1:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:23:41.25 ID:xP9VVpkG
千砂都「静かだねー」
恋「そうですね」ペラ
千砂都「明日には晴れるかなあ」
恋「そうですね」ペラ
千砂都「……」
千砂都「あ、晴れたよ恋ちゃん」
恋「そうですね」ペラ
千砂都「虹も出てきたよ」
恋「そうで──」
千砂都「足元にゴキブリ」
恋「!!?」ガタッ
恋「そうですね」ペラ
千砂都「明日には晴れるかなあ」
恋「そうですね」ペラ
千砂都「……」
千砂都「あ、晴れたよ恋ちゃん」
恋「そうですね」ペラ
千砂都「虹も出てきたよ」
恋「そうで──」
千砂都「足元にゴキブリ」
恋「!!?」ガタッ
2:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:24:53.02 ID:xP9VVpkG
千砂都「あ、やっと反応した」
恋「どっどこ、今どこですか!!」
千砂都「なにが?」
恋「ゴキブリに決まってるでしょう!」
千砂都「いないよ、ゴキブリなんて」
恋「なっ……う、嘘をついたんですか!!?」
千砂都「そうですね」
恋「外も全然晴れてないじゃないですか!」
千砂都「そうですね」
恋「どっどこ、今どこですか!!」
千砂都「なにが?」
恋「ゴキブリに決まってるでしょう!」
千砂都「いないよ、ゴキブリなんて」
恋「なっ……う、嘘をついたんですか!!?」
千砂都「そうですね」
恋「外も全然晴れてないじゃないですか!」
千砂都「そうですね」
3:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:25:38.89 ID:xP9VVpkG
恋「それにさっきから何ですかその適当な返事は!」
千砂都「そうですね、恋ちゃん」
恋「千砂都さん!」
千砂都「なに?」
恋「人の話はちゃんと真面目に聞いてください!」
千砂都「ごめんごめん、ちょっとね、読書に夢中だったもんだから」
恋「本なんて持ってないじゃないですか!?」
千砂都「そうですね、恋ちゃん」
恋「千砂都さん!」
千砂都「なに?」
恋「人の話はちゃんと真面目に聞いてください!」
千砂都「ごめんごめん、ちょっとね、読書に夢中だったもんだから」
恋「本なんて持ってないじゃないですか!?」
4:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:26:16.54 ID:xP9VVpkG
千砂都「ん」ユビサシ
恋「私? 私は持ってますよ、ついさっきまで読書を……」
千砂都「読書を?」
恋「……もしかして、私がやってましたか? それ」
千砂都「うん」
恋「……」
千砂都「何かあるならどうぞ」
恋「ごめんなさい、本当にごめんなさい」
恋「私? 私は持ってますよ、ついさっきまで読書を……」
千砂都「読書を?」
恋「……もしかして、私がやってましたか? それ」
千砂都「うん」
恋「……」
千砂都「何かあるならどうぞ」
恋「ごめんなさい、本当にごめんなさい」
5:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:27:28.39 ID:xP9VVpkG
千砂都「いや、うん、いいよ。分かってもらえれば」
千砂都「私もちょっとムッとしただけで、そこまで全力で謝らせるつもりはなかったし」
千砂都「だから、えーっと……もう頭上げていいよ?」
恋「でも、千砂都さんをずっと無視していたのは事実ですし……」
千砂都「って言いつつ頭は上げるんだね」
恋「せめて形だけでも応えなくてはと」
千砂都「なんでそこ変に真面目なの」
恋「しかし、気付かせるためとはいえ流石にゴキブリは冗談だとしても笑えませんよ」
千砂都「ごめん、それはほんの出来心でつい」
恋「本だけに、ですか。なるほど」フム
千砂都「ううん、そこら辺とくに考えてない」
恋「……そうですか」
