【SS】善子「初めてのドライブ」【ラブライブ!サンシャイン!!】

SS


1:名無しさん@おーぷん 2018/10/01(月)01:00:42 ID:Ty3
前回のラブライブ!
【SS】 善子「カー○ンサー?」【ラブライブ!サンシャイン!!】
2018/09/28(金) 01:01:52.89 ID:SxF8BKKA 初投稿なので下手です。 宜しくお願いします。 ー放課後 スクールアイドル部室ー ガラガラッ 善子「こんにちはー」 ダイヤ「あら善子さん、こんにちは。花丸さんとルビィは一緒ではないのです?」 善子「ヨハネよ。用事があって少し遅れてくるらしいわ。」 善子「珍しく携帯なんか見つめてどうしたの?」 ダイヤ「カー○ンサーを見ていましたわ。鞠莉さんが自分の車を持ってたので私も自分の車が欲しいなと思いまして…」 善子「へぇ…… ダイヤはどんな車が欲しいの?」 ダイヤ「えっと…… ええっと……。(スポーツカーと言いたいけど自分のイメージにも合わないし…) お手ごろな軽自動車なんかで良いかなと思ってましたわ。最近の車は昔みたいに質素な作りでもありませんし室内も割と広いみたいですからね」


あらすじ
部室でカーセンサーを見ていたダイヤ。そこに善子が現れて車の話をする。
お互いスポーツ系が好きだと知り意気投合、善子はダイヤの家の車を私有地で運転させてもらえることになった。



―黒澤家―

ダイヤ「こちらへどうぞ」

門をくぐり裏手の方にある車庫へ歩いていく。白い悪魔とご対面できるかと思うと心の底からワクワクすると同時に気持ちを抑えられない自分がそこにいた。
ガラガラとダイヤがガレージのシャッターを開ける。そこには白い悪魔が佇んでいた…

善子「これね… やっぱ本物のRは雰囲気出てるわね」

ダイヤ「ホイールはRAYZ TE37 足回りはオーリンズのショックにスイフト製のバネを組み合わせています。純正形状しかマッチングしなくて中々探すのに苦労しましたが路面追従性や乗り心地は抜群にいいですよ。給排気はスズキスポーツ、ECUは果南さんのお父さん特性のROMが入ってます。」

ダイヤ「ダートラ用なのでボディ補強もしっかりしています。ロールバーは勿論スポット増し、メンバーブレースも知り合いからワンオフで制作して貰いました。」

善子「こりゃ凄い…」
 
2:名無しさん@おーぷん 2018/10/01(月)01:02:22 ID:Ty3
ダイヤ「本当は車高を上げていたのですがダートラを辞めてからは舗装路用のセッティングということで足を仕上げたと言っていましたわ。」

ダイヤ「さ、エンジン、掛けてください」

ドアを開けると体をガッツリと包み込むフルバケットシートがあり慣れない感じで体を押し込んでいく。身動きがほぼ取れない。目の前には追加メーターがずらりと並んでいる。きっと油温油圧水温ブースト計だろう。
旧規格の車特有の狭さに心地よさを覚えつつ私はキーを差し込みエンジンを覚醒させる。

キュルルルル…… ドルン

古い車とは思えないくらいの掛かりの良さだった。

ダイヤ「それでは私が私有地のお山まで運転するので…」
 
3:名無しさん@おーぷん 2018/10/01(月)01:04:35 ID:Ty3
私は助手席に移動しダイヤが車を出していく。スムーズにクラッチを繋いで発進。やっぱダイヤは上手だ。
いつも見慣れている内浦の町並みが違って見える。ハイチューンを思わせるようなエンジンサウンド、それを活かすような低音を響かせるマフラー。
少し踏むとエンジンの方から甲高いタービンの音が聞こえ、アクセルを戻すと吹き返し音と共にブローオフバルブの音が鳴り響く。

乗っているだけでこんなにも楽しい。
自分がこのマシンを自由自在に操れるようになればどれだけ楽しい日々を送れるのだろうか。流石にこれほどの車を自分で作り上げるとなると困難だが。

ダイヤ「実はこの車、それほど調子が良くないんですの。普通に走らせる分には良いのですが全開走行、高回転高負荷となるとちょっと辛いんです。」

 
4:名無しさん@おーぷん 2018/10/01(月)01:10:13 ID:Ty3
ダイヤ「何度かエンジンブローしてこのハイチューンをセッティングできる人がもう居なくて… ブースト2キロ掛けて約200馬力。」

