【SS】千砂都「仲良くしたい」すみれ「したくない」【ラブライブ！スーパースター!!】

ちさすみ
　

すみれ「...」ﾍﾟﾗｯ


千砂都「...」ｼﾞｰｯ


すみれ「...」


千砂都「...」ｼﾞｰｯ


すみれ「...なに？」


千砂都「え？」


すみれ「いや、こっち見てるなぁって」


千砂都「あー。うん」


すみれ「？」


千砂都「すみれちゃんってさ、私のことどう思ってるのかなぁって」


すみれ「はぁ？」
　

千砂都「私さ、自分で言うのもなんだけど、大抵の人とは仲良くなれる自信あるんだよね、昔は全くそんなことなかったけど」


すみれ「羨ましいことで」


千砂都「妬みを誘ってるわけじゃなくてね」


すみれ「うん、わかってる」


千砂都「かのんちゃんはもちろんだけど、くぅくぅちゃんとも、恋ちゃんとも、結構仲良く出来てると思う...こうして今のすみれちゃんとみたいに2人きりの状況でも、ワイワイできてると思う」


すみれ「...」ｼﾞﾄｯ


千砂都「...え、なに、横目にその眼差しは」


すみれ「千砂都」


千砂都「はい」


すみれ「わかったわ、あんたが言いたいこと」


千砂都「賢いね」


すみれ「そりゃどーも」
　

千砂都「私たちってさ」


すみれ「待って」


千砂都「私とすみれちゃんってさ」


すみれ「コラ、口にしないのそういうことは」


千砂都「だめかな？」


すみれ「言葉にすると、本当にそうなるわよ」


千砂都「本当にそうじゃん？」


すみれ「私はそうは思ってないけど」


千砂都「そうなの？」


すみれ「そうなの」
　

千砂都「私と、読書...どっちが大事？」


すみれ「...」


千砂都「うわ、面倒くさ...って思ったね、今」


すみれ「賢いわね」


千砂都「そりゃどーも」


すみれ「読書、読書の方が大事」


千砂都「へぇ」


すみれ「冗談よ」


千砂都「冗談じゃないよ」


すみれ「なんでよ」


千砂都「私とこうしてお話しててもさ、閉じようとしないもんね...本」


すみれ「...」
　

千砂都「閉じないどころか、読書の片手間で私とお話してる」


すみれ「妬いてんの？」


千砂都「そうかもね」


すみれ「そりゃこの本も罪なヤツね」


千砂都「むぅ」


すみれ「...」ﾍﾟﾗｯ


千砂都「ねぇ！」ﾊﾞﾝｯ


すみれ「な、なによ...」


千砂都「...」ｶﾞﾀｯ


ﾃｸﾃｸﾃｸ


ｶﾞﾀｯ


千砂都「...」ﾌﾝｽｯ
　

すみれ「え...どうしたの、...隣になんて来て座らなくても」


千砂都「...」ｼﾞﾄｯ


すみれ「はぁ...」


千砂都「私より面白い本ってどんなのかなぁって」ﾑｽｯ


すみれ「今のあんたの顔の方が面白いわよ」


千砂都「へぇ」


すみれ「声...怖いわよ、トーンが」


千砂都「見てないくせに」


すみれ「...え？」


千砂都「私の顔なんか見てないくせに」


すみれ「...」
　

千砂都「さっきからずっとこっち見てくれないよね」


すみれ「読書に夢中だからじゃない？」


千砂都「どれ、どんなの読んでるの？」ｸﾞｸﾞｸﾞ


すみれ「...」ｿｿｿ


千砂都「...」ﾑｩ


すみれ「...」


千砂都「なんで遠ざかるの」


すみれ「あんたが寄るからでしょ」
　

千砂都「...」ｸﾞｸﾞｸﾞ


すみれ「...」ｿｿｿ


千砂都「ねぇ！」


すみれ「...」ﾌﾌｯ


千砂都「笑わないで！」


すみれ「ご、ごめ...ん」ﾌﾟﾌｯ


千砂都「んなっ！！」


すみれ「ごめんなさい、なんだか面白くて」


千砂都「面白くないよぉ！」


すみれ「はぁーあ」
　

千砂都「...」


すみれ「本、読むのやめるわよ」


千砂都「...どうしたの、突然」


すみれ「横にうるさいやつがいて集中出来ないのよね」


千砂都「...」


すみれ「千砂都、そんなに膨らませると破裂するわよ、ほっぺた」ﾂﾝﾂﾝ


千砂都「...」ﾌﾟｼｭｰ


すみれ「マルじゃなくなった」