千砂都「なんで少しガッカリしてるの」
千砂都「私もちょっとムッとしただけで、そこまで全力で謝らせるつもりはなかったし」
千砂都「だから、えーっと……もう頭上げていいよ?」
恋「でも、千砂都さんをずっと無視していたのは事実ですし……」
千砂都「って言いつつ頭は上げるんだね」
恋「せめて形だけでも応えなくてはと」
千砂都「なんでそこ変に真面目なの」
恋「しかし、気付かせるためとはいえ流石にゴキブリは冗談だとしても笑えませんよ」
千砂都「ごめん、それはほんの出来心でつい」
恋「本だけに、ですか。なるほど」フム
千砂都「ううん、そこら辺とくに考えてない」
恋「……そうですか」
千砂都「なんで少しガッカリしてるの」
6:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:28:50.85 ID:xP9VVpkG
ザーーーーー……
恋「それにしても、全く止む気配がありませんね」
千砂都「ね。私が恋ちゃんの家にお邪魔したときはあんなに晴れてたのに」
恋「いつまで続くのでしょうか」
千砂都「さあ。でもこのままじゃ私が帰れなくなっちゃうよ」
千砂都「傘も持ってきてないし……でもまあ」
恋「それはそれでいいかもしれませんね」
千砂都「…ちょっと恋ちゃん? よくないよそういうのは」
恋「すみません、ほんの冗談ですから」
恋「ただ、それで千砂都さんがお泊りするようなことがあれば楽しいかもしれないと思って。つい」
千砂都「そう言ってくれるのは嬉しいけど、物事にはほら、順序っていうものがあるから」
恋「確かにその通りですね、ではまた日を改めてお誘いしたいと思います」
千砂都「うん、ある意味間違ってないけどそれは違うよ恋ちゃん」
7:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:29:45.60 ID:xP9VVpkG
恋「そうなのですか? ……難しいですね。誰かを誘うというのは」
千砂都「いや、だからその……うーん」
恋「どうしたんですか?」
千砂都「恋ちゃん、たまに思考が斜め上のほう行っちゃうんだよなあ……っていう感じのものを少々」
恋「言ってる意味は図りかねますが……おそらく褒められてはいませんよね」
千砂都「カンはたまに鋭い、鈍い時もあるけど」
恋「……ホームページのプロフィールだけでは満足出来ませんか?」
千砂都「あくまで取っ掛かりだからねーああいうのは。大丈夫、書き足すのは私の頭の中だけにしておくから」
恋「千砂都さんの中の私のイメージが可笑しなことになっていなければいいのですがね」
千砂都「ないない、寧ろ可愛いものだよ」
千砂都「いや、だからその……うーん」
恋「どうしたんですか?」
千砂都「恋ちゃん、たまに思考が斜め上のほう行っちゃうんだよなあ……っていう感じのものを少々」
恋「言ってる意味は図りかねますが……おそらく褒められてはいませんよね」
千砂都「カンはたまに鋭い、鈍い時もあるけど」
恋「……ホームページのプロフィールだけでは満足出来ませんか?」
千砂都「あくまで取っ掛かりだからねーああいうのは。大丈夫、書き足すのは私の頭の中だけにしておくから」
恋「千砂都さんの中の私のイメージが可笑しなことになっていなければいいのですがね」
千砂都「ないない、寧ろ可愛いものだよ」
8:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:30:29.84 ID:xP9VVpkG
恋「可愛い……本当に?」
千砂都「ほんとう」
恋「なら構いません、あとは千砂都さんにお任せします」
千砂都「それが斜め上だって言ってるんだけどね、私は」
千砂都「ほんと、普段はしっかりしてるのになあ……気が抜けてるときは天然っぷりが増すというか」
恋「はあ、よく分かりませんが私が気を抜くということならば」
恋「それは千砂都さんが傍にいるからだという理由に他ならないと思うのですが」