ダイヤ「昔は果南さんのお父さんとやっていましたが二回目のエンジンブローの後、もうこれ以上は無理ということでレースも車も辞めてしまいました。」

ダイヤ「ただ馬力を抑えて走らせる分には普通に走るのでたまにエンジンを掛けてあげたり私が買い物に使ったりするのですが…」

善子「そういうことだったのね。しかし果南さんのお父さんも車やっていたのね。確かに船の整備とかもするってことはこういうことはある程度わかるって考えるとおかしい話じゃないわね」

ダイヤ「到着しましたよ。取り敢えず解説しながら発進して走るコースを下見するのでよく見ていてくださいね。」

善子「ハーイ」

ダイヤ「発進するときはまずアクセルを軽く踏みます。タコメーター上で2500rpmあたりまで踏めばまず良いでしょう。そしたらクラッチペダルを少しづつ離して半クラッチ、繋がる感触があるのでほんの気持ちアクセルを踏んで更に左足を離してクラッチを繋いでいきます。」

ダイヤ「シングルとはいえ強化クラッチなので慣れないとエンストばっかりですがこれに慣れてしまうと普通の車では全く苦労しないと思うので頑張りましょう」

善子「簡単に言えば吹かして左足を徐々に離していけばいいのね」

ダイヤ「踏みすぎればロケットスタートですが」

 
5:名無しさん@おーぷん 2018/10/01(月)01:11:24 ID:Ty3
それからダイヤがコースを説明しながら運転していく。コースはそれほど難しくなく低中速コーナーが中心で間にちょっとしたストレートがあった。最初の練習コースにはうってつけなのかもしれない。
登りきったところでUターンをし再び来た道を引き返す。ダイヤは1速へ入れ、エンジンを9500回転まで引っ張っていく。

善子「ヒエッ」

思わず言葉にならないような声を出して一瞬体に緊張が走る。ちらりとブースト計を見ると針が1キロ手前を指していた。
圧を落としていると言っていたとはいえ十分狂気じみた加速をするワークスR。Rに込められた意味を自分の体をもって体感する。
 
6:名無しさん@おーぷん 2018/10/01(月)01:14:05 ID:Ty3
まだブレーキが暖まりきってないため少し余裕を持ったブレーキング。山の下りということを考慮すると当たり前の考え方だ。
丁寧に2速へシフトダウンし減速を終え、車の先端をコーナーの内側に切り込んでいく。出口が見えたところでゆっくりとアクセルオン。ダイヤの丁寧なペダルワークは流石お嬢様と言えるような感じだった。

速度の感覚に慣れてくると少し運転を観察するほどの余裕があった。シフトダウンをするときのショックがほぼ無い。
キッチリ回転を合わせてシフトチェンジをしている。一朝一夕で身につく技術ではないことからするとこれは走り込んで覚えたのか、それとも親から受け継いだセンスなのか… 
そうこう考えてるうちに一番下まで戻ってきた。

ダイヤ「それでは善子さんの番です。」
 
7:名無しさん@おーぷん 2018/10/01(月)01:16:00 ID:Ty3
運転を交代し、再びフルバケに身を収めていく。シートポジションをしっかり合わせ左足の具合を確認する。ダイヤの体に合わせているせいか、若干足と腕のバランスが悪いが支障があるというレベルではなかった。
足が自分よりも長いと思うとちょっと羨ましくなった。

善子「それじゃあやってみるわ」

シフトレバーを1速へ入れ言われたとおりアクセルを踏みながらクラッチペダルを離す。

「ストン」

綺麗にエンストした。

ダイヤ「恐らく半クラしたときに踏み足りなかったのともうちょっとサッと繋いでもいい感じですね」
 
8:名無しさん@おーぷん 2018/10/01(月)01:18:01 ID:Ty3
善子「了解、もう一回やってみるわ」

言われたとおりにやってみるとスムーズに発進できた。1速から2速へのシフトアップ。手や足から伝わるダイレクトな感触。
エンジンからミッション、タイヤへ動力が伝わり四輪で地面を蹴り上げて加速していく。
軽くしか踏んでいないものの700キロの軽い車体、高回転域でのパワーは抑えられているものの下からのトルクを重視してリセッティングされたエンジンは軽快なものだった。