千砂都「...」ﾌﾟｸｯ


すみれ「静かになったし、続き読もうかしら」


千砂都「...」ｷﾞﾛｯ


すみれ「冗談よ」
　

千砂都「こっち見て」


すみれ「...」ﾁﾗｯ


千砂都「...あっ、あー！」


すみれ「な、なに...」


千砂都「すみれちゃんさ、もしかして...もしかしてだけど」


すみれ「言わなくていいから」


千砂都「...」


すみれ「...言わなくていいからね」


千砂都「照れてる？、照れてるんでしょ！」


すみれ「私、あなたのこと嫌いだわ、千砂都」


千砂都「...」ﾆｯｺﾘ


すみれ「なんで笑顔なのよ」
　

千砂都「やっと顔見てくれたーって思って」


すみれ「...」ﾌﾟｲｯ


千砂都「今更遅いよー、うーん！！！そっかそっか！」


すみれ「満足そうでなによりだわ」


千砂都「照れ屋さん」ﾂﾝﾂﾝ


すみれ「あのねぇ」


千砂都「正直に言いなyo！」


すみれ「うざ」


千砂都「あはは」
　

すみれ「あんたさ、頑張りすぎて空回りすることあるでしょ...」


千砂都「？、よくご存知で」


すみれ「これまでの会話でそれを十分理解した」


千砂都「ソロ曲の歌詞にも書いてるじゃん、てっぺんに」


すみれ「あんたって器用な方だと思ってたからさ、上っ面のことを紡いだ歌詞だと思ってた」


千砂都「酷いこと言うね」


すみれ「どーも」ﾌﾝｯ


千砂都「自分だって普段上っ面なことばっかりなクセに」


すみれ「酷いこと言うわね」


千砂都「ありがと」ﾆｺﾆｺ
　

すみれ「はぁ」


千砂都「それはなんのため息？」


すみれ「あんたと話してると、見透かされてるみたいで疲れるのよ」


千砂都「すみれちゃんだって勝手に人の心覗くくせに」


すみれ「超能力者か私は」


千砂都「あはは」


すみれ「もう」ｸｽｯ
　

千砂都「かのんちゃんたち、遅いなぁ」


すみれ「先に準備運動でもしてましょうか」


千砂都「私と二人きりでもできるの？」


すみれ「顔さえ見なければね、私は照れ屋だから」


千砂都「わー、怒ってるなぁ」


すみれ「しらない」


千砂都「照れちゃう理由は...」


すみれ「...」


千砂都「また今度聞くことにするかな」


すみれ「答えてあげないけどね」
　

千砂都「なら、都合のいいように勝手に妄想しとくね」


すみれ「厄介なやつ」


千砂都「ありがと」


すみれ「ほめてない」


千砂都「後で答え合わせしなきゃね」


すみれ「二人きりの時だけ口聞いてあげないから」


千砂都「厄介なやつ」


すみれ「ありがとう」


千砂都「褒めてないよ」


すみれ「お互い様ね」
　

千砂都「...」


すみれ「...」


千砂都「こっち、向いて？」


すみれ「無理」


千砂都「どうして？」


すみれ「あんたの事が嫌いだからよ」


千砂都「嘘つき」


すみれ「上っ面で生きてるからね、千砂都と違って」


千砂都「すみれちゃんってイジワルだね」


すみれ「あんたみたいに心がマルじゃないのよ」


千砂都「そうやって逃げる」
　

すみれ「...」


千砂都「...」


すみれ「...」


千砂都「あれ、怒っちゃった...？」


すみれ「はぁーあ」ｶﾞﾀｯ


千砂都「どこ行くの？」


すみれ「先、屋上行ってるわね」


千砂都「えー、置いてけぼり...謝るから一緒に行こ？」


すみれ「イヤ」


千砂都「あらら、カンカンだねこれは」


すみれ「あんた見てると、しんどいのよ...顔が可愛くて」


千砂都「あらま」


すみれ「じゃあ、先準備運動してるわね」


ﾊﾞﾀﾝｯ


千砂都「...」


千砂都「...可愛くて、かぁ」ﾎﾞｿｯ


千砂都「顔をまともに見れないのは、私の方かもね...この後」


おわり
　

ちょっと不安になるちぃちゃんかわいい
　

乙
さっぱりしてる中にドロドロが隠れてますねぇ
　

このちさすみのやりとりのテンポと雰囲気めっちゃ好きだわ
是非また書いてくれ乙