千砂都「……もちろん他のみんなも、だよね?」
恋「はい、言うまでもなく」
千砂都「言っておこうねそういうのは、誤解を招くから。これからはちゃんと言おうね恋ちゃん」
千砂都「ほんとう」
恋「なら構いません、あとは千砂都さんにお任せします」
千砂都「それが斜め上だって言ってるんだけどね、私は」
千砂都「ほんと、普段はしっかりしてるのになあ……気が抜けてるときは天然っぷりが増すというか」
恋「はあ、よく分かりませんが私が気を抜くということならば」
恋「それは千砂都さんが傍にいるからだという理由に他ならないと思うのですが」
千砂都「……もちろん他のみんなも、だよね?」
恋「はい、言うまでもなく」
千砂都「言っておこうねそういうのは、誤解を招くから。これからはちゃんと言おうね恋ちゃん」
9:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:31:44.02 ID:xP9VVpkG
恋「わかりました」
千砂都「うん、よし。それで何の話をしていたんだっけ?」
恋「ええ、雨が降ってばかりでどうしたものかと言ってた気がするのですが」
千砂都「ああ、そうだったそうだった」
恋「だいぶ話が脱線しましたよね。そう考えると」
千砂都「いいんじゃないかな? どうせ退屈なんだし、退屈しのぎの一つや二つ」
恋「関係ない話をするなというルールもありませんしね」
千砂都「そういうこと」
ザーーーーー
千砂都・恋「…………」
千砂都「ねえ恋ちゃん、もう少し何かしのげるものない?」
恋「と、言われましても……」
千砂都「うん、よし。それで何の話をしていたんだっけ?」
恋「ええ、雨が降ってばかりでどうしたものかと言ってた気がするのですが」
千砂都「ああ、そうだったそうだった」
恋「だいぶ話が脱線しましたよね。そう考えると」
千砂都「いいんじゃないかな? どうせ退屈なんだし、退屈しのぎの一つや二つ」
恋「関係ない話をするなというルールもありませんしね」
千砂都「そういうこと」
ザーーーーー
千砂都・恋「…………」
千砂都「ねえ恋ちゃん、もう少し何かしのげるものない?」
恋「と、言われましても……」
10:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:32:59.02 ID:xP9VVpkG
恋「あ、そうだ。傘ならありますよ」
千砂都「いやそれ物理的なやつ」
恋「いえ、外の空気を吸えば少しは気分も変わるかと思いまして」
千砂都「はぁーなるほど、それは確かに一理あるかも」
千砂都「でもここまで大粒大振りの雨だと、外に出るだけでもなんだかなあ」
恋「千砂都さんどちらかといえばアウトドアな方でしたよね?」
千砂都「ちょっと思考がナーバス気味になってるのかもね」
恋「うーん、それは困りましたね。私にはどうにも出来ません」
千砂都「そんなに考え込まなくても。流石にそれをどうにかしてくれというほど破天荒にはなってないよ私は」
千砂都「いやそれ物理的なやつ」
恋「いえ、外の空気を吸えば少しは気分も変わるかと思いまして」
千砂都「はぁーなるほど、それは確かに一理あるかも」
千砂都「でもここまで大粒大振りの雨だと、外に出るだけでもなんだかなあ」
恋「千砂都さんどちらかといえばアウトドアな方でしたよね?」
千砂都「ちょっと思考がナーバス気味になってるのかもね」
恋「うーん、それは困りましたね。私にはどうにも出来ません」
千砂都「そんなに考え込まなくても。流石にそれをどうにかしてくれというほど破天荒にはなってないよ私は」
11:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:34:41.29 ID:xP9VVpkG
恋「ちょっと祈ってみましょうか」
千砂都「いやいやそんな、どこぞのアニメや映画でもあるまいし」
恋「神様、どうか何卒よろしくお願いいたします」
千砂都「お願いの仕方がマジすぎるよ恋ちゃん」
恋「…………」
