1: (たこやき) 2021/12/25(土) 20:09:41.63 ID:tpffM6TI
ミア「……」
ランジュ「来たわよ!」
ミア「声でか。夜なんだからさ」
ランジュ「っ、そうだったわね。それじゃあお邪魔するわよ」
ミア「いや……いやいや。wait.待って」
ランジュ「来たわよ!」
ミア「声でか。夜なんだからさ」
ランジュ「っ、そうだったわね。それじゃあお邪魔するわよ」
ミア「いや……いやいや。wait.待って」
2: (たこやき) 2021/12/25(土) 20:16:26.72 ID:tpffM6TI
ランジュ「なによぅ」
ミア「凄く……すっごくツッコみたいとこがいくつもあるんだけど」
ランジュ「上がってからでいいじゃない」
ミア「そもそもそこだよ。なんでわざわざ来たんだ」
ランジュ「不服だった?いいって言ったじゃない」
ミア「……まぁ、それはいいや。けどさ」
ミア「何その恰好」
ランジュ「サンタよ!」
ミア「ふざけて……」
ランジュ「ないわよ」
ミア「おまえの場合、大体そうだからタチが悪いんだよね……」
ミア「凄く……すっごくツッコみたいとこがいくつもあるんだけど」
ランジュ「上がってからでいいじゃない」
ミア「そもそもそこだよ。なんでわざわざ来たんだ」
ランジュ「不服だった?いいって言ったじゃない」
ミア「……まぁ、それはいいや。けどさ」
ミア「何その恰好」
ランジュ「サンタよ!」
ミア「ふざけて……」
ランジュ「ないわよ」
ミア「おまえの場合、大体そうだからタチが悪いんだよね……」
4: (たこやき) 2021/12/25(土) 20:22:18.64 ID:tpffM6TI
ランジュ「メリークリスマス、ミア!」
ミア「終わってるんだよもう。後夜祭にしても恰好が本番すぎるだろ」
ランジュ「とりあえず上げてくれないかしら?寒くて……」
ミア「ガッツリ寮なんだけど」
ランジュ「……」
ミア「……」
ランジュ「ぐすっ」
ミア「あーあーあーもう!ごめんって!上げるから!はい!」
ミア「終わってるんだよもう。後夜祭にしても恰好が本番すぎるだろ」
ランジュ「とりあえず上げてくれないかしら?寒くて……」
ミア「ガッツリ寮なんだけど」
ランジュ「……」
ミア「……」
ランジュ「ぐすっ」
ミア「あーあーあーもう!ごめんって!上げるから!はい!」
5: (たこやき) 2021/12/25(土) 20:29:33.85 ID:tpffM6TI
ランジュ「は~……あったまるわ……」
ミア「その設定まだ続いてるんだ」
ランジュ「サンタだもの。登場の仕方を妥協した分よ」
ミア「妥協しなかったらどうなって……いや、言わなくていいや」
ランジュ「寮に煙突は付けられないって」
ミア「ホントに妥協してくれてよかった」
────────────
────────
ミア「それで、何の用?」
ランジュ「何って、クリスマスよ?決まっているじゃない」
ミア「その設定まだ続いてるんだ」
ランジュ「サンタだもの。登場の仕方を妥協した分よ」
ミア「妥協しなかったらどうなって……いや、言わなくていいや」
ランジュ「寮に煙突は付けられないって」
ミア「ホントに妥協してくれてよかった」
────────────
────────
ミア「それで、何の用?」
ランジュ「何って、クリスマスよ?決まっているじゃない」
7: (たこやき) 2021/12/25(土) 20:34:30.74 ID:tpffM6TI
ミア「パーティーなら昨日やったじゃん」
ランジュ「1度しかやっちゃいけないなんて決まりはないわ!」
ミア「あー……いっか。ツッコむのも面倒だし、やろう」
ランジュ「きゃあっ!やっとその気になったのね、ミア!」
ミア「楽しむ分には何回やったっていいしね。ただし、そっちが提案したんだから、もてなしてよ」
ランジュ「望むところよ!クリスマス延長戦ね!」
ランジュ「1度しかやっちゃいけないなんて決まりはないわ!」
ミア「あー……いっか。ツッコむのも面倒だし、やろう」
ランジュ「きゃあっ!やっとその気になったのね、ミア!」
ミア「楽しむ分には何回やったっていいしね。ただし、そっちが提案したんだから、もてなしてよ」
ランジュ「望むところよ!クリスマス延長戦ね!」
8: (たこやき) 2021/12/25(土) 20:43:41.07 ID:tpffM6TI
