるい」

「そうだよ~私も彼方お姉ちゃんの横で寝たい~!!」
 
23: (しまむら) 2022/12/16(金) 23:31:15.73 ID:sASfYVf+
エマちゃん!?璃奈ちゃんも?!

璃奈「お姉ちゃん、一緒に、寝よ?」

エマ「私もお姉ちゃんとむぎゅーってしたい!」

彼方「みんな可愛い~!」

かすみ「ちょっとお!お姉ちゃんの横はかすみんのものですよ!」

璃奈「独り占め、ずるい」

エマ「ほんとだよね~みんなで一緒に寝よーよー」

彼方「じゃあみんなでお昼寝タイムだね~!!」

朝はどうなることかと思ったけど、やっぱり最高の誕生日になりましたとさ。

おしまい
 
24: (しまむら) 2022/12/16(金) 23:33:08.79 ID:sASfYVf+
いつも全て書き切ってからスレ立てするのですが後半の方は初めてその場で書いてれすしてみました。誤字だったり文が稚拙になってると思いますが許してください
最後まで読んでくれてありがとうございました!彼方ちゃんお誕生日おめでとう!
 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1671197373/

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