千砂都「…まあ、その何にでも真剣になれる姿勢はうん……嫌いじゃないけども」
恋「あれ、なにか言いましたか?」
千砂都「ううん、なんにも」
恋「そうですか……ん? 千砂都さんちょっと」
千砂都「なになに?」
恋「外、晴れてきましたよ」
千砂都「いやいやそんな、どこぞのアニメや映画でもあるまいし」
恋「神様、どうか何卒よろしくお願いいたします」
千砂都「お願いの仕方がマジすぎるよ恋ちゃん」
恋「…………」
千砂都「…まあ、その何にでも真剣になれる姿勢はうん……嫌いじゃないけども」
恋「あれ、なにか言いましたか?」
千砂都「ううん、なんにも」
恋「そうですか……ん? 千砂都さんちょっと」
千砂都「なになに?」
恋「外、晴れてきましたよ」
12:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:35:35.73 ID:xP9VVpkG
千砂都「え、嘘でしょ?」
恋「お日様が出てきただけですが」
千砂都「……なんかこう、中途半端だね」
恋「でもほら窓を見てください、水滴が反射して綺麗ですよ」
千砂都「あっ本当だ。綺麗だね」ピトッ
恋「そんなにくっつかなくても、窓はあちら側にもありますよ」
千砂都「嫌なの?」
恋「いえ全然」
千砂都「じゃあそういうことで。あれ、もしかして照れてる?」
恋「そういう千砂都さんはどうなんですか」
千砂都「なくはないかなー、はい答えには答えで返してねー」
恋「私もなくはないですね」
千砂都「オウム返しですかお嬢さん」
恋「お言葉ですが、少し合わせてみたくなったんですよ」
千砂都「あ、そう」
恋「お日様が出てきただけですが」
千砂都「……なんかこう、中途半端だね」
恋「でもほら窓を見てください、水滴が反射して綺麗ですよ」
千砂都「あっ本当だ。綺麗だね」ピトッ
恋「そんなにくっつかなくても、窓はあちら側にもありますよ」
千砂都「嫌なの?」
恋「いえ全然」
千砂都「じゃあそういうことで。あれ、もしかして照れてる?」
恋「そういう千砂都さんはどうなんですか」
千砂都「なくはないかなー、はい答えには答えで返してねー」
恋「私もなくはないですね」
千砂都「オウム返しですかお嬢さん」
恋「お言葉ですが、少し合わせてみたくなったんですよ」
千砂都「あ、そう」
13:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:36:37.33 ID:xP9VVpkG
ポツポツ
千砂都「そういえば、こうやってジーっと窓だけ見つめることってあんまりなかったかもしれないなあ」
恋「どちらかといえば気にするのはその向こう側のほうですもんね」
千砂都「うん……」
千砂都「…………」ジーッ
恋「そんなに気に入りましたか?」
千砂都「うん、気に入ったっていうか」
千砂都「ちょっと思いついたことがあるというか」
14:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:37:28.55 ID:xP9VVpkG
恋「思いついたことですか」
千砂都「言ってみていい?」
恋「そんな確認を取らずとも……」
千砂都「私さ、水滴に囲まれたいんだよね」
恋「そうですか」
恋「……」
恋「はい?」
千砂都「だからやっぱり出てみようかなって、外に」
恋「ちょっと千砂都さん」
千砂都「恋ちゃん傘貸してくれる?」
恋「それは構いませんけど、え?」
千砂都「え?」
千砂都「言ってみていい?」
恋「そんな確認を取らずとも……」
千砂都「私さ、水滴に囲まれたいんだよね」
恋「そうですか」
恋「……」
恋「はい?」
千砂都「だからやっぱり出てみようかなって、外に」
恋「ちょっと千砂都さん」
千砂都「恋ちゃん傘貸してくれる?」
恋「それは構いませんけど、え?」
千砂都「え?」
15:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:38:35.21 ID:xP9VVpkG