ランジュ「と言っても、大したものは持ってこれていないのよ」
ミア「一気にテンション下がること言うなよ……」
ランジュ「プチパーティーってことにすればいいじゃない!ちゃんとケーキはあるんだから」
ミア「ケーキだけ持ってくるサンタなんて初めて見た」
ランジュ「はい、これ」
ミア「ん。……あ、丸太のヤツ」
ランジュ「いいでしょう?昨日パーティーでエマが話してたから、気になって」
ミア「食べるのは初めてかも」
ミア「一気にテンション下がること言うなよ……」
ランジュ「プチパーティーってことにすればいいじゃない!ちゃんとケーキはあるんだから」
ミア「ケーキだけ持ってくるサンタなんて初めて見た」
ランジュ「はい、これ」
ミア「ん。……あ、丸太のヤツ」
ランジュ「いいでしょう?昨日パーティーでエマが話してたから、気になって」
ミア「食べるのは初めてかも」
10: (たこやき) 2021/12/25(土) 20:50:45.08 ID:tpffM6TI
ミア「……」モグモグ
ランジュ「……」ジーッ
ミア「……なに」
ランジュ「……おいしい?」
ミア「まあね」
ランジュ「本当!?」
ミア「だから声でかっ……おいしいよ。ランジュの舌は信用してるから」
ランジュ「よかった!選んだ甲斐があったわ!」
ミア「大袈裟」
ランジュ「……」ジーッ
ミア「……なに」
ランジュ「……おいしい?」
ミア「まあね」
ランジュ「本当!?」
ミア「だから声でかっ……おいしいよ。ランジュの舌は信用してるから」
ランジュ「よかった!選んだ甲斐があったわ!」
ミア「大袈裟」
11: (たこやき) 2021/12/25(土) 20:53:34.29 ID:tpffM6TI
ミア「ご馳走様。良かったよ。今度店教えて」
ランジュ「ええ、もちろん!喜んでくれたかしら?」
ミア「なん……喜んでる。喜んでるから、いちいち確認しなくていい」
ランジュ「そう?よかった、よかったわ!」
ミア「……」
ランジュ「……?」
ミア「なんか……いや、いつもそんなか」
ランジュ「何が?」
ミア「何でもない」
ランジュ「ええ、もちろん!喜んでくれたかしら?」
ミア「なん……喜んでる。喜んでるから、いちいち確認しなくていい」
ランジュ「そう?よかった、よかったわ!」
ミア「……」
ランジュ「……?」
ミア「なんか……いや、いつもそんなか」
ランジュ「何が?」
ミア「何でもない」
12: (たこやき) 2021/12/25(土) 20:57:42.02 ID:tpffM6TI
ミア「それで、プレゼントなんかもあるわけ?」
ランジュ「ぅ……それが、その……」
ミア「……まぁ、妙に身軽だし察してはいたけど」
ランジュ「ごめんなさいっ!」
ミア「そんなに謝らなくていいよ。けど珍しいね。昨日のパーティーなんてみんなが若干引くくらいのを全員分用意してたのに」
ランジュ「みんな引いてたの?」
ミア「エンリョってやつ。嫌がってた訳じゃないと思うよ」
ランジュ「そう……ちょっと、時間がなくてね」
ミア「何?もしかしてついさっき思いついたとか?」
ランジュ「そんなところ」
ランジュ「ぅ……それが、その……」
ミア「……まぁ、妙に身軽だし察してはいたけど」
ランジュ「ごめんなさいっ!」
ミア「そんなに謝らなくていいよ。けど珍しいね。昨日のパーティーなんてみんなが若干引くくらいのを全員分用意してたのに」
ランジュ「みんな引いてたの?」
ミア「エンリョってやつ。嫌がってた訳じゃないと思うよ」
ランジュ「そう……ちょっと、時間がなくてね」
ミア「何?もしかしてついさっき思いついたとか?」
ランジュ「そんなところ」
13: (たこやき) 2021/12/25(土) 20:59:25.37 ID:tpffM6TI
ミア「ランジュらしいね」
ランジュ「ごめんなさい、パーティーだなんて言っておいて、こんな……」
ミア「だからいいって。落ち込みすぎ」
ランジュ「この衣装を探すのに夢中になっちゃって……」
ミア「もうちょっと反省しろ」
ランジュ「ごめんなさい、パーティーだなんて言っておいて、こんな……」
ミア「だからいいって。落ち込みすぎ」
ランジュ「この衣装を探すのに夢中になっちゃって……」
ミア「もうちょっと反省しろ」
14: (たこやき) 2021/12/25(土) 21:07:42.22 ID:tpffM6TI
ランジュ「"形から入れ"が家訓なの……」