善子「これは楽しいわ… 一体になって操る感じ」

ダイヤ「この先の直線で少し踏んでみてください。ブースト計が0を超えればターボが掛かってる証拠ですよ」
 
9:名無しさん@おーぷん 2018/10/01(月)01:20:13 ID:Ty3
コーナーの立ち上がりで少し踏む。多少の0から上の領域がアクセルよりも少し遅れて上昇していく。俗に言うターボラグだ。
エンジン回転数の上昇とともに体がシートにギュッと食い込んでいった。
そうこうしているうちにあっという間にコーナーが見えてきた。ほんの一瞬にしか感じられない加速感。これが長い直線ならと思いつつブレーキを踏む。

ゲームでは上手く出来ていたヒール&トゥは実車ではどうなのか、ブレーキを踏みクラッチを切る。
軽く踵でアクセルを煽り、回転数を合わせて二速へシフトレバーを入れる。手首からはコクリとした軽い感触。ミッションには負担をかけないで2速へと入れられたようだ。
そしてクラッチペダルを離し、繋いでいく。軽いショックがあったが初めての減速とシフトダウンにしては上出来だと自分では思った。

 
10:名無しさん@おーぷん 2018/10/01(月)01:22:12 ID:Ty3
ダイヤ「お上手ですね… 流石というべきか… 私有地なので誰も来ないから安心して運転できるから緊張もしにくいというものありますが最初からそこそこ運転できれば大したものだと思いますよ」

善子「ゲームでもハンドルのコントローラーとかで練習してたからね… でもGが掛からないゲームと実車はまるで別物だわ、踏める腕が合っても体が追いついていかないし恐怖には勝てないわね」

ダイヤ「運転もダンスや歌も上手になるには繰り返しの練習です。もう一本行きましょう。」

善子「ゲッ、ここでもスパルタ発揮するの?!」

ダイヤ「それでは帰ります?」

善子「いや走る。」

ダイヤ「あまり遅くなればまずいのでもう4本くらいで辞めておきましょう。明かりもないのですし暗くなれば動物が飛び出てくる可能性も高くなるので。」

善子「よし、それじゃあ連続で行っちゃうわよ」

 
11:名無しさん@おーぷん 2018/10/01(月)01:23:03 ID:Ty3
走り出すワークスを遠くから見ている一人の男。

黒澤父「津島のところの娘がもう走り出すようになったか… 親に似てセンスはあるようだが奴はどう仕上げるつもりなのかね」

彼は何処かへ電話をしながら立ち去った

―数十分後―

ダイヤ「終わったので帰りましょう。お家まで送っていくので。」

善子「ありがとう。やっぱ慣れないから結構疲れるわね。一般道だと色んな事を気にしないといけないからもっと疲れると思うと運転してる人って結構凄い…」

ダイヤ「そうですね、事故を起こせばその人の責任ですし…でも行動範囲がグッと広がるのでいろんな世界が見れて楽しいですよ。」  
 
12:名無しさん@おーぷん 2018/10/01(月)01:25:48 ID:Ty3
―津島家―

善子パパ「もしもし? えっ、ああ・・・随分と久しぶりだな。急にどうした。」

善子パパ「・・・・。ほう。初めてにしては上出来か。今度は子供同士でバトルさせるってのか? 今じゃ敵じゃなくて仲間みたいだしな。」

善子パパ「つってもなー 俺らがあーだこーだ言ってもそれでどうなるって感じじゃないか。自分で気づくほうが伸びるからな。もしもやるってなったらまずはやらせておけばいいじゃないか?」

善子パパ「俺はあれはもう随分前に手放したからな… もう何処へ行ったかもわからない。そっちのは動くんだから使ってやればいいんじゃないか? そうか。宜しく頼む。それじゃあまた」

 
13:名無しさん@おーぷん 2018/10/01(月)01:29:47 ID:Ty3
―翌日 部室―

鞠莉「ちょっと皆に話しておきたいことがあるんだけど…」

千歌「ん?なになに?改まって?」

鞠莉「実はね、公道レースが開催されるらしくてそれにAqoursも出ませんか、というお誘いが来ているの。」

花丸「公道レース?それって一般道でレースをするということ?」

曜「レースって何で?自転車?」

鞠莉「車よ」

一同「え~~~~~~~っ??!!」



~続く~

続編は書いている途中です。大体ストーリーは固まっているので暇を見つけて書いていきたいと思います。
そりでは
 

引用元: https://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1538323242/

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