1: (やわらか銀行) 2022/06/29(水) 15:57:50.12 ID:v30kCvxC
しずく不在のしおしず
2: (やわらか銀行) 2022/06/29(水) 15:58:32.04 ID:v30kCvxC
「あなたは演劇部の」
「うん、演劇部の部長だよ。気軽に虹ヶ咲学園演劇部部長さんって呼んで」
「あまり気軽な呼び名ではない気がしますが……なにかご用ですか部長さん」
「今から少しだけお話とか大丈夫?」
「ええ、今日はもう仕事もないので」
「ありがとう、じゃあまず最初に聞きたいんだけど」
「私に答えられることならなんなりと」
「じゃあ今日のおやつはなにかな?」
「え?」
「しずくから聞いたんだよね、三船さんは生徒会の後は糖分を補給してから同好会に行くって」
「………」
「あれ、違ってた?」
「……今日は調理実習で作ったフィナンシェです、紅茶を用意しますので座っていて下さい」
「ありがとう、三船さんは優しいね」
「はぁ…………そういうところしずくさんにそっくりです」
「あははっそれよく言われるよ、私とあの子はどこか似てるとこがあるからね」
「うん、演劇部の部長だよ。気軽に虹ヶ咲学園演劇部部長さんって呼んで」
「あまり気軽な呼び名ではない気がしますが……なにかご用ですか部長さん」
「今から少しだけお話とか大丈夫?」
「ええ、今日はもう仕事もないので」
「ありがとう、じゃあまず最初に聞きたいんだけど」
「私に答えられることならなんなりと」
「じゃあ今日のおやつはなにかな?」
「え?」
「しずくから聞いたんだよね、三船さんは生徒会の後は糖分を補給してから同好会に行くって」
「………」
「あれ、違ってた?」
「……今日は調理実習で作ったフィナンシェです、紅茶を用意しますので座っていて下さい」
「ありがとう、三船さんは優しいね」
「はぁ…………そういうところしずくさんにそっくりです」
「あははっそれよく言われるよ、私とあの子はどこか似てるとこがあるからね」
3: (やわらか銀行) 2022/06/29(水) 15:59:07.74 ID:v30kCvxC
「どうぞ」
「ありがとう」
「それで……お話とはなんでしょう」
「まあまあ、これ食べてからにしようよ」
「話があると言ったのはあなたでは…」
「もぐ……うん、おいしいねこれ」
「聞いていませんね」
「入ってるのはバナナかな……なんか懐かしい味」
「それはそうでしょう、家庭科の先生もずっと勤務されている方ですし実習のレシピもそう変わったりしないはずです」
「うーん、そうじゃなくてなんかもっと昔に食べた味がする……バナナ……あっバナナンシェ」
「ふふっなんですそれ」
「なんだろ…パッと思い浮かんだんだよね、良い名前でしょバナナンシェ」
「ええ、意外としっくりくる名前ですね」
「まあ雑談はこのくらいにして、ちょっと真面目なお話になるよ」
「……はい」
「ありがとう」
「それで……お話とはなんでしょう」
「まあまあ、これ食べてからにしようよ」
「話があると言ったのはあなたでは…」
「もぐ……うん、おいしいねこれ」
「聞いていませんね」
「入ってるのはバナナかな……なんか懐かしい味」
「それはそうでしょう、家庭科の先生もずっと勤務されている方ですし実習のレシピもそう変わったりしないはずです」
「うーん、そうじゃなくてなんかもっと昔に食べた味がする……バナナ……あっバナナンシェ」
「ふふっなんですそれ」
「なんだろ…パッと思い浮かんだんだよね、良い名前でしょバナナンシェ」
「ええ、意外としっくりくる名前ですね」
「まあ雑談はこのくらいにして、ちょっと真面目なお話になるよ」
「……はい」
4: (やわらか銀行) 2022/06/29(水) 16:03:14.36 ID:v30kCvxC
「三船さんってさ、しずくとはどこまで進んでるの?」