恋「いえその、急に突拍子もない言葉が聞こえたような気がして」
千砂都「たとえば?」
恋「水滴がどうとか」
千砂都「ああそれ? うん、よく考えてみたらさ、今私たちの周りには水滴……マルが溢れているんだと思うと」
千砂都「そんな機会をみすみす逃すのはもったいないように思えて」
恋「十分すぎるほど破天荒じゃありませんか? 千砂都さん」
千砂都「そうかなあ」
恋「どうしてマルのことになるとそこまで自覚が足りなくなるのでしょうか」
千砂都「宇宙の神秘だね」
恋「一個人の問題だと思うのですが」
千砂都「たとえば?」
恋「水滴がどうとか」
千砂都「ああそれ? うん、よく考えてみたらさ、今私たちの周りには水滴……マルが溢れているんだと思うと」
千砂都「そんな機会をみすみす逃すのはもったいないように思えて」
恋「十分すぎるほど破天荒じゃありませんか? 千砂都さん」
千砂都「そうかなあ」
恋「どうしてマルのことになるとそこまで自覚が足りなくなるのでしょうか」
千砂都「宇宙の神秘だね」
恋「一個人の問題だと思うのですが」
16:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:39:40.20 ID:xP9VVpkG
千砂都「まあそういうわけだから、ちょっと外出てみようよ」
恋「気軽に話している割には考えが壮大すぎますけど」
恋「どちらにしても気分転換になるのなら、私は付き合いますよ」
千砂都「そっか、ありがとう恋ちゃん」
恋「どういたしまして。あ、それと」
千砂都「ん?」
恋「そのついでといっては何ですが、サヤさんにお願いして写真や動画もいくつか撮ってもらいましょう」
千砂都「どうしてまた」
恋「そちらのほうがよりハッキリとマルに映るかと思いまして」
恋「機械関連のことは疎くてよく知りませんが、加工や編集というものがあるのでしょう?」
千砂都「いやー恋ちゃんのそういうノリのいいところ、私すっごく好きだなー」
恋「私も千砂都さんのそういう分かりやすいところ、可愛くていいと思いますよ」
恋「気軽に話している割には考えが壮大すぎますけど」
恋「どちらにしても気分転換になるのなら、私は付き合いますよ」
千砂都「そっか、ありがとう恋ちゃん」
恋「どういたしまして。あ、それと」
千砂都「ん?」
恋「そのついでといっては何ですが、サヤさんにお願いして写真や動画もいくつか撮ってもらいましょう」
千砂都「どうしてまた」
恋「そちらのほうがよりハッキリとマルに映るかと思いまして」
恋「機械関連のことは疎くてよく知りませんが、加工や編集というものがあるのでしょう?」
千砂都「いやー恋ちゃんのそういうノリのいいところ、私すっごく好きだなー」
恋「私も千砂都さんのそういう分かりやすいところ、可愛くていいと思いますよ」
17:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:44:23.33 ID:xP9VVpkG
────
恋「ではサヤさん、よろしくお願いします」
サヤ「かしこまりました」スッ
ポツポツポツポツ
千砂都「見て見て恋ちゃん、外に出たらちょうどいい具合に勢いも減ってきたよ。ほら」
恋「ふふっ、そうですね」
千砂都「ほら見て、傘の先っぽのところ」
恋「露先ですね」
千砂都「あとあっちの水たまり」
恋「マンマルですね」
18:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:45:01.83 ID:xP9VVpkG
千砂都「ちょっと見てみようよ、ね」
恋「はいはい、ゆっくり行きましょうね。水が跳ねて汚れるといけませんから」
千砂都「……なんか子ども扱いしてない?」
恋「まさか」
千砂都「ふーん……」
恋「いいんじゃないですか? それだけ夢中になれるってことなんですから」
恋「子供っぽいところの一つや二つあったとしても、寧ろ可愛いものです」
千砂都「やっぱり子ども扱いしてるんじゃん」