ミア「シンプル嘘」
ランジュ「ご、ごめんなさい!気分悪くしてないかしら、落ち込んでない!?」
ミア「なんでこの状況でボクが落ち込むんだ!さっきは思い違いかと思ったけど、やっぱり変だよおまえ!」
ランジュ「へ、変なはずないわ!ただ、ミアに喜んでほしくて……」
ミア「それだよそれ。そもそもなんでボクなんだ」
ミア「シンプル嘘」
ランジュ「ご、ごめんなさい!気分悪くしてないかしら、落ち込んでない!?」
ミア「なんでこの状況でボクが落ち込むんだ!さっきは思い違いかと思ったけど、やっぱり変だよおまえ!」
ランジュ「へ、変なはずないわ!ただ、ミアに喜んでほしくて……」
ミア「それだよそれ。そもそもなんでボクなんだ」
15: (たこやき) 2021/12/25(土) 21:11:41.38 ID:tpffM6TI
ミア「何か隠してるでしょ」
ランジュ「何も」スンッ
ミア「急に毅然とした態度になるな!」
ランジュ「ランジュにはやましいことなんて何もないわ」
ミア「これが上流階級の世界で鍛えられたポーカーフェイスか……」
ランジュ「……」
ミア「……ボク、何かした?」
ランジュ「え?」
ミア「……いや、なんかご機嫌取りみたいじゃん、今のランジュ。中途半端だけど」
ランジュ「そ、れは」
ミア「前の一件で反省してるのはわかるけど、そこまで他人の態度にビクビクするタイプじゃないだろ」
ランジュ「何も」スンッ
ミア「急に毅然とした態度になるな!」
ランジュ「ランジュにはやましいことなんて何もないわ」
ミア「これが上流階級の世界で鍛えられたポーカーフェイスか……」
ランジュ「……」
ミア「……ボク、何かした?」
ランジュ「え?」
ミア「……いや、なんかご機嫌取りみたいじゃん、今のランジュ。中途半端だけど」
ランジュ「そ、れは」
ミア「前の一件で反省してるのはわかるけど、そこまで他人の態度にビクビクするタイプじゃないだろ」
16: (たこやき) 2021/12/25(土) 21:14:42.30 ID:tpffM6TI
ランジュ「……」
ミア「ボクは、そんなヤツとクリスマスを過ごすのは嫌だな」
ランジュ「……」
ランジュ「……喜んでほしいのは、本当なの」
ミア「……」
ランジュ「……ただ、ミアが落ち込んでるんじゃないかって」
ミア「は?」
ミア「ボクは、そんなヤツとクリスマスを過ごすのは嫌だな」
ランジュ「……」
ランジュ「……喜んでほしいのは、本当なの」
ミア「……」
ランジュ「……ただ、ミアが落ち込んでるんじゃないかって」
ミア「は?」
17: (たこやき) 2021/12/25(土) 21:20:09.69 ID:tpffM6TI
ミア「何が」
ランジュ「昨日、パーティーがあったじゃない?その後しずくに聞いたの」
ミア「なんでしずくが?何を聞いたの?」
ランジュ「世界のクリスマスのこと」
ランジュ「特にアメリカでは……家族みんなで過ごす、とっても、とっても……何より大事な日だって」
ミア「……まあ、そうだけど」
ランジュ「それで……考えちゃったの、ミアのことを」
ミア「……」
ランジュ「昨日、パーティーがあったじゃない?その後しずくに聞いたの」
ミア「なんでしずくが?何を聞いたの?」
ランジュ「世界のクリスマスのこと」
ランジュ「特にアメリカでは……家族みんなで過ごす、とっても、とっても……何より大事な日だって」
ミア「……まあ、そうだけど」
ランジュ「それで……考えちゃったの、ミアのことを」
ミア「……」
18: (たこやき) 2021/12/25(土) 21:24:42.63 ID:tpffM6TI
ランジュ「一度思いついたら、もう止まらなかったわ」
ランジュ「もしかしたら寂しい思いをしてるかもとか、まだ子供だし、とか……」
ミア「……子供じゃないし。それに、みんないただろ」
ランジュ「そうね。ランジュにもそんな風には見えなかった」
ランジュ「……でも、ほら。ランジュはそういう……察する?の、苦手みたいだから」
ミア「……余計な事覚えたね」
ランジュ「悪いことじゃないと思うわ。自分を疑うのって」
ミア「……」
ランジュ「……それで、実際はどうだった?」
ランジュ「もしかしたら寂しい思いをしてるかもとか、まだ子供だし、とか……」
ミア「……子供じゃないし。それに、みんないただろ」
ランジュ「そうね。ランジュにもそんな風には見えなかった」