「あのすみません、もう一度おっしゃっていただけますか?」
「うん、しずくとはもうセ クスとかしてる?」
「演劇部、廃部にしますよ?」
「いや、真面目な話ちょっと困ったことがあっててね、2人の関係をはっきりして欲しくって」
「最後まで聞いた方が良さそうですね…その困ったこととは?」
「しずくがね、恋人がいる役とか男の人と結婚している役をやりたがらなくなったんだよ」
「え…….あのしずくさんがですか?」
「そうなんだよ、それ系の配役にしてもさり気なく辞退したり嫌々やったりで……あの演劇バカのしずくがだよ?」
「それは……異常ですね……」
「そうなんだよ、それで原因は何かなーと探ってたら三船さんにスポットが当たったんだ」
「…………なぜ私に?」
「ちょっとこれ読んでみて」
「これは手作りの脚本ですか?作者は桜坂しずく…」
「うん、うちの演劇部は部員の書いたショートストーリーを読み合うっていうのもやってるんだけど、それにしずくが書いてきたやつ」
「あのすみません、もう一度おっしゃっていただけますか?」
「うん、しずくとはもうセ クスとかしてる?」
「演劇部、廃部にしますよ?」
「いや、真面目な話ちょっと困ったことがあっててね、2人の関係をはっきりして欲しくって」
「最後まで聞いた方が良さそうですね…その困ったこととは?」
「しずくがね、恋人がいる役とか男の人と結婚している役をやりたがらなくなったんだよ」
「え…….あのしずくさんがですか?」
「そうなんだよ、それ系の配役にしてもさり気なく辞退したり嫌々やったりで……あの演劇バカのしずくがだよ?」
「それは……異常ですね……」
「そうなんだよ、それで原因は何かなーと探ってたら三船さんにスポットが当たったんだ」
「…………なぜ私に?」
「ちょっとこれ読んでみて」
「これは手作りの脚本ですか?作者は桜坂しずく…」
「うん、うちの演劇部は部員の書いたショートストーリーを読み合うっていうのもやってるんだけど、それにしずくが書いてきたやつ」
5: (やわらか銀行) 2022/06/29(水) 16:03:42.00 ID:v30kCvxC
「では失礼して……ふむ………………え?」
「気づいた?」
「はい、この主人公の名前が御船しおり…もしかして私ですか?」
「多分ね、あとこれとこれも印付けてあるところだけでいいから読んで」
「は、はい…」
「……これはヒロインが生徒会長で良家の令嬢、もうひとつは……」
「……リボンをつけた栗色の髪の少女と小さな髪飾りの黒髪の少女とのラブロマンス、完全に君たちだよね」
「しずくさんはなぜ……」
「気づいた?」
「はい、この主人公の名前が御船しおり…もしかして私ですか?」
「多分ね、あとこれとこれも印付けてあるところだけでいいから読んで」
「は、はい…」
「……これはヒロインが生徒会長で良家の令嬢、もうひとつは……」
「……リボンをつけた栗色の髪の少女と小さな髪飾りの黒髪の少女とのラブロマンス、完全に君たちだよね」
「しずくさんはなぜ……」
6: (やわらか銀行) 2022/06/29(水) 16:04:12.97 ID:v30kCvxC
「その反応を見るにまだ全然だったみたいだね……で、付き合ってはいるの?」
「確かにお付き合いはしています……でも恥ずかしくてキスもまだ……」
「わぁお、今時めずらしくプラトニックだね」
「ですが私の態度のせいで演劇部の活動に影響が出ているのは由々しき事態です」
「あれ?」
「すみません、お話はまた後日でよろしいですか?」
「え、どうしたの?」
「ちょっとしずくさんのところへ行ってきます」
「ちょっと待ちなって!行ってどうするのさ」
「それは……私とお付き合いしていることで部活動に影響があるとしたらそれは良くないことです、なのでこれ以上問題があるならば別れようと」
