【SS】可可「なんデスか、この笹」すみれ「七夕でしょ？」【ラブライブ！スーパースター!!】

恋「はい、折角の七夕なので皆さんの願い事が書けるように、と用意しました」

可可「願い事？」

可可「というか七夕ってチーシーのことデスよね？ まだ先なのでは？」

すみれ「あぁ。そういえば中国では旧暦の7月7日だから8月って聞いたことあるわね」

千砂都「中国ではお願い事とかしないの？」

可可「中国でのチーシー、七夕は今では恋人の日という感じデスね」

可可「バレンタインデーみたいなものデス」

かのん「あー、織姫と彦星が年に1回会える日だもんね、確かに恋人の日にピッタリかも」

恋「日本の七夕では笹にお願い事を書いた短冊を飾るんですよ」

可可「そうなんデスね」
　

可可「でもなぜ七夕にお願い事を？」

恋「言われてみれば、織姫と彦星が1年に1度会う日になぜお願い事をするのでしょう……」

千砂都「昔は機織りの名人だった織姫様にあやかって、ものの上達を願う行事だったんだって」

千砂都「それが転じて今のお願い事をする七夕になったみたい」

すみれ「へえ、よく知ってるわね」

千砂都「実は私も気になって前にちらっと調べたんだよね」ｴﾍﾍ

かのん「一緒に調べたんだよねー」

かのちぃ「ういーっす」ﾕﾋﾞｷｽ

可可「この紙にお願い事を？」

恋「はい、そこに書いて、この笹に飾るんです。もうすでにいくつか短冊が飾られていますね」
　

すみれ「短冊の色にも意味があったわよね」

すみれ「確か、青は成長、赤は感謝、黄色は人間関係、白は決意表明、紫は学業みたいな感じだったかしら」

恋「へえ。あんまり意識したことはありませんでしたが、色にも意味があるのですね」

可可「ではククは青の短冊デス」

恋「わたくしは赤の短冊を」

かのん「赤って、どんなお願い事書くの？」

恋「秘密です」

すみれ「秘密にしたってどうせあとで見られちゃうわよ」

恋「それでも今は秘密です」
　

かのん「私も書こうっと」

千砂都「私も」

すみれ「ちょっと、詰めなさいったら、詰めなさいよ。私が書く場所がないじゃない」

可可「グソクムシは床で書いているのがお似合いデス」

すみれ「どういう意味よ！」

恋「すみれさん、わたくしが使っていた場所が空いたのでどうぞ」

すみれ「ありがとう」

かのん「なんかこういうの楽しいよね、みんなで短冊書いたりするの」

可可「中国にいた頃はあまり関係のない行事デシタが、日本の七夕は楽しいデス！」
　

千砂都「みんな短冊飾り終わったね」

かのん「どれどれ、恋ちゃんのお願い事はー？」ﾁﾗｯ

恋「は、恥ずかしいのであまり見ないでください/////」

かのん「結ヶ丘とLiella!の未来が明るくありますように」

千砂都「全然恥ずかしがることないじゃん。でもなんで赤の短冊にしたの？」

恋「お母様や、結ヶ丘に通う生徒、そしてり、Liella!の皆さんへの感謝をこめようと思い」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

可可「っ！ レンレン！」ﾀﾞｷｯ

恋「ひゃっ！？」

可可「ククもレンレンが大好きデス！」

恋「か、感謝しているというだけで、だ、大好きとかそういう話では……/////」
　

千砂都「かのんちゃんは？ 青の短冊？」

かのん「うん。歌がもっと上手になりますように、って」

千砂都「あ、私も！ ダンスが上手になりますように、って」

かのん「わっ！ 一緒だね！」

かのちぃ「ういーっす」ﾕﾋﾞｷｽ

すみれ「なんかあそこだけ中国の七夕やってない？」

恋「？ どういう意味ですか？」

すみれ「バカップルったら、バカップルよね、ってこと」

千砂都「カップルとかじゃないもん！」

かのん「そうだよ、幼馴染だもん！」

かのちぃ「ねー」ﾕﾋﾞｷｽ

すみれ「はぁ……」
　

かのん「そういうすみれちゃんは白の短冊？」

すみれ「あっ！ 勝手に見るなったら、見るなー！」

かのん「スターになる！ ふふ、すみれちゃんらしい」

すみれ「なんで笑うのよ！」

かのん「ごめんね、馬鹿にしたわけじゃなくて、すみれちゃんらしいなって」

可可「……まずはスターの前にLiella!のセンターを目指したらどうデスか？」

すみれ「1回センターやったじゃない」

可可「グソクムシはそれで満足なのデスか？」

可可「1年生が入って9人になってからは経験してないのに？」ｸｽｸｽ

すみれ「スターになるんだからそのくらい余裕ったら、余裕よ！」

すみれ「いいわ、まずはLiella!のスターになってやるんだから！」
　

すみれ「そういう可可の願い事はなんなのよ？」

可可「ククは体力をつける、デス」

すみれ「あー、まあ体力付いたとはいえまだちょっとな部分あるものね」

可可「ククが体力をつければすみれがセンターに立つことはなくなりマスね」

すみれ「まあ、その時は奪うだけだけど」

可可「言ってるがいいデス」

かのん「あれ、可可ちゃんもう1枚書いてなかった？」ﾆﾔﾆﾔ

可可「か、かか、書いてないデス！」

千砂都「青だけじゃなくて白も飾ってたように見えたけど」ﾆﾔﾆﾔ

可可「気のせいデス！」

恋「確か、これですよね」

可可「そんなのククは飾ってないデス！」ｱｾｱｾ
　

すみれ「なになに、すみれに素直になる……？」

可可「く、ククのじゃないデス！」

かのん「さっき突っかかったのもスターになったらすみれちゃんが遠くに行っちゃうかもしれないからだよね？」ﾆﾔﾆﾔ

恋「あぁ、なるほど。だからまずはLiella!で、と」

可可「ち、ちち、違いマス！」ｱｾｱｾ

すみれ「可可……！」ｳﾙｳﾙ

可可「そ、そんな優しそうな目でククを見ないでクダサイ！」

すみれ「素直になるんじゃなかったの？」ｸｽｸｽ

可可「だからそれはククのじゃありマセン！」

千砂都「やっぱりすみれちゃんと可可ちゃんって仲良しだよね」

かのん「あっちこそ中国の七夕だよね」ｸｽｸｽ

おわり