ランジュ「……でも、ほら。ランジュはそういう……察する?の、苦手みたいだから」
ミア「……余計な事覚えたね」
ランジュ「悪いことじゃないと思うわ。自分を疑うのって」
ミア「……」
ランジュ「……それで、実際はどうだった?」
19: (たこやき) 2021/12/25(土) 21:29:28.29 ID:tpffM6TI
ミア「寂しかった……とか、言うと思う?」
ランジュ「そうよね、そういう子よね、アナタは」
ミア「当然。思ってたって言ってやるもんか」
ランジュ「……」
ミア「でも」
ランジュ「?」
ミア「おまえが来てくれて、良かったよ」
ランジュ「……そう」
ランジュ「そうよね、そういう子よね、アナタは」
ミア「当然。思ってたって言ってやるもんか」
ランジュ「……」
ミア「でも」
ランジュ「?」
ミア「おまえが来てくれて、良かったよ」
ランジュ「……そう」
21: (たこやき) 2021/12/25(土) 21:34:08.55 ID:tpffM6TI
ミア「もう寝るよ。そろそろいい時間だし」
ランジュ「そうしましょう。お布団あるかしら?」
ミア「サラッと言うな!分かってたけど!」
ランジュ「外泊許可はとってあるわ!」
ミア「これ外泊って言うの?」
ランジュ「取っておくに越したことはないもの」
ミア「いいけど……おまえと話してると、『けど』ばっかりだ」
ランジュ「いいならそれでいいじゃない!」
ミア「はいはい」
ランジュ「そうしましょう。お布団あるかしら?」
ミア「サラッと言うな!分かってたけど!」
ランジュ「外泊許可はとってあるわ!」
ミア「これ外泊って言うの?」
ランジュ「取っておくに越したことはないもの」
ミア「いいけど……おまえと話してると、『けど』ばっかりだ」
ランジュ「いいならそれでいいじゃない!」
ミア「はいはい」
22: (たこやき) 2021/12/25(土) 21:36:56.82 ID:tpffM6TI
ミア「おやすみ、考えすぎで慌てんぼうのサンタさん」
ランジュ「おやすみなさい、よい子のミア」
────────────
────────
ミア「……」
ランジュ「……」ムクッ
ランジュ「……もう、寝たかしらね」
ランジュ「おやすみなさい、よい子のミア」
────────────
────────
ミア「……」
ランジュ「……」ムクッ
ランジュ「……もう、寝たかしらね」
23: (たこやき) 2021/12/25(土) 21:40:57.30 ID:tpffM6TI
ランジュ「……」
ランジュ「……ねぇ、ミア」
ミア「……」
ランジュ「アメリカのクリスマスは、家族と過ごす日だけれど……日本では、また違った意味があるんですって」
ランジュ「恋人と……そうなりたい人と、過ごす日」
ミア「……」
ランジュ「アナタに喜んでほしいと思ったのは、本当。けれど、それだけじゃない」
ランジュ「……ねぇ、最後くらい、いつもみたいにワガママになってもいいかしら?」
ランジュ「……ねぇ、ミア」
ミア「……」
ランジュ「アメリカのクリスマスは、家族と過ごす日だけれど……日本では、また違った意味があるんですって」
ランジュ「恋人と……そうなりたい人と、過ごす日」
ミア「……」
ランジュ「アナタに喜んでほしいと思ったのは、本当。けれど、それだけじゃない」
ランジュ「……ねぇ、最後くらい、いつもみたいにワガママになってもいいかしら?」
24: (たこやき) 2021/12/25(土) 21:42:50.78 ID:tpffM6TI
ランジュ「……っ」チュ…
ランジュ「……早唞、ミア」
ランジュ「……早唞、ミア」
26: (たこやき) 2021/12/25(土) 21:43:36.84 ID:tpffM6TI
おしまい
25: (SB-Android) 2021/12/25(土) 21:43:06.54 ID:eKLSk6OY
ランミアはいいぞ
28: (SIM) 2021/12/25(土) 22:04:53.50 ID:PsuaH95v
かわいかった
おつ
おつ
30: (えびふりゃー) 2021/12/25(土) 23:58:12.98 ID:SviDTNSz
素晴らしい。ありがとう
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1640430581/
※記事タイトルを修正しました