「確かにお付き合いはしています……でも恥ずかしくてキスもまだ……」
「わぁお、今時めずらしくプラトニックだね」
「ですが私の態度のせいで演劇部の活動に影響が出ているのは由々しき事態です」
「あれ?」
「すみません、お話はまた後日でよろしいですか?」
「え、どうしたの?」
「ちょっとしずくさんのところへ行ってきます」
「ちょっと待ちなって!行ってどうするのさ」
「それは……私とお付き合いしていることで部活動に影響があるとしたらそれは良くないことです、なのでこれ以上問題があるならば別れようと」
7: (やわらか銀行) 2022/06/29(水) 16:04:44.64 ID:v30kCvxC
「いやいやいや、それはいきなり過ぎないかな?」
「それでも私がしずくさんや演劇部のためにならないなら別れる方が……」
「ふふっ、なんか前の三船さんみたいになっちゃったね」
「前の私?」
「そうそう、適性が第一で個人の感情なんかお構いなしの暴れん坊生徒会長に」
「あ、あばれ……」
「いやはや流石まっすぐ系スクールアイドル、とことんまっすぐなんだね」
「え、あの…」
「いやね、演劇部的には君たちのことで困ったりしてないんだし、別になにかしなくてもいいんだよ」
「は?先程は困っているから相談をと…」
「そう言えば深いところまで話してくれそうだな〜って思って突っついてみた」
「それでも私がしずくさんや演劇部のためにならないなら別れる方が……」
「ふふっ、なんか前の三船さんみたいになっちゃったね」
「前の私?」
「そうそう、適性が第一で個人の感情なんかお構いなしの暴れん坊生徒会長に」
「あ、あばれ……」
「いやはや流石まっすぐ系スクールアイドル、とことんまっすぐなんだね」
「え、あの…」
「いやね、演劇部的には君たちのことで困ったりしてないんだし、別になにかしなくてもいいんだよ」
「は?先程は困っているから相談をと…」
「そう言えば深いところまで話してくれそうだな〜って思って突っついてみた」
8: (やわらか銀行) 2022/06/29(水) 16:05:02.56 ID:v30kCvxC
「は?」
「そんな睨まないでよ、演劇部としても三船さんとしずくのことは見守る方向性で固まってるんだ」
「まさか他の部員にまでバレてるんですか!?」
「あれはバレるでしょ、配役や脚本のこともあるし、ほんと君たちって可愛いよね」
「……………くっ」
「良いねその悔しそうな表情!三船さんも演劇に興味あったりしない?」
「……残念ながら三船栞子には演技の適性はありませんよ」
「そうやって決めつけるのはノンノンだよ、やってみたければわかんないって」
「…………考えておきます」
「うん!今日は面白かった〜じゃあね三船さんバナナンシェごちそうさまでした」
「ええ……お粗末様でした」
「何なんですかあの人は……」
「そんな睨まないでよ、演劇部としても三船さんとしずくのことは見守る方向性で固まってるんだ」
「まさか他の部員にまでバレてるんですか!?」
「あれはバレるでしょ、配役や脚本のこともあるし、ほんと君たちって可愛いよね」
「……………くっ」
「良いねその悔しそうな表情!三船さんも演劇に興味あったりしない?」
「……残念ながら三船栞子には演技の適性はありませんよ」
「そうやって決めつけるのはノンノンだよ、やってみたければわかんないって」
「…………考えておきます」
「うん!今日は面白かった〜じゃあね三船さんバナナンシェごちそうさまでした」
「ええ……お粗末様でした」
「何なんですかあの人は……」
9: (やわらか銀行) 2022/06/29(水) 16:05:23.55 ID:v30kCvxC
下書きを見つけたから勢いでスレ立てした、じゃあね
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1656485870/