恋「そうとも言いますね」
千砂都「おっと、今日の恋ちゃんは押せ押せモードですか」
恋「なんですかそれ」
千砂都「べつにー」
恋「はいはい、ゆっくり行きましょうね。水が跳ねて汚れるといけませんから」
千砂都「……なんか子ども扱いしてない?」
恋「まさか」
千砂都「ふーん……」
恋「いいんじゃないですか? それだけ夢中になれるってことなんですから」
恋「子供っぽいところの一つや二つあったとしても、寧ろ可愛いものです」
千砂都「やっぱり子ども扱いしてるんじゃん」
恋「そうとも言いますね」
千砂都「おっと、今日の恋ちゃんは押せ押せモードですか」
恋「なんですかそれ」
千砂都「べつにー」
19:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:47:06.34 ID:xP9VVpkG
恋「またあからさまに拗ねてますね」
千砂都「そんなことない、よっと」クルン
恋「ですから、そんな動きをすると汚れてしまいますよ」
千砂都「大丈夫大丈夫、これでも避けるのは得意なんだYo!」ヒョイヒョイッ
恋「はあ……サヤさん、カメラを」
サヤ「どうぞ」
パシャ
千砂都「ん? なに?」
恋「千砂都さん止まらないでくださいよ、まだ全然足りませんから」
パシャパシャ
千砂都「いやーほんとにノリのいいことで」クルクル
千砂都「そんなことない、よっと」クルン
恋「ですから、そんな動きをすると汚れてしまいますよ」
千砂都「大丈夫大丈夫、これでも避けるのは得意なんだYo!」ヒョイヒョイッ
恋「はあ……サヤさん、カメラを」
サヤ「どうぞ」
パシャ
千砂都「ん? なに?」
恋「千砂都さん止まらないでくださいよ、まだ全然足りませんから」
パシャパシャ
千砂都「いやーほんとにノリのいいことで」クルクル
20:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:49:25.85 ID:xP9VVpkG
恋「うん、これくらいで十分でしょう」
恋「サヤさん、ありがとうございました」
サヤ「いえいえ」
千砂都「でも流石にちょっと疲れたね」タンッ
恋「素晴らしいバランス感覚でしたよ」
千砂都「まあ結構満喫したと思うし、次で最後にしよっか」
恋「分かりました」
千砂都「さて、じゃあこっちの傘は恋ちゃんにお返しして。と」
恋「? 今返してどうするんですか」
千砂都「ね、そっちに入れてよ」
恋「サヤさん、ありがとうございました」
サヤ「いえいえ」
千砂都「でも流石にちょっと疲れたね」タンッ
恋「素晴らしいバランス感覚でしたよ」
千砂都「まあ結構満喫したと思うし、次で最後にしよっか」
恋「分かりました」
千砂都「さて、じゃあこっちの傘は恋ちゃんにお返しして。と」
恋「? 今返してどうするんですか」
千砂都「ね、そっちに入れてよ」
21:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:50:59.40 ID:xP9VVpkG
恋「私のところにですか」
千砂都「うん」
恋「それはいいですけど」
千砂都「では早速」ヨッ
恋「わ、ちょっと……急に来たら危ないですよ」
千砂都「さあさあ構えて構えて、持ち方はなんかこう、お上品な感じで」
恋「こ、こうですか?」
千砂都「で、あっち向いて」
恋「向いて……」
千砂都「はいチーズ」
パシャ
千砂都「うん」
恋「それはいいですけど」
千砂都「では早速」ヨッ
恋「わ、ちょっと……急に来たら危ないですよ」
千砂都「さあさあ構えて構えて、持ち方はなんかこう、お上品な感じで」
恋「こ、こうですか?」
千砂都「で、あっち向いて」
恋「向いて……」
千砂都「はいチーズ」
パシャ
22:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:51:41.58 ID:xP9VVpkG
恋「……はい?」
千砂都「ちょっと見てもいいですか? うん、いい感じに撮れてるね」
千砂都「恋ちゃんも見なよ、私と恋ちゃんの初めてのツーショット写真だよほら」
恋「…千砂都さん」
千砂都「ん? なに?」
恋「…撮るなら撮るって最初に言ってください! 変な表情になってたらどうするんですか!」
千砂都「心配いらないってば、ちゃんと綺麗に撮れてるから」
恋「……」
千砂都「ね?」
恋「次からはちゃんと言ってくださいね」
千砂都「はーい」
千砂都「ちょっと見てもいいですか? うん、いい感じに撮れてるね」
千砂都「恋ちゃんも見なよ、私と恋ちゃんの初めてのツーショット写真だよほら」
恋「…千砂都さん」
千砂都「ん? なに?」
恋「…撮るなら撮るって最初に言ってください! 変な表情になってたらどうするんですか!」
千砂都「心配いらないってば、ちゃんと綺麗に撮れてるから」
恋「……」
千砂都「ね?」
恋「次からはちゃんと言ってくださいね」
千砂都「はーい」
23:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:52:22.71 ID:xP9VVpkG
恋「それにしてもどうしていきなり二人で写真なんて」
千砂都「まーまー、良いではありませんか」
恋「別に悪いとは言っていませんが……あ、降りがだいぶ治まってきましたね」
千砂都「おぉ~それはよかった、なんとかギリギリセーフだったね」
恋「何の話ですか?」
千砂都「こっちの話」
千砂都「さてと、雨も上がりそうだしそろそろ帰ろうかな」
恋「そうですか、足元には気をつけてくださいね」
千砂都「心配性だなあ恋ちゃんは」
千砂都「まーまー、良いではありませんか」
恋「別に悪いとは言っていませんが……あ、降りがだいぶ治まってきましたね」
千砂都「おぉ~それはよかった、なんとかギリギリセーフだったね」
恋「何の話ですか?」
千砂都「こっちの話」
千砂都「さてと、雨も上がりそうだしそろそろ帰ろうかな」
恋「そうですか、足元には気をつけてくださいね」
千砂都「心配性だなあ恋ちゃんは」
24:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:53:10.72 ID:xP9VVpkG
千砂都「ではお邪魔しました」
恋「はい、また来てくださいね」
スタスタ
恋「さて、私たちも中に入りましょうか」
サヤ「あの、お嬢さま」
恋「どうかなさいましたか?」
サヤ「いえ、その……なぜ千砂都さんに傘をお渡しにならなかったのかと思いまして」
恋「はい、また来てくださいね」
スタスタ
恋「さて、私たちも中に入りましょうか」
サヤ「あの、お嬢さま」
恋「どうかなさいましたか?」
サヤ「いえ、その……なぜ千砂都さんに傘をお渡しにならなかったのかと思いまして」
25:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/20(水) 19:54:12.22 ID:xP9VVpkG
恋「……」
サヤ「仮にも数本はあるのですし、一本程度減ったところで何の支障も」
恋「そう言われましても、聞かれなかったものですから」
恋「まあ私も自分から言うつもりはありませんでしたけど」
サヤ「え?」
恋「いいじゃないですか、傘は傘でも帰るためのものじゃなくて」
恋「退屈しのぎのが一つや二つあるくらいは……ね」
ピロン
千砂都「うーん、◎(ニジュウマル)!!」
サヤ「仮にも数本はあるのですし、一本程度減ったところで何の支障も」
恋「そう言われましても、聞かれなかったものですから」
恋「まあ私も自分から言うつもりはありませんでしたけど」
サヤ「え?」
恋「いいじゃないですか、傘は傘でも帰るためのものじゃなくて」
恋「退屈しのぎのが一つや二つあるくらいは……ね」
ピロン
千砂都「うーん、◎(ニジュウマル)!!」
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1634725421/